JPH09176997A - グラビア印刷用塗工紙 - Google Patents

グラビア印刷用塗工紙

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JPH09176997A
JPH09176997A JP34180295A JP34180295A JPH09176997A JP H09176997 A JPH09176997 A JP H09176997A JP 34180295 A JP34180295 A JP 34180295A JP 34180295 A JP34180295 A JP 34180295A JP H09176997 A JPH09176997 A JP H09176997A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持体上に顔料、平均粒径700〜1300
オングストロームでガラス転移温度ー20〜20℃の合
成高分子ラテックスおよび粘度調整剤を含有する塗工層
を有するグラビア印刷用塗工紙。 【効果】 塗工不良、カレンダ汚れ等がない操業性に優
れ、製品巻取のブロッキングがなく、優れた網点再現性
を有するグラビア印刷用塗工紙を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は塗工時の操業性とグラビ
ア印刷適性に優れたグラビア印刷用塗工紙に関する。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、版の凹部分のインキを
加圧下で紙へ転移するという凹版印刷であり、階調再現
性に優れている。印刷媒体である塗工紙に求められるグ
ラビア印刷適性は主にミスドット(網点の欠落)が少な
いこと、印面光沢度が高いことなどが要求される。グラ
ビア印刷はオフセット印刷と比較して版が硬質の金属ロ
ールで、印刷時の版面が用紙に密着しにくいためにミス
ドットが生じやすく、問題となることが多い。一般にグ
ラビア印刷において、良好な網点再現性を得るために
は、塗工紙物性として平滑性やクッション性などが必要
とされる。このため接着剤としてはガラス転移温度が低
く、軟らかい粒子の合成高分子ラテックス(以下ラテッ
クス)が用いられていた。
【0003】ラテックスは主にスチレン、ブタジエン、
メチルメタアクリレートなどのモノマーを合成した高分
子化合物である。グラビア印刷用塗工紙に用いるラテッ
クス(以下グラビア用ラテックス)とオフセット印刷用
塗工紙に用いるラテックス(以下オフセット用ラテック
ス)はその印刷方式の違いから、モノマーの組成が異な
る。通常、グラビア用ラテックスは塗工層のクッション
性を高めるために、Tgで表示されるガラス転移温度が
低いブタジエンを多く配合することにより軟らかくして
いる。ブタジエン単独のガラス転移温度はー82℃であ
り、スチレン単独は100℃である。ブタジエンを多く
配合するグラビア用ラテックスのガラス転移温度は通常
ー40℃程度でー20℃を越えるものはない。例えば特
開昭60ー224895号公報には「ガラス転移温度が
ー25℃以下の低い領域ではポリマーに柔軟性が付与さ
れ、塗工紙のクッション性が向上し優れたグラビア印刷
適性を示す」と記載されている。ガラス転移温度が高く
なると塗工層は硬くなり、ミスドットが増えるからであ
る。しかし、ガラス転移温度が低いラテックスはグラビ
ア印刷適性が良好になるが、次のような問題がある。
【0004】グラビア印刷用塗工紙は、通常塗工後に6
0〜80℃に加熱したロールによる加圧下においてスー
パーカレンダー処理を行うが、この際にガラス転移温度
の低いグラビア用ラテックスは溶融し、加熱ロールに接
着するカレンダ汚れというトラブルを起こしやすい。ま
た、塗工紙を巻取製品とした時に紙面が表裏で接着する
ブロッキングという問題も発生しやすい。
【0005】グラビア用ラテックスは、ブタジエン含有
率が高く、粒径が1500オングストローム以上のもの
が多い。例えば特開平2ー139500号公報ではラテ
ックスの粒径を2000〜4000オングストロームと
規定し、2000オングストローム未満では網点欠落の
低減効果が十分に発揮されないと記載されている。しか
し、ラテックスの粒径が大きくなるにしたがって塗工液
は粘度、特に高ずり速度領域における粘度が高くなり、
塗工液のせん断応力が増大するために、その応力に対応
した塗工量制御が必要となる。その結果、一般的に用い
られているブレードコーターにおいてはブレードの加圧
を高くする必要があり、他の塗工方式においてもブレー
ド圧と同様にバー、ロール、エアー等の圧力を高くする
必要がある。高いブレード加圧で塗工された面は荒れや
すくなるため、平滑性が悪化し、光沢度の低下が生じ
る。また、高いブレード加圧によって、紙切れやストリ
ーク、スクラッチ等の筋状の塗工不良が発生しやすくな
り、ブレードの摩耗も激しく、コーターの操業性が低下
する。
【0006】近年、塗工速度1000m/分以上の高速
度化あるいは塗工液濃度60%以上の高濃度化により益
々ブレード圧は高くなる傾向にあり、高ずり速度領域に
おける粘度の高い塗料は望ましくない。それに関して、
特表平6ー504328号公報及び紙パ技協誌第48巻
第1号P203(1994年)に、高ずり速度領域の粘
度はラテックスの粒径が小さくなると低下することが記
載されている。上記特許は、平均粒径が2000オング
ストロームより小さなラテックスを用いたグラビア印刷
用塗被紙に関するものであり、いかなる粘ちょう性、皮
膜形成親水性ポリマー材料を含まないとしており、この
規定されたラテックスを使用した塗工液は、低粘度、低
保水性であるため塗工時における塗工液の原紙への浸透
が著しく、ストリーク、スクラッチ等の筋状の塗工不良
が発生しやすくなり、均一な塗工量を得ることがむずか
しく、得られた紙のグラビア印刷適性も劣るという問題
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況に鑑
み、本発明の課題は良好な流動性と塗工性を有する塗工
液組成を見出し、塗工不良、カレンダ汚れ等の操業性を
改善するとともに、巻取時のブロッキングがなくなり、
優れた網点再現性を有するグラビア印刷用塗工紙を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
について鋭意検討した結果、支持体上に顔料とその接着
剤として平均粒径700〜1300オングストロームで
ガラス転移温度ー20〜20℃の合成高分子ラテックス
及び粘度調整剤を含有する塗工層を設けることにより本
発明に至った。本発明は従来のグラビア用ラテックスと
比較して微粒径かつ高ガラス転移点を有するラテックス
を粘度調整剤とともに用いる点に特徴があり、それによ
り、紙切れ、塗工不良、ブレード摩耗、バッキングロー
ル汚れ、カレンダ汚れや製品のブロッキング等の問題を
解決し、更に優れたグラビア印刷適性を持たせることが
可能となった。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用する接着剤である合
成高分子ラテックスは平均粒径が700〜1300オン
グストロームが好ましく、特に800〜1100オング
ストロームが好ましい。ラテックスの平均粒子径が70
0オングストロームより小さい場合、ミスドットが増
え、グラビア印刷適性に劣る。ラテックスの平均粒子径
が1300オングストロームより大きい場合、高ずり速
度領域における粘度が高くなり、塗工液のせん断応力が
増大するためにストリーク、スクラッチ等の筋状の塗工
不良が発生しやすくなり、ブレードの摩耗も激しく、コ
ーターの操業性が低下する。また、合成高分子ラテック
スのガラス転移温度はー20〜20℃が好ましく、より
好ましくはー10〜10℃である。ガラス転移温度がー
20℃より低い場合、カレンダー汚れ及び製品巻取のブ
ロッキングが発生してしまう。ガラス転移温度が20℃
より高い場合、クッション性に乏しく、ミスドットが増
えグラビア印刷適性に劣る。使用するラテックスの種類
としては公知のラテックスを用いることができ、例えば
スチレン・ブタジエン系ラテックス、メチルメタクリレ
ート・ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラ
テックス、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリ
ル酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系ラ
テックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のビニル系
ラテックス、或いはこれらの各種ラテックスをカルボキ
シル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ溶解
性、或いはアルカリ非溶解性のラテックスの内1種類以
上が適宜選択して使用される。なお、一般に合成高分子
ラッテクスは顔料100重量部に対して3〜15重量
部、好ましくは4〜10重量部で調節される。3部未満
では表面強度が弱くなり問題となる。15部を超えると
コート層が硬くなるためミスドットが増えグラビア印刷
適性が低下する。
【0010】塗工液中には粘度調整剤を必要とする。使
用される粘度調整剤としては、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)、ヒドロキシメチルセルロース(HM
C)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)等のセル
ロース誘導体、ポリエーテル変性ポリウレタン、アルギ
ン酸ソーダ、アクリル系合成品等の塗工用粘度調整剤を
1種類以上適宜選択して使用される。これらの中ではH
ECおよびアクリル系合成品が好ましく、特にアクリル
系合成品粘度調整剤は会合型が好ましい。粘度調整剤
は、接着剤としての効果も一部兼ね備えていることもあ
るため、澱粉などの接着剤を粘度調整剤として使用する
こともできる。また、粘度調整剤は塗料の保水性を高め
る効果を持ち合わせたものが多い。尚、粘度調整剤の使
用量は0.05〜3.0部が好ましく、特に0.1〜
2.0部が好ましい。
【0011】本発明で使用することができる塗工顔料
は、無機顔料であるクレー、カオリン、重質炭酸カルシ
ウム、タルク等の天然鉱物無機顔料、軽質炭酸カルシウ
ム、サチンホワイト、酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、シリカ、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウム
等の合成無機顔料、有機顔料であるプラスチックピグメ
ント等、通常の顔料を用いることができる。クレーとし
ては焼成クレー、デラミネーテッドクレー、エンジニア
ードクレー等を含む。これら顔料は必要に応じて単独ま
たは2 種類以上混合して使用することができる。一般的
にグラビア印刷適性を考慮するとクレー100%配合が
好ましい。また、アクリル合成品やHECはクレー表面
の電荷との相互作用によっても粘度調整が行なわれる構
造であることからクレー高配合の方が高い効果が得られ
る。しかし、高速高濃度塗工が進むにつれ塗工液の流動
性を良くするために炭酸カルシウムを併用することがあ
る。その割合は要求品質にもよるがグロス品では40部
以下、マット品では70部以下である。
【0012】本発明で使用する合成ラテックス以外の接
着剤として、主に酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の
エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(H
ES)等のエーテル化澱粉、陽性化澱粉、酵素変性澱
粉、デキストリン等の澱粉およびその誘導体;カゼイ
ン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質;ポリビニルアルコ
ール、オレフィン・無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂
等の合成樹脂系接着剤等が使用される。
【0013】また、塗工液中には分散剤、消泡剤、耐水
化剤、着色剤、離型剤およびpH調整剤などの各種助剤
も使用することができる。
【0014】かくして調製された塗工液はブレード、バ
ー、ロール、エアーナイフコーター、ゲートロール(G
RC)、プレメタリングサイズプレス等の装置を用い
て、一層または多層に分けて原紙上に通常片面ずつ両面
にまたは両面同時に塗工される。その際の塗工液の固形
分濃度は30〜70重量%程度であるが、特に操業性を
考慮すると、その低ずり速度粘度を500〜5000m
Pa.sになるように調整するのが好ましい。
【0015】支持体として、一般的な塗工原紙、さらに
プラスチックフィルム、合成紙等を含む。塗工原紙は坪
量が30〜400g/m2 の上質または中質紙や板紙等
の原紙が適宜用いられ、抄紙方法については特に限定さ
れるものではない。また、サイズプレス、ゲートロー
ル、ビルブレード等によりあらかじめ澱粉、PVA等の
サイズ処理をした原紙やピグメントによりプレコートさ
れた原紙も使用が可能である。また、乾燥方法としては
公知の蒸気加熱、熱風加熱、ガスヒーター加熱、赤外線
加熱等の方式が適宜使用できる。
【0016】以上のごとく塗工、乾燥された塗工紙は、
スーパーカレンダー及びソフトカレンダー処理等の仕上
げ工程を行っても良い。
【0017】
【実施例】以下に実例を挙げて、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらの例に限定されるものではな
い。なお、特に断らない限り、例中の部および%はそれ
ぞれ重量%を示す。評価方法は次に示す通りである。
【0018】〈評価方法〉 (1)塗工液粘度 B型粘度:BL型粘度計(回転数60rpm、NO.
4スピンドル) で塗工液温度30℃の粘度を測定した
(低ずり速度粘度)。
【0019】ハーキュレス粘度:ハイシェア粘度計
(カルテック・サイエンティフィック社モデルDV−1
0)でFFボブを用い、回転数6600rpmの条件
(シェアレイト1.4×10ー5/秒)にて塗工液温度3
0℃の粘度測定を行なった(高ずり速度粘度)。
【0020】(2)塗工量の均一性およびストリーク、
スクラッチの状況:塗工実験中にブレード通過後の塗工
紙の面感を観察した目視評価である。
【0021】(3)カレンダー汚れ及びブロッキング発
生状況:カレンダー汚れは塗工後のサンプルを調湿後ス
ーパーカレンダー処理する際にロールを観察した。ま
た、カレンダー汚れの度合いと製品巻取のブロッキング
発生状況は、ほぼ同一傾向であることが工場操業からわ
かっているため、カレンダー汚れから評価した。
【0022】(4)グラビア印刷:大蔵省印刷局グラビ
ア印刷試験器で単色印刷を行ない、40%のハーフトー
ン部のミスドットの個数を数えた。
【0023】(5)目視評価:グラビア印刷したサンプ
ルの網点形状を視覚的に評価した。◎(優) 〜××
(劣) [実施例1]1級カオリン(エンゲルハルド社UW−9
0)10部、2級カオリン(ヒューバー社ハイドラスパ
ース)70部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマティ
ック社FMT−90)20部からなる顔料に分散剤とし
て対顔料でポリアクリル酸ソーダ(東亜合成化学社アロ
ン−T40)0.2部を添加して、セリエミキサーで分
散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調製した。
このようにして得られた顔料スラリーにラテックス(平
均粒径が1050オングストローム、ガラス転移温度ー
5℃、アルカリ非溶解性)を5部、粘度調整剤として会
合型アクリル系合成品(アルコケミカル社アルコガムL
−89)を0.2部加えた。離型剤(サンノプコ社ノプ
コートC−104H)を0.7部添加し、固形分濃度6
3%、pH9.5に塗工液を調整した。
【0024】この塗工液をブレード塗工装置(刃先角度
35度、厚さ0.5mm、アプリケーターロール)を用
いて、坪量56g/m2 の原紙に、塗工速度1000m
/分、片面当たりの乾燥塗工量が10〜11g/m2
なるように片面ずつ両面塗工を行い、熱風乾燥し塗工紙
サンプルを得た。これを温度20℃、湿度60%の室内
で調湿し、その後スーパーカレンダー処理をロール温度
65℃で行ない、グラビア印刷用塗工紙を得た。
【0025】[実施例2]実施例1においてラテックス
を平均粒径810オングストローム、ガラス転移温度1
5℃、アルカリ非溶解性のもの5部添加に変更した以外
は実施例1と同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0026】[実施例3]実施例1においてラテックス
を平均粒径1250オングストローム、ガラス転移温度
ー17℃、アルカリ溶解性のもの5部添加に変更した以
外は実施例1と同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0027】[実施例4]実施例1において粘度調整剤
をヒドロキシエチルセルロース(アクアロン社アドミラ
ル3089FS)0.2部に変更した以外は実施例1と
同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0028】[実施例5]実施例1において粘度調整剤
を非会合型アクリル系合成品(アルコケミカル社アルコ
ガムL−37)0.3部に変更した以外は実施例1と同
様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0029】[実施例6]実施例1において粘度調整剤
をカルボキシメチルセルロース(ソマール社LCコー
ト)0.3部に変更した以外は実施例1と同様にグラビ
ア印刷用塗工紙を得た。
【0030】[比較例1]実施例1において粘度調整剤
を無添加とした以外は実施例1と同様にグラビア印刷用
塗工紙を得た。
【0031】[比較例2]実施例1においてラテックス
を従来一般的にグラビア用ラテックスとして用いる平均
粒径1700オングストローム、ガラス転移温度ー40
℃、アルカリ溶解性(旭化成社L−1457)8部添加
に変更し、粘度調整剤を無添加とした以外は実施例1と
同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0032】[比較例3]実施例1においてラテックス
を従来一般的にグラビア用ラテックスとして用いる平均
粒径1700オングストローム、ガラス転移温度ー40
℃、アルカリ溶解性(旭化成社L−1457)8部添加
に変更し、粘度調整剤をカルボキシメチルセルロ−ス
(ソマ−ル社LCコ−ト)0.2部を添加した以外は実
施例1と同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0033】[比較例4]実施例1においてラテックス
を従来一般的にグラビア用ラテックスとして用いる平均
粒径1700オングストローム、ガラス転移温度ー40
℃、アルカリ溶解性(旭化成社L−1457)8部添加
に変更し、粘度調整剤を会合型アクリル系合成品(アル
コケミカル社アルコガムL−89)0.2部を添加した
以外は実施例1と同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0034】[比較例5]実施例1においてラテックス
を従来一般的にグラビア用ラテックスとして用いる平均
粒径1600オングストローム、ガラス転移温度3℃、
アルカリ非溶解性(日本ゼオンLX407F)5部添加
に変更し、粘度調整剤を会合型アクリル系合成品(アル
コケミカル社アルコガムL−89)0.2部を添加した
以外は実施例1と同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0035】[比較例6]実施例1においてラテックス
を従来一般的にグラビア用ラテックスとして用いる平均
粒径670オングストローム、ガラス転移温度12℃、
アルカリ非溶解性(旭化成社L−1457)8部添加に
変化し、粘度調整剤を会合型アクリル系合成品(アルコ
ケミカル社アルコガムL−89)0.2部を添加した以
外は実施例1と同様にグラビア印刷用塗工紙を得た。
【0036】得られた結果を表1及び表2に示した。
【0037】
【表1】
【表2】 これらの実施例および比較例から明らかなように、本発
明によるグラビア印刷塗工紙用塗工液を用いた場合に
は、塗工作業性に優れ、また、操業の安定性にも優れて
いる。ラテックスの平均粒径が小さいために、塗工時の
高ずり速度粘度(ハイシェア粘度)が低くなる効果によ
り、良好な塗工作業性が得られ、その結果、塗工層の平
滑性およびクッション性が高まると考えられる。ただ
し、良好な塗工適性を得るためには低ずり粘度がある程
度必要である。低ずり粘度が低い場合、塗工液の原紙へ
の浸透が著しく、ストリーク、スクラッチ等が発生す
る。粘度調整剤を添加することで低ずり粘度を適切な領
域に調整することができる。特に会合型アクリル系合成
粘度調整剤は低ずり粘度を上げる効果が高く、高ずり粘
度を著しく低下させ、塗工に適した塗工液粘度に調整す
ることができる。
【0038】同時にガラス転移温度が比較的高いことに
より、塗工層のべたつきが減少し、操業時のカレンダ汚
れや製品巻取のブロッキングも減少する。
【0039】同じく、実施例のように、本発明によるグ
ラビア印刷塗工紙用塗料を用いて作成した塗工紙はミス
ドットの発生も少ない。
【0040】アクリル系合成粘度調整剤は天然高分子で
あるCMCに比較して、グラビア印刷適性が向上する。
理由は定かではないが、塗工層の乾燥過程でアクリル系
合成粘度調整剤は伸縮を起こさず、塗工層がよりクッシ
ョン性を保つためと考えられる。酸化澱粉はCMCより
もさらに伸縮を起こすため、保水性効果は高いが網点再
現性をかえって悪くすると考えられる。
【0041】比較例2、3、4において用いたラッテッ
クスは従来のグラビア用ラッテクスの最も主流のタイプ
であり、ブタジエン配合量を多くしラテックス粒子の軟
質化を行なっているためTgが低く、粒径が大きい。こ
のような従来のラッテクスは塗工適性、操業性共に劣っ
ている。
【0042】
【発明の効果】本発明の構成により、操業時のバッキン
グロール汚れ、カレンダ汚れや塗工面のストリークやス
クラッチとともに塗工適性が改善され、更に製品巻取の
ブロッキングおよび印刷時のミスドットの数と印刷した
ときの網点再現性が著しく改善されたグラビア印刷用塗
工紙を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飛田 勲 宮城県石巻市南光町2丁目2番1号 日本 製紙株式会社石巻工場内 (72)発明者 高橋 秀知 宮城県石巻市南光町2丁目2番1号 日本 製紙株式会社石巻工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に顔料、平均粒径700〜13
    00オングストロームでガラス転移温度ー20〜20℃
    の合成高分子ラテックスおよび粘度調整剤を含有する塗
    工層を有するグラビア印刷用塗工紙。
  2. 【請求項2】粘度調整剤がアクリル系合成品である請求
    項1記載のグラビア印刷用塗工紙。
  3. 【請求項3】粘度調整剤が会合型アクリル系合成品であ
    る請求項1記載のグラビア印刷用塗工紙。
  4. 【請求項4】粘度調整剤がヒドロキシエチルセルロース
    である請求項1記載のグラビア印刷用塗工紙。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000170093A (ja) * 1998-12-10 2000-06-20 Oji Paper Co Ltd 塗工軽量印刷紙の製造方法及び塗工軽量印刷紙
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