JPH09194588A - ポリエーテルポリオール及びその製造方法 - Google Patents

ポリエーテルポリオール及びその製造方法

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JPH09194588A
JPH09194588A JP8006592A JP659296A JPH09194588A JP H09194588 A JPH09194588 A JP H09194588A JP 8006592 A JP8006592 A JP 8006592A JP 659296 A JP659296 A JP 659296A JP H09194588 A JPH09194588 A JP H09194588A
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polyether polyol
propylene oxide
solvent
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polyetherpolyol
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JP8006592A
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Satoru Akimoto
悟 秋元
Toshikazu Nakajima
利和 中島
Makoto Maruyama
誠 丸山
Hiroshi Kawasaki
浩 川崎
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】糖類に触媒の存在下にアルキレンオキシド
を付加し、ポリエーテルポリオールを製造するに当た
り、溶媒として平均分子量が300以上で平均官能基数
が3以上のポリエーテルポリオールを糖類100重量部
に対して20〜400重量部使用することを特徴とする
ポリエーテルポリオールの製造方法及び該方法により製
造されるポリエーテルポリオール。 【効果】糖類に溶媒中でアルキレンオキシドを付加し
て、ポリエーテルポリオールを製造するに当たり、反応
の際には反応機内での攪拌負荷が少なく、反応機の破損
等の危険を伴わず、糖類とアルキレンオキシドとの付加
反応を速やかに行うことができ、溶媒の除去を必要とせ
ず、高い平均官能基数を有するポリエーテルポリオール
を製造することが出来る。また、本発明のポリエーテル
ポリオールは、開始剤の残存や析出もなく、臭気等品質
良好であり、ポリウレタンフォーム製造原料として優れ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリウレタン製造用
ポリエーテルポリオールの製造方法に関する。詳しく
は、糖類に触媒の存在下にアルキレンオキシドを付加重
合して、ポリエーテルポリオールを製造するに当たり、
溶媒として特定のポリエーテルポリオールを糖類に対し
て特定の混合比で使用することを特徴とするポリエーテ
ルポリオールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質ポリウレタンフォームを製造
する際、レジン成分として用いられるポリエーテルポリ
オールは、開始剤の活性水素化合物とアルキレンオキシ
ドを塩基性触媒の存在下で反応させることにより製造さ
れる。この時、良好な物性を有する硬質ポリウレタンフ
ォームの製造に使用されるポリエーテルポリオールの開
始剤となる活性水素化合物としては、多官能化による物
性向上という点から、ショ糖に代表される糖類のごとき
多官能開始剤を使用することが求められるようになって
きた。
【0003】糖類はショ糖に代表されるようにほとんど
が常温で固体であるため、アルキレンオキシドを反応さ
せ、ポリエーテルポリオールを製造する際には、反応機
内での攪拌負荷が大きく、反応機の破損等の危険が伴う
ことや反応初期においてアルキレンオキシドとの付加反
応が極めて遅いこと等の理由から、実際には、有機溶媒
や、水又はグリセリン等に代表される低分子アルコール
による希釈重合法が行われてきた。
【0004】有機溶媒を使用する方法として例えば米国
特許4332936には固体の開始剤を溶解するためジ
メチルホルムアミドを使用する方法が開示されている
が、ジメチルホルムアミドのごとき溶媒はポリウレタン
樹脂の製造には不必要なものであり、また、ポリエーテ
ルポリオールの製造時やポリウレタン製造時の作業中、
溶剤の臭気は人体に極めて強い悪影響を及ぼすものであ
る。これら溶媒の除去には多大な労力を要し、工業的に
も好ましいものではない。
【0005】水やグリセリン等に代表される低分子アル
コールを糖類のごとき固体開始剤の溶媒として用いる場
合には、溶媒に対してもアルキレンオキシドが付加し、
溶媒の分子量が増大するため、現実的に製品から溶媒の
除去することは不可能となる。ただし、溶媒として用い
る水や低分子アルコール、及び/又はそのアルキレンオ
キシドの付加物も活性水素を有するため、ポリウレタン
製造の際、実質的にイソシアネートとの反応により樹脂
形成に加担することができるため、有効な方法であると
言える。しかしながら、糖類が高い官能基数を有するに
もかかわらず、ポリエーテルポリオール製品中には溶媒
として用いる水や低分子アルコール、及び/又はそのア
ルキレンオキシド付加物のモル濃度が高く、平均官能基
数が著しく低下するものであり、必ずしもポリウレタン
樹脂の物性を向上させるものではない。
【0006】一方、アルキレンオキシドとの反応の際、
使用される塩基性触媒としては、水酸化ナトリウムや水
酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物(特公昭48−
19560号公報、特公昭48−27815号公報等)
が最も一般的である。通常、活性水素化合物にアルキレ
ンオキシドを付加し、ポリエーテルポリオールを製造す
る際、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムは触媒として
安価であること、工業的に耐えうるに十分な反応速度を
与えること、燐酸等による中和により製品に不溶の塩を
形成し、ろ過により簡便に除去できること等、工業的に
有利な点を有している。
【0007】しかしながら、糖類のごとき固体開始剤の
希釈重合においては、開始剤中の固体開始剤の比率や製
品の水酸基価の設定によって、アルキレンオキシド付加
終了後、しばしば反応液中に未反応の開始剤が残存する
か、また、残存しない場合においても、中和精製後の製
品中に未反応の開始剤が溶解し、経時により析出するこ
とがある。残存する未反応開始剤はポリエーテルポリオ
ール製造工程において、中和精製時のろ過不良を引き起
こすことがあり、また、ポリエーテルポリオール製品中
に析出した場合、機械成形においてポリウレタンフォー
ムを製造する際、発泡装置内での析出物による反応ライ
ンの閉塞等を引き起こす恐れがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的は
ポリエーテルポリオールの製造において従来の技術で挙
げられる上記の如き問題点を解決し、かつ、硬質ポリウ
レタンフォームに良好な物性を与えるポリエーテルポリ
オールを見出すことにある。即ち、糖類を開始剤とし
て、アルキレンオキシドを付加重合するにあたり、未反
応開始剤が残存、析出することなく、溶媒の除去を必要
とせず、かつ、高い平均官能基数を有するポリエーテル
ポリオールの製造方法を見出すことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き問題点を解決したポリエーテルポリオールを見出すべ
く鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。即ち
本発明は、糖類に触媒の存在化にアルキレンオキシドを
付加し、ポリエーテルポリオールを製造するに当たり、
溶媒として平均分子量が300以上で平均官能基数が3
以上のポリエーテルポリオールを糖類100重量部に対
して20〜400重量部使用することを特徴とするポリ
エーテルポリオールの製造方法であり、好ましくは、糖
類にアルキレンオキシドを付加し、ポリエーテルポリオ
ールを製造するに当たり、溶媒として平均分子量が30
0以上で平均官能基数が3以上のポリエーテルポリオー
ルを糖類100重量部に対して20〜400重量部使用
し、触媒としてアミン化合物、好ましくは下記一般式
(I)(化2)で表されるアミン化合物、
【0010】
【化2】 (式(I)中、R1 は炭素数8〜18のアルキル基又は
アルケニル基を、R2 、R3 は水素原子又は炭素数1〜
8のアルキル基を示す。) 又は一般式(I)で表されるアミン化合物とアルカリ金
属水酸化物との混合物を使用することを特徴とするポリ
エーテルポリオールの製造方法及びそれらの方法により
製造されるポリエーテルポリオールである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる糖類は、ショ
糖、麦芽糖、乳糖等に代表される二糖類、ラフィノー
ス、ゲンチアノースに代表される三糖類、スタキオース
に代表される四糖類、でんぷん、セルロースに代表され
る多糖類、ブドウ糖、果糖のごとき単糖類やグルコサミ
ン、ガラクトサミン、キチンのごときアミノ糖、上記に
挙げられる糖類の還元体であるいわゆる還元糖も使用で
きる。また、上記に挙げられる2種以上任意の糖類を任
意の割合で混合し用いても構わない。
【0012】溶媒として用いられるポリエーテルポリオ
ールは、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、公知の開始剤に対するプロピレンオキシドとエ
チレンオキシドのブロック及び/又はランダム共重合物
等、ポリテトラメチレングリコール等の平均分子量30
0以上で平均官能基数が3以上のあらゆる公知のものを
用いることができる。好ましくは、分子量が600以上
で平均官能基数が5以上である。また、分子中にエステ
ル基やアミド基を含むものであっても構わない。また、
上記に挙げられる2種以上任意のポリエーテルポリオー
ルを任意の割合で混合し用いても構わない。分子量が3
00未満及び/又は平均官能基数が3未満では製品中に
溶媒として使用するポリエーテルポリオールのモル濃度
が高くなり、平均官能基数が低下するため好ましくな
い。
【0013】溶媒の使用量は糖類100重量部に対して
20〜400重量部用いることができる。好ましくは、
30乃至200重量部である。20重量部未満では、反
応系の撹拌負荷が大きく実際の製造に困難をきたすこと
があり、400重量部を超えると製品中に溶媒として使
用するポリエーテルポリオールのモル濃度が高くなり、
平均官能基数が低下するため好ましくない。
【0014】触媒として特に限定されないが、アミン化
合物を使用することが好ましい。また、アミン化合物と
水酸化ナトリウムや水酸化カリウムに代表されるアルカ
リ金属水酸化物を併用することもできる。アミン化合物
は一般式(I)で表されるアミン化合物、即ち、ジメチ
ルオクチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルデシ
ルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルスチリル
アミン、ジメチルパルメチルアミン、ジメチルオレイル
アミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルリノレイ
ックアミン、ジメチルリノレニックアミン等を用いるこ
とがより好ましい。
【0015】触媒の使用量は特に制限は無いが、反応終
了後の製品生成量に対して、アミン化合物は0.01〜
5.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%の量を
使用し、アルカリ金属水酸化物は0.01乃至5.0重
量%、好ましくは0.01乃至1.0重量%の量を使用
する。
【0016】アルキレンオキシドには、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレン
オキシド等が含まれ、それぞれ単独あるいは2種以上を
混合して使用することができる。反応温度は特に限定さ
れないが、60〜150℃が好ましく、さらには、80
〜130℃が好ましい。反応時の圧力は特に限定されな
いが、10kg/cm2以下が好ましい。
【0017】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げて、さらに具
体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定される
ものではない。実施例、比較例において糖類の代表とし
てショ糖、麦芽糖、還元麦芽糖を用いた。また、溶媒と
して用いたポリエーテルポリオールは以下のとおりであ
る。 ポリエーテルポリオールA;ソルビトールとグリセリン
の比が93.4:6.6である混合物に対してプロピレ
ンオキシドを付加し、水酸基価470mgKOH/gで
あるもの。 ポリエーテルポリオールB;ソルビトールと水の比が9
4.2:5.8である混合物に対してプロピレンオキシ
ドを付加し、水酸基価350mgKOH/gであるも
の。 ポリエーテルポリオールC;グリセリンに対して、プロ
ピレンオキシドを付加し、水酸基価560mgKOH/
gのもの。 実施例及び比較例で得られた結果をまとめて表1に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】実施例1 222.6gのショ糖、272.1gのポリエーテルポ
リオールA及び5.4gのジメチルパルミチルアミンを
内容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレーブ
内を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃
で、反応機の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれ
るように438.7gのプロピレンオキシドを徐々に装
入し、反応を行った。3時間でプロピレンオキシド装入
終了後、110℃に昇温し、内圧の低下が認められなく
なるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピ
レンオキシドを減圧により除去し、内容物を取り出し
た。得られた製品は931.0gで薄黄色の透明液体で
あり、水酸基価は456mgKOH/gであった。
【0020】実施例2 麦芽糖を用い、実施例1と同様の操作を行った。得られ
た製品は931.3gで薄黄色の透明液体であり、水酸
基価は453mgKOH/gであった。
【0021】実施例3 還元麦芽糖を用い、実施例1と同様の操作を行った。得
られた製品は932.5gで薄黄色の透明液体であり、
水酸基価は455mgKOH/gであった。
【0022】実施例1乃至3において、種々の糖類を開
始剤として用いたが、製品中に開始剤の残存はほとんど
認められず、また、製造に際してアルキレンオキシドの
反応性は良好であり、攪半機の過負荷等もなく製造上、
極めて良好である。得られた製品は、GPCによる解析
においても溶媒として用いたポリエーテルポリオールに
はほぼ分子量の変化は見られず、即ち、ポリエーテルポ
リオールを溶媒としてショ糖へ高選択的にプロピレンオ
キシドの付加が進行しており、本発明は、ショ糖に代表
される糖類にアルキレンオキシドを付加させる際に有効
であると認められる。
【0023】実施例4 346.8gのショ糖、280.8gのポリエーテルポ
リオールA、6.75gのジメチルパルミチルアミン、
671.2gのプロピレンオキシドを用い、実施例1と
同様の操作を行った。得られた製品は1298.0g
で、薄黄色の透明液体であり、水酸基価は453mgK
OH/gであった。
【0024】実施例5 323.0gのショ糖、215.3gのポリエーテルポ
リオールA、6.75gのジメチルパルミチルアミン、
628.4gのプロピレンオキシドを用い、実施例1と
同様の操作を行った。得られた製品は1297.5g
で、薄黄色の透明液体であり、水酸基価は451mgK
OH/gであった。実施例4、5において種々の溶媒量
においても、製造時の操作、及びその製品も良好なもの
であった。
【0025】実施例6 315.8gのショ糖、315.8gのポリエーテルポ
リオールB、5.4gのジメチルパルミチルアミンを内
容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレーブ内
を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃で、
反応機の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれるよ
うに868.3gのプロピレンオキシドを徐々に装入
し、反応を行った。4時間でプロピレンオキシド装入終
了後、120℃に昇温し、内圧の低下が認められなくな
るまで12時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピ
レンオキシドを減圧により除去し、内容物を取り出し
た。得られた製品は1420.0gで暗橙色の透明液体
であり、水酸基価は362mgKOH/gであった。
【0026】実施例7 270.5gのショ糖、115.9gのポリエーテルポ
リオールC、及び5.4gのジメチルパルミチルアミン
を内容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレー
ブ内を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃
で反応機の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれる
ように546.9gのプロピレンオキシドを徐々に装入
し、反応を行った。3時間でプロピレンオキシド装入終
了後、110℃に昇温し、内圧の低下が認められなくな
るまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピレ
ンオキシドを減圧により除去し、内容物を取り出した。
得られた製品は933.0gで薄黄色の透明液体であ
り、水酸基価は452mgKOH/gであった。実施例
6、7においても合成操作上特に問題なく、また、得ら
れる製品についても開始剤のショ糖が残存することな
く、種々のポリエーテルポリオールは糖類とアルキレン
オキシドの反応において有用な溶媒であると認められ
る。
【0027】実施例8 222.6gのショ糖、272.1gのポリエーテルポ
リオールA及び5.4gのジメチルパルミチルアミンを
内容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレーブ
内を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃
で、反応機の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれ
るように438.7gのプロピレンオキシドを徐々に装
入し、反応を行った。3時間でプロピレンオキシド装入
終了後、110℃に昇温し、内圧の低下が認められなく
なるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピ
レンオキシドを減圧により除去した後、3.6gの水酸
化カリウムを装入し、110℃で、反応機の内圧が4.
0kg/cm2G以下に保たれるように266.7gの
プロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。プ
ロピレンオキシド装入終了後、内圧の低下が認められな
くなるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロ
ピレンオキシドを減圧により除去し、7.4gの85%
燐酸で中和した。減圧脱水後、濾過により燐酸塩を除去
し、内容物を取り出した。得られた製品は1192gで
薄黄色の透明液体であり、水酸基価は358mgKOH
/gであった。
【0028】実施例9 159.0gのショ糖、194.3gのポリエーテルポ
リオールA及び6.75gのジメチルパルミチルアミン
を内容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレー
ブ内を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃
で、反応機の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれ
るように313.8gのプロピレンオキシドを徐々に装
入し、反応を行った。3時間でプロピレンオキシド装入
終了後、110℃に昇温し、内圧の低下が認められなく
なるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピ
レンオキシドを減圧により除去した後、4.5gの水酸
化カリウムを装入し、110℃で、反応機の内圧が4.
0kg/cm2G以下に保たれるように833.7gの
プロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。プ
ロピレンオキシド装入終了後、内圧の低下が認められな
くなるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロ
ピレンオキシドを減圧により除去し、9.25gの85
%燐酸で中和した。減圧脱水後、濾過により燐酸塩を除
去し、内容物を取り出した。得られた製品は1483g
で薄黄色の透明液体であり、水酸基価は203mgKO
H/gであった。
【0029】実施例10 315.8gのショ糖、315.8gのポリエーテルポ
リオールB及び6.75gのジメチルパルミチルアミン
を内容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレー
ブ内を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃
で、反応機の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれ
るように535.0gのプロピレンオキシドを徐々に装
入し、反応を行った。3時間でプロピレンオキシド装入
終了後、110℃に昇温し、内圧の低下が認められなく
なるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピ
レンオキシドを減圧により除去した後、4.5gの水酸
化カリウムを装入し、110℃で、反応機の内圧が4.
0kg/cm2G以下に保たれるように333.3gの
プロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。プ
ロピレンオキシド装入終了後、内圧の低下が認められな
くなるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロ
ピレンオキシドを減圧により除去し、9.3gの85%
燐酸で中和した。減圧脱水後、濾過により燐酸塩を除去
し、内容物を取り出した。得られた製品は1143gで
薄黄色の透明液体であり、水酸基価は352mgKOH
/gであった。実施例8乃至10において、触媒として
アミン化合物と水酸化カリウムのようなアルカリ金属水
酸化物を併用して反応を行った場合、より反応が速やか
に進行し、かつ、未反応ショ糖が残存することなく製品
が得られるものであり、工業的に好ましいものである。
【0030】比較例1 305.5gのショ糖、33.9gのポリエーテルポリ
オールA、及び5.4gのジメチルパルミチルアミンを
内容積2lのオートクレーブに装入し、オートクレーブ
内を乾燥窒素で置換し、昇温を開始し、90℃で反応機
の内圧が4.0kg/cm2G以下に保たれるように5
93.8gのプロピレンオキシドを徐々に装入しなが
ら、撹拌を開始し、反応を行った。プロピレンオキシド
装入に12時間を要し、装入終了後、110℃に昇温
し、内圧の低下が認められなくなるまで5時間攪拌し
た。反応終了後、残存するプロピレンオキシドを減圧に
より除去し、内容物を取り出した。得られた内容物は8
97.3gで赤褐色の液体とショ糖の分解物と思われる
黒色固体の沈澱が20.1gであった。比較例1では実
施例1と比較して溶媒量が少ないため初期の反応が極め
て遅く、また、反応機の負荷も大きく、工業的には極め
て困難なものである。
【0031】比較例2 135.8gのショ糖、769.7gのポリエーテルポ
リオールA、5.4gのジメチルパルミチルアミン、及
び294.5gのプロピレンオキシドを用い、実施例1
と同様の操作を行った。得られた製品は1143gで薄
黄色の透明液体であり、水酸基価は456mgKOH/
gであった。
【0032】比較例3 257.7gのショ糖、110.4gのグリセリン、
5.4gのジメチルパルミチルアミン、及び831.9
gのプロピレンオキシドを用い、実施例1と同様の操作
を行った。得られた製品は1143gで薄黄色の透明液
体であり、水酸基価は458mgKOH/gであった。
【0033】比較例4 269.3gのショ糖、29.9gの水、5.4gのジ
メチルパルミチルアミン、及び900.7gのプロピレ
ンオキシドを用い、実施例1と同様の操作を行った。得
られた製品は1143gで薄黄色の透明液体であり、水
酸基価は458mgKOH/gであった。
【0034】参考例 実施例1乃至5、8で得られたポリエーテルポリオール
について硬質ポリウレタンフォームを製造し、物性試験
を行った。上記ポリエーテルポリオール100gにシリ
コーン整泡剤L−5420(日本ユニカー社品)1.0
g、HCFC−141b17.5g、テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン2.3g、純水0.5gを加え、よ
く混合してレジン液とした後、ポリメリックMDI(三
井東圧社製;NCO含有率31.3%)をレジン液の活
性水素と反応する量を標準にして1.05倍量加え、激
しくかき混ぜて縦25cm×横25cm×高さ18cm
のダンボール製造箱に注入した。
【0035】発泡による立ち上がりの時間(イニシエー
ションタイム)、フォームの表面の粘り気の無くなる時
間(タックフリータイム)を測定した後、室温で24時
間熟成後、得られた硬質ポリウレタンフォームの物性試
験を行った。物性試験方法は次のとおりである。 (1)比重;ASTM D−1622 59Tによる。 (2)圧縮強さ;ASTM D−1621 59Tによ
る。 (3)寸法安定性;100×100×100mmのフォ
ームを表2に記載の条件で放置し、放置前の長さに対す
る放置後の長さの変化率を求めた。(ASTMD−75
6による) フォーム物性を表2に示した。表2に比較の為、比較例
2乃至4で得られたポリエーテルポリオールを用いたフ
ォーム物性を併記した。
【0036】
【表2】 表2から本発明のポリエーテルポリオールの発泡特性及
びフォーム物性は極めて良好であった。
【0037】
【発明の効果】本発明のポリエーテルポリオールの製造
方法は、糖類に溶媒中でアルキレンオキシドを付加し
て、ポリエーテルポリオールを製造するに当たり、糖類
100重量部に対して、溶媒として分子量が300以上
で平均官能基数が3以上のポリエーテルポリオールを使
用することにより、その製造の際には反応機内での攪拌
負荷が少なく、反応機の破損等の危険を伴わず、糖類と
アルキレンオキシドとの付加反応を速やかに行うことが
でき、溶媒の除去を必要とせず、極めて有効な製造方法
である。また、本発明の製造方法により得られるポリエ
ーテルポリオールは、高い平均官能基数を有し、未反応
糖類の残存や析出もなく、色相、臭気等良好で、ポリウ
レタンフォーム製造原料として優れた品質を兼ね備えて
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 浩 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糖類に触媒の存在下にアルキレンオキシド
    を付加し、ポリエーテルポリオールを製造するに当た
    り、溶媒として平均分子量が300以上で平均官能基数
    が3以上のポリエーテルポリオールを糖類100重量部
    に対して20〜400重量部使用することを特徴とする
    ポリエーテルポリオールの製造方法。
  2. 【請求項2】触媒としてアミン化合物、又はアミン化合
    物とアルカリ金属水酸化物との混合物を使用することを
    特徴とする請求項1記載のポリエーテルポリオールの製
    造方法
  3. 【請求項3】アミン化合物が下記一般式(I)(化1)
    で表されるアミン化合物であることを特徴とする請求項
    1又は2記載のポリエーテルポリオールの製造方法。 【化1】 (式(I)中、R1 は炭素数8〜18のアルキル基又は
    アルケニル基を、R2 、R3 は水素原子又は炭素数1〜
    8のアルキル基を示す。)
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの方法により製造
    されるポリエーテルポリオール。
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