JPH0919426A - 計算機式断層写真法システム - Google Patents
計算機式断層写真法システムInfo
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- JPH0919426A JPH0919426A JP8100594A JP10059496A JPH0919426A JP H0919426 A JPH0919426 A JP H0919426A JP 8100594 A JP8100594 A JP 8100594A JP 10059496 A JP10059496 A JP 10059496A JP H0919426 A JPH0919426 A JP H0919426A
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- ray
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01T—MEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
- G01T1/00—Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
- G01T1/16—Measuring radiation intensity
- G01T1/161—Applications in the field of nuclear medicine, e.g. in vivo counting
- G01T1/164—Scintigraphy
- G01T1/1641—Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions using one or several scintillating elements; Radio-isotope cameras
- G01T1/1648—Ancillary equipment for scintillation cameras, e.g. reference markers, devices for removing motion artifacts, calibration devices
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05G—X-RAY TECHNIQUE
- H05G1/00—X-ray apparatus involving X-ray tubes; Circuits therefor
- H05G1/08—Electrical details
- H05G1/26—Measuring, controlling or protecting
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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- Y10S378/901—Computer tomography program or processor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 異なる体領域に対して異なる走査技術を用い
る必要もなく、又、現状で要求されているよりも多大な
患者の協力を必要とすることもなく、アーティファクト
実質的に除去することのできる計算機式断層写真法シス
テムを提供する。 【解決手段】 本発明は、CTで発生された画像のアー
ティファクトを抑制するシステムに関する。X線ビーム
光子不足の状態に起因するアーティファクトに関して、
本システムの一実施例によれば、本システムは、ある投
影データ・セットについて最小値のX線ビーム束を決定
し(58)、この決定された最小のX線ビーム束に基づ
いて投影データを動的にDC調節する(62)ように構
成されている。
る必要もなく、又、現状で要求されているよりも多大な
患者の協力を必要とすることもなく、アーティファクト
実質的に除去することのできる計算機式断層写真法シス
テムを提供する。 【解決手段】 本発明は、CTで発生された画像のアー
ティファクトを抑制するシステムに関する。X線ビーム
光子不足の状態に起因するアーティファクトに関して、
本システムの一実施例によれば、本システムは、ある投
影データ・セットについて最小値のX線ビーム束を決定
し(58)、この決定された最小のX線ビーム束に基づ
いて投影データを動的にDC調節する(62)ように構
成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には、計算機式
断層写真法(CT)の作像に関し、具体的には、CTシ
ステムにおける雑音抑制のために動的なDC(直流)調
節(dynamicDC adjustment)を行う方法に関する。
断層写真法(CT)の作像に関し、具体的には、CTシ
ステムにおける雑音抑制のために動的なDC(直流)調
節(dynamicDC adjustment)を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CTシステムでは、X線源が扇形のビー
ムを投射し、このビームは、「作像平面」と呼ばれるデ
カルト座標系のX−Y平面内に位置するようにコリメー
トされる。X線ビームは、患者等の被作像物体を通過し
て、線形配列を成している放射線検出器に入射する。透
過した放射線の強度は、物体によるX線ビームの減衰量
に依存している。線形配列上の各々の検出器は、ビーム
の減衰量の測定値である個別の電気信号を発生する。す
べての検出器からの減衰測定値を個別に収集し、透過プ
ロファイル(輪郭)を形成する。
ムを投射し、このビームは、「作像平面」と呼ばれるデ
カルト座標系のX−Y平面内に位置するようにコリメー
トされる。X線ビームは、患者等の被作像物体を通過し
て、線形配列を成している放射線検出器に入射する。透
過した放射線の強度は、物体によるX線ビームの減衰量
に依存している。線形配列上の各々の検出器は、ビーム
の減衰量の測定値である個別の電気信号を発生する。す
べての検出器からの減衰測定値を個別に収集し、透過プ
ロファイル(輪郭)を形成する。
【0003】CTシステム内にあるX線源及び線形検出
器配列は、作像平面内で物体の周りをガントリと共に回
転する。このため、X線ビームが物体と交差する角度は
定常的に変化する。1つのガントリ角度における検出器
配列からの1群のX線減衰測定値を「ビュー」と呼ぶ。
物体の「スキャン」は、X線源及び検出器の1回転の間
に、様々なガントリ角度で形成された1組のビューで構
成されている。
器配列は、作像平面内で物体の周りをガントリと共に回
転する。このため、X線ビームが物体と交差する角度は
定常的に変化する。1つのガントリ角度における検出器
配列からの1群のX線減衰測定値を「ビュー」と呼ぶ。
物体の「スキャン」は、X線源及び検出器の1回転の間
に、様々なガントリ角度で形成された1組のビューで構
成されている。
【0004】軸方向走査では、検出器配列からの信号を
処理して、物体から取り出した2次元スライスに対応す
る画像を構成する。このような処理を、画像の再構成と
呼ぶことがある。画像再構成の1つの方法は、フィルタ
補正逆投影(バック・プロジェクション)法と呼ばれて
いる。この方法は、あるスキャンからの減衰測定値を、
「CT数」又は「Hounsfield単位」と呼ばれる整数に変
換し、これらの整数を用いて、陰極線管表示装置上の対
応するピクセルの輝度を制御する。
処理して、物体から取り出した2次元スライスに対応す
る画像を構成する。このような処理を、画像の再構成と
呼ぶことがある。画像再構成の1つの方法は、フィルタ
補正逆投影(バック・プロジェクション)法と呼ばれて
いる。この方法は、あるスキャンからの減衰測定値を、
「CT数」又は「Hounsfield単位」と呼ばれる整数に変
換し、これらの整数を用いて、陰極線管表示装置上の対
応するピクセルの輝度を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】CTが発生した画像に
おけるアーティファクト(偽像)を減少させることは、
もちろん望ましい。このようなアーティファクトは、様
々な理由で発生される。例えば、検出器における減衰後
のX線ビームが弱い場合等の理由である。このような状
態は、X線光子不足(X-ray photon starvation)とし
て知られている。X線光子は人体によって吸収されるの
で、X線ビームの強度(即ち、大きさ)は、ビームが人
体を通過するにつれて低下する。従って、X線光子不足
は、X線ビームが患者の身体の長めの領域を通過しなけ
ればならない場合に最も多発する。
おけるアーティファクト(偽像)を減少させることは、
もちろん望ましい。このようなアーティファクトは、様
々な理由で発生される。例えば、検出器における減衰後
のX線ビームが弱い場合等の理由である。このような状
態は、X線光子不足(X-ray photon starvation)とし
て知られている。X線光子は人体によって吸収されるの
で、X線ビームの強度(即ち、大きさ)は、ビームが人
体を通過するにつれて低下する。従って、X線光子不足
は、X線ビームが患者の身体の長めの領域を通過しなけ
ればならない場合に最も多発する。
【0006】X線光子不足の状態には、2つの形式のア
ーティファクトが通常関連している。1つのアーティフ
ァクトの形式は、CT数のシフトに起因する「シェイデ
ィング(暗影)」(shading) として知られている。こ
のようなCT数における重大な差によって、画像が暗く
見え、即ちシェイディングが生じる。X線光子不足に関
連した他のアーティファクトの形式は、大幅な減衰を生
じる2つの物体の間に現れる甚だしい縞状のアーティフ
ァクトである。X線光子不足の状態が存在すると、アー
ティファクトが甚だしくなるので、画像を放棄しなけれ
ばならないことが多い。
ーティファクトが通常関連している。1つのアーティフ
ァクトの形式は、CT数のシフトに起因する「シェイデ
ィング(暗影)」(shading) として知られている。こ
のようなCT数における重大な差によって、画像が暗く
見え、即ちシェイディングが生じる。X線光子不足に関
連した他のアーティファクトの形式は、大幅な減衰を生
じる2つの物体の間に現れる甚だしい縞状のアーティフ
ァクトである。X線光子不足の状態が存在すると、アー
ティファクトが甚だしくなるので、画像を放棄しなけれ
ばならないことが多い。
【0007】X線光子不足に起因するアーティファクト
の発生を低減させるために、CT技術者は、様々な患者
の寸法について適正なX線源動作(kV、mA)及びス
ライスの厚みを選択する訓練を受けている。更に、患者
には、腕による不必要なあらゆる光子吸収を減少させる
ために、走査中のビュー領域(field of view:FO
V)の外部に腕を置くように指示を与える。
の発生を低減させるために、CT技術者は、様々な患者
の寸法について適正なX線源動作(kV、mA)及びス
ライスの厚みを選択する訓練を受けている。更に、患者
には、腕による不必要なあらゆる光子吸収を減少させる
ために、走査中のビュー領域(field of view:FO
V)の外部に腕を置くように指示を与える。
【0008】しかしながら、多くの場合に、X線管の仕
様又はその他の制限によって、X線源の動作の最適化が
妨げられている。又、患者の解剖学的構造は極めて多様
であるため、異なる体形及び体領域に対して異なる走査
技術を用いると、非常に長い時間を要することがある。
このように時間のかかる技術を用いると、患者のスルー
プットが低下するので不適当である。更に、このような
技術を実施しようとしても、患者によっては非協力的な
患者もいる。例えば、「腕を頭上に置け」というような
指示を無視する患者もいる。
様又はその他の制限によって、X線源の動作の最適化が
妨げられている。又、患者の解剖学的構造は極めて多様
であるため、異なる体形及び体領域に対して異なる走査
技術を用いると、非常に長い時間を要することがある。
このように時間のかかる技術を用いると、患者のスルー
プットが低下するので不適当である。更に、このような
技術を実施しようとしても、患者によっては非協力的な
患者もいる。例えば、「腕を頭上に置け」というような
指示を無視する患者もいる。
【0009】いかなるX線光子不足アーティファクトに
対しても投影データを補正することのできる適合型フィ
ルタ補正技術も提案されている。この技術によると、投
影におけるX線光子束に基づいて適合化された「平滑
化」動作が行われる。「平滑化」動作は一般に、1つの
チャンネルで検出された信号を、そのチャンネルでの検
出信号の大きさと、隣接チャンネルでの検出信号の大き
さとに基づいて調節するものである。このような「平滑
化」をチャンネルごとに行って、シェイディング型アー
ティファクト及び縞型アーティファクトを除去する。投
影読み込みデータのうち、X線光子不足を経ているもの
は僅かなパーセントに過ぎないので、このような平滑化
動作がシステムの解像度に及ぼす影響は極く少ない。し
かしながら、このような平滑化動作を行うには、膨大な
計算が必要である。その結果、適合型フィルタ補正技術
は広範に用いられていなかった。このような技術を実現
しようとすると、システム経費が増大するからである。
対しても投影データを補正することのできる適合型フィ
ルタ補正技術も提案されている。この技術によると、投
影におけるX線光子束に基づいて適合化された「平滑
化」動作が行われる。「平滑化」動作は一般に、1つの
チャンネルで検出された信号を、そのチャンネルでの検
出信号の大きさと、隣接チャンネルでの検出信号の大き
さとに基づいて調節するものである。このような「平滑
化」をチャンネルごとに行って、シェイディング型アー
ティファクト及び縞型アーティファクトを除去する。投
影読み込みデータのうち、X線光子不足を経ているもの
は僅かなパーセントに過ぎないので、このような平滑化
動作がシステムの解像度に及ぼす影響は極く少ない。し
かしながら、このような平滑化動作を行うには、膨大な
計算が必要である。その結果、適合型フィルタ補正技術
は広範に用いられていなかった。このような技術を実現
しようとすると、システム経費が増大するからである。
【0010】光子不足状態によって発生されたアーティ
ファクトを経費効率的に除去する必要性がある。但し、
このようなアーティファクトを除去することが、異なる
体領域に対して異なる走査技術を用いることを要求した
り、患者の協力を期待したりするものであってはならな
い。
ファクトを経費効率的に除去する必要性がある。但し、
このようなアーティファクトを除去することが、異なる
体領域に対して異なる走査技術を用いることを要求した
り、患者の協力を期待したりするものであってはならな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一形態では、
X線光子不足の状態によるアーティファクトを実質的に
除去するアルゴリズムである。具体的には、このアルゴ
リズムは、あるビューに対応する各々の投影データ・セ
ットについて、全チャンネルのうちの最小の、即ち最低
の光子数又は光子束を決定する工程を含んでいる。各々
のビューは、例えば852のチャンネルからのデータで
構成されている。各々のチャンネルは、検出器配列のう
ちの1つの検出器に対応している。検出器からの信号の
大きさを比較して、最低の大きさの信号を同定する。
X線光子不足の状態によるアーティファクトを実質的に
除去するアルゴリズムである。具体的には、このアルゴ
リズムは、あるビューに対応する各々の投影データ・セ
ットについて、全チャンネルのうちの最小の、即ち最低
の光子数又は光子束を決定する工程を含んでいる。各々
のビューは、例えば852のチャンネルからのデータで
構成されている。各々のチャンネルは、検出器配列のう
ちの1つの検出器に対応している。検出器からの信号の
大きさを比較して、最低の大きさの信号を同定する。
【0012】最小光子数を決定したら、投影データを較
正する。このような較正には、「エア」(air) 較正と、
「レファランス」較正とがあり、「エア」較正は、検出
器のチャンネル間のゲイン差に起因するあらゆるチャン
ネル間の変動を較正するものであり、「レファランス」
較正は、X線管の出力の揺らぎによるあらゆる信号変動
を除去するものである。
正する。このような較正には、「エア」(air) 較正と、
「レファランス」較正とがあり、「エア」較正は、検出
器のチャンネル間のゲイン差に起因するあらゆるチャン
ネル間の変動を較正するものであり、「レファランス」
較正は、X線管の出力の揺らぎによるあらゆる信号変動
を除去するものである。
【0013】このような較正の後に、較正済み投影デー
タに対して動的DC調節を行う。各々の投影データ・セ
ットについて、即ち各々のビューについて、各々のデー
タ要素に対するDC調節の大きさは一定とする。しかし
ながら、ビューの間ではDC調節の大きさを変化させ
る。各々のビューについてのDC調節の大きさは、X線
光子不足によるアーティファクトを効果的に減少させる
のに十分なものとするが、画像に加えられ得るあらゆる
バイアスを制限するように、最小にとどめる。加えて、
DC調節の大きさを投影角度によって変調させて、バイ
アス効果を更に最小化する。上述のようにして投影デー
タを動的に調節したら、「マイナス・ログ(対数)」操
作及びその他の較正操作を行うことができる。
タに対して動的DC調節を行う。各々の投影データ・セ
ットについて、即ち各々のビューについて、各々のデー
タ要素に対するDC調節の大きさは一定とする。しかし
ながら、ビューの間ではDC調節の大きさを変化させ
る。各々のビューについてのDC調節の大きさは、X線
光子不足によるアーティファクトを効果的に減少させる
のに十分なものとするが、画像に加えられ得るあらゆる
バイアスを制限するように、最小にとどめる。加えて、
DC調節の大きさを投影角度によって変調させて、バイ
アス効果を更に最小化する。上述のようにして投影デー
タを動的に調節したら、「マイナス・ログ(対数)」操
作及びその他の較正操作を行うことができる。
【0014】上述の動的なDC調節を行うことにより、
行わなければX線光子不足によって存在した可能性のあ
るアーティファクトが実質的に除去される。このような
アーティファクトは、異なる体領域に対して異なる走査
技術を用いる必要もなく、又、現状で要求されているよ
りも多大な患者の協力を必要とすることもなく、実質的
に除去される。
行わなければX線光子不足によって存在した可能性のあ
るアーティファクトが実質的に除去される。このような
アーティファクトは、異なる体領域に対して異なる走査
技術を用いる必要もなく、又、現状で要求されているよ
りも多大な患者の協力を必要とすることもなく、実質的
に除去される。
【0015】
【実施例】図1及び図2を参照すると、計算機式断層写
真法(CT)作像システム10は、「第3世代」CTス
キャナにおいて典型的なガントリ12を含んでいる。ガ
ントリ12は、X線源14を有しており、X線源14
は、X線ビーム16をガントリ12の反対側にある検出
器配列18に向かって投射する。検出器配列18は、検
出器素子20によって形成されており、これらの検出器
素子20は一括で、患者22を通過する投射されたX線
を検知する。各々の検出器素子20は、入射するX線ビ
ームの強度を、つまり患者22を通過する間でのビーム
の減衰量を表す電気信号を発生する。X線投影データを
収集するための1スキャンの間に、ガントリ12及びこ
れに装着された部材は、回転中心24の周りを回転す
る。
真法(CT)作像システム10は、「第3世代」CTス
キャナにおいて典型的なガントリ12を含んでいる。ガ
ントリ12は、X線源14を有しており、X線源14
は、X線ビーム16をガントリ12の反対側にある検出
器配列18に向かって投射する。検出器配列18は、検
出器素子20によって形成されており、これらの検出器
素子20は一括で、患者22を通過する投射されたX線
を検知する。各々の検出器素子20は、入射するX線ビ
ームの強度を、つまり患者22を通過する間でのビーム
の減衰量を表す電気信号を発生する。X線投影データを
収集するための1スキャンの間に、ガントリ12及びこ
れに装着された部材は、回転中心24の周りを回転す
る。
【0016】ガントリ12の回転及びX線源14の動作
は、CTシステム10の制御機構26によって制御され
ている。制御機構26は、X線制御装置28と、ガント
リ・モータ制御装置30とを含んでいる。X線制御装置
28は、X線源14に対して電力タイミング信号及びタ
イミング信号を供給し、ガントリ・モータ制御装置30
は、ガントリ12の回転速度及び位置を制御する。制御
機構26内に設けられたデータ収集システム(DAS)
32は、検出器素子20からのアナログ・データをサン
プリングし、後続処理のためにこのデータをディジタル
信号に変換する。画像再構成装置34は、サンプリング
されてディジタル化されたX線データをDAS32から
受け取って、高速画像再構成を行う。再構成された画像
は、計算機36への入力として印加され、計算機36
は、大容量記憶装置38に画像を記憶させる。
は、CTシステム10の制御機構26によって制御され
ている。制御機構26は、X線制御装置28と、ガント
リ・モータ制御装置30とを含んでいる。X線制御装置
28は、X線源14に対して電力タイミング信号及びタ
イミング信号を供給し、ガントリ・モータ制御装置30
は、ガントリ12の回転速度及び位置を制御する。制御
機構26内に設けられたデータ収集システム(DAS)
32は、検出器素子20からのアナログ・データをサン
プリングし、後続処理のためにこのデータをディジタル
信号に変換する。画像再構成装置34は、サンプリング
されてディジタル化されたX線データをDAS32から
受け取って、高速画像再構成を行う。再構成された画像
は、計算機36への入力として印加され、計算機36
は、大容量記憶装置38に画像を記憶させる。
【0017】計算機36は又、キーボード付きコンソー
ル40を介して、オペレータからの命令及び走査パラメ
ータを受け取る。付設された陰極線管表示装置42によ
って、オペレータは、再構成された画像、及び計算機3
6からのその他のデータを観察することができる。オペ
レータが入力した命令及びパラメータを計算機36で用
いて、DAS32、X線制御装置28及びガントリ・モ
ータ制御装置30に制御信号及び情報を供給する。加え
て、計算機36はテーブル・モータ制御装置44を動作
させ、テーブル・モータ制御装置44は、モータ式テー
ブル46を制御して、ガントリ12内で患者22を位置
決めする。具体的には、テーブル46は、患者22の部
分をガントリ開口48内を通して移動させる。
ル40を介して、オペレータからの命令及び走査パラメ
ータを受け取る。付設された陰極線管表示装置42によ
って、オペレータは、再構成された画像、及び計算機3
6からのその他のデータを観察することができる。オペ
レータが入力した命令及びパラメータを計算機36で用
いて、DAS32、X線制御装置28及びガントリ・モ
ータ制御装置30に制御信号及び情報を供給する。加え
て、計算機36はテーブル・モータ制御装置44を動作
させ、テーブル・モータ制御装置44は、モータ式テー
ブル46を制御して、ガントリ12内で患者22を位置
決めする。具体的には、テーブル46は、患者22の部
分をガントリ開口48内を通して移動させる。
【0018】検出器素子20から収集された生データ
を、表示装置42に表示される画像データに変換すると
きに、較正及び補正のアルゴリズムを含めて多数の操作
が実行される。具体的には、生データはDAS32によ
ってディジタル化されて、ディジタル投影データを形成
する。次いで、投影データは、画像再構成装置34によ
って較正及びフィルタ補正されて、画像データを形成す
る。このような較正及び補正の結果、画像データから、
存在したとしても極くわずかのアーティファクトしか伴
わない高解像度の画像が発生されなければならない。
を、表示装置42に表示される画像データに変換すると
きに、較正及び補正のアルゴリズムを含めて多数の操作
が実行される。具体的には、生データはDAS32によ
ってディジタル化されて、ディジタル投影データを形成
する。次いで、投影データは、画像再構成装置34によ
って較正及びフィルタ補正されて、画像データを形成す
る。このような較正及び補正の結果、画像データから、
存在したとしても極くわずかのアーティファクトしか伴
わない高解像度の画像が発生されなければならない。
【0019】X線光子不足に起因するアーティファクト
は、画像再構成処理中に投影データから実質的に除去さ
れるべきである。前述のように、このような光子不足
は、X線光子束が検出器素子20の所でゼロに近付くと
きに生ずる。このような検出器素子20からの減衰量を
表す信号の出力は、極端に低く、負になる可能性すらあ
る。
は、画像再構成処理中に投影データから実質的に除去さ
れるべきである。前述のように、このような光子不足
は、X線光子束が検出器素子20の所でゼロに近付くと
きに生ずる。このような検出器素子20からの減衰量を
表す信号の出力は、極端に低く、負になる可能性すらあ
る。
【0020】検出器出力信号においてX線光子雑音成分
が優越するときには、検出器出力信号の分散は、測定信
号、即ち光子検出成分に比例する。γを測定値、即ち光
子検出成分の大きさとすると、検出器出力信号の分散
は、 σ2 =γ (1) で表される。投影データの対数の絶対値を同定してあら
ゆる負の検出器信号を除去する工程を一般に含んでいる
「マイナス対数」較正工程を無視すれば、較正処理を行
う効果は、下式によって1次近似され得る。
が優越するときには、検出器出力信号の分散は、測定信
号、即ち光子検出成分に比例する。γを測定値、即ち光
子検出成分の大きさとすると、検出器出力信号の分散
は、 σ2 =γ (1) で表される。投影データの対数の絶対値を同定してあら
ゆる負の検出器信号を除去する工程を一般に含んでいる
「マイナス対数」較正工程を無視すれば、較正処理を行
う効果は、下式によって1次近似され得る。
【0021】 σ2 y=kγ (2) 式中、kはスケーリング因子である。上式は、ランダム
変数y=g(γ)の分散の1次推定値が σ2 y=|g(γ)|2 σ2 (3) であるという事実から導き出されている。この分散に対
するマイナス対数較正の効果は、 σ2 z=σ2 y/γ2 =k/γ (4) である。
変数y=g(γ)の分散の1次推定値が σ2 y=|g(γ)|2 σ2 (3) であるという事実から導き出されている。この分散に対
するマイナス対数較正の効果は、 σ2 z=σ2 y/γ2 =k/γ (4) である。
【0022】この関係式は、処理済みの投影データ、即
ち減衰係数の線積分の分散が、測定されたX線光子束に
反比例していることを示している。従って、X線光子束
がゼロに近付いた場合、即ちX線光子不足が生じた場
合、分散は極端に大きくなる。このような分散を減少さ
せることにより、解像度のより高い画像を発生させるこ
とができる。
ち減衰係数の線積分の分散が、測定されたX線光子束に
反比例していることを示している。従って、X線光子束
がゼロに近付いた場合、即ちX線光子不足が生じた場
合、分散は極端に大きくなる。このような分散を減少さ
せることにより、解像度のより高い画像を発生させるこ
とができる。
【0023】上述のように、X線光子不足の状態の下で
は、検出器出力信号は負になる可能性がある。このよう
な信号の負性は、例えば、システム10のエレクトロニ
クスのドリフトに起因している。このオフセット・ドリ
フトは、検出器のすべてのチャンネルに均一に影響を及
ぼしている大域的な現象なので、負信号、即ち大きさが
極端に低い信号が検出されたときには、その投影データ
・セットの全体に、正のバイアスを加算することができ
る。
は、検出器出力信号は負になる可能性がある。このよう
な信号の負性は、例えば、システム10のエレクトロニ
クスのドリフトに起因している。このオフセット・ドリ
フトは、検出器のすべてのチャンネルに均一に影響を及
ぼしている大域的な現象なので、負信号、即ち大きさが
極端に低い信号が検出されたときには、その投影データ
・セットの全体に、正のバイアスを加算することができ
る。
【0024】このような正のバイアスを投影データ・セ
ットの全体に加算すること、即ちあるビューを構成して
いる各々のチャンネルの信号に加算することを、本明細
書ではDC調節と呼ぶ。DC調節は、投影データ・セッ
トの各々のデータ要素に対し、定数を加算することによ
り行われる。この定数は、各々のビュー内、即ち各々の
投影データ・セット内のチャンネルの間では変化しない
が、ビューの間では変調される。定数のこのような変調
を、本明細書では「動的な調節(ダイナミック・アジャ
ストメント)」と呼ぶ。
ットの全体に加算すること、即ちあるビューを構成して
いる各々のチャンネルの信号に加算することを、本明細
書ではDC調節と呼ぶ。DC調節は、投影データ・セッ
トの各々のデータ要素に対し、定数を加算することによ
り行われる。この定数は、各々のビュー内、即ち各々の
投影データ・セット内のチャンネルの間では変化しない
が、ビューの間では変調される。定数のこのような変調
を、本明細書では「動的な調節(ダイナミック・アジャ
ストメント)」と呼ぶ。
【0025】図3は、このような動的なDC調節を行う
ことに関して進行し得る一連の処理工程を示している。
具体的には、工程50で示すように動作が開始すると、
工程52で各々の検出器素子20からの信号がDAS3
2によって取得される。次いで、各々の検出器素子の信
号は、DAS32によってディジタル化される(工程5
4)。
ことに関して進行し得る一連の処理工程を示している。
具体的には、工程50で示すように動作が開始すると、
工程52で各々の検出器素子20からの信号がDAS3
2によって取得される。次いで、各々の検出器素子の信
号は、DAS32によってディジタル化される(工程5
4)。
【0026】ディジタル化された投影データは、DAS
32によって画像再構成装置34に供給され、以下に記
載する工程はすべて、再構成装置34によって実行され
る。具体的には、ディジタル化された投影データから、
システム10の部品のドリフトによるあらゆるバイアス
を除去すると共に検出器20の特性によるあらゆる誤差
を補正するために、オフセット較正及び1次速度較正を
行う(工程56)。
32によって画像再構成装置34に供給され、以下に記
載する工程はすべて、再構成装置34によって実行され
る。具体的には、ディジタル化された投影データから、
システム10の部品のドリフトによるあらゆるバイアス
を除去すると共に検出器20の特性によるあらゆる誤差
を補正するために、オフセット較正及び1次速度較正を
行う(工程56)。
【0027】次いで、各々の投影データ・セットについ
て、検出器によって検出された最小の、即ち最低のX線
束を決定する(工程58)。各々のビューは、例えば、
852のチャンネルからのデータで構成されている。各
々のチャンネルは、検出器配列18の1つの検出器20
に対応している。各々のチャンネル信号に対応している
データ要素を各々の投影データ・セット内で単純に比較
して、最低値のデータ要素を同定することができる。各
々の投影データ・セットについて、当該セット内の最低
値データ要素の値は、この投影データ・セットについて
の最小のX線束である。
て、検出器によって検出された最小の、即ち最低のX線
束を決定する(工程58)。各々のビューは、例えば、
852のチャンネルからのデータで構成されている。各
々のチャンネルは、検出器配列18の1つの検出器20
に対応している。各々のチャンネル信号に対応している
データ要素を各々の投影データ・セット内で単純に比較
して、最低値のデータ要素を同定することができる。各
々の投影データ・セットについて、当該セット内の最低
値データ要素の値は、この投影データ・セットについて
の最小のX線束である。
【0028】一般に、最小束は、画像再構成処理のう
ち、投影データが真のX線束を表している時点で決定さ
れるべきである。従って、オフセット較正及び1次速度
較正(工程56)を行った後、直ちに最小束を決定しな
ければならないわけではない。但し、このような最小束
の決定は好ましくは、「マイナス・ログ」動作よりも前
に行われる。
ち、投影データが真のX線束を表している時点で決定さ
れるべきである。従って、オフセット較正及び1次速度
較正(工程56)を行った後、直ちに最小束を決定しな
ければならないわけではない。但し、このような最小束
の決定は好ましくは、「マイナス・ログ」動作よりも前
に行われる。
【0029】最小束を用いないで、平均最小束のような
他の値を用いることも、もちろん可能である。平均最小
束は、様々な最低値データ要素の値を平均することによ
り、又は隣接チャンネルからの信号を表す様々なデータ
要素の最低平均値により決定され得る。特定のビューに
対して最小束の値ζが求まったら、「エア」較正及び
「レファランス」較正等の追加較正を行うことができる
(工程60)。「エア」較正は、検出器のチャンネル間
のゲイン変動に起因するあらゆるチャンネル間変動につ
いて投影データを補正し、「レファランス」較正は、X
線管の出力の揺らぎによるあらゆる信号変動を除去す
る。
他の値を用いることも、もちろん可能である。平均最小
束は、様々な最低値データ要素の値を平均することによ
り、又は隣接チャンネルからの信号を表す様々なデータ
要素の最低平均値により決定され得る。特定のビューに
対して最小束の値ζが求まったら、「エア」較正及び
「レファランス」較正等の追加較正を行うことができる
(工程60)。「エア」較正は、検出器のチャンネル間
のゲイン変動に起因するあらゆるチャンネル間変動につ
いて投影データを補正し、「レファランス」較正は、X
線管の出力の揺らぎによるあらゆる信号変動を除去す
る。
【0030】前の工程で決定された最小束は、更に処理
されて(例えば、ビュー方向に沿った再帰的フィルタ作
用により)、ビューの間の揺らぎを減少させることがで
きる。加えて、非線形マッピング処理を行って、最小束
読み込み値をDCシフトの大きさへマップする。再帰的
フィルタ作用は、速度上の利点があるので主に利用され
ている。他のフィルタ作用機構も用いることができる。
最小束に対する再帰的フィルタ作用の影響は、 ζk =a(ζk −b)+(1−a)ζk-1 (5) である。式中、ζk はビューの番号kについての最小束
であり、a及びbはパラメータである。ζk は、0より
も大きいときに0に設定される。
されて(例えば、ビュー方向に沿った再帰的フィルタ作
用により)、ビューの間の揺らぎを減少させることがで
きる。加えて、非線形マッピング処理を行って、最小束
読み込み値をDCシフトの大きさへマップする。再帰的
フィルタ作用は、速度上の利点があるので主に利用され
ている。他のフィルタ作用機構も用いることができる。
最小束に対する再帰的フィルタ作用の影響は、 ζk =a(ζk −b)+(1−a)ζk-1 (5) である。式中、ζk はビューの番号kについての最小束
であり、a及びbはパラメータである。ζk は、0より
も大きいときに0に設定される。
【0031】このような動作を行った後に、投影データ
・セットの動的なDC調節を行う(工程62)。このよ
うな動的なDC調節は、下の式に従って行われる。 Pk =Pk −ζk γwk (6) 式中、γはスケーリング因子であり、wk は荷重因子で
ある。Pk はビューの番号kを表す。あるビュー内には
多くのチャンネル(約852)があるので、P k はベク
トルである。
・セットの動的なDC調節を行う(工程62)。このよ
うな動的なDC調節は、下の式に従って行われる。 Pk =Pk −ζk γwk (6) 式中、γはスケーリング因子であり、wk は荷重因子で
ある。Pk はビューの番号kを表す。あるビュー内には
多くのチャンネル(約852)があるので、P k はベク
トルである。
【0032】荷重因子wk に関して、図4にDC調節の
角度依存性を示す。このような荷重因子wk は、画像デ
ータ内の縞が殆どの場合に、患者の肩の区域及び骨盤の
区域で発生されるという事実に鑑みて用いられている。
どちらの区域でも、作像されるべき物体は、左右方向の
方が前後方向よりも長い。加えて、CT走査を行うと
き、稠密な骨構造は左右方向の位置に整列している。そ
の結果、図4を特に参照すると、(患者を通過した後
の)減衰したX線ビームのX線束は、X線源14が位置
1にあるときの方が、X線源14が位置2にあるときよ
りも、遥かに小さい。従って、投影データに対するDC
調節の量は、ビュー角度の関数として変調される(例え
ば、X線管が時計の12時の位置にあるときを0°とす
る)。
角度依存性を示す。このような荷重因子wk は、画像デ
ータ内の縞が殆どの場合に、患者の肩の区域及び骨盤の
区域で発生されるという事実に鑑みて用いられている。
どちらの区域でも、作像されるべき物体は、左右方向の
方が前後方向よりも長い。加えて、CT走査を行うと
き、稠密な骨構造は左右方向の位置に整列している。そ
の結果、図4を特に参照すると、(患者を通過した後
の)減衰したX線ビームのX線束は、X線源14が位置
1にあるときの方が、X線源14が位置2にあるときよ
りも、遥かに小さい。従って、投影データに対するDC
調節の量は、ビュー角度の関数として変調される(例え
ば、X線管が時計の12時の位置にあるときを0°とす
る)。
【0033】このような変調を行うための荷重関数wk
の一例を図5に示す。この荷重は、 w(α)=β+(1−β)sin(2α+1.5π) (7) と記述され得る。式中、αはビュー角度であり、βは荷
重のダイナミック・レンジを制御するパラメータであ
る。その他の多くの荷重関数を用いることも、もちろん
可能である。
の一例を図5に示す。この荷重は、 w(α)=β+(1−β)sin(2α+1.5π) (7) と記述され得る。式中、αはビュー角度であり、βは荷
重のダイナミック・レンジを制御するパラメータであ
る。その他の多くの荷重関数を用いることも、もちろん
可能である。
【0034】信号の変動を更に最小化するために、上述
の動的なDC調節(工程62)を行った後、固定的フィ
ルタ操作を行うことができる。このフィルタは、ζk が
ある閾値を下回った場合にのみ適用される。この操作を
行った後の投影の分散は、 σ2 z ≒σ2γ/(γ+c)2 ≒kγ/(γ+c)2 >k/γ (8) となる。
の動的なDC調節(工程62)を行った後、固定的フィ
ルタ操作を行うことができる。このフィルタは、ζk が
ある閾値を下回った場合にのみ適用される。この操作を
行った後の投影の分散は、 σ2 z ≒σ2γ/(γ+c)2 ≒kγ/(γ+c)2 >k/γ (8) となる。
【0035】しかしながら、単純なDC調節には欠点が
ある。これは、マイナス対数動作よりも前に行われるの
で、投影に誤差が導入されるであろう。誤差は一般に、
走査データに加えられたDC調節の量と共に増大する。
従って、DC調節は、必要な場合にのみ、例えば、X線
光子不足によるアーティファクトの数が何らかの所定閾
値を上回った場合にのみ用いるべきである。加えて、D
C調節の量は、最小限にとどめるべきである。但し、こ
の調節に起因する誤差は、チャンネル依存であると共に
事実上低周波数である。従って、この誤差は、断層画像
の再構成処理中の畳み込みフィルタ作用操作で更に圧縮
されるであろう。
ある。これは、マイナス対数動作よりも前に行われるの
で、投影に誤差が導入されるであろう。誤差は一般に、
走査データに加えられたDC調節の量と共に増大する。
従って、DC調節は、必要な場合にのみ、例えば、X線
光子不足によるアーティファクトの数が何らかの所定閾
値を上回った場合にのみ用いるべきである。加えて、D
C調節の量は、最小限にとどめるべきである。但し、こ
の調節に起因する誤差は、チャンネル依存であると共に
事実上低周波数である。従って、この誤差は、断層画像
の再構成処理中の畳み込みフィルタ作用操作で更に圧縮
されるであろう。
【0036】投影データが動的にDC調節(工程62)
されたら、このようなデータに対して「マイナス・ロ
グ」較正及びその他の較正動作を行うことができる(工
程64)。次いで、処理済み投影データ・セットを、そ
の他の前処理工程及び再構成工程を経て供給することが
でき、再構成された画像66に到達する。処理工程5
2、54、60及び64は、当業界で公知である。上述
の動的なDC調節をこれらの工程と組み合わせて用いる
ことにより、用いなければX線光子不足により存在した
可能性のあるアーティファクトが実質的に除去される。
重要なことに、このようなアーティファクトは、異なる
体領域に対して異なる走査技術を用いる必要もなく、
又、現状で要求されているよりも多大な患者の協力を必
要とすることもなく、実質的に除去される。
されたら、このようなデータに対して「マイナス・ロ
グ」較正及びその他の較正動作を行うことができる(工
程64)。次いで、処理済み投影データ・セットを、そ
の他の前処理工程及び再構成工程を経て供給することが
でき、再構成された画像66に到達する。処理工程5
2、54、60及び64は、当業界で公知である。上述
の動的なDC調節をこれらの工程と組み合わせて用いる
ことにより、用いなければX線光子不足により存在した
可能性のあるアーティファクトが実質的に除去される。
重要なことに、このようなアーティファクトは、異なる
体領域に対して異なる走査技術を用いる必要もなく、
又、現状で要求されているよりも多大な患者の協力を必
要とすることもなく、実質的に除去される。
【0037】以上の本発明の記載から、本発明の目的が
達成されることは明らかであろう。本発明を詳細にわた
って記載すると共に説明してきたが、これらは説明及び
例示のためのものに過ぎず、本発明を限定するものでは
ないことを明瞭に理解されたい。従って、本発明の要旨
及び範囲は、特許請求の範囲によってのみ制限されるべ
きものである。
達成されることは明らかであろう。本発明を詳細にわた
って記載すると共に説明してきたが、これらは説明及び
例示のためのものに過ぎず、本発明を限定するものでは
ないことを明瞭に理解されたい。従って、本発明の要旨
及び範囲は、特許請求の範囲によってのみ制限されるべ
きものである。
【図1】CT作像システムの図である。
【図2】図1に示すシステムのブロック模式図である。
【図3】動的なDC調節を組み入れた一連の処理工程を
説明する流れ図である。
説明する流れ図である。
【図4】X線ビームの走査角度の図である。
【図5】重み関数の一例である。
10 CTシステム 12 ガントリ 14 X線源 16 X線ビーム 18 検出器配列 20 検出器素子 22 患者 24 回転中心 26 制御機構 28 X線制御装置 30 ガントリ・モータ制御装置 32 データ収集システム 34 画像再構成装置 36 計算機 38 大容量記憶装置 40 コンソール 42 陰極線管表示装置 44 テーブル・モータ制御装置 46 モータ式テーブル 48 ガントリ開口
Claims (5)
- 【請求項1】 走査を行うことにより得られた投影デー
タから画像を発生する計算機式断層写真法システム(1
0)であって、前記投影データは、投影データ・セット
として収集されており、各々の投影データ・セットは、
1つのビューに対応しており、前記システム(10)
は、 あるビューに対する投影データ・セットについて、最小
値を有するX線ビーム束を決定し(58)、 前記投影データ・セット内の投影データを、ζk を最小
束の関数、γをスケーリング因子、wk を荷重因子及び
Pk をビューの番号kを表しているものとしたときに、
次の式 Pk =Pk −ζk γwk に従って調節する(62)ように構成されている計算機
式断層写真法システム(10)。 - 【請求項2】 回転式ガントリ(12)に装着されたX
線源(14)及び検出器配列(18)を更に含んでお
り、前記システム(10)は更に、前記検出器配列(1
8)に接続されているデータ収集システム(32)であ
って、前記検出器配列(18)から出力された投影デー
タ信号をディジタル化するデータ収集システム(32)
を含んでいる請求項1に記載の計算機式断層写真法シス
テム(10)。 - 【請求項3】 前記最小値を有するX線ビーム束は、前
記投影データ・セット内のデータ要素の値を比較して最
低値のデータ要素を同定することにより決定されている
請求項1に記載の計算機式断層写真法システム(1
0)。 - 【請求項4】 前記最小束の関数ζk は、 ζk =a(ζk −b)+(1−a)ζk-1 であり、ここで、ζk はビューの番号kについての最小
束であり、a及びbはパラメータであり、ζk は0より
も大きいときに0に設定されている請求項1に記載の計
算機式断層写真法システム(10)。 - 【請求項5】 前記荷重関数wk は、 w(α)=β+(1−β)sin(2α+1.5π) であり、ここで、αはビュー角度であり、βは荷重のダ
イナミック・レンジを制御するパラメータである請求項
1に記載の計算機式断層写真法システム(10)。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/430435 | 1995-04-28 | ||
US08/430,435 US5533091A (en) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | Noise suppression algorithm and system |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0919426A true JPH0919426A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=23707555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8100594A Withdrawn JPH0919426A (ja) | 1995-04-28 | 1996-04-23 | 計算機式断層写真法システム |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5533091A (ja) |
JP (1) | JPH0919426A (ja) |
CN (1) | CN1102777C (ja) |
DE (1) | DE19616377A1 (ja) |
IL (1) | IL117931A (ja) |
IN (1) | IN189442B (ja) |
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