JPH09189568A - 収束値予測方法および装置 - Google Patents

収束値予測方法および装置

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JPH09189568A
JPH09189568A JP8002387A JP238796A JPH09189568A JP H09189568 A JPH09189568 A JP H09189568A JP 8002387 A JP8002387 A JP 8002387A JP 238796 A JP238796 A JP 238796A JP H09189568 A JPH09189568 A JP H09189568A
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JP8002387A
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Akira Miyamoto
章 宮本
Shunji Mori
俊二 森
Yuji Yamazawa
雄二 山沢
Koji Ono
耕治 大野
Takanori Ito
貴則 伊藤
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Hitachi Ltd
Hitachi High Tech Control Systems Corp
Hitachi Electric Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Naka Electronics Co Ltd
Hitachi Electric Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定値に関する収束値を容易に予測するこ
と。 【解決手段】 被測定信号eをサンプルホールド回路1
2により各サンプリング周期毎にサンプリングし、この
サンプリング値をサンプリング周期間アナログメモリ3
0に記憶すると共に、引算回路14を介して積分器16
に入力する。積分器16でサンプリング値とその後に入
力された被測定信号eとの偏差をサンプリング周期間順
次積分し、この積分値を次のサンプリング周期に相当す
る時間だけアナログメモリ46に記憶すると共に、この
積分値に係数設定器20で係数Kを積算し、この積算値
を加算器22に転送する。そして、加算器22で、積算
値とサンプリング値とを加算し、この加算値をサンプル
ホールド回路24に転送し、この加算値を被測定信号の
収束値として、次のサンプリング周期に相当する時間だ
けアナログメモリ50に記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収束値予測方法お
よび装置に係り、特に、水位、水圧などのプロセス量や
プラントの状態量など測定対象から得られた測定値の変
化の度合いが極めて緩やかな場合でも、その変化量の収
束値を精度よく予測するに好適な収束値予測方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラントなどの測定対象を測定して得ら
れた測定値の変化量を検出する方法として、例えば、特
開昭60−24428号公報に記載されているものが知
られている。この方法は、被測定量を所定時間毎にサン
プリングして検出し、検出値を記憶するとともにその記
憶値とその後の被測定量とを比較してサンプリング周期
内における両者の差をサンプリング周期間積分し、この
積分値の大きさによって被測定量の変化量を検出するも
のである。この方法によれば、サンプリング周期間にお
ける測定値(被測定量)の変化量をサンプリング周期ご
とに断続的に検出することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の検出方
法では、測定値の変化量を断続的に検出することはでき
るが、測定値が収束すると予測される収束値を測定値か
ら予測することはできない。
【0004】すなわち、測定値の変化はプロセス、プラ
ントなどを構成する機器(測定対象)の特性に依存して
おり、しかも、測定対象は、一次遅れ要素、二次遅れ要
素、三次遅れ要素、不感帯要素、むだ時間要素、非線形
要素などを含む複合体で構成されていることが多く、測
定対象の応答のしかたをすべて考慮して測定値に関する
収束値を予測することは困難である。さらに、測定値が
アナログ量で得られた場合、測定値は時々刻々と連続的
に変化するので、測定値の変化量を検出し、この検出値
から測定値に関する収束値を予測したとしても、予測に
より得られた収束値も時々刻々と変化し、予測した収束
値を事前警報、異常警報などの設定値に利用することは
実用上困難である。なお、コンピュータを用いて測定値
を統計的手法で処理したり、制御対象に関する制御モデ
ルに測定値を適用したりして測定値に関する収束値を予
測する方法を採用することもできるが、この方法では、
測定対象に応じてプログラムや制御モデルを作成しなけ
らばならず、構成が複雑になるとともに汎用性が低下す
る。
【0005】本発明の目的は、測定対象についての測定
値から測定値に関する収束値を容易に予測することがで
きる収束値予測方法および装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、測定対象についての測定値を示す被測定
信号を入力してサンプリングし、このサンプリングによ
り得られたサンプリング値を記憶し、この記憶値とその
後に入力された被測定信号とを順次比較して所定時間内
における両者の偏差を積分し、この積分値に係数を積算
し、この積算値と記憶されたサンプリング値とを加算
し、この加算値から被測定信号の収束値を予測する収束
値予測方法を採用したものである。
【0007】また、本発明は、被測定信号を所定周期毎
にサンプリングするものとして、測定対象についての測
定値を示す被測定信号を入力して所定周期毎に順次サン
プリングし、このサンプリングにより得られたサンプリ
ング値を順次記憶し、この記憶値とその後に入力された
被測定信号とを順次比較してサンプリング周期内におけ
る両者の偏差を積分し、この積分値を次のサンプリング
周期間記憶し、記憶した積分値に係数を積算し、この積
算値とこの積算値に関連する積分値に属する値として記
憶されたサンプリング値とを加算し、この加算値から被
測定信号の収束値を予測する収束値予測方法を採用した
ものである。この場合、この加算値を記憶し、記憶した
加算値から被測定信号の収束値を予測する方法とするこ
ともできる。
【0008】前記各方法を採用するに際しては、積分値
に積算される係数を、測定対象の応答遅れに相当する時
間を積分時間の2乗で除算した値に設定することができ
る。
【0009】また、本発明は、測定対象についての測定
値を示す被測定信号を入力してサンプリングするサンプ
リング手段と、サンプリング手段のサンプリングにより
得られたサンプリング値を記憶するサンプリング値記憶
手段と、サンプリング値記憶手段の記憶値とこの記憶値
に対応した被測定信号より後に入力された被測定信号と
を順次比較して所定時間内における両者の偏差を積分す
る積分手段と、積分手段の積分による積分値に係数を積
算する係数積算手段と、係数積算手段の積算による積算
値とサンプリング値記憶手段に記憶されたサンプリング
値とを加算し加算値を被測定信号の収束値に関する予測
値として出力する加算手段とを備えている収束値予測装
置を構成したものである。
【0010】さらに、本発明は、被測定信号を所定周期
毎にサンプリングする装置として、測定対象についての
測定値を示す被測定信号を入力して所定周期毎にサンプ
リングするサンプリング手段と、サンプリング手段のサ
ンプリングにより得られたサンプリング値をサンプリン
グ周期間順次記憶するサンプリング値記憶手段と、サン
プリング値記憶手段の記憶値とこの記憶値に対応した被
測定信号より後に入力された被測定信号とを順次比較し
てサンプリング周期内における両者の偏差を積分する積
分手段と、積分手段の積分による積分値を次のサンプリ
ング周期間記憶する積分値記憶手段と、積分値記憶手段
に記憶された積分値に係数を積算する係数積算手段と、
係数積算手段の積算による積算値とサンプリング値記憶
手段に記憶されたサンプリング値とを加算し加算値を被
測定信号の収束値に関する信号として出力する加算手段
とを備えている収束値予測装置を構成したものである。
この装置を構成する場合、加算手段の出力による収束値
を記憶する収束値記憶手段を設けることもできる。
【0011】前記各収束値予測装置を構成するに際して
は、係数積算手段の係数は、測定対象の応答遅れに相当
する時間を積分時間の2乗で除算した値に設定してなる
ものとすることができる。
【0012】前記した手段によれば、測定対象の応答を
すべて一次遅れとみると、被測定信号に関する収束値
は、被測定信号の現在値と、測定対象の時定数×被測定
信号の微分値との和で表される。しかも、被測定信号の
微分値は、被測定信号の所定時間(サンプリング周期
間)における積分値と定数とを積算した式で表される。
そして、定数と測定対象の時定数とを積算したものを係
数とすると、被測定信号の現在値は被測定信号をサンプ
リングして得られたサンプリング値で表され、測定対象
の時定数×被測定信号の微分値は、係数と被測定信号の
所定時間(サンプリング期間)における積分値との積で
表される。このため、被測定信号に関するサンプリング
値と被測定信号を所定時間(サンプリング周期間)積分
した積分値とを加算すれば、この加算値から被測定信号
に関する収束値を予測することができる。
【0013】測定対象の応答をすべて一次遅れとみなし
た場合、被測定信号に関する収束値がすべての測定対象
について高精度に得られることはない。しかし、測定対
象を制御する自動制御系における制御設定値の近傍、例
えば、±30%以内や異常値近傍、例えば、上限異常値
の+30%内、下限異常値の−30%内では、制御対象
の応答は一次遅れに近く、測定対象の応答をすべて一次
遅れとみなして得られた収束値を制御信号や警報信号の
設定値等に用いても十分実用に供せられる。
【0014】さらに、収束値を一定時間記憶すること
で、収束値が被測定信号の変化に応じて時々刻々変換す
るのを防止することができ、収束値を制御信号や警報信
号の設定値等に用いても、制御系や測定系に不必要なじ
ょう乱を与えるの防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施形態を示す収束値
予測装置の全体構成図である。
【0017】図1において、収束値予測装置は、サンプ
ルホールド回路12、引算回路14、積分器16、サン
プルホールド回路18、係数設定器20、加算器22、
サンプルホールド回路24を備えており、サンプルホー
ルド回路12が入力端子10に接続され、サンプルホー
ルド回路24が出力端子26に接続されている。
【0018】入力端子10には、測定対象(プロセス、
プラントなど)を測定して得られた測定値を示す被測定
信号、例えば、水道施設などにおける水位、水圧、火力
発電プラントの温度、圧力、電圧、電流等に関する信号
が入力されている。サンプルホールド回路12は、スイ
ッチ28、アナログメモリ30を備えており、入力端子
10から被測定信号eを入力すると共に、タイミングパ
ルス発生器(図示省略)から出力されるタイミングパル
ス100を所定の周期で順次受け、図2(a)〜(c)
に示すように、タイミングパルス100に応答してスイ
ッチ28を一定時間のみ閉じて被測定信号eをサンプリ
ング周期毎に順次サンプリングし、サンプリングにより
得られたサンプリング値(アナログ値)e1、e2、e
3を各サンプリング周期間アナログメモリ30に記憶
し、記憶したサンプリング値e1、e2、e3を順次引
算回路14に出力するサンプリング手段およびサンプリ
ング値記憶手段を構成するようになっている。
【0019】引算回路14は抵抗32、34、インバー
タ36を備えて構成されており、サンプルホールド回路
12の出力信号を抵抗32を介して積分器16に出力す
るとともに、入力端子10に入力された被測定信号eを
インバータ36で反転し、反転した信号を抵抗34を介
して積分器16に出力するようになっている。すなわ
ち、引算回路14は、サンプルホールド回路12に記憶
されたサンプリング値とその後に入力された被測定信号
eとの偏差を算出する偏差算出手段を構成するようにな
っている。積分器16は、リセットスイッチ38、コン
デンサ40、演算増幅器42を備えて構成されており、
演算増幅器42の入出力間にリセットスイッチ38、コ
ンデンサ40がそれぞれ並列に接続されている。積分器
42は、図2(a)、(e)に示すように、リセットス
イッチ38が開いているときに、引算回路14の出力信
号を各サンプリング周期間(Δt0〜Δt3)積分し、
積分値S0、S1、S2、S3を順次サンプルホールド
回路18に出力するようになっている。リセットスイッ
チ38は、スイッチ28と同期してタイミングパルス1
00により接点を一定時間のみ閉じて積分器42による
積分値をリセットするようになっている。すなわち、引
算回路14と積分器16は、サンプルホールド回路12
に記憶されたサンプリング値とその後に入力された被測
定信号eとを順次比較して各サンプリング周期内におけ
る両者の偏差を積分する積分手段として構成されてい
る。
【0020】サンプルホールド回路18は、スイッチ4
4、アナログメモリ46を備えて構成されている。スイ
ッチ44は、図2(d)に示すように、タイミングパル
ス102(タイミングパルス100が発生する直前に発
生するタイミングパルス)に応答して一定時間のみ接点
を閉じ、積分器16による積分値S0、S1、S2、S
3を順次アナログメモリ46に転送するようになってい
る。アナログメモリ46はスイッチ44から順次転送さ
れる積分値S0、S1、S2、S3をそれぞれ次のサン
プリング周期間記憶するようになっている。例えば、サ
ンプリング周期Δt1で得られた積分値S1を次のサン
プリング周期Δt2の間(正確に次のサンプリング周期
に相当する時間)だけ記憶する。すなわち、サンプルホ
ールド回路18は、積分器16により各サンプリング周
期毎に積分された積分値を次のサンプリング周期間記憶
する積分値記憶手段として構成されている。
【0021】係数設定器20はサンプルホールド回路1
8の出力に係数を積算する係数積算手段を構成するよう
になっており、係数設定器20の出力が加算器22に入
力されている。加算器22は、係数設定器20の出力と
サンプルホールド回路12の出力とを加算し、この加算
値を被測定信号eの収束値に関する予測値として出力す
る加算手段として構成されている。具体的には、係数設
定器20と加算器22は以下の点を考慮して構成されて
いる。
【0022】(1)被測定信号の収束値を自動制御系の
フィードバック値として使用する場合:制御設定値近
傍、例えば、設定値の±30%内では、制御対象は、ほ
とんど一次遅れに近い応答を示す。また、設定値の誤差
は自動制御系の制御ループ内で吸収される(自動制御系
では、偏差が0になるように補正される)。
【0023】(2)被測定信号の収束値を異常警報に使
用する場合:異常値の近傍、例えば、異常値の±30%
内では、一般に、機械(制御対象)の経済的設計の考え
方により、異常値は飽和するので、制御対象は、ほとん
ど一次遅れに近い応答を示す。
【0024】(1)〜(2)で示したことを考慮する
と、被測定信号の収束値を、例えば、自動制御系のフィ
ードバック信号として使用したり、プロセス量の異常警
報用に使用したりすることに限定すれば、測定対象の応
答を一次遅れで近似してもほとんど問題なく実用化でき
る。
【0025】そこで、測定対象の応答を一次遅れとみな
すと、被測定信号については次の式が成り立つ。
【0026】すなわち、被測定信号をE(t)とし、E
(t)のt=0のときの値を0とし、t=tにおけるE
(t)の応答を一次遅れとすると、被測定信号E(t)
は次の数1式で表せる。
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】数3から、現在値と、T×微分値(変化
率)が検出できれば、被測定信号の収束値(予測値)が
求められることになる。
【0031】ここで、図3に示すように、被測定信号を
y=axtで表した場合、積分器16の積分値Sはサン
プリング周期Δtを底辺とし、変化量εを高さとする三
角形の面積に相当し、次の式で表せる。S=(1/2)
×Δt×ε また、変化量εは、Δt×dE/dtで表せるから、S
=(1/2)×Δt×ε=(1/2)×Δt×Δt×d
E/dtとなる。このため、dE/dt=2/(Δt)
2×Sで表せる。従って、前記数3式は次の数4式で表
せる。
【0032】
【数4】
【0033】数4式から分かるように、係数設定器20
には、係数K=T×2/(Δt)2が設定されており、
この係数Kが係数設定器20で積分器16の積分値S
(サンプルホールド回路18の出力)に積算される。な
お、Tは、制御対象(プロセス、プラント)の応答によ
って定まる時定数である。
【0034】一方、加算器22には、係数設定器20の
出力(T×2/(Δt)2×S)ととともに、E(t)
の現在値として、サンプルホールド回路12のサンプリ
ング値が入力されている。このため、サンプルホールド
回路18から係数設定器20に各サンプリング周期毎に
積分値S0、S1、S2、S3が入力されると、この積
分値に係数Kが積算され、係数設定器20からは、図2
(f)に示すような信号が出力される。この信号が加算
器22において、図2(c)に示すサンプリング値と加
算されると、加算器22からは、図2(g)に示すよう
に、収束値を示す信号が出力される。このように、加算
器22において、数4式に従った演算を実行すること
で、被測定信号の収束値を予測演算することができる。
そして、この収束値は、サンプルホールド回路24を介
して出力端子26から出力される。
【0035】サンプルホールド回路24は、スイッチ4
8、アナログメモリ50を備えて構成されている。スイ
ッチ48は、タイミングパルス102によりスイッチ4
4と同期して一定時間のみ接点を閉じ、加算器22から
の信号をアナログメモリ50に転送するようになってい
る。アナログメモリ50は、スイッチ48からの信号を
各サンプリング周期間記憶し、記憶した信号を出力端子
26に順次出力するようになっている。すなわち、サン
プルホールド回路24は、加算器22からの信号(収束
値)を記憶する収束値(予測値)記憶手段として構成さ
れている。そして、一定時間記憶される収束値を用いる
ことで、収束値が被測定信号の変化に応じて時々刻々変
換するのを防止することができる。さらに、一定時間記
憶される収束値を、事前警報や異常警報の設定値等に用
いても、制御系や測定系に不必要なじょう乱(ハンチン
グ、オーバーシュート)を与えるの防止することができ
る。
【0036】上記構成において、図2に示すように、入
力端子10に被測定信号eが入力されたときに、この被
測定信号eを時刻t1でサンプルホールド回路12がサ
ンプリングすると、サンプリング値e1がサンプリング
周期Δt1間アナログメモリ30に記憶されると共に、
サンプリング値e1が引算回路14を介して積分器16
に入力される。積分器16はサンプリング値e1とその
後に入力された被測定信号eとの偏差をサンプリング周
期Δt1間順次積分する。積分器16により得られた積
分値S1は、時刻t2でタイミングパルス100に同期
してリセットされるが、リセットされる直前の積分値S
1がタイミングパルス102に同期してサンプルホール
ド回路18のアナログメモリ46に記憶される。この積
分値S1は次のサンプリング周期Δt2に相当する時間
アナログメモリ46に記憶されると共に、係数設定器2
0に転送される。係数設定器20で積分値S1に係数K
が積算されると、この積算値M2が加算器22に転送さ
れる。加算器22では、積算値M2とサンプリング値e
1とを加算し、加算値をサンプルホールド回路24に転
送する。サンプルホールド回路24ではタイミングパル
ス102に同期して加算値を次のサンプリング周期Δt
2に相当する時間アナログメモリ50に記憶する。
【0037】次に、被測定信号eを時刻t2でサンプル
ホールド回路12がサンプリングすると、サンプリング
値e2がサンプリング周期Δt2間アナログメモリ30
に記憶されると共に、サンプリング値e2が引算回路1
4を介して積分器16に入力される。積分器16がサン
プリング値e2とその後に入力された被測定信号eとの
偏差をサンプリング周期Δt2間順次積分すると、時刻
t3でタイミングパルス100に同期してリセットされ
る直前の積分値S2がタイミングパルス102に同期し
てサンプルホールド回路18のアナログメモリ46に記
憶される。この積分値S2は次のサンプリング周期Δt
3に相当する時間アナログメモリ46に記憶されると共
に、係数設定器20に転送される。係数設定器20で積
分値S2に係数Kが積算されると、この積算値M3が加
算器22に転送される。加算器22では、積算値M3と
サンプリング値e2とが加算され、この加算値がサンプ
ルホールド回路24に転送される。そして、この加算値
は次のサンプリング周期Δt3に相当する時間アナログ
メモリ50に記憶される。
【0038】このように、本実施形態においては、各サ
ンプリング周期毎に、現在値(サンプリング値)と、T
×微分値(係数設定器20の出力)を検出し、各検出値
を加算し、この加算値を求めているため、この加算値
を、被測定信号の収束値(予測値)として用いることが
できる。しかも、測定対象の応答を一次遅れとみなして
いるため、各サンプリング周期で求められた収束値は、
図2(g)に示すように、一定の値を示すことになる。
【0039】前記実施形態においては、各サンプリング
周期毎に、現在値と、T×微分値(変化率)を検出し、
各検出値を加算するものについて述べたが、あるサンプ
リング周期のみについて、現在値と、T×微分値(変化
率)を検出し、各検出値を加算し、この加算値を被測定
信号の収束値として用いることもできる。
【0040】また、前記実施形態においては、各サンプ
リング周期毎に算出された加算値を一定時間アナログメ
モリ50に記憶するようにしているため、この加算値を
被測定信号の収束値として用いても、収束値が被測定信
号の変化に応じて時々刻々変換するのを防止することが
できる。さらに、一定時間記憶される収束値を、事前警
報や異常警報の設定値等に用いても、制御系や測定系に
不必要なじょう乱(ハンチング、オーバーシュート)を
与えるの防止することができる。
【0041】また、本発明の応用例として、図4に示す
ように、指令値と設定値との偏差に応じた信号を出力す
る偏差信号発生器52、偏差信号発生器52の出力信号
を零に抑制するための制御信号をプロセス56に出力す
る制御回路54、プロセス56の状態量を計測するセン
サ58を有する制御システムのフィードバック系に収束
値予測装置を設けたものを構成することができる。この
場合、収束値予測装置は、センサ58の出力(被測定信
号)から常に収束値を予測演算し、この予測演算値を設
定値としているので、図5(a)に示すように、プロセ
ス56の応答がオーバーシュートすることなく、設定値
に近付けることができる。なお、従来の制御系の構成で
は、図5(b)に示すように、プロセスの応答にオーバ
ーシュートが生じる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定対象の応答を一次遅れとみなし、被測定信号のサン
プリング値と被測定信号の時定数×微分値との和を基
に、被測定信号が収束すると予測される収束値を求める
ようにしたため、簡単な構成でも被測定信号から被測定
信号の収束値を予測することができる。さらに、予測演
算された収束値を自動制御系の設定値に用いても、制御
対象の応答にハンチングやオーバーシュートが生じるの
を防止することができ、制御対象を制御する制御系の制
御性能の向上および制御対象の信頼性の向上に寄与する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す収束値予測装置の全
体構成図である。
【図2】図1に示す装置の各部の動作を説明するための
波形図である。
【図3】被測定信号に対する積分値の算出方法を説明す
るための図である。
【図4】本発明の応用例を示すシステム構成図である。
【図5】図4に示すシステムの特性と従来システムの特
性を説明するための特性図である。
【符号の説明】
10 入力端子 12 サンプルホールド回路 14 引算回路 16 積分器 18 サンプルホールド回路 20 係数設定器 22 加算器 24 サンプルホールド回路 26 出力端子 28 スイッチ 30 アナログメモリ 44 スイッチ 46 アナログメモリ 48 スイッチ 50 アナログメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 俊二 茨城県日立市東金沢町一丁目15番25号 株 式会社日立エレクトリックシステムズ内 (72)発明者 山沢 雄二 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 大野 耕治 茨城県東茨城郡内原町三湯字訳山500番地 日立那珂エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 伊藤 貴則 茨城県東茨城郡内原町三湯字訳山500番地 日立那珂エレクトロニクス株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象についての測定値を示す被測定
    信号を入力してサンプリングし、このサンプリングによ
    り得られたサンプリング値を記憶し、この記憶値とその
    後に入力された被測定信号とを順次比較して所定時間内
    における両者の偏差を積分し、この積分値に係数を積算
    し、この積算値と記憶されたサンプリング値とを加算
    し、この加算値から被測定信号の収束値を予測する収束
    値予測方法。
  2. 【請求項2】 測定対象についての測定値を示す被測定
    信号を入力して所定周期毎に順次サンプリングし、この
    サンプリングにより得られたサンプリング値を順次記憶
    し、この記憶値とその後に入力された被測定信号とを順
    次比較してサンプリング周期内における両者の偏差を積
    分し、この積分値を次のサンプリング周期間記憶し、記
    憶した積分値に係数を積算し、この積算値とこの積算値
    に関連する積分値に属する値として記憶されたサンプリ
    ング値とを加算し、この加算値から被測定信号の収束値
    を予測する収束値予測方法。
  3. 【請求項3】 測定対象についての測定値を示す被測定
    信号を入力して所定周期毎に順次サンプリングし、この
    サンプリングにより得られたサンプリング値を順次記憶
    し、この記憶値とその後に入力された被測定信号とを順
    次比較してサンプリング周期内における両者の偏差を積
    分し、この積分値を次のサンプリング周期間記憶し、記
    憶した積分値に係数を積算し、この積算値とこの積算値
    に関連する積分値に属する値として記憶されたサンプリ
    ング値とを加算し、この加算値を記憶し、記憶した加算
    値から被測定信号の収束値を予測する収束値予測方法。
  4. 【請求項4】 積分値に積算される係数を、測定対象の
    応答遅れに相当する時間を積分時間の2乗で除算した値
    に設定する請求項1、2または3記載の収束値予測方
    法。
  5. 【請求項5】 測定対象についての測定値を示す被測定
    信号を入力してサンプリングするサンプリング手段と、
    サンプリング手段のサンプリングにより得られたサンプ
    リング値を記憶するサンプリング値記憶手段と、サンプ
    リング値記憶手段の記憶値とこの記憶値に対応した被測
    定信号より後に入力された被測定信号とを順次比較して
    所定時間内における両者の偏差を積分する積分手段と、
    積分手段の積分による積分値に係数を積算する係数積算
    手段と、係数積算手段の積算による積算値とサンプリン
    グ値記憶手段に記憶されたサンプリング値とを加算し加
    算値を被測定信号の収束値に関する信号として出力する
    加算手段とを備えている収束値予測装置。
  6. 【請求項6】 測定対象についての測定値を示す被測定
    信号を入力して所定周期毎にサンプリングするサンプリ
    ング手段と、サンプリング手段のサンプリングにより得
    られたサンプリング値をサンプリング周期間順次記憶す
    るサンプリング値記憶手段と、サンプリング値記憶手段
    の記憶値とこの記憶値に対応した被測定信号より後に入
    力された被測定信号とを順次比較してサンプリング周期
    内における両者の偏差を積分する積分手段と、積分手段
    の積分による積分値を次のサンプリング周期間記憶する
    積分値記憶手段と、積分値記憶手段に記憶された積分値
    に係数を積算する係数積算手段と、係数積算手段の積算
    による積算値とサンプリング値記憶手段に記憶されたサ
    ンプリング値とを加算し加算値を被測定信号の収束値に
    関する信号として出力する加算手段とを備えている収束
    値予測装置。
  7. 【請求項7】 測定対象についての測定値を示す被測定
    信号を入力して所定周期毎にサンプリングするサンプリ
    ング手段と、サンプリング手段のサンプリングにより得
    られたサンプリング値をサンプリング周期間順次記憶す
    るサンプリング値記憶手段と、サンプリング値記憶手段
    の記憶値とこの記憶値に対応した被測定信号より後に入
    力された被測定信号とを順次比較してサンプリング周期
    内における両者の偏差を積分する積分手段と、積分手段
    の積分による積分値を次のサンプリング周期間記憶する
    積分値記憶手段と、積分値記憶手段に記憶された積分値
    に係数を積算する係数積算手段と、係数積算手段の積算
    による積算値とサンプリング値記憶手段に記憶されたサ
    ンプリング値とを加算し加算値を被測定信号の収束値に
    関する信号として出力する加算手段と、加算手段の出力
    による収束値を記憶する収束値記憶手段とを備えている
    収束値予測装置。
  8. 【請求項8】 係数積算手段の係数は、測定対象の応答
    遅れに相当する時間を積分時間の2乗で除算した値に設
    定してなる請求項5、6または7記載の収束値予測装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002055026A (ja) * 2000-08-10 2002-02-20 Toyo Tire & Rubber Co Ltd タイヤの高速ユニフォミティ計測方法およびその装置並びにタイヤの選別方法
JP2016162139A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 富士通株式会社 情報処理装置、モデル生成プログラムおよびモデル生成方法
JP2020085679A (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 日本電産株式会社 信号処理装置、モータおよびファンモータ

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