JPH09185448A - 文字入力装置 - Google Patents

文字入力装置

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JPH09185448A
JPH09185448A JP7342593A JP34259395A JPH09185448A JP H09185448 A JPH09185448 A JP H09185448A JP 7342593 A JP7342593 A JP 7342593A JP 34259395 A JP34259395 A JP 34259395A JP H09185448 A JPH09185448 A JP H09185448A
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朋之 新村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力候補文字の選択確定操作をユーザが行な
っても、ユーザはその操作が受付けられたか不安になる
ことがある。 【解決手段】 本発明の文字入力装置は、所定の順序に
て配列された複数の候補文字のうちの所望の1文字に対
応した信号を出力する選字手段と、この選字手段が出力
している信号に係る候補文字の選択を確定する選択確定
手段と、1文字分の表示領域を複数有し、入力された文
字列を表示する表示手段とを備えている。さらに、選字
手段からの信号に応答して候補文字を次々と入れ替えて
表示手段の所定の表示領域に表示させると共に、選択確
定手段により候補文字の選択が確定したとき、表示領域
に表示されている各文字をシフトさせて表示させる表示
制御手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は入力された文字を取
込む文字入力装置に関し、例えば、入力文字列に対応し
た凹凸を印面部材に形成される印章作成装置や、テープ
に入力文字列を印刷するテープ印刷装置等に適用し得る
ものである。
【0002】
【従来の技術】印章作成装置やテープ印刷装置は、用途
が限定されているため低価格が求められており、しか
も、1回の動作で印面部材やテープに形成させる文字数
が少ないので、キーボードを別個用意した文字入力装置
ではなく、装置本体の筐体に文字入力用の操作部を設け
ている文字入力装置が適用されている。また、印章を装
着して印面部材に凹凸を形成させる機構的構成や、テー
プを搬送したりテープに印刷したりする機構的構成に多
くの空間を割かれているため、文字の取込みのためのパ
ネル面が小さくならざるを得ず、そのため、回転して文
字指定マークに対向した位置の入力候補文字を指示する
選字ダイヤルキー(以下、選字ダイヤルと呼ぶ)を用い
た文字入力装置が適用されることが多い。
【0003】文字に対応した押下キーによって文字を指
定する文字入力装置では、その操作信号が与えられる制
御部でどの文字が指示したかを直ちに検出できるが、選
字ダイヤルを用いた場合には、選字ダイヤルからは文字
信号が常時出力されているので、選字ダイヤルからの文
字信号が表す文字が指示されたと直ちにとらえることは
できず、選字ダイヤルからの文字信号が表す文字の選択
を確定するための選択キーの操作によって、制御部は選
字ダイヤルからの文字信号が表す文字が選択されたとし
て取込む。
【0004】この場合において、選字ダイヤルが指示し
ている文字をユーザに提示して選択操作させるために選
択キーが操作される前にも選字ダイヤルが指示している
文字を表示部に表示させ、また、選択キーが操作された
後では、それが選択されたことをユーザに報知する態様
でその文字を表示部に表示させる。
【0005】このような選択キーの押下前後で表示態様
を切り替える方法としては、従来、実開平1−1029
22号公報、実開平1−102923号公報、実開平1
−102924号公報、実開平1−135541号公報
に記載されている。
【0006】これら公報に記載の方法は、基本的な部分
は同じであって、表示部の表示領域に選字ダイヤルの指
示文字を表示するダイヤル文字表示領域部分を固定的に
設け、そのダイヤル文字表示領域部分に選択キーの操作
前後を問わず選字ダイヤルの指示文字を表示させると共
に、選択キーの操作後においては、そのダイヤル文字表
示領域部分にカーソルを付与して表示させ、選択された
ことを明らかにするものである。その後、選字ダイヤル
が回動操作されたとき、又は、選択キーが再度操作され
たときに、いままでの表示文字列をシフトさせ、ダイヤ
ル文字表示領域部分に選字ダイヤルの指示文字を選択が
指示されていない候補状態の態様で表示させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
選字ダイヤルの指示文字の表示方法においては、選択キ
ーの操作前後の表示態様の変化がカーソルがない状態か
らカーソルが付加された状態への変化であるので、選択
キーの操作が受付けられたことをユーザの視覚に訴える
度合いは小さいものであり、すなわち、ユーザは意識し
てカーソルの存在、不存在を確認しなければならなず、
ユーザが操作になれていない状況では選択キーの操作が
受付けられたか否かを不安になることも生じる。そのた
め、選択キーを続けて操作するようなことも行なわれ
る。従来方法では、選択キーの操作が連続した場合に
も、それぞれ選字ダイヤルの指示文字の選択確定が行な
われており、不要な文字を入力したことになる。
【0008】本発明は、以上の点を考慮してなされたも
のであり、選字手段が指示している文字の選択操作が受
付けられたか否かをユーザに確実に認識させることがで
きる文字入力装置を提供しようとしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の文字入力装置は、(1) 所定の順序にて配列
された複数の候補文字のうちの所望の1文字に対応した
信号を出力する選字手段と、(2) この選字手段が出力し
ている信号に係る候補文字の選択を確定する選択確定手
段と、(3) 1文字分の表示領域を複数有し、入力された
文字列を表示する表示手段と、(4) 選字手段からの信号
に応答して候補文字を次々と入れ替えて表示手段の所定
の表示領域に表示させると共に、選択確定手段により候
補文字の選択が確定したとき、表示領域に表示されてい
る各文字をシフトさせて表示させる表示制御手段とを備
えたことを特徴とする。
【0010】本発明の文字入力装置においては、選択確
定手段により候補文字の選択が確定したとき、表示領域
に表示されている各文字をシフトさせて表示させるの
で、ユーザは選択操作が受付けられたことを確実に認識
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明による文字入力装置
を印章作成装置に適用した一実施形態を図面を参照しな
がら詳述する。
【0012】この実施形態の印章作成装置は、大きく
は、図2に示す電気的構成部(情報処理部や印影転写制
御部など)と、図3に示す機構的光学的構成部(印刷部
や光線照射部など)とから構成されている。なお、図3
は印章本体の構成をも示している。また、図4には、当
該印章作成装置の斜視図を示している。
【0013】まず、この実施形態の電気的構成部を図2
のブロック図及び図4の斜視図を参照しながら説明す
る。
【0014】この電気的構成部は、主として、印影模様
情報を取り込んで機構的光学的構成部を制御するための
ものであって、一種の情報処理装置に該当するものであ
り、他の情報処理装置と同様に、大きくは、入力部1
0、制御部20及び出力部30から構成されている。制
御部20は、入力部10からの情報やその時点の処理段
階等に応じた処理を実行し、その処理結果等に応じて出
力部30を介して機構的光学的構成部を制御するもので
ある。
【0015】入力部10は、キー入力部11と、装置の
状態を切り換える切換スイッチ12と、各種の検出セン
サ群13とから構成されている。
【0016】切換スイッチ12は、例えばダイヤルスイ
ッチで構成されており、電源オン、電源オフ、印章本体
(印面部材)への露光起動、印章本体を収容する空間部
の蓋体65の開放を指示したりするものである。検出セ
ンサとしては、印章種類を検出するものや、インクリボ
ンの装着を検出するものや、後述する製版シートの装着
や位置を検出するものが設けられている。
【0017】キー入力部11は、大きくは、文字入力の
ための一般的な操作信号を出力する選字ダイヤル部11
Bと、文字入力以外の機能に係る操作信号や、入力文字
の削除や記号文字入力等の文字入力のための特殊な操作
信号を出力する機能キー部11Aとからなる。機能キー
部11Aには削除キーが設けられている。
【0018】ここで、選字ダイヤル部11Bは、図5に
示すように、上方から見た場合、中央の円形な選択改行
キー80と、その周囲の円環部分が4分割されてなるカ
ーソル移動キー81〜84と、さらに、その周囲の円環
部分でなる選字ダイヤル85とから構成されている。図
5は、選字ダイヤル部11Bにおける文字割当てや文字
入力機能の割当てを示しているものである。なお、図5
は、図面の表記上の簡便さから円形、円環状の部分を矩
形で示している。
【0019】選字ダイヤル85は、時計周り及び半時計
周りに回転可能なものであり、例えば、周方向に54分
割された角度を単位角として位置決めできるものであ
る。選字ダイヤル85には、図5に示すように、外周に
は「あいうえお…」が内周には「ABCDE…」が印刷
されており、文字指定マーク86が指向する位置の文字
信号を制御部20に送出するものである。なお、同一単
位角に割当てられている、例えば「あ」及び「A」につ
いての文字信号は同じものであり、制御部20は、その
時点で内部に保持している文字種信号に応じて「あ」が
入力されたか「A」が入力されたかを決定する。
【0020】選択改行キー80は押下キーとなってお
り、この選択改行キー80には、「選択」及び「改行」
という文字が印刷されている。制御部20は、確定文字
だけを含む行にカーソルが位置している状態で選択改行
キー80が操作された場合には改行動作を実行し、それ
以外の場合には選択動作を実行する。
【0021】上方向へのカーソル移動キー(カーソル上
移動キー)81は押下キーとなっており、「↑」及び
「無変換」という文字が印刷されている。制御部20
は、カーソル上移動キー81が操作された場合には、無
変換動作もカーソル上移動動作も受付けられない文字入
力状態では警告を発し、それ以外のカーソル上移動動作
を受付けられない文字入力状態では無変換動作を実行
し、その他の文字入力状態でカーソル上移動動作を実行
する。
【0022】また、左方向へのカーソル移動キー(カー
ソル左移動キー)82は押下キーとなっており、このカ
ーソル左移動キー82には、「←」及び「小文字」とい
う文字が印刷されている。制御部20は、カーソル左移
動キー82が操作された場合には、小文字変換(アルフ
ァベット入力時の大文字復帰を含む)動作もカーソル左
移動動作も受付けられない文字入力状態では警告を発
し、それ以外のカーソル左移動動作を受付けられない文
字入力状態では小文字変換動作を実行し、その他の文字
入力状態でカーソル左移動動作を実行する。
【0023】さらに、下方向へのカーソル移動キー(カ
ーソル下移動キー)83は、押下キーとなっており、こ
のカーソル下移動キー83には、「↓」及び「変換 読
み短縮」という文字が印刷されている。制御部20は、
カーソル下移動キー83が操作された場合には、かな漢
字変換動作もカーソル下移動動作も受付けられない文字
入力状態では警告を発し、それ以外のカーソル下移動動
作を受付けられない文字入力状態ではかな漢字変換動作
を実行し、その他の文字入力状態でカーソル下移動動作
を実行する。
【0024】さらにまた、右方向のカーソル移動キー
(カーソル右移動キー)84は押下キーとなっており、
このカーソル右移動キー84には、「→」及び「あア
A」という文字が印刷されている。制御部20は、カー
ソル右移動キー84が操作された場合には、ひらがな、
カタカナ、アルファベット間を切り替えるあアA変換動
作もカーソル右移動動作も受付けられない文字入力状態
では警告を発し、それ以外のカーソル右移動動作を受付
けられない文字入力状態ではあアA変換動作を実行し、
その他の文字入力状態でカーソル右移動動作を実行す
る。
【0025】出力部30は、後述する機構的光学的構成
部の各部を駆動制御する機構的光学的構成部駆動回路群
31と、表示装置33の駆動回路32とから構成されて
おり、各駆動回路31、32は制御部20の制御下で対
応する構成部分を駆動する。
【0026】表示装置33は、図6に示すように、例え
ば6文字表示可能な液晶ディスプレイ33Aと、この液
晶ディスプレイ33Aの周囲に配置されたLEDでなる
複数のインジケータ33B−1〜33B−nとからな
る。液晶ディスプレイ33Aには、ユーザに対するガイ
ダンスメッセージや、ユーザが入力している文字列が表
示される。各インジケータ33B−1、…、33B−n
に関連した装置の表面には、そのインジケータに割り当
てられている属性や状態を示す文字33C−1、…、3
3C−nが印刷されており、対応するインジケータ33
B−1、…、33B−nの点灯、消灯、点滅によって現
在の属性や状態の内容を示すようになされている。
【0027】この実施形態の場合、文字入力時の表示画
面では、基本的には、液晶ディスプレイ33Aの5番目
の文字表示領域33A−5にカーソルを固定表示するカ
ーソル固定表示方式を採用しており、また、選字ダイヤ
ル85が指示している入力候補文字の表示領域は、液晶
ディスプレイ33Aの6番目の文字表示領域33A−6
に定められている。
【0028】さらに、液晶ディスプレイ33Aに対する
各文字の表示態様としては、「ポジ表示」と、「ネガ表
示」と、これらを繰返す「点滅表示」とがある。「ポジ
表示」は確定文字や準確定文字(ひらがな及びカタカナ
間の変換だけは許容する確定文字)の表示態様であり、
「ネガ表示」は選字ダイヤル85からの文字を取込んだ
状態であって現在表示されているひらがなを、ひらが
な、カタカナ又は漢字へ変換し得る仮確定文字の表示態
様であり、「点滅表示」は選字ダイヤル85が指示して
いる入力候補文字の表示態様である。
【0029】なお、機構的光学的構成部駆動回路群31
は、種々の駆動回路からなっているが、ここではまとめ
て示している。機構的光学的構成部の要素の内には、後
述するように、駆動制御が必要な構成要素が種々あり、
実際上は、その各構成要素毎に駆動回路は存在する。
【0030】制御部20は、例えばマイクロコンピュー
タによって構成されており、CPU21、ROM22、
RAM23、キャラクタジェネレータROM(CG−R
OM)24、入力インタフェース25及び出力インタフ
ェース26がシステムバス27を介して接続されて構成
されている。
【0031】ROM22には、CPU21が実行する文
字入力用の処理プログラム(図1参照)を含めた印章作
成のための各種の処理プログラムや、かな漢字変換用辞
書データ等の固定データが格納されている。
【0032】RAM23は、CPU21によってワーキ
ングメモリとして用いられるものであり、また、ユーザ
入力に係る固定データが格納されるものである。RAM
23は、電源オフ時にもバックアップされている。
【0033】CG−ROM24は、当該印章作成装置に
用意されている文字や記号のドットパターンを格納して
いるものであり、文字や記号を特定するコードデータが
与えられたときに対応するドットパターンを出力するも
のである。
【0034】入力インタフェース25は、入力部10及
び制御部20間のインタフェースを行なうものであり、
出力インタフェース26は、出力部30及び制御部20
間のインタフェースを行なうものである。
【0035】CPU21は、入力部10からの入力信号
やそのときの処理段階に応じて定まるROM22内の処
理プログラムを、RAM23をワーキングエリアとして
利用しながら、また、必要ならばROM22やRAM2
3に格納されている固定データを適宜用いて処理するも
のであり、その処理状況や処理結果等を表示装置33に
表示させたり、機構的光学的構成部(図3)の各部を駆
動して印章を作成させたりする。
【0036】図7は、入力インタフェース25が備えて
いるバッファと、RAM23に文字入力用として用意さ
れる各種のバッファ等を示したものである。
【0037】入力インタフェース25は、選字ダイヤル
85からの文字信号をバッファリングする選字ダイヤル
バッファ90と、押下キー80〜85からの操作信号を
バッファリングする押下キーバッファ91とを備えてい
る。RAM23には、かな漢字変換時の漢字候補をバッ
ファリングする漢字候補バッファ92と、選字ダイヤル
バッファ90にバッファリングされている文字信号を
「ひらがな」、「カタカナ」又は「アルファベット」と
して取込むかの情報をバッファリングしている第1の文
字種バッファ93Aと、選字ダイヤルバッファ90にバ
ッファリングされている文字信号を大文字又は小文字と
して取込むかの情報をバッファリングしている第2の文
字種バッファ93Bと、入力された文字列を、各文字が
確定文字か準確定文字か未確定文字かの情報と共に格納
するテキストエリア94と、カーソルの位置情報をバッ
ファリングしているカーソル位置バッファ95と、液晶
ディスプレイ33Aに表示させる内容をバッファリング
している表示バッファ96とが用意されている。
【0038】ここで、表示バッファ96は、液晶ディス
プレイ33Aの1番目〜6番目の文字表示領域33A−
1〜33A−6に対応したエリアに分かれており、各エ
リアに対しては、展開されたドットパターンをどのよう
に出力するかの情報を付加されている。すなわち、展開
されたドットパターンをそのまま液晶ディスプレイ33
Aに出力するか(ポジ表示に対応)、展開されたドット
パターンを反転して液晶ディスプレイ33Aに出力する
か(ネガ表示に対応)、展開されたドットパターンを液
晶ディスプレイ33Aにそのまま出力することと反転し
て出力することとを所定周期で切り替えるか(ネガ表示
に対応)の情報が付加されている。
【0039】次に、機構的光学的構成部及び印章本体の
構成を、図3を参照しながら説明する。
【0040】印章本体40は、台木41と、印面部材凸
部と紙面とのなじみを高めるためのスポンジ部材43
と、平板状の印面部材42とから構成されている。印面
部材42は紫外線に無反応なベース層42Aと紫外線硬
化樹脂層42Bとからなり、紫外線硬化樹脂層42Bが
外部に露出している。紫外線硬化樹脂層42Bは、硬化
した部分以外が所定の液体によって除去できる。
【0041】図3に示す機構的光学的構成部は、大きく
は、印刷構成と紫外線照射構成とからなっている。
【0042】印刷構成は熱転写方式に従うものであり、
固定型印刷ヘッド50と、プラテンローラ51と、イン
クリボン52と、供給リール53と、巻取リール54
と、インクリボン52の進行方向変換用のローラ55等
からなっている。さらには、製版シート(図8参照)の
挿入孔56や、製版シートの排出孔57や、製版シート
の挿入孔56から挿入された製版シートを印刷位置に案
内する案内部材58や、印刷位置から走行されてきたイ
ンクリボン52及び製版シートを分離し、分離された製
版シートを排出孔57に案内する分離機構59を備えて
いる。
【0043】製版シート60は、図8に角形印用のもの
を示すように、背面に接着剤が塗布されているシート本
体62と、その背面に設けられている剥離紙61とから
なる。製版シート60は、印章の種類に拘らず、同じ大
きさのものであり、印刷開始位置の基準を与える透孔6
3A、63Bが対称的に穿設されている。シート本体6
2は、印章の種類によって異なる印面部材42の外形と
同じ形状の部分62Aと、その他の部分62Bとにハー
フカットにより切り分かれており、部分62Aだけを剥
せるようになされている。製版シート60が挿入孔56
から差し込まれたときには、この製版シート60の端部
とインクリボン52とが重ね合わされて、印刷ヘッド5
0及びプラテンローラ51間の印刷位置に位置する。
【0044】印刷ヘッド50は、制御部20からの制御
下で、発熱駆動回路(図2符号31参照)が駆動動作し
たときに発熱してインクリボン52のインクを製版シー
ト60に転写させるものである。熱転写方式のインクリ
ボン52においては、転写された部分はインクがなくな
って透明となる。すなわち、転写後のインクリボン52
は、紫外線を透過できる部分(インクが除去された部
分)と紫外線の透過を阻止する部分(インクが残ってい
る部分)とからなる。そこで、印影模様を印刷処理し、
印影模様に応じた部分が透明となった転写後のインクリ
ボン52をネガフィルムとして利用することとした。
【0045】製版時において、印刷ヘッド50及びプラ
テンローラ51でなる印刷部を通過した重ね合わされた
状態のインクリボン52及び製版シート60は、プラテ
ンローラ51等によって分離機構59に達し、インクリ
ボン52及び製版シート60が分離される。
【0046】分離された製版シート60は排出孔57に
送り出される。一方、分離されたインクリボン52は、
印章本体40の紫外線硬化樹脂層42Bに対向する位置
で停止されるようになされている。このような製版時に
おいて走行されたインクリボン52は、巻取リール54
によって巻き取られるようになされている。
【0047】排出孔57から排出された製版シート60
における印刷部分62Aを剥がして印章本体40の頂部
に張り付けることにより、当該印章本体40がどのよう
な印面を有するものであるかを視認させることができ
る。
【0048】紫外線照射構成として、紫外線照射光源
(例えば放物面鏡を有する)70が固定的に設けられて
おり、制御部20によって点灯及び消灯が制御される。
また、進退動する透明板71が、インクリボン52を挾
んで、印面部材42の紫外線硬化樹脂層42Bの反対側
に設けられている。すなわち、紫外線照射光源70から
射出された紫外線が、透明板71及びインクリボン(ネ
ガフィルム)52を介して紫外線硬化樹脂層42Bに達
するようになされている。透明板71は、進動位置(切
換スイッチ12が露光起動を指示しているときにとる位
置)でネガフィルムとして機能するインクリボン52と
紫外線硬化樹脂層42Bとの密着性を高め、退動位置で
インクリボン52の走行を邪魔をしないようになされて
いる。
【0049】次に、この実施形態の印章作成装置を用い
て印章を作成させるユーザが行なう一般的な手順の流れ
を説明する。
【0050】ユーザは、切換スイッチ12を操作して電
源をオンした後、キー入力部11の各種のキーを操作し
て印影模様情報(文字列)を入力させる。印影模様情報
の入力は、印影を構成する文字列の入力だけでなく、文
字の書体や縦書き横書きや文字サイズなどの各種の属性
の入力も伴なう。
【0051】ユーザは、印影模様情報の入力が終了する
と、レイアウト表示を実行させ、印影が所望するもので
あるか否かを確認する。レイアウト表示によって、印影
の妥当性を確認したユーザは、製版シート60を挿入孔
56から突き当たるまで挿入した後、キー入力部11の
製版キーを操作して、製版処理を実行させて、インクリ
ボン52にネガフィルムを作成させる。CPU21は、
製版キーが操作されたときには、入力文字列に係る各種
の属性に応じて、入力文字列をRAM23上の印刷バッ
ファに展開した後、印刷ヘッド50やプラテンローラ5
1などを駆動して印刷を実行させてネガフィルムを作成
し、そのネガフィルムを印面部材42の対向位置まで搬
送させる。
【0052】製版処理が終了すると、ユーザは、切換ス
イッチ12を操作して露光を指示する。CPU21は、
紫外線照射光源70を起動して紫外線を印面部材42に
照射させ、所定の照射時間の経過時に露光終了メッセー
ジを表示させると共に、紫外線照射光源70からの紫外
線の照射を停止させる。これにより、印面部材42の紫
外線硬化樹脂層42Bは、印影模様に応じた部分だけが
硬化する。
【0053】露光が終了すると、ユーザは、切換スイッ
チ12を操作して蓋体65を開放させて、露光済みの印
章本体40を取り出す。その後、所定液体を収容してい
る容器に、取り出した印章本体40の印面部材42を浸
漬させて往復動させて洗うことにより、非硬化部分を除
去させて印面部材42に凹凸を形成させて印章を完成さ
せる。
【0054】本発明は、文字入力動作時において、選字
ダイヤル部11B内の選択改行キー80や選字ダイヤル
85が操作された場合の処理に特徴を有するものであ
る。
【0055】まず、図1(a)を参照しながら、選字ダ
イヤル85が操作されたときのCPU21の処理を説明
する。
【0056】選字ダイヤル85は単位角だけ回転される
毎に文字信号を出力すると共に、それを選字ダイヤルバ
ッファ90にラッチさせるためのパルス信号を出力し、
文字指定マーク86が指示する文字の文字信号を選字ダ
イヤルバッファ90にバッファリングさせる。このと
き、CPU21に、図1(a)に示す処理プログラムを
開始する。
【0057】CPU21は、まず、表示バッファ96の
格納内容(表示態様情報)に基づいて、今まで液晶ディ
スプレイ33Aの6番目の文字表示領域33A−6に対
して点滅表示を行なっていたか否かを判別する(ステッ
プ100)。すなわち、選字ダイヤル85が示す文字を
入力候補文字として表示する動作を既に開始しているか
否かを判別する。
【0058】ここで、否定結果を得ると、CPU21
は、表示バッファ96の一部を操作して液晶ディスプレ
イ33Aの5番目の文字表示領域33A−5にいままで
表示されていたカーソルを消滅させる(ステップ10
1)。なお、この際にも、カーソル位置バッファ95は
更新しない。
【0059】ステップ100の判別で肯定結果を得た場
合、又は、ステップ101の処理が終了した場合には、
選字ダイヤルバッファ90にバッファリングされている
文字信号と、第1及び第2の文字種バッファ93A及び
93Bにバッファリングされている文字種信号とで定ま
る文字のドットパターンをCG−ROM24から読み出
して表示バッファ96の6番目のエリアに展開させると
共に、点滅表示情報は維持し、選字ダイヤル85が現時
点で示す文字を液晶ディスプレイ33Aの6番目の文字
表示領域33A−6に点滅表示させる(ステップ10
2)。
【0060】このような図1(a)に示す動作は、選字
ダイヤル85が単位角だけ回動される毎に繰返し実行さ
れる。
【0061】液晶ディスプレイ33Aの6番目の文字表
示領域33A−6を点滅表示状態に切り替える際に、カ
ーソル表示を実行しないようにしたのは、点滅表示文字
が現在の処理対象文字であるためであり、5番目の文字
表示領域33A−5にカーソルを残して表示した場合
に、カーソルを表示している意味をユーザが理解できな
く、かえって混乱させる原因となるためである。
【0062】図1(a)に示すように、点滅表示されて
いる文字(入力候補文字)がない状況で、選字ダイヤル
85が回動された場合にも、表示文字列のシフト動作は
実行されない。
【0063】次に、図1(b)を参照しながら、選択改
行キー80が操作されたときのCPU21の処理を説明
する。
【0064】選択改行キー80が操作された場合には、
その操作信号は押下キーバッファ91にバッファリング
され、このとき、CPU21はこのバッファ91の操作
信号に基づいて、選字ダイヤル部11Bのいずれの押下
キー80〜84が操作されたかを判別する。ここで、選
択改行キー80が操作されたと判別したときには、図1
(b)に示す処理プログラムに入る。
【0065】CPU21は、まず、表示バッファ96の
格納内容(表示態様情報)に基づいて、今まで液晶ディ
スプレイ33Aの6番目の文字表示領域33A−6に対
して点滅表示を行なっていたか否かを判別する(ステッ
プ200)。すなわち、選字ダイヤル85が示す文字を
入力候補文字として表示する動作を既に開始しているか
否かを判別する。
【0066】ここで、肯定結果を得ると、CPU21
は、選字ダイヤルバッファ90にバッファリングされて
いる文字信号と、第1及び第2の文字種バッファ93A
及び93Bにバッファリングされている文字種信号とで
定まる文字の情報を、テキストエリア94における、カ
ーソル位置バッファ95のカーソル位置情報が示す位置
の次の位置に格納する(ステップ201)。この際、そ
の文字情報がひらがなの場合には仮確定文字であること
を、その文字情報がカタカナ又はアルファベットの場合
には確定文字であることをテキストエリア94に格納す
る。
【0067】その後、CPU21は、カーソル位置バッ
ファ95のカーソル位置情報をいままでの位置から次の
位置を示すものに更新すると共に、更新されたカーソル
位置情報と、更新されたテキストエリア94の格納内容
とに基づいて、表示バッファ96の更新動作を行ない、
表示文字列を1領域分ずつ左側にシフトさせた表示に切
替える(ステップ202)。また、液晶ディスプレイ3
3Aの5番目の文字表示領域33A−5には、表示バッ
ファ96に対するカーソル追加展開を行なって、カーソ
ルを表示させる(ステップ203)。さらに、液晶ディ
スプレイ33Aの6番目の文字表示領域33A−6に
は、表示バッファ96の対応エリアのドットパターンの
消滅処理を行なうことにより、空白(背景)を表示させ
る(ステップ204)。今回の選字ダイヤル85が指示
する文字の選択が、既に存在する文字列の中間位置でな
された場合には、ステップ204の処理では、空白では
なく、挿入された直後の文字を6番目の文字表示領域3
3A−6に表示させる。なお、ステップ202〜204
の処理順序はこの順序でなくても良い。また、カーソル
を点灯表示するように説明したが、点滅表示させるよう
にしても良い。
【0068】ステップ205の判別により否定結果が得
られた場合は、CPU21は、他の選択動作又は改行動
作を実行する。
【0069】以上のように、選字ダイヤル85が規定し
ている入力候補文字の選択操作がなされたときに、表示
文字列のシフトが実行される。
【0070】次に、図1(c)を参照しながら、機能キ
ー部11Aにおける削除キーが操作されたときのCPU
21の処理を説明する。
【0071】削除キーが操作された場合には、その操作
信号は入力インタフェース25の図示しない機能キーバ
ッファにバッファリングされ、このとき、CPU21は
このバッファの操作信号に基づいて、機能キー部11A
のいずれの押下キーが操作されたかを判別する。ここ
で、削除キーが操作されたと判別したときには、図1
(c)に示す処理プログラムに入る。
【0072】CPU21は、まず、表示バッファ96の
格納内容(表示態様情報)に基づいて、今まで液晶ディ
スプレイ33Aの6番目の文字表示領域33A−6に対
して点滅表示を行なっていたか否かを判別する(ステッ
プ300)。すなわち、選字ダイヤル85が示す文字を
入力候補文字として表示する動作を既に開始しているか
否かを判別する。
【0073】ここで、肯定結果を得ると、表示バッファ
96の6番目のエリアのドットパターンの消滅処理を行
なって、液晶ディスプレイ33Aの6番目の文字表示領
域33A−6に空白(背景)を表示させると共に、5番
目の文字表示領域33A−5にカーソルを復帰させる
(ステップ301)。今回の選字ダイヤル85が指示す
る文字の選択が、既に存在する文字列の中間位置でなさ
れた場合には、ステップ301の処理では、空白ではな
く、挿入動作前の文字を6番目の文字表示領域33A−
6に表示させる。なお、ステップ300において否定結
果を得た場合には、他の削除処理を行なう(ステップ3
02)。
【0074】すなわち、この実施形態の場合には、点滅
表示文字(入力候補文字)の削除を行なっても、表示文
字列のシフトが実行されることはない。因に、従来で
は、入力候補文字を削除した場合には、その前の表示状
態に戻すため、シフト動作が行なわれていた。削除時の
このシフト動作は、カーソルの固定表示位置と、入力候
補文字の表示位置とを同じにしているために行なうこと
を要していた。すなわち、この実施形態の場合、従来に
比べて、シフト動作を実行しない分だけ、入力候補文字
の削除時の表示切替えを高速化できる。
【0075】図9は、実施形態の操作に応じた表示内容
の変化例を示す説明図である。なお、図9において、枠
付き数字は、何行目であるかとその行の先頭であるかを
示しているものである。
【0076】今、図9(a)に示すように、「ほ」とい
う文字が液晶ディスプレイ33Aの6番目の文字表示領
域33A−6に点滅表示されているとする。この状態で
選択改行キー80が操作されると、CPU21は、点滅
文字(入力候補文字)があるので、この入力候補文字の
選択が指令されたものとし、図9(b)に示すように、
この文字を含めた文字列を左側にシフトさせて表示させ
ると共に、5番目の文字表示領域にカーソルも表示さ
せ、6番目の文字表示領域を空白とさせる。なお、入力
候補文字が「ひらがな」であるので、その文字「ほ」を
仮確定文字として表示させる。
【0077】この図9(b)に示す状態において、選字
ダイヤル85が時計周りに1単位角だけ回転されたとす
る。点滅文字が表示されていない状態で選字ダイヤル8
5が操作されたので、CPU21は、図9(c)に示す
ように、5番目の文字表示領域のカーソルを消滅させ、
6番目の文字表示領域に選字ダイヤル85が規定する文
字「ま」を表示させる。
【0078】図9(c)に示す状態において、削除キー
が操作されると、CPU21は、点滅文字(入力候補文
字)がある状況での削除指令であるので、この入力候補
文字の削除が指令されたものとし、図9(d)に示すよ
うに、6番目の文字表示領域の文字「ま」を削除させる
と共に、5番目の文字表示領域にカーソルを復帰させ
る。
【0079】以上のように、上記実施形態によれば、選
字ダイヤル85が指示している入力候補文字を選択した
場合には、点滅表示をなくすと共に、その選択文字を含
めた文字列をシフトさせて表示させるようにしたので、
ユーザが選択操作が受付けられたことを確実に認識で
き、この点で、従来より操作性が良好なものとなってい
る。
【0080】なお、本発明の文字入力装置の適用装置
は、印章作成装置に限定されるものではなく、選字ダイ
ヤルを有する他の装置に適用することができる。
【0081】また、機構的部材の移動動作によって入力
候補文字を出力する選字手段は、上記実施形態のような
ダイヤル式のものに限定されず、抓みを直線状に摺動さ
せることで入力候補文字を次々と出力するようなもので
あっても良い。
【0082】
【発明の効果】以上のように、本発明の文字入力装置に
よれば、(1) 所定の順序にて配列された複数の候補文字
のうちの所望の1文字に対応した信号を出力する選字手
段と、(2) この選字手段が出力している信号に係る候補
文字の選択を確定する選択確定手段と、(3) 1文字分の
表示領域を複数有し、入力された文字列を表示する表示
手段と、(4) 選字手段からの信号に応答して候補文字を
次々と入れ替えて表示手段の所定の表示領域に表示させ
ると共に、選択確定手段により候補文字の選択が確定し
たとき、表示領域に表示されている各文字をシフトさせ
て表示させる表示制御手段とを備え、選択確定手段によ
り候補文字の選択が確定したとき、表示領域に表示され
ている各文字をシフトさせるので、ユーザは選択操作が
受付けられたことを確実に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の特徴的な文字入力処理を示すフロー
チャートである。
【図2】実施形態の電気的構成部を示すブロック図であ
る。
【図3】実施形態の機構的光学的構成部を示す配置図で
ある。
【図4】実施形態の外観構成例を示す斜視図である。
【図5】実施形態の選字ダイヤル部11Bの概略平面図
である。
【図6】実施形態の表示装置33の平面図である。
【図7】実施形態の文字入力時のRAM23のバッファ
等の構成図である。
【図8】実施形態の製版シート60の説明図である。
【図9】実施形態の操作に応じた表示内容の変化例を示
す説明図である。
【符号の説明】
10…入力部、11…キー入力部、20…制御部、21
…CPU、22…ROM、23…RAM、30…出力
部、80…選択改行キー、85…選字ダイヤル。
フロントページの続き (72)発明者 新村 朋之 東京都千代田区東神田2丁目10番18号 株 式会社キングジム内 (72)発明者 羽山 均 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の順序にて配列された複数の候補文
    字のうちの所望の1文字に対応した信号を出力する選字
    手段と、 この選字手段が出力している信号に係る候補文字の選択
    を確定する選択確定手段と、 1文字分の表示領域を複数有し、入力された文字列を表
    示する表示手段と、 上記選字手段からの信号に応答して候補文字を次々と入
    れ替えて上記表示手段の所定の上記表示領域に表示させ
    ると共に、上記選択確定手段により候補文字の選択が確
    定したとき、上記表示領域に表示されている各文字をシ
    フトさせて表示させる表示制御手段とを備えたことを特
    徴とする文字入力装置。
  2. 【請求項2】 上記表示制御手段は、候補文字を所定の
    上記表示領域に点滅表示させると共に、上記選択確定手
    段により候補文字の選択が確定し、その候補文字がシフ
    トされたときにそのシフト先の表示領域にその候補文字
    を点滅以外の表示態様で、しかもカーソルを付加して表
    示させることを特徴とする請求項1に記載の文字入力装
    置。
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