JPH09182578A - 携帯用灰皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 火がついたままの煙草を入れても、灰皿容器
の外側が熱く成らず、また灰皿容器が劣化することがな
いような、携帯用灰皿を提供する。 【構成】 少なくとも投入口が弾力性を有する偏平な形
状の灰皿容器の側面部を外方に突出させて突出部を形成
し、灰皿容器の内側に金属箔の内容器を装着して、前記
突出部と金属箔との間に空間を形成し、灰皿容器の投入
口に、該投入口を側面から押圧して密着させ得るキャッ
プを被冠し、該キャップと投入口とをその一端部で回動
自在に結合してキャップを開閉自在にした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、煙草の熱が外に伝
わりにくい携帯用灰皿に関するものである。

【０００２】

【関連する技術】内壁面に金属箔面を設けた袋状の灰皿
容器部の投入口に、該投入口を側面から押圧して密着さ
せ得るキャップを被冠し、該キャップと投入口とをその
一端部で回動自在に結合してキャップを開閉自在と為
し、容器部の投入口近傍に外側に向けて山越えを設け、
投入口にキャップを被冠した状態で山越えを越えて収ま
るような突起をキャップの内側に形成して成る携帯用灰
皿があった。袋は合成樹脂製であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの携帯
用灰皿には、内壁面に金属箔面がほとんど密着している
ことにより生ずる問題があった。即ち、金属箔面は、火
がついたままの煙草の熱で袋状の灰皿容器部が破損する
ことを防ぐ役目を担っているはずであるが、現実には、
金属箔面を通して煙草の熱が袋状の灰皿容器部に伝わる
のであった。この結果、この携帯用灰皿を持っていると
熱い問題や、長い間に袋状の灰皿容器部が劣化する問題
が発生していた。

【０００４】そこで本発明は、このような問題の起こら
ない携帯用灰皿の提供を課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題は、少なくとも
投入口が弾力性を有する偏平な形状の灰皿容器の側面部
を外方に突出させて突出部を形成し、灰皿容器の内側に
金属箔の内容器を装着して、前記突出部と金属箔との間
に空間を形成し、灰皿容器の投入口に、該投入口を側面
から押圧して密着させ得るキャップを被冠し、該キャッ
プと投入口とをその一端部で回動自在に結合してキャッ
プを開閉自在とすることにより達成される。また、投入
口に外側に向けて山越えが設けられており、キャップの
内側に、前記投入口にキャップを被冠した状態で投入口
の山越えを越えて収まるような突起が形成されているこ
とを特徴とするものとした。

【０００６】

【作用】通常灰皿容器の投入口にキャップが嵌められて
いるので、使用時にはキャップを上方向に回転させるよ
うにして投入口から外し、投入口が開閉出来る状態と為
し、次いで投入口の両端部分を指で中央方向に押してそ
の側面部分が湾曲するように開かせる。この状態で灰皿
容器の中に煙草の灰や火がついたままの吸い殻を入れ
る。次いで指の力を抜くと、側面部分が湾曲状態の投入
口がそれ自体の弾性力によって直線状態に戻り、投入口
が閉じるので、この後前記キャップを下方に回転させて
投入口に嵌合させれば、投入口は完全に密閉される訳で
ある。また、灰皿容器の側面部には突出部が形成されて
おり、内容器としての金属箔との間に空間が形成されて
いるため、該空間が断熱作用を発現することに成る。
尚、請求項２の携帯用灰皿では、キャップを下方に回転
させて投入口に嵌合させた時に、キャップの突起は、前
記山越えを越えて止まり、投入口を両側から強く押え付
けて密着させる役目を果たすと共に、キャップ自体の補
強とキャップの形状復元力を高めることに役立ってい
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明するが、本発明はこの実施例にのみ限定さ
れるものではない。

【０００８】図１乃至図３は、本発明の第１の実施例を
表わしたものである。偏平な形状の灰皿容器１をポリエ
チレンを用いてブロー成型法により成型して成る。この
際、灰皿容器１の側面部を外方に突出させて突出部１０
を形成し、灰皿容器１の内側にアルミ箔の内容器４を装
着して、前記突出部１０とアルミ箔の内容器４との間に
空間１１を形成した。また、灰皿容器１の投入口５に、
該投入口５を側面から押圧して密着させ得るキャップ６
を被冠し、該キャップ６と投入口５とをその一端部でハ
トメ６１によって回動自在に結合し、灰皿容器１の投入
口５の上縁部に外側に向けてリブ３を２列設け、投入口
５にキャップ６を被冠した状態で、前記リブ３を越えて
収まるようなリブ７をキャップ６の内側に向けて形成し
た。尚、キャップ６は、ポリエチレンを用いて成型した
ものであり、キャップ６のハトメ６１側端部は切欠部６
０と成っており、キャップ６を上方に跳ね上げた時に投
入口５の端部に引っ掛かり開かなく成ることを防止して
いる。キャップ６の空間部６２の幅は、投入口５を閉じ
た状態のリブ３の厚さとほぼ同一である。またリブ３の
下部は密着部２であり、投入口５が閉じている時にはこ
こで密着するように設定され、また密着部２の更に下部
にリブ３を２列設けている。この上下のリブ３は１列で
も、或は３列以上の本数を設けてもよく、数は特に限定
されないが、ここでは２列としている。また灰皿容器１
とアルミ箔の内容器４とは、前記密着部２に於いて接着
剤にて貼り合わされている。符号４０はこの接着部を指
す。

【０００９】本実施例を使用するには、図２で表わされ
るように、灰皿容器１の投入口５に嵌められたキャップ
６を、ハトメ６１を回動中心に上方向に回転させるよう
にして投入口５から外し（リブ７がリブ３を山越えして
外れる）、投入口５が何時でも開閉出来る状態と為し、
次いで投入口５の両端部分を例えば親指と人指し指とで
挟んで中央方向に押し、その側面部分である密着部２と
リブ３とがそれ自体の形状復元力に反発して湾曲するよ
うに開かせるのである（図１）。この状態で、灰皿容器
１の中に、図１のように煙草の灰や、火が着いたままの
吸い殻を入れる訳である。次いで、投入口５を閉じるた
めに親指と人指し指の力を抜くと、湾曲状態の投入口５
がそれ自体（及びリブ３）の弾性力によって自然に直線
状態に戻り、投入口５が閉じて密着部２が密着するの
で、この後前記キャップ６を下方向に回転させて行く
と、キャップ６の内側に設けたリブ７が投入口５の上縁
のリブ３を山越えして、谷であるところの密着部２内に
収まり、キャップ６が投入口５によく嵌合して、投入口
５は完全に密閉されることに成る（図３）。

【００１０】さて、図３から明かと成るように、灰皿容
器１の側面部は外方に突出する突出部１０が形成されて
おり、該突出部１０とアルミ箔の内容器４との間に空間
１１が生じている。この空間が断熱作用を発現すること
に成る。即ち、火が点いたままの煙草を入れた時に、灰
皿容器１の側面部とアルミ箔の内容器４とが略密着して
いると、アルミ箔の内容器４が在るといえども、現実に
は内容器４面を通して煙草の熱が灰皿容器１の外面に伝
わるのであるが、本実施例では空間１１が在るため、煙
草の火が消えるまでに、煙草の熱が灰皿容器１の外面に
伝わってしまうような不都合が生じないのである。

【他の実施の形態】次に、図４は本発明の第２の実施例
を表わす。全体の構成は第１実施例に倣うものである
が、上記灰皿容器１の側面部とアルミ箔の内容器４との
間に在る空間１１に断熱材１２を装着して成る。断熱材
１２にはグラスファイバーやスポンジ等が任意に利用出
来る。

【００１１】上述した従来の携帯用灰皿のように、灰皿
容器１の側面部とアルミ箔の内容器４とが密着した状態
にあると、この間に断熱材１２を装着することにより、
断熱材１２の容量の２倍の容量が（両側で）消費され、
灰皿の内容量が激減して煙草が入る十分なスペースが確
保されない問題を生ずるが、本実施例のように灰皿容器
１の側面部とアルミ箔の内容器４との間に在る空間１１
を利用することによって、この問題が解決される。而も
断熱効果が高い。

【００１２】

【他の実施の形態】この他本発明は上述実施例に限定さ
れないから、例えば金属箔はアルミ箔以外のものでも良
く、それを灰皿容器内壁に貼付しても、また袋状に成形
しておいたものを後から灰皿容器内に挿着しても良く、
灰皿容器やキャップの材質、形状は任意であり、インジ
ェクション成型なども可能であり、灰皿容器と密着部を
構成する部品とを別体にする、例えば灰皿容器をビニー
ル製の袋とし、密着部を構成する部品をキャップと同素
材同成型とする等も可能であり、双方の山越えの組み合
わせや、双方の回動部での取り付けかたも自由であり、
灰皿容器の外壁面に、更に凹凸を付けたりすることも好
ましく、本考案にキィホルダーなどを取り付けると使い
勝手が一層向上する。尚、灰皿容器とキャップとをヒン
ジ部でブリッジして一体成型することが可能であるが、
本発明はこの状態でのキャップの動きを「回動自在であ
る」と定義するものであり、また、灰皿容器の投入口近
傍に外側に向けて山越えを設け、投入口にキャップを被
冠した状態で山越えを「越えて」収まるような突起を、
キャップの内側に形成しているが、この場合の「越え
た」状態には、キャップ６の口にリブを設け、該リブが
下側の２列あるリブ３に嵌合した状態をも包含するもの
とする。尚、灰皿容器や突出部や内容器やキャップ等の
外形は基本的に任意である。

【００１３】

【発明の効果】以上、本発明は、少なくとも投入口が弾
力性を有する偏平な形状の灰皿容器の側面部を外方に突
出させて突出部を形成し、灰皿容器の内側に金属箔の内
容器を装着して、前記突出部と金属箔との間に空間を形
成し、灰皿容器の投入口に、該投入口を側面から押圧し
て密着させ得るキャップを被冠し、該キャップと投入口
とをその一端部で回動自在に結合してキャップを開閉自
在にした携帯用灰皿であるから、突出部と金属箔との間
の空間の存在により断熱性能が向上し、火がついたまま
の煙草を入れても、灰皿容器の外側が熱く成らず、また
灰皿容器が劣化することがないという効果を生じてい
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の投入口５を湾曲させて
開いた状態の断面図である。

【図２】同実施例のキャップ６を開いた状態の全体側面
図である。

【図３】同実施例のキャップ６を閉じた状態の全体側面
図である。

【図４】本発明の第２の実施例の投入口５を湾曲させて
開いた状態の断面図である。

【符号の説明】

１ 灰皿容器 １０ 突出部 １１ 空間 １２ 断熱材 ２ 密着部 ３ リブ ４ 内容器 ４０ 接着部 ５ 投入口 ６ キャップ ６０ 切欠部 ６１ ハトメ ６２ 空間部 ７ リブ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも投入口が弾力性を有する偏平
   な形状の灰皿容器の側面部を外方に突出させて突出部を
   形成し、灰皿容器の内側に金属箔の内容器を装着して、
   前記突出部と金属箔との間に空間を形成し、灰皿容器の
   投入口に、該投入口を側面から押圧して密着させ得るキ
   ャップを被冠し、該キャップと投入口とをその一端部で
   回動自在に結合してキャップを開閉自在にした携帯用灰
   皿。
2. 【請求項２】 投入口に外側に向けて山越えが設けられ
   ており、キャップの内側に、前記投入口にキャップを被
   冠した状態で投入口の山越えを越えて収まるような突起
   が形成されていることを特徴とする、請求項１の携帯用
   灰皿。