JPH09182793A - 呼吸用気体供給装置 - Google Patents

呼吸用気体供給装置

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JPH09182793A
JPH09182793A JP31969696A JP31969696A JPH09182793A JP H09182793 A JPH09182793 A JP H09182793A JP 31969696 A JP31969696 A JP 31969696A JP 31969696 A JP31969696 A JP 31969696A JP H09182793 A JPH09182793 A JP H09182793A
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貞和 松原
Daisuke Obata
大介 小畠
Yasuki Hanaoka
泰樹 花岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 呼吸サイクルに応じて作動し得る自動開閉弁
を備え、吸入時においてのみ酸素濃縮気体を供給するこ
とが出来るようにした呼吸用気体供給装置において、患
者の治療に有利で、違和感のない酸素濃縮気体を供給す
る。 【解決手段】 呼吸位相を検知し、自動開閉弁手段の開
閉を制御する為の制御手段を備えた呼吸用気体供給装置
において、該自動開閉弁手段の上流側及び/又は下流側
にクッションタンク手段を備えた呼吸用気体供給装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、呼吸サイクルに応
じて作動し得る自動開閉弁を備えた呼吸用気体供給装置
に関する。特に好ましくは、圧力変動吸着型酸素濃縮器
を用いた酸素濃縮気体供給装置であって、呼吸のサイク
ルに応じて作動し得る自動開閉弁を具備したものに関す
る。
【0002】
【従来技術】従来、呼吸器疾患患者に対して酸素ボンベ
から酸素を吸入させることによる酸素療法が行なわれて
来ており、特に最近では、空気中の酸素を濃縮して酸素
濃縮気体を得るための酸素濃縮器が開発されて実用に供
されるようになってから、それを用いた酸素療法が次第
に普及するようになってきた。
【0003】かかる酸素濃縮器としては大別して、ゼオ
ライト等の窒素をより吸着しやすい吸着剤を充填した吸
着塔において圧力を変動させることにより吸着・脱着を
繰り返す圧力変動式等の吸着型酸素濃縮器と、酸素選択
透過性膜を用いた膜型酸素濃縮器の2種類がある。
【0004】これらの酸素濃縮器により得られた酸素濃
縮気体を呼吸器疾患患者に供給する場合には、通常濃縮
器から延長されたチューブの先端に設けられた鼻カニュ
ーラから連続的に患者の鼻孔内に導入される方式が採用
される。またさらに改良された供給方式としては、患者
の呼吸サイクルに対応して、吸入時においてのみ酸素濃
縮気体を供給することが出来るようにすることによっ
て、無駄な酸素濃縮気体の放出を防止して効率を高める
方法が提案されている(特開昭 59-8972号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、呼吸サイク
ルに応じて作動し得る自動開閉弁を備え、吸入時におい
てのみ酸素濃縮気体を供給することが出来るようにした
呼吸用気体供給装置において、患者の治療に有利で、違
和感のない酸素濃縮気体を供給する装置である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の呼吸用気体供給
装置は、呼吸用気体の発生手段と、一端が該発生手段に
連通し他端に該呼吸用気体の開放型供給手段を有し途中
に自動開閉弁手段を有した導管手段と、呼吸における少
なくとも一部の所定位相を検知し得る機能を有した呼吸
位相検知手段と、該検知手段の検知結果に基づいて該自
動開閉弁手段の開閉を制御する為の制御手段を備えた呼
吸用気体供給装置において、該自動開閉弁手段の上流側
及び/又は下流側にクッションタンク手段を備えたもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】これらの装置の好ましいものとし
ては、呼吸用気体が酸素又は酸素濃縮気体であり、その
発生手段が酸素濃縮器、酸素ボンベ、液体酸素貯留タン
クであるものがあげられる。特に圧力変動吸着型酸素濃
縮器を発生手段として用いたものが実用上有利に使用で
きる。
【0008】本発明における開放型供給手段は、患者の
鼻孔や口に対して密閉されない状態、即ち大気に開放さ
れた状態で呼吸用気体を供給するものであって、例えば
鼻カニューラが例として挙げられる。
【0009】自動開閉弁手段としては、直流励磁型電磁
弁、交流励磁式電磁弁、空気作動式自動弁、パイロット
作動型電磁弁等が好ましく、中でも直流励磁型電磁弁、
空気作動式電磁弁、パイロット作動型電磁弁等が鉄心等
の動きが緩やかでライフが長く且つ作動時の発生音が小
さく低騒音化の対策上更に好ましく、特に直流励磁型電
磁弁が実用的である。
【0010】呼吸位相検知手段としては、呼吸の際の呼
気及び吸気のサイクルが検知できるものであればいかな
るものであってもよい。その具体例としては、呼気及び
吸気の通路における気流に関する圧力、温度、湿度等の
呼吸に基づいて変化する値を検知するための手段が挙げ
られる。その他に例えば流体論理素子等の気体の流れ特
性によるものも挙げられる。
【0011】圧力に基づく検知手段としては、圧力変動
を検知するものと、圧力自体を測定するものがあるが、
前者が実用上好ましく、特に圧力の変化速度を検知する
ようにしたものが感度を高めるうえで有効である。圧力
変動を検知するための手段としては、例えば呼気及び吸
気が通過する通路である鼻孔等において開口部を有した
導管内にダイヤフラム等を用いた圧力変動検知手段が挙
げられる。ダイヤフラム式の微圧変動検知手段には、ス
テンレス等の金属材料を用いたものがあるが、その他に
本願発明者の一部が以前に出願した特願昭 62-175982号
に記載される如き静電容量変化により圧力又は差圧を測
定するための導電性物質で表面処理した高分子フィルム
をダイヤフラムとして用いたものが挙げられる。特にか
かる高分子フィルムをダイヤフラムとして用いた検知手
段の場合には、数mmAq 程度の微圧・微差圧の変動を検
知するのに適している。尚、そのダイヤフラムの一方の
面側の空間に連通し、他端が鼻孔等において開口した導
管は、呼吸用気体を鼻孔などに供給するための導管手段
と別に設けてもよいが、両方の機能を一本の導管手段に
もたせたものであってもよい。
【0012】温度の変動を検知するための手段としては
熱電対等の如く温度感知部材を呼気及び吸気の通路即ち
呼吸気流中のおくものが挙げられる。また湿度の変動の
検知手段の例としては、湿度計を応用したものが挙げら
れる。
【0013】これらの中で、圧力変動検知手段が、鼻孔
等の呼吸気流中から離れた位置でその変動を検知できる
ことから便利であり、特に圧力変動検知のための導管手
段を呼吸用気体を供給するための導管手段と共通に出来
る利点がある。
【0014】かかる呼吸位相検知手段により検知する呼
吸における少なくとも一部の所定位相としては、吸気開
始時、呼気開始時などが挙げられる。特に、吸気開始時
を所定位相として検知するようにしたものが、吸気に対
応させて呼吸用気体の供給を安定に行うことが出来るの
で実用上有利である。
【0015】本発明の呼吸用気体供給装置は、通常運転
においては、呼吸位相検知手段による検知結果に基づい
て、呼吸用気体供給導管の途中に設けた自動開閉弁手段
Vの開閉を行うことによって、少なくとも吸気位相の一
部において呼吸用気体を間歇的に供給するようにしたも
のである。
【0016】図1には、本発明の呼吸用気体供給装置の
好ましい実施態様例の一例を示したものである。呼吸用
気体の発生手段である圧力変動吸着型酸素濃縮器1から
得られる酸素濃縮気体はクッションタンク2、自動開閉
弁手段3、クッションタンク4を備えた導管手段5を通
って開放型供給手段である鼻カニューラ7から放出され
る。
【0017】導管手段5からの分岐に設けられたダイヤ
フラム式の微圧変動センサーを備えた呼吸位相検知手段
9により呼吸における圧力変動が静電容量の変動に変換
され、制御手段10における変換回路12により静電容量の
変動が電気パルス信号に変換され、さらにカウント回路
14により電気パルス信号が単位時間当たりのパルス数の
信号となる。
【0018】この様にして得られたデジタル信号を用い
て、マイクロコンピューター等のCPU11における吸気
開始点検知手段16において、そのデジタル信号の時間に
対する変動量、即ち微分値が算出されてその値が所定値
より大きい場合に吸気開始点として検知される。尚かか
る所定値は、吸気検出感度設定記憶手段18により設定さ
れるものであり、外部からの入力により設定し得るもの
が好ましい。
【0019】かかる吸気開始時点とその直前の呼吸サイ
クルにおける吸気開始時点の間の時間Tが呼吸サイクル
長測定手段20により測定され、外部入力による所定時間
1の記憶手段22からの所定時間T1 と時間Tが比較手
段24により比較される。
【0020】TがT1 より大きくない場合には、演算手
段26により開閉弁3を開くための基本の時間T0 が決定
され、さらに外部入力手段27により入力された余分の時
間αを加えて開弁時間決定手段28により開閉弁3の開く
時間(T0 +α)が求められ、弁開閉手段30により各呼
吸サイクルにおける弁3の開閉が行われる。
【0021】尚、演算手段26においては、例えばそれ以
前のN回の呼吸サイクルについての全体の時間をN等分
して平均した1サイクルの時間を1/3倍することによ
り時間T0 を求めてもよいが、単に前回の1サイクルの
時間を1/3倍して求めてもよい。Nの値は例えば1〜
10の範囲から選択される。
【0022】尚、クッションタンク2は、発生手段が圧
力変動吸着型酸素富化器の場合の、吸着床の下流に設け
られたクッションタンクと兼用するのが好ましいが、別
途設けた方が、吸気開始時のみやや多量に気体を供給す
ることが容易であり患者の呼吸にとって有利である。ま
たクッションタンク4は設けなくてもよいが、設けた方
が急激な気体流れの変動がなくなり呼吸に対する違和感
が少なくなるので望ましい。
【0023】この関係は、クッションタンク2及びクッ
ションタンク4の容積を各々変えた組合せにすることに
より酸素濃縮気体の様々なパルス形状を実現することが
可能であり、使用者の治療に有利で、且つ違和感のない
パルス形状を選択できるものである。
【0024】本発明の呼吸用気体の発生手段の好ましい
態様の1つの具体例として、窒素ガスを選択的に吸着す
る吸着剤を充填した吸着床を1基以上、該吸着床に加圧
された大気を流入するためのコンプレッサー手段、及び
該吸着床から酸素富化空気を取り出し出口に流通せしめ
るための富化器内導管手段を具備したものであって、1
基以上の吸着床が単独で又は交互に加圧−減圧のサイク
ルを繰り返すように運転される圧力変動吸着型酸素富化
器が挙げられる。尚、いずれの酸素富化気体発生手段に
おいても、使用に供する酸素富化空気の流量を調節する
手段を有することが望ましい。その場合に例えば孔径の
異なる複数の開口部を備えその開口部を選択して流量を
設定する流量設定手段と、通常のローターメーター形式
の流量計を併用したものは、流量設定を容易にし、且つ
気体の流動状態が容易に確認できるので実用上有利であ
る。
【0025】尚、本発明の場合には、正常運転形式の際
に呼吸用気体の供給が間歇的なので、特別に加湿器を用
いる必要性があまりない。
【0026】
【発明の効果】本発明の呼吸用気体供給装置は、呼吸サ
イクルに応じて作動し得る自動開閉弁を備えたものであ
り、使用者に違和感のなく、治療に有利な間歇流を提供
する得る優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の呼吸用気体供給装置の好ましい実施態
様の一例を模式的に示したものである。
【符号の説明】
1:酸素濃縮器 2:クッションタンク 3:自動開閉弁 4:クッションタンク 5:導管手段 7:鼻カニューラ 9:呼吸位相検知手段 10:制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼吸用気体の発生手段と、一端が該発生
    手段に連通し他端に該呼吸用気体の開放型供給手段を有
    し途中に自動開閉弁手段を有した導管手段と、呼吸にお
    ける少なくとも一部の所定位相を検知し得る機能を有し
    た呼吸位相検知手段と、該検知手段の検知結果に基づい
    て該自動開閉弁手段の開閉を制御する為の制御手段を備
    えた呼吸用気体供給装置において、該自動開閉弁手段の
    上流側及び/又は下流側にクッションタンクを備えた呼
    吸用気体供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011024383A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 アルバック機工株式会社 人工呼吸器及びその運転方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011024383A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 アルバック機工株式会社 人工呼吸器及びその運転方法
JP2011045625A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Ulvac Kiko Inc 人工呼吸器及びその運転方法

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