JPH09188632A - アセチレン系不飽和化合物のカルボニル化方法 - Google Patents

アセチレン系不飽和化合物のカルボニル化方法

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JPH09188632A
JPH09188632A JP8322162A JP32216296A JPH09188632A JP H09188632 A JPH09188632 A JP H09188632A JP 8322162 A JP8322162 A JP 8322162A JP 32216296 A JP32216296 A JP 32216296A JP H09188632 A JPH09188632 A JP H09188632A
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    • C07C67/36Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates
    • C07C67/38Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates by addition to an unsaturated carbon-to-carbon bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α,β−オレフィン系不飽和エステル類、酸
類もしくは無水物の改良製造方法を提供する。 【解決手段】 液相においてヒドロキシル含有化合物の
存在下に一酸化炭素により触媒系の存在下でアセチレン
系不飽和化合物をカルボニル化することによりα,β−
オレフィン系不飽和化合物を製造するに際し、前記触媒
系を(a) パラジウム化合物と、(b) プロトン酸と、(c)
式 【化1】 〔式中、R1 は異原子として少なくとも窒素を含む5個
もしくは6個の原子の複素環であって、必要に応じ置換
されかつ/またはより大きい縮合した適宜置換される環
構造の1部を形成しうる複素環を示し、R2 およびR3
はそれぞれR1 の前記意味を有するかまたは必要に応じ
置換されたアリール基をも示しうる〕による有機ホスフ
ィンとから形成することを特徴とするα,β−オレフィ
ン系不飽和化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液相においてヒド
ロキシル含有化合物の存在下に一酸化炭素によりアセチ
レン系不飽和化合物をカルボニル化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アセチレン系不飽和化合物は、たとえば
アルコール、フェノール、水もしくはカルボン酸のよう
なヒドロキシル含有化合物の存在下にカルボニル化され
て、それぞれα,β−オレフィン系不飽和エステル類、
酸類もしくは無水物を生成しうることが知られている。
全ての場合、公知の方法は所望化合物に対する低い選択
性と比較的低い変換速度とを示し、したがって工業規模
で使用するには魅力的でないと見做されている。たとえ
ば米国特許第3,887,595号公報の第2欄、第5
3〜56行から示唆されるような当業者の意見の結果、
当業者は他の有機合成に望ましい安価かつ魅力的な基礎
原料を製造するための方法を探索する際、このような種
類の反応につきさらに研究を向ける傾向がない。他方、
さらに有機化学合成するのに望ましい安価な基礎原料の
需要は永年にわたり絶えず増大している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、α,β−オレフィン系不飽和エステル類、酸類
もしくは無水物の改良製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】鋭意研究開発を重ねた結
果、今回驚くことに、液相においてヒドロキシル含有化
合物の存在下に一酸化炭素によりアセチレン系不飽和化
合物をカルボニル化してα,β−オレフィン系不飽和化
合物を製造するに際し、(a) パラジウム化合物と、
(b) プロトン酸と、(c) 式
【化2】 〔式中、R1 は異原子として少なくとも窒素を含む5個
もしくは6個の原子の複素環であって、必要に応じ置換
されかつ/またはより大きい縮合した適宜置換される環
構造の一部を形成しうる複素環を示し、R2 およびR3
はそれぞれR1 の前記意味を有するかまたは必要に応じ
置換されたアリール基を示しうる〕による有機ホスフィ
ンとによって作成しうる触媒系の存在下で行なう改良方
法が見出された。
【0005】R1 、R2 およびR3 の定義による複素環
の例はピリジル、ピラジニル、キノリル、イソキノリ
ル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、シ
ノリニル、アクリジニル、フェナジニル、フェナンスリ
ジニル、フェナンスロリニル、フタラジニル、ナフチリ
ジニル、キノキサリニルおよびキナゾリニルである。こ
れらの基のうちピリジル、ピラジニルおよびピリダジニ
ルが好適である。R1 、R2 およびR3 の定義による前
記複素環式基および前記アリール基は、1個もしくはそ
れ以上の電子反発性もしくは電子吸引性基で置換するこ
とができる。前記の基に対する電子反発性置換基の例は
アルコキシ基、特に5個以下の炭素原子を有するもの
(たとえばメトキシおよびエトキシ基);5個以下の炭
素原子を有するアルキル基(たとえばメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル);またはジ
メチルアミノよびジエチルアミノ基である。前記の基に
対する電子吸引性置換基の例はたとえば塩素および弗素
のようなハロゲン、トリフルオロメチル、トリクロルメ
チル、モノクロルメチルおよびm−メトキシ基である。
定義R2 およびR3 の適宜置換されたアリール基は環系
に18個以下の炭素原子を有し、かつアンスリル、ナフ
チルおよび好ましくはフェニルとすることができる。R
1 がピリジルを示しかつR2 およびR3 が適宜置換され
たフェニルである一般式Iのホスフィンが好適である。
ジフェニル−2−ピリジルホスフィンを使用する本発明
の好適具体例によれば、α,β−オレフィン系不飽和酸
もしくはエステルに対し極めて高い選択性が得られるだ
けでなく、高収率も得ることができる。
【0006】適するホスフィンの他の例は次の通りであ
る:ジ(p−メトキシフェニル)2−ピリジルホスフィ
ン、ジ(p−トリル)2−ピリジルホスフィン、ジ(o
−メトキシフェニル)2−ピリジルホスフィン、ジ(o
−クロルフェニル)2−ピリジルホスフィン、ジ(m−
メトキシフェニル)2−ピリジルホスフィン、ジ(m−
クロルフェニル)2−ピリジルホスフィン、ジ(p−メ
トキシフェニル)3−ピリジルホスフィン、ジ(p−ト
リル)3−ピリジルホスフィン、ジ(o−メトキシフェ
ニル)3−ピリジルホスフィン、ジ(o−クロルフェニ
ル)3−ピリジルホスフィン、ジ(m−メトキシフェニ
ル)3−ピリジルホスフィン、ジ(m−クロルフェニ
ル)3−ピリジルホスフィン、ジ(p−メトキシフェニ
ル)4−ピリジルホスフィン、ジ(p−トリル)4−ピ
リジルホスフィン、ジ(o−メトキシフェニル)4−ピ
リジルホスフィン、ジ(o−クロルフェニル)4−ピリ
ジルホスフィン、ジ(m−メトキシフェニル)4−ピリ
ジルホスフィン、ジ(m−クロルフェニル)4−ピリジ
ルホスフィン、
【0007】ジフェニル(3−メトキシ−2−ピリジ
ル)ホスフィン、ジフェニル(4−メトキシ−2−ピリ
ジル)ホスフィン、ジフェニル(4−クロル−2−ピリ
ジル)ホスフィン、ジフェニル(2−メトキシ−3−ピ
リジル)ホスフィン、ジフェニル(4−メトキシ−3−
ピリジル)ホスフィン、ジフェニル(4−クロル−3−
ピリジル)ホスフィン、ジフェニル(3−メトキシ−4
−ピリジル)ホスフィン、ジフェニル(3−クロル−4
−ピリジル)ホスフィン、ジフェニル(5−クロル−4
−ピリジル)ホスフィン、ジフェニル(5−メトキシ−
4−ピリジル)ホスフィン、ジ(p−トリル)(3−メト
キシ−4−ピリジル)ホスフィン、ジ(p−トリル)(3
−クロル−4−ピリジル)ホスフィン、ジ(m−メトキ
シフェニル)(3−クロル−4−ピリジル)ホスフィン、
ジ(m−メトキシフェニル)(3−メトキシ−4−ピリジ
ル)ホスフィン、ジ(m−クロルフェニル)(3−メトキ
シ−4−ピリジル)ホスフィン、ジ(p−トリル)(3−
メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(p−トリ
ル)(3−クロル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(m−
メトキシフェニル)(3−クロル−2−ピリジル)ホスフ
ィン、ジ(m−メトキシフェニル)(3−メトキシ−2−
ピリジル)ホスフィン、
【0008】ジ(m−t−ブトキシフェニル)(3−クロ
ル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(m−t−ブトキシ
フェニル)(3−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、
ジ(m−t−ブトキシフェニル)(3−クロル−4−ピリ
ジル)ホスフィン、ジ(m−t−ブトキシフェニル)(3
−メトキシ−4−ピリジル)ホスフィン、ジ(m−t−
ブトキシフェニル)(2−メトキシ−3−ピリジル)ホス
フィン、ジ(m−t−ブトキシフェニル)(2−クロル−
3−ピリジル)ホスフィン、ジ(m−クロルフェニル)
(2−メトキシ−3−ピリジル)ホスフィン、ジ(m−
クロルフェニル)(2−クロル−3−ピリジル)ホスフィ
ン、ジ(o−クロルフェニル)(2−メトキシ−3−ピリ
ジル)ホスフィン、ジ(p−メトキシフェニル)2−ピ
リミジニルホスフィン、ジ(p−トリル)2−ピリミジ
ニルホスフィン、ジ(o−メトキシフェニル)2−ピリ
ミジニルホスフィン、ジ(o−クロルフェニル)2−ピ
リミジニルホスフィン、ジ(m−メトキシフェニル)2
−ピリミジニルホスフィン、ジ(p−メトキシフェニ
ル)2−ピリダジニルホスフィン、ジ(p−トリル)2
−ピリダジニルホスフィン、ジ(o−メトキシフェニ
ル)2−ピリダジニルホスフィン、ジ(o−クロルフェ
ニル)2−ピリダジニルホスフィン、ジ(m−メトキシ
フェニル)2−ピリダジニルホスフィン、
【0009】ジ(p−メトキシフェニル)(3−メトキシ
−2−ピリミジニル)ホスフィン、ジ(p−トリル)(3
−メトキシ−2−ピリジニル)ホスフィン、ジ(o−ク
ロルフェニル)(3−クロル−2−ピリミジニル)ホスフ
ィン、ジ(m−メトキシフェニル)(3−クロル−2−ピ
リミジニル)ホスフィン、ジ(p−トリル)(4−メトキ
シ−3−ピリダジニル)ホスフィン、ジ(p−メトキシ
フェニル)(4−メトキシ−3−ピリダジニル)ホスフィ
ン、ジ(o−クロルフェニル)(4−メトキシ−3−ピリ
ダジニル)ホスフィン、フェニルジ(3−メトキシ−2
−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(4−メトキシ−
2−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(4−クロル−
2−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(2−メトキシ
−3−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(4−メトキ
シ−3−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(4−クロ
ル−2−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(3−メト
キシ−4−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(3−ク
ロル−4−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(5−ク
ロル−4−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(5−メ
トキシ−4−ピリジル)ホスフィン、フェニルジ(3−
メトキシ−2−ピリミジニル)ホスフィン、フェニルジ
(4−メトキシ−2−ピリミジニル)ホスフィン、フェ
ニルジ(4−メトキシ−3−ピリダジニル)ホスフィ
ン、およびフェニルジ(4−クロル−3−ピリダジニ
ル)ホスフィン。
【0010】プロトン酸としては広範な種類の酸類また
はその混合物を使用することができる。この種の酸類の
例はオルト燐酸、ピロ燐酸、硫酸、ハロゲン化水素酸、
ベンゼンホスホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホ
ン酸、クロルスルホン酸、フルオロスルホン酸、モノク
ロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、修酸、テレフタル酸、過塩酸、2−ヒドロキシ
プロパン−2−スルホン酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸またはこれらの混合物である。前記酸類のうちp−
トルエンスルホン酸およびベンゼンホスホン酸が好適で
ある。原理上ハロゲン化水素酸も使用しうるが、これら
は腐食作用を誘発するという周知の欠点を有する。本発
明の方法には均質および不均質の両パラジウム化合物を
使用することができる。均質化合物が好適である。適す
る均質化合物は硝酸、硫酸もしくは12個以下の炭素原
子を1分子当たりに有するアルカンカルボン酸のパラジ
ウム塩である。原理上ハロゲン化水素酸の塩類も同様に
使用しうるが、これらはハロゲンイオンが腐食作用を誘
発するという欠点を有する。
【0011】好ましくは、酢酸パラジウムが触媒成分と
して使用される。たとえばアセチルアセトン酸パラジウ
ム、テトラキス−トリフェニルホスフィンパラジウム、
ビス−トリ−o−トリル−ホスフィンパラジウムアセテ
ートまたはビス−ジフェニル−2−ピリジルホスフィン
パラジウムアセテート、テトラキス−ジフェニル−2−
ピリジルホスフィンパラジウムおよびビス−ジ−o−ト
リル−ピリジルホスフィンパラジウムアセテートもしく
はビス−ジフェニル−ピリジルホスフィンパラジウムサ
ルフェートのようなパラジウム錯体も使用することがで
きる。パラジウム化合物の量は臨界的でない。好ましく
は、アセチレン系不飽和化合物1モル当たり10-7〜1
-1グラム原子の範囲のパラジウムの量が使用される。
パラジウムに対する有機ホスフィンのモル比は臨界的で
なく、広範囲内で変化することができる。パラジウム1
グラム原子当たり2モルより大、好ましくは500モル
未満の有機ホスフィンを使用すれば、極めて高い選択率
(すなわち>98%)および高い変換速度(たとえば1
0,000〜40,000モル/グラム原子Pd/hr.)が
達成される。一般に、パラジウム1グラム原子当たり
1,000モルより多い量の有機ホスフィンは必要でな
い。有機ホスフィン1当量当たりに使用するプロトン酸
の当量数は臨界的でなく、広範囲内で変化することがで
きる。有機ホスフィン1当量当たり0.1〜50当量の
範囲のプロトン酸の量が好適に使用される。
【0012】本発明の方法には別途に溶剤を必須としな
い。反応体の1種、特にアルコールの大過剰は、しばし
ば適する液相を形成する。しかしながら、或る場合には
別途に溶剤を使用することが望ましい。この目的には任
意の不活性溶剤を使用することができる。たとえば、こ
の溶剤はスルホキシド類およびスルホン酸、たとえばジ
メチルスルホキシド、ジイソプロピルスルホンもしくは
テトラヒドロチオフェン−2,2−ジオキシド(スルホ
ランとも呼ばれる)、2−メチルスルホラン、3−メチ
ルスルホラン、2−メチル−4−ブチルスルホラン;芳
香族炭化水素類、たとえばベンゼン、トルエン、キシレ
ン;エステル類、たとえば酢酸メチルおよびブチロラク
トン;ケトン類、たとえばアセトンもしくはメチルイソ
ブチルケトン;並びにエーテル類、たとえばアニソー
ル、2,5,8−トリオキサノン(ジグリムとも呼ばれ
る)、ジフェニルエーテルおよびジイソプロピルエーテ
ルを包含する。N−メチルピロリドンを主溶剤として或
いは助溶剤として使用すれば、特に良好な結果が得られ
る。当業者には明らかなように、N−メチルピロリドン
の良好な作用は、この種の他のアルケン変換に対するN
MPの公知の抑制作用に鑑み極めて驚異的であると見做
さねばならない。
【0013】本発明による方法は、極めて緩和な反応条
件の使用を可能にする。20〜200℃、特に20〜8
0℃の範囲の温度が適している。圧力は広範囲に変化し
うるが、一般に従来公知の方法に用いられた圧力よりも
低い。5〜70バールの圧力が好適である。100バー
ルより高い圧力も使用しうるが、一般に特殊の装置を要
求するため経済上魅力的でない。アルコール、フェノー
ル、水もしくはカルボン酸とアセチレン系不飽和化合物
とのモル比は広範囲に変化することができ、一般に0.
01〜1乃至100:1の範囲である。
【0014】本発明による方法は、或る状態下では問題
とする反応条件下に不活性な1個もしくはそれ以上の置
換基(たとえばハロゲン原子並びにシアノ、エステル、
アルコキシおよびアリール基)を有しうる広範な種類の
アセチレン系不飽和化合物を使用して行うことができ
る。さらに、アセチレン系不飽和化合物は、反応条件下
に不活性でない1個もしくはそれ以上の置換基(たとえ
ばヒドロキシ基)を含むことができる。この種の基の挙
動は、正確な反応条件に依存する。1個もしくはそれ以
上のアセチレン系不飽和結合が炭素鎖の任意の位置に存
在してもよい。未置換アルキン類、特に1分子当たり2
0個までの炭素原子を有するもの、より詳細にはアセチ
レン、プロピンおよびフェニルアセチレンを用いて極め
て良好な結果が得られる。適するアルキン類の他の例は
次の通りである:1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチ
ン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、1−オクチン、2−
オクチン、4−オクチン、5−メチル−3−ヘプチン、
4−プロピル−2−ペンチン、1−ノニン、ベンジルエ
チンおよびシクロヘキシルエチン。アルキン類は純粋な
形態で或いはアルケン類と混合して使用することができ
る。アルケン類は反応条件下にて不活性であることが判
明した。
【0015】広範な種類のヒドロキシル化合物を、本発
明による方法に反応体として使用することができる。た
とえば使用するアルコールは脂肪族、脂環式もしくは芳
香族とすることができ、1個もしくはそれ以上の不活性
置換基を有することができる。適するアルコールは、1
分子当たり20個までの炭素原子を含むことができる。
1個もしくはそれ以上のヒドロキシル基が存在してもよ
く、この場合使用する反応体のモル比に応じて数種の生
成物が生成しうる。たとえば多価アルコール、特にたと
えばグルコース、フラクトース、マンノース、ガラクト
ース、シュークロース、アルドキソース、アルドペント
ース、アルトロース、アロース、タロース、グロース、
アイドース、リボース、アラボノース、キシロース、リ
キソース、エリスロースおよびスレオロースのような低
級糖類を、少量のアセチレン系不飽和化合物と反応させ
てモノエステルを生成させることができ、或いは多量の
アセチレン系不飽和化合物と反応させて多価エステルを
生成させることもできる。したがって、アルコールの選
択は、所望の生成物にのみ依存する。最初の場合、水の
使用はα,β−不飽和カルボン酸を生成する。アルコー
ルの使用はα,β−不飽和エステルを生成し、これらは
勿論上記ポリエステル類とすることができる。たとえば
メタノール、エタノール、プロパノールもしくは2,2
−ジヒドロキシメチル−1−ブタノールのようなアルコ
ール並びにエーテル架橋を有するアルコール(たとえば
トリエチレングリコール)は全て貴重な生成物を与え
る。本発明による方法の好適具体例によれば、低級糖類
を選択的に変換して単量体を生成させ、これをさらに魅
力的な水溶性重合体まで変換することができる。所望生
成物への選択性は、反応に寄与してはならないヒドロキ
シル基を一時的に保護して、専ら第一級もしくは第二級
ヒドロキシル基のみを反応させることにより達成するこ
とができる。
【0016】本発明による方法は、広範な種類のカルボ
ン酸を用いて行なうことができる。たとえばカルボン酸
は脂肪族、脂環式もしくは芳香族とすることができ、1
個もしくはそれ以上の不活性置換基、たとえばアセチレ
ン系不飽和化合物に関連して挙げた基を有することがで
きる。使用に適するカルボン酸は20個までの炭素原子
を有する。1種もしくはそれ以上のカルボン酸群を存在
させて、使用反応体のモル比に応じ各種の所望生成物を
生成させることもできる。たとえばカルボン酸はアルカ
ンカルボン酸またはアルケンカルボン酸とすることがで
きる。適するカルボン酸の例は次の通りである:蟻酸、
酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、ピバリン
酸、n−バレリン酸、n−カプロン酸、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、安息香酸、o−フタル酸、m−フタル
酸、テレフタル酸およびトルイル酸。アルケンカルボン
酸の例はアクリル酸、プロピオリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、イソクロトン酸、オレイン酸、マレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸およびメサコン酸である。
【0017】1分子当たりn+1個の炭素原子を有する
アルケンカルボン酸を1分子当たりn個の炭素原子を有
するアルキンと反応させれば、対称無水物が生成され
る。他の場合、先ず最初に複合無水物が生成し、次いで
エステル交換が生じうる。たとえば過剰の酢酸を本発明
に従ってプロピンおよび一酸化炭素と反応させれば、無
水酢酸とメタクリル酸との混合物が最終的に生成する。
本発明の方法によって特殊の酸を生成させることが望ま
しければ、たとえば問題とする酸の1モルを炭素原子が
1個少ない対応のアルキンと反応させて対称無水物を生
成させ、この無水物を加水分解して2モルの酸を生成さ
せ、次いでこの酸の1モルを工程の第1段階へ循環させ
るのが有利である。他の化合物の存在に応じて、他の反
応も生じうる。たとえば、本発明の方法をアミンの存在
下で行なえば、このアミンは無水カルボン酸と反応して
カルボン酸とアミンカルボキシレートとを生成しうる。
たとえば、ピペリジンの存在下でのプロピンと一酸化炭
素およびメタクリル酸の反応においては、高収率の1−
メタクリロイルピペリジンが得られる。
【0018】本発明の方法に必要とされる一酸化炭素
は、実用上純粋物として或いは不活性ガス(たとえば窒
素)で希釈して使用することができる。ガス流中に相当
量の水素が存在すると、アセチレン系不飽和化合物の水
素化が反応条件下で生じうるので望ましくない。一般
に、供給ガス流中の水素の量は5容量%未満であること
が望ましい。%として表されるα,β−オレフィン系不
飽和化合物への選択率は次のように定義される:
【数1】 〔式中、aはα,β−オレフィン系不飽和化合物に変換
されたアセチレン系不飽和化合物の量であり、bは変換
されたアセチレン系不飽和化合物の全量である〕。
【0019】さらに、本発明は一般式Iによる有機ホス
フィンにも関し、式IにおいてR1は異原子として少な
くとも窒素原子を含む5員もしくは6員の複素環を示
し、この環は必要に応じ置換することができかつ/また
はより大きい縮合した適宜置換しうる環構造の一部を形
成し、R2 およびR3 はそれぞれR1 の前記意味を有す
るかまたは適宜置換されたアリール基を示しうる。本発
明によるホスフィンのR1 、R2 およびR3 の定義にお
ける複素環は好適にはピリジル、ピラジニル、キノリ
ル、イソキノリル、ピリミジニル、ピリダジニル、イン
ドリジニル、シノリニル、アクリジニル、フェナジニ
ル、フェナンスリジニル、フェナンスロリニル、フタラ
ジニル、ナフチリジニル、キノキサリニルおよびキナゾ
リニルを包含する。これら群のうちピリジル、ピラジニ
ルおよびピリダジニルが好適である。一般式Iによる好
適な有機ホスフィンは、R2 および/またはR3 がフェ
ニルを示すもの、或いはR1 がピリジルを示し、R2
ピリジルもしくはフェニルを示しかつR3 がフェニルを
示すものである。
【0020】本発明による有機ホスフィンは好適には適
当量の前記パラジウム化合物および/またはプロトン酸
と必要に応じ別途の溶剤に溶解もしくは懸濁させて混合
され、この溶剤は好ましくはジメチルスルホキシド、ジ
イソプロピルスルホン、スルホラン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、酢酸メチル、ブチロラクトン、アセト
ン、メチルイソブチルケトン、アニソール、ジグリム、
ジフェニルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよびN
−メチルピロリドンを包含する。好ましくは、ホスフィ
ン対パラジウムのモル比はパラジウム1グラム原子当た
り2〜500モルのホスフィンであり、ホスフィン1当
量当たりのプロトン酸の当量数は0.1〜50の範囲で
ある。
【0021】さらに本発明は、(a) パラジウム化合
物と、(b) プロトン酸と、(c) 式
【化3】 〔式中、R1 は異原子として少なくとも窒素を含む5個
もしくは6個の原子の複素環であって、必要に応じ置換
されかつ/またはより大きい縮合した適宜置換される環
構造の一部を形成しうる複素環を示し、R2 およびR3
はそれぞれR1 の前記意味を有するかまたは必要に応じ
置換されたアリール基をも示しうる〕による有機ホスフ
ィンとからなる触媒系にも関する。
【0022】R1 、R2 およびR3 の定義における複素
環は好適にはピリジル、ピラジニル、キノリル、イソキ
ノリル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニ
ル、シノリニル、アクリジニル、フェナジニル、フェナ
ンスリジニル、フェナンスロリニル、フタラジニル、ナ
フチリジニル、キノキサリニルおよびキナゾリニルを包
含する。これらの群のうちピリジル、ピラジニルおよび
ピリダジニルが好適である。R2 および/またはR3
フェニルを示すか、或いはR1 がピリジルを示し、R2
がピリジルもしくはフェニルを示しかつR3 がフェニル
を示す触媒系が好適である。好ましくは、ホスフィン対
パラジウムのモル比はパラジウム1グラム原子当たり2
〜500モルの範囲のホスフィンであり、ホスフィン1
当量当たりのプロトン酸の当量数は0.1〜50の範囲
である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によりさら
に説明する。実施例1 300mlの磁気攪拌されたハステロイ(登録商標)オー
トクレーブに、0.025モルの酢酸パラジウム(II)と
1ミリモルのジフェニル−2−ピリジル−ホスフィンと
2ミリモルのp−トルエンスルホン酸と50mlのメタノ
ールとを順次に充填した。オートクレーブから空気を排
気し、次いでプロピンを2バールの圧力まで加えた。そ
の後、一酸化炭素を60バールの圧力まで添加した。オ
ートクレーブを密閉し、かつ45℃の温度まで加熱し
た。45℃にて2時間の反応時間後、内容物の試料を気
液クロマトグラフィーによって分析した。プロピンから
メタクリル酸メチルへの変換の選択率は99%であった
ことが判明し、平均変換速度はプロピン20,000モ
ル/g Pd/hr. と算出された。
【0024】実施例2 実施例1に記載した実験を同じ反応体および触媒系によ
りほぼ同様に反復したが、ただし10mlのプロピレンを
も添加すると共に反応を55℃にて行なった。気液クロ
マトグラフ分析により、プロピンはメタクリル酸メチル
まで99%の選択率にて変換されたことが判明し、かつ
得られた生成物は0.2%未満のブチレートを副生物と
して含むことが判明し、これは本発明により選択された
反応条件下で殆ど混合プロピレンの変換が生じなかった
ことを示している。平均反応速度はプロピン20,00
0モル/g Pd/hr. であると計算された。実施例3 実施例1に記載した実験をほぼ同様に反復したが、ただ
し他の溶剤として30mlのN−メチルピロリドンをメタ
ノールと同時に添加すると共に、反応を40℃で行ない
かつ反応時間を1時間とした。メタクリル酸メチル変換
に対するプロピンの選択率は99%であり、平均変換速
度はプロピン40,000モル/g Pd/hr. であると計
算された。
【0025】実施例4 実施例1に記載した実験をほぼ同様に反復し、0.02
5モルの酢酸パラジウム(II)と1ミリモルのフェニルジ
(2−ピリジル)−ホスフィンと2ミリモルのp−トル
エンスルホン酸とからなる触媒系を使用し、反応温度を
75℃としかつ反応時間を2時間とした。メタクリル酸
メチル変換に対するプロピンの選択率は98%であり、
平均変換速度はプロピン10,000モル/g Pd/hr.
であると計算された。実施例5 実施例1に記載した実験をほぼ同様に反復し、触媒系を
0.025ミリモルの酢酸パラジウム(II)と1ミリモル
のトリ(ピリジル)ホスフィンと2ミリモルのp−トル
エンスルホン酸とで構成すると共に、反応温度を80℃
としかつ反応時間を5時間とした。メタクリル酸メチル
へのプロピン変換の選択率は97%であり、平均変換速
度はプロピン1500モル/g Pd/hr. であると計算さ
れた。実施例6 実施例1に記載した実験をほぼ同様に行ない、触媒系を
0.025ミリモルの酢酸パラジウム(II)と1ミリモル
のジフェニル(2−ピリジル)−ホスフィンと2ミリモ
ルのベンゼンホスホン酸とで構成した。反応温度を50
℃とし、かつ反応時間を5時間とした。プロピンはメタ
クリル酸メチルまで99%の選択率にて変換され、かつ
平均変換速度はプロピン4000モル/g Pd/hr. であ
った。
【0026】実施例7 実施例1に記載した実験をほぼ同様に行ない、触媒系を
0.2ミリモルの酢酸パラジウム(II)と2ミリモルのジ
フェニル−2−ピリジルホスフィンと2ミリモルのベン
ゼンホスホン酸とで構成したが、ただし反応体として1
0mlのメタクリル酸および溶剤として50mlのアニソー
ルを反応器の排気前に添加した。反応温度を115℃と
し、反応時間を1時間とした。プロピンは無水メタクリ
ル酸まで98%の選択率にて変換され、平均変換速度は
プロピン1500モル/g Pd/hr. であった。実施例8 実施例7の実験を、3ミリモルのジフェニル−2−ピリ
ジルホスフィンと10gのフェノールと50mlのアニソ
ールとを用いて反復した。反応温度は90℃とし、かつ
反応時間は1時間とした。プロピンはメタクリル酸フェ
ニルまで98%の選択率にて変換され、平均変換速度は
プロピン2000モル/g Pd/hr. であった。
【0027】実施例9 実施例1に記載したと実質的に同様にして、0.025
ミリモルの酢酸パラジウム(II)と1ミリモルのジフェニ
ル−2−ピリジルホスフィンと2ミリモルのp−トルエ
ンスルホン酸とプロピレンの代りに1.4バールのアセ
チレン圧力のアセチレンと30mlのメタノールと他の溶
剤としてのN−メチルピロリドン(30ml)とからなる
触媒系により実験を行なった。反応温度は40℃としか
つ反応時間は1時間とした。アクリル酸メチルへのアセ
チレン変換の選択率は100%であり、計算変換速度は
アセチレン2500モル/g Pd/hr. であった。実施例10 実施例1におけるとほぼ同様にして実施例9におけると
同じ触媒系により反応を行ない、20mlのフェニルエチ
ンと30mlのメタノールと30mlのN−メチルピロリド
ンとを用いた。反応温度は40℃としかつ反応時間は1
時間とした。フェニルエチンはフェニルアクリル酸メチ
ルまで98%の選択率にて変換し、平均変換速度はフェ
ニルエチン5500モル/g Pd/hr. であると判明し
た。
【0028】実施例11 実施例10とほぼ同様な実験を行ない、ただし今回は
0.025ミリモルの酢酸パラジウム(II)と1ミリモル
のフェニルジ(2−ピリジル)ホスフィンと2ミリモル
のp−トルエンスルホン酸とからなる触媒系を使用し
た。反応温度は60℃としかつ反応時間は2時間とし
た。フェニルアクリル酸メチルへのフェニルエチンの変
換の選択率は98%であり、平均変換速度はフェニルエ
チン3000モル/g Pd/hr. であった。実施例12 実施例9および10と同じ触媒系を使用して、プロピン
を50mlのN−メチルピロリドン中にて一酸化炭素およ
びグルコース(10g)により40℃で1時間変換させ
た。プロピンからメタクリル酸のグルコースエステルへ
の変換の選択率は95%であり、平均変換速度はプロピ
ン1300モル/g Pd/hr. であった。
【0029】実施例13 実施例9、10および12と同じ触媒系を使用して、プ
ロピンを一酸化炭素と水(10ml)とN−メチルピロリ
ドン(40ml)とにより50℃にて1時間変換させた。
メタクリル酸への変換の選択率は98%であり、平均変
換速度はプロピン20,000モル/g Pd/hr. であっ
た。実施例14 実施例9、10、12および13と同じ触媒系をこの実
験で使用して、プロピンをトルエン(80ml)中にて一
酸化炭素とジ−アセトン−d−グルコース(10g)と
により40℃にて1時間変換させた。プロピンからメタ
クリル酸のジ−アセトン−d−グルコースエステルへの
変換の選択率は>98%であり、平均変換速度はプロピ
ン1000モル/g Pd/hr. であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/38 C07C 67/38 69/54 69/54 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相においてヒドロキシル含有化合物の
    存在下に一酸化炭素により触媒系の存在下でアセチレン
    系不飽和化合物をカルボニル化することによりα,β−
    オレフィン系不飽和化合物を製造するに際し、前記触媒
    系を(a) パラジウム化合物と、(b) プロトン酸と、(c)
    式 【化1】 〔式中、R1 は異原子として少なくとも窒素を含む5個
    もしくは6個の原子の複素環であって、必要に応じ置換
    されかつ/またはより大きい縮合した適宜置換される環
    構造の1部を形成しうる複素環を示し、R2 およびR3
    はそれぞれR1 の前記意味を有するかまたは必要に応じ
    置換されたアリール基をも示しうる〕による有機ホスフ
    ィンとから形成することを特徴とするα,β−オレフィ
    ン系不飽和化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 R1 ,R2 およびR3 により示される複
    素環がピリジル、ピラジニル、キノリル、イソキノリ
    ル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、シ
    ノリニル、アクリジニル、フェナジニル、フェナンスリ
    ジニル、フェナンスロリニル、フタラジニル、ナフチリ
    ジニル、キノキサリニルおよびキナゾリニルからなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】 複素環式基および/またはアリール基が
    1個もしくはそれ以上の電子反発性基により置換される
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 置換基が、5個以下の炭素原子を有する
    アルコキシ基、5個以下の炭素原子を有するアルキル
    基、ジメチルアミノ基およびジエチルアミノ基からなる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】 複素環式基およびアリール基が1個もし
    くはそれ以上の電子吸引性基により置換されることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 置換基が、塩素、弗素、トリフルオロメ
    チル、トリクロルメチル、モノクロルメチルおよびm−
    メトキシ基からなることを特徴とする特許請求の範囲第
    5項記載の方法。
  7. 【請求項7】 R1 がピリジルを示し、R2 がピリジル
    もしくはフェニルを示しかつR3 がフェニルを示す式I
    によるホスフィンを使用することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項〜第6項のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 プロトン酸としてp−トルエンスルホン
    酸およびベンゼンホスホン酸を使用することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項〜第7項のいずれか一項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 触媒系の一成分として酢酸パラジウムを
    使用することを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第8
    項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 アセチレン系不飽和化合物1モル当り
    10-7〜10-1グラム原子のパラジウムの量のパラジウ
    ム化合物を使用することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項〜第9項のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 有機ホスフィンとパラジウムとのモル
    比が、パラジウム1グラム原子当り2〜500モルの有
    機ホスフィンの範囲であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項〜第10項のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 有機ホスフィン1当量当りのプロトン
    酸の当量数が0.1〜50の範囲であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項〜第11項のいずれか一項に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 さらに他の溶剤を使用することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項〜第12項のいずれか一項
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 N−メチルピロリドンを主溶剤もしく
    は助溶剤として使用することを特徴とする特許請求の範
    囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】 アセチレン系不飽和化合物1モル当り
    のアルコール、フェノール、水もしくはカルボン酸のモ
    ル量が0.01〜100の範囲であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項〜第14項のいずれか一項に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 アセチレン、プロピレンもしくはフェ
    ニルアセチレンを変換することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項〜第15項のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 ヒドロキシル含有の反応体として低級
    糖類を使用することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    〜第16項のいずれか一項に記載の方法。
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