JPH09192211A - コラーゲンゲル、コラーゲンシートおよびその製造方法 - Google Patents

コラーゲンゲル、コラーゲンシートおよびその製造方法

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JPH09192211A
JPH09192211A JP8008815A JP881596A JPH09192211A JP H09192211 A JPH09192211 A JP H09192211A JP 8008815 A JP8008815 A JP 8008815A JP 881596 A JP881596 A JP 881596A JP H09192211 A JPH09192211 A JP H09192211A
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啓司 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】細胞侵入性と生分解性を有し、さらに、高い止
血性、薬剤の徐放性、透明性を有する、創傷部位や生体
組織の欠損部位の治癒材やドッラグデリバリーシステム
のキャリアー等が必要とされている。 【解決手段】アテロコラーゲン溶液を金属イオンを0.
1mM以上とアスコルビン酸などの架橋促進剤によって
処理することにより得られ、乾燥重量の20〜200倍
の水分を吸収することができる水不溶性のコラーゲンゲ
ル、およびそれを乾燥して得られるコラーゲンシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療の分野におい
て、皮膚や骨などの生体組織への補填材、軟膏・湿布の
基材、創傷被覆材、粘着材、止血材、癒着防止材、ドッ
ラグデリバリーシステムのキャリアー等として利用する
ことが可能な細胞侵入性、生分解性、止血性、透明性、
薬剤の徐放性を有する水不溶性のコラーゲンゲル、コラ
ーゲンシートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゼラチンは動物の骨や皮などを構成する
主要蛋白質であるコラーゲンを加水分解して得られる水
溶性蛋白質で、ハイドロゲル及びハイドロコロイドの性
質を有する材料として医療の分野でも古くから利用され
てきた。ゼラチンにおいて特に注目すべき特性はそのゾ
ル-ゲル変換能であり、ゼラチン粉末を水中で膨潤させ
た後、37℃以上に加温するとゼラチンは溶解し粘性の
あるゾルとなる。これを冷却すると弾性のあるゲルにな
り、37℃以上に再加温すると再びゾルに戻る。このよ
うな性質を利用してゼラチンは胃で溶解されるようなカ
プセル剤として多用されており、多量に生産され安価に
入手することが可能な非常に有用な材料である。一方、
ゼラチンはそのゾル-ゲル変換能故に生体に適用したと
き容易に溶融、分解し、比較的長期の形態保持性を要求
される補填材や創傷被覆材の材料にはそのままの形態で
は不適当であるために、アルデヒド類を用いて架橋形成
させて用いることもあるが、このような処理により得ら
れた材料はゼラチンとしての本来の特性を失うだけでな
く、生体親和性も損なわれていることが多い。
【0003】近年、アルギン酸ナトリウムやカルボキシ
メチルセルロースナトリウム等の高分子が、その高吸水
性や水溶液に粘稠性を付与する性質のために創傷被覆
材、粘着材等として主に体表面で利用されるようになっ
てきた。これらの特性は生分解しないことであり、した
がって生体内に長期間の留まることとなり組織治癒の妨
げとなる可能性が懸念される。
【0004】一方、キチン・キトサンが生分解性材料と
して注目されている。キチン質はカニ、エビ等の甲殻類
の殻、蚕等の昆虫の甲皮、イカ等の軟体動物の殻など自
然界に広く分布する豊富な天然資源であり、キチン・キ
トサンは主にカニ、エビ食品加工場で廃棄される殻から
精製され市販されている。キチン・キトサンは動物体内
でリゾチーム酵素で加水分解されるという特徴を持つだ
けでなく、血液と接すると凝血を促進し、皮膚欠損創に
適用すると結合組織再生を促進すると言われている。ま
た、キチンは水に不溶であるがメタスルホン酸や蟻酸を
含むヘキサフルオロアセトン等に可溶であり、キトサン
は水に不溶であるが希有機酸に可溶であるため、適当な
溶媒に溶かし、単独で膜・繊維材料として形成され、生
分解性外科用縫合糸、生分解性カプセル、創傷被覆材な
どとして広く利用されている有用な材料である。しか
し、キチン・キトサンはその物理化学的性状から、その
ままではハイドロゲルやハイドロコロイドを形成させる
ことが困難なため、種々の親水化処理や架橋処理等の二
次加工を受けて初めて軟膏・湿布基材や粘着剤として利
用することができるようになる。
【0005】以上のような問題を解決する手段としてヒ
アルロン酸等のグリコサミノグリカン、フィブリン、コ
ラーゲン等の蛋白質などの生分解性の生体由来材料がハ
イドロゲルやハイドロコロイドとして医療の分野で取り
上げられるようになってきた。しかし、ヒアルロン酸や
フィブリンは高価であるため大量生産に不向きであると
いう問題があるだけでなく、ヒアルロン酸は生体に適用
したとき容易に溶融、分解し、比較的長期の形態保持性
を要求される補填材や創傷被覆材の材料にはそのままの
形態では不適当であり、フィブリンは原料が主に人血で
あるためウィルス感染性が危険があるいった問題があ
る。
【0006】コラーゲンは動物の真皮、腱、骨、筋膜等
に豊富に含まれ、また、異種動物由来のものでも酵素処
理によりアテロコラーゲンとすると免疫原性を低下させ
ることが可能であるために多量に生産されて比較的安価
に入手することが可能な有用な材料であるが、生理的条
件下で再線維を形成して水に不溶性になるという特性が
あり、そのままではハイドロゲルやハイドロコロイドと
して用いることができず、キチン・キトサンと同様に種
々の親水化処理や架橋処理を必要とする。メチル化やサ
クシニル化により生理的条件下でも可溶性のコラーゲン
はそのままでは形態保持性が悪いために、グルタールア
ルデヒド等の架橋剤により化学架橋を導入することによ
り形態保持性は向上するが、コラーゲンの特性であると
もいえる生体親和性が著しく損なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した公
知技術の問題点を鑑みて、生体親和性、細胞侵入性、生
分解性、止血性、透明性、薬剤の徐放性を有する水不溶
性のコラーゲンゲル得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の本発明
により達成される。 (1)乾燥重量の20から200倍の水分を吸収するこ
とができる水不溶性のコラーゲンゲルである。 (2)アテロコラーゲン溶液を金属イオンを0.1mM
以上と架橋促進剤によって処理することにより得られる
上記(1)に記載のコラーゲンゲルである。 (3)前記金属イオンが、銅イオンまたは鉄イオンであ
る上記(1)乃至(2)に記載のコラーゲンゲルであ
る。 (4)前記架橋促進剤がアスコルビン酸、トコフェロー
ル類、または過酸化水素である上記(1)乃至(3)に
記載のコラーゲンゲルである。
【0009】(5)上記(1)乃至(4)に記載のコラ
ーゲンゲルを乾燥することにより得られる得られるコラ
ーゲンシートである。 (6)アテロコラーゲン溶液に金属イオンを0.1mM
以上と架橋促進剤を添加し作用させた後、キレート剤を
添加することによって得られるコラーゲンゲルの製造方
法である。 (7)前記金属イオンが、銅イオンまたは鉄イオンであ
る上記(6)に記載のコラーゲンゲルの製造方法であ
る。 (8)前記架橋促進剤がアスコルビン酸、トコフェロー
ル類、または過酸化水素である上記(6)乃至(7)に
記載のコラーゲンゲルの製造方法である。
【0010】本発明のコラーゲンゲルは、アテロコラー
ゲン本来の特性を生かしながら乾燥重量の20から20
0倍の水分を吸収するので創傷表面の浸出液や血液を吸
収するため、優れた細胞侵入性、生分解性、止血性を有
し、また薬剤を混入した際には優れた薬剤の徐放性を有
する。また、透明性にも優れているため医療用途に用い
る際に患部の状態が確認できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のコラーゲンゲルを得るた
めの製造方法は、(1)アテロコラーゲン溶液への金属
イオンの添加、(2)アテロコラーゲン溶液への架橋促
進剤の添加、(3)アテロコラーゲン酸性溶液の中和の
3つの操作により構成されているが、3つの操作の順序
は問わない。
【0012】上記の製造方法においてアテロコラーゲン
酸性溶液のpHは2〜5が好ましく、特にpH2.5〜
3.5が好ましい。また、アテロコラーゲン酸性溶液の
中和は水酸化ナトリウム等のアルカリやリン酸ナトリウ
ム、トリス塩酸、ヘペス等の緩衝剤を加えることにより
行い、溶液を中和した後のpHは5〜9が好ましく、特
にpH6〜8が好ましい。
【0013】上記の製造方法においてアテロコラーゲン
の溶液に金属イオンと架橋促進剤を作用させるときのア
テロコラーゲンの含有率は0.1〜10%、特に0.2〜
0.5%が好適である。また、金属イオンの濃度は0.1
mM以上、特に0.1〜1mMが好適である。さらに、
架橋促進剤の濃度は0.01〜100mM、特に0.1〜
10mMが好適である。
【0014】上記の製造方法においてアテロコラーゲン
の溶液に金属イオンと架橋促進剤を作用させるときの温
度範囲は0〜45℃が好ましく、特に20〜40℃が好
ましい。
【0015】本発明に使用するアテロコラーゲンは、特
に限定されず、ウシ、ブタ、ニワトリ等動物の真皮、
腱、骨、筋膜等コラーゲンが豊富に含まれる組織を原料
とし、プロクターゼ又はペプシンにより分子末端の抗原
性の高いテロペプチド領域を除去したアテロコラーゲン
タイプI、III及びVが好適である。
【0016】本発明に使用する金属イオンは特に限定し
ないが、銅イオンと鉄イオンが好ましい。また、本発明
に使用する架橋促進剤は特に限定しないが、アスコルビ
ン酸、トコフェロール類、または過酸化水素が好まし
い。
【0017】また、上記の製造方法においてアテロコラ
ーゲンの酸性溶液に金属イオンと架橋促進剤を1分〜2
4時間作用させた後、EDTA、ジメチルカプロール、
ペニシラミン等のキレート剤を添加しても、本発明のコ
ラーゲンゲルは得られる。
【0018】上記の製造方法により得られたコラーゲン
ゲルは、45〜100℃で熱変性させても良く、また濃
縮して用いても良い。
【0019】また、本発明のコラーゲンゲルは、風乾ま
たは凍結乾燥することにより粉末状、スポンジ状及びフ
ィルムシート状として用いても良い。
【0020】ここで本発明に用いるアテロコラーゲン、
本発明のコラーゲンゲル、およびその製造方法について
さらに詳細に説明する。アテロコラーゲンは、ウシ、ブ
タ、ニワトリ等動物の真皮、腱、骨、筋膜等コラーゲン
が豊富に含まれる組織を原料とし、プロクターゼ又はペ
プシンにより分子末端の抗原性の高いテロペプチド領域
を除去して得られ、pH2〜4の酸性溶液に溶解して粘
稠な溶液となる。
【0021】このアテロコラーゲンの酸性溶液を生理的
pH、イオン強度、温度にすると、アテロコラーゲンは
再構成され、生体内での状態と類似した線維を形成し、
溶液は白濁した懸濁液となる。再構成されたアテロコラ
ーゲンは再線維化アテロコラーゲンと呼ばれ、そのとき
の過程は溶液の濁度を経時的に測定することにより知る
ことができる。
【0022】例えば、アテロコラーゲンを0.3(w/
v)%の含有率で含むpH2〜3の塩酸溶液に氷浴中で
食塩とリン酸ナトリウムを含む緩衝液を加え、終濃度が
0.27%アテロコラーゲン、30mM Na2HPO4
100mM NaCl、pH7〜8の溶液に調製した。
これを37℃の恒温槽に浸漬する前に、終濃度が0.1
mMになるように塩化第二銅溶液を加え、さらに、終濃
度が1mMになるようにアスコルビン酸溶液を加えた
後、37℃の恒温槽に浸漬した。すると、1時間以上加
温しても溶液は白濁した懸濁液とはならなず、半透明な
粘弾性のある材料を含む懸濁液となった。図1の▲はそ
のときの溶液の濁度を示したものである。したがって、
金属イオンとアスコルビン酸などの架橋促進剤を用いる
ことにより透明性に優れたコラーゲンゲルが得られるこ
とがわかる。
【0023】一方比較例として、アテロコラーゲンを
0.3(w/v)%の含有率で含むpH2〜3の塩酸溶
液に氷浴中で食塩とリン酸ナトリウムを含む緩衝液を加
え、終濃度が0.27%アテロコラーゲン、30mM
Na2HPO4、100mM NaCl、pH7〜8の溶
液に調製した。調製直後のこの溶液の濁度は0である
が、この溶液を37℃の恒温槽に浸漬して加温し始める
と、アテロコラーゲンが再線維化アテロコラーゲンを構
成するにつれ、溶液の濁度は徐々に上昇し、約1時間で
平衡に達した。図1の●はそのときの溶液の濁度を示し
たものである。
【0024】次に、金属イオンの濃度について検討し
た。図2は塩化第二銅溶液の添加量を変化させたときの
濁度変化を示したものであり、塩化第二銅溶液の添加に
より懸濁液の濁度が急激に低下する様子が観察される。
すなわち、金属イオンを0.1mM以上にすることによ
り透明性に優れたコラーゲンゲルが得られることがわか
る。
【0025】次に、上記図1の本発明のコラーゲンゲル
(▲)と比較例(●)の懸濁液を3000rpm、10
分間の遠心分離により水層を完全に分離した後、それぞ
れの保水性を調べるために乾燥し、含水率(%)(式、
含水率=(乾燥前重量/乾燥後重量)×100により)
を求めた。すると、比較例の含水率が22%であるのに
対し、本発明のコラーゲンゲルの含水率は185%であ
り、高吸水性を有することが明らかになった。また、図
3は塩化第二銅溶液の添加量を変化させたときの含水率
の変化を示したものであり、塩化第二銅溶液の添加によ
り材料の含水性が急激に上昇することがわかる。
【0026】さらに、上記の本発明のコラーゲンゲルと
比較例を遠心分離や凍結乾燥により濃縮した後、大過剰
量の冷pH2.5塩酸溶液中に浸漬し、4℃冷蔵庫中で
1晩攪拌した。これらの浸漬溶液を3000rpm、1
0分間遠心分離することにより、酸可溶性コラーゲンを
上清として分離し、上清溶液中のコラーゲン含有量
(S)を測定した。また、残査中の酸不溶性コラーゲン
含有量(P)を測定した。上清溶液中の酸可溶性コラー
ゲン含有量(S)と残査中の酸不溶性コラーゲン含有量
(P)の和が全コラーゲン量(A=S+P)であり、全
コラーゲン量に占める酸不溶性コラーゲン含有率(%)
(式、含有率=(酸不可溶性コラーゲン量/全コラーゲ
ン量)×100により)を求め、これを架橋度とした。
その結果、比較例の架橋度が0であるのに対し、本発明
のコラーゲンゲルの架橋度は約87%であり、高度に架
橋されていることがわかった。
【0027】また、塩化第二銅溶液の添加量を変化させ
たときの架橋度変化を求めた。その結果、図4に示す通
り、塩化第二銅溶液の添加により材料の架橋度が急激に
上昇することがわかった。
【0028】以上より、本発明のコラーゲンゲルは、再
線維化せずに分子間架橋したアテロコラーゲンであり、
アテロコラーゲン溶液に銅イオンなどの金属イオンとア
スコルビン酸などの架橋促進剤を作用させることにより
アテロコラーゲン分子間に架橋が導入され、高吸水性、
透明性に優れたハイドロゲルが得られる。
【0029】また、図5に示すように、金属イオンとし
て銅イオンの代わりに鉄イオンを添加してもアテロコラ
ーゲン分子間に架橋が導入され、高吸水性のハイドロゲ
ルが形成されることがわかった。
【0030】さらに、図6に示すように、架橋促進剤と
してアスコルビン酸の代わりに過酸化水素やα-トコフ
ェロール類を添加してもアテロコラーゲン分子間に架橋
が導入され、高吸水性のハイドロゲルが形成されること
がわかった。
【0031】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)アテロコラーゲン粉末(高研(株)製)を
0.3(w/v)%の含有率で含むpH2〜3の塩酸溶
液に氷浴中で食塩とリン酸ナトリウムを含む緩衝液を加
え、終濃度が0.27%アテロコラーゲン、30mM
Na2HPO4、100mM NaCl、pH7〜8のコ
ラーゲン溶液を調製した。このコラーゲン溶液に終濃度
がそれぞれ0.1mMになるように塩化第二銅溶液とア
スコルビン酸溶液を加えた。このコラーゲン溶液を37
℃の恒温槽に4時間浸漬すると、コラーゲン溶液は半透
明なハイドロゲルを含む懸濁液となった。この懸濁液に
終濃度が10mMになるようにEDTA溶液を添加した
後、3000rpm、10分間の遠心分離を数回行い、
沈査を回収することにより乾燥重量の約100倍の水分
を含むハイドロゲル状のコラーゲンゲル(1)を得た。
【0032】得られたコラーゲンゲルをシャーレに5m
m厚に流し込み、凍結乾燥することによりスポンジ状シ
ート(1)に加工した。得られたスポンジ状シート
(1)を37℃に加温した生理的食塩水に浸漬すると、
スポンジ構造を保ちながら直ちに自重の約30倍の食塩
水を含み、透明化した。また、スポンジ状シート(1)
の架橋度測定を行った結果、架橋度は約80%であっ
た。
【0033】(比較例1)アテロコラーゲン粉末(高研
(株)製)を0.3(w/v)%の含有率で含むpH2
〜3の塩酸溶液に氷浴中で食塩とリン酸ナトリウムを含
む緩衝液を加え、終濃度が0.27%アテロコラーゲ
ン、30mM Na2HPO4、100mM NaCl、
pH7〜8のコラーゲン溶液を調製した。このコラーゲ
ン溶液を37℃の恒温槽に4時間浸漬し、線維化アテロ
コラーゲンの懸濁液を得た。この懸濁液に終濃度がそれ
ぞれ0.1mMになるように塩化第二銅溶液とアスコル
ビン酸溶液を加え、30分間静置した後、終濃度が10
mMになるようにEDTA溶液を添加した。その後この
懸濁液に、3000rpm、10分間の遠心分離を数回
行い、沈査を回収することにより乾燥重量の約10倍の
水分を含むコラーゲンゲル(A)を得た。
【0034】得られたコラーゲンゲル(A)を実施例1
のコラーゲンゲル(1)と同じコラーゲン濃度に希釈し
た後、シャーレに5mm厚に流し込み、凍結乾燥するこ
とによりスポンジ状シート(A)に加工した。得られた
スポンジ状シート(A)を37℃に加温した生理的食塩
水に浸漬すると、スポンジ構造を保ちながら直ちに自重
の約7倍の食塩水を吸収した。また、このスポンジ状シ
ート(A)の架橋度測定を行った結果、架橋度は約70
%であった。
【0035】(試験例1)ラット皮下埋入試験 上記の実施例1で得られた本発明のコラーゲンゲル
(1)からなるスポンジ状シート(1)を補填材、癒着
防止剤、ドラッグデリバリーシステムのキャリアーに想
定したときの、細胞侵入性及び生体内に留置したときの
分解速度を明らかにするために、ラット背部に皮下埋入
し、埋入後経時的に埋入物とその周囲組織の組織標本を
作製して検索した。体重180〜200gのSprag
ue−Dawley系ラットの背部皮膚をネンブタール
麻酔下で除毛した後、背部皮膚中央部に骨格筋筋膜に達
する長さ1cmの切り傷を作製し、その切り傷から皮膚
と骨格筋筋膜の間に切り込みを入れ、皮下ポケットを作
製した。
【0036】そのポケットに上記の実施例1で得られた
スポンジ状シート(1)を1cm角に切断して挿入した
後、背部中央部の切り傷を縫合閉鎖することによりスポ
ンジ状シート(1)を埋入した。経時的に摘出したスポ
ンジ状シートの組織標本を観察した結果、本発明のスポ
ンジ状シート(1)は、強い炎症反応や材料周囲への皮
包形成を認めずに線維芽細胞と毛細血管が侵入しており
生体親和性に優れていることが明らかになった。また、
本発明のスポンジ状シート(1)は埋入後徐々に減少し
て4週目にはほとんど消失し、生分解性を有することが
明らかになった。
【0037】一方、比較例1のコラーゲンゲル(A)か
らなるスポンジ状シート(A)を同様に皮下埋入し経時
的に観察したところ、埋入後1〜2週間でスポンジ状シ
ート内に石灰沈着と炎症細胞の侵入が観察された。ま
た、スポンジ状シート(A)は埋入後4週間でも大部分
が残存し、本発明のスポンジ状シート(1)と比較して
生体親和性に劣るだけではなく、生分解速度も遅いこと
が明らかになった。
【0038】(試験例2)ラット全層皮膚欠損創への移
植試験 上記の実施例1で得られた本発明のコラーゲンゲル
(1)からなるスポンジ状シート(1)を創傷被覆材に
想定したときの操作性及び創傷治癒効果を調べるため
に、ラット背部の全層皮膚欠損創への移植を試みた。体
重180〜200gのSprague−Dawley系
ラットの背部皮膚をネンブタール麻酔下で除毛した後、
背部皮膚に2×2cmの皮筋を温存した欠損創を作製
し、充分に止血した。その欠損創にスポンジ状シート
(1)を2cm角に切断して適用し、周囲を創縁に縫合
固定することにより移植した。その後、移植部をバイオ
クルーシブとエラスチコンテープ(ジョンソンアンドジ
ョンソン社製)で被覆保護した。
【0039】欠損創適用時、スポンジ状シート(1)は
透明性に優れ、創面の観察が充分に行えるだけではな
く、形態保持性に優れ、創縁に容易に縫合することがで
きた。また、欠損創からの浸出液を充分に吸収するだけ
でなく、創面への密着性も良好であった。また、経時的
な組織治癒性を病理組織学的に観察した結果、スポンジ
状シート(1)は、強い炎症反応や過剰な肉芽組織の増
殖のない、良好な線維芽細胞と毛細血管の侵入が認めら
れ、移植後1週目には創周囲からの表皮伸展が開始し
た。
【0040】一方、比較例1のコラーゲンゲル(A)か
らなるスポンジ状シート(A)を同様に欠損部に移植し
た。欠損創適用時、スポンジ状シート(A)は不透明な
ため、創面の観察ができず、さらに浸出液を吸収し難い
ため、適用後厚みが著しく低下した。また、経時的な組
織治癒性を病理組織学的に観察した結果、本発明のスポ
ンジ状シート(1)と比べ大きな差異は認められなかっ
たが、線維芽細胞と毛細血管の侵入および表皮伸展がわ
ずかに遅延していた。
【0041】以上の試験例1及び2より、本発明のコラ
ーゲンゲル、およびそれからなるスポンジ状シートは含
水性が高いだけではなく、細胞侵入性にも優れた材料で
あることが明らかになった。また、コラーゲン自体が生
体内に自己組織と同様に取り込まれその後徐々に分解さ
れるため、1度生体に適用すれば他の高分子ハイドロゲ
ル材料のように交換の必要がないことが明らかになっ
た。
【0042】(試験例3)全血凝固時間に及ぼす影響 10mg乾燥重量の上記のコラーゲンゲル(1)、コラー
ゲンゲル(A)及びヘリスタット(マリオン)を添加し
た12×75mmガラス試験管に採取直後のラット全血
液を管壁を伝わらせて静かに添加した後、室温で30秒
ごとに試験管を傾け、血液が凝固するまでの時間を測定
した。なお、何も加えなかった血液を対照として用い
た。その結果を下記の表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】(試験例4)臓器欠損創における止血効果 体重450〜500gのHartley系モルモットの
背部皮膚をネンブタール麻酔下で除毛した後、背部より
尿管及び動静脈を付けたままで腎臓を摘出した。その腎
臓に皮質に達する欠損創を作製し、欠損部の血液をガー
ゼで拭い、スポンジ状シート(1)を1cm角に切断し
たものを欠損部に軽く押しつけて適用した。約30秒間
軽く圧迫した後、5分間観察した。その結果、スポンジ
状シート(1)は血液を良く吸収し、適用後3分以内で
欠損創からの出血が止まった。
【0045】一方、スポンジ状シート(A)及びヘリス
タットを欠損創に適用すると、欠損創からの出血が止ま
るのに適用後4分以上の時間を要した。
【0046】(実施例2)アテロコラーゲン粉末(高研
(株)製)を0.3(w/v)%の含有率で含むpH2
〜3の塩酸溶液に氷浴中で食塩とリン酸ナトリウムを含
む緩衝液を加え、終濃度が0.27%アテロコラーゲ
ン、30mM Na2HPO4、100mMNaCl、p
H7〜8のコラーゲン溶液を調製した。このコラーゲン
溶液に終濃度がそれぞれ0.1mMになるように塩化第
二銅溶液とアスコルビン酸溶液を加えた。このコラーゲ
ン溶液を37℃の恒温槽に4時間浸漬すると、コラーゲ
ン溶液は半透明なハイドロゲルを含む懸濁液となった。
この懸濁液に終濃度が10mMになるようにEDTA溶
液を添加した後、3000rpm、10分間の遠心分離
を数回行い、沈査を回収することにより乾燥重量の約1
00倍の水分を含むハイドロゲル状のコラーゲンゲルを
得た。得られたコラーゲンゲルを凍結乾燥した後、適量
の蒸留水を加えて4%の濃度に調製し、60℃の恒温槽
に30分間浸漬してコラーゲンに熱変性を施しコラーゲ
ンゲル(2)を得た。このコラーゲンゲル(2)の架橋
度測定を行ったところ、架橋度は約90%であった。
【0047】(比較例2)アテロコラーゲン粉末(高研
(株)製)に適量の蒸留水を加えて4%の濃度に調製し
た。これを60℃の恒温槽に30分間浸漬し、コラーゲ
ンに熱変性を行いコラーゲンゲル(B)を得た。このコ
ラーゲンゲル(B)の架橋度測定を行ったところ、架橋
度は0%であった。
【0048】(試験例4)粘度測定 上記のコラーゲンゲル(2)とコラーゲンゲル(B)の
粘度を回転粘度計を用いて測定した。下記の表2に示す
ように、20℃で測定すると、どちらのコラーゲンゲル
も粘度が高すぎて測定を行えなかった。しかし、37℃
で測定するとコラーゲンゲル(B)の粘度が131cP
であるのに対し、コラーゲンゲル(2)の粘度は448
cPであり、優位に高い粘性を示した。
【0049】
【表2】
【0050】(実施例3)アテロコラーゲン粉末(高研
(株)製)を0.3(w/v)%の含有率で含むpH2
〜3の塩酸溶液に氷浴中で食塩とリン酸ナトリウムを含
む緩衝液を加え、終濃度が0.27%アテロコラーゲ
ン、30mM Na2HPO4、100mMNaCl、p
H7〜8のコラーゲン溶液を調製した。このコラーゲン
溶液に終濃度がそれぞれ0.1mMになるように塩化第
二銅溶液とアスコルビン酸溶液を加えた。さらに、この
コラーゲン溶液に終濃度が1mg/mlになるようにブ
ドウ糖を添加した後、37℃の恒温槽に4時間浸漬し、
半透明なハイドロゲルを含む懸濁液を得た。この懸濁液
に終濃度が10mMになるようにEDTA溶液を添加し
た後、3000rpm、10分間の遠心分離を数回行
い、沈査を回収することにより乾燥重量の約100倍の
水分を含むハイドロゲル状のコラーゲンゲル(3)を得
た。
【0051】得られたコラーゲンゲル(3)を37℃に
加温した大過剰量の生理的食塩水に浸漬し、経時的に生
理的食塩水中のブドウ糖濃度をグルコースB−テストワ
コー(和光純薬工業(株))を用いて測定することにより
コラーゲンゲル(3)からのブドウ糖の放出速度を調べ
た。その結果を図7に示す。図7の曲線に示す通り、コ
ラーゲンゲル(3)中のブドウ糖は生理的食塩水に浸漬
後、徐々に放出し、2時間目までにほぼ全量が放出され
ることが明らかになった。
【0052】(実施例4)アテロコラーゲン粉末(高研
(株)製)を0.3(w/v)%の含有率で含むpH2
〜3の塩酸溶液に氷浴中で食塩とリン酸ナトリウムを含
む緩衝液を加え、最終濃度が0.27%アテロコラーゲ
ン、30mM Na2HPO4、100mMNaCl、p
H7〜8のコラーゲン溶液を調製した。このコラーゲン
溶液に終濃度がそれぞれ0.1mMになるように塩化第
二銅溶液とアスコルビン酸溶液を加えた。さらに、この
コラーゲン溶液に終濃度が1〜10μg/mlになるよ
うにヘパリンを添加した後、37℃の恒温槽に4時間浸
漬し、半透明なハイドロゲルを含む懸濁液を得た。この
懸濁液に終濃度が10mMになるようにEDTA溶液を
添加した後、3000rpm、10分間の遠心分離を数
回行い、沈査を回収することにより乾燥重量の約100
倍の水分を含むハイドロゲル状のコラーゲンゲル(4)
を得た。
【0053】アテロコラーゲンとヘパリンはイオン結合
することが知られており、コラーゲンゲル(4)に結合
しているヘパリン結合量を、遠心分離上清中のヘパリン
含有量をテストチームヘパリンS(第一化学薬品(株))
を用いて測定し逆算して求めた。その結果を図8に示
す。図8に示すように、1〜10μg/mlの濃度範囲
でアテロコラーゲン溶液に添加したヘパリンのほぼ全量
がアテロコラーゲンに結合し、アテロコラーゲン溶液へ
の銅とアスコルビン酸の添加はアテロコラーゲンへのヘ
パリンの結合を妨げないことが分かった。
【0054】また、コラーゲンゲル(4)の架橋度測定
を行うと、架橋度は約80%であり、アテロコラーゲン
溶液へのヘパリンの添加はハイドロゲルの形成を妨げな
いことが分かった。
【0055】また、コラーゲンゲル(4)を37℃に加
温した生理的食塩水に浸漬し、経時的に生理的食塩水中
のヘパリン濃度を測定することにより、ヘパリンの放出
速度を調べた。結果を図9に示す。図9に示すように2
4時間浸漬してもヘパリンはほとんど放出されなかっ
た。
【0056】また、コラーゲンゲル(4)を37℃に加
温したラットから得られた新鮮な血清中に浸漬し、経時
的に血清を採取して加熱及びプロナーゼ処理を施した後
の血清中のヘパリン濃度を測定することにより、ヘパリ
ンの放出速度を調べた。その結果を図10に示す。図1
0の曲線に示されるように、コラーゲンゲル(4)中の
ヘパリンは徐放されることが明らかになった。
【0057】さらに、コラーゲンゲル(4)を試験例1
で述べた方法でラットの皮下に埋入し、3日後に取り出
して材料中のヘパリン含有量を調べると、残存量は埋入
前の初めの約56%であった。
【0058】
【発明の効果】本発明のコラーゲンゲルおよびコラーゲ
ンシートは、細胞侵入性と生分解性を有し、生体親和性
に優れるだけでなく、高い止血性、薬剤の徐放性、透明
性を有し、水不溶性で乾燥重量の20〜200倍の水分
を吸収することができ、補填材、軟膏・湿布の基材、創
傷被覆材、粘着材、止血材、癒着防止材、ドッラグデリ
バリーシステムのキャリアー等として利用することが可
能である。また、本発明の製造方法により上記のコラー
ゲンゲルおよびコラーゲンシートを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アテロコラーゲン溶液に銅イオンとアスコルビ
ン酸を添加して(▲)加熱した場合と、添加せず(●)
に加温した場合の濁度の経時的変化を示す。
【図2】アテロコラーゲン溶液に添加する銅イオンの濃
度の違いによる濁度の変化を示す。
【図3】アテロコラーゲン溶液に添加する銅イオンの濃
度を変化させて得られたコラーゲンゲルの含水率を示
す。
【図4】 アテロコラーゲン溶液に添加する銅イオンの
濃度を変化させて得られたコラーゲンゲルの架橋度を示
す。
【図5】アテロコラーゲン溶液に添加する鉄イオンの濃
度を変化させて得られたコラーゲンゲルの架橋度を示
す。
【図6】アテロコラーゲン溶液に添加する各種架橋促進
剤の濃度を変化させて得られたコラーゲンゲルの架橋度
を示す。
【図7】コラーゲンゲルからの薬物(ブドウ糖)の放出
量の経時的変化を示す。
【図8】添加したヘパリンのコラーゲンゲルへの結合量
を示す。
【図9】コラーゲンゲルからの薬物(ヘパリン)の放出
量の経時的変化を示す。
【図10】コラーゲンゲルからの薬物(ヘパリン)の血
清中への放出量の経時的変化を示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥重量の20から200倍の水分を吸収
    することができる水不溶性のコラーゲンゲル。
  2. 【請求項2】アテロコラーゲン溶液を金属イオンを0.
    1mM以上と架橋促進剤によって処理することにより得
    られる請求項1に記載のコラーゲンゲル。
  3. 【請求項3】前記金属イオンが、銅イオンまたは鉄イオ
    ンである請求項1乃至2に記載のコラーゲンゲル。
  4. 【請求項4】前記架橋促進剤がアスコルビン酸、トコフ
    ェロール類、または過酸化水素である請求項1乃至3に
    記載のコラーゲンゲル。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4に記載のコラーゲンゲルを
    乾燥することにより得られる得られるコラーゲンシー
    ト。
  6. 【請求項6】アテロコラーゲン溶液に金属イオンを0.
    1mM以上と架橋促進剤を添加し作用させた後、キレー
    ト剤を添加することによって得られるコラーゲンゲルの
    製造方法。
  7. 【請求項7】前記金属イオンが、銅イオンまたは鉄イオ
    ンである請求項6に記載のコラーゲンゲルの製造方法。
  8. 【請求項8】前記架橋促進剤がアスコルビン酸、トコフ
    ェロール類、または過酸化水素である請求項6乃至7に
    記載のコラーゲンゲルの製造方法。
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