JPH09179068A - 光アイソレータ用光学素子組立体の製造方法 - Google Patents

光アイソレータ用光学素子組立体の製造方法

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JPH09179068A
JPH09179068A JP33726095A JP33726095A JPH09179068A JP H09179068 A JPH09179068 A JP H09179068A JP 33726095 A JP33726095 A JP 33726095A JP 33726095 A JP33726095 A JP 33726095A JP H09179068 A JPH09179068 A JP H09179068A
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optical
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metallized film
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faraday rotator
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JP33726095A
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Ryuji Osawa
隆二 大沢
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 挿入損失の低下を防止して歩留まりを向上さ
せることが可能な光アイソレータ用光学素子組立体の製
造方法を提供することにある。 【解決手段】 偏光子材料板5、ファラデー回転子材料
板6、及び検光子材料板7を半田接合し、これら半田接
合された光学材料板を切断して複数の光アイソレータ用
光学素子組立体2を製造する方法において、各光学材料
板5,6,7を半田接合するためのメタライズ膜10が
アパーチャ11と成るべき領域を完全に取り囲むように
形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光計測等
に使用されるファラデー効果を利用した光アイソレータ
に属し、更に詳しくは、光アイソレータの部品である光
学素子組立体の製造方法に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザを光源とした光通信
システムや、半導体レーザを使用した光応用機器が広範
に利用されて来ており、更にその用途及び利用規模が拡
大されている。
【0003】これら光通信システムや光応用機器の精度
や安全性を向上させるためには、半導体レーザへの戻り
光を除去することが有効であるが、この戻り光除去手段
として光アイソレータが使用されている。
【0004】従来の光アイソレータ1の一般的な構成
は、図8に示すように、偏光子50、ファラデー回転子
60、及び検光子70の少なくとも3つの光学素子を一
直線に沿って配置して成る光学素子組立体2と、磁界発
生用の永久磁石3と、これら光学素子組立体2及び永久
磁石3を固定し保護するためのホルダー4とで構成され
ている。
【0005】従来、光学素子同士を互いに固定する方
法、及び光学素子をホルダーに固定する方法として、有
機接着剤による固定法が用いられてきたが、この固定法
では、長期に渡って接着力を維持するのが困難であり、
特に、温度、温湿度等の環境変化によって接着力が低下
していた。
【0006】このため、光通信用中継器等の様に長期間
に渡って高度の信頼性を要求される光アイソレータで
は、有機接着剤による固定法に代わり、金属融着法によ
る固定法が用いられている。
【0007】本発明者は、以前に、金属融着法を用い、
且つ量産性に優れた光アイソレータ用の光学素子組立体
の製造方法を提案した(特願平7−269388号)。
【0008】この製造方法は、各光学素子をそれぞれ複
数取り出せる大きさの少なくとも3枚の光学材料板の接
合面における少なくとも片面に溝を形成し、光学材料板
の接合面にそれぞれメタライズ膜を形成した後、光学材
料板同士を半田接合し、その後、半田接合された光学材
料板を切断して光アイソレータ1個分の光学素子組立体
を同時に複数個作製するものであり、この製造方法によ
り得られた光学素子組立体をマグネットの中に固定し、
必要によりホルダー内に固定する事により、図8に示す
ような光アイソレータが得られる。
【0009】図9は上述の従来の光学素子組立体の製造
方法において半田接合された光学材料板の一部分(1個
の光学素子組立体)の透視図であり、図9から明らかな
ように、各光学材料板5,6,7の接合面に形成された
メタライズ膜10は、正方形の光学面の四角に、直角二
等辺三角形形状に形成されている。
【0010】各光学材料板5,6,7を半田接合した後
においては、対向する光学面にそれぞれ形成されたメタ
ライズ膜10の間に半田層12′が形成されるため、半
田接合された光学材料板5,6,7の接合面の間には、
メタライズ膜10及び半田層12′の厚みの分(2〜5
0μm程度)だけ隙間13ができる。このように隙間1
3を形成するのは、各光学材料板5,6,7の光学面に
形成されている反射防止膜同士が接触して損傷するのを
防止する目的もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、半田接
合された光学材料板の光学面の間には隙間があるので、
この半田接合された光学材料板を側面から見ると、図9
から明らかなように、接合部分と接合部分の間の部分が
開口している。
【0012】このため、半田接合された光学材料板5,
6,7を溝の部分で個々の光学素子組立体2に切断する
際に、この開口から隙間13内に切削粉、冷却水、光学
材料板固定用ワックス等の異物16が侵入することがあ
った。
【0013】このように、一旦、隙間内に侵入した異物
は、隙間が狭いためにアルコール又は洗浄剤によって洗
浄を行っても十分に除去するのが困難であった。この隙
間内に残った異物は、光学素子組立体の挿入損失を増大
させるため、歩留まりを下げる場合があった。
【0014】それ故に、本発明の課題は、挿入損失の低
下を防止して歩留まりを向上させることが可能な光アイ
ソレータ用光学素子組立体の製造方法を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、偏光
子、ファラデー回転子、及び検光子の少なくとも3つの
光学素子が一光軸上に整列させて配置されることにより
構成されている光アイソレータ用光学素子組立体の製造
方法であって、複数の前記偏光子を切り出すことが可能
な偏光子材料板、複数の前記ファラデー回転子を切り出
すことが可能なファラデー回転子材料板、及び複数の前
記検光子を切り出すことが可能な検光子材料板の少なく
とも3枚の光学材料板を用意し、前記偏光子材料板の前
記ファラデー回転子材料板に対向する光学面、前記ファ
ラデー回転子材料板の前記偏光子材料板及び検光子材料
板に対向する光学面、並びに前記検光子材料板の前記フ
ァラデー回転子材料板に対向する光学面の各光学面にお
いて光透過用のアパーチャと成るべき領域以外の部分に
メタライズ膜を形成するメタライズ膜形成工程と、該メ
タライズ膜形成工程後、前記偏光子材料板の偏光方向に
対して前記検光子材料板の偏光方向が実質的に45°傾
いた状態になるように前記各光学材料板を積み重ね、前
記各光学面に形成されたメタライズ膜の部分で、前記各
光学材料板を互いに半田付けする半田付け工程と、該半
田付け工程後、前記各光学材料板を切断して、複数の前
記光学素子組立体を切り出す切断工程とを有し、前記メ
タライズ膜形成工程において、前記メタライズ膜によっ
て範囲を定められる前記アパーチャが該メタライズ膜に
より完全に取り囲まれるように、前記メタライズ膜を形
成することを特徴とする光アイソレータ用光学素子組立
体の製造方法が得られる。
【0016】また、本発明によれば、前記半田付け工程
の前に、前記ファラデー回転子材料板に対向する光学面
と前記偏光子材料板に対向する光学面の内、少なくとも
一方の光学面に、前記各光学材料板を前記光学素子組立
体単位で切り分けるための第1の溝を形成し、更に前記
検光子材料板に対向する光学面と前記ファラデー回転子
材料板に対向する光学面の内、少なくとも一方の光学面
に、前記第1の溝と同じパターンの第2の溝を形成する
溝形成工程を付加し、前記切断工程において、前記第1
及び第2の溝の部分で前記各光学材料板を切断すること
を特徴する上記光アイソレータ用光学素子組立体の製造
方法が得られる。
【0017】更に本発明によれば、上記光アイソレータ
用光学素子組立体の製造方法において、前記メタライズ
膜形成工程における前記メタライズ膜の形成が、スパッ
タリングにより行われ、該メタライズ膜の形成のために
使用されるメタルマスクが、前記アパーチャと成るべき
領域を覆うマスク部と、該マスク部同士を接続する橋部
とを有し、且つ前記マスク部が前記アパーチャと成るべ
き領域を覆っている時に、前記橋部が前記光学面から離
れるように形成されているものであることを特徴とする
光アイソレータ用光学素子組立体の製造方法が得られ
る。
【0018】
【作用】本発明においては、光学材料板のアパーチャと
成るべき領域を完全に取り囲むように光学材料板の光学
面上にメタライズ膜が形成されるので、半田接合された
光学材料板を側面から見たとき、アパーチャの周囲はす
べてメタライズ膜及び半田層によって遮蔽されている。
このため、アパーチャの部分に生じた隙間に通じる開口
が構成されることがなく、従って、半田接合された光学
材料板を切断する時に、切削粉、冷却水、固定用ワック
ス等の異物がアパーチャの部分に生じた隙間に侵入する
ことがない。
【0019】本発明の好適な実施形態においては、光学
材料板同士の接着力を高めて信頼性を向上させるため
に、光学材料板の表面に形成されている反射防止膜をア
パーチャと成るべき領域を除いてスパッタエッチングし
た後に、メタライズ膜をスパッタリングにより形成する
ように成っている。このスパッタエッチングの際のアパ
ーチャのマスクとしてフォトレジスト膜を用いると、こ
のフォトレジスト膜は、スパッタエッチングに耐えられ
ない。従って、このスパッタエッチングにおいては、メ
タルマスクを使用しなければならない。このメタルマス
クは、メタライズ膜をスパッタリングにより形成する際
にも用いられるが、この従来のメタルマスクを用いて
は、メタライズ膜の形状をアパーチャと成るべき領域を
完全に取り囲むような形状にすることはできない。なぜ
ならば、メタルマスクには、アパーチャと成るべき領域
を覆うマスク部分を支持するための橋部が必要であり、
この橋部に接する光学材料板の部分には、メタライズ膜
が形成されないからである。この点に関し、本発明者
は、鋭意研究の結果、解決策を見いだした。即ち、アパ
ーチャと成るべき領域を覆うメタルマスクのマスク部が
光学材料板の光学面と接触している状態において、橋部
が光学面から離れるようにメタルマスクを構成すること
により、橋部の直下にある光学面にもメタライズ膜が形
成されることを見いだした。このようにメタライズ膜が
形成されるのは、橋部が光学面から僅かに離れていれ
ば、めっき材から飛来する粒子が橋部の下側に回り込ん
で橋部直下の光学面にも付着するからである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て詳細に説明する。
【0021】図1は本発明の一実施形態による製造方法
の溝形成工程後の光学材料板の斜視図、図2は図1に示
す光学材料板にメタライズ膜を形成するメタライズ膜形
成工程を概略的に示す透視図、図3は図2に示すメタラ
イズ膜形成工程の際に使用されるメタルマスクの要部を
示す斜視図、図4は図1に示す光学材料板を半田付する
半田工程を示し、(a)は半田付け前の状態を示す断面
図、(b)は半田付け後の状態を示す断面図、図5は図
4に示される半田接合された光学材料板を切断する切断
工程を示す側面図、図6は比較される製造方法のメタラ
イズ膜形成工程で使用されるメタルマスクの平面図、図
7は図1乃至図5に示す工程を経て得られた光学素子組
立体を用いた光アイソレータと比較のための光アイソレ
ータの測定結果を示すグラフである。
【0022】図1乃至図6を参照して、先ず、図1に示
すように、11mm×11mmのサイズのルチル単結晶
(厚さ1mm)からなる光学材料板を偏光子材料板及5
び検光子材料板7とし、また、11mm×11mm(厚
さ0.5mm)のガーネットをファラデー回転子材料板
6とした。偏光子材料板5は、複数の偏光子50を切り
出すことができる大きさのものであり、同様に、ファラ
デー回転子材料板6も複数のファラデー回転子60を切
り出すことができる大きさのものであり、更に、検光子
材料板7も複数の検光子70を切り出すことができる大
きさのものである。
【0023】偏光子材料板5のファラデー回転子材料板
6に対向する光学面5a、及びファラデー回転子材料板
6の偏光子材料板5に対向する光学面6aに、それぞ
れ、縦及び横のピッチが1.6mmである第1の溝8を
形成し、更に、ファラデー回転子材料板6の検光子材料
板7に対向する光学面6b、及び検光子材料板7のファ
ラデー回転子材料板6に対向する光学面7aに、それぞ
れ、第1の溝8と同じパターンの第2の溝9を形成し
た。この第2の溝9は、偏光子材料板5の偏光方向に対
して検光子材料板7の偏光方向が実質的に45°傾いた
状態にある時に、第1の溝8と対向するように成ってい
る。第1及び第2の溝8,9により、1.6mm角の光
学素子組立体2が25組得られるようにした。
【0024】以上の溝形成工程後、図2に示すように、
偏光子材料板5のファラデー回転子材料板6に対向する
光学面5a、ファラデー回転子材料板6の偏光子材料板
5及び検光子材料板7に対向する光学面6a,6b、並
びに検光子材料板7のファラデー回転子材料板6に対向
する光学面7aの各光学面に、メタライズ膜10を形成
した。この時、メタライズ膜10は、各光学面のアパー
チャ11と成るべき領域を覆わないように形成される。
このメタライズ膜10により、各光学面において、アパ
ーチャ11の範囲が定められるように成っている。ま
た、このメタライズ膜10は、アパーチャ11と成るべ
き領域を完全に取り囲むように形成されている。このよ
うにメタライズ膜10を形成することにより、後述する
半田付け工程において、相対向するメタライズ膜10間
に半田層12′が形成され、これらメタライズ膜10及
び半田層12′により、アパーチャ11の部分に生じた
隙間13は完全に塞がれる。従って、従来のように、ア
パーチャ11の部分に生じた隙間13に通じる開口が構
成されることがなく、後述する切断工程において、異物
が隙間13に侵入することがない。
【0025】本実施形態においては、メタライズ膜10
の形成をスパッタリングにより行った。このスパッタリ
ングの際に、図3に示すメタルマスク14を用いた。こ
のメタルマスク14は、アパーチャ11と成るべき領域
を覆う円板状のマスク部140と、マスク部140同士
を連結する棒状の橋部141と、これらを支持するフレ
ーム部142とから成り、勿論、マスク部140と橋部
141との間は、空間143と成っている。橋部141
の光学材料板側面141aは、マスク部140の光学材
料板側面140aよりも、図3上、低く成っており、従
って、マスク部140がアパーチャ11と成るべき領域
を覆っている時、橋部141は、光学面から離れるよう
に成っている。このメタルマスク14のマスク部140
の直径はφ1.45mmであり、橋部141の幅は0.
2mmである。また、マスク部140及びフレーム部1
42の厚みは0.2mmであり、橋部141の厚みは
0.1mmである。
【0026】以上のメタライズ膜形成工程後、図4
(a)に示すように、第1及び第2の溝8,9にそれぞ
れ半田12を配置し、偏光子材料板5の偏光方向に対し
て検光子材料板7の偏光方向が実質的に45°傾いた状
態になるように、偏光子材料板5、ファラデー回転子材
料板6、及び検光子材料板7を積み重ね、この状態でこ
れらの光学材料板を熱処理炉(図示せず)内に入れて半
田12を加熱する。加熱されて液体状になった半田12
は、図4(b)に示すように、毛細管現象により相対向
するメタライズ膜10の間に流れ込む。その後、加熱を
止めると半田12は固まり半田層12′と成り、この半
田層12′により偏光子材料板5、ファラデー回転子材
料板6、及び検光子材料板7は、メタライズ膜10の部
分で互いに接合される。尚、本実施形態の場合、検光子
材料板7のファラデー回転子材料板6に対向する面にも
第2の溝9が形成され、しかもこの第2の溝は、偏光子
材料板5の偏光方向に対して検光子材料板7の偏光方向
が実質的に45°傾いた状態にある時に第1の溝8と対
向するように形成されているので、第1の溝8と第2の
溝9とを合わせるようにして偏光子材料板5、ファラデ
ー回転子材料板6、及検光子材料板7を積み重ねれば、
検光子材料板7の偏光方向が偏光子材料板5の偏光方向
に対して実質的に45°傾いた状態になるように成って
いる。
【0027】以上の半田付け工程後、図4(b)に示す
ように、半田接合された光学材料板5,6,7を、第1
及び第2の溝8,9の部分で切断する。この切断工程に
より、図5に示すように、半田接合された光学材料板か
ら複数の光学素子組立体2が切り出される。
【0028】(比較例)本実施形態の有効性を証明する
ために、本実施形態と一部工程の異なる製造方法(以
下、「比較例」という)により光学素子組立体を製造し
た。本実施形態と比較例とでは、メタライズ膜形成工程
において使用するメタルマスクが異なるだけであり、こ
れ以外の工程は同じである。
【0029】比較例において、使用されるメタルマスク
は、図6に示されるものであり、正方向に仕切られた光
学面(図示せず)の四隅にメタライズ膜を形成するもの
である。図6において、メタルマスク15のハッチング
のしてない部分は、光学面上にメタライズ膜を形成する
ための穴150であり、この穴150に囲まれたハッチ
ング部分は、アパーチャを覆うマスク部151である。
穴150は、正方形であり、その対角線の長さは、1.
5mmである。
【0030】本実施形態及び比較例により作成された光
学素子組立体をそれぞれマグネットの中に固定し、挿入
損失を比較した。
【0031】本実施形態により得られた光学素子組立体
を用いた光アイソレータ(以下、「本発明に係る光アイ
ソレータ」という)、及び比較例により得られた光学素
子組立体を用いた光アイソレータ(以下、「比較例に係
る光アイソレータ」という)の挿入損失のヒストグラム
を図7に示す。
【0032】結晶自身の透過損失としては、ルチル単結
晶1枚当たり0.01dBであり、ガーネット単結晶1
枚は0.15dBであるため、3枚の結晶で0.17d
Bの損失となり、それ以上の損失の殆どが、切削粉、水
垢、ワックス等の異物による損失となる。
【0033】図7から明らかなように、比較例に係る光
アイソレータでは損失が大きく、しかもばらついている
のに対して、本発明に係る光アイソレータでは殆ど結晶
自身の損失分だけであり、ほぼ揃っている。
【0034】これは、異物がアパーチャに生じた隙間に
存在せず、本発明の効果が十分であったことが分かる。
【0035】尚、本発明の特徴部分は、アパーチャと成
るべき領域を完全に取り囲むようにメタライズ膜を形成
する点にあり、本発明のメタライズ膜形成工程は、本実
施形態のようなスパッタリングによるメタライズ膜形成
工程に限られない。これ以外のメタライズ膜の形成法と
しては、例えば、光学面全面に形成されたメタライズ膜
上にフォトレジストによるパターンを形成した後、エッ
チングによりメタライズ膜の不要部分を除去するフォト
エッチング法や、予め光学面のメタライズ膜を形成する
必要のない部分にフォトレジストを形成し、その後、光
学面全面にメタライズ膜を形成し、レジスト膜とその上
に形成されたメタライズ膜を除去するリフトオフ法によ
って行なうこともできる。
【0036】また、本実施形態のメタライズ膜形成工程
において使用されたメタルマスクはあくまでも一例であ
り、本発明において用いられるメタルマスクは、スパッ
タリング時において、橋部が光学面から離れていれば良
く、本実施形態において使用されたメタルマスクの形状
に限定されない。更に、アパーチャの形状は円形以外
に、多角形、ダ円形でも良く、アパーチャの形状は、本
実施形態のものに限定されない。
【0037】また、本実施形態では、溝8,9内に半田
12を配置し、この半田により各光学材料板5,6,7
を半田接合するようにしたが、これに限らず、メタライ
ズ膜上に蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティ
ング法等により半田材から成る薄膜を形成し、この半田
を用いて半田接合しても良い。この場合、第1及び第2
の溝を形成する必要は無い。
【0038】更に、本実施形態では、溝形成工程後に、
メタライズ膜形成工程を行うように成っているが、これ
に限らず、メタライズ膜形成程後に、溝形成工程を行っ
ても良く、要するに、溝形成工程は、半田付け工程の前
に行えば良く、また、上述のように、半田付け工程を省
略することも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
信頼性光アイソレータの歩留まりを向上した製造方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による製造方法の溝形成工
程後の光学材料板の斜視図である。
【図2】図1に示す光学材料板にメタライズ膜を形成す
るメタライズ膜形成工程を概略的に示す透視図である。
【図3】図2に示すメタライズ膜形成工程の際に使用さ
れるメタルマスクの要部を示す斜視図である。
【図4】図1に示す光学材料板を半田付する半田工程を
示し、(a)は半田付け前の状態を示す断面図、(b)
は半田付け後の状態を示す断面図である。
【図5】図4に示される半田接合された光学材料板を切
断する切断工程を示す側面図である。
【図6】比較される製造方法のメタライズ膜形成工程で
使用されるメタルマスクの平面図である。
【図7】図1乃至図5に示す工程を経て得られた光学素
子組立体を用いた光アイソレータと比較のための光アイ
ソレータの測定結果を示すグラフである。
【図8】従来の光学素子組立体を用いて構成された光ア
イソレータの断面図である。
【図9】従来の光学素子組立体の製造方法において半田
接合された光学材料板の一部分の透視図である。
【符号の説明】
1 光アイソレータ 2 光学素子組立体 3 永久磁石 4 ホルダー 5 偏光子材料板 6 ファラデー回転子材料板 7 検光子材料板 8 第1の溝 9 第2の溝 10 メタライズ膜 11 アパーチャ 12 半田 50 偏光子 60 ファラデー回転子 70 検光子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光子、ファラデー回転子、及び検光子
    の少なくとも3つの光学素子が一光軸上に整列させて配
    置されることにより構成されている光アイソレータ用光
    学素子組立体の製造方法であって、 複数の前記偏光子を切り出すことが可能な偏光子材料
    板、複数の前記ファラデー回転子を切り出すことが可能
    なファラデー回転子材料板、及び複数の前記検光子を切
    り出すことが可能な検光子材料板の少なくとも3枚の光
    学材料板を用意し、前記偏光子材料板の前記ファラデー
    回転子材料板に対向する光学面、前記ファラデー回転子
    材料板の前記偏光子材料板及び検光子材料板に対向する
    光学面、並びに前記検光子材料板の前記ファラデー回転
    子材料板に対向する光学面の各光学面において光透過用
    のアパーチャと成るべき領域以外の部分にメタライズ膜
    を形成するメタライズ膜形成工程と、 該メタライズ膜形成工程後、前記偏光子材料板の偏光方
    向に対して前記検光子材料板の偏光方向が実質的に45
    °傾いた状態になるように前記各光学材料板を積み重
    ね、前記各光学面に形成されたメタライズ膜の部分で、
    前記各光学材料板を互いに半田付けする半田付け工程
    と、 該半田付け工程後、前記各光学材料板を切断して、複数
    の前記光学素子組立体を切り出す切断工程とを有し、 前記メタライズ膜形成工程において、前記メタライズ膜
    によって範囲を定められる前記アパーチャが該メタライ
    ズ膜により完全に取り囲まれるように、前記メタライズ
    膜を形成することを特徴とする光アイソレータ用光学素
    子組立体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半田付け工程の前に、前記ファラデ
    ー回転子材料板に対向する光学面と前記偏光子材料板に
    対向する光学面の内、少なくとも一方の光学面に、前記
    各光学材料板を前記光学素子組立体単位で切り分けるた
    めの第1の溝を形成し、更に前記検光子材料板に対向す
    る光学面と前記ファラデー回転子材料板に対向する光学
    面の内、少なくとも一方の光学面に、前記第1の溝と同
    じパターンの第2の溝を形成する溝形成工程を付加し、
    前記切断工程において、前記第1及び第2の溝の部分で
    前記各光学材料板を切断することを特徴する請求項1記
    載の光アイソレータ用光学素子組立体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の光アイソレ
    ータ用光学素子組立体の製造方法において、前記メタラ
    イズ膜形成工程における前記メタライズ膜の形成が、ス
    パッタリングにより行われ、該メタライズ膜の形成のた
    めに使用されるメタルマスクが、前記アパーチャと成る
    べき領域を覆うマスク部と、該マスク部同士を接続する
    橋部とを有し、且つ前記マスク部が前記アパーチャと成
    るべき領域を覆っている時に、前記橋部が前記光学面か
    ら離れるように形成されているものであることを特徴と
    する光アイソレータ用光学素子組立体の製造方法。
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DE69503039T DE69503039T2 (de) 1994-12-27 1995-12-27 Verfahren zur herstellung einer optischen anordnung für optischen isolator
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006178188A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Kyocera Corp 光アイソレータ
JP2013522801A (ja) * 2010-03-24 2013-06-13 ネオノード インコーポレイテッド 光ベースのタッチスクリーンのためのレンズ配列体

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