JPH0918048A - 光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

光電変換素子及びその製造方法

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JPH0918048A
JPH0918048A JP7183325A JP18332595A JPH0918048A JP H0918048 A JPH0918048 A JP H0918048A JP 7183325 A JP7183325 A JP 7183325A JP 18332595 A JP18332595 A JP 18332595A JP H0918048 A JPH0918048 A JP H0918048A
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JP
Japan
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layer
conductivity type
photoelectric conversion
conversion element
epitaxial layer
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JP7183325A
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English (en)
Inventor
Etsuro Shimizu
悦朗 清水
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 近赤外光程度に長い波長の入射光に対して
も、応答速度が速く高感度の光電変換素子及びその製造
方法を提供する。 【構成】 n型シリコン基板101 の上にn- 型エピタキ
シャル層102 を形成し、その上にp型層103 を形成して
pin 型フォトダイオード構造を構成し、p型層103 には
Al 膜のアノード電極104 を設け、基板101 にはAu 膜
のカソード電極105 を設けると共に、p型層103 上に、
入射光に対して低反射率で内部からの出射光に対しては
高反射率となる受光部膜106 を形成してフォトダイオー
ドを構成する。そして、エピタキシャル層102 の濃度は
安定して形成可能な範囲内で低濃度に設定し、厚みは印
加される逆バイアスで拡がる空乏層幅にほぼ一致するよ
うに設定し、また基板101 の厚さは、〔(照射光の吸収
係数の逆数)>(基板の厚み)×2+(エピタキシャル
層の厚み)〕を満足するように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、入射光量に応じた電
流を出力する光電変換素子に関し、特に近赤外光に対し
て高感度で周波数応答に優れているフォトダイオード構
造を有する光電変換素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の赤外光用フォトダイオー
ドの構造を示す図である。図8において、801 はn型シ
リコン基板で、その上にはn- 型シリコンエピタキシャ
ル層802 とp型層803 が形成されて、所謂、pin 型フォ
トダイオード構造を構成している。n型基板801 とp型
層803 の濃度は、電気的抵抗値が小さくなるように、お
おむね1×1018cm-3以上に設計されている。またエピタ
キシャル層802 の厚みは、入射光の大部分がエピタキシ
ャル層中で吸収されるように、おおむね入射光の吸収係
数(α)の逆数(1/α)以上に設計されている。エピ
タキシャル層802の濃度は、p型層803 から張り出す空
乏層804 ができるだけエピタキシャル層802 いっぱいに
拡がるように、極力低濃度に設計されるが、1×1013cm
-3程度が安定して実現できる限界値である。805 と806
は、それぞれアノード端子とカソード端子であり、フォ
トダイオードの使用用途によっては、カソード端子側に
正となる電圧(逆バイアス)が印加されるようになって
いる。
【0003】このように構成されたフォトダイオードに
光が照射された場合、主にエピタキシャル層802 内で正
孔と電子が発生し、その中の電子はn型基板801 側へと
流れ、一方、正孔はp型層803 側へと流れて、空乏層容
量を介してアノード端子805に正の電流が出力される
(以下、光照射により発生した正孔・電子ペアのうち、
フォトダイオード出力に関わる正孔の方を光キャリアと
呼ぶ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のフォ
トダイオードに、近赤外光程度に長い波長の光を照射し
た場合、光が空乏層の幅を越えてエピタキシャル層802
の深部まで入射し、空乏層内部と外部で発生する光キャ
リアがアノード端子805 からの電流出力に寄与すること
となる。空乏層内で発生した光キャリアは、空乏層に加
わる電界によりドリフトし、速やかに空乏層容量に蓄積
されるのに対し、空乏層外部で発生した光キャリアは、
拡散によって緩やかに空乏層容量に蓄積される。このた
め、空乏層容量が小さくなるようにレイアウトし、n型
基板801 とp型層803 の濃度を濃くして素子内抵抗を小
さくなるよう設計しても、拡散してくる光キャリアがフ
ォトダイオード全体の応答速度を律していた。
【0005】本発明は、従来のフォトダイオードにおけ
る上記問題点を解決するためになされたもので、請求項
1記載の発明は、近赤外光程度に長い波長の入射光に対
しても応答速度が速く高感度で高周波応答の優れた光電
変換素子を提供することを目的とする。また請求項2〜
4記載の各発明は、近赤外光程度に長い入射光に対して
も応答速度が速い高周波対応の光電変換素子を容易に製
造することの可能な製造方法を提供することを目的とす
る。また請求項5記載の発明は、長い波長の入射光に対
して応答速度が速いと共に更に感度の高い光電変換素子
を提供することを目的とする。また請求項6又は7記載
の発明は、素子に対して垂直に入射する長い波長の入射
光に対して、応答速度が速いと共に更に感度の高い光電
変換素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明は、一導電型の半導体
基板と該半導体基板より低い濃度の同一導電型のエピタ
キシャル層と反対導電型の拡散層よりなるpin 型フォト
ダイオード構造を有する光電変換素子において、エピタ
キシャル層の厚みは印加される逆バイアスで拡がる空乏
層幅にほぼ一致するように設定すると共に、一導電型の
半導体基板の厚みを、次式〔(照射光の吸収係数の逆
数)>(半導体基板の厚み)×2+(エピタキシャル層
の厚み)〕を満足するように設定し、且つ、一導電型の
半導体基板の裏面をミラー化して該ミラー化裏面に高反
射率の材料からなる電極を形成するものである。
【0007】このように構成された光電変換素子におい
ては、入射した長波長光が基板裏面の高反射率の電極に
より反射し、再びエピタキシャル層に戻る。このため、
拡散によって捕集される光キャリアが少ない割に、ドリ
フトによって捕集される光キャリアが多くなり、フォト
ダイオードの応答速度が速くなる。また基板の厚みを上
記式を満足するように設定することにより、高反射率の
電極で反射してエピタキシャル層に戻る光量が増大する
ので、感度の向上を図ることができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
電変換素子の製造方法において、両面ミラーポリッシュ
した一導電型の半導体基板の主面に該半導体基板と同一
導電型のエピタキシャル層を堆積する工程と、該エピタ
キシャル層に反対導電型の拡散層を形成する工程と、前
記半導体基板の主面とは反対側の面をエッチングする工
程と、エッチングされた前記半導体基板に密着して高反
射率の電極を形成する工程とを、この順番に含むことを
特徴とするものである。また請求項3記載の発明は、請
求項1記載の光電変換素子の製造方法において、少なく
とも主面が一導電型にドープされている領域からなる両
面ミラーポリッシュしたSOI基板の該主面上に、同一
導電型のエピタキシャル層を堆積する工程と、該エピタ
キシャル層に反対導電型の拡散層を形成する工程と、前
記SOI基板の主面とは反対側の面を前記一導電型にド
ープされている領域が露出されるまでエッチングする工
程と、エッチングされた前記半導体基板に密着して高反
射率の電極を形成する工程とを、この順番に含むことを
特徴とするものである。また請求項4記載の発明は、請
求項1記載の光電変換素子の製造方法において、少なく
とも主面が一導電型にドープされている領域からなる両
面ミラーポリッシュしたSOI基板の該主面とは反対側
の面を、前記一導電型にドープされている領域が露出さ
れるまでエッチングする工程と、前記SOI基板主面上
に同一導電型のエピタキシャル層を堆積する工程と、該
エピタキシャル層に反対導電型の拡散層を形成する工程
と、前記SOI基板の主面とは反対側の面の露出された
一導電型にドープされている領域に密着して高反射率の
電極を形成する工程とを、この順番に含むことを特徴と
するものである。
【0009】このような工程による光電変換素子の製造
方法によれば、半導体基板の厚みを精度よくコントロー
ルすることができ、請求項1記載の光電変換素子を容易
に製造することができる。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1記載の光
電変換素子において、受光部を除く素子表面に反射膜を
設けるものである。このように構成した光電変換素子に
光を斜めに入射させると、入射光は基板表面で反射した
後に更に表面側でも反射するという挙動を繰り返すの
で、光漏れがなく感度を一層向上させることができる。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1又は5記
載の光電変換素子において、受光部上に光を屈折させる
部材を設けるものであり、また請求項7記載の発明は、
請求項1又は5記載の光電変換素子において、前記エピ
タキシャル層の受光部領域に光を屈折させる部分を一体
的に形成するものである。
【0012】このような構成の光電変換素子において
は、受光部で入射光が屈折するので、垂直に入射する光
に対しても、基板表面で反射した後に更に表面側でも反
射するという挙動を繰り返させることが可能となり、光
漏れがなく感度を一層向上させることができる。
【0013】
【実施例】次に、実施例について説明する。図1は、本
発明に係る光電変換素子の第1実施例であるフォトダイ
オードの断面構造を示す図である。図1において、101
はn型シリコン基板で、その上にはn- 型シリコンエピ
タキシャル層102 とp型層103 が形成されて、所謂、pi
n 型フォトダイオード構造を構成している。104 はp型
層103 の一部に形成されたAl 膜からなるアノード電極
であり、105 はn型シリコン基板101 の下面に形成され
たAu 膜からなるカソード電極である。そして、この2
つの電極104 ,105 間には、2Vの逆バイアスが印加さ
れるようになっている。106 はp型層103 上に形成され
た反射率が制御された受光部膜であり、入射光に対して
は低反射率である一方、フォトダイオード側からの出射
光に対しては高反射率となるように設計されている。p
型層103 の濃度は、この層内で発生した光キャリアが極
力フォトダイオード出力に影響を与えないように高濃度
に設計され、また、電気的抵抗が小さくなるように、そ
の厚みは薄く設計されている。具体的には濃度が1×10
19cm-3程度、厚みは0.4 μm程度であり、この条件で
は、p型層の存在はフォトダイオード出力に影響を与え
ない。
【0014】エピタキシャル層102 の濃度は、安定して
形成可能な範囲内で低濃度に設計され、厚みは印加され
た逆バイアスで拡がる空乏層幅にほぼ一致するように設
計されている。具体的には濃度が2×1013cm-3程度、厚
みは2Vの逆バイアスによって拡がる空乏層幅にほぼ等
しい13μm程度であり、この条件では、エピタキシャル
層内で発生した光キャリアを全てドリフトにより空乏層
容量に蓄積できる。またn型基板101 の濃度は、この層
内で発生した光キャリアが極力フォトダイオード出力に
影響しないように高濃度に、且つ、その厚みは薄く設計
されている。具体的には濃度が1×1018cm-3,厚みは2
μmであり、この設定値は、実現可能なほぼ最高の濃度
と、最小の厚みである。この条件においては、基板101
内において発生した光キャリアは拡散によって僅かにエ
ピタキシャル層102 に漏れ出てくるが、その量は少な
く、フォトダイオード出力への影響は小さい。n型基板
101の裏面107 はミラー状に平滑化されており、その裏
面107 に、Au 膜からなるカソード電極105 が反射膜を
兼ねて形成されている。
【0015】このように構成されたフォトダイオード
に、2Vの逆バイアスが印加された状態において、1μ
mの波長の光が照射された場合、この波長の光のシリコ
ンの吸収係数は220 cm-1であるから、エピタキシャル層
102 で25%分〔1−exp(−αx),α:吸収係数,
x:エピタキシャル層〕の光量は吸収されるものの、残
り75%はエピタキシャル層102 を一旦通り抜ける。その
後、光はn型基板101 に入り、Au カソード電極105 に
よって反射されて、再びエピタキシャル層102 に戻る。
このときのn型基板101 においての光吸収量は、n型基
板101 の厚みの2倍分を光吸収幅として、8%程度であ
る。また、カソード電極105 によって反射した後のエピ
タキシャル層102 での光吸収量は17%程度であり、この
分はフォトダイオード出力に有効である。エピタキシャ
ル層102 に戻った光の一部は受光部膜106 を通過してフ
ォトダイオード外へ漏れ出すものの、残りの光は、この
受光部膜106 によって反射されて再びエピタキシャル層
102 に入り、同様な過程を繰り返す。
【0016】この1μmの波長の光の実効的な到達距離
は、シリコンの吸収係数の逆数である45μm程度であ
り、この距離に光が到達するまでは、十分にカソード電
極105と受光部膜106 間の反射が、感度アップに有効と
いうことになる。周波数応答については、フォトダイオ
ードの出力に関わる光キャリアがほとんどエピタキシャ
ル層102 において発生するので、高周波応答に優れてい
る。なお、一般的には、 照射光の吸収係数の逆数>(基板の厚み)×2+エピタ
キシャル層の厚み の関係が満足される場合に、カソード電極105 で反射し
エピタキシャル層102 に戻る光量が大きくなるので、本
実施例の構造が効果的となる。
【0017】以上のように第1実施例においては、多く
の光キャリアがエピタキシャル層内で生成し、ドリフト
によって運ばれるために、応答速度が速く、且つ入射光
が繰り返しエピタキシャル層に入り吸収されるので、エ
ピタキシャル層内での光キャリアの生成量が多く、その
分高感度となる。
【0018】なお、本実施例の説明における空乏層幅の
計算は、片側階段接合に適用される次式(1)で求めて
いる。 W=〔2Kε0 (φ0 +VR )/qNd 1/2 ・・・・・(1) W:空乏層幅、K:シリコンの比誘電率、ε0 :自由空
間の誘電率、φ0 :ビルトインポテンシャル、VR :逆
バイアス、q:電子の電荷、Nd :エピタキシャル層濃
度。
【0019】次に、本発明に係る光電変換素子の製造方
法の第1実施例を、図2の(A),(B)に基づいて説
明する。図2の(A)において、201 は両面ミラーポリ
ッシュされたn型シリコン基板で、まずその上にn-
エピタキシャル層202 を堆積し、次いでp型層203 をイ
オン注入と熱拡散によって形成する。更にp型層203に
受光部膜204 をシリコンの熱酸化とシリコン窒化膜のC
VDによって形成し、アノード電極205 をAl のスパッ
タとフォトリソ/エッチング工程により形成する。次に
図2の(B)に示すように、n型基板201 の裏面をウエ
ットエッチで所望の厚みにまで薄くした後に、その裏面
206 にカソード電極207 をAu の蒸着によって形成する
ことによって、図1に示したものと同様な構成のフォト
ダイオードが得られる。
【0020】このように、両面ミラーポリッシュされた
n型基板201 を出発材料とし、フォトダイオードの主要
工程終了後にウエットエッチでn型基板201 を薄厚化す
る製造方法は、従来厚み調整用に行われているポリッシ
ングに比べ、表面状態が平滑に仕上がる。また、ウエッ
トエッチ後に酸化/拡散やフォトリソといった汚染の管
理された工程に戻す必要がないので、他のデバイスとの
製造装置の共用性が高く、容易に製造することができ
る。
【0021】次に、光電変換素子の製造方法の第2実施
例を、図3の(A),(B)に基づいて説明する。図3
の(A)において、301 は両面ミラーポリッシュされた
n型SOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板で
あり、ベースとなるシリコン302 上に約5000Åのシリコ
ン酸化膜303 を介して2μmのn型シリコン304 を形成
して構成されている。そして、そのSOI基板301 上に
まずエピタキシャル層305 を堆積し、次いでp型層306
をイオン注入と熱拡散によって形成する。更にp型層30
6 に受光部膜307 をシリコンの熱酸化とシリコン窒化膜
のCVDにより形成し、アノード電極308 をAl のスパ
ッタとフォトリソ/エッチング工程で形成する。次に図
3の(B)に示すように、n型SOI基板301 の裏面よ
りウエットエッチでベースシリコン302 をリムーブし、
その後続けて、シリコン酸化膜303 をウエットエッチン
グする。それから、n型シリコン304 の裏面309 にカソ
ード電極310 をAu の蒸着により形成して、フォトダイ
オードを完成する。
【0022】このようにSOI基板301 を出発材料と
し、フォトダイオードの主要工程終了後にウエットエッ
チによりベースシリコン302 とシリコン酸化膜303 をリ
ムーブする製造方法は、最終的に残るn型基板部分(n
型シリコン304 )の厚み均一性に優れている。なお、本
実施例において、SOI基板301 上にエピタキシャル層
305 を堆積する前に、n型シリコン304 に対し高濃度に
n型不純物を拡散しておけば、製造プロセスの終了後に
残るn型シリコン部が高濃度となり、カソード電極材料
とのオーミック性のコンタクトをとりやすくなる。
【0023】次に、光電変換素子の製造方法の第3実施
例を、図4の(A),(B)に基づいて説明する。図4
の(A)において、401 は両面ミラーポリッシュされた
SOI基板であり、ベースとなるシリコン402 上に約50
00Åのシリコン酸化膜403 を介して2μmのn型シリコ
ン404 を形成して構成されている。そして、そのSOI
基板401 のベースシリコン402 をフォトリソ/エッチン
グ工程により、まずパターン化してエッチングし、続け
てシリコン酸化膜403 をエッチングする。次に図4の
(B)に示すように、SOI基板401 上にエピタキシャ
ル層405 を堆積し、次いでp型層406 をイオン注入と熱
拡散により形成する。更にp型層406 に受光部膜407 を
シリコンの熱酸化とシリコン窒化膜のCVDにより形成
し、アノード電極408 をAl のスパッタとフォトリソ/
エッチング工程で形成する。そして、最後に基板401 の
裏面409 にカソード電極410 をAu の蒸着により形成し
て、フォトダイオードを完成する。
【0024】このようにSOI基板401 を最初に加工
し、最終的に残るn型シリコン404 の裏面を露出させて
からフォトダイオードの製造工程に入ることにより、一
連の製造プロセスの途中で、n型シリコン404 に裏面側
よりイオン注入あるいは他の手段で高濃度不純物をドー
ピングできる。このようにしてドーピングした不純物
は、n型シリコン404 とカソード電極材料とのオーミッ
ク性のコンタクトをとりやすくする一方、上記第3実施
例の製造方法よりもエピタキシャル層へのしみだしが少
なく、したがって、エピタキシャル層厚の制御性が向上
する。
【0025】次に、本発明に係る光電変換素子の第2実
施例のフォトダイオードを、図5の断面図に基づいて説
明する。図5において、501 はn型シリコン基板で、該
n型シリコン基板501 上にn- 型エピタキシャル層502
とp型層503 を形成し、所謂、pin 型フォトダイオード
構造を構成している。504 はAl 膜からなるアノード電
極、505 はAu 膜からなる反射膜を兼ねたカソード電
極、506 はp型層503 上の一部に形成された反射率が制
御された受光部膜、507 はp型層503 上の大部分に亘っ
て形成された高反射率の表面反射膜である。
【0026】このように構成されたフォトダイオードに
おいては、斜めに光が照射された場合、光経路508 に示
す如く、受光部膜506 からの入射光はカソード電極505
と表面反射膜507 とで反射が繰り返されて、フォトダイ
オード外部に光が漏れることがないので、エピタキシャ
ル層502 の光吸収率が高まり、高感度になるという特徴
を有する。
【0027】図6は、光電変換素子の第3実施例のフォ
トダイオードの断面を示す図である。図6において、60
1 はn型シリコン基板で、同様にその上にn- 型エピタ
キシャル層602 とp型層603 を形成し、所謂、pin 型フ
ォトダイオード構造を構成している。604 はAl 膜から
なるアノード電極、605 はAu 膜からなる反射膜を兼ね
たカソード電極、606 はp型層603 の一端部上に形成さ
れたプリズム、607 はp型層603 上の大部分に亘って形
成された高反射率の表面反射膜である。
【0028】このように構成されたフォトダイオードに
おいて、垂直方向に光が照射された場合、光経路608 に
示す如く、入射光はプリズム606 により斜め光に変換さ
れ、カソード電極605 と表面反射膜607 とで反射されな
がらエピタキシャル層602 を伝わっていく。このため、
フォトダイオード外部に光が漏れることがなくなり、垂
直入射光に対しても高感度になる。
【0029】次に、光電変換素子の第4実施例のフォト
ダイオードを図7の断面図に基づいて説明する。図7に
おいて、701 はn型シリコン基板で、その上にn- 型エ
ピタキシャル層702 とp型層703 を形成し、所謂、pin
型フォトダイオード構造を構成している。本実施例で
は、受光部となるエピタキシャル層702 の上端部がプリ
ズム状に加工されている点に特徴を有している。704 は
Al 膜からなるアノード電極、705 はAu 膜からなる反
射膜を兼ねたカソード電極、706 は入射光波長に対し透
過率が最大になるように設計された受光部膜、707 はp
型層703 上の大部分に亘って形成された高反射率の表面
反射膜である。
【0030】このように構成されたフォトダイオードに
おいて、垂直に光が照射された場合、光経路708 に示す
如く、入射光はプリズム状に加工されたエピタキシャル
層に対応する受光部において斜め光に変換されて、カソ
ード電極705 と表面反射膜707 とで反射されながらエピ
タキシャル層702 を伝わっていく。このため、フォトダ
イオード外部に光が漏れることがなくなり、垂直入射光
に対しても高感度になる。
【0031】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
請求項1記載の発明によれば、近赤外光程度に長い波長
の入射光に対しても応答速度が速く高感度の高周波対応
可能な光電変換素子を実現することができる。また請求
項2〜4記載の各発明によれば、近赤外光程度に長い波
長の入射光に対しても応答速度が速く高感度の光電変換
素子を容易に製造することができる。また請求項5記載
の発明によれば、長い波長の入射光に対して応答速度が
速いと共に更に感度の高い光電変換素子を得ることがで
きる。また請求項6及び7記載の各発明によれば、素子
に対して垂直に入射する長い波長の入射光に対して、応
答速度が速いと共に更に感度の高い光電変換素子を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光電変換素子の第1実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明に係る光電変換素子の製造方法の第1実
施例を説明するための製造工程を示す図である。
【図3】本発明に係る光電変換素子の製造方法の第2実
施例を説明するための製造工程を示す図である。
【図4】本発明に係る光電変換素子の製造方法の第3実
施例を説明するための製造工程を示す図である。
【図5】本発明に係る光電変換素子の第2実施例を示す
断面図である。
【図6】本発明に係る光電変換素子の第3実施例を示す
断面図である。
【図7】本発明に係る光電変換素子の第4実施例を示す
断面図である。
【図8】従来のフォトダイオードの構成例を示す断面図
である。
【符号の説明】
101,201,501,601,701,801 n型シリコン基板 301,401 SOI基板 102,202,305,405,502,602,702,802 エピタキシャル層 103,203,306,406,503,603,703,803 p型層 104,205,308,408,504,604,704 アノード電極 105,207,310,410,505,605,705 カソード電極 106,204,307,407,506,706 受光部膜 507,607,707 表面反射膜 606 プリズム 804 空乏層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板と該半導体基板よ
    り低い濃度の同一導電型のエピタキシャル層と反対導電
    型の拡散層よりなるpin 型フォトダイオード構造を有す
    る光電変換素子において、エピタキシャル層の厚みは印
    加される逆バイアスで拡がる空乏層幅にほぼ一致するよ
    うに設定すると共に、一導電型の半導体基板の厚みを、
    次式〔(照射光の吸収係数の逆数)>(半導体基板の厚
    み)×2+(エピタキシャル層の厚み)〕を満足するよ
    うに設定し、且つ、一導電型の半導体基板の裏面をミラ
    ー化して該ミラー化裏面に高反射率の材料からなる電極
    を形成したことを特徴とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光電変換素子の製造方法
    において、両面ミラーポリッシュした一導電型の半導体
    基板の主面に該半導体基板と同一導電型のエピタキシャ
    ル層を堆積する工程と、該エピタキシャル層に反対導電
    型の拡散層を形成する工程と、前記半導体基板の主面と
    は反対側の面をエッチングする工程と、エッチングされ
    た前記半導体基板に密着して高反射率の電極を形成する
    工程とを、この順番に含むことを特徴とする光電変換素
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光電変換素子の製造方法
    において、少なくとも主面が一導電型にドープされてい
    る領域からなる両面ミラーポリッシュしたSOI基板の
    該主面上に、同一導電型のエピタキシャル層を堆積する
    工程と、該エピタキシャル層に反対導電型の拡散層を形
    成する工程と、前記SOI基板の主面とは反対側の面を
    前記一導電型にドープされている領域が露出されるまで
    エッチングする工程と、エッチングされた前記半導体基
    板に密着して高反射率の電極を形成する工程とを、この
    順番に含むことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光電変換素子の製造方法
    において、少なくとも主面が一導電型にドープされてい
    る領域からなる両面ミラーポリッシュしたSOI基板の
    該主面とは反対側の面を、前記一導電型にドープされて
    いる領域が露出されるまでエッチングする工程と、前記
    SOI基板主面上に同一導電型のエピタキシャル層を堆
    積する工程と、該エピタキシャル層に反対導電型の拡散
    層を形成する工程と、前記SOI基板の主面とは反対側
    の面の露出された一導電型にドープされている領域に密
    着して高反射率の電極を形成する工程とを、この順番に
    含むことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 受光部を除く素子表面領域に反射膜を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  6. 【請求項6】 受光部上に光を屈折させる部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1又は5記載の光電変換素子。
  7. 【請求項7】 前記エピタキシャル層の受光領域に光を
    屈折させる部分を一体的に形成したことを特徴とする請
    求項1又は5記載の光電変換素子。
JP7183325A 1995-06-28 1995-06-28 光電変換素子及びその製造方法 Withdrawn JPH0918048A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002141419A (ja) * 2000-11-06 2002-05-17 Texas Instr Japan Ltd 半導体装置
JP2011222893A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Hamamatsu Photonics Kk 半導体光検出素子

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