JPH09189888A - 光遮蔽装置及びそれを備えた情報伝達装置 - Google Patents

光遮蔽装置及びそれを備えた情報伝達装置

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JPH09189888A
JPH09189888A JP180696A JP180696A JPH09189888A JP H09189888 A JPH09189888 A JP H09189888A JP 180696 A JP180696 A JP 180696A JP 180696 A JP180696 A JP 180696A JP H09189888 A JPH09189888 A JP H09189888A
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light
shielding device
heating means
transparent
transmittance
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JP180696A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
Kenji Ando
謙二 安藤
Riyuuji Hiroo
竜二 枇榔
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で透過率が高く、開口率も大きい
安価な光遮蔽装置を提供すると共に、このような光遮蔽
装置を備えた高性能なプリンター、表示素子等の情報伝
達装置を提供する。 【解決手段】 透明容器1に密封された不透明な液状物
質4を透明容器1の内部に設けられた加熱手段2にて加
熱させて気化させ、これにより微小な光透過領域Rにお
ける透過率を高くして光を透過させる。一方、加熱手段
2への通電を停止することにより気化した液状物質(気
泡)5を凝縮させ、光透過領域における透過率を低くし
て光を選択的に遮断する。また、加熱手段2を透明基板
1a,1bの少なくとも一方の内面に設けると共に、透
明導電膜にて形成することにより、光の透過を妨げない
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンター、表示
素子等に設けられる光遮蔽装置に関し、特に透過率を変
えて光を選択的に透過させるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリンター、表示素子(ディスプ
レー)においては、光遮蔽装置の一例である液晶シャッ
ターを用いて微小範囲の透過率を変化させることにより
光源から出射した光を選択的に透過させて感光体に潜像
を形成したり、図や文字等を表示するように構成された
ものがある。
【0003】図10は、このような液晶シャッターの原
理図である。同図において、50は液晶分子であり、上
下2枚のガラス基板51,51上の配向のための溝52
に沿って配列されている。ここで、このガラス基板5
1,51の溝52,52は90度ずれているため、液晶
分子50はねじれた形で封じ込められている。
【0004】ところで、このような構成の液晶シャッタ
ーにおいて、ガラス基板51,51間に電界がない場合
には、上の偏光板53に入射した光Lのうち偏光板53
を通過した一方向に振動する入射光L1 は液晶分子50
のねじれに影響されて90度曲げられながら同図の矢印
に示すように下の偏光板54を通過するようになり、こ
のとき液晶の透過率は最大となる。
【0005】一方、図11に示すようにガラス基板5
1,51に配置された図示しない電極に電圧が印加され
てガラス基板51,51間に電界が発生している場合に
は、液晶分子50のねじれがなくなるため、上の偏光板
53を通過した入射光L1 は曲げられることなく液晶分
子50の隙間をそのまま素通りし、下の偏光板54によ
って遮断されるようになり、このとき液晶の透過率は非
常に小さくなる。
【0006】このように、従来の液晶シャッターはその
両端に配置された電極に印加された電圧によって液晶を
透過する光の偏光状態を変える一方、両側に偏光板5
3,54を配して透過する光の透過率を変えるようにし
ている。そして、この電極を微小部位に分割し、それぞ
れの電極に独立して電圧を印加することで、微小部位の
光の透過率を変化させるマイクロシャッターとしての機
能を満たしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の液晶シャッターにおいて、液晶の偏光状態でシャッ
ターの役目を担うためには偏光板(フィルター)が不可
欠であるが、このように偏光板を用いた場合、液晶を透
過する光量が大幅に減少してしまうため、このような光
遮蔽装置を透過タイプの表示素子に用いた場合、周囲の
明るいところでは画像がみずらくなる。ここで、画像を
見やすくするためにバックライトの光量を増加するよう
にすると、光源の寿命が短くなるという問題点があっ
た。
【0008】また、偏光板を用いた場合には構成が複雑
となるために素子が高価になる一方、偏光の状態によっ
て透過率を変化させているため、表示素子として用いる
場合には見る角度によって明るさ、色などが変化して視
野角が狭くなって画像が見にくくなるという問題点もあ
った。
【0009】一方、近年、液晶は画像の表示性能を向上
するために各画素ごとにTFT(薄膜トランジスタ)を
搭載するなどして表示速度を早くし、テレビなどの動画
の表示にも使ったり、印加電圧を制御して階調性を持た
せてきれいな画像表示ができるなど、非常に広い分野で
利用されているが、このTFTの製造は工程が複雑にな
るため、製品の歩留まりが悪く、構成も複雑となるため
素子の製造コストが上昇する一方、TFTの部分は光が
透過しないため、その分透過率が減少するという問題点
もあった。
【0010】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたものであり、簡単な構成で透過率が
高く、開口率も大きい安価な光遮蔽装置を提供すること
を目的とするものである。また、このような光遮蔽装置
を備えた高性能なプリンター、表示素子等の情報伝達装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、透過率を変え
て光を選択的に遮断する光遮蔽装置において、不透明な
液状物質と、前記不透明な液状物質を密封した透明容器
と、前記透明容器の内部に設けられ、微小な光透過領域
内の前記液状物質を加熱気化させる一方、加熱の停止に
より気化した前記液状物質を凝縮させる加熱手段と、を
備え、前記光透過領域に光を透過させる際には前記加熱
手段により前記光透過領域内の液状物質を加熱気化させ
て前記光透過領域における透過率を高くし、前記光を遮
蔽する際には前記加熱を停止して前記気化した液状物質
を凝縮させて該光透過領域における透過率を低くするよ
うにしたことを特徴とするものである。
【0012】また本発明は、前記加熱手段を、前記透明
容器の外面を形成する対向した2枚の透明基板の少なく
とも一方の内面に設けたことを特徴とするものである。
【0013】また本発明は、前記加熱手段は透明導電膜
であることを特徴とするものである。
【0014】また本発明は、前記加熱手段を不透明な金
属材料で形成する一方、光の透過を妨げないよう該加熱
手段の、前記液状物質の気化部分に臨む部分に光通過部
分を形成したことを特徴とするものである。
【0015】また本発明は、前記加熱手段の加熱及び加
熱の停止をパルス的に行うことを特徴とするものであ
る。
【0016】また本発明は、前記液状物質を水性とし、
前記加熱手段の表面及び該加熱手段に面する前記透明基
板の内面には発水性を有するコーティングを施したこと
を特徴とするものである。
【0017】また本発明は、前記液状物質を疎水性と
し、前記加熱手段の表面及び該加熱手段に面する前記透
明基板の内面には親水性を有するコーティングもしくは
該液状物質に対して濡れにくい透明のコーティングを施
したことを特徴とするものである。
【0018】また本発明は、データ信号及び走査方式信
号を出力するグラフィックコントローラと、走査線アド
レスデータ及び走査方式信号を出力する情報信号制御回
路と、走査電極及び情報電極を有する光遮蔽装置とを備
え、光源から出射した光を前記光遮蔽装置により感光体
ドラムに選択的に照射する構成の露光工程を有する情報
伝達装置において、前記光遮蔽装置を請求項1乃至7記
載の光遮蔽装置とすると共に前記光源を直線状とする一
方、該光遮蔽装置の微小な光透過領域を直線状に多数形
成すると共に該光遮蔽装置を前記直線状の光源と平行に
配置したことを特徴とするものである。
【0019】また本発明は、データ信号及び走査方式信
号を出力するグラフィックコントローラと、走査線アド
レスデータ及び走査方式信号を出力する情報信号制御回
路と、走査電極及び情報電極を有する光遮蔽装置とを備
え、光源から出射した光を前記光遮蔽装置により選択的
に透過させて画像を表示する構成の情報伝達装置におい
て、前記光遮蔽装置を請求項1乃至7記載の光遮蔽装置
とすると共に前記光源を平面状とする一方、該光遮蔽装
置の微小な光透過領域を平面状に多数形成すると共に該
光遮蔽装置を前記平面状の光源と平行に配置したことを
特徴とするものである。
【0020】また本発明は、前記光遮蔽装置は、前記加
熱手段に通電する導線を前記透明基板に格子状に施す一
方、特定の前記加熱手段に通電して特定箇所の前記液体
物質を気化させ、透過率を変化させる構成としたことを
特徴とするものである。
【0021】このように構成することにより、透明容器
に密封された不透明な液状物質を透明容器の内部に設け
られた加熱手段にて加熱させて気化させ、これにより微
小な光透過領域における透過率を高くして光を透過させ
るようにする。一方、通電を停止することにより気化し
た液状物質を凝縮させ、光透過領域における透過率を低
くして光を選択的に遮断するようにする。
【0022】また、加熱手段を透明容器の外面を形成す
る対向した2枚の透明基板の少なくとも一方の内面に設
けると共に、透明導電膜にて形成することにより、光の
透過を妨げないようにする。
【0023】さらに、加熱手段を不透明な金属材料で形
成した場合には、加熱手段の液状物質の気化部分に臨む
部分に光通過部分を形成することにより、光の透過を妨
げないようにする。またさらに、加熱手段の通電及び停
止の切り換えをパルス的に行うことにより、応答速度を
速くする。
【0024】また、液状物質を水性とした場合には、加
熱手段の表面及び加熱手段に面する透明容器の透明基板
の内面に発水性材料による透明なコーティングを施すこ
とにより、液状物質が光路上に留まらないようにする。
さらに、液状物質を疎水性とした場合には、加熱手段の
表面及び加熱手段に面する透明基板の内面に親水性材料
による透明なコーティングもしくは疎水性の液状物質に
対して濡れにくい透明材料によるコーティングを施すこ
とにより、液状物質が光路上に留まらないようにする。
【0025】また、光源から出射した光を光遮蔽装置に
より選択的に感光体ドラムに照射する構成の露光工程を
有する情報伝達装置において、光源を直線状とすると共
に微小な光透過領域が直線状に多数形成された光遮蔽装
置を直線状の光源と平行に配置することにより、構造を
簡単にする。
【0026】また、光源から出射した光を光遮蔽装置に
より選択的に透過させて画像を表示する構成の情報伝達
装置において、光源を平面状とすると共に微小な光透過
領域が平面状に多数形成された光遮蔽装置を平面状の電
源と平行に配置することにより、構造を簡単にする。
【0027】また、加熱手段に通電する導線を透明基板
に格子状に形成すると共に特定の加熱手段に通電するこ
とにより、簡単な構造で特定の微小範囲の液状物質を気
化させ、透過率を変化させるようにする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。
【0029】図1は、本発明に係る光遮蔽装置の第1の
実施形態を示す内部構成図である。同図において、10
0は光遮蔽装置であるマイクロシャッター(以下シャッ
ターという)であり、1はシャッター100の本体を形
成する透明容器である透明ガラスセル(以下セルとい
う)である。また、2はセル1の内部に設けられた加熱
手段であるヒータ、3はヒータに通電するための導線、
4はセル1の内部に密封された液状の不透明な液状物質
(以下不透明液体という)、5はセル1の内部に発生し
ている気泡である。
【0030】ところで、この気泡5は、図示しない外部
電源より導線3を通じてヒータ2に電流を流し、不透明
液体4を加熱することにより不透明液体4が気化して発
生するものであり、このように気泡5が発生するとセル
1の外面を形成する一方、不透明液体4と共に光路を構
成する上下2枚の対向した透明基板であるガラス基板1
a,1b間には不透明液体4に代わって気泡5が存在す
るようになる。
【0031】そして、このようにガラス基板1a,1b
間に形成される光路に気泡5が存在するようになると、
図示しないバックライトからの光は、同図の矢印に示す
ように気化部分である気泡5内を透過するようになる。
なお、同図において、1cはセル1の内部を微小な光透
過領域R,Rに仕切る仕切り部材である ここで、気泡5の光吸収係数は、不透明液体4の光吸収
係数に比べて非常に小さく、またセル1の光の透過率は
セル1を構成する上下2つのガラス基板1a,1bの表
面反射を除けば満たされた不透明液体4の吸収係数とセ
ル厚によって変化するようになっていることから、この
ように光路に気泡5が存在するようになればシャッター
100の透過率は増加する。
【0032】一方、ヒータ2への通電を停止すると不透
明液体4の加熱が停止され、気化した不透明液体4が凝
縮するようになり、これにより気泡5が収縮し、光路に
は再び不透明液体4が存在するようになり透過率は減少
する。
【0033】このように、光を透過させる際にはヒータ
2に通電して気泡5を発生させることにより透過率を高
くし、光を遮断する際には通電を停止して気泡5を収縮
させることにより透過率を低くすることができる。そし
て、このように構成することにより、従来の液晶シャッ
ターのように配向膜、偏光フィルター等を使用すること
なくシャッター機能を得ることができる。
【0034】なお、本実施形態においては、特定の部位
のヒータ2への通電をパルス的に行うようにしてヒータ
近傍の微小な光透過領域R内の不透明液体4をパルス的
に加熱するようにしており、これにより透過率をパルス
的に変化させることのできるシャッターを構成するよう
にしている。
【0035】ところで、不透明液体3が気化して体積膨
張する速度は供給電力に依存するので、印加する電流ま
たは通電時間を制御して供給電力を大きくすれば、気泡
5を大きくすることができ、透過率を高くすることがで
きる。また、短時間で気泡5を発生させることができる
ようになるので透過率変化速度を早くすることができ
る。さらに、これに加えて不透明液体3の吸収係数及び
セル厚さを所定の値とすれば、透過率の変化をほぼ0%
〜100%に変化させることができる。
【0036】なお、本実施形態においては、不透明液体
4としては、透過率を変化させる使用波長に対して吸収
係数が大きく、粘度が低く、加熱に適当な導電性を有
し、加熱冷却に対する特性安定性に優れるものであれば
どのような液体でも良い。また、不透明であれば色の付
いた液体であっても良く、白色光源とこの液体の色を光
の3原色(赤、青、緑)や補色(シアン、マゼンタ、イ
エロー)にして重ね合わせれば様々な色を表示すること
ができる。
【0037】一方、ヒータ2の材料としては、後述する
ようにAl,Cu等抵抗の低い金属であってもよいが、
本実施形態においては抵抗の低い透明導電膜としてい
る。そして、このようにヒータ2を透明導電膜とすれば
発生した気泡5の大きさだけで透過率が決まるので極め
て大きな開口率を得ることができる。
【0038】次に、本発明に係る第2の実施形態を説明
する。
【0039】図2は本発明に係る光遮蔽装置の第2の実
施形態を示す内部構成図であり、同図において、40は
水性の不透明液体(以下不透明液体という)であり、6
は不透明液体40に接する上方のガラス基板1aの内面
及びヒータ2の表面に形成されている発水性材料による
コーティングである。なお、同図において、図1と同一
符号は同一部分を示している。
【0040】そして、このような構成のシャッター10
0において、不透明液体40に対して図示しない外部電
源及び導線3を通してヒータ2に通電すると、不透明液
体40が加熱されて気化し、気泡5が発生する。このと
き、不透明液体40は水性であるのに対し、同図の矢印
に示す光が透過する上方のガラス基板1a内面及びヒー
タ2の表面には発水性のコーティング5が形成されてい
るため、気泡5が発生した際にガラス基板1aの内面及
びヒータ2の表面には不透明液体40が残ることはな
い。
【0041】ここで、このようにガラス基板1aの内面
及びヒータ2の表面に不透明液体40が残らないように
することにより、不透明液体40が光路上に留まること
がなくなり、透過率が増加すると共に、透過率の再現性
が向上する。これにより、既述したように発生させる気
泡5の大きさを制御することによる透過率の制御を確実
に行うことが可能となる。
【0042】なお、本実施形態では、不透明液体40が
水性の場合、セル1内面など気泡5の発生する部位の不
透明液体40と接する表面に発水性の材料によるコーテ
ィング5を施したが、水性の不透明液体40に対して濡
れにくい透明な材料であればどのような種類のコーティ
ングでも不透明液体が気化した際に、気化部のセル1内
面に付着する不透明液体40が除去されやすくなり透過
率を向上できる。
【0043】また、液体が疎水性の場合、図3に示すよ
うに親水性のコーティング6’を施すか、この疎水性を
有する不透明液体40’に対して濡れにくい透明コーテ
ィング6’を施しても同様の効果が得られる。さらに、
本実施形態では濡れにくいコーティングを用いたが、表
面張力の大きい不透明液体を用いてもほば同様な効果が
得られる。
【0044】ところで、ヒータ2は抵抗値、耐久性、コ
スト等に優れた材料にて形成する必要があり、このよう
なヒータ材料としては、例えばTa(タルタン)、W
(タングステン)、Hf(ハフニウム)等の金属や、こ
れらの合金や各種の酸化物等のがあるが、これらの金属
材料は紫外から可視にかけて透明ではないため、これら
の金属材料を使用した場合には気泡発生時の透過率が減
少するという不具合がある。
【0045】そこで、このような金属材料を使用する場
合には、ヒータ2が光の透過を妨げることのないよう、
例えば図4に示すようにヒータ2の、発生する気泡5に
対応する部分2aを略コ字状、又は図5に示すようにリ
ング状に形成して光通過部分21を形成する。そして、
このようにヒータ2に光通過部分21を形成することに
より、ヒータ2を金属材料にて形成した場合でも、ヒー
タ2により光の透過が妨げられることはなくなり、気泡
発生時における光の透過率の減少を防ぐことができる。
【0046】なお、ヒータ2を透明導電膜とした場合に
おいても、透明導電膜に光通過部分を形成するようにす
れば高透過率を得ることができる。また、光通過部分2
1の形状については本実施形態で示したもの以外でも、
光路をできるだけ遮らないような構成とするならば角
形、波線等のような構成でもよい。
【0047】次に、このような構成のシャッター100
を情報伝達装置に適用したものについて説明する。
【0048】図6は、これまで説明したシャッター10
0を情報伝達装置の一例である感光体ドラムを備えたプ
リンターに適用した例を示す図であり、同図において8
は直線状の光源、9は矢印方向に回転するプリンター2
00の感光体ドラム、10,10,・・・・はシャッター1
00に直線状に多数形成されている微小な光透過領域で
ある。なお、同図において、感光体ドラム10の帯電機
構、現像機構、転写機構、定着機構等は省略している。
【0049】ところで、このような構成のプリンター2
00において、後述する図9に示す駆動制御回路からの
信号に基づき、感光体ドラム9を回転させながらシャッ
ター100を駆動する一方、特定のヒータに通電するこ
とにより光源8から出射した光Lは同図の矢印に示すよ
うにヒータが通電されている特定の光透過領域10’の
みを透過するようになっている。
【0050】そして、このように特定の光透過領域10
を選択的に透過した光L1 は、帯電している感光体ドラ
ム9を照射して光照射部のみを除電し、画像信号に基づ
く潜像をドラム9上に形成するようになっている。な
お、この後、トナー現像、転写、定着工程をへてプリン
ト用紙上に像を形成するようになっている。
【0051】このように、光源8を直線状とすると共に
微小な光透過領域10,10,・・・・が直線状に多数形成
されたシャッター100を光源8と平行に配置すること
により、簡単な構造のプリンタ200を提供することが
できる。
【0052】一方、図7はシャッター100を情報伝達
装置の一例であるカラーディスプレーに適用した例を示
す図であり、同図において、300はカラーディスプレ
ー、8’は平面状の電源であり、13はシャッター10
0の、光源8’に面する側のガラス基板(以下第1ガラ
ス基板という)、14、15は第1ガラス基板13に形
成されている導線、16は透明導電膜等により形成され
た透明なヒータ、17は第1ガラス基板13に対向して
設けられたガラス基板(以下第2ガラス基板という)で
あり、この第2ガラス基板17の表面には青、赤、緑の
カラーフィルター18a,18b,18cが規則正しく
配置されている。
【0053】なお、同図において、密閉用側面板、ヒー
タ16に印加する電力を制御する制御回路、素子外配線
等は省略している。また、カラーフィルター18a,1
8b,18cの配置方法は液晶タイプのフルカラーディ
スプレーで採用されているものと同様、様々な配列方法
があり、本実施形態においては光透過領域を平面上に多
数形成しているシャッター100に配置するようにして
カラー表示素子に応用している。
【0054】ここで、このような構成のカラーディスプ
レー300において、画像信号、色信号に基づいて第1
ガラス基板13の特定の導線14,15間に電圧を印加
して特定のヒータ16に通電すると、図8に示すように
特定の微小な光透過領域の不透明液体4が加熱され、気
泡5が発生する。そして、このようにして発生した気泡
5の透過率は高くなり、これにより光は同図に示す矢印
のように光透過領域を通過して行く。
【0055】これにより、例えば透過率が増加する状態
をON、透過しない状態をOFFとし、ON,OFFの
状態を画像信号、色信号に基づいて横方向にスキャンす
るようにすればカラー画像を表示することができる。な
お、本実施形態ではカラーフィルター18a,18b,
18cを第2ガラス基板15の表面に形成しているが、
光源8’とシャッター100との間に設置しても良い。
【0056】一方、不透明液体6に通電する電流の大き
さ又は通電時間等を制御することによって、発生する気
泡5の大きさ、形等を制御することができ、これに応じ
て各画素の透過率を制御して階調性を持たせることがで
きるようになっている。なお、階調の方法としては、こ
の他に表示面積に応じて階調表示を実現するなどしても
良い。
【0057】本実施形態から明らかなように、単純なマ
トリックス構成でも動作速度、階調制御及びフルカラー
表示を容易に達成でき、カラーディスプレー等の表示素
子を安価に製造することが可能である。また、本実施形
態においてはヒータ材料としては開口率を大きくとるこ
とができるようITO等の透明導電膜を用いているが、
不透明でもAl,Cuなど抵抗が低いものであれば既述
したように、例えばヒータの形状をリング状(図5参
照)又は矩形状(図4参照)とすればどのような材料で
も開口率を大きくとることができる。
【0058】最後に、これまで述べてきた情報伝達装置
の構成について、図9を用いて簡単に説明する。
【0059】本発明に係るプリンター、カラーディスプ
レー等の情報伝達装置においては、同図に示すようにシ
ャッター100には走査信号印加回路402及び情報信
号印加回路403が接続されており、これらの走査信号
印加回路402及び情報信号印加回路403には駆動制
御回路404及びグラフィックコントローラ405が順
に接続されている。そして、グラフィックコントローラ
405からはデータと走査方式信号とが、駆動制御回路
404を介して走査信号制御回路406及び情報信号制
御回路407へ送信されるようになっている。
【0060】このうちのデータは、これらの走査信号制
御回路406及び情報信号制御回路407によって走査
線アドレスデータと表示データに変換され、また他方の
走査方式信号は、そのまま走査信号印加回路402及び
情報信号印加回路403に送られるようになっている。
【0061】さらに、走査信号印加回路402は、走査
線アドレスデータによって決まる走査ヒータに走査方式
信号によって決まる波形の走査信号を印加し、また情報
信号印加回路403は、表示データによって送られる白
又は黒の表示内容と走査方式信号の2つによって決まる
波形の情報信号を印加するように構成されている。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容器内に密閉された不透明液体を加熱手段にて加熱気化
することにより、光の透過率を選択的に変化させること
ができるので、簡単な構成で光遮蔽装置を製造できる、
また、この光遮蔽装置は、液晶を用いた構成に比べて配
向膜、偏光フイルター等を必要とせず、透過率をほぼ1
00%にでき、視野角も広くすることができる。さら
に、加熱手段を透明導電膜で形成することにより、光の
透過を遮る構成部材をなくすことができ、透過率が高
く、また開口率も大きい光遮蔽装置を提供することがで
きる。また、加熱手段を金属材料にて形成した場合で
も、加熱手段に光通過部分を形成することにより、光の
透過を妨げないようにすることができる。
【0063】また、このような構成の光遮蔽装置を用い
ることにより、非常に簡単な構成でプリントが可能にな
り、安価で高性能なプリンターが実現できる。
【0064】さらに、このような構成の光遮蔽装置を用
いることにより、非常に簡単な構成で画像表示素子が構
成でき、安価で高性能な軽量、薄型フルカラーディスプ
レーが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光遮蔽装置の第1の実施形態を示
す内部構成図。
【図2】本発明に係る光遮蔽装置の第2の実施形態を示
す内部構成図。
【図3】本発明に係る光遮蔽装置の第3の実施形態を示
す内部構成図。
【図4】上記光遮蔽装置のヒータを金属材料にて形成し
た場合の一例を示す平面図。
【図5】上記ヒータを金属材料にて形成した場合の他の
一例を示す平面図。
【図6】上記光遮蔽装置をプリンターに適用した例を示
す図。
【図7】上記光遮蔽装置を表示素子に適用した例を示す
図。
【図8】情報伝達装置の構成を示す図。
【図9】従来の液晶シャッターにおける非通電時の液晶
の状態と光の透過との関係を示す図。
【図10】従来の液晶シャッターにおける非通電時の液
晶の状態と光の透過との関係を示す図。
【図11】従来の液晶シャッターにおける非通電時の液
晶の状態と光の透過との関係を示す図。
【符号の説明】
1 透明ガラスセル 1a,1b ガラス基板 2,16 ヒータ 3,14,15 導線 4,40 不透明液体 5 気泡 6,6’ コーティング 9 感光体ドラム 21 リング部分 100 シャッター 10,R 光透過領域 200 プリンター 300 カラーディスプレー 405 グラフィックコントローラ 407 情報信号制御回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過率を変えて光を選択的に遮断する光
    遮蔽装置において、 不透明な液状物質と、 前記不透明な液状物質を密封した透明容器と、 前記透明容器の内部に設けられ、微小な光透過領域内の
    前記液状物質を加熱気化させる一方、加熱の停止により
    気化した前記液状物質を凝縮させる加熱手段と、 を備え、 前記光透過領域に光を透過させる際には前記加熱手段に
    より前記光透過領域内の液状物質を加熱気化させて前記
    光透過領域における透過率を高くし、前記光を遮蔽する
    際には前記加熱を停止して前記気化した液状物質を凝縮
    させて該光透過領域における透過率を低くするようにし
    たことを特徴とする光遮蔽装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段を、前記透明容器の外面を
    形成する対向した2枚の透明基板の少なくとも一方の内
    面に設けたことを特徴とする請求項1記載の光遮蔽装
    置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は透明導電膜であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の光遮蔽装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段を不透明な金属材料で形成
    する一方、光の透過を妨げないよう該加熱手段の、前記
    液状物質の気化部分に臨む部分に光通過部分を形成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の光遮蔽装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段の加熱及び加熱の停止をパ
    ルス的に行うことを特徴とする請求項1乃至4記載の光
    遮蔽装置。
  6. 【請求項6】 前記液状物質を水性とし、前記加熱手段
    の表面及び該加熱手段に面する前記透明基板の内面には
    発水性を有するコーティングを施したことを特徴とする
    請求項1乃至5記載の光遮蔽装置。
  7. 【請求項7】 前記液状物質を疎水性とし、前記加熱手
    段の表面及び該加熱手段に面する前記透明基板の内面に
    は親水性を有するコーティングもしくは該液状物質に対
    して濡れにくい透明のコーティングを施したことを特徴
    とする請求項1乃至5記載の光遮蔽装置。
  8. 【請求項8】 データ信号及び走査方式信号を出力する
    グラフィックコントローラと、走査線アドレスデータ及
    び走査方式信号を出力する情報信号制御回路と、走査電
    極及び情報電極を有する光遮蔽装置とを備え、光源から
    出射した光を前記光遮蔽装置により感光体ドラムに選択
    的に照射する構成の露光工程を有する情報伝達装置にお
    いて、 前記光遮蔽装置を請求項1乃至7記載の光遮蔽装置とす
    ると共に前記光源を直線状とする一方、該光遮蔽装置の
    微小な光透過領域を直線状に多数形成すると共に該光遮
    蔽装置を前記直線状の光源と平行に配置したことを特徴
    とする情報伝達装置。
  9. 【請求項9】 データ信号及び走査方式信号を出力する
    グラフィックコントローラと、走査線アドレスデータ及
    び走査方式信号を出力する情報信号制御回路と、走査電
    極及び情報電極を有する光遮蔽装置とを備え、光源から
    出射した光を前記光遮蔽装置により選択的に透過させて
    画像を表示する構成の情報伝達装置において、 前記光遮蔽装置を請求項1乃至7記載の光遮蔽装置とす
    ると共に前記光源を平面状とする一方、該光遮蔽装置の
    微小な光透過領域を平面状に多数形成すると共に該光遮
    蔽装置を前記平面状の光源と平行に配置したことを特徴
    とする情報伝達装置。
  10. 【請求項10】 前記光遮蔽装置は、前記加熱手段に通
    電する導線を前記透明基板に格子状に施す一方、特定の
    前記加熱手段に通電して特定箇所の前記液体物質を気化
    させ、透過率を変化させる構成としたことを特徴とする
    請求項9記載の情報伝達装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268694A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Koichi Nakayama 3次元画像表示装置
CN102998828A (zh) * 2011-09-13 2013-03-27 联想(新加坡)私人有限公司 具备液晶百叶窗的电子设备

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JP2008268694A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Koichi Nakayama 3次元画像表示装置
CN102998828A (zh) * 2011-09-13 2013-03-27 联想(新加坡)私人有限公司 具备液晶百叶窗的电子设备

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