JPH09192466A - 湿式分散装置及びインキの製造方法 - Google Patents

湿式分散装置及びインキの製造方法

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JPH09192466A
JPH09192466A JP755996A JP755996A JPH09192466A JP H09192466 A JPH09192466 A JP H09192466A JP 755996 A JP755996 A JP 755996A JP 755996 A JP755996 A JP 755996A JP H09192466 A JPH09192466 A JP H09192466A
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dispersion
rotating body
chamber
cylindrical
liquid
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JP755996A
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Tsunero Oki
恒郎 大木
Takao Taguchi
貴雄 田口
Akira Tamura
章 田村
Nobumi Takemura
信美 竹村
Yasuhiro Shima
康裕 島
Shinichi Kita
真一 喜多
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • B01F23/00Mixing according to the phases to be mixed, e.g. dispersing or emulsifying
    • B01F23/50Mixing liquids with solids
    • B01F23/56Mixing liquids with solids by introducing solids in liquids, e.g. dispersing or dissolving
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分散室内で分散メディアや分散液に偏りの起こ
らぬように循環、流動させることによって、サブミクロ
ン以下の微粒子化、高品質な分散、高効率な生産を可能
とし、高い耐久性を持った湿式分散装置を提供する。 【解決手段】回転体が連続螺旋状の溝もしくは突部を有
する、および、回転体の回転運動による分散メディアお
よび分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体と
の間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と逆
方向となるよう回転体を回転させる湿式分散装置とす
る。また、連続螺旋状の溝もしくは突部を有する円筒状
の回転体を回転してインキを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペイント、ラッカ
ー、エナメル、水性塗料、合成樹脂塗料などの塗料の製
造、および、新聞用インキ、ビニールインキ、ノンカー
ボンインキ、グラビヤインキなどの印刷用インキの製造
に適し、特に、グラビヤ用インキ、カラーフィルタ用イ
ンキなどの透明性を要するインキの製造に最適な湿式分
散装置に関し、詳しくは円筒状の分散室内で円筒状の回
転体などを回転させることにより被分散液を湿式で分散
するバッチ式もしくは液循環式の湿式分散装置、および
このような装置を用いたインキの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、塗料やインキの主要構成物で
ある顔料、樹脂、溶媒等からなる分散溶液を分散する
際、物理的、機械的に顔料等の固体を粉砕し、樹脂や溶
媒と均一に撹拌混合する装置や方法が数多く提案されて
いる。
【0003】例えば、分散室である容器内に被分散物で
ある顔料、樹脂、溶媒等からなる分散溶液を分散メディ
アと呼ばれるガラスや高硬度セラミックスなどのビーズ
状物とともに封入し、円盤状や円筒状の回転体による回
転によって分散室内に剪断応力を発生させて分散を行う
サンドミルがある。
【0004】また、分散室内に分散溶液と大きめの分散
メディアを密閉封入し、横置きした分散室自身を回転さ
せたり、あるいは縦置きした分散室に自転運動と公転運
動を与えて分散を行うボールミルがある。
【0005】また、接近した回転数の異なる2本のロー
ル、あるいは接触した3本のロール間に高粘度な被分散
物を通過させ、剪断応力によって分散を行うロールミル
がある。
【0006】また、分散室内に分散溶液と分散メディア
を密閉封入し、分散室自身を振動させて内部の被分散物
を分散させる振動型分散機がある。
【0007】この他にも、被分散物を高圧で衝突させて
分散を行う衝突型分散機、超音波震動を用いた超音波分
散機、あるいは前述の様々な分散機を組み合わせた複合
型分散機などがある。
【0008】これまでは前述の様々な分散機の中から、
被分散物の種類、性質、目標とする分散状態、生産量な
どを鑑み、最適な分散装置を選択してきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の分散装置は装置固有の特徴を持つと同時に固有の問題
点も有し、被分散物や目的とする分散状態によっては適
さない場合も多い。特に、グラビヤインキやカラーフィ
ルターインキなど透明性が重視される場合、一般に顔料
をサブミクロン以下にまで微粒子化する必要があるとさ
れているが、分散条件が厳しく、装置ごとに様々な問題
を抱えている。
【0010】従来のサンドミルでは、分散メディアが分
散室内において偏りを生じ、分散液が均一に分散もしく
は撹拌されないなどの分散不良、分散室や回転板が局所
的に磨耗するといった装置の耐久性低下、さらには、分
散メディア、分散室、回転板および回転軸等に圧縮応力
がかかって回転や流動が停止してしまうデッドロック現
象、それに伴って駆動装置に過負荷がかかり装置を破損
してしまうなどの欠点があった。
【0011】顔料をサブミクロン以下にまで微粒子化す
る場合、接触点を増やすためより小径の分散メディアを
使用し、より高速な回転で分散を行うことが有効である
が、磨耗による耐久性の低下やデッドロック現象、駆動
装置への過負荷はより生じやすくなる。
【0012】またバッチ式のサンドミルでは前述の問題
の他、分散室内部で分散液や分散メディアが流動しづら
いため、分散室内壁付近では微粒子化がすすんでも、回
転軸付近では分散がすすまず、分散が不均一になってし
まう。
【0013】分散液をいったん外部に出し、再び分散室
に導入する循環式のサンドミルでは分散均一性はバッチ
式より向上するが、液を一方方向に流動させるため分散
メディアの偏りやかかる圧縮応力はさらに大きくなり、
さらにデッドロック現象や局所的な磨耗による耐久性の
低下が問題となる。
【0014】ボールミルでは、均一に微粒子化するため
に非常に長時間の分散を必要とし、分散効率が非常に低
い。また、自転運動と公転運動を組み合わせた遊星型ボ
ールミルでは、分散効率はある程度向上するが、発熱が
問題となる。ボールミルは分散室本体が回転運動するた
め、冷却手段が限られ、冷却効率が非常に低く、熱安定
性の低い被分散物の場合、大きな障害となる。またバッ
チ式に固定されるため、生産性の向上はあまり望めな
い。
【0015】ロールミルは到達分散状態という点では非
常に微粒子にまで分散可能であるが、装置の構成上被分
散物にある程度以上の高い粘性が必要で、低粘度での分
散は不可能である。基本的に解放系で大馬力で回転する
ロールに接近した状態で作業を行わなければならず、危
険で作業性、安全性に大きな問題を抱えている。
【0016】しかも、自動化や無人化が非常に困難で、
到達分散状態が作業者の技量によるところが大きいため
ロット間でのいろめや品質の差が大きく、品質管理、生
産性においても問題となる点が多い。
【0017】振動型分散機の場合では、分散室本体を高
速に振動させるため、大型分散室の使用が困難で、自動
化も難しいため、少量バッチ生産にならざるを得ず、生
産効率は低い。また振動式では、分散メディア同士の衝
突によって被分散物に応力がかかるのが一瞬でしかな
く、微粒子かつ均質な系になるまで非常に長時間を要す
る。発熱があったとき冷却も困難である。
【0018】この他、衝突型分散機では、被分散物に高
圧がかかるため局所的な発熱は不可避であり熱安定性の
低い被分散物には適合しない。また、超音波分散機では
分散強度の再現がとりづらく被分散物の分散再現性が低
くなってしまう。
【課題を解決する手段】
【0019】本発明は、これらの従来技術の欠点を改善
し、分散室内で分散メディアや分散液に偏りの起こらぬ
ように循環、流動させることによって、サブミクロン以
下の微粒子化、高品質な分散、高効率な生産を可能と
し、高い耐久性を持った湿式分散装置及びインキの製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0020】本発明の湿式分散装置及びインキの製造方
法は、円筒状の分散室内に回転式の分散手段を有するバ
ッチ式もしくは液循環式の湿式分散装置において、分散
メディアおよび分散液を撹拌する円筒状の回転体が、連
続した螺旋状の溝もしくは突部を有することを特徴と
し、さらに、前記回転体の回転運動による分散メディア
および分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体
との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と
逆方向となるよう回転体を回転させることを特徴とす
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を詳
細に説明する。図1に示す湿式分散装置において1は分
散室であり、冷水、その他の熱媒による冷却が可能とな
っている。また分散室1内には駆動装置2に連結した回
転軸3が挿入され、この回転軸3の先には螺旋状の溝を
設けた回転体4が取り付けられている。
【0022】図1に示した湿式分散装置は循環式の分散
装置の例で、分散室1のみ破断してある側面概念図であ
る。すなわち、あらかじめ分散室内に分散メディアを充
填させておき、回転軸3、回転体4を通して分散メディ
アに駆動装置2の回転を伝えつつ被分散物を含む分散液
を外部から分散室1内部に供給し、運動する分散メディ
ア間を通して分散させ、いったん外部に排出させた、再
び分散室1内に供給して分散液を循環させ連続的に分散
させる。従って、図1の分散室1には上部と下部に被分
散物を含む分散液の導入口6と排出口7が設けられ、こ
れらと分散室1内部との境に分散メディアと分散液を分
離するメッシュ5が設けられている。
【0023】図2に回転体4の回転方向と分散液の流れ
る方向を示した。分散室1内を分散メディアで充たし、
回転体4を回転させ、導入口6から分散液を導入したと
き、分散液は分散室1と回転体4との間を、図2に矢印
で示すように基本的に上から下へと流れ、排出口7から
排出される。そしてまた排出された分散液は導入口6に
導かれ循環し分散される。
【0024】このとき、回転体4に設けられた螺旋状の
溝によって分散室内の分散液や分散メディアの一部が下
から上へ、すなわち、液の本来の循環方向と逆方向に運
ばれ、途中あるいは上部に達したとき、再び順方向の液
の流れに合流し、排出口7から出て分散室外部を循環す
る。回転体4の回転方向を逆にした場合、図3のように
分散室内部の分散液の流れも逆にすればよい。すなわ
ち、排出口7から分散液を導入し、導入口6から排出さ
せ循環させることにより、前述の場合同様に分散が可能
である。
【0025】図4は、回転体4のように円筒側面状に連
続した螺旋状の溝を設ける代わりに、連続した突部を螺
旋状に円筒側面状に設けた回転体8を使用した場合を示
している、分散室1のみ破断してある側面概念図であ
る。この場合も使用方法は図1、図2、図3に示される
回転体4を用いた場合と同様である。
【0026】図1、図4における分散装置の例では、回
転体4および8の直径を分散室1の内径に近くし、回転
体表面と分散室内面との間隔を狭くし、同時に螺旋状溝
の深さは浅くし、螺旋状溝底部での周速と回転体表面で
の周速の速度差を小さくしている。このことにより、径
方向での分散メディアの分散能力が均質化される。
【0027】その一方で分散室1の容量は小さくなる
が、循環方式であるため、処理容量は変わず、多量の分
散液を効率よく、均一に分散できる。回転体表面と分散
室内面との間隔は使用する分散メディアの直径の3ない
し6倍程度が好適である。螺旋状溝の深さは回転体表面
と分散室内面との間隔と同程度以下が好適である。螺旋
状溝の幅も分散メディアの直径の3ないし6倍程度が好
適である。螺旋状溝の間隔は螺旋状溝の幅の1.2ない
し4倍が適し、さらには2ないし2.5倍がより好適で
ある。特に、回転体を高速で回転させる場合、螺旋状溝
の幅および間隔を狭くすれば、回転体にかかる負荷が低
下し、好適である。以上の条件は、螺旋状の溝を設ける
代わりに、連続した突部を螺旋状に円筒側面状に設けた
回転体8の突部の高さ、幅、間隔についても同様であ
る。
【0028】また図1、図4における分散装置の例で
は、分散液と分散メディアの分離をメッシュ5によって
行っているが、分離法方は公知の方法を行っても良く、
例えば、ギャップによる分離でもよい。
【0029】図5および図6は、バッチ式で分散を行う
場合の分散装置で、分散室1のみ破断してある側面概念
図である。10はバッチ式用の分散室であり、分散液を
外部で循環させる必要がないため、分散室1のような循
環用の分散液導入口と排出口は必要ない。また、回転体
9は回転体4における螺旋状溝を深くすることにより、
回転体11は回転体8における螺旋状溝を深くすること
により、分散室10の処理容量を大きくすることがで
き、1バッチあたりの処理能力を向上させられる。
【0030】螺旋状溝を深くすると従来の回転板を用い
たサンドミルの場合、回転軸付近と分散室内壁付近で分
散効率が異なり、分散が均一に行われないが、本発明の
分散装置ではバッチ式でありながら分散液や分散メディ
アの分散室内での流動が確実に行われるため、分散の均
質性は循環式同様に保たれる。
【0031】本発明における分散装置は、縦型、横型い
ずれにおいても効率のよい分散が可能である。
【0032】本発明の分散装置において、回転軸3と分
散室1もしくは分散室10との隙間は、メカニカルシー
ル、リップシール等の公知のシール方法によってシール
が可能である。
【0033】本発明における分散装置では分散温度を制
御するために、循環式用分散室1およびバッチ式用分散
室10に、外部温調装置と連結されたジャケット、もし
くは温調装置を内蔵した温調ジャケットを有することが
できる。また、循環式の場合、外部の循環経路において
外部温調装置により分散液の温度を制御することも可能
である。温調の方法としては、分散装置の設置環境や使
用状況に合わせて公知の方法が選択されるが、例えば、
分散メディア等の運動によって摩擦熱が発生する場合、
水等を熱媒とし、これを冷却して温調ジャケットに供給
し、分散液を冷却する方法などが考えられる。
【0034】分散温度の測定および監視には、熱電対、
温測抵抗などの公知の温度センサーもしくは温測装置を
用いてよい。温度センサーは循環式用分散室1およびバ
ッチ式用分散室10の外壁に接触もしくは非接触に設置
できるが、分散液排出口7、循環式用分散室1およびバ
ッチ式用分散室10の内壁、さらには循環式の場合外部
の循環経路内において、直接分散液の温度を測定する方
が、より好適である。
【0035】本発明の分散装置において分散液の取り出
しは、循環式用分散室1を使用の場合は分散液排出口7
もしくは分散液導入口6から、循環と同時に取り出し可
能である。バッチ式用分散室10を使用の場合は、図に
は特に示していないが、バッチ式用分散室10の側面や
底部に分散液取り出し口を設けることができる。循環式
用分散室1を使用の場合も分散液排出口7や分散液導入
口6以外に側面や底部に分散液取り出し口を設けてもよ
い。いずれの場合も、分散メディア分離用のメッシュを
取り出し口に設けた方が、より好適である。
【0036】本発明における分散装置では縦型、横型い
ずれにおいても循環式用分散室1およびバッチ式用分散
室10の円筒型の平面部が分離可能となっており、分散
メディアの交換、回転体の交換やメンテナンスが可能に
なっている。
【0037】
【実施例】
(実施例1)本発明の分散装置の分散室1内に分散メデ
ィアを仕込み、被分散物である顔料、樹脂、溶剤等を混
合して得られる分散液を、外部に循環装置を設けて導入
口6から導入し、分散室1の冷却を行いながら回転体4
を図2に示すように高速で回転させつつ排出口7から排
出させ循環させたところ、螺旋状溝によって分散室1内
部で分散液および分散メディアが流動するため、回転計
に異常な圧縮応力がかからず、駆動部2にかかる負荷が
従来よりも抑制された。
【0038】このためデッドロック現象は発生せず、分
散メディアとの摩擦による発熱が従来よりも抑えられ
た。さらに、分散メディアの運動がスムースになり、分
散効率が高まったため、従来よりも短時間で微粒子にま
で分散できた。
【0039】図7に示す、螺旋状溝を持たない従来の回
転体を用いた場合、分散室内部で分散メディアの排出口
側への偏りが生じ、駆動部に高負荷がかかり、分散室の
発熱が激しかった。
【0040】さらに分散メディアの運動が妨げられて分
散効率が低下し、良好な分散性を持った分散液は得られ
なかった。
【0041】さらに各色の有機無機顔料について本発明
の分散装置で分散実験を行った結果、いづれの場合も顔
料粒径が0.03〜0.2ミクロンの、顔料粒径が均一
でかつ微粒子化された安定性のよい分散液が得られ、塗
膜して測定した透過率も、従来に比べ、向上していた。
【0042】また、塗膜面がくもっていてつやがなかっ
たが、本発明の分散装置で分散した場合は、塗膜面のく
もりが無くなってつやが出、光沢が増しているのが目視
で確認できた。
【0043】さらに、図3に示すように、回転体4の回
転方向および分散液の循環方向を逆にして分散実験を行
った場合も同様の良好な分散結果が得られた。
【0044】さらにまた、図4に示すように、連続した
突部を螺旋状に円筒側面状に設けた回転体8を用いた場
合においても、回転体4を用いた場合と同様の良好な分
散結果が得られた。
【0045】(実施例2)続いて図5に示したバッチ式
の場合、実施例1同様、分散室10に分散メディアと被
分散物である顔料、樹脂、溶剤等を混合して得られる分
散液を仕込んだ後、分散室10の冷却を行いながら回転
体9を高速で回転させたところ、回転体9の螺旋状溝よ
って分散室10内部で分散液および分散メディアが効率
よく流動するため、駆動部2にかかる負荷が低減し、発
熱も抑制され、分散効率が向上した。
【0046】一方、図8に示す従来の複数のディスクを
持った回転体を用いてバッチ式で分散を行ったところ、
駆動部にかかる負荷が大きく発熱し、特に得られた分散
液の分散性が非常に不均一で、局所的にしか分散されて
いなかった。
【0047】各色の有機無機顔料について本発明の分散
装置で分散実験を行った結果、いづれの場合も顔料粒径
が0.03〜0.2ミクロンの、微粒子化された安定性
のよい、顔料粒径のそろった分散液が得られ、塗膜して
測定した透過率も従来のものに比べ、向上していた。
【0048】さらに、図6に示すように、連続した突部
を螺旋状に円筒側面状に設けた回転体11を用いた場合
においても、回転体9を用いた場合と同様の良好な分散
結果が得られた。
【0049】(比較例1)実施例1における分散実験
を、分散装置を横置きにして行った結果、図7に示す螺
旋状溝を持たない従来の回転体を用いた場合の駆動部へ
の負荷、分散室の発熱がやや低減し、縦置きの場合より
良好な分散結果が得られたが、本発明の分散装置におい
ても縦置きの場合よりさらに分散効率が向上し、従来よ
り良好な分散結果が得られた。
【0050】(比較例2)実施例2における分散実験
を、分散装置を横置きにして行った結果、図8に示す螺
旋状溝を持たない従来の回転体を用いた場合の駆動部へ
の負荷、分散室の発熱が低減し、縦置きの場合より良好
な分散結果が得られたが、分散液の分散性は依然非常に
不均一で、局所的にしか分散されていなかった。得られ
た分散液の分散均一性の点で、本発明の分散装置の方が
非常に良好な分散結果が得られた。
【0051】
【発明の効果】本発明の分散装置では、分散室内の回転
体に螺旋状の溝、もしくは連続した螺旋状突部を設け、
さらに分散室内壁近傍での分散液の流動方向と、回転体
の螺旋状の溝もしくは連続した螺旋状突部によって運ば
れる回転軸近傍の分散液の流動方向を逆向きになるよう
に回転体を駆動する。
【0052】このことによって、分散室内での分散メデ
ィアの偏りによる異常な圧縮応力、それに伴うデッドロ
ック現象が発生しなくなり、駆動部への負荷の低減化と
それに伴う消費電力の低減化、分散室内での磨耗による
耐久性低下の抑制、摩擦による発熱の抑制と分散液への
悪影響の低減化がなされる。さらに分散メディアが非常
に効率よく駆動されるため、分散効率が大幅に向上す
る。また、循環式、バッチ式、いずれにおいても非常に
均質な分散が可能となる。さらに従来より細かな分散メ
ディアを用いても非常に効率よく駆動されるため、顔料
を均質にかつ超微粒子化できる。
【0053】以上の理由から、本発明の分散装置は、特
に微粒子化によって透明性の向上が容易なため、透明性
を必要とするグラビヤインキやカラーフィルタ用インキ
に用いる顔料等の分散やインキの製造にきわめて有効で
ある。また、このような方法により製造したインキは透
明性が高い良質なインキとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】螺旋状の溝を回転体に設けた場合の本発明にお
ける分散装置の循環式での部分破断側面概念図である。
【図2】図1の分散装置の回転体の回転方向と分散室内
での分散液の流動方向の側面説明図である。
【図3】図2と別な流動方向である場合の側面説明図で
ある。
【図4】連続した螺旋状突部を回転体に設けた場合の本
発明における分散装置の循環式での部分破断側面概念図
である。
【図5】螺旋状の溝を回転体に設けた場合の本発明にお
ける分散装置のバッチ式での部分破断側面概念図であ
る。
【図6】連続した螺旋状突部を回転体に設けた場合の本
発明における分散装置のバッチ式での部分破断側面概念
図である。
【図7】従来の分散装置の太い軸を持った回転体の一例
の側面図である。
【図8】従来の分散装置の細い軸を持った回転体の一例
の側面図である。
【符合の説明】
1 循環式用分散室 2 駆動装置 3 回転軸 4 循環式用回転体 5 分散メディア分離用メッシュ 6 分散液導入口 7 分散液排出口 8 循環式用回転体 9 バッチ式用回転体 10 バッチ式用分散室 11 バッチ式用回転体 12 循環式用回転体 13 バッチ式用回転体
フロントページの続き (72)発明者 竹村 信美 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 島 康裕 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 喜多 真一 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の分散室内に回転式の分散手段を有
    するバッチ式もしくは液循環式の湿式分散装置におい
    て、分散メディアおよび分散液を撹拌する円筒状の回転
    体が、連続した螺旋状の溝もしくは突部を有することを
    特徴とする湿式分散装置。
  2. 【請求項2】前記回転体の回転運動による分散メディア
    および分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体
    との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と
    逆方向となるよう回転体を回転させることを特徴とする
    請求項1記載の湿式分散装置。
  3. 【請求項3】円筒状の分散室内に分散メディアおよび分
    散液を充填した上で、連続した螺旋状の溝もしくは突部
    を有する円筒状の回転体を回転することによりインキを
    製造するインキの製造方法。
  4. 【請求項4】円筒状の分散室内で連続した螺旋状の溝も
    しくは突部を有する円筒状の回転体を回転させた上で前
    記螺旋状の溝もしくは突部の進行方向より分散メディア
    および分散液の進行方向が、円筒状分散室内壁と回転体
    との間を流れる分散メディアおよび分散液の進行方向と
    逆方向となるよう回転体を回転させることを特徴とする
    請求項3記載のインキの製造方法。
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