JPH09188703A - カルボキシメチルセルロースアルカリ塩 - Google Patents

カルボキシメチルセルロースアルカリ塩

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JPH09188703A
JPH09188703A JP120496A JP120496A JPH09188703A JP H09188703 A JPH09188703 A JP H09188703A JP 120496 A JP120496 A JP 120496A JP 120496 A JP120496 A JP 120496A JP H09188703 A JPH09188703 A JP H09188703A
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Yasuyuki Takamura
康之 高村
Masanori Wakui
正憲 和久井
Takao Nishihata
隆男 西畑
Eiji Asano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘度特性としてのチクソトロピー性および構造
粘性といった溶液挙動が改善された、すなわちチクソト
ロピー性および構造粘性の小さいカルボキシメチルセル
ロースアルカリ塩(以下「CMC」という)を提供す
る。 【解決手段】移動相溶媒として酒石酸鉄ナトリウム溶液
を用いたゲルパーミュエーションクロマトグラフィー測
定による分子量分布において、下記に示す特性(A)を
備えたCMCである。 (A)上記測定による分子量分布を2分する時点での保
持容量が9.5〜11.0mlであって、かつ、上記分
子量分布の終点および始点での各保持容量の差が3.5
ml以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チキソトロピー
性や構造粘性が小さいため、石油ボーリング用調泥剤、
捺染糊剤あるいは液体調味料の添加剤等の用途として好
適なカルボキシメチルセルロースアルカリ塩(以下「C
MC」という)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、CMCは、増粘性、分散性、
接着性、乳化安定性、保護コロイド性、フィルム形成性
等の特徴を有するため、食品工業、化粧品、医薬品工
業、餌飼料、繊維工業、製紙工業等の広範囲な分野で使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記CMCは、これら
の用途においては水溶液として使用されるが、特定の用
途、具体的には、捺染用糊剤、石油ボーリング用調泥
剤、液体調味料用添加剤といった用途においては、従来
のCMCでは粘度特性としてのチキソトロピー性や構造
粘性が大きいといった問題があり、それぞれの用途にお
いて改善が望まれていた。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、粘度特性としてのチクソトロピー性および構
造粘性といった溶液挙動が改善された、すなわちチクソ
トロピー性および構造粘性の小さいCMCの提供をその
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のCMCは、移動相溶媒として酒石酸鉄ナ
トリウム溶液を用いたゲルパーミュエーションクロマト
グラフィー測定による分子量分布において、下記に示す
特性(A)を備えているという構成をとる。 (A)上記測定による分子量分布を2分する時点での保
持容量が9.5〜11.0mlであって、かつ、上記分
子量分布の終点および始点での各保持容量の差が3.5
ml以上である。
【0006】本発明者らは、CMCにおける粘度特性と
してのチキソトロピー性および構造粘性の改善を目的に
研究を重ねた。その研究の過程で、ある特定の条件によ
るゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(以下
「GPC」という)にて測定された新規のCMCの分子
量分布に着目し、その分子量分布から得られる保持容量
と溶液挙動との改善性との関係を中心にさらに研究を重
ねた。その結果、ある特定の移動相溶媒を用いたGPC
の測定により得られた分子量分布において、その分布を
2分する時点の保持容量、および、分布の終点および始
点の各保持容量の差がそれぞれ特定範囲となるCMC
が、極めて良好な結果、すなわち、チキソトロピー性が
改善され構造粘性の小さいものが得られることを見出し
この発明に到達した。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施形態を詳
しく説明する。
【0008】この発明のCMCにおいて、その物性を示
すエーテル置換度および塩の種類としては特に限定する
ものではないが、例えば、エーテル置換度として0.2
〜2.8があげられる。また、塩の種類としては、ナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等があげられ
る。
【0009】この発明のCMCは、例えば、粉砕パルプ
とイソプロピルアルコール溶媒と水酸化ナトリウムと水
を混合してアルセル化し、モノクロール酢酸でエーテル
化して熟成を経て酸で中和する。そして、上記溶媒を除
去し、含水メタノールで脱塩精製して乾燥、粉砕すると
いう従来公知の溶媒法によるCMCの製造方法におい
て、上記アルセル化反応およびエーテル化反応を湿式粉
砕しながら反応を行うことにより粉末状CMC(ナトリ
ウム塩)が得られる。
【0010】つぎに、この発明のCMCの、GPCによ
る分子量分布の測定方法について説明する。
【0011】上記GPC測定に用いる移動相溶媒として
は、酒石酸鉄ナトリウム溶液が用いられる。この酒石酸
鉄ナトリウム溶液は、硝酸鉄と酒石酸ソーダと苛性ソー
ダを水中で混合した後、エタノールを加えてエタノール
不溶解物を分離し、減圧乾燥して酒石酸鉄ナトリウムを
調製する。この酒石酸鉄ナトリウムにNaOHと酒石酸
ソーダを加えて所定の濃度に調製する。この濃度は、例
えば、酒石酸鉄ナトリウム200〜500g/リット
ル、酒石酸ソーダ20〜70g/リットル、NaOH1
0〜100g/リットルが好ましい。
【0012】つぎに、この発明のGPCに用いるカラム
の基材については特に限定するものではなく、親水系ポ
リマーが用いられる。例えば、ポリビニルアルコール系
の基材を用いた東ソー社製のTSK−GEL PWタイ
プのTSK gel G2000PW、TSK gel
G3000PW、TSK gel G4000PW、
TSK gel G5000PW、TSK gel G
6000PW、TSKgel GMPW、また旭化成社
製のGS−520、GS−620、GS−710、GS
M−700等があげられる。
【0013】また、GPC測定における単位時間当たり
の流量については特に限定するものではないが、0.2
〜0.5ml/分であることが好ましい。すなわち、
0.2ml/分未満では分析の再現性が悪くなり、0.
5ml/分を超えると圧力が高くなりすぎカラムの許容
圧力をオーバーして好ましくない。
【0014】このように、この発明におけるGPC測定
では、上記種類のカラムの使用および流量に設定するこ
とにより、測定対象となるCMCの分子量分布のピーク
が得られ易くなり、その結果、保持容量も求めやすくな
る。
【0015】つぎに、上記GPC測定の対象となるCM
Cの試料の調製方法について説明する。まず、測定対象
となる0.001〜0.005gのCMCを10mlの
移動相溶媒(酒石酸鉄ナトリウム溶液)に溶解する。こ
のとき、試料CMCの溶解は密閉系内で行い水分の蒸発
を防止する。
【0016】なお、GPCにおけるインジェクション量
については特に限定するものではないが、通常、0.5
〜3mlであることが好ましい。
【0017】このような前記条件下においてGPC測定
を行うことにより、この発明のCMCの分子量分布が得
られる。
【0018】そして、この発明のCMCは、先に述べた
ように、上記GPC測定により得られたCMCの分子量
分布を2分する時点の保持容量が9.5〜11.0ml
であって、かつ、上記分子量分布の終点および始点での
各保持容量の差が3.5ml以上となる分子量分布を有
するCMCである。このように設定された範囲を外れた
分子量分布を有するCMCでは、この発明の目的とする
チキソトロピー性およひ構造粘性が小さくならず、溶液
挙動の改善効果が得られない。そして、上記分子量分布
の終点および始点での各保持容量の差は、好ましくは
3.5〜6.0mlの範囲である。
【0019】つぎに、上記保持容量について説明する。
【0020】上記保持容量(ml)は、保持時間(リテ
ンションタイム)(分)と移動相溶媒(酒石酸鉄ナトリ
ウム溶液)の流速(ml/分)との積にて算出される。
したがって、上記CMCの分子量分布を2分する時点の
保持容量とは、GPC測定による分子量分布において、
その分布を2分する位置の保持時間(リテンションタイ
ム)を求め、この保持時間に上記移動相溶媒(酒石酸鉄
ナトリウム溶液)の流速を乗じた値である。
【0021】また、上記分子量分布の終点および始点で
の各保持容量の差とは、上記と同様、GPC測定による
分子量分布において、その分子量分布の終点における保
持時間と移動相溶媒(酒石酸鉄ナトリウム溶液)の流速
の積にて算出された値(Ve)と、分子量分布の始点に
おける保持時間と移動相溶媒(酒石酸鉄ナトリウム溶
液)の流速の積にて算出された値(Vs)との差(Ve
−Vs)のことである。
【0022】この発明において、上記特定範囲に設定さ
れた分子量分布を有するCMCが、溶液挙動の改善効果
に関係するのはつぎのような理由によると推定される。
特定範囲の平均分子量を有し、かつ、特定範囲以上の分
布を有するCMCは、広く広がった分子量分布を有す
る。すなわち、このCMCは、分子量分布の小さいもの
から大きいものが多く含まれていて、分子同士のからみ
が少なくなることにより、チキソトロピー性や構造粘性
が小さくなる。このため、外部から剪断応力がかかって
も、反発力が現れず、流動性の良好な溶液となる。この
ことから、溶液挙動が改善されたものと推定される。
【0023】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0024】まず、この発明となりうるCMCを製造し
た。 〔CMC−1〜3の製造例〕70リットル容量の反応槽
に、イソプロピルアルコール41重量部(以下「部」と
略す)、水9部と、下記の表1に示す量の固形NaOH
を仕込み、溶解後、20〜30℃の液温に冷却した。つ
いで、これに、2mmのスクリーンパスの微粉砕パルプ
1.67部を仕込み、湿式粉砕機(特殊機械社製、マイ
コロイダー)で120分間、循環運転を行いながらアル
カリセルロースを製造した。
【0025】つぎに、下記の表1に示す量のモノクロー
ル酢酸溶解用イソプロピルアルコールに、下記の表1に
示す量のモノクロール酢酸を溶解して溶解液を調製し
た。そして、この溶解液を上記アルカリセルロースに3
5℃で滴下し、さらに60分間湿式粉砕機を通した。
【0026】
【表1】
【0027】そして、全量を反応槽に戻し、80℃まで
30分間かけて昇温し、80℃で90分間エーテル化反
応を行った。つぎに、この反応槽を冷却しながら過剰の
NaOHを酢酸で中和し、遠心分離機にかけて反応溶媒
を脱液した。そして、75%含水メタノール溶液で数回
洗浄し、乾燥、粉砕することにより目的とする粉末状の
CMC1〜3を得た。得られたCMC1〜3のエーテル
置換度(DS)および1%水溶液粘度(25℃)を測定
し下記の表2に示した。
【0028】なお、上記エーテル置換度(DS)は、つ
ぎのようにして求めた。すなわち、75℃で3時間真空
乾燥した測定対象の試料(CMC)約1.0gを精秤
し、るつぼ中で灰化した。ついで、これを冷却した後、
温水中で灰化物を溶出し、N/10−硫酸50〜80m
lを加えて酸性にして煮沸冷却した。そして、過剰の酸
をN/10−水酸化ナトリウムで逆滴定し、灰分中のア
ルカリ中和に消費された硫酸量よりエーテル化度を求め
た。また、上記1%水溶液粘度(25℃)は、B型粘度
計を用いて測定した。
【0029】
【表2】
【0030】一方、比較例となりうるCMCを製造し
た。 〔CMC−4〜5の製造例〕70リットル容量の反応槽
に、イソプロピルアルコール45.1部と、水4.9部
と、後記の表3に示す量の固形NaOHを仕込み、溶解
後、20〜30℃の液温に冷却した。ついで、これに後
記の表3に示す量の微粉砕パルプを仕込み、120分間
反応させてアルカリセルロースを製造した。
【0031】つぎに、後記の表3に示す量のモノクロー
ル酢酸溶解用イソプロピルアルコールに、後記の表3に
示す量のモノクロール酢酸を溶解して溶解液を調製し
た。そして、この溶解液を上記アルカリセルロースに3
5℃で滴下し、均一攪拌した後、80℃に昇温し、80
℃で90分間エーテル化反応を行った。
【0032】そして、反応槽を冷却しながら、過剰のN
aOHを酢酸で中和し、75%含水メタノール溶液で数
回洗浄し、乾燥、粉砕することにより粉末状のCMC4
〜5を得た。得られたCMC4〜5のエーテル置換度
(DS)および1%水溶液粘度(25℃)を測定し後記
の表4に示した。
【0033】さらに、比較例となりうるCMCを製造し
た。 〔CMC−6の製造例〕上記CMC4〜5の製造方法に
おいて、粉砕パルプを仕込んだ後、35%過酸化水素を
0.2部加えた。また、固形NaOH、モノクロール酢
酸、モノクロール酢酸溶解用イソプロピルアルコールの
添加量を下記の表3に示す量に変えた。それ以外は上記
CMC4〜5と同様にしてCMC−6を製造した。その
得られたCMC−6のエーテル置換度(DS)および1
%水溶液粘度(25℃)を測定し下記の表4に示した。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】つぎに、このようにして得られた各CMC
の分子量分布をGPCにより測定するため、下記に示す
移動相溶媒(酒石酸鉄ナトリウム溶液)を調製した。
【0037】〔酒石酸鉄ナトリウム溶液の調製〕 酒石酸鉄ナトリウム錯体の調製 硝酸第二鉄(9水和物)324gを蒸留水600gに溶
解させた水溶液と、酒石酸ソーダ(2水和物)554g
を蒸留水1600gに溶解させた水溶液を混合した。こ
れに40%の苛性ソーダ水溶液を200g添加して混合
した。
【0038】ついで、上記混合液にエタノールを約25
00ml添加し混合を続けた。このエタノールを添加す
ると緑色の水溶性物が沈降した(この沈降物に酒石酸鉄
ナトリウム錯体が含まれる)。
【0039】この混合液の上層を分離除去して数回エタ
ノール洗浄を行い、減圧乾燥を実施して粉末状の酒石酸
鉄ナトリウム錯体を得た。
【0040】酒石酸鉄ナトリウム溶液の調製 上記酒石酸鉄ナトリウム錯体350gと酒石酸ソーダ3
5gおよび苛性ソーダ40gに蒸留水を加え混合溶解し
て1リットルに調製し、酒石酸鉄ナトリウム水溶液を作
製した。さらに、0.5μmのメンブランフィルターに
より濾過を行って、移動相およびCMCサンプルに対す
る溶解液として使用した。
【0041】また、GPC測定用のCMCサンプルを調
製した。
【0042】〔CMCサンプルの調製〕CMCの調製は
つぎのようにして行った。すなわち、所定量の酒石酸鉄
ナトリウム水溶液に上記で得られた各CMCを加えて完
全に溶解させることにより、濃度0.0003g/ml
の各CMCサンプルを調製した。なお、各CMCサンプ
ルは水分の蒸発を防止するため密閉容器内で行った。
【0043】
【実施例1〜3、比較例1〜3】このようにして調製さ
れた各CMCサンプル(CMC1〜6)を用いて、GP
Cによる分子量分布の測定を下記の測定条件により行っ
た。
【0044】〔GPCの測定条件〕 使用カラム :TSK gel GMPW 流量 :0.35ml/分 インジェクション量:0.5ml
【0045】このようにしてGPCにより測定された分
子量分布に基づいて、分子量分布を2分する時点の保持
時間(リテンションタイム:RT)および分布を2分す
る時点の保持容量(ml)を測定・算出した。また、分
子量分布の終点および始点の保持容量(ml)を測定・
算出した。そして、両者の保持容量の差を算出した。そ
して、これらの結果を後記の表5に併せて示す。
【0046】そして、上記各CMCのPVI(Printing
Viscosity Index)値を下記の方法に従って測定・算出
した。なお、この発明においては、このPVI値をチキ
ソトロピー性の評価とし、PVI値が大きいほどチキソ
トロピー性が小さい(良好)と判断する。また、上記各
CMCの構造粘性を下記の方法に従って測定・算出し
た。これらの結果を下記の表5に併せて示す。
【0047】〔PVI値〕10000mPa・sに調整
した各CMC溶液の粘度を、100rpmおよび10r
pmの条件にてB−8H型粘度計にて測定した。そし
て、下記の式によりPVI値を算出した。
【0048】
【数1】PVI値=(100rpmでの粘度測定値)/
(10rpmでの粘度測定値)
【0049】〔構造粘性〕10000mPa・sに調整
した各CMC溶液の粘度を、放置状態(μ1 )と攪拌
(5分×600rpm)後(μ2 )においてB−8H型
粘度計を用いて測定した。ついで、これらの測定値を用
い下記の式により構造粘性を算出した。
【0050】
【数2】構造粘性=〔(μ1 −μ2 )/μ2 〕×100
【0051】
【表5】
【0052】上記表5の結果から、実施例品(CMC−
1〜3)に関しては、分子量分布を2分する時点での保
持容量が9.5〜11.0mlの範囲内であって、しか
も、上記分子量分布の終点および始点での各保持容量の
差が3.5ml以上となっている。そして、これら実施
例品(CMC−1〜3)はPVI値が大きいことからチ
キソトロピー性が改善され、かつ、構造粘性が小さくな
っている。このことから、上記実施例品(CMC−1〜
3)に関して溶液挙動が改善されたことは明らかであ
る。これに対して、上記比較例品(CMC−4〜6)
は、上記分子量分布を2分する時点での保持容量が9.
5〜11.0mlの範囲を外れているか、または、上記
分子量分布の終点および始点での各保持容量の差が3.
5ml未満となっている。このため、実施例品に比べて
PVI値が小さく構造粘性も大きい。このことから、溶
液挙動も改善されていないのは明白である。
【0053】
【発明の効果】以上のように、この発明のCMCは、移
動相溶媒として酒石酸鉄ナトリウム溶液を用いたGPC
測定による分子量分布において、前記に示す特性、すな
わち、分子量分布を2分する時点での保持容量、およ
び、上記分子量分布の終点および始点での各保持容量の
差が特定範囲のものである。このようなGPC測定によ
る分子量分布に基づく特定範囲の保持容量を有するCM
Cは、従来から課題とされているチキソトロピー性およ
び構造粘性が小さく溶液挙動が改善されたものである。
したがって、この発明のCMCは、例えば、溶液挙動の
変動の小さいCMCをその用途として好まれる、捺染用
糊剤、石油ボーリング用調泥剤、液体調味料用添加剤等
に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動相溶媒として酒石酸鉄ナトリウム溶
    液を用いたゲルパーミュエーションクロマトグラフィー
    測定による分子量分布において、下記に示す特性(A)
    を備えていることを特徴とするカルボキシメチルセルロ
    ースアルカリ塩。 (A)上記測定による分子量分布を2分する時点での保
    持容量が9.5〜11.0mlであって、かつ、上記分
    子量分布の終点および始点での各保持容量の差が3.5
    ml以上である。
  2. 【請求項2】 特性(A)の、分子量分布の終点および
    始点での各保持容量の差が、3.5〜6.0mlの範囲
    である請求項1記載のカルボキシメチルセルロースアル
    カリ塩。
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