JPH09187513A - カテーテルチューブとその製法 - Google Patents
カテーテルチューブとその製法Info
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- JPH09187513A JPH09187513A JP8022101A JP2210196A JPH09187513A JP H09187513 A JPH09187513 A JP H09187513A JP 8022101 A JP8022101 A JP 8022101A JP 2210196 A JP2210196 A JP 2210196A JP H09187513 A JPH09187513 A JP H09187513A
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- catheter tube
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カテーテルの挿入部の先端に適度の可撓性を
与える。 【解決手段】 最外層11の肉厚Tを、先端側に減少する
ように、段階的に変化させ、先端側の剛性をしだいに小
さくする。
与える。 【解決手段】 最外層11の肉厚Tを、先端側に減少する
ように、段階的に変化させ、先端側の剛性をしだいに小
さくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用内視鏡等に
用いられるカテーテルチューブに関する。
用いられるカテーテルチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカテーテルチューブとし
ては、ライナーコイル、編組チューブ、ウレタンコー
ト、及び、プラスチックの最外層等を順次積層したもの
が使用されてきた。
ては、ライナーコイル、編組チューブ、ウレタンコー
ト、及び、プラスチックの最外層等を順次積層したもの
が使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、医療用内視鏡
は先端が首振り可能な構造のものが多く、尿管、気管、
血管内へ挿入される有効挿入部の剛性───トルクチュ
ーブとしての捩り剛性、及び、挿入時の曲がりに対する
剛性───の大小が、内視鏡の操作性、挿入容易性、安
全性の上から、重要である。
は先端が首振り可能な構造のものが多く、尿管、気管、
血管内へ挿入される有効挿入部の剛性───トルクチュ
ーブとしての捩り剛性、及び、挿入時の曲がりに対する
剛性───の大小が、内視鏡の操作性、挿入容易性、安
全性の上から、重要である。
【0004】ところが、従来のカテーテルチューブはそ
の有効挿入部の全長の剛性が一定であったため、(トル
クチューブとして基端側の剛性を確保すると)特に、先
端側の剛性が過大となり、内腔部への挿入が難しいとい
う問題があった。
の有効挿入部の全長の剛性が一定であったため、(トル
クチューブとして基端側の剛性を確保すると)特に、先
端側の剛性が過大となり、内腔部への挿入が難しいとい
う問題があった。
【0005】本発明は、このような問題を解決して、内
視鏡等の有効挿入部の基端側では、(トルクチューブと
しての)十分な捩り剛性及び押込み(圧縮)剛性を確保
しつつ、先端側では十分な可撓性を付与して、挿入しや
すいようにしたカテーテルチューブの提供及びその製法
の提供を、目的とする。
視鏡等の有効挿入部の基端側では、(トルクチューブと
しての)十分な捩り剛性及び押込み(圧縮)剛性を確保
しつつ、先端側では十分な可撓性を付与して、挿入しや
すいようにしたカテーテルチューブの提供及びその製法
の提供を、目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、最外層がプラ
スチックで複数層のチューブ全体の剛性に占める割合が
大であるカテーテルチューブに於て、上記最外層の肉厚
を、先端側に減少するように、段階的乃至無段階的に、
変化させたカテーテルチューブである。また、最外層が
熱収縮性プラスチックであって、最外層よりも一つ内側
の層の外面と、該最外層の内面との間に、接着剤が介在
している。
スチックで複数層のチューブ全体の剛性に占める割合が
大であるカテーテルチューブに於て、上記最外層の肉厚
を、先端側に減少するように、段階的乃至無段階的に、
変化させたカテーテルチューブである。また、最外層が
熱収縮性プラスチックであって、最外層よりも一つ内側
の層の外面と、該最外層の内面との間に、接着剤が介在
している。
【0007】本発明に係るその製法は、熱収縮性プラス
チックの最外層用素材管に内圧を加えかつ加熱して拡径
し、拡径管を作り、次に、カテーテルチューブを形成す
る複数層の内で上記最外層の無い内部積層管に、上記拡
径管を外嵌し、該内部積層管と拡径管を合わせて一端方
向へ引張りつつ熱を加えて上記拡径管を長手方向に延伸
しつつ内部積層管に被覆させ、しかも、上記引張り時の
延伸力及び/又は延伸速度を増減させる方法である。
チックの最外層用素材管に内圧を加えかつ加熱して拡径
し、拡径管を作り、次に、カテーテルチューブを形成す
る複数層の内で上記最外層の無い内部積層管に、上記拡
径管を外嵌し、該内部積層管と拡径管を合わせて一端方
向へ引張りつつ熱を加えて上記拡径管を長手方向に延伸
しつつ内部積層管に被覆させ、しかも、上記引張り時の
延伸力及び/又は延伸速度を増減させる方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を詳説する。
の形態を詳説する。
【0009】図2の(イ)に、医療用内視鏡の一例を示
し、基端のグリップ部1と、その先端から延伸した有効
挿入部2とを、備え、グリップ部1には接眼部3及び光
源部4が設けられ、有効挿入部2の先端は矢印Aのよう
に左右に首振り自在な首振部5が形成されている。
し、基端のグリップ部1と、その先端から延伸した有効
挿入部2とを、備え、グリップ部1には接眼部3及び光
源部4が設けられ、有効挿入部2の先端は矢印Aのよう
に左右に首振り自在な首振部5が形成されている。
【0010】グリップ部1にはこの首振部5を操作する
ハンドルが付設されており、首振り用ワイヤがグリップ
部1から先端の首振部5まで(有効挿入部2内に)挿通
されている。有効挿入部2は、尿道、気管、血管等の内
腔部へ挿入される部位であり、その内部には、イメージ
ガイド及びライトガイドが挿通されている。
ハンドルが付設されており、首振り用ワイヤがグリップ
部1から先端の首振部5まで(有効挿入部2内に)挿通
されている。有効挿入部2は、尿道、気管、血管等の内
腔部へ挿入される部位であり、その内部には、イメージ
ガイド及びライトガイドが挿通されている。
【0011】ところで、図1はこのような挿入部2の横
断面の拡大図であって、内部に挿通された上記イメージ
ガイド、ライトガイド、首振り用ワイヤ等を省略した図
である。言い換えると、それ等を挿入する前の状態を示
し、カテーテルチューブ6そのものの拡大横断面図であ
る。
断面の拡大図であって、内部に挿通された上記イメージ
ガイド、ライトガイド、首振り用ワイヤ等を省略した図
である。言い換えると、それ等を挿入する前の状態を示
し、カテーテルチューブ6そのものの拡大横断面図であ
る。
【0012】この図1に於て、内から外へ順次、ライナ
ーコイル層7、編組チューブ8、ウレタンコート9、接
着剤層10、最外層11が同心円状に積層された構造であ
る。この最外層11はプラスチックであり、PVDF等が
用いられ、熱収縮性を有する。例えば、住友電気工業株
式会社製のKFチューブ(商品名)が用いられる。複数
層のこのチューブ6全体の剛性に占める最外層の割合が
大であり、本発明では、チューブ6全体の曲げ剛性に対
する最外層11の曲げ剛性の割合が、70%以上を占める場
合を、「大」と呼ぶものとする。
ーコイル層7、編組チューブ8、ウレタンコート9、接
着剤層10、最外層11が同心円状に積層された構造であ
る。この最外層11はプラスチックであり、PVDF等が
用いられ、熱収縮性を有する。例えば、住友電気工業株
式会社製のKFチューブ(商品名)が用いられる。複数
層のこのチューブ6全体の剛性に占める最外層の割合が
大であり、本発明では、チューブ6全体の曲げ剛性に対
する最外層11の曲げ剛性の割合が、70%以上を占める場
合を、「大」と呼ぶものとする。
【0013】このような最外層11の剛性が、チューブ6
全体の剛性に占める割合が大であるカテーテルチューブ
6に於て、最外層11の肉厚Tを、図2の(ロ)又は
(ハ)又は(ニ)のように、先端側にしだいに減少する
ように、段階的乃至無段階的に、変化させたものを、用
いている。
全体の剛性に占める割合が大であるカテーテルチューブ
6に於て、最外層11の肉厚Tを、図2の(ロ)又は
(ハ)又は(ニ)のように、先端側にしだいに減少する
ように、段階的乃至無段階的に、変化させたものを、用
いている。
【0014】具体的には、図2の(ロ)では、3段階に
肉厚Tが変化し、相互の段差部は、先端へしだいにゆる
やかに肉厚が減少する勾配部とした場合を示す。図2の
(ハ)では、さらに多くの段階状に、肉厚Tを(先端へ
しだいに減少するように)設定しており、また、段差部
は勾配部のない急変部とされる。図2の(ニ)では、無
段階状に肉厚Tを、先端側にしだいに減少させている。
肉厚Tが変化し、相互の段差部は、先端へしだいにゆる
やかに肉厚が減少する勾配部とした場合を示す。図2の
(ハ)では、さらに多くの段階状に、肉厚Tを(先端へ
しだいに減少するように)設定しており、また、段差部
は勾配部のない急変部とされる。図2の(ニ)では、無
段階状に肉厚Tを、先端側にしだいに減少させている。
【0015】このように、カテーテルチューブ6の全体
の剛性に占める割合が大である最外層11の肉厚Tを、段
階的又は無段階的に、変化させることによって、カテー
テルチューブ6として、その曲げ剛性、及び、捩り剛性
が、先端側へ減少するような傾斜特性を示すこととな
る。特に、図2の(イ)に於けるグリップ部1の近傍─
──挿入部2の基端寄り───では、十分に大きな曲げ
剛性と捩り剛性を具備し、挿入や回転等の操作が行い易
いと共に、挿入部2の先端寄りでは、剛性が小さくて、
可撓性に富み、身体内腔部への挿入及び先端首振りが行
い易くなる。
の剛性に占める割合が大である最外層11の肉厚Tを、段
階的又は無段階的に、変化させることによって、カテー
テルチューブ6として、その曲げ剛性、及び、捩り剛性
が、先端側へ減少するような傾斜特性を示すこととな
る。特に、図2の(イ)に於けるグリップ部1の近傍─
──挿入部2の基端寄り───では、十分に大きな曲げ
剛性と捩り剛性を具備し、挿入や回転等の操作が行い易
いと共に、挿入部2の先端寄りでは、剛性が小さくて、
可撓性に富み、身体内腔部への挿入及び先端首振りが行
い易くなる。
【0016】なお、上記最外層11よりも一つ内側の層─
──図1ではウレタンコート9を指す───の外面と、
最外層11の内面との間に、接着剤が介在し、図1の如く
接着剤層10を形成している。これによって、特に先端寄
りの肉厚Tの薄い部位に於て、首振りその他で弯曲した
状態にて、最外層11に皺が発生することを、有効に防止
できて、好都合である。この接着剤としては、シリル基
含有特殊ポリマーを主成分とする一液常温速硬化形接着
剤が好ましく、セメダイン株式会社製の「スーパーX
No.8008 ブラック」が好適である。このとき接着性向上
のため、最外層11の内面をエッチング処理にて微小凹凸
粗面としておくのが良い。
──図1ではウレタンコート9を指す───の外面と、
最外層11の内面との間に、接着剤が介在し、図1の如く
接着剤層10を形成している。これによって、特に先端寄
りの肉厚Tの薄い部位に於て、首振りその他で弯曲した
状態にて、最外層11に皺が発生することを、有効に防止
できて、好都合である。この接着剤としては、シリル基
含有特殊ポリマーを主成分とする一液常温速硬化形接着
剤が好ましく、セメダイン株式会社製の「スーパーX
No.8008 ブラック」が好適である。このとき接着性向上
のため、最外層11の内面をエッチング処理にて微小凹凸
粗面としておくのが良い。
【0017】次に、図1及び図2に基づいて上述したカ
テーテルチューブ6の製法について以下説明する。ま
ず、図3に示すように、所定内径Diのふっ素樹脂製外
筒12と、その外周に巻設したヒーター線13等から成る加
熱拡径装置14内へ、熱収縮性プラスチックの最外層用素
材管15を挿入し、矢印Bのように窒素ガス等で内圧を加
える。このとき素材管15の先端15aは封止しておく。内
圧は、0.15〜0.4 kg/cm2(ゲージ圧)が良い。
テーテルチューブ6の製法について以下説明する。ま
ず、図3に示すように、所定内径Diのふっ素樹脂製外
筒12と、その外周に巻設したヒーター線13等から成る加
熱拡径装置14内へ、熱収縮性プラスチックの最外層用素
材管15を挿入し、矢印Bのように窒素ガス等で内圧を加
える。このとき素材管15の先端15aは封止しておく。内
圧は、0.15〜0.4 kg/cm2(ゲージ圧)が良い。
【0018】加熱拡径装置14内で素材管15は加熱され、
かつ内圧が加えられているため、図3中の矢印C…のよ
うに拡径し、(このとき、しだいに肉厚が減少しつつ拡
径し、)外子としての外筒12の内径Diまで膨張し、外
径が規制されて拡径が止まる。そこで、図4中の矢印E
のように長手方向に送りを与えて、次の区画を同様に加
熱し、拡径する。このようにして、外径が前記Diなる
所定長さの拡径管16を形成する。
かつ内圧が加えられているため、図3中の矢印C…のよ
うに拡径し、(このとき、しだいに肉厚が減少しつつ拡
径し、)外子としての外筒12の内径Diまで膨張し、外
径が規制されて拡径が止まる。そこで、図4中の矢印E
のように長手方向に送りを与えて、次の区画を同様に加
熱し、拡径する。このようにして、外径が前記Diなる
所定長さの拡径管16を形成する。
【0019】その後、カテーテルチューブを形成する複
数層の内で最外層の無い内部積層管17───図1では、
ライナーコイル層7と編組チューブ8とウレタンコート
9が接着剤層10を指し、所望により接着剤層10が省略さ
れる場合もある───に、上述の拡径管16を、図5に示
す如く、外嵌し、(図5の左方端に於て)内部積層管17
と(熱収縮前の)拡径管16とを合わせて矢印Fのように
引張りつつ、熱Hを加えて拡径管16を長手方向に延伸し
つつ熱収縮させ、内部積層管17に最外層11を被覆形成す
る。
数層の内で最外層の無い内部積層管17───図1では、
ライナーコイル層7と編組チューブ8とウレタンコート
9が接着剤層10を指し、所望により接着剤層10が省略さ
れる場合もある───に、上述の拡径管16を、図5に示
す如く、外嵌し、(図5の左方端に於て)内部積層管17
と(熱収縮前の)拡径管16とを合わせて矢印Fのように
引張りつつ、熱Hを加えて拡径管16を長手方向に延伸し
つつ熱収縮させ、内部積層管17に最外層11を被覆形成す
る。
【0020】図5では、ノズル18から熱風を吹き付け
て、熱Hを拡径管16に与えて、矢印F方向の引張力にて
長手方向に延伸して、肉厚Tを再度減少させつつ、同時
に、径方向に熱収縮させて、内部積層管17に密着状に被
覆させる。
て、熱Hを拡径管16に与えて、矢印F方向の引張力にて
長手方向に延伸して、肉厚Tを再度減少させつつ、同時
に、径方向に熱収縮させて、内部積層管17に密着状に被
覆させる。
【0021】ところで、上記引張り時の延伸力Fを増減
させることによって、最外層11の肉厚Tを、図2の
(ロ)や(ハ)や(ニ)の如く、先端側へしだいに減少
するように、変化させることができる。つまり、強く引
張れば、長手方向に延伸して肉厚Tが小となる。
させることによって、最外層11の肉厚Tを、図2の
(ロ)や(ハ)や(ニ)の如く、先端側へしだいに減少
するように、変化させることができる。つまり、強く引
張れば、長手方向に延伸して肉厚Tが小となる。
【0022】あるいは、図5に矢印Vにて示した延伸速
度を変化させて、同様に最外層11の肉厚Tを増減(制
御)しても良い。さらに、延伸力(引張力)F及び延伸
速度Vを共に増減(制御)しつつ、肉厚Tを高精度に調
節するも、望ましいことである。
度を変化させて、同様に最外層11の肉厚Tを増減(制
御)しても良い。さらに、延伸力(引張力)F及び延伸
速度Vを共に増減(制御)しつつ、肉厚Tを高精度に調
節するも、望ましいことである。
【0023】図7は、このような製法の順序に従って、
素材管15が、周方向に延伸させて肉厚が減少して拡径管
16となり、次に、長手方向の延伸と熱収縮にて肉厚の薄
いかつ小径の最外層11に変化する様子を、簡略横断面に
て示した図である。
素材管15が、周方向に延伸させて肉厚が減少して拡径管
16となり、次に、長手方向の延伸と熱収縮にて肉厚の薄
いかつ小径の最外層11に変化する様子を、簡略横断面に
て示した図である。
【0024】従来の最外層の肉厚の減少方法及び被覆方
法は、長手方向へのみ延伸して行っていたので、プラス
チックの分子の配向性のため、限界が存在し、十分に目
的の肉厚にまで薄くできなかったが、本発明に係る製法
では、周方向及び長手方向の2方向への延伸を行うた
め、十分に薄い肉厚にまで確実に薄くすることができ
る。
法は、長手方向へのみ延伸して行っていたので、プラス
チックの分子の配向性のため、限界が存在し、十分に目
的の肉厚にまで薄くできなかったが、本発明に係る製法
では、周方向及び長手方向の2方向への延伸を行うた
め、十分に薄い肉厚にまで確実に薄くすることができ
る。
【0025】なお、図3と図4に於て、外子としての外
筒12は、約20mm〜600mm であって、特に、同図のよう
に、素材管15に矢印E方向の送りを与える場合には、短
くても、十分に長いカテーテルチューブ6の製造が可能
である。
筒12は、約20mm〜600mm であって、特に、同図のよう
に、素材管15に矢印E方向の送りを与える場合には、短
くても、十分に長いカテーテルチューブ6の製造が可能
である。
【0026】次に、内径Diが大小相違する複数の外筒
12…を準備し、これを使用して、適宜交換して順次、加
熱及び内圧を加えると、図6に示すように、2段・3段
・それ以上の段階状の拡径管16が製造可能である。
12…を準備し、これを使用して、適宜交換して順次、加
熱及び内圧を加えると、図6に示すように、2段・3段
・それ以上の段階状の拡径管16が製造可能である。
【0027】その後、このような複数段階状拡径管16を
用いて、図5と同様に、長手方向延伸及び熱収縮を行え
ば、内部積層管17に被覆したときの肉厚Tの制御が一層
容易となり、一層の肉厚の減少も可能となる。言い換え
ると、図6に於て、最も大きく拡径された部位(同図の
右側)は、肉厚が最も薄く、最も周方向に延伸されてい
るため、その後、図5の長手方向への延伸の速度Vを増
加してもスムースに一層薄肉化が実現できるのである。
このようにして極限まで肉厚Tを薄くすることが可能と
なるが、図5に於て、内部積層管17外面に接着剤を塗布
しつつ行えば、肉厚Tが薄くとも、弯曲状態で皺の生ず
ることを防止できる。
用いて、図5と同様に、長手方向延伸及び熱収縮を行え
ば、内部積層管17に被覆したときの肉厚Tの制御が一層
容易となり、一層の肉厚の減少も可能となる。言い換え
ると、図6に於て、最も大きく拡径された部位(同図の
右側)は、肉厚が最も薄く、最も周方向に延伸されてい
るため、その後、図5の長手方向への延伸の速度Vを増
加してもスムースに一層薄肉化が実現できるのである。
このようにして極限まで肉厚Tを薄くすることが可能と
なるが、図5に於て、内部積層管17外面に接着剤を塗布
しつつ行えば、肉厚Tが薄くとも、弯曲状態で皺の生ず
ることを防止できる。
【0028】なお、(図示省略したが)外筒12をテーパ
状(無段階)として、その内面形状にまで内圧及び加熱
で素材管15を拡径してテーパ状の拡径管16を形成して、
それを用いて、図5と同様に延伸して、図2の(ニ)
(又は(ハ)(ロ))のような肉厚Tの最外層11を製造
しても、自由である。次に示した表1に於て、各種の試
料を製作し、特に、試料は、図1の各層の
構成をそのままに製作し、座掘試験を行った。
状(無段階)として、その内面形状にまで内圧及び加熱
で素材管15を拡径してテーパ状の拡径管16を形成して、
それを用いて、図5と同様に延伸して、図2の(ニ)
(又は(ハ)(ロ))のような肉厚Tの最外層11を製造
しても、自由である。次に示した表1に於て、各種の試
料を製作し、特に、試料は、図1の各層の
構成をそのままに製作し、座掘試験を行った。
【0029】
【表1】
【0030】このときの各試料の長さ寸法は150mm 、圧
縮速度は2mm/分とした。そのときの座掘最大荷重は次
の表2の通りである。
縮速度は2mm/分とした。そのときの座掘最大荷重は次
の表2の通りである。
【0031】
【表2】
【0032】この表2から、最外層11の肉厚Tが座掘強
度に及ぼす影響は著大であり、この最外層11の肉厚Tを
減少させると、最大圧縮荷重が確実に減少することが明
らかとなった。
度に及ぼす影響は著大であり、この最外層11の肉厚Tを
減少させると、最大圧縮荷重が確実に減少することが明
らかとなった。
【0033】なお、試料は現在本出願人にて製造中の
製品のものであるが、試料のようにすれば、最大圧縮
荷重は約6分の1にまで減少する。かつ、弯曲時に皺を
生じなかった。
製品のものであるが、試料のようにすれば、最大圧縮
荷重は約6分の1にまで減少する。かつ、弯曲時に皺を
生じなかった。
【0034】このような座掘試験は、カテーテルチュー
ブの曲げ剛性の比較試験に近似し、上記表2から、本発
明に係る構成のものは、(内視鏡等のカテーテルの先端
部位に)最適な可撓性(柔軟性)を付与させることが可
能であることを、示す。勿論、トルクチューブとしての
捩り剛性も先端にゆくに従って減少して、好ましい結果
を示すことが予測可能である。
ブの曲げ剛性の比較試験に近似し、上記表2から、本発
明に係る構成のものは、(内視鏡等のカテーテルの先端
部位に)最適な可撓性(柔軟性)を付与させることが可
能であることを、示す。勿論、トルクチューブとしての
捩り剛性も先端にゆくに従って減少して、好ましい結果
を示すことが予測可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述の構成にて次のような著大
な効果を奏する。
な効果を奏する。
【0036】 (請求項1によれば、)医療用カテー
テルとして、挿入部の先端側が可撓性・柔軟性に富み、
身体内腔への挿入が容易であり、首振り等の操作も容易
で、取扱い易く、安全性も高い。 (請求項2によれば、)一層の肉厚Tの減少が可能
であり、かつ、最外層11がそのように薄くても、弯曲状
態で皺を生ずることもない。 (請求項3によれば、)一旦周方向に延伸してから
長手方向に延伸することとなるので、十分に薄肉化を図
ることができて、可撓性・柔軟性に富んだカテーテルを
提供することが、可能となる。また、カテーテルの用途
等に応じて、最適の剛性のものを、容易に製造できるこ
ととなった。
テルとして、挿入部の先端側が可撓性・柔軟性に富み、
身体内腔への挿入が容易であり、首振り等の操作も容易
で、取扱い易く、安全性も高い。 (請求項2によれば、)一層の肉厚Tの減少が可能
であり、かつ、最外層11がそのように薄くても、弯曲状
態で皺を生ずることもない。 (請求項3によれば、)一旦周方向に延伸してから
長手方向に延伸することとなるので、十分に薄肉化を図
ることができて、可撓性・柔軟性に富んだカテーテルを
提供することが、可能となる。また、カテーテルの用途
等に応じて、最適の剛性のものを、容易に製造できるこ
ととなった。
【図1】本発明の実施の一形態を示す拡大断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の構成の説明図である。
【図3】本発明の製法の説明図である。
【図4】本発明の製法の説明図である。
【図5】本発明の製法の説明図である。
【図6】本発明の製法の変形例の説明図である。
【図7】本発明の製法の説明用横断面図である。
6 カテーテルチューブ 11 最外層 15 素材管 16 拡径管 17 内部積層管 H 熱 T 肉厚
Claims (3)
- 【請求項1】 最外層がプラスチックで複数層のチュー
ブ全体の剛性に占める割合が大であるカテーテルチュー
ブに於て、上記最外層の肉厚を、先端側に減少するよう
に、段階的乃至無段階的に、変化させたことを特徴とす
るカテーテルチューブ。 - 【請求項2】 最外層が熱収縮性プラスチックであっ
て、最外層よりも一つ内側の層の外面と、該最外層の内
面との間に、接着剤が介在している請求項1記載のカテ
ーテルチューブ。 - 【請求項3】 熱収縮性プラスチックの最外層用素材管
に内圧を加えかつ加熱して拡径し、拡径管を作り、次
に、カテーテルチューブを形成する複数層の内で上記最
外層の無い内部積層管に、上記拡径管を外嵌し、該内部
積層管と拡径管を合わせて一端方向へ引張りつつ熱を加
えて上記拡径管を長手方向に延伸しつつ内部積層管に被
覆させ、しかも、上記引張り時の延伸力及び/又は延伸
速度を増減させることを特徴とするカテーテルチューブ
の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8022101A JPH09187513A (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | カテーテルチューブとその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8022101A JPH09187513A (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | カテーテルチューブとその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09187513A true JPH09187513A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=12073502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8022101A Pending JPH09187513A (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | カテーテルチューブとその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09187513A (ja) |
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- 1996-01-11 JP JP8022101A patent/JPH09187513A/ja active Pending
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