JPH09191650A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH09191650A
JPH09191650A JP117896A JP117896A JPH09191650A JP H09191650 A JPH09191650 A JP H09191650A JP 117896 A JP117896 A JP 117896A JP 117896 A JP117896 A JP 117896A JP H09191650 A JPH09191650 A JP H09191650A
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Yasuyuki Sugiura
康之 杉浦
Shigeta Ueda
茂太 上田
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和宏 今家
Seiji Tanaka
誠二 田中
Hiroyasu Sato
博康 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】系統に地絡事故が発生し、交流電圧に不平衡が
生じても正確で確実な位相の検出ができ、安定した電力
変換器の制御を可能にすること。 【解決手段】3相の系統電圧から対称座標法およびフー
リエ変換法をもちいて正相電圧を演算しこれから位相を
演算する。また、正相電圧の大きさから事故を判断して
正相電圧から求めた位相と位相予測演算から求めた位相
を切り替える。 【効果】系統電圧の3相地絡が発生し電圧がなくなって
も予測演算で位相を検出できるとともに復帰時は一次遅
れ要素を予測演算でもとめた位相にもたせきりかえるこ
とで安定した制御が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源系統に接
続された交直流変換を行う電力変換装置に係り、特に直
流送電装置や無効電力調整装置や周波数変換装置を構成
するに適した電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体スイッチング素子を用いて交流を
直流に変換する順変換器または直流を交流に変換する逆
変換器など自励式電力変換装置において、有効,無効電
力の演算では電流,電圧を検出してd−q軸の回転座標
に変換したり、自励式電力変換器に与えるPWMパルス
を生成するときには交流の系統電圧の位相の検出が必要
である。この例としては特開平3−45126号公報に示され
るように交流系統電圧から直接位相を検出する方法があ
る(第1の従来技術)。また特開平4−367011 号公報に
は系統の交流電圧と交流電流から実電力と虚電力を求
め、この実電力と虚電力を検出された交流電圧の最大値
で割算することで、系統電圧の位相を検出することな
く、d−q軸の回転座標の電流を求める方法が記載され
ている(第2の従来技術)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自励式電力変換器で
は、3相交流から電圧,電流を検出して有効電力や無効
電力を制御したり、ベクトル制御方式を用いてd−q軸
成分に回転座標変換して電流制御を行う。このとき、3
相交流電圧の位相θを用いて変換を行う。上記第1の従
来技術では、交流系統電圧から直接位相θを検出するた
め、PLL回路(フェイズロック回路)を用いている。
PLL回路を用いる時電源電圧の零点を基準に位相を制
御するため、電源の地絡事故により不平衡電圧になった
り、波形歪による電源の零点通過時にチャタリング等に
より零点を正確に検出が出来なくなる事も生じる。
【0004】また、第2の従来技術では系統電圧の位相
を検出しなくても電力制御,電流制御を行える利点があ
るが、PWMパルスを生成する場合にはやはりPLL回
路等による位相の検出が必要である。そのため、第1の
従来技術と同様、電源の地絡事故等により不平衡電圧が
発生した時に自励式電力変換器が過電流になり、さら
に、電源の至近端での3相地絡事故では電圧が検出でき
ず位相検出が不能となり変換器を運転継続することがで
きない。
【0005】本発明の目的は、交流系統に異常が発生
し、交流電圧に不平衡が生じても、正確で確実な位相の
検出ができ、安定した制御が可能な電力変換器を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、3相交流電源
の電圧位相に基づいて交流電源の交流電力を直流電力に
変換する電力変換装置において、前記交流電源の3相分
の電圧信号を実軸と虚軸の各成分に分解し、該各成分か
ら瞬時対称座標法を用いて正相分の位相を検出する位相
角検出器を備え、該検出器からの正相分位相を前記電圧
位相とすることを特徴とする。
【0007】また、変換器の至近端で系統に3相地絡等
の重大な事故が発生し、系統電圧の位相の演算に誤差が
大きくなるような時は前記正相分の大きさから異常状態
を判断してこの期間は位相予測手段を用いた位相に切り
替えて前記電力変換器を制御し、事故が回復したときは
前記位相演算手段を用いた位相により前記電力変換器を
制御する手段を備えたことを特徴とする。
【0008】また、3相交流電源の電圧を3相/2相変
換し、この電圧をフーリエ変換して正相電圧を求め、正
相電圧から位相を演算することを特徴とし、フーリエ変
換した正相電圧の大きさから系統の電圧異常を判断し、
正相電圧が所定値以下になった時は位相予測演算を行
い、正常に回復したときはフーリエ変換による位相演算
による位相で前記電力変換器を制御する手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0009】交流系統の3相電源の電圧を波形変換して
実軸,虚軸に分けて測定し、瞬時対称座標法により正相
分の演算から正相分位相を演算することで、安定した交
流系統の位相が検出でき、特に3相の電圧が零になって
も系統電圧が正常時の位相から一定時間位相予測を行う
ことで精度良く継続して位相が検出できるため、該位相
に基づき電力変換器制御することにより電力変換器を停
止させることなく安定に運転を続行でき、電力系統に電
力変換器が接続される直流送電装置,無効電力制御装
置,周波数変換装置では重要な課題の一つである無停止
運転が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例である無
効電力調整機能を備えた直流送電用の電力変換装置の構
成図を示す。103は半導体スイッチング素子を用いて
交流を直流に、または直流を交流に変換する電力変換器
で、交流系統101と直流系統102間に配置され、電
力変換する。ここで、該変換器の半導体スイッチング素
子にはGTO等の自己消弧素子を用いている。電力変換
器103の交流側端子は、電圧の昇降を行う変圧器10
4と交流リアクトル107−Aを介して交流系統101
が接続される。通常、交流リアクトル107−Aは変換
器104に含めて設計する。電力変換器103の直流側
端子間にはコンデンサ108が接続されるとともに、図
示しないもう一方の電力変換器の直流端子が直流送電線
を介して接続される。尚、107−Bは直流送電線路に
存在する直流リアクトルを表わしている。上記電力変換
器を制御するところの制御装置は以下の構成からなる。
一点鎖線で囲んだ電力変換制御部109は変換器の有効
電力および無効電力を制御する電力変換制御部、110
は位相角検出器の位相を演算する位相角検出器、111
は電力変換制御部109および位相角検出器110の演
算を一定時間毎に行うためのサンプリングタイマであ
る。105−Aは交流系の電圧を測定する計器用変圧
器、105−Bは変換器側の交流の電圧を測定する計器
用変圧器、106は交流系の電流を測定する計器用変流
器である。
【0011】次に、電力変換制御部109の構成を説明
する。112は直流電圧指令Vdc*を出力する直流電圧
指令部、113は直流電圧指令Vdc* と変換器直流端子
の電圧との偏差を求める加算器、114は前記偏差がな
くなるように有効電流指令Ip*を出力する直流電圧制御
器である。115は計器用変流器106で検出した3相
変換器電流から2相の直交2軸であるα−β軸座標成分
に変換する3/2相電流変換器、116は計器用変圧器
105−Bで検出した3相変換器電圧から2相のα−β
軸座標に変換する3/2相電圧変換器、117はα−β
に座標変換された電圧と電流から無効電力Qf を検出す
る無効電力演算器、118は計器用変圧器105−Aで
検出した系統電圧より無効電力指令Q* を求める無効電
力指令部、119は無効電力指令Q* と無効電力検出値
Qf との偏差を求める加算器、120は前記無効電力の
偏差がなくなるように無効電流指令Iq*を出力する無効
電力制御器である。121は3/2相電流変換器115
よりのα−β軸座標の電流成分Iα,Iβを系統電圧位
相θF により有効−無効軸座標(p−q軸)における電
流成分Ip,Iqに変換するp−q軸演算回路、122は
有効電流の指令Ip*とその検出値Ip との偏差を求める
加算器、123は前記有効電流の偏差がなくなるように
有効電圧指令Vp を出力する有効電流制御器、124は
無効電流の指令Iq*とその検出値Iq との偏差を求める
加算器、125は前記無効電流の偏差がなくなるように
無効電圧指令Vq を出力する無効電流制御器である。
【0012】一点鎖線で囲んだ位相角検出器110は後
ほど詳細に説明する本発明の特徴とする位相角検出器で
ある。126は計器用変圧器105−Aで降圧した3相
の系統電圧を実軸と虚軸に波形変換して各相の実軸電圧
成分と虚軸電圧成分を検出する系統電圧検出回路、12
7は検出された系統電圧から対称座標法で求めた正相電
圧演算回路、128は正相位相演算回路の演算結果から
正相電圧の実軸と虚軸から位相θF を演算する正相位相
演算回路、129は系統電圧が急激低下した時に、系統
電圧の位相を予測する位相予測回路、130は正相位相
演算回路128からの位相θF1か位相予測回路129か
らの位相θF2かを切替える切替スイッチ、θF は切替ス
イッチの出力位相である。131は正相電圧の大きさか
ら判断して切替スイッチの選択を決定する異常電圧判断
回路である。
【0013】132は前記有効,無効電圧指令Vp,Vq
を正相分位相θF によりα−β軸座標の電圧成分Vo
α,Voβに変換する逆α−β変換器、133は電圧成
分Voα,Voβ を3相電圧成分指令Vou〜Vowに変換
する逆2/3相変換器、134は3相電圧成分指令Vou
〜Vowと正相分位相θF に基づきPWM信号を発生さ
せ、この信号により電力変換器のスイッチング素子をオ
ン,オフさせPWM制御を行うPWMパルス発生器であ
る。
【0014】次に本実施例の電力変換装置の動作を説明
する。電力変換器103の直流端子電圧Vdcを制御する
ため、直流電圧指令部の指令値Vdc* とVdcの偏差を加
算器113 で演算し、この偏差値を入力として直流電圧制
御器114で比例積分演算を行い有効電流指令Ip*を得
る。3/2相電流変換器115では、計器用変流器10
6で検出した3相系統電流から数1を用いて2相のα−
β座標に変換する。
【0015】
【数1】
【0016】p−q軸演算回路121では、位相角検出
器110からの出力位相角θF を基準として、3/2相
電流変換器115で得られたIα,Iβから数2を用い
て有効電流検出値Ip と無効電流検出値Iq を得る。
【0017】
【数2】
【0018】同様に3/2相電圧変換器116では、計
器用変圧器105−Bで検出した3相変換器電圧から数
3を用いて2相のα−β座標に変換する。
【0019】
【数3】
【0020】無効電力演算器117では、α−β座標に
変換されたVα,Vβ,Iα,Iβから数4を用いて交
流系統の無効電力Qfを算出する。
【0021】
【数4】 Qf=VβIα−VαIβ …(数4) ここで、無効電力Qを制御するため、無効電力指令部1
18の指令値Q*とQfの偏差を加算器119で演算し、
この偏差値を入力として無効電力制御器120では比例
積分演算を行い無効電流指令Iq*を得る。
【0022】有効電流制御器123では、直流電圧制御
器114の出力Ip*とp−q軸演算回路121の出力I
pとの偏差を入力として比例積分演算を行い有効電圧指
令Vpを得る。
【0023】無効電流制御器125では、無効電力制御
器120の出力Iq*とp−q軸演算回路121の出力I
qとの偏差を入力として比例積分演算を行い無効電圧指
令Vqを得る。
【0024】逆α−β軸電圧変換器132は、位相角検
出器110からの出力位相角θF を基準として、有効電
流制御器123の出力Vpと無効電流制御器125の出
力Vqから数5を用いてα軸,β軸出力電圧指令Voα,
Voβを得る。
【0025】
【数5】
【0026】逆2/3相変換器133は、逆α−β軸電
圧変換器132の出力VoαとVoβから数6を用いて3
相PWM電圧指令Vou,Vov,Vowを得る。
【0027】
【数6】
【0028】PWM発生器134は、3相PWM電圧指
令Vou,Vov,Vow の値と内蔵のタイマに位相角検
出器110からの位相信号θF を入力して得られた値と
比較してPWM電圧指令値とタイマの一致点でパルス発
生させるか3相PWM電圧指令Vou,Vov,Vow を
アナログに変換して三角波と比較してアナログ値と三角
波の一致点でパルス発生させ、該パルスを電力変換器1
03のゲート信号として駆動させる。
【0029】直流送電の制御は、2台ある電力変換器の
お互いの直流端子の直流電圧Vdcの大きさを制御するこ
とにより行う。
【0030】なお、該直流送電装置を使用して、それぞ
れの交流系統の周波数の異なる交流系統に接合すれば周
波数変換装置になり、また、その他交流系統の周波数が
等しければ、BTB(back−to−back)とな
る。また、電力変換器103が1台でその交流側を交流
系統101に接続するだけの構成とし、交流系統101
の交流電圧と電力変換器103の交流電圧の大きさを比
較し、制御すれば無効電力制御装置になる。
【0031】次に、本発明の一実施例における特徴部で
ある図1に示すの位相角検出器110について以下詳細に
説明する。
【0032】図2は瞬時対称座標法に基づいて3相交流
電圧における正相分の振幅及び位相を検出するものであ
る。
【0033】同図は正相分検出に加え逆相分の検出回路
も入った構成になっている。126は3相交流系統電源
の電圧を検出する系統電圧検出回路であり、計器用変圧
器105−Aの二次側巻線で、この巻線には3相交流系
統電源に比例した電圧が印加されている。126−Aは
検出した3相系統電圧u,v,w,を実軸電圧とする実
軸電圧検出器、126−Bは3相系統電圧の各相を電気
角で90遅らせ虚軸とし、各相をx,y,zとして検出
する虚軸電圧検出器。これら6個の電圧データは図1の
サンプリングタイマ111により一定時間毎にサンプル
ホールドされ、A/D変換器でディジタル量に変換され
る。系統電圧検出回路126の出力Vu,Vv,Vwは
数7で表される。
【0034】
【数7】 Vu=u+jx Vv=v+jy Vw=w+jz …(数7) 正相分演算回路127は系統電圧検出回路126の出力
u,v,w,x,y,zと数8,数9に示す対称座標演
算子aまたはa2から、数10を用いてU相に関する正
相電圧E1uを演算する。
【0035】
【数8】
【0036】
【数9】
【0037】
【数10】
【0038】数10を実数部と虚数部に整理すると数1
1となる。
【0039】
【数11】
【0040】正相位相演算回路128は正相電圧E1Uか
ら正相電圧の位相θFを演算する回路である。数11の
実軸電圧AF,BFから数12を用いて位相を演算する。
【0041】
【数12】
【0042】演算を高速に実施するため、図3のように
テーブルを用いて行うことも出きる。たとえば電気角で
360度をn等分すると、k*tanθ1からk*tanθnのデ
ータをn個のテーブルに入れ、これらテーブルの値とA
F/BFの結果とを比較し、値が一致または一番近い値の
データのテーブルを見つけそのテーブルのアドレスを位
相θとすることが出きる。
【0043】位相予測回路129はサンプリング時間毎
に演算した位相θF を記憶する位相記憶回路129−A
と予測演算回路129−Bからなる。図4は系統電圧の
1周期の間にm回サンプリングする例であり、(a)は
タイムチャート、(b)は記憶テーブルである。記憶テ
ーブルは正相位相演算回路128の出力データをサンプ
リング時間毎に記憶するものである。予測演算回路12
9−Bは正相電圧判断回路 111からのトリガにより
位相記憶回路129−Aのトリガのあった位相θF2から
一定位相値Δθを加算するものである。θF2は数13で
表され、一定位相Δθは数14で表される。
【0044】
【数13】 θF2=θF1+Δθ 1回目 θF2n=θF2(n-1)+Δθ 2回目 …(数13)
【0045】
【数14】
【0046】異常電圧判断回路131では、正相電圧の
大きさを判断してその出力により第1のスイッチ130
を切り替えて位相演算回路からの出力θF1か位相予測回
路の出力θF2かを選択する。131−Aは正相電圧の大
きさを決める絶対値演算回路であり、その判断要素は正
相電圧の実軸部AFと虚軸部BFからなる。数15は正相
電圧の大きさを評価する二乗加算値、数16は絶対値、
また数17は加算値である。
【0047】
【数15】 ZEu=AF2+BF2 …(数15)
【0048】
【数16】
【0049】
【数17】 ZEu2=|AF|+|BF| …(数17) 131−Bは基準パターン発生回路であり、図5がその
特性である。横軸は二乗加算値ZEuまたは絶対値ZE
u1の大きさであり、縦軸は地絡相数を表す。たとえば
1線地絡したときは正相電圧の大きさは数15の二乗加
算値のときは44%に低下し、数16の絶対値演算のと
きは67%に低下することがわかる。131−Cは切替
判定回路である。切替判定131−Cは絶対値演算回路
131−Aの出力値と基準パターン発生回路131−B
の出力値から、例えば、事故期間が20msの場合、図
6(a)に位相予測時間可変特性を示す。予測位相出力
時間の判定基準を設ける。実線で示す絶対値による判定
の場合は、数16で表わされる絶対値から判断して定格
の40%に低下するまでは予測演算回路129−Bは行
わず、第1の切替スイッチ130は正相位相演算回路1
28の出力θF1を選択する。しかし絶対値が40%以下
になったときは数13を用いて予測演算すると共に第1
のスイッチ130は予測演算回路の出力θF2を選択す
る。例として、正相分の電圧の絶対値が30%低下した
時は切替判定回路では5ミリ秒間、予測演算回路を選択
することになる。
【0050】同様に、破線で示す二乗加算値による判定
の場合は、正相分の値が20%低下するまでは予測演算
回路129−Bは行わず、第1の切替スイッチ130は
正相位相演算回路128の出力θF1を選択する。正相分
の値が20%以下に低下した時に図6に従って一定時間
予測位相演算を行い、精度の良い系統電圧の位相を演算
できる。ここで、事故時間を説明上20msに決めたが
この値は任意決めることができる。また、位相予測有
り,無しの正相電圧の大きさを40%に決めたが、これ
も任意にきめることができる。
【0051】図6(b)に位相予測時間一定この図の特
性を示す。絶対値演算で説明すると、正相電圧が40%
低下した所で事故があったと判断し、事故時間20ms
の間予測値θF2を用い、20ms後に正相電圧が40%
以上であれば系統電圧は正常に復帰したと判断し、位相
演算値θF1に切り替えることができる。
【0052】本発明の実施例によれば系統電圧に異常が
生じたとき正相電圧の大きさを基準に異常状態を予測,
判断し、重大な異常の時は系統の電圧から位相を演算す
るのを中断し、サンプリング時間ごとに、一定位相を加
算して予測演算を実施することで系統電源の異常の影響
を避け、系統電圧が復帰した時に系統電圧から位相を演
算することで、精度の良い系統電圧の位相を演算でき
る。
【0053】図7は本発明になる電力変換装置の他の実
施例における位相検出器の構成図である。図2の中の構
成要素と同じものには同じ番号を付した。図2に於いて
は、系統電圧に異常が発生した時、位相演算θF1から位
相予測θF2に切り替えて位相の精度を向上させた。しか
し、不平衡から正常電圧に復帰するとき、位相演算値θ
F1と位相予測値θF2の値に隔たりがあるとこれらが間欠
的に切り替わり、電力制御に動揺が生ずる。そこで、本
実施例ではこの点を解消するため、復帰の時は位相演算
θF1と位相予測値θF2の偏差から一次遅れ回路からの出
力θF3を用い、θF1とθF3の偏差が小さくなり、或範囲
内に入った所で位相遅れ回路出力θF3から位相演算θF1
に切り替える。
【0054】図7で135は第2の切替スイッチ、13
6は一次遅れ回路、137は遅れ定数KL,138は遅
れ積分項FIL,139は加算器、140は減算器、1
41は復帰判定回路である。図8は図6の特性から第1
のスイッチ130と第2のスイッチ135の動作接点を
説明するものである。また、図9は系統電圧に不平衡が
発生したときの位相のタイムチャートである。図8で系
統電圧に不平衡が発生し正相電圧が定常時の15%に低
下したとする。図7の切替判定回路131−Cでは13
ミリ秒予測演算を実施するようにS3信号から予測演算
するように働くと共に、S1信号から第1のスイッチ1
30のK2接点と第2のスイッチK3接点を選択するよ
うに働く。予測演算回路の出力θF2は13ミリ秒間、第
2のスイッチK3接点と第1のスイッチK2接点を介
し、位相出力θF はθF2を出力する。もちろん、その
間、正相位相演算回路128はθF1を演算している。
【0055】この期間は図9の時間t1からt2の区間で
あり、系統電圧が乱れている間は一点鎖線の位相θF2を
使用する。次に時間t2 でθF2からθF1に即切り替える
と位相段差が付く可能性がある。そこで正相位相演算回
路128の値θF1と予測演算回路129−Bの出力θF2
から一次遅れ位相θF3を作る。図9の拡大図に示すよう
にθF1とθF3の偏差が或一定値ε以内に入ったことを復
帰判定回路141で確認して第1のスイッチのK2接点
からK1接点に切り替え、一次遅れ位相θF3から正相位
相演算回路128のθF1に切り替える。すなわち、切替
判定回路131−Cからは時間t2 の時、S2信号を出
力し、第2の切替スイッチ135の接点をK3からK4
に切り替える。もちろん、第1のスイッチ130は接点
K2を選択し続ける。時間t2 の時、遅れ積分項FIL
の初期値はクリアする。遅れ定数137の値をKLとす
ると、復帰のとき、1回目は数18により演算し、2回
目以後はサンプリング時間ごとに数19,数20の演算
を行う。
【0056】
【数18】 θF31=θF20 1回目 …(数18)
【0057】
【数19】 εn=θF1n−θF3n 2回目以後 …(数19)
【0058】
【数20】 FILn=FIL(n-1)+εn×KL θF3n=θF2n+FILn …(数20) 本実施例によれば、系統電圧に異常が生じた後異常が解
除され、位相予測演算から正規の系統電圧の位相の演算
に復帰する時、予測位相から系統電圧の位相に一次遅れ
要素を加えて近づけ両者の偏差が或値ε以下になった
時、系統電圧の位相の演算に切り替えるので、階段的に
位相が切り替わって系統電圧に擾乱等の影響が生じるの
を防ぐため、スムースな位相切り替えができる。
【0059】図10は本発明になる電力変換装置のさら
に他の実施例における位相検出器の構成図である。図2
の中の構成要素と同じものには同じ番号を付した。
【0060】本実施例では、系統の電圧の位相を3相電
圧から2相電圧に変換し、フーリエ変換法を用いて基本
波成分の大きさを演算し、これから位相を演算する。そ
して、地絡事故で系統電圧が異常になった時、基本波の
大きさに従いフーリエ変換法を用いた位相演算する方法
とサンプリング時間に併せて位相を予測する方法を切り
替える。
【0061】図10の142は計器用変圧器105−A
で降圧した3相の系統電圧をVUS,VVS,VWSを3相2
相変換するフーリエ系統電圧検出回路、143は2相に
変換された系統電圧をサンプリング時間毎に測定し、フ
ーリエ変換法を用いて正相電圧を演算するフーリエ正相
電圧演算回路、144はフーリエ変換した基本波のα成
分とβ成分から基本波の位相を演算するフーリエ位相演
算回路、145はフーリエ異常電圧判定回路であり、系
統電圧が異常時、フーリエ変換法から求めた正相電圧の
大きさを判断して第1の切替スイッチ130を切り替え
てフーリエ位相演算回路144からの出力θF1か位相予
測回路の出力θF2かを判断するものである。145−A
は正相電圧の絶対値を決めるフーリエ絶対値演算回路で
ある。145−Bはフーリエ基準パターン発生回路であ
り、145−Cはフーリエ切替判定回路である。
【0062】図11はフーリエ変換法による基本波位相
の演算の原理図である。図10の中の構成要素と同じも
のには同じ番号を付した。フーリエ系統電圧検出回路1
42で検出された系統電圧VUS,VVS,VWSは数21式
で2相のα成分Vαiとβ成分Vβiに変換される。
【0063】
【数21】
【0064】フーリエ正相電圧演算回路143はフーリ
エ変換により正相電圧の振幅値を求める回路であり、α
軸とβ軸に分けて基本波成分の振幅を演算する回路であ
る。振幅演算回路はα座標基本波正弦振幅演算回路14
3−Aとα座標基本波余弦振幅演算回路143−Bとβ
座標基本波正弦振幅演算回路143−Cとβ座標基本波
余弦振幅演算回路143−Dからなる。α座標基本波正
弦振幅値Vαsは数22で、α座標基本波余弦振幅値V
αcは数23で、β座標基本波正弦振幅値Vβsは数2
4で、β座標基本波余弦振幅値Vβcは数25で求める
ことができる。
【0065】これらの式は2相の電圧成分VαiとVβ
iの一周期をn等分し、部分積分を行っているが、通常
の定積分の式に置き換えても実施できる。
【0066】
【数22】
【0067】
【数23】
【0068】
【数24】
【0069】
【数25】
【0070】143−Eはβ加算器、143−Fはα加
算器である。β加算器143−EはVαsとVβcを加
算してVFβ を得る。α加算器143−FはVαcと−
Vβsを加算してVFα を得る。VFαとVFβは数2
6,数27で表わせる。これらの値はそれぞれの成分を
α軸とβ軸上で合成したものであり、α座標正相分基本
波振幅VFαとβ座標正相分基本波振幅VFβである。
【0071】
【数26】 VFα=Vαc−Vβs …(数26)
【0072】
【数27】 VFβ=Vαs+Vβc …(数27) 144はフーリエ位相演算回路である。144−Aはα
座標正相分基本波振幅VFαとβ座標正相分基本波振幅
VFβから数28を用いて正相分基本波の絶対値VF を
求め、また数29からsinθF、数30からcosθFを求め
ることができるフーリエ振幅回路である。
【0073】
【数28】
【0074】
【数29】
【0075】
【数30】
【0076】144−Bはフーリエ変換後の基本波の位
相を演算するフーリエ位相演算回路Bである。制御装置
をマイコン等でディジタル化する場合、数31によりθ
F を求めることができる。このとき、あらかじめtanθF
=VFα/VFβを計算し、テーブル化しておいて、数3
2でKθを演算し、この結果からテーブルを引くことで
高速に位相を演算することができる。
【0077】
【数31】
【0078】
【数32】
【0079】図12及び図13はフーリエ変換による位
相検出の動作を説明するものであり、図12はベクトル
図、図13はαβ電圧成分波形である。図13において
サンプリング時間毎にα波形とβ波形の瞬時値をサンプ
ルし、1周期分図示しない記憶回路に記憶させておく。
たとえば、電気角で360度の間を96等分してサンプ
リングすると仮定する。今、系統の電圧の周波数を50
Hzとすればサンプリング周期は208マイクロ秒とな
る。データの記憶は1周期過ぎたところで新しいデータ
と1周期前のデータを記憶回路から入れ替えてデータの
更新を行う。また、96個のデータでフーリエ演算する
とマイコンの1サンプリング内の演算時間が長くかか
り、その他の制御演算に影響をかける。そのため、図1
3の例では数22から数25の演算は各サンプリングの
都度行う。その方法はサンプリング毎に演算されたVα
iとVβiを記憶回路に記憶されている1周期前のデー
タと入れ替える。今、入れ替えられた最も新しいデータ
を基準に、すでに記憶されているデータをさかのぼって
30度毎に12個抽出する。これらのデータにn=0か
らn=11までの番号を付け、この12個のデータで部
分積分を行うことで演算時間を短縮するようにしてい
る。図13のn=0はα軸電圧が0度の時の例である。
【0080】図10においてフーリエ異常電圧判定回路
145はフーリエ正相電圧演算回路143のα座標正相
分基本波振幅VFαとβ座標正相分基本波振幅VFβから
判断する回路である。145−Aは正相電圧の絶対値を
決める絶対値演算回路であり、数28に示すフーリエ変
換後の基本波の振幅の大きさである。また、演算時間を
短縮するために数33に示すフーリエ二乗加算値ZEF
、または数34式に示すフーリエ加算値ZEF により
評価することができる。
【0081】
【数33】 ZEF1=AFα2+BFβ2 …(数33)
【0082】
【数34】 ZEF2=|AFα|+|BFβ| …(数34) 145−Bは基準パターン発生回路であり、145−C
は切替判定回路である。動作は前記した基準パターン発
生回路131−B,切替判定回路131−Cと同様であ
る。ただし図5において絶対値の特性は数28のVF と
なり、二乗加算は数33のZEF1、加算値は数34のZ
EF2となる。特性式もAF をVFαに、BFを VFβに
置換したもので特性的には異常電圧判断回路131と全
く同様である。
【0083】本実施例によれば系統の電圧を3相/2相
変換した後、フーリエ変換法により基本波電圧を求め、
基本波電圧の大きさから系統の電圧の異常を判断して系
統電圧から基本波位相を演算する方法と、サンプリング
時間毎に一定位相を加算した位相予測方法を切り替える
ことにより、系統電圧に異常を生じたときより正しく精
度良い位相を制御に用いることができ、変換器の安定な
運転が可能となる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、交
流系統に異常が発生し、交流系統に不平衡が生じても正
確で確実な位相の検出ができ、安定した制御が可能な電
力変換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電力変換装置の構成図
である。
【図2】本発明の特徴部を示す図1の系統電圧位相角検
出器の構成図である。
【図3】本発明の位相を演算するためのテーブルの説明
図である。
【図4】本発明の系統電圧の1周期の間にm回サンプリ
ングする例であり、(a)はタイムチャート(b)は記
憶テーブルである。
【図5】本発明の系統電圧から位相演算を行って得た位
相か、位相予測演算を行って得た位相かを、選択するた
めの基準を決める特性である。
【図6】本発明の動作を説明するに用いた図で正相分電
圧の大きさに従い、予測による位相を選択する時間を決
定する切替判定図。
【図7】本発明の他の実施例を示す系統電圧位相角検出
器の構成図である。とくに系統電圧に不平衡が発生し、
解除するとき予測演算から位相演算に戻る時、一次遅れ
要素を加えた図である。
【図8】本発明の動作を説明するに用いた図7において
位相演算,予測演算,一次遅れ演算,位相演算の選択方
法の説明図。
【図9】本発明の動作を説明するに用いた図7において
位相演算,予測演算,一次遅れ演算,位相演算の選択す
る過程の時間と位相の状態図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す系統電圧位相角検
出器の構成図である。フーリエ変換法を用いた系統電圧
位相角検出器の構成図である。
【図11】本発明の動作を説明するに用いた図10にお
いてフーリエ変換法の動作原理の説明図。
【図12】フーリエ変換の原理を説明するベクトル図。
【図13】フーリエ変換において、α,β電圧のサンプ
リング方法を説明する図。
【符号の説明】
101…交流系統、102…直流系統、103…電力変
換器、104…変圧器、105…計器用変圧器、106
…計器用変流器、107−A…交流リアクトル、107
−B…直流リアクトル、108…コンデンサ、109…
電力変換制御部、110…位相角検出器、111…サン
プリングタイマ、112…直流電圧指令部、113,1
19,122,124,139…加算器、114…直流
電圧制御器、115…3/2相電流変換器、116…3
/2相電圧変換器、117…無効電力演算器、118…
無効電力指令部、120…無効電力制御器、121…p
−q軸演算回路、123…有効電流制御器、125…無
効電流制御器、126…系統電圧検出回路、126−A
…実軸電圧検出器、126−B…虚軸電圧検出器、12
7…正相分演算回路、128…正相位相演算回路、12
9…位相予測回路、130…第1の切替スイッチ、13
1…異常電圧判断回路、131−A…絶対値演算回路、
131−B…基準パターン発生回路、131−C…切替
判定回路、132…逆α−β変換器、133…逆2/3
相変換器、134…PWM発生器、135…第2の切替
スイッチ、136…一次遅れ回路、137…遅れ定数K
L、138…遅れ積分項FIL、140…減算器、14
1…復帰判定回路、142…フーリエ系統電圧検出回
路、143…フーリエ正相電圧演算回路、143−A…
α座標基本波正弦振幅演算回路、143−B…α座標基
本波余弦振幅演算回路、143−C…β座標基本波正弦
振幅演算回路、143−D…β座標基本波余弦振幅演算
回路、143−E…β加算器、143−F…α加算器、
144…フーリエ位相演算回路、144−A…フーリエ
振幅回路、144−B…フーリエ位相演算回路B、14
5…フーリエ異常電圧判定回路、145−A…フーリエ
絶対値演算回路、145−B…フーリエ基準パターン発
生回路、145−C…フーリエ切替判定回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 誠二 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 佐藤 博康 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3相交流電源の電圧位相に基づいて交流電
    源の交流電力を直流電力に変換する電力変換装置におい
    て、前記交流電源の3相分の電圧信号を実軸と虚軸の各
    成分に分解し、該各成分から瞬時対称座標法を用いて正
    相分の位相を検出する検出器と、サンプリング毎に一定
    位相を加算する位相予測演器を備え、正相電圧の大きさ
    が所定値以下になったことを判断して前記正相電圧によ
    る位相出力から前記位相予測演算による位相出力に切り
    替えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、3相交流電源の正相電
    圧の実数部の二乗と虚数部の二乗を加えて平方根演算し
    たもの、または実数部の二乗と虚数部の二乗を加えたも
    の、または実数部と虚数部の絶対値を加えたものを求
    め、それらの少なくとも1つが対応する所定値以下にな
    った場合、正相分から演算した位相出力から位相予測か
    ら演算した位相出力に切り替えることを特徴とする電力
    変換装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、3相交流電源の正相電
    圧の実数部と虚数部から正相電圧の大きさを判定し、そ
    の大きさにより位相予測による位相を出力する期間を正
    相電圧の大きさに依存させて可変となるように、正相分
    から演算した位相出力と位相予測から演算した位相出力
    を切り替えることを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、3相交流電源の正相電
    圧の実数部と虚数部から正相電圧の大きさを判定し、そ
    の大きさにより位相予測による位相を一定時間出力する
    ようにし、正相分から演算した位相出力と位相予測から
    演算した位相出力を切り替えることを特徴とする電力変
    換装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、3相交流電源の電圧異
    常の状態に位相予測演算の位相出力を選択している状態
    から正常の状態に復帰するとき、正相電圧から演算した
    位相に対し、位相予測から演算した位相に一次遅れ要素
    を加えて前記3相交流電源電圧の正相電圧から演算した
    位相に近づけ、偏差がある一定値以下に接近した所で前
    記電源電圧の正相電圧から演算した位相に切り替えるこ
    とを特徴とする電力変換装置。
  6. 【請求項6】3相交流電源の電圧位相に基づいて交流電
    源の交流電力を直流電力に変換する電力変換装置におい
    て、前記交流電源の3相分の電圧信号を2相の直交する
    2軸α軸,β軸電圧信号に変換し、該α,β軸電圧信号
    をフーリエ変換してα座標正相分基本波振幅とβ座標正
    相分基本波振幅を用いて基本波の位相を検出する検出器
    と、サンプリング毎に一定位相を加算する位相予測演算
    器を備え、正相分基本波振幅の大きさから判断して、前
    記基本波振幅による位相と位相予測演算による位相を切
    り替えることを特徴とする電力変換装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記フーリエ変換の基
    本波電圧のα座標正相分基本波振幅値とβ座標正相分基
    本波振幅値で行い、α座標正相分基本波振幅値の二乗と
    β座標正相分基本波振幅値の二乗を加えて平方根演算し
    たもの、またはα座標正相分基本波振幅値の二乗とβ座
    標正相分基本波振幅値の二乗を加えたもの、またはα座
    標正相分基本波振幅値とβ座標正相分基本波振幅値を加
    えたものを求め、それらの少なくとも1つが対応する所
    定値以下になった場合基本波から演算した位相出力から
    位相予測器で演算した位相出力に切り替えることを特徴
    とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】請求項6において、基本波のα座標正相分
    基本波振幅値とβ座標正相分基本波振幅値から基本波の
    大きさを判定し、その大きさにより位相予測による位相
    を出力する期間を正相電圧の大きさに依存させて可変と
    なるように、基本波から演算した位相出力と位相予測か
    ら演算した位相出力を切り替えることを特徴とする電力
    変換装置。
  9. 【請求項9】請求項6において、基本波のα座標正相分
    基本波振幅値とβ座標正相分基本波振幅値から基本波の
    大きさを判定し、その大きさにより位相予測による位相
    を一定時間出力するようにし、基本波から演算した位相
    出力と位相予測から演算した位相出力を切り替えること
    を特徴とする電力変換装置。
  10. 【請求項10】請求項6において、3相交流電源の電圧
    異常の状態に位相予測演算の位相出力を選択している状
    態から正常の状態に復帰するとき、基本波から演算した
    位相に対し、位相予測から演算した位相を一次遅れ要素
    を加えて前記3相交流電源電圧の基本波から演算した位
    相に近づけ、偏差がある一定値以下に接近した所で基本
    波から演算した位相に切り替えることを特徴とする電力
    変換装置。
  11. 【請求項11】交流電源系統に接続された交直流変換を
    行う電力変換装置を有する直流送電装置または、無効電
    力調整装置または、周波数変換装置の何れかに請求項1
    乃至8記載の何れかの電力変換装置を用いたことを特徴
    とする電力変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005245122A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Fuji Electric Holdings Co Ltd 電力変換器の制御装置
JP2011205813A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Hitachi Ltd 電気量検出方式および電力変換装置の制御装置
JP2012070590A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Meidensha Corp 交直変換装置の同期制御装置

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