JPH09178714A - 超音波においセンサ - Google Patents

超音波においセンサ

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JPH09178714A
JPH09178714A JP7351418A JP35141895A JPH09178714A JP H09178714 A JPH09178714 A JP H09178714A JP 7351418 A JP7351418 A JP 7351418A JP 35141895 A JP35141895 A JP 35141895A JP H09178714 A JPH09178714 A JP H09178714A
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JP
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substrate
interdigital
ultrasonic
electric signal
sensitive film
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JP7351418A
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Koji Toda
耕司 戸田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラム波遅延線の伝搬経路に感応膜を設けるこ
とにより、かび臭物質を検出する超音波においセンサを
提供する。 【構成】 すだれ状電極TU1に電気信号を入力すること
により、基板1中のすだれ状電極TU1とRU1との間にラ
ム波を伝搬させることができる。基板1の一方の板面上
のすだれ状電極TU1とRU1との間のアルミニウム薄膜2
上に設けられた感応膜4にかび臭物質が吸着すると、す
だれ状電極RU1に出力される電気信号に位相差が生じる
ことから、かび臭物質の濃度を位相差で表わすことがで
きる。 【効果】 感度がよく、時間応答性に優れ、構造が簡単
で、小型軽量で、低電圧で低消費電力駆動である。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は超音波遅延線の伝搬経路
上に感応膜を設けることにより、かび臭を検出する超音
波においセンサに関する。
【従来の技術】弾性表面波デバイスによる遅延線発振器
は温度センサ、圧力センサなどの各種センサに応用され
ている。有能なセンサとしての条件の1つに感度が大き
いことが挙げられる。すなわち、温度、圧力、におい等
の微小な変化に対しても遅延線発振器の発振周波数の変
化率が大きいことが望まれる。従来の弾性表面波遅延線
発振器による各種のセンサは、感度並びに時間応答に改
善の余地があった。
【発明が解決しようとする課題】従来の弾性表面波遅延
線発振器を用いた各種のセンサは感度に問題があった。
本発明の目的はかび臭を高感度で検出でき、温度変化に
よる影響を受けることが無く、小型軽量で、構造が簡単
で、時間応答に優れ、しかも低電圧で低消費電力駆動の
超音波においセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
においセンサは、圧電セラミックで成る基板と、前記基
板の一方の板面上に設けられた2つの超音波送受波手段
1およびU2と、におい物質を選択的に吸着する感応膜
を備えて成る超音波においセンサであって、前記超音波
送受波手段U1は、試料用の手段であって、すだれ状電
極TU1およびRU1で成り、前記超音波送受波手段U
2は、対照用の手段であって、すだれ状電極TU2および
U2で成り、前記基板の前記一方の板面上における前記
すだれ状電極TU1とRU1との間の領域F1および前記す
だれ状電極TU2とRU2との間の領域F2にそれぞれ金属
薄膜が設けられるか、または前記基板のもう一方の板面
上における前記領域F1に対応する領域F3および前記領
域F2に対応する領域F4にそれぞれ金属薄膜が設けられ
ており、前記感応膜は、少なくとも前記領域F1上に設
けられた金属薄膜の上に塗布されるか、または少なくと
も前記領域F3上に設けられた金属薄膜の上に塗布され
ており、前記すだれ状電極TU1は前記すだれ状電極TU1
の電極周期長とほぼ対応する周波数の電気信号を入力さ
れることにより、前記基板中に前記電極周期長とほぼ等
しい波長を有するラム波を励振させ、前記すだれ状電極
U1は前記ラム波を電気信号に変換して出力し、前記す
だれ状電極TU2は前記すだれ状電極TU2の電極周期長と
ほぼ対応する周波数の電気信号を入力されることによ
り、前記基板中に前記電極周期長とほぼ等しい波長を有
するラム波を励振させ、前記すだれ状電極RU2は前記ラ
ム波を電気信号に変換して出力し、におい物質の濃度を
前記すだれ状電極RU1に出力される前記電気信号と、前
記すだれ状電極RU2に出力される前記電気信号との位相
差で表わすことを特徴とする。請求項2に記載の超音波
においセンサは、前記すだれ状電極TU1およびTU2のそ
れぞれの入力端は互いに1つの接続点で接続され、該接
続点は増幅器の出力端に接続され、前記基板と、前記超
音波送受波手段U2と、前記増幅器とから成る遅延線発
振器が構成されており、前記濃度を前記遅延線発振器の
発振周波数で表わすことを特徴とする。請求項3に記載
の超音波においセンサは、前記感応膜に接触する空間に
気体を通過させる手段が設けられていることを特徴とす
る。請求項4に記載の超音波においセンサは、前記感応
膜がスフィンゴミエリンで成り、前記基板および前記感
応膜の温度を40℃近傍に維持する手段が備えられてい
ることを特徴とする。
【作用】本発明の超音波においセンサは圧電セラミック
で成る基板と、その基板の一方の板面上に設けられた2
つの超音波送受波手段U1およびU2と、かび臭物質を選
択的に吸着する感応膜を備えて成る簡単な構造を有す
る。超音波送受波手段U1は試料用として用いられ、す
だれ状電極TU1およびRU1で成る。超音波送受波手段U
2は対照用として用いられ、すだれ状電極TU2およびR
U2で成る。本発明の超音波においセンサでは、基板上に
設けられた金属薄膜上に感応膜を塗布する構造を採用す
ることにより、対雑音性を向上させている。金属薄膜は
基板の一方の板面上またはもう一方の板面上に設けられ
ている。金属薄膜が基板の一方の板面上に設けられた構
造は、試料用の金属薄膜が少なくともすだれ状電極TU1
とRU1との間の領域F1に、対照用の金属薄膜が少なく
ともすだれ状電極TU 2とRU2との間の領域F2に設けら
れたものである。この場合、感応膜は少なくとも領域F
1上に設けられた試料用の金属薄膜の上に塗布される。
感応膜が領域F1およびF2の両方に塗布された構造はさ
らなる感度の向上をもたらす。金属薄膜が基板のもう一
方の板面上に設けられた構造は、試料用の金属薄膜が少
なくとも領域F1に対応する領域F3に、対照用の金属薄
膜が少なくとも領域F2に対応する領域F4に設けられた
ものである。この場合、感応膜は少なくとも領域F3
に設けられた試料用の金属薄膜の上に塗布される。感応
膜が領域F3およびF4の両方に塗布された構造はさらな
る感度の向上をもたらす。金属薄膜が基板のもう一方の
板面上に設けられた構造は、金属薄膜が基板の一方の板
面上に設けられた構造に比べ、2つの超音波送受波手段
1およびU2を外気から遮断し保護することが容易であ
るばかりでなく、領域F1およびF2に比べ領域F3およ
びF4の面積をより大きくすることが可能であることか
ら、なおいっそうの感度の向上をもたらすことができ
る。このようにして、本発明の超音波においセンサは小
型軽量で、構造も簡単であるばかりでなく、高感度であ
る。すだれ状電極TU1にすだれ状電極TU1の電極周期長
とほぼ対応する周波数の電気信号を入力することによ
り、基板中にその電極周期長とほぼ等しい波長を有する
ラム波を励振させることができる。このラム波は基板中
を伝搬するにつれて消耗されながらすだれ状電極RU1
至り、すだれ状電極RU1において再び電気信号に変換さ
れて出力される。同様にして、すだれ状電極TU2にすだ
れ状電極TU2の電極周期長とほぼ対応する周波数の電気
信号を入力することにより、基板中にその電極周期長と
ほぼ等しい波長を有するラム波を励振させることがで
き、このラム波は基板中を伝搬するにつれて消耗されな
がらすだれ状電極RU2に至り、すだれ状電極RU2におい
て再び電気信号に変換されて出力される。すだれ状電極
U1およびTU2のそれぞれの入力端を互いに1つの接続
点で接続し、この接続点を増幅器の出力端に接続する構
造を採用することが可能である。このとき、すだれ状電
極RU2で出力された電気信号の一部が増幅器に送られ
る。増幅器では基板中におけるラム波の消耗分と、すだ
れ状電極RU2での変換効率の損出分が増幅されて再びす
だれ状電極TU1およびTU2に送られる。このようにし
て、基板と、超音波送受波手段U2と、増幅器とから成
る遅延線発振器を構成することができる。従って、回路
構成も簡単で、低電圧で低消費電力駆動が可能である。
本発明の超音波においセンサの駆動時、試料用の金属薄
膜上に塗布された感応膜にかび臭物質が吸着されると、
すだれ状電極TU1とRU1との間を伝搬するラム波の速度
が変化する。このラム波の伝搬速度は温度に依存するこ
とから、温度による影響を除去するために、超音波送受
波手段U2が同じ基板上に隣接して設けられている。但
し、対照用の金属薄膜上に感応膜を塗布する場合、この
対照用の感応膜は外気から遮断されることを必要とす
る。また、感応膜は必ずしも超音波送受波手段U1およ
びU2が設けられているのと同じ板面上にある必要はな
い。これは、ラム波が基板の表面近傍ではなく基板の内
部を伝搬する波であることに起因する。このようにし
て、試料用の感応膜にかび臭物質が吸着される度合、つ
まりそのかび臭物質の濃度をすだれ状電極TU1およびR
U1の間のラム波の伝搬速度と、すだれ状電極TU2および
U2の間のラム波の伝搬速度との差で表わすことができ
る。このラム波の伝搬速度の差はすだれ状電極RU1で出
力された電気信号と、すだれ状電極RU2で出力された電
気信号との位相差の形で現れることから、かび臭物質の
濃度をすだれ状電極RU1およびRU2で出力されたそれぞ
れの電気信号の位相差で表わすことが可能となる。ま
た、ラム波の伝搬速度の変化は遅延線発振器の発振周波
数に相関することから、かび臭物質の濃度を遅延線発振
器の発振周波数で表わすことが可能となる。さらに、本
発明の超音波においセンサではかび臭物質の濃度を位相
のレベルにおいて高感度で検出することが可能である。
従って、本発明の超音波においセンサはかび臭物質が含
まれているかどうかとともに、そのかび臭物質の濃度を
測定する機能を有する。本発明の超音波においセンサで
は、基板が圧電セラミックで成り、圧電セラミックの分
極軸の方向がその圧電セラミックの厚さ方向と平行(つ
まり、板面に対して垂直)である構造を採用することに
より、ラム波用トランスデューサの機能の向上を図るこ
とが可能であり、低電圧で、低消費電力を実現できる。
本発明の超音波においセンサでは、感応膜に接触する空
間に気体を通過させる手段を備えた構造を採用すること
ができる。この手段を設けることにより、感応膜には時
間の経過とともに気体が通過することになる。従って、
応答時間を短縮させることができる。また、時間ごとの
かび臭物質の濃度変化を測定することが可能となる。本
発明の超音波においセンサでは、感応膜がスフィンゴミ
エリンで成るとともに、感応膜の温度を40℃近傍に維
持する手段を備えた構造を採用することができる。この
温度維持手段と気体通過手段とを併用することにより、
感応膜への吸着速度と、いったん感応膜に吸着されたか
び臭物質を感応膜の外へ放出する速度との均衡をはか
り、時間ごとのかび臭物質の濃度変化を短い応答時間で
感度よく測定することが可能となる。この際、温度が高
すぎると吸着速度よりも放出速度の方が大きくなり、温
度が低すぎると吸着速度よりも放出速度の方が小さくな
って、どちらの場合も感度が低下する。
【実施例】図1は本発明の超音波においセンサの一実施
例を示す斜視図である。本実施例はすだれ状電極TU1
よびRU1で成る超音波送受波手段U1、すだれ状電極T
U2およびRU2で成る超音波送受波手段U2、基板1、ア
ルミニウム薄膜2、3、感応膜4、カバー5、恒温器
6、増幅器7、移相器8および位相差検出回路9から成
る。但し、図1ではすだれ状電極TU1、TU2、RU1、R
U2、恒温器6、増幅器7、移相器8および位相差検出回
路9は描かれていない。基板1は長さ50mm、幅20
mm、厚さ0.23mmのTDK製101A材(製品
名)で成る。各すだれ状電極はアルミニウム薄膜で成
り、同様な形状を成していて、基板1の一方の板面上に
設けられている。基板1のもう一方の板面上におけるす
だれ状電極TU1とRU1との間の領域F3およびすだれ状
電極TU2とRU2との間の領域F4にはそれぞれ長さ8m
m、幅8mmの領域にアルミニウム薄膜2および3が真
空蒸着されている。アルミニウム薄膜2の上にはキャス
ティング法によりスフィンゴミエリンの薄膜が感応膜4
として設けられている。カバー5には吸気口および排気
口が設けられており、カバー5は感応膜4を覆うような
形で感応膜4を外気から遮断している。図1の超音波に
おいセンサの駆動時には、カバー5の吸気口5aから気
体が取入れられ排気口5bから排出され、その送風速度
は90ml/minである。また、恒温器6(本実施例
では図示せず)によって基板1および感応膜4の温度を
40℃近傍に維持することができる。図2は図1の基板
1を裏側から見たときの平面図である。但し、図2では
基板1、すだれ状電極TU1、TU2、RU1およびRU2のみ
が描かれている。各すだれ状電極は正規型を成し、電極
周期長は320μm、電極指の長さは2400μmであ
る。すだれ状電極TU1とRU1との間の領域が領域F1
あり、領域F3に対応している。すだれ状電極TU2とR
U2との間の領域が領域F2であり、領域F4に対応してい
る。領域F1およびF3は超音波送受波手段U1が作る板
波の伝搬路で成り、領域F2およびF4は超音波送受波手
段U2が作る板波の伝搬路で成る。図3は図1の超音波
においセンサの駆動回路を示す構成図である。すだれ状
電極TU1にすだれ状電極TU1の電極周期長とほぼ対応す
る周波数の電気信号を入力することにより、基板1中の
すだれ状電極TU1とRU1との間にすだれ状電極TU1の電
極周期長とほぼ等しい波長を有するラム波を励振させる
ことができる。このラム波は基板1中を伝搬するにつれ
て消耗されながらすだれ状電極RU1に至り、すだれ状電
極RU1において再び電気信号に変換されて出力される。
同様にして、すだれ状電極TU2にすだれ状電極TU2の電
極周期長とほぼ対応する周波数の電気信号を入力するこ
とにより、基板1中のすだれ状電極TU2とRU2との間に
すだれ状電極TU2の電極周期長とほぼ等しい波長を有す
るラム波を励振させることができる。このラム波は基板
1中を伝搬するにつれて消耗されながらすだれ状電極R
U2に至り、すだれ状電極RU2において再び電気信号に変
換されて出力される。すだれ状電極RU2で出力された電
気信号の一部は位相差検出回路9に送られ、残部は移相
器8を介して増幅器7に送られる。増幅器7では基板1
中におけるラム波の消耗分と、すだれ状電極RU2での変
換効率の損出分が増幅されてすだれ状電極TU1およびT
U2に送られる。このようにして、基板1中のすだれ状電
極TU2とRU2との間を遅延素子とする遅延線発振器が構
成される。この遅延線発振器の発振周波数は12.5M
Hzである。すだれ状電極RU1で出力された電気信号は
位相差検出回路9に送られる。図1の超音波においセン
サの駆動時、かび臭物質を含む気体がカバー5の中に取
り入れられると、その物質が感応膜4に吸着されてすだ
れ状電極TU1とRU1との間のラム波の伝搬速度が変化す
る。ラム波の伝搬速度の変化はすだれ状電極RU1におけ
る出力電気信号の遅延位相差の変化の形で現れる。とこ
ろで、ラム波の伝搬速度は温度に依存する。そこで、物
質が感応膜4に吸着されたことによるラム波の伝搬速度
の変化をすだれ状電極RU1における出力電気信号と、す
だれ状電極RU2における出力電気信号との位相差で表わ
している。このようにして、対照用の超音波送受波手段
2を設けることにより、温度による影響が除去され
る。また、ラム波の伝搬速度の変化は遅延線発振器の発
振周波数に相関する。従って、感応膜4に所定の物質が
吸着される度合、つまり気体中のその物質の濃度をすだ
れ状電極RU1における出力電気信号と、すだれ状電極R
U2における出力電気信号との位相差で表わすか、または
遅延線発振器の発振周波数で表わすことが可能となる。
位相差および発振周波数は位相差検出回路9あるいは周
波数カウンタ(ここでは図示せず。)で検出することが
できる。図4は空気中のかび臭物質が感応膜4に吸着さ
れた場合の2つのラム波の伝搬路での遅延位相差の時間
による変化を示す特性図である。和光純薬工業(株)製
のカビ臭物質(以後2MIBと略す)0.25mlを純
水に溶解して全量を25mlとした溶液が試料溶液とし
て用いられ、対照溶液としては純水が用いられた。第1
の期間に、対照溶液と接触する空気をカバー5の中に6
00秒間送り込み、第2の期間に、試料溶液と接触する
空気をカバー5の中に1200秒間送り込み、第3の期
間に、再び対照溶液と接触する空気を900秒間送り込
んた。位相差の測定は毎秒行った。基板1および感応膜
4の温度は恒温器6によって20℃に維持された。図4
によれば、感応膜4が試料を感知するとすぐに位相差が
増大し、試料を感知し続けている第2の期間は位相差が
ほぼ一定で、第3の期間に移行するとすぐに位相差が減
少することが分かる。図5は図4の特性を遅延線発振器
の発振周波数で示した場合の特性図である。図5によれ
ば、感応膜4が試料を感知するとすぐに発振周波数が減
少し、試料を感知し続けている第2の期間は発振周波数
がほぼ一定で、第3の期間に移行するとすぐに発振周波
数が減少することが分かる。図6は空気中のかび臭物質
が感応膜4に吸着された場合の2つのラム波の伝搬路で
の遅延位相差の時間による変化を示す特性図である。
0.025mlの2MIBを純水に溶解して全量を25
mlとした溶液が試料溶液として用いられ、対照溶液と
しては純水が用いられた。第1の期間に、対照溶液と接
触する空気をカバー5の中に10秒間送り込み、第2の
期間に、試料溶液と接触する空気をカバー5の中に60
秒間送り込み、第3の期間に、再び対照溶液と接触する
空気を80秒間送り込んた。位相差の測定は毎秒行っ
た。基板1および感応膜4の温度は恒温器6によって4
0℃に維持された。また、第1の期間の初めに対応する
位相差を零に設定した。図6における試料溶液の濃度は
図4における試料溶液の濃度の1/10であるが、試料
に対する感度が上昇し、その上、応答速度も速くなって
いることが分かる。また、空気中の2MIBの濃度と位
相差の変化量との相関性を予め求めておけば、未知の空
間での2MIBの濃度を位相差の変化量から求めること
が可能となる。このようにして、位相差が変化すること
により空気中に2MIBが含まれていることが感知さ
れ、その位相差の変化量から空気中の2MIBの濃度が
分かる。また、基板1および感応膜4の温度は40℃に
維持されるとよいことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波においセンサの一実施例を示す斜視図。
【図2】図1の基板1を裏側から見たときの平面図。
【図3】図1の超音波においセンサの駆動回路を示す構
成図。
【図4】空気中のかび臭物質が感応膜4に吸着された場
合の2つのラム波の伝搬路での遅延位相差の時間による
変化を示す特性図。
【図5】図4の特性を遅延線発振器の発振周波数で示し
た場合の特性図。
【図6】空気中のかび臭物質が感応膜4に吸着された場
合の2つのラム波の伝搬路での遅延位相差の時間による
変化を示す特性図。
【符号の説明】
1 基板 2,3 アルミニウム薄膜 4 感応膜 5 カバー 5a 吸気口 5b 排気口 6 恒温器 7 増幅器 8 移相器 9 位相差検出回路 TU1,TU2,RU1,RU2 すだれ状電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミックで成る基板と、前記基板
    の一方の板面上に設けられた2つの超音波送受波手段U
    1およびU2と、におい物質を選択的に吸着する感応膜を
    備えて成る超音波においセンサであって、 前記超音波送受波手段U1は、試料用の手段であって、
    すだれ状電極TU1およびRU1で成り、 前記超音波送受波手段U2は、対照用の手段であって、
    すだれ状電極TU2およびRU2で成り、 前記基板の前記一方の板面上における前記すだれ状電極
    U1とRU1との間の領域F1および前記すだれ状電極T
    U2とRU2との間の領域F2にそれぞれ金属薄膜が設けら
    れるか、または前記基板のもう一方の板面上における前
    記領域F1に対応する領域F3および前記領域F2に対応
    する領域F4にそれぞれ金属薄膜が設けられており、 前記感応膜は、少なくとも前記領域F1上に設けられた
    金属薄膜の上に塗布されるか、または少なくとも前記領
    域F3上に設けられた金属薄膜の上に塗布されており、 前記すだれ状電極TU1は前記すだれ状電極TU1の電極周
    期長とほぼ対応する周波数の電気信号を入力されること
    により、前記基板中に前記電極周期長とほぼ等しい波長
    を有するラム波を励振させ、前記すだれ状電極RU1は前
    記ラム波を電気信号に変換して出力し、 前記すだれ状電極TU2は前記すだれ状電極TU2の電極周
    期長とほぼ対応する周波数の電気信号を入力されること
    により、前記基板中に前記電極周期長とほぼ等しい波長
    を有するラム波を励振させ、前記すだれ状電極RU2は前
    記ラム波を電気信号に変換して出力し、 におい物質の濃度を前記すだれ状電極RU1に出力される
    前記電気信号と、前記すだれ状電極RU2に出力される前
    記電気信号との位相差で表わすことを特徴とする超音波
    においセンサ。
  2. 【請求項2】 前記すだれ状電極TU1およびTU2のそれ
    ぞれの入力端は互いに1つの接続点で接続され、該接続
    点は増幅器の出力端に接続され、 前記基板と、前記超音波送受波手段U2と、前記増幅器
    とから成る遅延線発振器が構成されており、 前記濃度を前記遅延線発振器の発振周波数で表わすこと
    を特徴とする請求項1に記載の超音波においセンサ。
  3. 【請求項3】 前記感応膜に接触する空間に気体を通過
    させる手段が設けられていることを特徴とする請求項1
    または2に記載の超音波においセンサ。
  4. 【請求項4】 前記感応膜がスフィンゴミエリンで成
    り、前記基板および前記感応膜の温度を40℃近傍に維
    持する手段が備えられていることを特徴とする請求項
    1、2または3に記載の超音波においセンサ。
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Cited By (8)

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