JP2659483B2 - 呼吸用気体供給装置 - Google Patents

呼吸用気体供給装置

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JP2659483B2
JP2659483B2 JP28038691A JP28038691A JP2659483B2 JP 2659483 B2 JP2659483 B2 JP 2659483B2 JP 28038691 A JP28038691 A JP 28038691A JP 28038691 A JP28038691 A JP 28038691A JP 2659483 B2 JP2659483 B2 JP 2659483B2
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用する者の呼吸サイ
クルに応じて作動し得る自動開閉弁を備えた呼吸用気体
供給装置に関する。さらに詳細には、酸素又は酸素濃縮
気体を呼吸補助のための呼吸用気体として呼吸サイクル
に応じて間歇的に使用に供給するための装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、呼吸器疾患患者に対して酸素ボン
ベから酸素を吸入させることによる酸素療法が行なわれ
てきており、特に最近では、空気中の酸素を濃縮して酸
素濃縮気体を得るための酸素濃縮器が開発されて実用に
供されるようになってから、それを用いた酸素療法が次
第に普及するようになってきた。
【0003】かかる酸素濃縮器としては大別して、ゼオ
ライト等の窒素をより吸着しやすい吸着剤を充填した吸
着塔において圧力を変動させることにより吸着・脱着を
繰り返す圧力変動式等の吸着型酸素濃縮器と、酸素選択
透過性膜を用いた膜型酸素濃縮器の2種類がある。
【0004】酸素ボンベから得られた酸素、又はこれら
の酸素濃縮器により得られた酸素濃縮気体を呼吸器疾患
患者に供給する場合に、通常ボンベ又は濃縮器から延長
されたチューブの先端に設けられた鼻カニューラから連
続的に患者の鼻孔内に導入される方式が採用される。
【0005】尚これらの改良された供給方式としては、
患者の呼吸サイクルに対応して、吸入時においてのみ酸
素濃縮気体を供給することができるようにすることによ
って、無駄な酸素濃縮気体の放出を防止して効率を高め
る方法が提案されている(特開昭59―8972号公
報)。
【0006】かかる供給方式として、酸素の導出口が患
者の鼻孔に装着される鼻カニューラ等を介して患者の吸
気開始時等の圧力変化を検出するためのダイヤフラム式
検出手段と、その検出結果を用いて制御手段により患者
の吸気期間のみ酸素を供給するように開閉が制御された
デマントレギュレーターとしての自動開閉弁(デマンド
バルブ)を具備し、酸素ボンベからの酸素が流量設定器
等を経て鼻カニューラから患者に供給されるようにした
デマンドレギュレーター方式があげられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これまでのデマンドレ
ギュレーター方式の呼吸用気体供給装置では、例えば患
者によって吸気開始における鼻孔における圧力変化の挙
動が大きく異なり、徐々に吸引がはじまりゆっくりと圧
力が変化する場合と急に大きく吸引して急激に圧力が変
化する場合では、一定の検出感度のままで双方の吸気開
始時の正確な検出が困難であった。即ち吸気開始の検出
手段において、検出感度が低い場合には徐々に圧力変化
する患者について実際の吸気開始よりも遅れて吸気開始
が検出されることになり、また検出感度が高い場合に
は、ノイズを検知しやすくなり、特に患者が歩行中に使
用する携帯型デマンドレギュレーターの場合、歩行によ
る鼻カニューラのゆれが引き起こす圧力信号変化により
誤動作を生ずる可能性が高くなり問題があった。
【0008】本発明は、デマンドレギュレーター方式の
呼吸用気体供給装置において、呼吸位相の検出感度の設
定を適確に行なうようにして、種々の呼吸パターンの患
者に適応しやすくすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる課題
を解決するために鋭意研究を行なった結果、ダイヤフラ
ム式で静電容量の変動により圧力の変化を検出する圧力
変動検出手段を用いて、その静電容量の変動の検出結果
等の患者からの情報を用いて呼吸位相の検出感度を設定
するようにした方式が非常に有効であることを見い出
し、本発明に到達したものである。
【0010】即ち本発明は、呼吸用気体の発生手段と、
一端が該発生手段に連通し他端に該呼吸用気体の開放型
供給手段を有し途中に自動開閉弁手段を有した導管手段
と、呼吸における少なくとも一部の所定位相を検知し得
る機能を有した呼吸位相検知手段と、該自動開閉手段の
開閉を制御するための制御手段を備えた呼吸用気体供給
装置において、該呼吸位相検知手段が、ダイヤフラム式
の差圧検出手段を有し該差圧検出手段が測定すべき差圧
を受けて変位するダイヤフラムに連動する移動電極とこ
れに対向して配置した固定電極との間の静電容量の変動
により該差圧を検出するようにしたものであり、さらに
その検出された静電容量の変動を電気パルス信号の変動
に変換するための変換回路手段と、該電気パルス信号を
パルスカウント数に変換するためのカウント回路手段
と、該パルスカウント数を記憶するための記憶手段と、
所定時間tn の間に検出された電気パルス信号から変換
されたパルスカウント数Fn とその直前の所定時間t
n-1 の間に検出されたパルス信号から変換された記憶手
段に記憶されたパルスカウント数Fn-1 の差ΔF(=F
n −Fn-1 )を算出するための算出手段と、呼吸位相検
出感度ΔFGを設定するためのゲイン設定手段と、算出
手段により算出されたΔFとゲイン設定手段により設定
されたΔFGを比較しΔFがΔFG以上になった際に該
自動開閉弁手段を開くための信号を発生するための弁開
信号発生手段とを具備したものであることを特徴とした
呼吸用気体供給装置を提供するものである。
【0011】かかる本発明には、呼吸位相検出感度ΔF
Gを2個以上あらかじめコンピューター手段CPU内に
入力して記憶しておいて外部から手動で適当なΔFGを
選択できるようにした如く、該ゲイン設定手段が外部か
ら手動で設定するようにしたものである呼吸用気体供給
装置が含まれる。
【0012】また上記の本発明には、該ゲイン設定手段
が、該算出手段により算出されたΔFの値を用いて該Δ
FGを自動的に設定するための自動設定手段である呼吸
用気体供給装置が含まれる。
【0013】かかる本発明の装置には、該ゲイン自動設
定手段が、複数個の検出感度水準ΔFGiに対応してあ
らかじめ設定されたΔFについての各々の範囲Riを記
憶する手段と、算出手段により算出されたΔFが含まれ
る範囲Riを求めてそれに対応するΔFGiを該呼吸位
相検出感度ΔFGとして自動的に設定する手段を具備し
たものである呼吸用気体供給装置が含まれる。
【0014】かかる装置には、該算出手段により算出さ
れたΔFとして、直前に設定されたΔFGを用いて運転
され弁開信号発生手段が弁手段を開くための信号を発生
した際のΔFを用いる呼吸用気体供給装置が含まれる。
【0015】さらに前記の本発明には、該ゲイン自動設
定手段が、検出感度記憶手段を有し、さらに該検出感度
記憶手段に記憶された呼吸位相検出感度ΔFGを用いて
運転を続けて弁開信号発生手段が弁手段を開くための信
号を発生した際のΔFについて所定の個数の平均値ΔF
avを求めるための手段を有し、必要に応じてさらに該
ΔFavに所定の係数fを乗じたf・ΔFavを算出す
るための手段を有し、該ΔFav又はf・ΔFavを検
出感度記憶手段に更新して記憶し該ΔFGとして設定す
るようにしたものである呼吸用気体供給装置が含まれ
る。
【0016】かかる装置には、呼吸における少なくとも
一部の所定位相が実質上吸気開始時であり、測定すべき
差圧が負圧である場合に、該差圧が実質上0に相当する
パルスカウント数F0 をあらかじめ設定しておく手段を
有し、該パルスカウント数Fn 戸の差Fd(=Fn −F
0 )を算出し該差Fdが所定の値Fdmよりも大きくな
った場合には該ΔFavとして所定の値ΔFGmaxを
用いるための機能を該ゲイン自動設定手段に具備せしめ
た呼吸用気体供給装置が含まれる。
【0017】前記の本発明には、該呼吸位相検知手段に
おいて所定の期間内に該所定位相が検知されない場合
に、所定の値ΔFGminを該ΔFGとして自動的に設
定するための機能を該ゲイン設定手段に具備せしめた呼
吸用気体供給装置が含まれる。
【0018】以下に、必要に応じて図面を用いながら、
本発明の呼吸用気体供給装置についてさらに詳細に説明
する。
【0019】本発明における呼吸用気体の具体例として
は、酸素ガスや空気よりも酸素濃度を高めた酸素濃縮気
体等があげられる。その発生手段の具体例としては、酸
素ガスボンベ、液体酸素貯蔵装置、圧力変動吸着型等の
酸素濃縮装置があげられる。
【0020】本発明における開放型供給手段は、患者の
鼻孔や口に対して密閉されない状態即ち大気に解放され
た状態で呼吸用気体を供給するものであって、例えば鼻
カニューラが例としてあげられる。
【0021】自動開閉弁手段としては、直流励磁型電磁
弁、交流励磁式電磁弁、空気差動式自動弁、パイロット
作動型電磁弁等が好ましく、中でも直流励磁型電磁弁、
空気差動式自動弁、およびパイロット作動型電磁弁等が
鉄芯等の動きがゆるやかでライフが長くかつ作動時の発
生音が小さく低騒音化の対策上更に好ましく、特に直流
励磁型電磁弁が携帯用としても実用的である。
【0022】呼吸位相検知手段としては、呼吸の際の呼
気および吸気のサイクルの少なくとも一部が検知できる
ものであって、その具体例としては、呼気および吸気の
通路における気流に関する圧力に基づいて変化する値を
検知するための手段があげられる。
【0023】検知する呼吸位相としては、吸気期間、呼
気期間、吸気開始時等が挙げられるが、検知を簡単に行
ない得る吸気開始時が実用上好ましい。
【0024】圧力に基づく検知手段としては、圧力変動
を検知するものと、圧力自体を測定するものがあるが、
前者が実用上好ましく、特に圧力の変化速度を検知する
ようにしたものが感度を高めるうえで有効である。圧力
変動を検知するための手段としては、例えば呼気および
吸気が通過する通路である鼻孔等において開口部を有し
た導管内にダイヤフラムを用いた圧力変動検知手段があ
げられる。
【0025】ダイヤフラム式の差圧変動検知手段として
は、測定すべき差圧を受けて変位するダイヤフラムに連
動する移動電極と、これに対応して配置した固定電極と
の間の静電容量変化により差圧を検出するようにしたも
のが好ましく用いられる。その例として、静電容量変化
により圧力又は差圧を測定するための導電性物質で表面
処理した高分子フイルムをダイヤフラムとして用いたも
のがあげられる。特にかかる高分子フイルムをダイヤフ
ラムとして用いた検知手段の場合には、数mmAq程度の
微圧・微差圧の変動を検知するのに適している。
【0026】ダイヤフラム式微差圧検出手段の好ましい
具体例としては、測定すべき圧力又は差圧を受けて変位
するダイヤフラムに連動する移動電極と、これに対向し
て配置した固定電極との間の静電容量変化により該圧力
又は差圧を検出するようにしたダイヤフラム式の圧力検
出器において、ダイヤフラムを高分子フイルムに導電層
を積層した導電性フイルムとして該導電層を移動電極と
すると共に、固定電極に電子回路用のプリント基板を用
いて安価に製作可能とした圧力計があげられる(特開平
1―274027号公報参照)。
【0027】また本発明の装置における自動開閉弁手段
の制御手段としては、呼吸位相検出手段から得られた弁
開信号に基づいて自動開閉弁手段を開くようにすると共
に、自動開閉弁手段の開時間を設定したタイマー手段を
スタートさせ、所定の時間経過した後にタイマー手段を
停止させると共に自動開閉弁手段を閉じるように機能す
るものであればいかなるものであってもよく、例えばマ
イクロコンピュータ(CPU)等があげられる。尚かか
る制御手段中には、呼吸位相検出結果によって例えば実
質上の吸気期間の1/3の期間を弁開時間として算出す
るための機能を具備させることが、患者の呼吸パターン
に適合した呼吸補助を行なううえで有効である。
【0028】図1は、本発明の呼吸用気体供給装置の具
体例を示したものである。図1では、酸素ボンベ1から
の酸素が、流量設定手段2で医師の処方流量値に流量設
定された後、導管手段3を介して、デマンドレギュレー
ター4に導かれる。デマンドレギュレーター4には、デ
マンドバルブとして機能する自動開閉弁手段5とダイヤ
フラム式の差圧変動検出手段7とマイクロコンピュータ
(CPU)からなるコントロールユニット6が具備され
ている。さらにデマンドレギュレーター4の下流側に
は、流量計(図示を省略する)を介して導管手段8が連
結され、その下流端に開放型供給手段としての鼻カニュ
ーラ9が具備されている。尚、本発明の特徴の1つであ
る呼吸位相検知手段は、差圧変動検出手段7およびコン
トロールユニット6の一部の機能からなる。
【0029】かかる呼吸位相検知手段は、ダイヤフラム
式の差圧検出手段を有しその差圧検出手段が測定すべき
差圧を受けて変位するダイヤフラムに連動する移動電極
と、これに対応して配置した固定電極との間の静電容量
の変動により該差圧を検出するようにしたものであり、
さらにその検出された静電容量の変動を電気パルス信号
の変動に変換するための変換回路手段と、その電気パル
ス信号をパルスカウント数に変換するためのカウント回
路手段と、そのパルスカウント数を記憶するための記憶
手段と、所定時間tn の間に検出された電気パルス信号
から変換されたパルスカウント数Fn とその直前の所定
時間tn-1 の間に検出されたパルス信号から変換された
記憶手段に記憶されたパルスカウント数Fn-1 の差ΔF
(=Fn −Fn-1 )を算出するための算出手段と、呼吸
位相検出感度ΔFGを設定するためのゲイン設定手段
と、算出手段により算出されたΔFとゲイン設定手段に
より設定されたΔFGを比較しΔFがΔFG以上になっ
た際に該自動開閉弁手段を開くための信号を発生するた
めの弁開信号発生手段とを具備したものである。
【0030】図2は、標準的な自発呼吸の圧力パターン
と酸素供給パターンを示す。同図において、Pは圧力、
Qは酸素流量、Tは時間、11は呼吸圧力パターン、1
2は酸素の流れるパターンを各々示す。尚図中のTA1
〜TA3の領域は、図3で述べる如く吸気開始時の判断
をする期間を示している。
【0031】図3は図2のTA部分の拡大図を示す。T
A1,TA2,TA3と吸気開始に同調して、酸素の供
給を繰返す場合の代表的なパターンを示したものであ
る。尚、図中の11のラインは、図2における呼吸圧力
パターン11を示している。
【0032】図3では、吸気検出感度(ΔFG)を外部
設定手段等によって10パルス/10ms(ミリセカン
ド)と設定した場合の例であり、10msごとにCPU
によりΔFを計算した結果は、ΔF1 〜ΔF3 はいずれ
も10パルス/10ms以下であり、吸気開始点と判定
されないが、ΔF4 =16パルス/10msでは10パ
ルス/10msより大となり、CPUは吸気開始と判定
して電磁弁を閉から開とするための電気信号を電磁弁に
送る。
【0033】図4は、本発明の呼吸用気体供給装置に用
いられる呼吸位相検知手段の機能の好ましい具体的態様
例のフローチャートを示したものである。ここで呼吸位
相として吸気開始時を検出しようとするものである。あ
らかじめダイヤフラム式差圧検出手段における差圧が実
質上0の状態での10ms間のパルスカウント数F0
入力し記憶しておく必要がある。かかるF0 としては、
最初に入力し記憶したものであってもよく、自動的にダ
イヤフラムの両側空間の圧力を大気圧等の同じ圧力の状
態にして10ms間のパルスカウント数を実測するオー
トゼロ補正機構によって得られた値であってもよい。正
確な呼吸位相検知を可能にする点から後者の方が好まし
い。
【0034】パルスカウンター回路により図3に示した
如く各10ms間の検出パルスカウント数Fn を求め、
そのFn をF0 と比較する一方で、Fn の値をメモリー
に記憶する。尚Fn の記憶は、Fn-1 およびFn の如く
連続した2個の値が各々更新されていく。Fn がF0
りも小さくない場合は、実質上負圧の状態即ち吸気期間
であると判断し、次いで負圧の変化速度を表わすΔF
(=Fn −Fn-1 )を算出する。一方あらかじめCPU
内に3垂準の検出感度ΔFG1 ,ΔFG2 ,ΔFG3
記憶させておき、患者の呼吸の状態に応じて外部選択入
力手段によりいずれかの検出感度ΔFGを選択して設定
する。次いでΔFをΔFGと比較し、ΔFGより小さく
なければ吸気開始と判断して弁開信号を発生する。
【0035】尚、算出されたΔFの値を表示する表示手
段を具備させて、その表示されたΔFを見て、その装置
の使用者等が適当と思われる検出感度ΔFGを選択入力
できるようにしてもよい。
【0036】図5〜図8は、本発明の呼吸用気体供給装
置の吸気開始時検知手段において、検出感度(ゲイン)
の自動設定手段の具体例をフローチャートで示したもの
である。
【0037】図5では、図4と同様にしてΔFが求めら
れる他、ゲイン自動設定手段にあらかじめΔFについて
の3種の範囲R1 (ΔF≦18パルス/10ms)、R
2 (18パルス/10ms<ΔF≦28パルス/10m
s)、R3 (28パルス/10ms<ΔF)と、R1
対応したΔFG1 =10パルス/10ms、R2 に対応
したΔFG2 =20パルス/10ms、R3 に対応した
ΔFG3 =30パルス/10msなる検出感度垂準をC
PU内に準備しておく。検出されたΔFに対応したRi
およびΔFGiを選択してそれをΔFGとして設定す
る。かくして自動設定手段によるΔFGとΔFの比較を
行ない、ΔFがΔFGより小さくない場合に、弁開信号
を発生する。
【0038】図6では、図4と同様にしてΔFが求めら
れる他、ゲイン自動設定手段に、図5と同様のRiおよ
びΔFGiのデータをCPU内に保有させて、あらかじ
め設定されたΔFGで運転されてΔF≧ΔFGの条件を
満たして弁開信号を発生するようになったそのΔFの値
を用いて、Riの範囲を求め、それに対応したΔFGi
をΔFGとして自動的に設定される。例えばΔFG=1
0パルス/10msで運転されて図3の如くF0 〜F4
の値が検出され、ΔF4 =16パルス/10msで弁開
信号が発生する一方で、ゲイン自動設定手段においてR
1 が選択された後ΔFG=10パルス/10msが自動
的に再設定されて次の運転がなされる。図7では、図4
と同様にしてΔFが求められる他、ゲイン自動設定手段
に、ΔFGの初期値入力手段(図示せず)等によりあら
かじめ設定されたΔFGを記憶手段に記憶しておき、そ
のΔFGのままで所定回数(例えば5回)だけ弁開信号
が発生するまで運転を続ける。その際の各弁開信号発生
時のΔF値を記憶しておいて、かかる所定の個数のΔF
値の平均値ΔFavを求めて、そのΔFav値を新しい
ΔFG値として設定し、更新記憶する。尚、図7では、
弁開信号を所定回数発生させるために、図示された工程
全体をその回数だけ繰返すようにするループは、簡略化
のために省略する。このようにすることによって、患者
の呼吸の状態に適合し、かつノイズや突発的な呼吸の乱
れの影響をなくした安定な運転が可能になる。
【0039】また、図7に示される方式の装置におい
て、必要に応じてゲイン自動設定手段にさらに、ΔFa
vに1以下のあらかじめ定められた係数f(例えばf=
0.9)を乗じたf・ΔFavを算出する手段を具備さ
せて、そのf・ΔFavを新しいΔFG値として設定す
るようにして、ΔFGの設定精度を高めることができ
る。
【0040】図8では、図7と同様にしてΔFav値を
求めてそれをΔFGとして設定するゲイン自動設定する
方式に加えて、例えば突発的な呼吸の乱れによって、F
n 値が極端に大きくなった場合に、ΔFGが実用上使用
できない程大きな値に暴走するのを防止するために、Δ
Fav値を用いずに、自動的にΔFGの最大値としてあ
らかじめ入力されたΔFGmax値をΔFGとして設定
するようにしたものである。即ち図8ではFn とF0
差Fdを求め、Fdがあらかじめ入力されているその正
常値の上限Fdm以上になった場合には、ΔFavのか
わりに、あらかじめ入力されている最大値ΔFGmax
をΔFGとして自動的に設定するようにしたものであ
る。
【0041】尚、図8では、図7と同様に簡略化のため
に、同一のΔFGのままで弁開信号を所定回数発生させ
るために図示された工程全体を繰返し運転するループが
省略されている。
【0042】これらの図4〜図8、特に図5〜図8に示
された本発明の装置において、さらに通常用いられるア
プニアアラーム(無呼吸検知警報)、即ち弁開信号発生
時から次の弁開信号発生時までの時間の検出手段および
その時間が所定時間を越えた場合に無呼吸として判断し
て警報を発生する手段を具備させて、無呼吸の検知がな
された場合に、自動的にあらかじめ入力された最小ゲイ
ン値ΔFGminをΔFGとして設定する機能を具備さ
せることが望ましい。
【0043】本発明の装置、特に呼吸位相の検出感度を
自動的に設定するためのゲイン自動設定手段を具備した
装置は、呼吸位相検知のためのダイヤフラム式の差圧検
出手段においてオートゼロ補正機構を具備させることに
よって殊に正確な呼吸位相検知を可能にすることができ
る。
【0044】そのオートゼロ補正機構の具体例として
は、差圧検出手段におけるダイヤフラムの一方側の空間
が大気に連通しており他方側の空間がデマンドレギュレ
ーターとしての自動開閉弁手段を介して開放型供給手段
に連通し得るものであり、自動開閉弁手段により、発生
手段からの呼吸用気体の流れが止められている間にダイ
ヤフラムの他方側の空間が自動開閉弁手段を介して開放
型供給手段に連通し、発生手段からの呼吸用気体の流れ
が開放型供給手段に供給されている間にその他方側の空
間が自動開閉弁手段を介して大気に連通するような自動
開閉弁手段を用いたものがあげられる。
【0045】かかるオートゼロ補正機構では、発生手段
からの呼吸用気体の流れが開放型供給手段に供給されて
いる間に他方側の空間が自動開閉弁手段を介して大気に
連通した状態における差圧検出手段の移動電極と固定電
極との間の静電容量に関する電気信号を、差圧が0なる
状態に対応した零点を示す信号として自動的に記憶する
自動記憶手段を有することが望ましい。その自動記憶手
段としては、マイクロコンピューターであって、呼吸サ
イクル毎に電気信号を零点を示す信号として自動的に新
たに記憶し直すようにしたものがあげられる。
【0046】
【発明の効果】本発明のデマンドレギュレーター方式の
呼吸用気体供給装置は、呼吸位相の検出感度の設定を適
確に行なうことができるので、種々の呼吸パターンの患
者等に適応しやすい優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の呼吸用気体供給装置の具体例を示した
模式図。
【図2】標準的な自発呼吸の圧力パターンと酸素供給パ
ターンの関係の例示。
【図3】図2における呼吸圧力パターンにおけるTA部
分の拡大図と、本発明の装置を適用した場合のパルスカ
ウント数およびパルス差の例示。
【図4】本発明の装置における呼吸位相検知手段での検
出ゲイン設定のための好ましい実施態様例のフローチャ
ート。
【図5】本発明の装置における呼吸位相検知手段での検
出ゲイン設定のための好ましい実施態様例のフローチャ
ート。
【図6】本発明の装置における呼吸位相検知手段での検
出ゲイン設定のための好ましい実施態様例のフローチャ
ート。
【図7】本発明の装置における呼吸位相検知手段での検
出ゲイン設定のための好ましい実施態様例のフローチャ
ート。
【図8】本発明の装置における呼吸位相検知手段での検
出ゲイン設定のための好ましい実施態様例のフローチャ
ート。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼吸用気体の発生手段と、一端が該発生
    手段に連通し他端に該呼吸用気体の開放型供給手段を有
    し途中に自動開閉弁手段を有した導管手段と、呼吸にお
    ける少なくとも一部の所定位相を検知し得る機能を有し
    た呼吸位相検知手段と、該自動開閉手段の開閉を制御す
    るための制御手段を備えた呼吸用気体供給装置におい
    て、該呼吸位相検知手段が、ダイヤフラム式の差圧検出
    手段を有し該差圧検出手段が測定すべき差圧を受けて変
    位するダイヤフラムに連動する移動電極とこれに対向し
    て配置した固定電極との間の静電容量の変動により該差
    圧を検出するようにしたものであり、さらにその検出さ
    れた静電容量の変動を電気パルス信号の変動に変換する
    ための変換回路手段と、該電気パルス信号をパルスカウ
    ント数に変換するためのカウント回路手段と、該パルス
    カウント数を記憶するための記憶手段と、所定時間tn
    の間に検出された電気パルス信号から変換されたパルス
    カウント数Fn とその直前の所定時間tn-1の間に検出
    されたパルス信号から変換された記憶手段に記憶された
    パルスカウント数Fn-1 の差ΔF(=Fn −Fn-1 )を
    算出するための算出手段と、呼吸位相検出感度ΔFGを
    設定するためのゲイン設定手段と、算出手段により算出
    されたΔFとゲイン設定手段により設定されたΔFGを
    比較しΔFがΔFG以上になった際に該自動開閉弁手段
    を開くための信号を発生するための弁開信号発生手段と
    を具備したものであることを特徴とした呼吸用気体供給
    装置。
  2. 【請求項2】 該ゲイン設定手段が、外部から手動で設
    定するようにしたものである請求項1の呼吸用気体供給
    装置。
  3. 【請求項3】 該ゲイン設定手段が、該算出手段により
    算出されたΔFの値を用いて該ΔFGを自動的に設定す
    るためのゲイン自動設定手段である請求項1の呼吸用気
    体供給装置。
  4. 【請求項4】 該ゲイン自動設定手段が、複数個の検出
    感度水準ΔFGiに対応してあらかじめ設定されたΔF
    についての各々の範囲Riを記憶する手段と、算出手段
    により算出されたΔFが含まれる範囲Riを求めてそれ
    に対応するΔFGiを該呼吸位相検出感度ΔFGとして
    自動的に設定する手段を具備したものである請求項3の
    呼吸用気体供給装置。
  5. 【請求項5】 該算出手段により算出されたΔFとし
    て、直前に設定されたΔFGを用いて運転され弁開信号
    発生手段が弁手段を開くための信号を発生した際のΔF
    を用いる請求項4の呼吸用気体供給装置。
  6. 【請求項6】 該ゲイン自動設定手段が、検出感度記憶
    手段を有し、さらに該検出感度記憶手段に記憶された呼
    吸位相検出感度ΔFGを用いて運転を続けて弁開信号発
    生手段が弁手段を開くための信号を発生した際のΔFに
    ついて所定の個数の平均値ΔFavを求めるための手段
    を有し、必要に応じてさらに該ΔFavに所定の係数f
    を乗じたf・ΔFavを算出するための手段を有し、該
    ΔFav又はf・ΔFavを検出感度記憶手段に更新し
    て記憶し該ΔFGとして設定するようにしたものである
    請求項3の呼吸用気体供給装置。
  7. 【請求項7】 呼吸における少なくとも一部の所定位相
    が実質上吸気開始時であり、測定すべき差圧が負圧であ
    る場合に、該差圧が実質上0に相当するパルスカウント
    数F0 をあらかじめ設定しておく手段を有し、該パルス
    カウント数Fn との差Fd(=Fn −F0 )を算出し該
    差Fdが所定の値Fdmよりも大きくなった場合には該
    ΔFavとして所定の値ΔFGmaxを用いるための機
    能を該ゲイン自動設定手段に具備せしめた請求項6の呼
    吸用気体供給装置。
  8. 【請求項8】 該呼吸位相検知手段において所定の期間
    内に該所定位相が検知されない場合に、所定の値ΔFG
    minを該ΔFGとして自動的に設定するための機能を
    該ゲイン設定手段に具備せしめた請求項1の呼吸用気体
    供給装置。
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