JPH09186231A - 複合半導体基板 - Google Patents

複合半導体基板

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JPH09186231A
JPH09186231A JP34267395A JP34267395A JPH09186231A JP H09186231 A JPH09186231 A JP H09186231A JP 34267395 A JP34267395 A JP 34267395A JP 34267395 A JP34267395 A JP 34267395A JP H09186231 A JPH09186231 A JP H09186231A
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JP
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substrate
semiconductor substrate
single crystal
layer
glass
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JP34267395A
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English (en)
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Michimasa Shimizu
道正 清水
Kazuhiro Fujii
一宏 藤井
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大ウェハ径の場合にも反りが小さい複合半導
体基板を提供するものである。また、シリコン島と誘電
体分離部との間に段差がなく、配線時の段切れ等の不具
合が生じることがない複合半導体基板を提供するもので
ある。 【解決手段】 1または相互に分離された複数個の半導
体単結晶領域11と、これを支持する支持基板14と
が、ガラス物質13によって接合された複合半導体基板
において、前記支持基板14の裏面に反り補正層15が
設けられており、かつ前記半導体単結晶領域11を分離
する前記ガラス物質13の露出部分に保護層16が形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板に関する
ものであり、特に高機能あるいは高性能な半導体デバイ
スを作り込むのに適した半導体装置用誘電体分離基板を
含む複合半導体基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体単結晶領域を相互に分離する方法
として知られている誘電体分離技術は、従来のP/N接
合分離技術に比べてデバイス間の分離が極めて良好であ
り、適用回路の制限が少ないことから、高耐圧や大電流
のパワーICに適している。典型的な誘電体分離方式と
しては、EPIC(Epitaxial Passivated IntegratedC
ircuit )方式が知られているが、大ウェハ径への対応
や、製造コスト等の問題から他の方法についても種々検
討されている。複数の半導体基板を貼り合わせて基板を
製造するSOI(Silicon On Insulator)技術もその一
つである。中でも基板の貼り合わせについての優れた方
法として、例えば、特開昭61−242033号公報に
開示された方法がある。
【0003】前記公報には、四塩化珪素を主成分とする
原料を酸水素炎で燃焼して得られるすす状物質を半導体
基板表面に堆積し、支持基板を重ね合わせた後、ヘリウ
ムガスと酸素ガスの混合雰囲気で加熱処理しすす状物質
を焼結して半導体基板を接合する方法が開示されてい
る。この方法は、結晶欠陥の少ない、大ウェハ径の複合
半導体基板を比較的低コストで製造できる点で優れた方
法である。従来の、この種の貼り合わせ方法によって製
造された複数個の半導体単結晶領域を有する基板は、図
1に示すように、通常はSiO2 等の絶縁膜12で覆わ
れた半導体単結晶島11がガラス物質層13によって支
持基板14に接合されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近、
さらに大きなウェハ径を有する半導体基板が求められる
ようになり、従来の上記公報の方法によって接合された
半導体基板の中には、ガラス物質層、絶縁層、支持基板
およびそれらの界面に内部応力が残っており、大型ウェ
ハ化に伴う反り(外周部と中央部との高低の差)が大き
くなり、その結果、半導体基板に各種デバイスを作り込
む生産ラインにおいて搬送が困難になったり、微細なフ
ォトリソグラフィ精度を高めることが難しいという問題
点が生じている。
【0005】この反りを低減するために、種々の方法が
考えられる。例えば、支持基板側の露出面に逆の反りを
与える膜を被着させる方法などは、最も効果的と考えら
れる。しかしながら、多くの場合、前記逆の反りを与え
る膜は、デバイスプロセス工程中に除去され、その結果
結局基板の反りが大きくなってしまい、生産ライン途中
でストップするなど、トラブルの原因となることがあ
る。
【0006】また、フッ酸系洗浄液によって基板表面に
露出するガラスが一部エッチングされ、シリコン島(デ
バイス作製領域)と誘電体分離部との間に段差ができる
ことがあり、配線時の段切れ等の不具合が生じる恐れが
あった。
【0007】本発明の目的は、上記の従来の複合半導体
基板における問題点を解消し、反りが小さい大ウェハ径
の複合半導体基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、1または相互
に分離された複数個の半導体単結晶領域と、これを支持
する支持基板とが、ガラス物質によって接合された複合
半導体基板において、前記支持基板の裏面に反り補正層
が設けられており、かつ前記半導体単結晶領域を分離す
る前記ガラス物質の露出部分に保護層が形成されている
ことを特徴とする複合半導体基板に関する。
【0009】また、本発明において好ましくは、前記反
り補正層がSiO2 、またはSiO 2 を主成分とするガ
ラス物質層である。
【0010】さらに、本発明において好ましくは、前記
保護層がシリコン窒化膜である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の複合半導体基板の構成に
ついて図2を参照しながら説明する。複数個の半導体単
結晶領域11は相互に分離されており、互いに電気的に
絶縁されている。図中に示されているように、半導体単
結晶領域11の周囲は絶縁膜12によって覆われてい
る。該半導体単結晶領域11はガラス物質層13を介し
て支持基板14に接合されている。さらに、前記支持基
板14の裏面は反り補正層15によって被覆されてい
る。本発明によると、従来技術において課題となってい
た半導体単結晶領域11、ガラス物質層13および支持
基板14との熱膨張係数の差により発生する基板の反り
を、支持基板14の裏面に反り補正層15を設けること
によりバランスさせ、反りを解消させるように自在に設
計することができる。さらにまた、前記半導体単結晶領
域11を分離する前記ガラス物質層13の露出部分には
保護層16が設けられており、フッ酸系洗浄液によって
基板表面に露出するガラスが一部エッチングされてシリ
コン島(デバイス作製領域)と誘電体分離部との間に段
差ができることによる配線時の段切れ等の不具合が生じ
ることがない。
【0012】半導体単結晶領域11の材質としてはシリ
コンが代表的であるが、GaAs、GaAlAs、In
P、SiC等の各種化合物半導体やGe等の単元素半導
体であっても良い。
【0013】通常設けられる絶縁膜12としては特に制
限されないが、SiO2 膜が好適に使用される。絶縁膜
の厚さとしては、通常0.5〜2.0μmである。
【0014】ガラス物質層13はシリコン、ホウ素およ
び酸素を主成分とするものが好ましい。ガラス物質層の
厚さは薄すぎると完全に接合されない場合があり、ま
た、厚すぎると接合強度が低下するので0.5〜500
μm、好ましくは0.5〜100μmである。なお、ガ
ラス物質層の焼結温度を低くするためにリン化合物やゲ
ルマニウム化合物を添加することもできる。
【0015】支持基板14としては、半導体単結晶領域
11と同じ材質が好ましいが、必ずしも同じ材質である
必要はなく、ガラス物質との接合性がよく、接合プロセ
ス中に変質や変形が発生せず、接合後の接合面に歪みが
生じにくい材料を選択することもできる。
【0016】本発明においては、特に支持基板14とし
て、従来技術において熱膨張係数の差によって基板に大
きな反りを与える材料やデバイスプロセス中に変質しや
すい材料も利用できることも大きな特長である。利用で
きる材料としては本発明者らが先に提案した特願平7−
268613号に記載している例えば、石英ガラス、サ
ファイア、アルミナ、炭化珪素焼結体、マグネシア、窒
化珪素、耐熱性ガラスなどが挙げられる。
【0017】本発明において、反り補正層15として
は、SiO2 膜、またはSiO2 からなるガラス物質層
が好適に使用される。反り補正層15がSiO2 膜の場
合の膜の厚さは、通常0.5〜4.0μmである。
【0018】また、反り補正層15としてSiO2 から
なるガラス物質層が使用される場合、該ガラス物質は、
前記ガラス物質13と同じようなシリコン、ホウ素およ
び酸素を主成分とするものが好ましく、その場合のガラ
ス物質層の厚さは薄すぎると完全に接合されない場合が
あり、また、厚すぎると接合強度が低下するので0.5
〜500μm、好ましくは0.5〜100μmである。
なお、ガラス物質層の焼結温度を低くするためにリン化
合物やゲルマニウム化合物を添加することもできる。
【0019】本発明において保護層16としては、シリ
コン窒化膜、SiC、Si−O−N、Si−Ti−O−
C(チラノコーティング膜)、TiN、Al2 3 、A
lN、BN、CaF、ポリSi等の膜が使用される。特
にシリコン窒化膜は、CVD法により容易に被覆でき、
ガラス物質の保護特性も優れているので好ましい。保護
層16は過度に厚くする必要はなく、通常20〜500
nmの厚さであればよい。
【0020】以上の説明における半導体単結晶領域11
の大きさ又は層の厚さは、半導体単結晶領域相互間で互
いに異なっていてもよい。また、一部の半導体単結晶領
域11が支持基板14と直接接合されていたり、支持基
板14の一部分がデバイス表面に現れた構造であっても
よい。
【0021】なお、図2において半導体単結晶領域11
は相互に分離されているが、該半導体単結晶領域11が
1個であって、通常設けられる絶縁層12およびガラス
物質層13を介して支持基板14と接合されていても良
い。
【0022】次に本発明の複合半導体基板の製造方法の
一例を図3および図4に従って説明する。図3は貼り合
わせ工程であり、図4は保護膜形成工程である。まず、
半導体単結晶領域11となる半導体基板10の表面に分
離溝を形成する。図3ではV字溝となっているが、トレ
ンチ等の形状でもよく、目的とするデバイスや製造コス
トを考慮して選ぶことができる。V字溝は、KOHを用
いた湿式の異方性エッチングやSF6 ガスを用いたドラ
イエッチング等の通常普通に用いられている方法により
製造することができる。溝の深さは、半導体単結晶領域
11の厚さよりも少し深い程度にするのが良く、通常
0.1〜300μm程度である。ここで半導体基板10
は最終的に半導体単結晶領域11となるので、材料とし
ては半導体単結晶領域と同一の半導体である。
【0023】次に半導体基板10の表面に絶縁膜12を
形成する。絶縁膜としてはSiO2膜が好適に使用され
る。SiO2 膜はCVD法等によって形成されるが、半
導体基板10がシリコンである場合は表面を熱酸化して
得られるSiO2 が好適に使用される。
【0024】次にスート堆積法によりすす状物質層3を
形成した後、支持基板14を重ね合わせ、さらにすす状
物質層4を支持基板14の上に形成した後、加熱処理に
よりすす状物質層3,4を焼結させることにより半導体
基板10と支持基板14とがガラス物質層13を介して
貼り合わされ、同時に支持基板14の裏面は反り補正層
となるガラス物質層15により被覆される。
【0025】ガラス物質層13および15はシリコン、
ホウ素および酸素を主成分とし、これに所望によりリン
化合物やゲルマニウム化合物を含有させることができ
る。ガラス物質層13および15の組成や製造方法はそ
れぞれ異なっていてもよいが、同一であることが製造設
備および工程上好ましい。該ガラス物質層はスート堆積
法、CVD、スピンコート法等によって製造することが
できる。中でもスート堆積法は溝のすみずみまでガラス
物質で充填されるので特に好ましい。
【0026】スート堆積法は、例えばSiCl4 の如き
ケイ素化合物およびBCl3 の如きホウ素化合物を主成
分とする原料を酸水素炎中で燃焼させることで得られる
SiO2 およびB2 3 を主成分とするすす状物質3
を、半導体基板10の表面に堆積させ、支持基板14と
重ね合わせた後、さらに前記すす状物質4を堆積させた
後、加熱処理し焼結することによって半導体基板10と
支持基板14とを貼り合わせる方法である。
【0027】スート堆積法による複合半導体基板を製造
する際に使用されるケイ素化合物としては、酸水素炎中
で燃焼させることによりSiO2 を生成する化合物であ
ればよく、一般式SiR1 2 3 4 で表される化合
物(置換基R1 、R2 、R3およびR4 は互いに同一で
も異なっていてもよく、ハロゲン、水素、アルキル基、
アルキルオキシ基から選ばれる置換基である。);ジシ
ロキサン、ポリシロキサン等のケイ素原子を2個以上含
有するシロキサン類;ジシラン、ポリシラン等のケイ素
原子を2個以上含有するシラン類等を挙げることができ
る。この中でも、得られるSiO2 の質および粒度等の
観点から好ましいのは、一般式SiR12 3 4
表される化合物であって、置換基R1 、R2 、R3 およ
びR4 (R1 〜R4 は互いに同一でも異なっていてもよ
い。)が、塩素、水素、炭素数1〜3のアルキル基、炭
素数1〜3のアルキルオキシ基から選ばれる置換基の場
合である。この中でも特に好ましいのは、上記の置換基
1 、R2 、R3 およびR 4 (R1 〜R4 は互いに同一
でも異なっていてもよい。)が、塩素または水素の場合
である。これらケイ素化合物の具体例として、SiCl
4 、SiH4 、Si 2 6 、SiHCl3 、Si(OE
t)4 およびSi(OMe)4 等を挙げることができ
る。
【0028】ホウ素化合物としては、三塩化ホウ素、ボ
ラン類(BH3 、B2 6 )、BHCl2 、B(OE
t)3 およびB(OMe)3 等を挙げることができ、こ
の中でも供給が容易であることから三塩化ホウ素が好ま
しい。
【0029】なお、すす状物質の焼結温度を低くするた
めに所望により添加されるリン化合物およびゲルマニウ
ム化合物としては、酸水素炎中で燃焼させることにより
リンおよびゲルマニウムの酸化物を生成するような化合
物であれば良く、リン化合物としては、五塩化リン、オ
キシ塩化リン(POCl3 )、ホスフィン(PH3 )等
を挙げることができ、また、ゲルマニウム化合物として
は、四塩化ゲルマニウム、ゲルマン(GeH4 )等を挙
げることができる。これらの中でも、供給が容易である
ことから好ましいのは五塩化リン、オキシ塩化リン(P
OCl3 )および四塩化ゲルマニウムである。
【0030】上記原料の酸水素炎中への供給は、上記原
料が気体であればバルブ等で流量を調整しながら、直接
酸水素炎中に、または水素若しくは酸素に混合して酸水
素炎中に供給して行う。上記原料が液体であれば、噴霧
装置によって供給するか、あるいは水素ガス、酸素ガス
またはアルゴンガス若しくは窒素ガス等の不活性ガスを
キャリアとして、原料の蒸気を同伴させることにより、
あるいは原料を加熱することにより原料そのものの蒸気
圧により圧送するなどの方法により供給することができ
る。
【0031】酸水素炎中に供給された上記原料は火炎加
水分解され、SiO2 およびB2 3 を主成分とするす
す状物質を生成する。このすす状物質はガラスの超微粒
子であって、粒径は0.05〜0.2μm程度である。
なお、酸水素炎とは、酸素と水素を同時に供給すること
によって得られる燃焼炎である。
【0032】生成するすす状物質は、貼り合わせを行う
半導体基板10の表面、および支持基板14の表面に直
ちに堆積させられる。堆積は、酸水素炎を半導体基板1
0、および支持基板14に直接吹き付けることによって
行うことが好ましい。
【0033】次いで、前記すす状物質を加熱処理するこ
とによって焼結させる。焼結は、半導体基板10に設け
られた溝の谷間の部分に空孔が出来るだけ生じないよう
にするために、実質的に酸素ガス中において行うのが良
い。即ち、酸素ガスが90%以上且つヘリウムガスが2
%以下が好ましく、その他のガスとしては半導体基板等
に対し反応性がないものが使用される。特に酸素ガスが
95%以上、さらに好ましくは99%以上である。焼結
時の熱処理温度は800〜1400℃である。すす状物
質は焼結されるとガラス化し、半導体基板10と支持基
板14とが貼り合わされ、支持基板14は反り補正層と
なるガラス物質層15により被覆される。
【0034】前記製造工程において、すす状物質層3を
形成した後、支持基板14を重ね合わせて、熱処理を施
し、先に半導体基板10と支持基板14とをガラス物質
層13を介して貼り合わせた後、前記支持基板14の裏
面、または貼り合わせ基板全面に反り補正層15として
SiO2 、またはSiO2 を主成分とするガラス物質層
15を形成してもよい。ガラス物質層15は、例えば支
持基板14がシリコン、またはシリコンを主成分とする
半導体基板のような場合には、基板表面を熱酸化処理す
ることにより容易に得られる。
【0035】この後、半導体基板10を、貼り合わせ面
の反対側から図3におけるAのラインまで研削しさらに
研磨することにより、複合半導体基板が製造される。貼
り合わせに用いる半導体基板がV字状の溝、トレンチ溝
等の溝付き基板であれば、研削・研磨工程を経て、島状
に分離された半導体単結晶領域11を有する貼り合わせ
基板が得られる。
【0036】次に、前記貼り合わせ基板の全面に、例え
ば減圧CVD法により保護膜16としてシリコン窒化膜
を形成する。シリコン窒化膜の形成は、例えば原料ガス
としてアンモニアとジクロルシランを使用し、減圧下、
温度700〜1000℃で基板上に堆積してシリコン窒
化膜16を基板全面に被覆する。被覆後、基板全体に感
光性樹脂をコーティングし、ベーキング後、露光後現像
することによりガラス物質の露出部分にフォトレジスト
17を形成させた後、該フォトレジスト17を除去する
ことにより、ガラス物質の露出部分に保護膜16を形成
することができる。なお、ガラス物質の露出部分に保護
膜16を形成する際、必ずしもマスクを用いる必要はな
く、マスクを用いない場合には製造コストが削減できる
ので好ましい。
【0037】
【実施例】本発明について、さらに具体的に以下に示す
が、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 図2に示す複合半導体基板を以下のようにして作製し
た。V字状に加工した凹部を有する基板を次のようにし
て製作した。まず、図3に示すように、面方位(10
0)面を有する6インチ径、厚さ625μmのシリコン
基板10の表面に、フォトリソグラフおよび異方性エッ
チングにより50μmの深さにV溝を形成した。V溝の
形成は、フォトリソグラフによりSiO2 のマスクを作
製し、Siが露出した領域をKOHの20%水溶液90
重量部、イソプロピルアルコール5重量部およびn−ブ
チルアルコール5重量部からなる、いわゆる異方性エッ
チング液を用いて温度80℃でエッチングすることによ
り作製した。
【0038】マスクとして用いたSiO2 をフッ酸水溶
液で除去した後、引き続き熱酸化によってV溝の表面に
絶縁膜12としてSiO2 を1.5μmの厚さに形成し
た。
【0039】次いで、ガラス物質のシリコンとホウ素の
原子比(Si/B)aが2.5となるようにガス状のS
iCl4 (供給量250ml/min)およびガス状の
BCl3 (供給量100ml/min)を水素(供給量
850ml/min)と酸素(供給量5000ml/m
in)からなる燃焼炎中に供給し、分解して得られるす
す状物質3をV溝が形成された半導体基板10の表面に
堆積させた。すす状物質3の堆積量はこれを焼結させた
時に20μmとなるように調節した。別に用意した面方
位(100)面を有する6インチ径、厚さ540μmの
シリコン基板14をすす状物質3の堆積の上に重ね合わ
せ、続いて該シリコン基板14の上に再度前記と同様な
方法によりすす状物質4を堆積した。また、すす状物質
4の堆積量はこれを焼結させた時に22μmとなるよう
に調節した。さらに、加熱炉内において酸素雰囲気中で
1280℃に昇温し48時間加熱したところ、すす状物
質3および4はそれぞれ厚さ20μmおよび22μmま
で体積収縮すると同時にガラス化し、シリコン基板同士
が均一に貼り合わされた。
【0040】このようにして接合された基板を、超音波
画像探査装置(オリンパス社製 UH Pulse20
0)で溝充填状態を調べたところ、空孔が全く存在しな
いことが確認された。さらに、この基板のへき開面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、V字状の溝の隅々ま
でガラスが充填されていた。ガラス物質の組成比を求め
るために同一条件で作製した試料を用い、ガラス物質を
フッ化水素系の水溶液で溶解し、ICPにより定量分析
を行ったところ、Si/Bの原子比aは2.5であっ
た。
【0041】次に、シリコン基板10の貼り合わせの反
対面から研削加工を施し、所定の厚みに加工後、さらに
メカノケミカル研磨法を用いて研磨加工し、絶縁酸化膜
12またはガラス物質層13が表面に現れるまで不要部
分を除去し、互いに絶縁分離された島状の半導体領域1
1を形成した。次いで、図4に示すように前記貼り合わ
せ基板の全面に、減圧CVD法でシリコン窒化膜16を
形成した。アンモニアとジクロルシランを原料ガスとし
て使用し、圧力0.4Torr、温度800℃で25分
間堆積したところ、約80nmの厚さのシリコン窒化膜
16が貼り合わせ基板の全面に被覆された。
【0042】次いで、フォトレジスト17を貼り合わせ
基板の表面、端面および裏面に塗布した。フォトリソグ
ラフにより、半導体単結晶領域11上のフォトレジスト
のみを除去した。次いで、熱リン酸を用いて露出したシ
リコン窒化膜16を除去し、さらに剥離液を用いてレジ
ストを除去した。半導体単結晶領域11を分離するガラ
ス物質13の上、貼り合わせ基板のガラス物質15の上
および貼り合わせ基板の端面にシリコン窒化膜からなる
保護膜16を形成した。特に本実施例のように、保護膜
16をガラス物質の露出部分だけでなく、貼り合わせ基
板のガラス物質15の上や貼り合わせ基板の端面にも設
けることにより、基板保護や反りの低減の効果をさらに
高めることができる。
【0043】このときの複合半導体基板の反りは、半導
体単結晶領域11を上にして平面上に載置したときに、
周囲より中央部が40μmだけ上に対して凸状である程
度であった。このため、搬送時のトラブルもなく、フォ
トリソグラフィ工程における歩留りもよかった。
【0044】この基板を5mm角のチップに切り出した
試料1について、走査型電子顕微鏡を用いてチップ断面
の焼結状態を観察したところ、試料1の半導体基板と支
持基板とは均一に接合されており、貼り合わせ状態は良
好であった。また、溝の充填状態を観察したところ、微
小な空孔の生成がなく、えぐれ等の損傷もみられなかっ
た。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の複
合半導体基板は大型ウェハ径を有する場合にも反りが小
さく、厳格な規格が要求されるデバイス製造ラインに投
入可能であり、また、フォトリソグラフィの精度を上
げ、歩留りを向上させることができ、実用上有用であ
る。さらに、シリコン島(デバイス作製領域)と誘電体
分離部との間に段差がなく、配線時の段切れ等の不具合
が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の誘電体分離技術によって製造された複合
半導体基板を示す縦断面図である。
【図2】本発明の複合半導体基板の1つの実施態様を示
す縦断面図である。
【図3】本発明の複合半導体基板における貼り合わせ基
板の製造工程を示す図である。
【図4】本発明の複合半導体基板における保護膜形成の
製造工程を示す図である。
【符号の説明】
3 すす状物質層 4 すす状物質層 10 半導体基板 11 半導体単結晶領域 12 絶縁膜 13 ガラス物質層 14 支持基板 15 ガラス物質層 16 保護膜 17 フォトレジスト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1または相互に分離された複数個の半導
    体単結晶領域と、これを支持する支持基板とが、ガラス
    物質によって接合された複合半導体基板において、前記
    支持基板の裏面に反り補正層が設けられており、かつ前
    記半導体単結晶領域を分離する前記ガラス物質の露出部
    分に保護層が形成されていることを特徴とする複合半導
    体基板。
  2. 【請求項2】 前記反り補正層がSiO2 、またはSi
    2 を主成分とするガラス物質層からなることを特徴と
    する請求項1記載の複合半導体基板。
  3. 【請求項3】 前記保護層がシリコン窒化膜からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の複合半導体基板。
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