JPH09193019A - 研掃材内の異物分離・分級方法及び装置 - Google Patents

研掃材内の異物分離・分級方法及び装置

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JPH09193019A
JPH09193019A JP8006983A JP698396A JPH09193019A JP H09193019 A JPH09193019 A JP H09193019A JP 8006983 A JP8006983 A JP 8006983A JP 698396 A JP698396 A JP 698396A JP H09193019 A JPH09193019 A JP H09193019A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】異物を混在する研掃材を気流に乗せて給送する
過程において、網状体が目詰まりを生じないで研掃材を
気流の流れ方向前方へ給送すると同時に異物を容易に且
つ確実に除去する方法と装置を提供する。 【構成】 本体11は気流発生手段に連通して気流を通
過するもので、本体11の下部には研掃材21が流入す
る供給口12を設け、本体11の上部には研掃材21を
排出する排出口13を設け、研掃材21と混在する異物
22とを気流に乗せて供給口12から本体11へ給送す
ると、本体11内には上昇気流が生じ研掃材21と異物
22は上昇気流と共に上昇する。本体11内を、研掃材
21が通過可能なメッシュで成る網状体16で本体11
を上部と下部とに仕切って隔設しているので、上昇気流
は網状体16を通過する。このとき研掃材21は上昇気
流と共に網状体16を通過し排出口13から排出される
が、異物22は網状体16でその通過を阻止され自重で
落下し異物22は容易に且つ確実に研掃材内から除去さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研掃材内に混在す
る異物を分離・分級する方法及び装置に関し、特に、圧
縮空気供給源、送風機、排風機等の気流発生手段による
気流で研掃材を噴射ノズルへ給送し、この噴射ノズルか
ら被加工物に向けて噴射し、研掃材の衝突により被加工
物から剥離した異物や粉塵、及び再使用可能な研掃材等
をサイクロン等の分級手段に給送するブラスト装置にお
いて研掃材内に混在する異物を分離・分級する方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にブラスト装置においては研
掃材タンク内の研掃材を圧縮空気により気流に乗せて研
掃材供給管を介して噴射ノズルに給送し、噴射ノズルか
ら被加工物に向けて噴射すると、この研掃材の衝突力に
より被加工物の表面が剥離された破片が生じ、この破片
の中には研掃材の粒径より大きいものと小さいものとが
ある。また、研掃材自体も再使用可能な研掃材と、被加
工物との衝突時に破砕あるいは変形して再使用不可能な
研掃材とを生じる。また、ブラスト加工に先立って行わ
れる被加工物の切削加工等の際に発生した切粉、被加工
物に付着した塵芥、ブラスト装置内部の汚れ等の塵芥が
研掃材中に混入する。これらの再使用可能な研掃材と再
使用不可能な研掃材と破片と塵芥等は、ブラスト装置内
に発生している気流に乗ってサイクロン等の分級手段に
給送される。このサイクロンは、再使用可能な研掃材
と、サイクロン内に生じる上昇気流に乗ってサイクロン
の上部から排出される粉塵とに分別するための分級手段
である。サイクロンで分級された粉塵はダストコレクタ
の排風機により連通管を介して吸引されてサイクロンの
上部からダストコレクタへ給送され、このダストコレク
タ内に粉塵が集積され、清浄な空気が排風機から外部へ
排出される。一方、再使用可能な研掃材はサイクロンの
底部に滞留してサイクロンの下方に設けた研掃材タンク
内へ落下して貯溜され、研掃材タンク内の研掃材は上述
したように再び圧縮空気により研掃材供給管を介して噴
射ノズルへ給送され噴射される。ところが、被加工物の
表面から剥離した破片の中でも研掃材より重い破片や衝
突時変形した研掃材等の物体等は、サイクロン内で研掃
材から分級されずに再使用可能な研掃材と共に滞留し混
在する(このようにサイクロン等の分級手段で分級され
ずに再使用可能な研掃材内に留まる物体を以下、「異
物」という)。したがって、この異物は研掃材と共に噴
射ノズルから被加工物に噴射され、ブラスト加工面の品
質を低下させる要因となっていた。
【0003】従来、この異物を分離・分級する方法とし
ては、研掃材タンクから取り出した研掃材を、研掃材が
通過可能な網状体で成る所謂「篩」の分級装置にかける
ことにより、研掃材内に混在する異物を分離・分級して
いた。「篩」の分級装置の一例としては、図5に示すよ
うに、幅方向の縦断面が上向きコ字状を成す枠体81内
に、底面82と所定間隔を介して底面82の上方全体に
網状体83を設ける。この網状体83は研掃材21が通
過可能で且つ異物22が通過不可能なメッシュで成るも
のである。また、前記枠体81はその長手方向に傾斜角
を成し、この枠体81の網状体83の上方端側に研掃材
21を供給するダクト87の一端を臨ませると共に、前
記枠体81の底面82の下方端に研掃材21を回収する
ダクト86を連通し、一方、枠体81の網状体83の下
方端に異物22を排出するダクト85を連通する。ま
た、枠体81の底壁の長手方向の略中央には枠体81を
振動する振動発生手段84を設けている。網状体83の
上方端側に異物22を混在する研掃材21を供給する
と、研掃材21は網状体83に沿って降下するに連れて
網状体83を通過して下方の底面82へ落下し、この底
面82に沿って下方端のダクト86を経て回収される。
一方、異物22は網状体83を通過することなく網状体
83上に沿って降下し網状体83の下方端からダクト8
5を経て排出される。なお、枠体81が前記振動手段8
4により振動する場合は研掃材21がより一層網状体8
3を通過しやすくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の
「篩」の分級装置にあっては、特に、研掃材21の粒径
が小さくなるほど網状体83は頻繁に目詰まりを起こす
という問題点があった。
【0005】最近、被加工物の表面にマスキングを施し
てこのマスキング側から研掃材21を噴射することによ
り、極めて狭い間隙の凹凸形状で成るパターンを形成す
るブラスト加工方法が開発されつつあり、このようなブ
ラスト加工面を形成するには必然的に研掃材21の粒径
が極めて小さくなる。例えば、プラズマディスプレイパ
ネル(以下、「PDP」という)はガラス基板上の全面
にあらかじめ低融点ガラスペーストをベタに所定の厚み
に塗り、この低融点ガラスペーストの層の表面にサンド
ブラスト用のレジスト膜をパターン形成した上で、ブラ
スト加工によりレジスト膜で保護された低融点ガラスペ
ースト以外の部分の低融点ガラスペーストを研削し除去
することが行われる。なお、前記レジスト膜は、合成樹
脂の混合物の溶液を塗布、乾燥してパターン形成したも
のである。
【0006】現在、PDPは長寿命化、高輝度化、大型
化、高精細化の要求が高まり、PDPのリブ幅を狭くし
且つ均一性を高め、蛍光体塗布面積を拡大するよう開発
されつつある。ちなみに、PDPは、一例としてリブ幅
が50μほどで、リブの高さが150〜200μで、リ
ブ間の間隙が100μほどであり、ブラスト加工で使用
される研掃材21の粒径は一例として20μという極め
て小さいものである。なお、PDPは全体の大きさが2
1インチのPDPが生産されており、今後40〜50イ
ンチほどの大きさのPDPを開発する方向にある。
【0007】なお、プラズマディスプレイとは、内側に
それぞれ多数の縦電極と横電極をもった2枚のガラス基
板でなるPDPを約0.1mmの放電ガス空間を挟んで
組み合わせたもので、2枚のガラス基板間にネオン/キ
セノンガスでなる放電ガスを封入した構造である。電極
相互間に電圧を加えることにより、多数の縦電極と横電
極の交点がそれぞれ電気的に選択され、その点に生じた
放電により発光し、文字や図形を表示する。より詳しく
説明すると、例えば、前記2枚のガラス基板のうち一方
はプラズマディスプレイの放電部を成す前面ガラス基板
であり、他方はプラズマディスプレイの発光部を成す背
面ガラス基板である。前面ガラス基板は内面に多数の縦
電極を備え、この縦電極を設けた面に誘電体層と該誘電
体層の表面に保護層を形成している。一方、背面ガラス
基板は内面に多数の横電極を備え、各横電極間にリブを
突設している。このリブはガラス基板の表面上に平行
(ストライプ状)あるいは格子状のパターン(絵又は模
様をいう)を成している。縦電極と横電極相互間に電圧
を加えることにより、前記放電部の誘電体層、保護層の
表面で面放電が起こり、紫外線が発生する。この紫外線
により前記発光部に蛍光体を励起し、発光させて蛍光体
の塗り分けによりカラー表示を行なうものである。
【0008】以上のように、ブラスト加工によりPDP
の高精細リブのような極めて狭い間隙の凹凸形状で成る
パターンを形成する際には、噴射ノズルから噴射される
研掃材21内に異物22が含まれていると、噴射された
異物22が凹部に詰まってしまうためにこの異物22が
障害となって後続する研掃材21で凹凸形状で成るパタ
ーンを形成することができないという問題点があった。
したがって、PDPの高精細リブのような極めて狭い
間隙の凹凸形状で成るパターンをブラスト加工により形
成する際には、使用される研掃材21の粒径が小さいの
で、この研掃材21内の異物22を従来の「篩」の分級
装置で分離・分級しようとすると、前述したように分級
装置の網状体83は頻繁に目詰まりを起こすために、後
続する多くの研掃材21が異物22と共に排出されてし
まうという問題点があった。この問題を解消するために
は作業者が網状体83の目詰まりを頻繁に除去しなけれ
ばならないので煩わしいことと、作業効率が低下すると
いう問題点があった。
【0009】なお、従来の「篩」の分級装置はブラスト
装置の研掃材21を循環させる管路、例えば研掃材21
供給管あるいは導管の途中に介設したとしても、研掃材
21自体が気流に乗ってしまうので「篩」による分別が
非常に困難である。そのために従来の「篩」による分級
装置では、ブラスト装置から研掃材を全て抜き出して篩
にかけて研掃材内に混在する異物22(及び粉塵23)
を分離し研掃材21を回収するという「バッチ処理」を
行なわなければならなかった。この篩によるバッチ処理
では、ブラスト装置から全ての研掃材を抜き出して篩に
かけるので効率が悪いという問題点があった。しかも、
異物が研掃材内に混在する状況を見計らって次のバッチ
処理を実施する迄にブラスト装置内の異物の量は徐々に
増加し、研掃材内に混在した異物を被加工物に噴射する
という事態が生じるので、特に狭い間隙の凹凸形状で成
るパターンを形成する被加工物に対しては異物を被加工
物に噴射する事態を避けるために頻繁にバッチ処理を行
わなければならないので、作業効率の低下と煩わしさと
いう問題点があった。したがって、従来の「篩」の分級
装置では、研掃材21から異物22を確実に且つ効率よ
く分離・分級しなければならないという問題点を解消す
るための適当な手段とはならなかった。
【0010】本発明は叙上の問題点を解決するために開
発されたもので、その目的は異物を混在する研掃材を気
流に乗せて給送する過程において、研掃材を気流の流れ
方向前方へ給送すると同時に異物を容易に且つ確実に分
離・分級する方法及び装置を提供することにあり、特
に、網状体の目詰まりをなくし、常時安定した状態で研
掃材を給送すると共に研掃材内の異物を容易にしかも確
実に分離・分級する方法及び装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の研掃材内の異物分離・分級方法において
は、研掃材21とこの研掃材21内に混在する異物22
とを気流により本体11内に給送し、この本体11内で
上昇気流を生じさせて前記研掃材21と異物22を共に
上昇させ、前記上昇気流を本体11内で研掃材21の通
過可能な網状体16を通過させることにより、この網状
体16で前記異物22の通過を阻止して分離し、一方、
前記研掃材21を上昇気流と共に前記網状体16を通過
させ、分級したことを特徴とする。
【0012】なお、前記網状体16の下方に落下した異
物22は、本体11内の底部24に滞留させてこの異物
22を排出することができる。
【0013】なお、前記本体11の下部側壁の供給口か
ら本体内へ気流を流入することにより、本体内での上昇
気流を生じさせる上で何ら支障をきたすことなく底部2
4を設けることができるという点で望ましい。
【0014】さらに、前記本体11の底部24から補助
的な上昇気流を発生することにより、本体11内の研掃
材21をより一層容易に上昇させて網状体16を通過さ
せることができる。
【0015】また、前記本体11又は網状体16を振動
することにより、前記網状体16で通過を阻止された異
物22を容易に落下させ、および研掃材の通過を促進さ
せることが望ましい。
【0016】本発明の研掃材内の異物分離・分級装置に
おいては、気流を通過する本体11を備え、該本体11
の下部に研掃材21が流入する供給口12を設け、一
方、前記本体11の上部に前記研掃材21を排出する排
出口13を設けると共に、前記供給口12から排出口1
3へ上昇気流を生じさせる気流発生手段47を供給口1
2及び排出口13のうち少なくとも一方に連通し、前記
供給口12と排出口13との間の本体11内に通過する
上昇気流に乗って供給される研掃材21内の異物22を
阻止し且つ研掃材21が通過可能なメッシュで成る網状
体16を設けたことを特徴とする。
【0017】なお、前記網状体16は前記排出口13に
設けることができるが、特に供給口12と排出口13と
の間の本体11内に設けることが好ましい。
【0018】さらに、本体11の底部24には、圧縮空
気供給源に連通する空気貯溜室18を通気性を有する多
孔体17を介して設けることができる。あるいは、上記
の空気貯溜室18を設けず、単に本体11の底部24の
底壁の素材を多孔体17で構成し、本体11内に上昇気
流が生じることにより本体11内が負圧になり、この負
圧により外気をこの多孔体17を通過して本体11内に
吸入するようにもできる。
【0019】また、供給口12は、研掃材供給管49a
を介してブラスト装置の研掃材タンク55に連通し、一
方、前記排出口13は他の研掃材供給管49bを介して
噴射ノズル44に連通することができる。
【0020】あるいは、供給口12には、ブラスト装置
本体11内で噴射された研掃材21及び研掃材21の衝
突により生じた異物22、粉塵23等を給送する導管5
1を連結し、一方、前記排出口13を研掃材21と粉塵
23を分級するサイクロン等の分級手段54に連通する
こともできる。
【0021】また、前記本体11には、当該本体11又
は網状体16を振動する振動発生手段39を装着すると
効果的である。
【0022】また、前記本体11は、網状体16の上方
を成す上部本体14と、網状体16の下方を成す下部本
体15で成り、前記上部本体14の下端面と前記下部本
体15の上端面を網状体16を介して接離自在に設け、
前記網状体16を着脱するように構成すると、たとえ網
状体16に異物が詰まっても網状態16を本体11から
容易に取り出してエアーブローして網状体16の異物を
吹き飛ばすことができるという点で効果的である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の研掃材内の異物分
離・分級方法の実施の形態を図面を参照して説明する。
本体11は、例えば略円筒形状を成すような気流を通過
するものであって、本体11の下部に研掃材21が流入
する供給口12を設け、一方、前記本体11の上部に前
記研掃材21を排出する排出口13を設けることによ
り、供給口12にコンプレッサ等の圧縮空気供給源や送
風機等の気流発生手段に連通したり、あるいは排出口1
3に排風機47等の気流発生手段を連通するなどして本
体11内に気流を生じさせると、本体11内には上昇気
流が生じる。研掃材21とこの研掃材21内に混在する
異物22とを気流に乗せて前記供給口12から本体11
内に給送すると、前記研掃材21と異物22は本体11
内で上昇気流と共に上昇する。
【0024】供給口12と排出口13との間の本体11
内を、研掃材21が通過可能なメッシュで成る網状体1
6で本体の上部と下部とに仕切って隔設することによ
り、上昇気流はこの網状体16を通過して排出口13か
ら排出される。このとき上昇気流に乗って上昇した異物
22は網状体16で通過を阻止されるため上昇気流によ
る異物16の浮力が低下し、後続する上昇気流ではもは
や上昇せず異物22の自重で落下する。一方、研掃材2
1は(粉塵23が混在していれば、この粉塵23も)上
昇気流と共に網状体16を通過し、排出口13から排出
される。網状体16には上昇気流が常時通過しているの
で、網状体16に研掃材や粉塵が詰まることはない。ま
た、異物22は網状体16を通過できないが自重で落下
するので異物が網状体16に詰まるという事態も生じな
い。したがって、従来の「篩」の分級装置のように網状
体を頻繁に清浄にする必要がない。
【0025】なお、研掃材21の大きさに応じて網状体
16のメッシュを変えることにより、分離・分級すべき
異物22の大きさを変えることができる。
【0026】なお、前記本体11内には、網状体16の
下方に落下した異物22を滞留する底部24を設け、こ
の本体11の下部側壁に供給口12を設けることによ
り、気流がこの供給口12から本体11内へ流入するの
で、本体内に上昇気流を発生させる上で何ら支障をもた
らすことなく異物22が底部24に滞留し、この異物2
2は適当なときに排出される。
【0027】なお、網状体16で一旦停止した研掃材2
1は上昇気流による浮力が低下するが、研掃材21自体
が軽いので後続する上昇気流により上昇し、網状体16
を通過する。この理由により、本体11の底部24に
は、圧縮空気供給源に連通する空気貯溜室18を通気性
を有する多孔体を介して設けることにより、本体11内
には補助的な上昇気流が加えられることになり、この補
助的な上昇気流は網状体16で一旦停止した研掃材21
に浮力を回復させ容易に上昇させるために大きな助けに
なる。
【0028】本発明の異物分離・分級装置は、この装置
自体を単独で設けることができるが、ブラスト装置のよ
うな他の装置に装着することができ、例えばブラスト装
置の研掃材タンク55内の研掃材を噴射ノズル44へ給
送するための研掃材供給管49の途中に介設したり、あ
るいはブラスト装置本体11内で噴射された研掃材21
及び異物22、粉塵23等をサイクロン等の分級手段に
給送する導管51の途中に介設するなど、幅広く適用さ
れる。したがって、本発明の研掃材内の異物分離・分級
装置を備えたブラスト装置を用いて被加工物にブラスト
加工を行う場合、噴射ノズルから噴射される研掃材内に
は被加工物に支障をきたすような異物22が混在してな
いので、被加工物には高品質のブラスト加工面が形成さ
れ、しかもバッチ処理が不要であるので効率よくブラス
ト加工が行われる。本発明の研掃材内の異物分離・分級
装置を備えたブラスト装置は、PDPの高精細リブのよ
うな極めて狭い間隙の凹凸形状で成るパターンをブラス
ト加工により形成する被加工物に対しては特に有効であ
る。
【0029】また、前記本体11には、当該本体11又
は網状体16を振動する振動発生手段39を装着し網状
体16を振動することにより、網状体16で通過を阻止
された異物22は容易に落下し、一方、研掃材21は網
状体16の網目内に一旦停止したとしても振動によりす
ぐに網目から離れて上昇気流と共に上昇し、研掃材21
の通過を促進する。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の研掃材内の異物分離・分級
方法及び装置の実施例を、図1に示すようなエアー式ブ
ラスト装置40に装着した異物分離・分級装置10と異
物分離・分級装置30とを例にとって、図面を参照して
説明する。
【0031】図1において、異物分離・分級装置10
は、ブラスト装置40の本体41内で噴射された研掃材
及び研掃材が被加工物に衝突時に発生した異物、粉塵等
を給送する導管51と、研掃材と粉塵を分級するサイク
ロン54(分級手段)との間に介設したもので、異物分
離・分級装置30は研掃材タンク55内の研掃材を噴射
ノズル44へ給送する研掃材供給管49の途中に介設し
たものである。
【0032】まず、本実施例の異物分離・分級装置10
及び異物分離・分級装置30を装着したブラスト装置4
0を図1を参照して説明する。図1において、41はブ
ラスト装置の本体で、本体41の上面に被加工物を図1
の紙面上右から左へ搬送する多数の搬送ローラ42を設
け、下部には図示せざるホッパを設け、該ホッパの最下
端は導管51を介して異物分離・分級装置10の下部に
連通している。
【0033】前記本体41上には密閉式のブラスト加工
室43を設け、このブラスト加工室43内には研掃材を
搬送ローラ42で搬送された被加工物に向けて噴射し且
つ被加工物の搬送方向に直交する方向に往復移動する噴
射ノズル44を6本設けている。各噴射ノズル44は拡
散型の噴射ノズルで、研掃材の噴射形状を通常の2.5
倍に拡散するもので、被加工物の搬送速度及び各噴射ノ
ズル44の移動速度の組合せによるブラスト加工速度を
上げてもブラスト加工の均一性を維持できる。
【0034】被加工物の搬送方向でブラスト加工室43
の前後には静電気除去装置45、45を設け、且つ被加
工物の搬送方向上流側には被加工物に付着した研掃材を
エアを吹き付けて除去する所謂アフターブローのための
エアーブロー室46を設けている。
【0035】56は研掃材噴射量制御機構で、研掃材の
噴射量をデジタル化したもので、所望の研掃材噴射量を
デジタルで自在に設定できる。
【0036】本実施例では、カーボランダム、#600
(最大粒子の平均径61μ、平均径の平均が31.0〜
26.0μ、好ましくは28μ)の研掃材を使用し、こ
の研掃材を研掃材タンク55内に投入している。
【0037】各噴射ノズル44に圧縮空気を供給すると
各噴射ノズル44と研掃材タンク55に連通する研掃材
供給管49内が負圧になるため、研掃材タンク55内の
研掃材は研掃材タンク55の下端に連通する研掃材噴射
量制御機構56及び研掃材自動供給装置57を経て異物
分離・分級装置30へ送られ、この異物分離・分級装置
30内で42μより大きい異物が分離・分級され、研掃
材が噴射ノズル44へ供給される。なお、前記異物分離
・分級装置30と噴射ノズル44間に研掃材量検知セン
サー59を設け、この研掃材量検知センサー59では通
過する研掃材の量を検知し、研掃材の噴射量が表示され
る。
【0038】被加工物を本体41上の搬送装置の搬送ロ
ーラ42に載置し、図1の紙面上右から左へ搬送し、静
電気除去装置45で被加工物の静電気が除去され、ブラ
スト加工室43内へ搬送される。このブラスト加工室4
3内で、異物が除去された状態の研掃材が噴射ノズル4
4から被加工物に向けて噴射される。したがって、PD
Pの高精細リブのような極めて狭い間隙の凹凸形状で成
るパターンを形成する際に、被加工物の凹部に異物が詰
まるためにブラスト加工できないという障害は生じな
い。
【0039】噴射ノズル44から被加工物へ噴射した研
掃材は下方のホッパへ落下し、ホッパの下端から導管5
1内に生じている気流に乗って異物分離・分級装置10
へ運ばれ、この異物分離・分級装置10内では研掃材の
中に混入した52μより大きい異物、つまり被加工物表
面から剥離された破片等の異物が分離・分級され除去さ
れる。研掃材のカーボランダム#600や粉塵等は異物
分離・分級装置10を通過して連通管53を経てサイク
ロン54へ送給される。
【0040】なお、ブラスト装置40内の気流は集塵装
置62内の排風機47(気流発生手段)により空気が吸
引されて生じる。すなわち、気流は順にホッパ、導管5
1、異物分離・分級装置10、連通管53、サイクロン
54、ダクト61、集塵装置62へ流れる。前記サイク
ロン54で再使用可能な研掃材と、破砕された研掃材及
び被加工物から研削された破片等でなる粉塵とを分級す
る。再使用可能な研掃材はサイクロン54の下部に滞留
し、一方、前記粉塵はサイクロン54内の中央を気流に
乗って上昇し上部中央に連通するダクト61を介して集
塵装置62へ送給され、集塵装置62で集塵され排風機
47から清浄なエアが大気中へ排出される。
【0041】なお、サイクロン54の下部に滞留した研
掃材はサイクロン54の下端に連結する研掃材タンク5
5内へ落下する。研掃材タンク55内の研掃材は前述し
たように噴射ノズル44へ再び供給され噴射される。研
掃材は以上の工程を繰り返して噴射ノズル44から被加
工物へ噴射される。
【0042】〔異物分離・分級装置10について〕以上
のブラスト装置40に装着した異物分離・分級装置10
について、図2を参照して詳細を述べる。異物分離・分
級装置10は導管51とサイクロン54(分級手段)と
の間に介設したものである。11は異物分離・分級装置
10の本体で、本体11は、横断面が略円形の円筒形状
を成し底面を備えた下部本体15と、上部が上方に向け
て狭くなる略円錐形状を成す上部本体14とで構成され
る。下部本体15の下部側壁には供給口12が形成さ
れ、この供給口12に前述した導管51を連通してい
る。一方、上部本体14の上部は排出口13が開口され
ており、この排出口13にはサイクロン54に連通する
連通管53を連結している。したがって、導管51の気
流は供給口12から下部本体15へ流入し、本体11内
で上昇気流となって上部本体14の排出口13から連通
管53へ流れる。
【0043】本体11の下部本体15と上部本体14と
の間は網状体16で仕切られている。この網状体16は
研掃材が通過可能なメッシュで成り、本実施例では研掃
材が#600のカーボランダムであることに対応して、
#200(穴径が約52μ)の網目で成る網状体16を
設けている。なお、本体11内での網状体16の設置状
態は本実施例に限定されるものではないが、本実施例で
は上昇気流に乗って上昇する研掃材が網状体16を通過
しやすくなることを考慮して、網状体16の面が本体1
1内の上昇気流の流れ方向に対して略直交するように設
けている。
【0044】また、下部本体15の底部24は底面から
所定間隔を介して通気性を有する物質で成る多孔体17
で仕切り、この多孔体17と下部本体15の底面間で空
気貯溜室18を形成し、この空気貯溜室18に連通する
空気供給管19を下部本体15の底面に設けている。な
お、多孔体17の上面は前述した供給口12の下端より
下方に位置している。また、前記多孔体17には多孔質
金属である焼結金属、セラミック、砥石、煉瓦、樹脂等
があるが、特に、焼結金属はセラミックや樹脂等に比し
て強さの点で優れており、ほぼ均一な分布で密度と大き
さの機構を容易に形成できるという点でも好ましい。
又、焼結金属や砥石はほぼ均一な流速の上昇気流を発生
できるという点で特に好ましい。コンプレッサ等の圧縮
空気供給源から例えば1kg/cm2 以上、本実施例で
は1kg/cm2 の圧縮空気が空気供給管19を経て空
気貯溜室18内へ供給されると、空気貯溜室18内の圧
縮空気が多孔体17から均一な状態で本体11内へ一定
速度の上昇気流となって噴き上げられる。この上昇気流
の流量や流速は、空気貯溜室18内へ供給される圧縮空
気の流量をニードルバルブ等の流量調整装置でコントロ
ールすることにより、研掃材21を上昇するが網状体1
6から落下する異物22を上昇しないように調整されて
いる。又、上昇気流の流速は、多孔体17の気孔の状態
すなわち、加工条件に応じて適当な多孔体17を選定す
る必要がある。以上のように本体11の底部24から均
一な状態で一定速度の上昇気流が発生している。
【0045】なお、代替的なものとして、上記の空気貯
溜室18を設けず、単に本体11の底部24の底壁の素
材を多孔体17で構成することもできる。この場合、本
体11内に上昇気流が生じることにより本体11内が負
圧になり、この負圧により外気が前記多孔体17を通過
して本体11内に吸入される。
【0046】導管51を経て気流に乗って運ばれる研掃
材21の中には異物22や粉塵23が多数混在してい
る。これらの研掃材、異物、粉塵等は本体11内へ流入
すると上昇気流に乗って上昇し、網状体16に到達す
る。研掃材21と粉塵23は網状体16の#200より
小さいので網状体16を通過して上部本体14内へ流入
し、上部本体14の上部の排出口13から連通管53を
経てサイクロン54(図1)へ給送される。しかし、網
状体16のメッシュより大きい異物22は網状体16を
通過できず、網状体16でその上昇を阻止される。する
と、異物22に生じていた上昇気流による浮力は小さく
なり、異物22には後続する上昇気流で再び上昇するほ
どの浮力が生じないので、異物22自体の重量により落
下し、多孔体17の上面に滞留する。
【0047】なお、研掃材21や粉塵23の中には網状
体16に衝突して一旦停止するものがあるが、研掃材2
1や粉塵23は軽いので後続する上昇気流により運ばれ
る。前述した下部本体15の底面に設けた空気貯溜室1
8からの上昇気流は網状体16に衝突して一旦停止した
研掃材21や粉塵23に浮力を回復させて上昇させる点
で効果的である。しかし、空気貯溜室18からの上昇気
流は落下する異物22を再び上昇させるほどの浮力を生
じさせない程度に調整されている。
【0048】したがって、網状体16には絶えず上昇気
流が通過しているので研掃材21や粉塵23が網状体1
6に詰まることはなく、一方、粉塵23は重力で自然落
下するので、網状体16に詰まることがなく、常時、良
好な網目状態にある。
【0049】多孔体17の上面に落下した異物22はブ
ラスト加工終了後などの適当な時期に排出する。多孔体
17の近傍の下部本体15の側壁に異物22を排出する
ための排出ドアを設けることが望ましい。
【0050】〔異物分離・分級装置30について〕次
に、ブラスト装置40に装着した異物分離・分級装置3
0について、図3を参照して詳細を述べる。ただし、実
施例の構成が図2で説明した異物分離・分級装置10の
構成と共通するものには同一の符号を付し、その説明を
簡略化する。異物分離・分級装置30は研掃材タンク5
5内の研掃材を噴射ノズル44へ給送する研掃材供給管
49の途中に介設するものである。
【0051】本実施例では、ブラスト加工室43には6
本の噴射ノズル44が設けられており、各噴射ノズル4
4に連通する研掃材供給管49は合計6個である。した
がって、合計6個の異物分離・分級装置30がそれぞ
れ、各研掃材供給管49の途中に介設されている。
【0052】図3において、架台25の上面に4本の支
柱26を介して円板状の固定フレーム27を固定し、固
定フレーム27の中央には挿孔38が形成され、この挿
孔38内に軸33の軸線方向が略垂直方向をなすように
挿通し軸33の先端を固定フレーム27の上方に突出す
るようにして、固定フレーム27の下面に固定した軸受
34を介して前記軸33を軸承している。軸33の後端
は架台25に固定したモータ28の回転軸に減速機29
を介して回転するよう連結されている。
【0053】固定フレーム27には、軸33の周囲を囲
むように6個の異物分離・分級装置30(図3では1個
のみを図示している)が軸33の軸心からほぼ同一距離
を隔てた位置に配置されている。この異物分離・分級装
置30の構成は前述した異物分離・分級装置10(図
2)とほぼ同一であり、本体11が下部本体15と上部
本体14とに分割されている点が異なる。なお、下部本
体15は固定フレーム27にフランジを介して固定され
ている。下部本体15の上端面には網状体31で隔てて
上部本体14を設けている。網状体31は研掃材が通過
可能なメッシュで成り、本実施例では研掃材が#600
のカーボランダムであることに対応して、#250(穴
径が約42μ)の網目で成る網状体31を設けている。
下部本体15の下部に設けた供給口12には研掃材タン
ク55の研掃材を研掃材噴射量制御機構56、研掃材自
動供給装置57を経て供給する研掃材供給管49aを連
結しており、下部本体15の底部24には図2の異物分
離・分級装置10と同様に多孔体17を介して空気貯溜
室18を設けている。上部本体14の上部の排出口13
には噴射ノズル44に研掃材を供給する研掃材供給管4
9bを連結している。
【0054】本実施例では網状体31と上部本体14が
以下のように構成されている。まず、支持板32は平面
で固定フレーム27とほぼ同じ大きさの円形を成すもの
で、この支持板32は軸33の先端部に一体に装着した
円盤状の取付盤35の上面にネジで固定されている。こ
の支持板32には下部本体15の上端面が臨む位置に挿
孔を設け、この挿孔に網状体31を張っており、この網
状体31が下部本体15の上端面に当接している。さら
に、支持板32はその外周端縁近傍を全周に所定間隔毎
に配置した4個の緩衝材37aと緩衝材37bで上下面
を狭持し、前記緩衝材37aの下端面を固定フレーム2
7の上面に固定し、一方、前記緩衝材37bの上端面に
円板状の可動フレーム36を固定している。この可動フ
レーム36には上部本体14を該部の下端面が各下部本
体15の上端面に対応する位置に固定している。そし
て、可動フレーム36は図示せざる油圧シリンダで上下
動自在に設けられ、上部本体14の下端面を網状体31
および下部本体15の上端面から接離自在に構成してい
る。
【0055】また、65はエアノズルで、1個のエアノ
ズル65を固定フレーム27に、軸33の軸心から各網
状体31の中心位置までの距離とほぼ同じ距離を隔てた
位置に設けており、エアノズル65からエアーが上方へ
噴射するように設けている。尚、前記可動フレーム36
にはエアノズル65に対向する位置に挿孔を設け、エア
ノズル65から噴射されたエアーは前記挿孔を通過す
る。
【0056】以上の異物分離・分級装置30を装着した
ブラスト装置40を用いて約1〜2時間の所定時間のブ
ラスト加工を終了した後、可動フレーム36を図示せざ
る油圧シリンダにより上方へ持ち上げて上部本体14の
下端面を網状体31および下部本体15の上端面から離
反させる。そして、前記エアノズル65からエアを上方
へ噴射させた状態で、モータ28を回転始動してモータ
28の回転力を減速機29を介して伝達し軸33を一回
転させると、取付盤35と共に支持板32が一回転し、
支持板32の6個の網状体31がそれぞれ、エアノズル
65を通過する時に網状体31に詰まった異物がエアノ
ズル65のエアーで吹き飛ばされて除去される。その
後、各網状体31を原位置に復帰し、油圧シリンダを介
して可動フレーム36を下降し、各上部本体14の下端
面を所定の位置、即ち網状体31および下部本体15の
上端面に当接させる。
【0057】尚、図3において、上記の実施例の代換的
なものとして、各構成部材を以下のように構成した振動
発生手段39に連結することもできる。すなわち、上述
した支持板32は軸33の先端部により横方向に振動可
能に装着した円盤状の振動盤35aの上面に取り付けら
れている。なお、軸33の先端部は偏心軸に形成され、
振動盤35aは前記偏心軸を回動自在に軸承しており、
軸33の回転に伴って偏心軸の回転により振動盤35a
が横方向に振動する。(以上の構成が振動発生手段3
9)。したがって、モータ28を回転始動してモータ2
8の回転力を減速機29を介して伝達し軸33を回転さ
せると、振動盤35aが横方向に振動する。この振動盤
35aの上面に固定した支持板32と、固定フレーム2
7の上面に緩衝材37a,37bを介して固定した可動
フレーム36は、振動盤35aと共に振動し、結果的に
上部本体14と網状体31が同時に振動する。
【0058】研掃材供給管49b内を気流に乗って運ば
れた研掃材21の中に異物22が混在していたとして
も、網状体31の#250(穴径が約42μ)より大き
い異物22は網状体31で阻止されて上昇できず異物2
2の自重で落下する。一方、研掃材21は網状体31の
#250より小さいので網状体31を通過して上部本体
14内へ流入し、上部本体14の上部の排出口13から
研掃材供給管49bを経て噴射ノズル44(図1)へ給
送される。しかも、本実施例では上述したように網状体
31が振動しているので異物22は効果的に網状体31
から降り落とされる状態になると共に、網状体31内で
一旦停止して通過しにくい状態にある研掃材21もこの
振動により網状体31の網目から容易に離れ上昇気流に
乗って上昇し、研掃材21の網状体31の通過をより一
層円滑に促進する。
【0059】〔被加工物の加工例〕以下、上述したブラ
スト装置40を使用してブラスト加工したPDPの高精
細リブの加工例を示す。ガラス基板71の表面に低融点
ガラス層72とレジスト層73を形成した被加工物(図
5)を本体41上の搬送装置の搬送ローラ42に載置
し、前記被加工物を図1の紙面上右から左へ搬送し、ブ
ラスト加工室43内で噴射ノズル44から被加工物の低
融点ガラス層72とレジスト層73の表面側から研掃材
を噴射する。図5に示すように、PDPの被加工物はレ
ジスト層73のパターンは、幅50μ、間隔100μの
平行なストライプ状を成すもので、ストライプの間隔が
100μと極めて狭い所に#600(平均粒径28μ)
の研掃材を噴射するので高度な技術を要するブラスト加
工をすることになるが、前述した異物分離・分級装置3
0により42μより大きい異物が分離・分級され除去さ
れているので、従来に生じていたような異物がリブ間に
挟まってしまいブラスト加工ができなくなるという問題
点を解消できた。レジスト層73の下層の低融点ガラス
層72はレジスト層73で保護されるので研掃材で研削
ないし彫刻されないが、レジスト層73の下層の低融点
ガラス層72以外の部分の低融点ガラス層72はすべて
研削され除去される。結果として、レジスト層73のパ
ターンの通り、幅50μ、高さ200μの複数のリブ7
4が、各リブ74間の間隔100μで平行なストライプ
状に形成される(図5)。
【0060】上記のブラスト加工条件は下表のようにな
る。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0063】本体は気流発生手段に連通して気流を通過
するものであって、この本体の下部に研掃材が流入する
供給口を設け、一方、前記本体の上部に前記研掃材を排
出する排出口を設けることにより、本体内には上昇気流
が生じさせ、研掃材と混在する異物とを気流に乗せて供
給口から給送すると、研掃材と異物は本体内で上昇気流
と共に上昇する。この上昇気流を本体内で研掃材の通過
可能なメッシュで成る網状体を通過させることにより、
研掃材は上昇気流と共に網状体を通過し排出口から排出
されるが、異物は網状体で通過を阻止され自重で落下
し、このように異物を研掃材から容易に且つ確実に分離
・分級する方法及び装置を提供できた。
【0064】また、網状体には上昇気流が常時通過して
いるので、網状体に研掃材や粉塵が詰まることはなく、
また、異物は網状体を通過できないが自重で落下するの
で異物が網状体に詰まるという事態も生じないので、常
時安定した状態で研掃材を供給することができ、又研掃
材内の異物を容易にしかも確実に分離・分級することが
できた。
【0065】なお、前記本体内には、網状体の下方に落
下した異物を滞留する底部を設け、さらに前記本体の下
部側壁に供給口を設けることにより、本体内に上昇気流
を発生させる上で何ら支障をもたらすことなく、底部に
滞留した異物を適当なときに容易に排出できた。
【0066】なお、本体の底部には、圧縮空気供給源に
連通する空気貯溜室を通気性を有する多孔体を介して設
けたので、本体内には補助的な上昇気流が加えられるこ
とになり、網状体で一旦停止したために浮力が低下した
研掃材であっても容易に上昇させ網状体を通過させるこ
とができた。
【0067】本発明の異物分離・分級装置は、この装置
自体を単独で設けることができるが、ブラスト装置の研
掃材タンク内の研掃材を噴射ノズルへ給送するための研
掃材供給管の途中に介設したり、あるいはブラスト装置
本体内で噴射された研掃材及び異物、粉塵等をサイクロ
ン等の分級手段に給送する導管の途中に介設するなど、
他の装置に装着することができ、幅広く適用される装置
を提供できた。したがって、従来の「篩」のようにバッ
テ処理を行なう必要がないので、作業効率の向上を図る
ことができた。
【0068】また、前記本体には、当該本体又は網状体
を振動する振動発生手段を装着し網状体を振動すること
により、網状体で通過を阻止された異物を容易に落下さ
せることができた。一方、研掃材は網状体の網目内に一
旦停止したとしても振動によりすぐに網目から容易に離
れて上昇気流と共に網状体の通過を促進させることがで
きた。
【0069】また、前記本体は、網状体の上方を成す上
部本体と、網状体の下方を成す下部本体で成り、前記上
部本体の下端面と前記下部本体の上端面を網状体を介し
て接離自在に設け、前記網状体を着脱するように構成し
たことにより、たとえ網状体に異物が詰まっても網状体
を本体から容易に取り出すことができるので、この網状
体をエアーブローして異物を容易に吹き飛ばすことがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す異物分離・分級装置を装
着したブラスト装置の正面図である。
【図2】本発明の実施例を示す異物分離・分級装置の断
面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す異物分離・分級装置
の要部断面図である。
【図4】本発明の実施例の異物分離・分級装置を装着し
たブラスト装置を用いてブラスト加工した加工例を示す
PDPの高精細リブの説明図である。図4(A)はブラ
スト加工前で、図4(B)はブラスト加工後のPDPの
高精細リブの要部断面を示す図である。
【図5】図5(A)は、従来例を示す「篩」の分級装置
の要部断面を示す正面図である。図5(B)は、図5
(A)の矢視V−V線の断面図である。
【符号の説明】
10 異物分離・分級装置 11 本体(異物分離・分級装置10の) 12 供給口 13 排出口 14 上部本体 15 下部本体 16 網状体 17 多孔体 18 空気貯溜室 19 空気供給管 21 研掃材 22 異物 23 粉塵 24 底部(本体11の) 25 架台 26 支柱 27 固定フレーム 28 モータ 29 減速機 30 異物分離・分級装置 31 網状体 32 支持板 33 軸 34 軸受 35 取付盤 35a 振動盤 36 可動フレーム 37a,37b 緩衝材 38 挿孔 39 振動発生手段(本発明の) 40 ブラスト装置 41 本体(ブラスト装置40の) 42 搬送ローラ 43 ブラスト加工室 44 噴射ノズル 45 静電気除去装置 46 エアーブロー室 47 排風機(気流発生手段) 49,49a,49b 研掃材供給管 51 導管 53 連通管 54 サイクロン 55 研掃材タンク 56 研掃材噴射量制御機構 57 研掃材自動供給装置 59 研掃材量検知センサー 61 ダクト 62 集塵装置 65 エアノズル 71 ガラス基板 72 低融点ガラス層 73 レジスト層 74 リブ 81 枠体 82 底面 83 網状体 84 振動発生手段(従来例の) 85 ダクト(異物の排出) 86 ダクト(研掃材の回収) 87 ダクト(研掃材供給の)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研掃材とこの研掃材内に混在する異物と
    を気流により本体内に給送し、この本体内で上昇気流を
    生じさせて前記研掃材と異物を共に上昇させ、前記上昇
    気流を本体内で研掃材の通過可能な網状体を通過させる
    ことにより、この網状体で前記異物の通過を阻止して分
    離し、一方、前記研掃材を上昇気流と共に前記網状体を
    通過させ、分級したことを特徴とする研掃材内の異物分
    離・分級方法。
  2. 【請求項2】 前記網状体の下方に落下した異物は、本
    体内の底部に滞留させてこの異物を排出する請求項1記
    載の研掃材内の異物分離・分級方法。
  3. 【請求項3】 前記本体の底部から補助的な上昇気流を
    発生することにより、本体内の研掃材を上昇させて網状
    体を通過させた請求項1記載の研掃材内の異物分離・分
    級方法。
  4. 【請求項4】 前記本体又は網状体を振動することによ
    り、前記網状体で通過を阻止された異物を落下させ、及
    び研掃材の通過を促進する請求項1記載の研掃材内の異
    物分離・分級方法。
  5. 【請求項5】 前記本体の下部側壁の供給口から気流を
    流入する請求項2記載の研掃材内の異物分離・分級方
    法。
  6. 【請求項6】 気流を通過する本体を備え、該本体の下
    部に研掃材が流入する供給口を設け、一方、前記本体の
    上部に前記研掃材を排出する排出口を設けると共に、前
    記供給口から排出口へ上昇気流を生じさせる気流発生手
    段を供給口及び排出口のうち少なくとも一方に連通し、
    前記供給口と排出口との間の本体内に通過する上昇気流
    に乗って供給される研掃材内の異物を阻止し且つ研掃材
    が通過可能なメッシュで成る網状体を設けたことを特徴
    とする研掃材内の異物分離・分級装置。
  7. 【請求項7】 前記本体の底部は通気性を有する多孔体
    で成る底壁であり、この底壁を外気に連通するように構
    成した請求項6記載の研掃材内の異物分離・分級装置。
  8. 【請求項8】 前記本体の底部に、圧縮空気供給源に連
    通する空気貯溜室を通気性を有する多孔体を介して設け
    た請求項6記載の研掃材内の異物分離・分級装置。
  9. 【請求項9】 前記供給口を、研掃材供給管を介してブ
    ラスト装置の研掃材タンクに連通し、一方、前記排出口
    を他の研掃材供給管を介して噴射ノズルに連通した請求
    項6、7又は8記載の研掃材内の異物分離・分級装置。
  10. 【請求項10】 前記供給口に、ブラスト装置本体内で
    噴射された研掃材及び研掃材の衝突により生じた異物、
    粉塵等を給送する導管を連結し、一方、前記排出口を研
    掃材と粉塵を分級する分級手段に連通した請求項6、7
    又は8記載の研掃材内の異物分離・分級装置。
  11. 【請求項11】 前記本体には、当該本体又は網状体を
    振動する振動発生手段を装着した請求項6〜10のいず
    れか一つに記載の研掃材内の異物分離・分級装置。
  12. 【請求項12】 前記本体は、網状体の上方を成す上部
    本体と、網状体の下方を成す下部本体で成り、前記上部
    本体の下端面と前記下部本体の上端面を網状体を介して
    接離自在に設け、前記網状体を着脱するように構成した
    請求項6〜9のいずれか一つに記載の研掃材内の異物分
    離・分級装置。
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