JPH09188863A - 感圧接着剤 - Google Patents

感圧接着剤

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JPH09188863A
JPH09188863A JP1941696A JP1941696A JPH09188863A JP H09188863 A JPH09188863 A JP H09188863A JP 1941696 A JP1941696 A JP 1941696A JP 1941696 A JP1941696 A JP 1941696A JP H09188863 A JPH09188863 A JP H09188863A
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JP
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pressure
sensitive adhesive
acrylate
adhesive layer
pattern
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Application number
JP1941696A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Inoue
徹雄 井上
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Ryuji Kuwabara
竜司 桑原
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーン印刷方式などにより糸曳き問題な
く鮮明性や精度に優れる塗工パターンを連続的に形成で
きて、粘着特性に優れる感圧接着層を形成できる感圧接
着剤の開発。 【解決手段】 アクリル酸系アルキルエステルと、オリ
ゴマー及びポリマーの一方又は双方との混合物よりなる
放射線硬化型の感圧接着剤からなり、粘度が50p以上
で、直径10mmの円柱の先端を5mm埋没させて0.5m
/秒の速度で引上げた際の糸曳き長さが100mm以下で
ある感圧接着剤。 【効果】 放射線照射による重合(硬化)処理で粘着特
性に優れる感圧接着剤層を形成でき、オーブン等による
乾燥処理が不要で溶剤の除去や流動変形等による塗工パ
ターンの形状変化が少なく、乾燥等による皮膜化も回避
できて塗工パターンの形状や厚さを良好に維持してパタ
ーン精度に優れる感圧接着剤層を再現性よく連続形成で
き、オーブン等の不要化で装置を小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、パターン塗工性と粘着特
性に優れる放射線硬化型の感圧接着剤に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、スクリーン印刷方式等によるパタ
ーン塗工性の良好な感圧接着剤としては、特開昭62−
48780号公報や特開平2−11684号公報、特開
平3−152178号公報や特開平4−209684号
公報等による種々のものが提案されており、なかでも特
開昭62−48780号公報では所定のチキソトロピッ
クインデックス(TI値)に調製した水分散型の感圧接
着剤を提案している。
【0003】しかしながら、かかるTI値に調製したと
しても、塗工機による塗工特性とは異なるためか、いず
れの感圧接着剤にても塗工時における糸曳きが大きく
て、塗工パターンの鮮明性や精度に乏しく、糸曳きのた
めに感圧接着剤が不必要部分に付着したり、感圧接着剤
の糸曳きが時間経過と共に皮膜化して連続塗工を阻害す
るなどの問題点があった。
【0004】前記に鑑みて、粘度の低下措置などにより
糸曳き性を低下させた場合には、塗工パターンの維持性
や粘着特性が低下する問題点を惹起し、総じて塗工性と
粘着特性等とをバランスさせて両立させることが困難で
あった。
【0005】
【発明の技術的課題】本発明は、スクリーン印刷方式な
どにより糸曳き問題なく鮮明性や精度に優れる塗工パタ
ーンを連続的に形成できて、粘着特性に優れる感圧接着
層を形成することができる感圧接着剤の開発を課題とす
る。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は、アクリル酸系アルキルエ
ステルと、オリゴマー及びポリマーの一方又は双方との
混合物よりなる放射線硬化型の感圧接着剤からなり、粘
度が50p以上で、直径10mmの円柱の先端を5mm埋没
させて0.5m/秒の速度で引上げた際の糸曳き長さが
100mm以下であることを特徴とする感圧接着剤を提供
するものである。
【0007】
【発明の効果】上記構成の感圧接着剤により、スクリー
ン印刷方式等の種々の方式により糸曳き問題なく鮮明性
や精度に優れる塗工パターンを形成でき、その塗工パタ
ーンを流動等による変形なく良好に維持して、放射線照
射による重合(硬化)処理で粘着特性に優れる感圧接着
剤層を形成することができる。また放射線硬化型である
ことより、オーブン等による乾燥処理が不要で溶剤の除
去等による塗工パターンの形状変化が少なく、乾燥等に
よる皮膜化も回避できて塗工パターンの形状や厚さを良
好に維持してパターン精度に優れる感圧接着剤層を再現
性よく連続的に形成することができ、オーブン等の不要
化で装置を小型化できるなどの利点も有している。
【0008】
【発明の実施形態】本発明の感圧接着剤は、アクリル酸
系アルキルエステルと、オリゴマー及びポリマーの一方
又は双方との混合物よりなる放射線硬化型の感圧接着剤
からなり、粘度が50p以上で、直径10mmの円柱の先
端を5mm埋没させて0.5m/秒の速度で引上げた際の
糸曳き長さが100mm以下のものである。
【0009】アクリル酸系アルキルエステルとしては、
例えばメチル基やエチル基、n−プロピル基やイソプロ
ピル基、n−ブチル基やイソブチル基、イソアミル基や
ヘキシル基、ヘプチル基やシクロヘキシル基、2−エチ
ルヘキシル基やイソオクチル基、イソノニル基やデシル
基、ウンデシル基やドデシル基、トリデシル基やテトラ
デシル基の如き炭素数が1〜14の直鎖又は分岐のアル
キル基を有するアクリル酸やメタクリル酸のエステルな
どの1種又は2種以上を用いうる。
【0010】感圧接着剤の調製に際しては、官能基や極
性基の導入に基づく、あるいはガラス転移温度の制御に
よる凝集力や耐熱性の改良に基づく粘着特性の調節など
を目的に、アクリル酸系アルキルエステルと共重合可能
な適宜なモノマーの1種又は2種以上も必要に応じて用
いうる。その使用量は、粘着特性の点などよりアクリル
酸系アルキルエステルの90重量%以下、就中70重量
%以下、特に50重量%以下が好ましい。
【0011】ちなみに前記共重合用のモノマーの具体例
としては、アクリル酸やメタクリル酸、カルボキシエチ
ルアクリレートやカルボキシペンチルアクリレート、イ
タコン酸やマレイン酸、クロトン酸の如きカルボキシル
基含有モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルや(メタ)ア
クリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸
8−ヒドロキシオクチルや(メタ)アクリル酸10−ヒ
ドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシ
ラウリルや(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−
メチルアクリレートの如きヒドロキシル基含有モノマ
ー、無水マレイン酸や無水イタコン酸の如き酸無水物モ
ノマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸やスルホプロピルアクリレートの如きスルホン酸
基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホ
スフェートの如き燐酸基含有モノマーなどがあげられ
る。
【0012】また、(メタ)アクリルアミドやN−メチ
ロールアクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルア
ミドの如きアミド系モノマー、N−(メタ)アクリロイ
ルオキシメチレンスクシンイミドやN−(メタ)アクリ
ロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N
−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンス
クシンイミドの如きスクシンイミド系モノマー、酢酸ビ
ニルやN−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボン酸ア
ミド類やスチレン、N−ビニルカプロラクタムの如きビ
ニル系モノマー、(メタ)アクリロニトリルの如きシア
ノアクリレート系モノマー、(メタ)アクリル酸グリシ
ジルやテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートやポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メ
タ)アクリレートやシリコーン(メタ)アクリレート、
2−メトキシエチルアクリレートの如きアクリル酸エス
テル系モノマー、メチル(メタ)アクリレートやオクタ
デシル(メタ)アクリレートなども共重合用のモノマー
としてあげられる。
【0013】さらに交叉結合剤として機能しうる多官能
モノマーなども用いうる。その例としては、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレートや(ポリ)エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレートやネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールジ(メタ)アクリレートやトリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレートやペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレートやエポキシアクリレート、ポリエ
ステルアクリレートやウレタンアクリレート、1,4−
ブチルジアクリレートや1,6−ヘキシルジアクリレー
トなどがあげられる。多官能モノマーは、1種又は2種
以上を用いることができ、その配合量は、架橋による粘
着特性の調節などの点よりモノマー成分の20重量%以
下、就中0.02〜10重量%、特に0.1〜5重量%
が好ましい。
【0014】オリゴマーとしては、上記したアクリル酸
系アルキルエステル又は/及び共重合用のモノマーを成
分とするもののほか、不飽和ポリエステル、ポリウレタ
ンアクリレートやエポキシアクリレート、ポリエステル
アクリレートの如きアクリレート類、ポリウレタンポリ
ビニルエーテルやポリエステルポリビニルエーテルの如
きビニルエーテルなどが用いられる。
【0015】ポリマーとしては、上記したアクリル酸系
アルキルエステル又は/及び共重合用のモノマーを成分
とするもののほか、例えば天然ゴムやポリイソプレン、
ポリイソブチレンやブチルゴム、NBRやスチレン・ブ
タジエンゴム、スチレン・イソプレンゴムやスチレン・
ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イ
ソプレン・スチレンブロック共重合体や再生ゴムの如き
各種のゴム系ポリマーなどが用いられる。
【0016】感圧接着剤の調製は、例えば上記したモノ
マー成分とオリゴマー又は/及びポリマーを混合する方
式や、モノマー成分を放射線等を介し予備重合してモノ
マーの一部をオリゴマーやポリマーとする方式、あるい
はその予備重合物にモノマー成分を配合する方式などの
適宜な方式で行うことができる。その場合、本発明にお
いては粘度が50p以上、就中55〜500P、特に6
0〜250Pで、直径10mmの円柱の先端を5mm埋没さ
せて0.5m/秒の速度で引上げた際の糸曳き長さが1
00mm以下、就中95mm以下、特に90mm以下となるよ
うに調製される。かかる糸曳き特性を示すシロップ状等
の感圧接着剤とすることにより塗工性と粘着特性をバラ
ンスさせることができる。
【0017】前記の塗工性と粘着特性の両立性等の点よ
りオリゴマー又は/及びポリマーの好ましい混合量は、
その合計量に基づいてモノマー成分100重量部あたり
5〜100重量部である。感圧接着剤の調製に際して
は、粘度調節による塗工性の向上などを目的に必要に応
じて、例えば微粉シリカの如き粘度調節剤ないし充填剤
を配合することもできる。その配合量は、粘着特性など
の点より30重量%以下、就中25重量%以下、特に2
0重量%以下が好ましい。
【0018】また感圧接着剤には、放射線による重合
(硬化)処理の促進を目的に必要に応じて光重合開始剤
が配合される。光重合開始剤の使用は、紫外線による重
合処理の場合、特に好ましい。光重合開始剤としては、
適宜なものを用いることができ、特に限定はない。ちな
みにその例としては、メトキシアセトフェノンや2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジエトキ
シアセトフェノンや4−フェノキシジクロロアセトフェ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オンや1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンやα−ヒドロ
キシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル
−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホ
リノプロパン−1の如きアセトフェノン系化合物、ベン
ゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテルやベンゾインジメチルケタール、アニゾ
インメチルエーテルの如きベンゾイン系化合物があげら
れる。
【0019】また、ベンゾフェノンやベンゾイル安息香
酸、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンや
3,3',4,4'−テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物、チ
オキサンソンや2−クロロチオキサンソン、2−メチル
チオキサンソンや2,4−ジメチルチオキサンソン、イ
ソプロピルチオキサンソンや2,4−ジクロロチオキサ
ンソン、2,4−ジエチルチオキサンソンや2,4−ジ
イソプロピルチオキサンソンの如きチオキサンソン系化
合物、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンの
如きα−ケトール系化合物、ベンジルジメチルケタール
の如きケタール系化合物、2−ナフタレンスルホニルク
ロリドの如き芳香族スルホニルクロリド系化合物、1−
フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(ο−エトキ
シカルボニル)オキシムの如き光活性オキシム系化合
物、その他、カンファーキノンやハロゲン化ケトン、ア
シルホスフィノキシドやアシルホスフォナートなども光
重合開始剤の例としてあげられる。
【0020】光重合開始剤は、1種又は2種以上を用い
ることができ、その配合量は未反応モノマーの残存防止
性や生成ポリマーの低分子量化による凝集力低下の防止
性などの点より、モノマー成分100重量部あたり0.
01〜10重量部、好ましくは0.03〜8重量部、特
に0.05〜5重量部とされる。予備重合方式を採る場
合などには光重合開始剤は、必要に応じ2回以上に分け
て配合することもできる。
【0021】さらに感圧接着剤には、接着力の向上等を
目的に必要に応じて粘着付与剤を配合することもでき
る。粘着付与剤としては、適宜なものを用いてよく公知
物のいずれも用いうる。その例としては、α−ピネンや
β−ピネン重合体、ジテルペン重合体やα−ピネン・フ
ェノール共重合体の如きテルペン系樹脂、脂肪族系石油
樹脂や芳香族系石油樹脂、脂肪族・芳香族共重合体系石
油樹脂の如き石油系樹脂、その他、ロジン系樹脂やクマ
ロンインデン系樹脂、フェノール系樹脂やキシレン系樹
脂、アルキド系樹脂などがあげられる。
【0022】またさらに感圧接着剤には、例えば炭酸カ
ルシウムやクレーの如き充填剤、老化防止剤や可塑剤、
軟化剤や顔料、着色剤などの感圧接着剤に使用されるこ
とのある各種の添加剤を必要に応じて配合することもで
きる。
【0023】本発明の感圧接着剤は、紫外線や電子線等
の放射線を照射して重合(硬化)処理することにより、
モノマー成分等が高分子化しつつ感圧接着層を形成する
ものであるが、その場合に本発明においては優れたパタ
ーン塗工性を示す。従ってパターン塗工により感圧接着
層を部分的に有する接着部材の形成に好ましく用いう
る。
【0024】感圧接着層を部分的に有する接着部材の形
成は、例えば感圧接着剤を支持基材等の上に所定のパタ
ーン形状等に塗工後、それを放射線の照射により重合
(硬化)させて感圧接着層とする方法などにより行いう
る。パターン塗工は、例えばスクリーン印刷方式やグラ
ビア印刷方式、ディスペンサー方式などの適宜な方式で
行うことができ、パターン精度や目的物の生産効率など
の点よりはスクリーン印刷方式が好ましい。
【0025】重合処理に用いる放射線としては適宜なも
のを用いうるが、一般には紫外線や電子線などが用いら
れる。放射線の照射量は、照射距離や照射時間等による
重合状況等に応じて適宜に決定しうるが、一般には紫外
線の場合、10〜5000mJ/cm2、就中50〜400
0mJ/cm2、特に100〜3000mJ/cm2の照射量、電
子線の場合、0.1〜50Mrad、就中0.3〜40Mr
ad、特に0.5〜30Mradの照射量とされる。
【0026】照射線源には適宜なものを用いてよい。ち
なみに紫外線の照射線源には、例えば波長範囲180〜
460nmの紫外線を効率よく提供する水銀アークや炭素
アーク、(低、中、高圧)水銀ランプやメタルハライド
ランプなどを用いうる。なお放射線の照射処理に際して
は、例えば窒素ガス等の不活性ガスによる置換雰囲気や
光透過性のフィルムによる被覆状態などの空気遮断状態
で行うことが、目的とする感圧接着特性の発現性などの
点より好ましい。
【0027】接着部材においてパターン塗工の感圧接着
層は、支持基材等の片面又は両面に設けることができ
る。両面に感圧接着層を有するものは支持基材等の両面
への感圧接着剤の同時パターン塗工方式や、片面ずつの
パターン塗工方式などの適宜な方式で形成することがで
きる。またセパレータ上に形成した感圧接着層を支持基
材等の片面又は両面に移設する方式などにても接着部材
を形成しうる。さらに支持基材等にセパレータを用い
て、実用時には基材レスの両面粘着テープなどとして使
用するものとすることもできる。
【0028】支持基材等の両面に感圧接着層を有する接
着部材の場合は、その感圧接着層のパターンは表裏面で
同じであってもよいし、異なるものであってもよい。ま
た片面にパターン塗工の感圧接着層を有し、他面にベタ
塗工の感圧接着層を有する接着部材などとすることもで
きる。
【0029】接着部材の支持基材としては、例えば紙や
布、不織布等からなる多孔質基材、プラスチックフィル
ムないしシート、発泡体や金属箔、それらのラミネート
体などの薄葉体からなる適宜なものを用いうる。また本
発明においては、銘板やシール、各種の基板などの適宜
な物品も感圧接着剤の部分塗工による感圧接着剤層の付
設対象とすることができる。
【0030】なお支持基材等には、感圧接着剤層の密着
力向上等を目的に必要に応じてコロナ処理やプラズマ処
理等の物理的処理や下塗り剤等による化学的処理を施す
ことができる。また支持基材の背面に必要に応じシリコ
ーン系や長鎖アルキル系、フッ素系等の適宜な剥離剤か
らなる剥離コート層を設けて、容易に巻戻しうる巻回形
態の接着部材を得ることもできる。
【0031】本発明の接着部材は、例えばパターン塗工
の感圧接着層を介して電子部品の仮止めや、金属板や化
粧板の表面保護などの如く、被着体との接着目的達成後
に被着体とその損傷や汚染なく容易に再剥離できること
が望まれる用途などに好ましく用いることができる。
【0032】
【実施例】
実施例1 アクリル酸n−ブチル90部(重量部、以下同じ)、ア
クリル酸10部及びベンゾインエチルエーテル0.5を
混合し、それを紫外線照射により部分重合させてシロッ
プ状とし、その100部に三官能性ビニル系架橋剤0.
3部を添加して、粘度55p(B型粘度計、回転速度1
0rpm、以下同じ)、直径10mmの円柱の先端を5mm埋
没させて0.5m/秒の速度で引上げた際の糸曳き長さ
(以下同じ)80mmの感圧接着剤を得、それを厚さ38
μmの透明ポリエステルフィルム上にスクリーン印刷方
式でパターン塗工し、窒素ガス雰囲気中で高圧水銀ラン
プを介し紫外線を1000mJ/cm2照射して重合(硬
化)処理し、厚さ40μmの感圧接着層を有する接着部
材を得た。
【0033】実施例2 アクリル酸n−ブチル90部、アクリル酸10部、及び
ベンゾインエチルエーテル0.2の混合物を実施例1に
準じ部分重合させて得たシロップ100部に、3,3',
4,4'−テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン(開始剤兼架橋剤)0.3部とアエロジル
系増粘剤2部を添加して、粘度150p、糸曳き長さ3
0mmの感圧接着剤を得、それを用いて実施例1に準じ接
着部材を得た。
【0034】実施例3 アクリル酸2−エチルヘキシル95部とアクリル酸5部
をアゾイソブチロニトリル0.5部含有の酢酸エチル1
00中で窒素置換下に60℃で重合処理して得たポリマ
ーの脱溶剤処理物100部に、アクリル酸n−ブチル1
00部、アクリル酸5部、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプパン−1−オン0.3部、及び三官能
性ビニル系架橋剤0.3部を添加して、粘度130p、
糸曳き長さ90mmの感圧接着剤を得、それを用いて実施
例1に準じ接着部材を得た。
【0035】実施例4 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプパン−1
−オンが無配合のほかは実施例3に準じて粘度130
p、糸曳き長さ90mmの感圧接着剤を得、それを厚さ3
8μmの透明ポリエステルフィルム上にスクリーン印刷
方式でパターン塗工し、窒素ガス雰囲気中で電子線を6
Mrad照射して重合(硬化)処理し、厚さ40μmの感圧
接着層を有する接着部材を得た。
【0036】比較例1 紫外線照射による部分重合処理を長時間として粘度20
0p、糸曳き長さ250mmの感圧接着剤を得たほかは、
実施例1に準じて接着部材を得た。
【0037】比較例2 紫外線照射による部分重合処理を短時間として粘度10
p、糸曳き長さ20mmの感圧接着剤を得たほかは、実施
例1に準じて接着部材を得た。
【0038】比較例3 アクリル酸2−エチルヘキシル95部とアクリル酸5部
をアゾイソブチロニトリル0.5部含有の酢酸エチル1
00中で窒素置換下に60℃で重合処理して得たポリマ
ーの溶液に四官能性エポキシ系架橋剤0.5部を添加し
て、粘度150p、糸曳き長さ120mmの感圧接着剤を
得、それを厚さ38μmの透明ポリエステルフィルム上
にスクリーン印刷方式でパターン塗工し、130℃で5
分間加熱後、50℃で3日間養生して、厚さ40μmの
感圧接着層を有する接着部材を得た。
【0039】比較例4 アクリル酸2−エチルヘキシル95部とアクリル酸5部
をアゾイソブチロニトリル0.5部含有の酢酸エチル1
00中で窒素置換下に60℃で重合処理して得たポリマ
ーの脱溶剤処理物100部に、アクリル酸n−ブチル2
50部、アクリル酸10部、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプパン−1−オン0.3部、及び三官
能性ビニル系架橋剤0.3部を添加して、粘度30p、
糸曳き長さ40mmの感圧接着剤を得、それを用いて実施
例1に準じ接着部材を得た。
【0040】評価試験 実施例、比較例で得た感圧接着剤又は接着部材について
下記の特性を調べた。 糸曳き性 感圧接着剤をスクリーン塗工機にてポリエステルフィル
ム上にパターン塗工し、スクリーン版がポリエステルフ
ィルムから離れる際の糸曳き状態を観察して、糸曳きが
ない場合を○、版やポリエステルフィルムに糸曳きによ
る糸状の感圧接着剤が付着した場合を×として評価し
た。
【0041】パターン形成性 感圧接着剤をスクリーン塗工機にてポリエステルフィル
ム上にパターン塗工し、その塗工パターンが鮮明で、か
つ2分以上その塗工パターンを維持した場合を○、鮮明
な塗工パターンを形成しない場合や塗工パターンの形状
が2分未満に崩れた場合を×として評価した。
【0042】連続塗工性 感圧接着剤をスクリーン塗工機にてポリエステルフィル
ム上に連続してパターン塗工し、スクリーン版に感圧接
着剤の固まりや皮張り表面が形成されない場合を○、当
該固まりや表面の皮張りが生じた場合を×として評価し
た。
【0043】接着力 JIS Z 1528に準拠し、幅20mmの接着部材を
ステンレス板に接着し、その接着力(180度ピール)を
調べた。
【0044】保持力 幅10mmの接着部材をベークライト板に10mm×20mm
の面積で接着し、接着部材の自由端に1kgの荷重を負
荷して40℃下に放置し、接着部材が落下するまでの時
間が60分以上の場合を○、60分未満の場合を×とし
て評価した。
【0045】前記の結果を次表に示した。
【0046】表より、本発明の実施例では、糸曳きなく
パターン塗工でき、連続塗工性にも優れて粘着特性に優
れる感圧接着層を形成できることがわかる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸系アルキルエステルと、オリ
    ゴマー及びポリマーの一方又は双方との混合物よりなる
    放射線硬化型の感圧接着剤からなり、粘度が50p以上
    で、直径10mmの円柱の先端を5mm埋没させて0.5m
    /秒の速度で引上げた際の糸曳き長さが100mm以下で
    あることを特徴とする感圧接着剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の感圧接着剤を放射線の
    照射により硬化させてなる感圧接着層を所定のパターン
    形状で有することを特徴とする接着部材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の感圧接着剤をスクリー
    ン印刷方式で所定のパターン形状に塗布し、それを放射
    線の照射により硬化させて感圧接着層とすることを特徴
    とする接着部材の製造方法。
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