JPH0612976U - ガス絶縁開閉装置の異常過熱検出装置 - Google Patents

ガス絶縁開閉装置の異常過熱検出装置

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JPH0612976U
JPH0612976U JP4968692U JP4968692U JPH0612976U JP H0612976 U JPH0612976 U JP H0612976U JP 4968692 U JP4968692 U JP 4968692U JP 4968692 U JP4968692 U JP 4968692U JP H0612976 U JPH0612976 U JP H0612976U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ガス絶縁開閉装置の容器内で発生する異常過熱
を感度よく検出する。 【構成】容器内のガス圧力を検出する圧力センサ1と、
容器外の温度を検出する温度センサ2と、検出されたガ
ス圧力を常温でのガス圧力Pn に換算する常温換算ガス
圧力演算手段5とを設ける。毎日朝5時に演算された常
温換算ガス圧力Pn を前日以前の同じ時刻に演算された
常温換算ガス圧力の最低値と比較して、最も低い値の常
温換算ガス圧力をベース圧力Ps として選択する。ベー
ス圧力Psと、朝5時の外乱による常温換算ガス圧力の
最大低下分と、最大負荷電流通電時のガス圧力の上昇分
と、外乱によるガス圧力の最大上昇分とを加算して過熱
判定レベルPr を求める。常温換算ガス圧力Pn を過熱
判定レベルPr と比較して、Pn >Pr が検出されたと
きに異常過熱検出信号を発生させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ガス絶縁開閉装置の容器内で異常過熱が生じたか否かの検出を行う 異常過熱検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス絶縁開閉装置の内部で、通電異常(接触抵抗の増大等)や、電気的な接触 部の接触不良等により異常過熱が生じているか否かを検出する装置として、容器 内のガス圧力を検出することにより異常過熱の有無を検出するようにしたものが ある。
【0003】 この種の検出装置は、ガス絶縁開閉装置の容器内のガスの圧力を検出する圧力 センサと、容器外の温度を検出する温度センサと、圧力センサの検出出力と温度 センサの検出出力とを入力として圧力センサが検出したガス圧力を常温(通常は 20℃)でのガス圧力に換算する演算を行って常温換算ガス圧力を求める常温換 算ガス圧力演算手段と、常温換算ガス圧力を過熱判定レベルと比較して常温換算 ガス圧力が過熱判定レベルを超えたときに容器内で異常過熱が発生していると判 定する異常過熱判定手段とにより構成されている。
【0004】 図6はこの検出方法に用いる装置の概略構成を示したもので、同図において1 はガス絶縁開閉装置の容器内の圧力を検出する圧力センサ、2は容器外の温度を 検出する温度センサである。これらのセンサの出力はセンサ入力部3を介してコ ンピュータ4に入力される。
【0005】 コンピュータは、所定の時間毎に、例えば10分毎に圧力センサの検出値と温 度センサの検出値とを読み込んで、圧力センサの検出値を常温での圧力値に換算 する演算を行う。ここで容器内のガスのガス密度係数をL、常温を20℃とし、 時刻nにおけるガス圧力の検出値をPxn、温度の検出値をTn 、常温換算ガス圧 力をPn 、とすると、Pn は下記の式により求められる。
【0006】 Pn =Pxn+L(20−Tn ) …(1) 上記の演算を行う過程により、常温換算ガス圧力演算手段が実現される。
【0007】 異常過熱判定手段を実現する過程では、上記常温換算ガス圧力Pn を過熱判定 レベルと比較することにより、異常過熱の有無を判定する。即ち、容器内で異常 過熱が生じていないときの容器内の圧力上昇は、外気温の上昇によるガス圧力の 上昇及び定常時の通電に伴って生じる発熱によるガス圧力の上昇のみであるため 、常温換算ガス圧力が一定の範囲を超えることはない。これに対し、容器内のガ ス圧力の上昇の要因に異常過熱が加わると、常温換算ガス圧力が所定の範囲を超 えて上昇する。従って適宜に設定した判定レベルPr と各サンプリング時刻の常 温換算ガス圧力Pn とを比較して、Pn >Pr となったときに異常加熱が生じた ことを検出することができる。従来の検出装置では、例えば10分毎にサンプリ ングを行ってサンプリング値から演算した常温換算ガス圧力を過熱判定レベルP r と比較し、連続して2回常温換算ガス圧力が過熱判定レベルを超えたことが検 出されたときに警報等の過熱検出出力を発生する。
【0008】 従来の異常過熱検出装置において、過熱判定レベルPr は、基本的には20℃ における容器内の充気ガス圧力Po と、最大負荷電流通電時に見込まれる圧力上 昇分ΔPImaxと、外乱(主として外気温の変化)により見込まれる最大圧力上昇 分ΔP(+)maxとを加算した値になる。ここでΔPImax及びΔP(+)maxは実測によ り求めるもので、固定値であるが、充気ガス圧力Po (負荷電流による発熱がな く、周囲温度が20℃である場合の容器内の圧力)は、保守点検や修理を行った 後容器内への充気を行う毎に変化する。そのため実際には、裕度αを見込んで次 の(2)式により過熱判定レベルPr を設定していた。
【0009】 Pr =Po +ΔPImax+ΔP(+)max+α …(2) 図7は負荷電流に対する常温換算ガス圧力の変化を示したもので、曲線イは外 乱(気温の変化等)による圧力変化がないとした場合の負荷電流に対する容器内 のガス圧力の変化を示し、その最大値はΔPImaxである。また曲線ロは外乱によ る圧力変化ΔP(+)maxが加わった場合の圧力変化を示している。従来は容器内の ガス圧力が、過熱判定レベルPr =Po +ΔPImax+ΔP(+)max+αを超えたと きに異常過熱を検出するようにしていた。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
上記のように、従来の異常過熱検出装置では、(2)式により過熱判定レベル Pr を設定していたが、充気ガス圧力Po の変化幅はΔPImax+ΔP(+)maxに比 べて大きいため、(2)式において裕度αを相当に大きく設定する必要があった 。そのため過熱判定レベルPr の大きさが相当に大きくなり、異常過熱の検出感 度が低下するのを避けられなかった。
【0011】 また既設のガス絶縁開閉装置の異常過熱を検出しようとする場合、負荷電流に よる圧力上昇分を零にすることができないため、容器内の充気ガス圧力を測定で きないことがあり、その場合には、過熱判定レベルPr を適確に設定することが できなかった。
【0012】 本考案の目的は、検出感度を高めることができるようにしたガス絶縁開閉装置 の異常過熱検出装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案は、図1に示したように、ガス絶縁開閉装置の容器内のガスの圧力を検 出する圧力センサ1と、容器外の温度を検出する温度センサ2と、圧力センサの 検出出力と温度センサの検出出力とを入力として、圧力センサが検出したガス圧 力を常温でのガス圧力に換算する演算を行って常温換算ガス圧力Pn を求める常 温換算ガス圧力演算手段5と、常温換算ガス圧力を過熱判定レベルと比較して常 温換算ガス圧力が過熱判定レベルPr を超えたときに容器内で異常過熱が発生し ていると判定する異常過熱判定手段6とを備えたガス絶縁開閉装置の異常過熱検 出装置に係わるものである。
【0014】 本考案においては、外乱によるガス圧力の変化が少なく、負荷変動が少ない時 間帯に設定した特定の時刻に前記常温換算ガス圧力演算手段が演算した常温換算 ガス圧力を前日以前の同じ時刻に演算された常温換算ガス圧力の最低値と比較し て、最も低い値の常温換算ガス圧力をベース圧力Ps として選択するベース圧力 選択手段7と、ベース圧力選択手段7により選択されたベース圧力Ps と、前記 特定の時刻における外乱による常温換算ガス圧力の最大低下分ΔP(-)maxと、最 大負荷電流通電時のガス圧力の上昇分ΔPImaxと、外乱によるガス圧力の最大上 昇分ΔP(+)maxとを加算して過熱判定レベルPr =Ps +ΔP(-)max+ΔPImax +ΔP(+)maxを演算する過熱判定レベル演算手段8とを設けた。
【0015】
【作用】
上記の異常過熱検出装置においては、毎日、ガス圧力選択手段が、その日の特 定の時刻における容器内の常温換算ガス圧力と前日以前の同じ時刻における常温 換算ガス圧力の最低値とを比較して、低い方をベース圧力Ps とする。即ち、上 記の式の右辺第1項のPs は、特定の時刻における容器内の常温換算ガス圧力が 低くなる毎にその低い値に変更される。
【0016】 このようにすると、ベース圧力Ps は、負荷電流が最小で、外乱による圧力の 低下分が最大になっているとき[ΔP(-)maxの圧力低下が生じているとき]のガ ス圧力に漸近するため、前記のPr を求める式の右辺のPs +ΔP(-)maxの項は 、容器内の充気ガス圧力に漸近する。
【0017】 従って前記の式により過熱判定レベルを設定すると、過熱判定レベルを必要最 小限の適値に収束させることができ、異常過熱の検出感度を高めることができる 。
【0018】
【実施例】 図2は本考案の実施例で用いるハードウェアの構成を概略的に示したもので、 同図において10は遮断器や断路器等の必要機器をSF6 ガスが封入された容器 内に収納してなるガス絶縁開閉装置(GIS)である。図示してないが、ガス絶 縁開閉装置10は複数のガス区分(容器)を有していて、該複数のガス区分のそ れぞれに対してガス圧力を検出する圧力センサ1a,1b,…,1kが設けられ ている。またガス絶縁開閉装置の外部には、周囲の気温を検出するための温度セ ンサ2が配置されている。
【0019】 3は圧力センサ及び温度センサの出力を受け入れるセンサ入力部で、このセン サ入力部は、圧力センサ1a,1b,…,1kの出力を増幅する増幅器11a, 11b,…,11kと、これらの増幅器の出力の内の低周波数成分のみを通過さ せる低域通過フィルタ12a,12b,…12kと、感温抵抗素子等からなる温 度センサ2の出力を温度に比例した電圧信号に変換する信号変換器13と、信号 変換器13の出力を増幅する増幅器14と、増幅器14の出力の内の低周波数成 分のみを通過させる低域通過フィルタ15とからなっている。
【0020】 フィルタ12a,12b,…及び15の出力はマルチプレクサ(MPX)16 に入力され、該マルチプレクサにより選択された信号がA/D変換器17を通し て、CPU18、メモリ19、バスライン20、バスラインの端末部を終端する 終端インピーダンス21等から成るコンピュータ4に入力されている。
【0021】 上記コンピュータと所定のソフトウェアとにより、図1の常温換算ガス圧力演 算手段5と、ベース圧力選択手段7と、過熱判定レベル演算手段8と、異常過熱 判定手段6とが実現される。
【0022】 常温換算ガス圧力演算手段5は、圧力センサの出力Pnxと温度センサの出力T n とを入力として、常温換算ガス圧力Pn を演算する。本実施例では、常温を2 0℃とし、前記(1)式により常温換算ガス圧力Pn を演算する。
【0023】 ベース圧力選択手段7は、外乱によるガス圧力の変化が少なく、負荷変動が少 ない時間帯に設定した特定の時刻に常温換算ガス圧力演算手段5が演算した常温 換算ガス圧力を、前日以前の同じ時刻に演算された常温換算ガス圧力の最低値と 比較して、低い方の常温換算ガス圧力をベース圧力Ps として選択する。
【0024】 過熱判定レベル演算手段8は、ガス圧力選択手段により選択されたベース圧力 Ps と、特定の時刻における外乱による常温換算ガス圧力の最大低下分ΔP(-)m axと、最大負荷電流通電時のガス圧力の上昇分ΔPImaxと、外乱によるガス圧力 の最大上昇分ΔP(+)maxとを用いて、下記の式により過熱判定レベルPr を演算 する。
【0025】 Pr =Ps +ΔP(-)max+ΔPImax+ΔP(+)max …(3) 本実施例においては、一定の時間(例えば10分)毎に圧力センサの出力と温 度センサの出力とをサンプリングして常温換算ガス圧力を演算する。そして該常 温換算ガス圧力と過熱判定レベルPr とを比較し、連続して2回常温換算ガス圧 力が過熱判定値を超えたことが検出されたときに異常過熱検出信号を発生させる 。また本実施例では特定の時刻(24時間表示)を5時とする。
【0026】 更に本実施例では、6時から20時50分までを昼間帯とし、20時50分か ら翌朝の6時までを夜間帯として、昼間帯及び夜間帯のそれぞれに対して過熱判 定レベルPraおよひPrbを設定する。
【0027】 昼間帯におけるΔP(-)max+ΔPImax+ΔP(+)maxをPfaとし、夜間帯におけ るΔP(-)max+ΔPImax+ΔP(+)maxをPfbとすると、Pra及びPrbは次式で与 えられる。
【0028】 Pra=Ps +Pfa …(4) Prb=Ps +Pfb …(5) 図3は本考案の実施例において、各機能実現手段を実現するソフトウェアのア ルゴリズムを示すフローチャートである。以下このフローチャートを用いて本考 案の実施例の動作を説明する。
【0029】 検出動作が開始されると、先ず初期設定のステップS0 を行う。このステップ では、連続判定回数Nを0とし、ベース圧力Ps の初期値を設定する。このベー ス圧力の初期値は前日以前の朝5時に測定された常温換算ガス圧力の最低値に相 当する値に設定しておく。次いでこのベース圧力Ps の初期値と、予め実測して メモリに記憶させておいた朝5時における外乱(主として気温の変化)による常 温換算ガス圧力の最大低下分ΔP(-)maxと、昼間帯における最大負荷電流通電時 のガス圧力の上昇分ΔPImaxと、昼間帯における外乱によるガス圧力の最大上昇 分ΔP(+)maxとを用いて、(4)式により昼間帯用の過熱判定レベルPraの初期 値を演算する。また朝5時における外乱による常温換算ガス圧力の最大低下分Δ P(-)maxと、夜間帯における最大負荷電流通電時のガス圧力の上昇分ΔPImaxと 、夜間帯における外乱によるガス圧力の最大上昇分ΔP(+)maxとを用いて、(5 )式により夜間帯用の過熱判定レベルPrbの初期値を演算する。
【0030】 上記の初期設定が終了した後ステップS1 に移行し、サンプリング時間を計測 する。本実施例では10分毎にサンプリングを行うものとする。サンプリング時 刻になると、ステップS2 で圧力センサ1a〜1kの出力と温度センサ2の出力 とをサンプリングし、温度センサ2の出力のサンプリング値と圧力センサ1a〜 1kの出力のサンプリング値とを順次マルチプレクサ16とA/D変換器17と を通してCPUに与える。温度センサの出力のサンプリング値と圧力センサの出 力のサンプリング値とがCPUに与えられると、ステップS3 が行われ、(1) 式により常温換算ガス圧力Pn が演算される。
【0031】 次いでステップS4 で、今回のサンプリング時刻が朝の5時であるか否かを判 定し、朝の5時である場合にはステップS5 に移行して、今回演算された(朝5 時の)常温換算ガス圧力Pn をベース圧力(前日以前の5時に演算された常温ガ ス圧力の最低値)Ps と比較する。その結果、Pn <Ps であるときには、ステ ップS6 でベース圧力Ps の値を今回演算された朝5時の常温換算ガス圧力Pn で置き換え、該ベース圧力Ps の値をプリントする。
【0032】 またステップS5 で朝5時の常温換算ガス圧力Pn と記憶されているベース圧 力Ps とを比較した結果、Pn ≧Ps であるときには、ベース圧力Ps の値を更 新することなく次のステップS7 に進む。
【0033】 ステップS4 において時刻の判定を行った結果、今回のサンプリング時刻が朝 5時でない場合には、Pn とPs との比較を行うことなくステップS7 に進む。 ステップS7 では、今回のサンプリング時刻が朝の6時であるか否かを判定す る。今回のサンプリング時刻が6時でない場合には、次のステップS8 に進んで 今回のサンプリング時刻が昼間帯(6時〜20時50分)であるか否かの判定が 行われる。
【0034】 ステップS7 で、今回のサンプリング時刻が朝の6時であると判定された場合 には、ステップS9 に進み、ベース圧力Ps と前述のPfa及びPfbとを用いて昼 間用及び夜間用の過熱判定レベルPra及びPrbを演算する。従って朝の5時にベ ース圧力Ps の値が更新されている場合には、PraとPrbの値が更新される。
【0035】 ステップS8 で今回のサンプリング時刻が昼間帯でないと判定された場合には 、ステップS10に進んで演算された常温換算ガス圧力Pn と夜間帯用の過熱判定 レベルPrbとを比較する。またステップS8 で今回のサンプリング時刻が昼間帯 であると判定された場合には、ステップS11で、今回演算された常温換算ガス圧 力Pn と昼間帯用の過熱判定レベルPraとを比較する。
【0036】 ステップS10においてPn ≦Prbが成立したとき、及びステップS11において Pn ≦Praが成立したときには、ステップS12で判定回数Nを0として次のサン プリングに備える。またステップS10においてPn >Prbが成立したとき、及び ステップS11においてPn >Praが成立したときには、ステップS13において判 定回数Nの値に1を加算し、次いでステップS14で判定回数Nが2に等しいか否 かを判定して、判定回数Nが2に等しくない場合には、ステップS2 に移行して 次のサンプリングに備える。
【0037】 夜間帯及び昼間帯において、N=2と判定された場合(連続して2回Pn >P raまたはPn >Prbが検出された場合)には、異常過熱が発生していると判定し て、異常過熱検出信号を発生させる。このとき、異常検出信号を発生させる条件 を満たした常温換算ガス圧力Pn がいずれのガス区分の圧力であるかを判別する ことにより、異常過熱が生じたガス区分を特定することができる。
【0038】 Pn >PraまたはPn >Prbが1回しか検出されないときには、次にPn <P raまたはP<Prbが検出されたときにNの値が0にされるので、異常過熱検出信 号は発生しない。
【0039】 本実施例では、図3のステップS4 〜S6 により図1のベース圧力選択手段7 が実現され、ステップS7 及びS9 により過熱判定レベル演算手段8が実現され る。またステップS8 〜S14により、異常過熱判定手段6が実現される。
【0040】 図4は、常温換算ガス圧力Pn の変化と、毎日朝5時に昼間用及び夜間用の過 熱判定レベルPra及びPrbが更新される様子の一例を示したものである。朝5時 に演算された常温換算ガス圧力が、前日以前の朝5時の常温換算ガス圧力の最低 値よりも低くなるとベース圧力Ps が更新され、該ベース圧力は、負荷電流が最 小で、外乱による圧力の低下分が最大になっているとき[ΔP(-)maxの圧力低下 が生じているとき]のガス圧力に漸近していく。そのため(3)式の右辺のPs +ΔP(-)maxの項が容器内の充気ガス圧力に漸近し、過熱判定レベルPra及びP rbは必要最小限な最適値に収束していく。
【0041】 図5は、朝5時における常温換算ガス圧力の最小値P5minと、朝5時における 常温換算ガス圧力の最大値P5maxと、各ガス区分の充気圧力Po と、ベース圧力 Ps と、過熱判定レベルPr との関係を示したものである。即ち、朝5時におけ る常温ガス圧力は、充気圧力Po から朝5時において見込まれる外乱による最大 圧力低下分ΔP(-)maxを差し引いたP5minから、充気圧力Po に負荷電流による 最大圧力上昇分ΔPImaxと外乱による最大圧力上昇分ΔP(+)maxとを加えたP5m axとの間の値をとる。ベース圧力Ps は、更新される毎に低い値になっていき、 負荷電流が零のときには、ベース圧力Ps がP5minまで低下し得る。ベース圧力 Ps が充気圧力Po よりも低くなると、このベース圧力Ps にΔPImaxとΔP(+ )maxとを加えただけでは、過熱判定レベルが低くなり過ぎるため、本考案では、 ベース圧力Ps にΔP(-)maxを加えた上で更にΔPImaxとΔP(+)maxとを加える ことにより過熱判定レベルPr を求めるようにしている。
【0042】 上記のように、本考案の異常検出装置では、過熱判定レベルを必要最小限な最 適値に収束させることができるため、異常過熱の検出感度を大幅に高めることが できる。
【0043】 上記の実施例では、毎日朝5時にベース圧力Ps を更新するための演算を行わ せるようにしているが、ベース圧力を更新するための演算を行わせる時刻は、外 乱によるガス圧力の変化が少なく、負荷変動が少ない時間帯に設定した特定の時 刻であれば良く、5時以外の時刻であってもよい。
【0044】 上記の実施例では、昼間用の過熱判定レベルと夜間用の過熱判定レベルとを設 定しているが、1日を通して1つの過熱判定レベルを設定するようにしてもよい 。
【0045】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、毎日、ガス圧力選択手段が、その日の特定の 時刻における容器内の常温換算ガス圧力と前日以前の同じ時刻における常温換算 ガス圧力の最低値とを比較して低い方をベース圧力Ps とすることにより、該ベ ース圧力を、負荷電流が最小で、外乱による圧力の低下分が最大になっていると きのガス圧力に漸近させ、このベース圧力Ps に特定の時刻における外乱による 常温換算ガス圧力の最大低下分ΔP(-)maxと最大負荷電流通電時のガス圧力の上 昇分ΔPImaxと外乱によるガス圧力の最大上昇分ΔP(+)maxとを加算して過熱判 定レベルPr =Ps +ΔP(-)max+ΔPImax+ΔP(+)maxを演算するようにした ので、過熱判定レベルを必要最小限の適値に収束させることができる。従って大 きな裕度を持たせて過熱判定レベルを設定せざるを得なかった従来の異常過熱検 出装置に比べて異常過熱の検出感度を大幅に高めることができ、ガス絶縁開閉装 置の予測保全を適確に図ることができる。
【0046】 また本考案によれば、既設のガス絶縁開閉装置に適用する場合のようにガス区 分の充気圧力を測定できない場合にも、過熱判定レベルを適値に設定して、異常 過熱の検出を適確に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の構成を示すブロック図である。
【図2】本考案の実施例で用いるハードウェアの構成を
示したブロック図である。
【図3】図3は本考案の実施例の機能実現手段を実現す
るためのソフトウェアのアルゴリズムを示すフローチャ
ートである。
【図4】本考案の実施例において過熱判定レベルが更新
される様子を示した線図である。
【図5】本考案において特定の時刻に検出される常温換
算ガス圧力とベース圧力Ps と過熱判定レベルPr との
関係を示した説明図である。
【図6】異常過熱検出装置の一般的な構成を概略的に示
した構成図である。
【図7】従来の異常過熱検出装置における過熱判定レベ
ルの設定のしかたを説明する線図である。
【符号の説明】
1,1a〜1k 圧力センサ 2 温度センサ 3 センサ入力部 4 コンピュータ 5 常温換算ガス圧力演算手段 6 異常過熱判定手段 7 ベース圧力選択手段 8 過熱判定レベル演算手段

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス絶縁開閉装置の容器内のガスの圧力
    を検出する圧力センサと、 前記容器外の温度を検出する温度センサと、 前記圧力センサの検出出力と温度センサの検出出力とを
    入力として、圧力センサが検出したガス圧力を常温での
    ガス圧力に換算する演算を行って常温換算ガス圧力Pn
    を求める常温換算ガス圧力演算手段と、 前記常温換算ガス圧力を過熱判定レベルと比較して常温
    換算ガス圧力が過熱判定レベルPr を超えたときに前記
    容器内で異常過熱が発生していると判定する異常過熱判
    定手段とを備えたガス絶縁開閉装置の異常過熱検出装置
    において、 外乱によるガス圧力の変化が少なく、負荷変動が少ない
    時間帯に設定した特定の時刻に前記常温換算ガス圧力演
    算手段が演算した常温換算ガス圧力を前日以前の同じ時
    刻に演算された常温換算ガス圧力の最低値と比較して、
    最も低い値の常温換算ガス圧力をベース圧力Ps として
    選択するベース圧力選択手段と、 前記ベース圧力選択手段により選択されたベース圧力P
    s と前記特定の時刻における外乱による常温換算ガス圧
    力の最大低下分ΔP(-)maxと最大負荷電流通電時のガス
    圧力の上昇分ΔPImaxと外乱によるガス圧力の最大上昇
    分ΔP(+)maxとを加算して前記過熱判定レベルPr =P
    s +ΔP(-)max+ΔPImax+ΔP(+)maxを演算する過熱
    判定レベル演算手段とを具備したことを特徴とするガス
    絶縁開閉装置の異常過熱検出装置。
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JPS5996387A (ja) * 1982-11-25 1984-06-02 スタ−ロイ産業株式会社 回転式ロツクビツト
KR101064673B1 (ko) * 2010-08-05 2011-09-14 한국전력공사 가스절연개폐장치의 주회로 접촉저항 측정 장치 및 방법
JP2019004666A (ja) * 2017-06-19 2019-01-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 判別システム、判別方法、及びプログラム

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