JP3308329B2 - 耐摩耗材の製造方法 - Google Patents
耐摩耗材の製造方法Info
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- JP3308329B2 JP3308329B2 JP05787093A JP5787093A JP3308329B2 JP 3308329 B2 JP3308329 B2 JP 3308329B2 JP 05787093 A JP05787093 A JP 05787093A JP 5787093 A JP5787093 A JP 5787093A JP 3308329 B2 JP3308329 B2 JP 3308329B2
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- Japan
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- wear
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- weir
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鉄業やセメント工業
などにおいて、塊鉱物,粉体を処理する設備のライナ
ー,プレートに使用される耐摩耗材の製造方法に関する
ものである。
などにおいて、塊鉱物,粉体を処理する設備のライナ
ー,プレートに使用される耐摩耗材の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】製鉄業やセメント工業などにおける耐摩
耗材は、従来高炭素高クロム鋳鉄を鋳造した単体鋳物ま
たは上記鋳鉄の溶接材料を基板の上に溶接した肉盛複合
ライナーが広く使われてきた。
耗材は、従来高炭素高クロム鋳鉄を鋳造した単体鋳物ま
たは上記鋳鉄の溶接材料を基板の上に溶接した肉盛複合
ライナーが広く使われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の耐摩耗材において、使用中に割れや部分的
ないし全体的な表面剥落が発生する点である。
点は、従来の耐摩耗材において、使用中に割れや部分的
ないし全体的な表面剥落が発生する点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、普通鋼または
合金鋼の基板を鋳型内に設置し、耐摩耗鋳鉄または鋳鋼
の溶湯を鋳型内に鋳掛け注入する耐摩耗材の製造方法に
おいて、堰の形式として雨堰を使用することを最も主要
な特徴とする。上記雨堰の直径は5〜30mm,その間隔
は100〜400mm平方に1個宛配置することが好まし
い。これによって、耐摩耗層と基板を均一かつ一様に接
着せしめ、使用中に耐摩耗材が割れたり、部分的あるい
は全体的に剥落することを防止できる。
合金鋼の基板を鋳型内に設置し、耐摩耗鋳鉄または鋳鋼
の溶湯を鋳型内に鋳掛け注入する耐摩耗材の製造方法に
おいて、堰の形式として雨堰を使用することを最も主要
な特徴とする。上記雨堰の直径は5〜30mm,その間隔
は100〜400mm平方に1個宛配置することが好まし
い。これによって、耐摩耗層と基板を均一かつ一様に接
着せしめ、使用中に耐摩耗材が割れたり、部分的あるい
は全体的に剥落することを防止できる。
【0005】
【作用】本発明の内容を図面に基づいて詳述する。図1
は本発明の砂型鋳型の模式図であって、耐摩耗鋳鉄また
は鋳鋼の溶湯を湯口11,湯道12を経て雨堰13の中
を落下させ基板14の上の空隙(鋳物部分)16に注入
する。その結果溶湯の注入温度,注入速度,雨堰の形
状,配置を適当に選ぶことによって、耐摩耗層と基板を
完全に溶着させ得る。その際雨堰の形状は、直径5〜3
0mmとし、その間隔を100〜400mm平方に1個宛配
置すれば完全な溶着が得られることが実験の結果明らか
になった。
は本発明の砂型鋳型の模式図であって、耐摩耗鋳鉄また
は鋳鋼の溶湯を湯口11,湯道12を経て雨堰13の中
を落下させ基板14の上の空隙(鋳物部分)16に注入
する。その結果溶湯の注入温度,注入速度,雨堰の形
状,配置を適当に選ぶことによって、耐摩耗層と基板を
完全に溶着させ得る。その際雨堰の形状は、直径5〜3
0mmとし、その間隔を100〜400mm平方に1個宛配
置すれば完全な溶着が得られることが実験の結果明らか
になった。
【0006】以下上記数値限定理由を述べる。雨堰の直
径は、5mm未満では注入した溶湯の湯回りが悪く、雨堰
から離れた所が溶着しないことが生じる。一方30mmを
越えると大量の溶湯が基板を過剰に溶かすため好ましく
ない。また雨堰の間隔については、100mm平方未満に
1個宛配置した場合、雨堰が近すぎるため溶湯の乱れが
発生し基板の溶込みが均一にならず、また造型性も悪く
なる。一方400mmを超える間隔に1個宛の配置では、
溶湯が基板表面に均一に拡がらないため、溶着しない部
分が出来るので好ましくない。
径は、5mm未満では注入した溶湯の湯回りが悪く、雨堰
から離れた所が溶着しないことが生じる。一方30mmを
越えると大量の溶湯が基板を過剰に溶かすため好ましく
ない。また雨堰の間隔については、100mm平方未満に
1個宛配置した場合、雨堰が近すぎるため溶湯の乱れが
発生し基板の溶込みが均一にならず、また造型性も悪く
なる。一方400mmを超える間隔に1個宛の配置では、
溶湯が基板表面に均一に拡がらないため、溶着しない部
分が出来るので好ましくない。
【0007】本発明方法によって耐摩耗材の溶湯を注入
して出来る複合耐摩耗材の模式図を図2に示す。雨堰を
通った溶湯は垂直に落下し、雨堰直下の基板上に溶込み
孔をつくる。この孔は図中21のように基板全厚を貫通
する場合や、図中22のように部分的に溶込み孔をつく
る場合もある。いずれの場合も耐摩耗層23と基板14
とが互いに溶着しているため、非常に強固な接着が得ら
れる。なお基板には、スタッド15を取付け、耐摩耗材
の使用中に局部的な割れが発生した時、剥落すること
を、機械的に防止してもよい。また基板表面には自溶性
合金等を溶射し、溶着し易くしてもよい。
して出来る複合耐摩耗材の模式図を図2に示す。雨堰を
通った溶湯は垂直に落下し、雨堰直下の基板上に溶込み
孔をつくる。この孔は図中21のように基板全厚を貫通
する場合や、図中22のように部分的に溶込み孔をつく
る場合もある。いずれの場合も耐摩耗層23と基板14
とが互いに溶着しているため、非常に強固な接着が得ら
れる。なお基板には、スタッド15を取付け、耐摩耗材
の使用中に局部的な割れが発生した時、剥落すること
を、機械的に防止してもよい。また基板表面には自溶性
合金等を溶射し、溶着し易くしてもよい。
【0008】
【実施例】以下本発明の方法の実施例について詳述す
る。基板として、厚さ12mm,400mm角の大きさのS
S400の鋼板を用い、耐摩耗層の厚さ18mmの複合ラ
イナーを製造した。雨堰は直径10mmとし、100mmピ
ッチで設置した鋳型の中に、成分が重量比で、4.76
%C,1.15%Si,0.68%Mn,28.35%
Cr,1.87%Mo,1.64%V残部が実質的にF
eから成る鋳鉄を、注入温度1590℃で注入した。そ
の結果、耐摩耗層と基板は完全に溶着し、かつ雨堰と同
一サイズの貫通孔ができ、その周囲は完全に溶着してい
た。このようにして得られたライナーを高炉装入装置分
配ライナーとして使用した結果耐摩耗鋳鉄層が全て摩耗
するまで剥落せず、従来の鋳掛けライナーの3.5倍の
寿命が得られた。
る。基板として、厚さ12mm,400mm角の大きさのS
S400の鋼板を用い、耐摩耗層の厚さ18mmの複合ラ
イナーを製造した。雨堰は直径10mmとし、100mmピ
ッチで設置した鋳型の中に、成分が重量比で、4.76
%C,1.15%Si,0.68%Mn,28.35%
Cr,1.87%Mo,1.64%V残部が実質的にF
eから成る鋳鉄を、注入温度1590℃で注入した。そ
の結果、耐摩耗層と基板は完全に溶着し、かつ雨堰と同
一サイズの貫通孔ができ、その周囲は完全に溶着してい
た。このようにして得られたライナーを高炉装入装置分
配ライナーとして使用した結果耐摩耗鋳鉄層が全て摩耗
するまで剥落せず、従来の鋳掛けライナーの3.5倍の
寿命が得られた。
【0009】
【発明の効果】以上述べてきた如く、本発明方法によれ
ば雨堰を使用しているため耐摩耗鋳鉄または鋳鋼が基板
に食い込み、かつ両者が完全に溶着するため、従来の鋳
掛け材に比べて割れや剥落が少なく著しく長寿命の耐摩
耗材を製造することができる。
ば雨堰を使用しているため耐摩耗鋳鉄または鋳鋼が基板
に食い込み、かつ両者が完全に溶着するため、従来の鋳
掛け材に比べて割れや剥落が少なく著しく長寿命の耐摩
耗材を製造することができる。
【図1】本発明で用いる鋳型の要部断面図である。
【図2】本発明で製造して得られる耐摩耗材の断面模式
図である。
図である。
11 湯口 12 湯道 13 雨堰 14 基板 15 スタッド 16 鋳型内空隙(鋳物部分) 21,22 溶込み孔 23 耐摩耗層
Claims (2)
- 【請求項1】 普通鋼または合金鋼の基板を鋳型内に設
置し、堰形式として雨堰を使用して、耐摩耗鋳鉄または
鋳鋼の溶湯を鋳掛け注入し、上記基板と溶着させ複合化
することを特徴とする耐摩耗材の製造方法。 - 【請求項2】 雨堰の直径を5〜30mm,間隔を100
〜400mm平方に1個宛配置することを特徴とする請求
項1に記載の耐摩耗材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05787093A JP3308329B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 耐摩耗材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05787093A JP3308329B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 耐摩耗材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06238396A JPH06238396A (ja) | 1994-08-30 |
JP3308329B2 true JP3308329B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=13068023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05787093A Expired - Lifetime JP3308329B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 耐摩耗材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3308329B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105826113A (zh) * | 2016-04-18 | 2016-08-03 | 文志伟 | 一种液态铝金属键帽及其生产工艺 |
CN113695535A (zh) * | 2021-08-20 | 2021-11-26 | 世林(漯河)冶金设备有限公司 | 一种带空隙夹层的铸铁模 |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP05787093A patent/JP3308329B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06238396A (ja) | 1994-08-30 |
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