JPH09192819A - 耐摩耗性複合材鋳造品の製造方法 - Google Patents

耐摩耗性複合材鋳造品の製造方法

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JPH09192819A
JPH09192819A JP150296A JP150296A JPH09192819A JP H09192819 A JPH09192819 A JP H09192819A JP 150296 A JP150296 A JP 150296A JP 150296 A JP150296 A JP 150296A JP H09192819 A JPH09192819 A JP H09192819A
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JP
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wear
metal
molten metal
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resistant material
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JP150296A
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English (en)
Inventor
Takeshi Akagi
剛 赤木
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Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd
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Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗材を密着性よく鋳鋼などで鋳ぐるむ
ことができ、その脱落を防止した耐摩耗性複合材鋳造品
の製法の提供。 【解決手段】 耐摩耗材を金網などにより包み、これを
鋳型内に配設し、溶湯を注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業機械や建
設機械等における鋳造品の摩耗箇所の保護材あるいは補
修部品として用いられる耐摩耗性複合材の鋳造による製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳造品の摩耗箇所の保護材あるいは補修
部品として用いられる耐摩耗性複合材を得る方法として
は、 a.鋳型にセットされた固体金属に通電してこれを任意
の温度に保持した後、鋳型に溶融金属を注入する複合材
の製造方法(特開昭49−86223)、 b.カッターチップ用鋳型内のカッターチップの刃先先
端もしくは刃先先端の掘削作用面となる部分に超硬合金
粉末を配置した後、母材鋳鋼を注湯するカッターチップ
の製造方法(特開昭57−2804)、あるいは c.内部に本体より耐摩耗性の更に優れた耐摩耗性を鋳
ぐるむ耐摩耗鋳造部品(特開昭59−218255) などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、aにつ
いては、通電設備を準備する必要があり、実用に至って
いない。それと、母材と耐摩耗性固体金属との密着性が
悪く、使用中に耐摩耗性固体金属が、早期に欠落してし
まうという問題がある。また、bについては、粉末を鋳
ぐるんだ場合、表面形状が不安定で、超硬合金粉末が表
面のみであり、摩耗すると超硬合金粉末が、剥出しにな
り、容易に欠落してしまう。さらに、cについては、鋳
鋼の母材の表面まで耐摩耗性材料が延出しており、耐摩
耗性材料に対する鋳鋼の冷却速度が表面と中心部では異
なるため、耐摩耗性材料と前記母材との融合が不良とな
ると共に、耐摩耗性材料の熱による膨脹、収縮により割
れの発生等により固体金属を鋳ぐるみによって完全に溶
着することは、極めて困難である。
【0004】従来技術には以上のように多くの問題点が
ある。そこで、本発明は、耐摩耗材を確実に溶着して密
着性よく鋳ぐるもむことができる耐摩耗性複合材鋳造品
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、実験により、鋳鋼と異なった耐摩耗性固体金属
を鋳ぐるむ場合、固体金属の熱容量および熱伝達によっ
て接合部分付近にある溶融金属から多量の熱量を奪い、
これによって、前記鋳込み湯と耐摩耗性固体金属との溶
着が不良となると共に、密着性が悪くなり、耐摩耗性固
体金属が欠落することを確認した。そしてさらに検討を
重ねて、こうした不具合の発生を防止するためには、溶
湯の熱量で溶融する金属製包被材により耐摩耗材を包被
することが有効であることを見出した。
【0006】すなわち、該包被された耐摩耗材を任意の
位置に配置することにより、耐摩耗部材が容易にかつ確
実に前記鋳込み湯で鋳ぐるみされることを見出したもの
で、摩耗箇所の保護材あるいは補修部品の耐摩耗性を高
めるために、多量生産かつ経済的に製造する方法を提供
するものである。
【0007】すなわち、本発明は、(1)鋳造品の内部
に耐摩耗性の優れた耐摩耗材を鋳ぐるみにした耐摩耗性
複合材鋳造品の製法において、前記の耐摩耗材を溶湯の
熱量で溶ける金属製包被材により包被し、これを鋳型内
の所定の位置に配置し、次いで溶湯を鋳込むことを特徴
とする耐摩耗性複合材鋳造品の製造方法、(2)耐摩耗
材が粒子形状である前記(1)記載の耐摩耗性複合材鋳
造品の製造方法、に関する。
【0008】本発明に使用する耐摩耗材を包被する金属
製包被材は、鋳込む溶湯と同種の金属でよく、たとえ
ば、ステンレス鋼、軟鋼などである。また、包被材の形
状は、金網、穴を打ち抜いた薄い金属板、または穴のな
い薄い金属板などがある。好ましくは格子状の金網にサ
ンドイッチ状に包む。本発明は耐摩耗材を金属製包被材
で包み、これを鋳型内に配置することにより、鋳型内に
注入された溶湯の熱量でその金属包被材を溶融させ、湯
の回りをよくし、また包被材の溶融金属が耐摩耗材を包
み、注入された溶湯がさらにそれを包み込むことにより
耐摩耗材が確実に溶着され、密着性よく鋳ぐるむことが
できる。本発明において耐摩耗材を金属製包被材で包む
場合、鋳型内で行ってもよく、また鋳型の外部で包んで
もよい。
【0009】本発明による製品の表面層は、鋳型内注入
された金属、たとえば鋳鋼であるから、摩耗は前記鋳鋼
と同じであるが、耐摩耗材が表面に出始めると摩耗量は
極端に少なくなり、また、耐摩耗材が前記鋳鋼から欠落
することもなく、すべての耐摩耗材が密着しているた
め、著しく耐摩耗性が向上する。
【0010】本発明に使用するする耐摩耗材は、とくに
制限はなく、また、その形状にもとくに制限はないが、
好ましくは粒子形状である。粒子状の形状は、粒子が金
網に等間隔に配置でき、溶湯によって均一に鋳込まれる
形状であれば凹凸をした異形でもよく、特に球形状は最
適である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、図に基
づいて説明する。
【0012】図1は、建設機械用バケット1に固着され
たベース2とランナー3からなる二体型である。
【0013】この二体型は、摩耗の激しい部分を保護す
るための交換容易なシステムで、バケットの摩耗部に溶
接で取り付けるベース2と本発明の耐摩耗性複合材の一
例であるランナー3から構成されている。
【0014】図2は、本発明の耐摩耗性複合材からなる
ランナー3を示すもので、図2(A)は正面図、図2
(B)は側面図である。
【0015】図3は、上記ランナー3に係る耐摩耗性複
合材を製造する鋳型の側断面図である。
【0016】ランナー3の摩耗する部分に、均一に球形
状のすぐれた耐摩耗材(例えばW2C)6が鋳ぐるまれ
るようにするため、格子のサイズが、該球形状の耐摩耗
材6と同サイズの空間を有する格子状の金網7の上に該
球形状の耐摩耗材6を配置する。
【0017】そして、格子状の金網7の上に配置された
該球形状耐摩耗材6を、例えばステンレス鋼又は軟鋼か
らなる金網7でサンドイッチ状に包み、鋳型下型4bに
セットする。
【0018】このような状態で上部の注入口5から、該
鋳型内に耐摩耗性鋳鋼を注湯して、冷却凝固させること
によって耐摩耗性複合材10が製造される。
【0019】鋳込みの際に、溶湯の熱量でその金網を溶
融させて、湯の回りをよくし、溶湯で該耐摩耗材を完全
に鋳ぐるむ。そして、密着性を上げるために、鋳込み温
度を従来品の時に比べて約20〜30℃高くして鋳込み
を実施した。
【0020】図4は、上記ランナー3に係る耐摩耗性複
合材10を示す側断面図である。
【0021】図に示されている通り、該球形状の耐摩耗
材6は、耐摩耗性鋳鋼との密着性が良く、完全に包みこ
まれているので、耐摩耗性鋳鋼の摩耗が進んでも該耐摩
耗材が欠落することはない。
【0022】また、実施例の場合、ランナーの摩耗する
部分の厚さが15mmで、母材9が表面から2〜3mm
で、該耐摩耗材が表面から2〜8mmに配置されてい
る。母材9の硬度がHv500〜600で、該耐摩耗材
の硬度がHv2000〜2500からなる耐摩耗性複合
材10である。
【0023】図5はランナー3の耐摩耗試験の結果を示
したものである。
【0024】比較材として、上記と同一の耐摩耗材を含
むが金網で包まれていない上記と同形状のCr−Mo鋳
鋼製ランナーAを通常の方法で調質処理を行った。上記
2種類のランナーAとBを建設機械用バケット1に各8
個2セット、別々に配置し、硬質砂岩にて操業による耐
摩耗試験を行い、建設機械の稼動時間と摩耗部分の厚さ
とを測定した。この結果は、図5から明らかな通り、本
発明のランナー材Bは、表面から摩耗量2.5mmまで
は、比較材のランナーAと同一であるが、2.5mm以
上は、耐摩耗性が著しく向上していることがわかる。寿
命時間は、本発明ランナーBは157時間、比較材ラン
ナーAは77時間で、本発明ランナーBは比較材ランナ
ーよりも寿命が2倍あることが分かる。これは比較材A
では金網で包被されていないために耐摩耗材との密着性
不十分で欠落してしまい十分に耐摩耗材の機能を果し得
ないためである。
【0025】また、本発明に係る耐摩耗性複合材の製造
方法は、従来の耐摩耗鋳鋼品の耐摩耗性を更に向上させ
る意味でも経済的に製造する方法であることが分かる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、粒子状の耐摩耗材を母材の溶
湯で完全に密着性よく鋳ぐるみ包むため、欠落すること
がなく、粒子状耐摩耗材の本来の性質を発揮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る耐摩耗性複合材である
建設機械用バケット1の保護材として装着された二体型
の保護板を示す斜視図である。
【図2】上記実施例に係る耐摩耗性複合材を示すもの
で、図2aは正面図、図2bは側面図である。
【図3】上記実施例に係る耐摩耗性複合材を製造する鋳
型の側断面図である。
【図4】上記実施例に係る耐摩耗性複合材を示す側断面
図である。
【図5】実施例で行った耐摩耗試験の結果を示す図表で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造品の内部に耐摩耗性の優れた耐摩耗
    材を鋳ぐるみにした耐摩耗性複合材鋳造品の製法におい
    て、前記の耐摩耗材を溶湯の熱量で溶ける金属製包被材
    により包被し、これを鋳型内の所定の位置に配置し、次
    いで溶湯を鋳込むことを特徴とする耐摩耗性複合材鋳造
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】 耐摩耗材が粒子形状である請求項1記載
    の耐摩耗性複合材鋳造品の製造方法。
JP150296A 1996-01-09 1996-01-09 耐摩耗性複合材鋳造品の製造方法 Pending JPH09192819A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019107541A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 アドバンスコンポジット株式会社 アルミニウム合金基複合材料の製造方法及びアルミニウム合金基複合材料
CN115427641A (zh) * 2020-04-09 2022-12-02 株式会社小松制作所 耐磨耗部件
DE112022000578T5 (de) 2021-03-31 2023-11-30 Komatsu Ltd. Verschleißfestes Bauteil

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