JPH09194246A - 無機質板の製造方法 - Google Patents

無機質板の製造方法

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JPH09194246A
JPH09194246A JP430496A JP430496A JPH09194246A JP H09194246 A JPH09194246 A JP H09194246A JP 430496 A JP430496 A JP 430496A JP 430496 A JP430496 A JP 430496A JP H09194246 A JPH09194246 A JP H09194246A
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JP
Japan
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cement
weight
inorganic plate
fiber
pts
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Application number
JP430496A
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English (en)
Inventor
Motoyuki Mizuno
素行 水野
Masaaki Horie
正昭 堀江
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機質板の強度や寸法安定性を高くする。無
機質板の欠陥を低減する。 【解決手段】 セメントと補強繊維を含有するセメント
組成物を成形して無機質板の製造に関する。補強繊維と
して予め含水率を20〜50重量%に調整された有機繊
維を用いる。補強繊維のセメント組成物中での分散性の
低下や補強繊維と水の馴染みの低下を防止することがで
きる。また補強繊維のスプリングバックを防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁材や屋根材な
どの建築材料として使用される無機質板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、石綿を補強繊維として含有させて
セメント板等の無機質板を製造することがおこなわれて
いたが、最近では発癌性等の問題から石綿の使用が敬遠
され、その代わりにパルプ等の有機繊維を補強繊維とし
て用いるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来例の無
機質板は、石綿に比べてセメント組成物中で分散性や水
(混合水)との馴染みが低いパルプ等の有機繊維を補強
繊維として用いるので、含水率の高い有機繊維を無機質
板の製造に使用した場合には、セメント組成物中で有機
繊維がだまになって分散しにくく有機繊維による補強効
果を十分に得ることができず、強度が低くなるという問
題があり、且つ曲がりや膨れなどの地合いの低下が生じ
て寸法安定性が低くなるという問題があった。また含水
率の低い有機繊維を無機質板の製造に使用した場合に
は、セメント組成物の混練時に有機繊維に水が馴染みに
くく、このため成形後の繊維のスプリングバックが大き
くなって無機質板内でひび割れ等の欠陥が発生したり、
無機質板の寸法安定性が低くなるという問題があった。
【0004】そして特にこれらの問題点は、押出成形法
のような水の配合量が非常に少ない方法を用いて製造さ
れる無機質板に顕著に起こるものであった。本発明は上
記の点に鑑みてなされたものであり、無機質板の強度や
寸法安定性を高くすることができ、また補強繊維のスプ
リングバックによって生じる無機質板の欠陥を低減する
ことができる無機質板の製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の無機質板の製造方法は、セメントと補強繊維を含有す
るセメント組成物を成形して無機質板の製造するにあた
って、補強繊維として予め含水率を20〜50重量%に
調整された有機繊維を用いることを特徴とするものであ
る。
【0006】また本発明の請求項2に記載の無機質板の
製造方法は、請求項1の構成に加えて、セメント100
重量部に対して補強繊維を5〜20重量部含有させてセ
メント組成物を調製することを特徴とするものである。
また本発明の請求項3に記載の無機質板の製造方法は、
請求項1又は2の構成に加えて、セメント100重量部
に対して水を40〜100重量部配合してセメント組成
物を調製することを特徴とするものである。
【0007】また本発明の請求項4に記載の無機質板の
製造方法は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加え
て、セメント組成物を押出成形することを特徴とするも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明におけるセメントとしては、ポルトランド
セメント、高炉セメント、アルミナセメントなど公知の
セメントを適宜使用することができる。また本発明にお
ける補強繊維としては有機繊維を用いることができ、こ
れら有機繊維としては広葉樹(L材)や針葉樹(N材)
やラミーやリンターなどから形成されるパルプ繊維、或
いはポリビニルアルコール繊維(ビニロン)やポリプロ
ピレン繊維などの合成繊維を例示することができる。ま
たこれらの有機繊維を二種類以上組み合わせて使用する
こともできる。
【0009】上記有機繊維はセメントに混合される前に
予め含水率を20〜50重量%に調整されている。無機
質板の製造に使用される有機繊維は解繊処理が施されて
いるが、この解繊処理には乾式による場合と湿式による
場合とがある。そして乾式により解繊された有機繊維は
含水率が20重量%未満になることが多く、このため水
に浸漬したり水を吹きつけたり加湿室に一定期間保管し
たりして含水率を20〜50重量%に調整するものであ
る。また湿式により解繊された有機繊維は含水率が50
重量%を超えることが多く、このため脱水したり乾燥室
に入れたりして含水率を20〜50重量%に調整するも
のである。
【0010】有機繊維の含水率が20重量%未満であれ
ば、水と有機繊維が馴染みにくくなって、無機質板内で
の有機繊維のスプリングバックが大きくなり無機質板に
欠陥が生じたり無機質板の寸法安定性が低下したりする
ものである。また有機繊維の含水率が50重量%を超え
ると、セメント組成物中での有機繊維の分散性が低くな
り補強繊維による無機質板の補強効果を十分に発揮させ
ることができず、無機質板の強度が低くなったり、また
無機質板の地合いが低下して無機質板の寸法安定性が低
くなったりするものである。
【0011】上記有機繊維の配合量は、セメント100
重量部に対して5〜20重量部であることが好ましい。
有機繊維の配合量が5重量部未満であれば、有機繊維に
よる無機質板の補強効果を十分に得ることができず、ま
た補強繊維の配合量が20重量部を超えると、セメント
組成物の流れ性が低下して押出成形機が詰まったり無機
質板が成形(特に押出成形)の際に切れたりして成形が
困難になる恐れがある。
【0012】さらに本発明ではシリカを使用することが
できる。シリカは無機質板の靱性の向上のために比表面
積が大きい微粉シリカを用いることが好ましく、具体的
には比表面積が4000cm2 /g以上であることが好
ましい。またシリカはセメント100重量部に対して2
0〜120重量部の割合で配合されるのが好ましい。シ
リカの配合量が20重量部未満であれば、シリカによる
無機質板の補強効果を十分に得ることができず、無機質
板の強度を大きくすることができない恐れがあり、また
シリカの配合量が120重量部を超えると、セメント組
成物の流れ性が低下して押出成形することができなくな
る恐れがある。
【0013】また本発明では上記材料の他にメチルセル
ロースやエチルセルロースやカルボキシメチルセルロー
ス等の増粘剤、及び樹脂系の中空体、及びシラスバルー
ンパーライト等の軽量化材、及びフライアッシュ等の粉
体(混和材)を必要に応じて配合することができる。そ
して無機質板の製造は、上記セメントと補強繊維とシリ
カ及びその他の材料をミキサー等でドライブレンド(乾
式で混合)し、これにセメント100重量部に対して4
0〜100重量部の水を加えて混練機で混練してセメン
ト組成物を調製し、このセメント組成物を金型に供給す
ると共に押出成形機で加圧して金型からセメント組成物
を所望の形状の成形体に押出成形し、この成形体を従来
から公知の所定の条件下で養生硬化させるようにしてお
こなうものである。上記水の配合量が40重量部未満で
あれば、セメント組成物の流れ性が低過ぎて成形をおこ
なうことができず、また上記水の配合量が100重量部
を超えると、セメント組成物の流れ性が高過ぎて成形を
おこなうことができない。
【0014】また無機質板の製造の他例としては、上記
セメントと補強繊維とシリカ及びその他の材料をミキサ
ー等でドライブレンド(乾式で混合)してセメント組成
物を調製し、このセメント組成物を型枠に投入すると共
に型枠を加圧して所望の形状の成形体にプレス成形し、
この成形体を従来から公知の所定の条件下で養生硬化さ
せるようにしておこなうものである。
【0015】そしてこのような無機質板の製造方法で
は、補強繊維として予め含水率が20〜50重量%に調
整された有機繊維を用いているので、セメント組成物中
での補強繊維の分散性が低下したり無機質板の地合いが
低下したりすることがなく、また成形後の補強繊維のス
プリングバックを小さくすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。 (実施例1乃至6、比較例1乃至4)セメント等の材料
を表1、2に示す配合割合(単位は重量部)で混合、混
練してセメント組成物を調製し、これを押出金型に供給
して押出成形機にて成形して無機質板を形成した。表
1、2中、NUKPは針葉樹未晒パルプを、LBKPは
広葉樹晒パルプをそれぞれ示す。また増粘剤としては信
越化学社製のMC(メチルセルロース、90SH10
0,000)を、軽量化材としては松本油脂社製のマイ
クロスフィアー(F30E)を使用した。さらに上記混
合、混練には神鋼パンテック社製のPSミキサーを用い
た。
【0017】上記実施例1乃至6、比較例1乃至4につ
いて成形性を評価した。成形性は押出成形機に詰まりが
ないもの、及び押出成形後の無機質板に切れがないもの
については○を、押出成形機に詰まりが生じたもの、又
は押出成形後の無機質板に切れが生じたものについては
×をそれぞれ付した。また上記実施例1乃至6、比較例
1乃至4についてスプリングバック率を計算した。計算
式は次の通りである。
【0018】スプリングバック率(%)=(押出成形後
の無機質板の厚み−押出金型の厚み)/(押出金型の厚
み)×100 また上記実施例1乃至6、比較例1乃至4について寸法
安定性を評価した。寸法安定性は無機質板に曲がりや部
分的な膨れなどがないものについては○を、曲がりや部
分的な膨れが生じたものについては×をそれぞれ付し
た。
【0019】また上記実施例1乃至6、比較例1乃至4
で得られた無機質板の曲げ強度を測定した。曲げ強度の
測定には島津社製のオートグラフを使用し、サンプルサ
イズ150×40mm、スパン100mmの条件でおこ
なった。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表1、2から判るように、実施例1乃至6
では成形機の詰まりや無機質板に切れが発生せず、成形
性が良好であったが、比較例2、3では成形機の詰まり
や無機質板に切れが発生し、成形性が不良であった。こ
の不良は、比較例2では補強繊維の含水率が50重量%
を超えるために補強繊維がだまになって分散せず、セメ
ント組成物の流れ性が低下するために発生すると考えら
れ、また比較例3では補強繊維の配合割合がセメント1
00重量部に対して20重量部を超えるためにセメント
組成物の流れ性が低下して発生すると考えられる。
【0023】また実施例1乃至6と比較例1、3を対比
すると、実施例1乃至6は比較例1、3よりもスプリン
グバック率が低いことが判る。比較例1のスプリングバ
ック率が大きくなる要因としては、補強繊維の含水率が
小さいためであると考えられ、また比較例3のスプリン
グバック率が大きくなる要因としては、補強繊維の配合
割合がセメント100重量部に対して20重量部を超え
るためであると考えられる。
【0024】また実施例1乃至6と比較例1、3を対比
すると、実施例1乃至6は比較例1、3よりも寸法安定
性が低いことが判る。これは比較例1、3が上述のよう
にスプリングバック率が大きくなるためであると考えら
れる。また実施例1乃至6と比較例1乃至4を対比する
と、実施例1乃至6は比較例1乃至4よりも曲げ強度が
高いことが判る。これは実施例1乃至6の方が比較例1
乃至3よりも補強繊維の分散性が高く、また比較例4よ
りも実施例1乃至6の方が補強繊維の配合量が多いため
であると考えられる。
【0025】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
発明は、セメントと補強繊維を含有するセメント組成物
を成形して無機質板の製造するにあたって、補強繊維と
して予め含水率を20〜50重量%に調整された有機繊
維を用いたので、補強繊維のセメント組成物中での分散
性の低下や補強繊維と水の馴染みの低下を防止すること
ができ、無機質板の強度や寸法安定性を高くすることが
できるものであり、また補強繊維のスプリングバックを
防止することができ、無機質板の欠陥を低減したり無機
質板の寸法安定性を高くすることができるものである。
【0026】また本発明の請求項2に記載の発明は、セ
メント100重量部に対して補強繊維を5〜20重量部
含有させてセメント組成物を調製したので、補強繊維が
少な過ぎることによって生じる無機質板の強度低下を防
止することができるものであり、また補強繊維が多過ぎ
ることによって発生するスプリングバックを防止して無
機質板の寸法安定性を高くすることができるものであ
る。
【0027】また本発明の請求項3に記載の発明は、セ
メント100重量部に対して水を40〜100重量部配
合してセメント組成物を調製したので、セメント組成物
の流れ性不足や流れ性過多を防止することができ、成形
を良好におこなうことができるものである。また本発明
の請求項4に記載の発明は、セメント組成物を押出成形
したので、押出成形で強度や寸法安定性が高く、且つ欠
陥のない無機質板を形成することができるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24:38) 103:44 111:20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントと補強繊維を含有するセメント
    組成物を成形して無機質板の製造するにあたって、補強
    繊維として予め含水率を20〜50重量%に調整された
    有機繊維を用いることを特徴とする無機質板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 セメント100重量部に対して補強繊維
    を5〜20重量部含有させてセメント組成物を調製する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無機質板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 セメント100重量部に対して水を40
    〜100重量部配合してセメント組成物を調製すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の無機質板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 セメント組成物を押出成形することを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の無機質板の
    製造方法。
JP430496A 1996-01-12 1996-01-12 無機質板の製造方法 Pending JPH09194246A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6814799B2 (en) 2001-06-13 2004-11-09 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Hydraulic composition for extrusion molding

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6814799B2 (en) 2001-06-13 2004-11-09 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Hydraulic composition for extrusion molding

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020129