JPH09194726A - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物

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JPH09194726A
JPH09194726A JP2046696A JP2046696A JPH09194726A JP H09194726 A JPH09194726 A JP H09194726A JP 2046696 A JP2046696 A JP 2046696A JP 2046696 A JP2046696 A JP 2046696A JP H09194726 A JPH09194726 A JP H09194726A
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iron
compound
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pas
parts
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JP2046696A
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Takashi Tsuda
孝 津田
Osamu Komiyama
治 小味山
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗色、かつカーボンブラックの少量の添加で
良好な黒色の成形品を得ることができるPAS樹脂組成
物、及びその製造法を提供する。 【解決手段】(A)ポリアリーレンスルフィド100重
量部、及び(B)鉄又は鉄化合物0.0005〜3重量
部(鉄原子として計算)を含むポリアリーレンスルフィ
ド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアリーレンス
ルフィド樹脂組成物及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド(以下ではP
PSと略すことがある)に代表されるポリアリーレンス
ルフィド(以下ではPASと略すことがある)は、高い
耐熱性を有し、かつ耐化学薬品性を有する熱可塑性樹脂
として、電気・電子機器部品、自動車機器部品、あるい
は化学機器部品用等に使用されている。
【0003】かかるPAS成形品の殆どの色は、素材色
のまま、あるいは黒色に着色されている。PAS自体の
色相は、製造方法や後処理方法等の違いにより様々であ
る。殊に、現在市場の大部分を占めている、いわゆる架
橋PASの色相は、ホットプレスL値で50以下(暗
色)であるが、各製品ごとにその値は異なり、かつ広い
範囲に亘っている。従って、異なるグレードのPASか
ら作られた異なる部品を組立てて製品を作ると、部品間
の色相のずれが問題となることがあった。特に外観の美
しさが要求される成形品、例えば電子部品、家電部品、
あるいはカメラ、時計等の精密機械部品等に使用するに
際しては問題であった。また、黒色の成形品を得るため
には、PASにカーボンブラックを添加している。しか
し、部品を組合せて使用するに際して、部品間の色相の
差異を少なくするためには、カーボンブラックの添加量
を調節すること等が必要であり、作業が煩雑になるとい
う欠点があった。また、カーボンブラックの添加量が多
くなるに伴い、機械的強度等のPAS物性が低下すると
いう欠点をも有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、暗色、かつ
カーボンブラックの少量の添加で良好な黒色の成形品を
得ることができるPAS樹脂組成物、及びその製造法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、下記所定
のPAS樹脂組成物を用いれば、上記課題を解決し得る
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、 (1)(A)ポリアリーレンスルフィド 100重量
部、及び(B)鉄又は鉄化合物 0.0005〜3重量
部(鉄原子として計算)を含むポリアリーレンスルフィ
ド樹脂組成物である。
【0007】本発明の好ましい態様として、 (2)有機アミド系溶媒中でアルカリ金属硫化物とジハ
ロ芳香族化合物とを反応させてポリアリーレンスルフィ
ドを製造するに際して、仕込みアルカリ金属硫化物10
0分子に対して0.001〜5原子の鉄に相当する量の
鉄又は鉄化合物を反応系又は反応混合物に添加すること
を特徴とする上記(1)記載の樹脂組成物の製造法、 (3)鉄又は鉄化合物の添加を、ジハロ芳香族化合物の
転化率が30%の時点から反応混合物の取出しまでのい
ずれかの時点において行う上記(2)記載の方法、 (4)鉄化合物が、酸化鉄及び/又は塩化鉄である上記
(2)又は(3)記載の方法、 (5)上記(A)及び(B)の合計100重量部に対し
て、更に(C)カーボンブラック0.001〜5重量部
を含む上記(1)記載の樹脂組成物、を挙げることがで
きる。
【0008】上記(1)記載のPAS樹脂組成物を用い
ると、成形品において所望の暗色の色相を得ることがで
きる。従って、異なるグレードのPASから作られた部
品を組立てて製品を作った際に、部品間の色相のずれが
少なく、良好なバランスのとれた色合いが得られる。ま
た、黒色化に際して、少量のカーボンブラックの添加で
十分に満足のいく黒色の成形品を作ることができる。従
って、従来、問題となっていた比較的多量のカーボンブ
ラックの添加による機械的強度の低下はない。更に、上
記のように、素材色のままで色合いのバランスがよいこ
とから、黒色化に際して、各部品毎にカーボンブラック
の添加量を調節する必要がない。従って、黒色製品の製
造工程を簡略化することができる。
【0009】特開昭64‐11136号公報には、PA
Sを鉄及び/又は鉄系化合物の流動層中で処理し、高耐
溶融性PAS樹脂を製造する方法が記載されている。該
方法は、鉄及び/又は鉄系化合物を触媒として、PAS
を不融化、即ち熱酸化架橋するものであり、得られたP
ASは、酸化架橋PASである。これに対して、本発明
は、PAS重合工程又はその直後において鉄又は鉄化合
物を添加することにより、PASを黒色化するものであ
る。従って、本発明の方法により作られたままのPAS
は酸化架橋PASではない。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のPAS樹脂組成物におい
て、成分(A)PAS及び成分(B)鉄又は鉄化合物
(鉄原子として計算)の配合量は、(A)100重量部
に対して、(B)の上限が3重量部、好ましくは1重量
部、特に好ましくは0.5重量部であり、(B)の下限
が0.0005重量部、好ましくは0.001重量部、
特に好ましくは0.005重量部である。(B)を上記
上限より多く入れても発明の効果が格別に増大すること
なく、一方、絶縁性等の電気的特性が悪くなる。(B)
が上記下限未満ではPAS樹脂組成物が暗色にならな
い。
【0011】本発明のPAS樹脂組成物において、
(A)PAS及び(B)鉄又は鉄化合物から成る組成物
の溶融粘度V6 は、その上限が好ましくは15,000
ポイズ、特に好ましくは10,000ポイズ、更に好ま
しくは5,000ポイズであり、下限が好ましくは40
ポイズ、特に好ましくは100ポイズ、更に好ましくは
150ポイズである。溶融粘度V6 が上記下限未満で
は、成形品の衝撃強度、引張強度等の機械的強度の低下
を招く。上記上限を超えては、成形加工性が低下するた
め好ましくない。溶融粘度V6 は、フローテスターを用
いて300℃、荷重20kgf/cm2 、L/D=10
で6分間保持した後に測定した粘度(ポイズ)である。
【0012】また、上記(A)PAS及び(B)鉄又は
鉄化合物から成る組成物は、非ニュートン指数Nの下限
が好ましくは1.00、特に好ましくは1.05であ
り、上限が好ましくは2.00、特に好ましくは1.4
0である。上記下限未満では、成形時におけるバリの発
生が著しくなり、上記上限を超えては、樹脂組成物の成
形加工性が低下する。非ニュートン指数Nは、キャピロ
グラフを用いて300℃、L/D=40の条件下で、剪
断速度及び剪断応力を測定し、下記式(I)を用いて算
出した値である。N値が1に近いほどPASは線状に近
い構造であり、N値が高いほど分岐が進んだ構造である
ことを示す。
【0013】
【数1】SR=K・SSN (I) [ここで、SRは剪断速度(秒-1)、SSは剪断応力
(ダイン/cm2 )、そしてKは定数を示す。] 上記本発明のPAS樹脂組成物は、好ましくは下記の方
法で製造することができる。
【0014】即ち、有機アミド系溶媒中でアルカリ金属
硫化物とジハロ芳香族化合物とを反応させてPASを製
造するに際して、更に、仕込みアルカリ金属硫化物10
0分子に対して0.001〜5原子の鉄に相当する量の
鉄又は鉄化合物を反応系又は反応混合物に添加すること
を特徴とする方法である。
【0015】上記製造法において、鉄又は鉄化合物の添
加量は、仕込みアルカリ金属硫化物100分子に対し
て、上限が5原子、好ましくは3原子、特に好ましくは
1原子の鉄に相当する量であり、下限が0.001原
子、好ましくは0.005原子、特に好ましくは0.0
1原子の鉄に相当する量である。上記上限を超えても、
発明の効果が格別に増大することなく、一方、成形品の
絶縁性等の電気的特性が悪くなる。上記下限未満では、
PAS樹脂組成物中の鉄含有量を本発明の範囲にするこ
とができず、成形品の色相を十分に暗色にすることがで
きない。
【0016】鉄又は鉄化合物の添加は、反応缶へのアル
カリ金属硫化物の仕込み時から反応混合物の取出しまで
の任意の時点で行うことができる。例えば、アルカリ金
属硫化物の脱水時から存在させることができる。好まし
くは、鉄又は鉄化合物の添加は、ジハロ芳香族化合物の
転化率が30%の時点から反応混合物の取出しまでのい
ずれかの時点において行われる。ジハロ芳香族化合物の
転化率が30%未満の時点までの添加では、上記好まし
い時点での添加に比べて、鉄又は同種類の鉄化合物の同
量の添加において、生成したPAS樹脂組成物中の鉄含
有量が減少する。また、生成したPASの溶融粘度V6
の低下を招き、衝撃強度、引張強度等の機械的強度の低
下を生ずる。このようなV6 の低下を防止するために
は、PAS製造における仕込み原料の比率を変化させる
必要がある。例えば、アルカリ金属硫化物の配合量を増
加させること、あるいはポリハロ芳香族を使用した際に
は、その配合量を減少させること等が必要となり、操作
が著しく複雑になる。更には、種々の副反応が生ずる可
能性もあり好ましくない。鉄又は鉄化合物を反応終了後
の反応混合物に添加するに際しては、反応混合物の温度
が好ましくは常温〜270℃、特に好ましくは150〜
250℃であり、かつ該温度で好ましくは10分〜3時
間保持される。鉄又は鉄化合物を反応途中又は反応終了
後に反応缶に添加するには、鉄又は鉄化合物を反応に使
用した極性溶媒(例えば、N‐メチル‐2‐ピロリド
ン)中にスラリー化又は溶解して、加圧注入機を用いて
反応缶内に圧入することができる。
【0017】本発明で用いる鉄化合物としては、例え
ば、酸化第二鉄、四三酸化鉄、塩化第一鉄、塩化第二
鉄、水酸化第一鉄、水酸化第二鉄、亜酸化鉄、硫酸鉄、
硫化鉄、硝酸鉄、リン酸鉄等が挙げられる。好ましく
は、酸化鉄及び/又は塩化鉄が使用され、効果及び経済
性の面から四三酸化鉄又は塩化第二鉄が特に好ましく使
用される。
【0018】有機アミド系溶媒中でアルカリ金属硫化物
とジハロ芳香族化合物とを反応させてPASを製造する
方法は特に制限されない。例えば、特公昭45‐336
8号公報に記載の方法、特公昭52‐12240号公報
記載のアルカリ金属カルボン酸塩を使用する方法、米国
特許第4038263号明細書に記載のハロゲン化リチ
ウム等の重合助剤を使用する方法、特公昭54‐871
9号公報に記載のポリハロ芳香族化合物等の架橋剤を使
用する方法、特公昭63‐33775号公報に記載の異
なる水の存在量下、多段階反応を使用する方法等により
製造し得る。
【0019】好ましくは、特開平5‐222196号公
報に記載された、有機アミド系溶媒中でアルカリ金属硫
化物とジハロ芳香族化合物とを反応させてPASを製造
する方法において、反応中に反応缶の気相部分を冷却す
ることにより反応缶内の気相の一部を凝縮させ、これを
液相に還流せしめる方法を使用することができる。該方
法を使用することにより、比較的溶融粘度V6 の高いP
ASを製造することができ、従って、引張強度、衝撃強
度等の機械的強度の高いPASを得ることができるため
好ましい。
【0020】該方法において、還流される液体は、水と
アミド系溶媒の蒸気圧差の故に、液相バルクに比較して
水含有率が高い。この水含有率の高い還流液は、反応溶
液上部に水含有率の高い層を形成する。その結果、残存
のアルカリ金属硫化物(例えばNa2 S)、ハロゲン化
アルカリ金属(例えばNaCl)、オリゴマー等が、そ
の層に多く含有されるようになる。従来法においては2
30℃以上の高温下で、生成したPASとNa2 S等の
原料及び副生成物とが均一に混じりあった状態では、高
分子量のPASが得られないばかりでなく、せっかく生
成したPASの解重合も生じ、チオフェノールの副生成
が認められる。しかし、本発明では、反応缶の気相部分
を積極的に冷却して、水分に富む還流液を多量に液相上
部に戻してやることによって上記の不都合な現象が回避
でき、反応を阻害するような因子を真に効率良く除外で
き、高分子量PASを得ることができるものと思われ
る。但し、本発明は上記現象による効果のみにより限定
されるものではなく、気相部分を冷却することによって
生じる種々の影響によって、高分子量のPASが得られ
るのである。
【0021】この方法においては、反応の途中で水を添
加することを要しない。しかし、水を添加することを全
く排除するものではない。但し、水を添加する操作を行
えば、この方法の利点のいくつかは失われる。従って、
好ましくは、重合反応系内の全水分量は反応の間中一定
である。
【0022】反応缶の気相部分の冷却は、外部冷却でも
内部冷却でも可能であり、自体公知の冷却手段により行
える。たとえば、反応缶内の上部に設置した内部コイル
に冷媒体を流す方法、反応缶外部の上部に巻きつけた外
部コイルまたはジャケットに冷媒体を流す方法、反応缶
上部に設置したリフラックスコンデンサーを用いる方
法、反応缶外部の上部に水をかける又は気体(空気、窒
素等)を吹き付ける等の方法が考えられるが、結果的に
缶内の還流量を増大させる効果があるものならば、いず
れの方法を用いても良い。外気温度が比較的低いなら
(たとえば常温)、反応缶上部に従来備えられている保
温材を取外すことによって、適切な冷却を行うことも可
能である。外部冷却の場合、反応缶壁面で凝縮した水/
アミド系溶媒混合物は反応缶壁を伝わって液相中に入
る。従って、該水分に富む混合物は、液相上部に溜り、
そこの水分量を比較的高く保つ。内部冷却の場合には、
冷却面で凝縮した混合物が同様に冷却装置表面又は反応
缶壁を伝わって液相中に入る。
【0023】一方、液相バルクの温度は、所定の一定温
度に保たれ、あるいは所定の温度プロフィールに従って
コントロールされる。一定温度とする場合、 230〜275
℃の温度で 0.1〜20時間反応を行うことが好ましい。よ
り好ましくは、 240〜265 ℃の温度で1〜6時間であ
る。より高い分子量のPASを得るには、2段階以上の
反応温度プロフィールを用いることが好ましい。この2
段階操作を行う場合、第1段階は 195〜240 ℃の温度で
行うことが好ましい。温度が低いと反応速度が小さす
ぎ、実用的ではない。 240℃より高いと反応速度が速す
ぎて、十分に高分子量なPASが得られないのみなら
ず、副反応速度が著しく増大する。第1段階の終了は、
重合反応系内ジハロ芳香族化合物残存率が1モル%〜40
モル%、且つ分子量が 3,000〜20,000の範囲内の時点で
行うことが好ましい。より好ましくは、重合反応系内ジ
ハロ芳香族化合物残存率が2モル%〜15モル%、且つ分
子量が 5,000〜15,000の範囲である。残存率が40モル%
を越えると、第2段階の反応で解重合など副反応が生じ
やすく、一方、1モル%未満では、最終的に高分子量P
ASを得難い。その後昇温して、最終段階の反応は、反
応温度 240〜270 ℃の範囲で、1時間〜10時間行うこと
が好ましい。温度が低いと十分に高分子量化したPAS
を得ることができず、また 270℃より高い温度では解重
合等の副反応が生じやすくなり、安定的に高分子量物を
得難くなる。
【0024】実際の操作としては、先ず不活性ガス雰囲
気下で、アミド系溶媒中のアルカリ金属硫化物中の水分
量が所定の量となるよう、必要に応じて脱水または水添
加する。水分量は、好ましくは、アルカリ金属硫化物1
モル当り0.5 〜2.5 モル、特に0.8 〜1.2 モルとする。
2.5 モルを超えては、反応速度が小さくなり、しかも反
応終了後の濾液中にフェノール等の副生成物量が増大
し、重合度も上がらない。0.5 モル未満では、反応速度
が速すぎ、十分な高分子量の物を得ることができない。
【0025】反応時の気相部分の冷却は、一定温度での
1段反応の場合では、反応開始時から行うことが望まし
いが、少なくとも 250℃以下の昇温途中から行わなけれ
ばならない。多段階反応では、第1段階の反応から冷却
を行うことが望ましいが、遅くとも第1段階反応の終了
後の昇温途中から行うことが好ましい。冷却効果の度合
いは、通常反応缶内圧力が最も適した指標である。圧力
の絶対値については、反応缶の特性、攪拌状態、系内水
分量、ジハロ芳香族化合物とアルカリ金属硫化物とのモ
ル比等によって異なる。しかし、同一反応条件下で冷却
しない場合に比べて、反応缶圧力が低下すれば、還流液
量が増加して、反応溶液気液界面における温度が低下し
ていることを意味しており、その相対的な低下の度合い
が水分含有量の多い層と、そうでない層との分離の度合
いを示していると考えられる。そこで、冷却は反応缶内
圧が、冷却をしない場合と比較して低くなる程度に行う
のが好ましい。冷却の程度は、都度の使用する装置、運
転条件などに応じて、当業者が適宜設定できる。
【0026】ここで使用する有機アミド系溶媒は、PA
S重合のために知られており、たとえばN‐メチルピロ
リドン、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメ
チルアセトアミド、N‐メチルカプロラクタム等、及び
これらの混合物を使用でき、N‐メチルピロリドンが好
ましい。これらは全て、水よりも低い蒸気圧を持つ。ア
ルカリ金属硫化物も公知であり、たとえば、硫化リチウ
ム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、
硫化セシウム及びこれらの混合物である。これらの水和
物及び水溶液であっても良い。又、これらにそれぞれ対
応する水硫化物及び水和物を、それぞれに対応する水酸
化物で中和して用いることができる。安価な硫化ナトリ
ウムが好ましい。
【0027】ジハロ芳香族化合物は、たとえば特公昭4
5‐3368号公報記載のものから選ぶことができる
が、好ましくはp‐ジクロロベンゼンである。又、少量
(20モル%以下)のジフェニルエーテル、ジフェニル
スルホン又はビフェニルのパラ、メタ又はオルトジハロ
物を1種類以上用いて共重合体を得ることができる。例
えば、m‐ジクロロベンゼン、o‐ジクロロベンゼン、
p,p´‐ジクロロジフェニルエーテル、m,p´‐ジ
クロロジフェニルエーテル、m,m´‐ジクロロジフェ
ニルエーテル、p,p´‐ジクロロジフェニルスルホ
ン、m,p´‐ジクロロジフェニルスルホン、m,m´
‐ジクロロジフェニルスルホン、p,p´‐ジクロロビ
フェニル、m,p´‐ジクロロビフェニル、m,m´‐
ジクロロビフェニルである。
【0028】PASの分子量をより大きくするために、
ポリハロ芳香族化合物をジハロ芳香族化合物に対して好
ましくは5モル%以下の濃度で使用することもできる。
該ポリハロ芳香族化合物は、1分子に3個以上のハロゲ
ン置換基を有する化合物であり、例えば1,2,3‐ト
リクロロベンゼン、1,2,4‐トリクロロベンゼン、
1,3,5‐トリクロロベンゼン、1,3‐ジクロロ‐
5‐ブロモベンゼン、2,4,6‐トリクロロトルエ
ン、1,2,3,5‐テトラブロモベンゼン、ヘキサク
ロロベンゼン、1,3,5‐トリクロロ‐2,4,6‐
トリメチルベンゼン、2,2´,4,4´‐テトラクロ
ロビフェニル、2,2´,6,6´‐テトラブロモ‐
3,3´,5,5´‐テトラメチルビフェニル、1,
2,3,4‐テトラクロロナフタレン、1,2,4‐ト
リブロモ‐6‐メチルナフタレン等及びそれらの混合物
が挙げられ、1,2,4‐トリクロロベンゼン、1,
3,5‐トリクロロベンゼンが好ましい。
【0029】また、他の少量添加物として、末端停止
剤、修飾剤としてのモノハロ化物を併用することもでき
る。
【0030】こうして得られたPASは、当業者にとっ
て公知の後処理法によって副生物から分離することがで
きる。
【0031】本発明においては、上記のようにして製造
したPAS樹脂組成物を更に熱酸化架橋処理したものも
使用することができる。
【0032】本発明のPAS樹脂組成物には、任意成分
として無機充填剤を配合することができる。無機充填剤
としては特に限定されないが、例えば粉末状/リン片状
の充填剤、繊維状充填剤などが使用できる。粉末状/リ
ン片状の充填剤としては、例えばシリカ、アルミナ、タ
ルク、マイカ、カオリン、クレー、シリカアルミナ、酸
化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸
カルシウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、リン
酸マグネシウム、窒化ケイ素、ガラス、ハイドロタルサ
イト、酸化ジルコニウム、ガラスビーズ、カーボンブラ
ック等が挙げられる。また、繊維状充填剤としては、例
えばガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、シリカ繊
維、シリカ/アルミナ繊維、チタン酸カリ繊維、ポリア
ラミド繊維等が挙げられる。また、この他にZnOテト
ラポット、金属塩(例えば塩化亜鉛、硫酸鉛など)、酸
化物(例えば酸化鉄、二酸化モリブデンなど)、金属
(例えばアルミニウム、ステンレスなど)等の充填剤を
使用することもできる。これらを1種単独でまたは2種
以上組合せて使用できる。また、無機充填剤は、その表
面が、シランカップリング剤やチタネートカップリング
剤で処理してあってもよい。無機充填剤は、(A)PA
S100重量部に対して400重量部以下の量で、好ま
しくは300重量部以下の量で使用される。無機充填剤
の量が上記値を超えると粘度変化が大きくなって成形不
能となることがある。また機械的強度を高めるために
は、1重量部以上配合するのが好ましい。
【0033】更に、必要に応じて、公知の添加剤及び充
填剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、熱安
定剤、滑剤等を配合することができる。
【0034】成形品の製造は、例えば、上記の各成分を
予めヘンシェルミキサー等の混合機で混合後、押出機等
の慣用の装置にて溶融混練し、押出し、ペレット化した
後、射出成形、押出成形等により実施することができ
る。
【0035】また、本発明のPAS樹脂組成物は、好ま
しくはカーボンブラックを添加して、黒色の成形品を製
造するために適している。成分(C)カーボンブラック
の添加量は、(A)PAS及び(B)鉄又は鉄化合物の
合計100重量部に対して、上限が好ましくは5重量
部、特に好ましくは1重量部であり、下限が好ましくは
0.01重量部、特に好ましくは0.05重量部であ
る。上記上限を超えては、成形品の衝撃強度、引張強度
等の機械的強度が低下し、上記下限未満では、満足な黒
色成形品を得ることができない。本発明のPAS樹脂組
成物においては、カーボンブラックの少量の添加で十分
に満足のいく黒色の成形品を得ることができる。従っ
て、従来、添加量が多いために生じていた成形品の衝撃
強度、引張強度等の機械的強度の低下がない。更には、
予め素材色において、組合せるPASどうしの色相を一
致させることができるので、黒色化に際して、組合せる
PASの色相に合せてカーボンブラックの添加量を調節
する必要がない。従って、黒色製品の製造工程が著しく
簡略化できる。
【0036】本発明のPAS樹脂組成物は、自動車機器
部品、電気・電子機器部品、化学機器部品、及びその他
機械部品等の材料として使用し得る。特に外観上、組合
せる成形品どうしの色合いの美しさが要求されるもの、
例えば電子部品、家電部品、あるいはカメラ、時計等の
精密機械部品等に有用である。
【0037】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。
【0038】
【実施例】実施例において、溶融粘度V6 測定の際に用
いたフローテスターは、島津製作所製フローテスターC
FT‐500Cである。
【0039】PPS組成物中の鉄含有量は、島津製作所
製原子吸光分光光度計AA660を用いて測定した。こ
こで、各実施例及び比較例の鉄含有量は、鉄化合物を添
加していない比較例1のPPSを標準サンプルとし、該
標準サンプルとの比較で算出した値である。また、前処
理はH2 SO4 ‐HClO4 系での湿式分解により実施
した。
【0040】白色度(ホットプレスL値)は、PPS組
成物を320℃で1.5分間予熱後、320℃で1.5
分間、続けて130℃で1.5分間、30kg/cm2
の圧力でホットプレスにより加圧成形して円盤状プレー
トを作り、これについて、色彩色差計(東京電色株式会
社製、Color Ace)を用いて測定した。
【0041】
【実施例1】150リットルオートクレーブに、フレー
ク状硫化ソーダ(60.8重量%Na2 S)19.22
2kgと四三酸化鉄10.4g(硫化ソーダ100分子
に対して0.09原子の鉄に相当する量)とN‐メチル
‐2‐ピロリドン(以下ではNMPと略すことがある)
45.0kgを仕込んだ。窒素気流下攪拌しながら液温
204℃まで昇温して、水4.600kgを留出させた
(残存する水分量は硫化ソーダ1モル当り1.08モ
ル)。その後、オートクレーブを密閉して180℃まで
冷却し、p‐ジクロロベンゼン(以下ではp‐DCBと
略すことがある)22.463kg及びNMP18.0
kgを仕込んだ。液温150℃で窒素ガスを用いて1k
g/cm2 Gまで加圧して昇温を開始した。液温255
℃になったところで昇温をやめ、そのまま3時間攪拌し
た。
【0042】得られたスラリーに対し常法により濾過、
温水洗を繰り返し、120℃で約5時間熱風循環乾燥機
中で乾燥し、粉末状のPPS組成物を得た。
【0043】
【実施例2〜8】表1に示す種類の鉄化合物及び量を使
用した以外は、実施例1と同一にして各PPS組成物を
製造した。
【0044】
【実施例9】150リットルオートクレーブに、フレー
ク状硫化ソーダ(60.8重量%Na2 S)19.22
2kgとNMP45.0kgを仕込んだ。窒素気流下攪
拌しながら液温204℃まで昇温して、水4.600k
gを留出させた(残存する水分量は硫化ソーダ1モル当
り1.08モル)。その後、オートクレーブを密閉して
180℃まで冷却し、p‐DCB22.463kg及び
NMP18.0kgを仕込んだ。液温150℃で窒素ガ
スを用いて1kg/cm2 Gまで加圧して昇温を開始し
た。液温255℃になったところで昇温をやめ、そのま
ま3時間攪拌した。その後、塩化第二鉄24.3g(硫
化ソーダ100分子に対して0.1原子の鉄に相当する
量)をNMP1.0kgに溶解したものを、加圧注入ポ
ンプにてオートクレーブに圧入し、更に30分間攪拌し
た。
【0045】得られたスラリーに対し常法により濾過、
温水洗を繰り返し、120℃で約5時間熱風循環乾燥機
中で乾燥し、粉末状のPPS組成物を得た。
【0046】
【実施例10〜13】表1に示す種類の鉄化合物及び量
を使用した以外は、実施例9と同一にして各PPS組成
物を製造した。
【0047】
【比較例1】鉄化合物としての四三酸化鉄を添加しなか
った以外は、実施例1と同一にしてPPSを製造した。
【0048】
【比較例2〜3】表2に示す種類の鉄化合物及び量を使
用した以外は、実施例1と同一にして各PPS組成物を
製造した。
【0049】
【比較例4】表2に示す種類の鉄化合物及び量を使用し
た以外は、実施例9と同一にしてPPS組成物を製造し
た。
【0050】上記の各実施例及び比較例で得られたPP
S組成物の溶融粘度V6 、鉄含有量及びホットプレスL
値は、表1及び2に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】 実施例1〜8は、反応開始前の硫化ソーダの脱水時から
鉄化合物を反応缶に添加したものである。実施例1〜3
は、鉄化合物として四三酸化鉄を用い、鉄の添加量を本
発明の方法の範囲内で変化させたものである。得られた
PPS組成物の鉄含有量はいずれも本発明の範囲内であ
った。また、鉄の添加量を増加すると、PPS組成物中
の鉄含有量が増加して、ホットプレスL値を低くできる
ことが分かった。実施例4は、鉄化合物として酸化第二
鉄を用いたものである。鉄含有量は本発明の範囲内であ
った。L値は低く、暗色のPPS組成物が得られた。実
施例5〜7は、鉄化合物として塩化第二鉄を使用したも
のである。四三酸化鉄と同様に、鉄の添加量が増加する
と、PPS組成物中の鉄含有量が増加して、L値が低下
した。塩化第二鉄を添加したものでは、四三酸化鉄を添
加したものに比べて、鉄の添加量をより多くしても、P
PS組成物中の鉄含有量は低く、L値がより高くなるこ
とが分かった。実施例8は、鉄化合物として、硫化鉄を
使用したものである。得られたPPS組成物の鉄含有量
は本発明の範囲内であった。L値は低く、暗色のPPS
組成物が得られた。
【0053】実施例9〜13は、反応終了後に鉄化合物
を反応缶に添加したものである。実施例9〜12は、鉄
化合物として塩化第二鉄を用い、鉄の添加量を本発明の
方法の範囲内で変えたものである。反応開始前からの添
加と同様に、鉄の添加量を増加すると、PPS組成物中
の鉄含有量が増加して、L値が低下した。また、同じく
塩化第二鉄を添加した実施例5〜7と比べると、鉄の同
一添加量において、PPS組成物中の鉄含有量は、反応
終了後に添加した方が多くなることが分かった。また、
PPS組成物のV6 は、より高くなった。実施例13
は、鉄化合物として、塩化第一鉄を使用したものであ
る。鉄含有量は本発明の範囲内であった。L値は低く、
暗色のPPS組成物が得られた。
【0054】一方、比較例1及び2は、実施例1と同一
条件下において、四三酸化鉄を添加しなかったもの及び
その添加量が本発明の範囲未満のものである。比較例1
及び2は共に、鉄含有量が本発明の範囲未満であった。
従って、それらのPPS組成物のL値は高く、その値は
いずれも50を超えるもので明るく、暗色のPPSが得
られなかった。比較例3及び4は、夫々実施例1及び9
と同一の条件において、鉄の添加量が本発明の範囲を超
えたものである。比較例3及び4は共に、PPS組成物
中の鉄含有量が、本発明の範囲を超えるものであった。
L値は低く、いずれも暗色のPPS組成物であったが、
6 が著しく低くなり、実用性がないものであった。
【0055】
【実施例14及び比較例5】実施例9で得たPPS組成
物及び比較例1で得たPPSの夫々100重量部に対し
て、ガラス繊維(CS 3PE945S、商標、日東紡
績株式会社製)66.7重量部を配合し、ヘンシェルミ
キサーを使用して5分間予備混合して均一にした後、2
0mmφの二軸異方向回転押出機を用い、温度300
℃、回転数400rpmで溶融混練してペレットを作成
した。得られたペレットを射出成形機に供給し、シリン
ダー温度320℃、金型温度130℃で射出成形し、縦
4cm×横8cm×高さ3cm×厚さ0.3cmの箱を
作成した。
【0056】一方、比較例1で得られたPPSを230
℃に設定したオーブン中で18時間熱処理した。得られ
た架橋PPSの溶融粘度V6 は2100ポイズであり、
ホットプレスL値は32.0であった。該PPSを用い
て、上記と同じくして縦4cm×横8cm×厚さ0.3
cmの上記箱の蓋を作成した。
【0057】実施例9のPPS組成物で作った箱(L値
は32.0である)と上記蓋は、色相が一致するために
バランスよく見栄えのする組合せであった。
【0058】これに対して、比較例1のPPSで作った
箱(L値は52.0である)は、上記蓋との色相が著し
く相違しており、箱が明るく、蓋が暗いアンバランスな
組合せであり、見栄えが悪いものであった。
【0059】
【実施例15及び比較例6】着色剤としてカーボンブラ
ック(HS‐D912678、商標、大日精化工業株式
会社製)を配合した以外は、実施例14及び比較例5と
同一にして、箱及び蓋を成形した。この際、カーボンブ
ラックの配合量は、実施例9で得られたPPS組成物に
ついては該組成物100重量部に対して0.10重量
部、比較例1で得られたPPSについては該PPS10
0重量部に対して0.40重量部、及び加熱処理して得
た架橋PPSについては該PPS100重量部に対して
0.10重量部であった。
【0060】各箱及び蓋の衝撃強度及び引張強度は表3
の通りであった。
【0061】
【表3】 表3 実施例15 比較例6 アイゾット衝撃強度 32.0 35.5 23.5 35.5 (kgf・cm/cm) 引張強度 (kgf/cm2 ) 1740 1780 1580 1780 上記のように、実施例15の箱の衝撃強度及び引張強度
は高く、かつ箱と蓋との色合いのバランスは良好で美し
いものであった。これに対して、比較例6の箱の衝撃強
度及び引張強度は、カーボンブラックを多量に添加した
ため、実施例15と比べて著しく低かった。更に、比較
例6の箱においては、多量のカーボンブラックを配合し
たにもかかわらず、十分な黒色を得ることができず、箱
と蓋との色合いにバランスを欠くものであった。
【0062】ここで、衝撃強度及び引張強度は、上記の
ようにして成形した各箱及び蓋から12.7×80×3
mmのたんざく型のテストピースを切り出し、夫々AS
TMD256及びASTM D638に準拠して測定し
たものである。
【0063】
【発明の効果】本発明は、暗色、かつカーボンブラック
の少量の添加で良好な黒色の成形品を得ることができる
PAS樹脂組成物、及びその製造法を提供する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリアリーレンスルフィド 100
    重量部、及び(B)鉄又は鉄化合物 0.0005〜3
    重量部(鉄原子として計算)を含むポリアリーレンスル
    フィド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 有機アミド系溶媒中でアルカリ金属硫化
    物とジハロ芳香族化合物とを反応させてポリアリーレン
    スルフィドを製造するに際して、仕込みアルカリ金属硫
    化物100分子に対して0.001〜5原子の鉄に相当
    する量の鉄又は鉄化合物を反応系又は反応混合物に添加
    することを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組
    成物の製造法。
  3. 【請求項3】 鉄又は鉄化合物の添加を、ジハロ芳香族
    化合物の転化率が30%の時点から反応混合物の取出し
    までのいずれかの時点において行う請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 鉄化合物が、酸化鉄及び/又は塩化鉄で
    ある請求項2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記(A)及び(B)の合計100重量
    部に対して、更に(C)カーボンブラック0.001〜
    5重量部を含む請求項1記載の樹脂組成物。
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