JPH09176897A - 電解処理槽の電極装置 - Google Patents

電解処理槽の電極装置

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JPH09176897A
JPH09176897A JP34025595A JP34025595A JPH09176897A JP H09176897 A JPH09176897 A JP H09176897A JP 34025595 A JP34025595 A JP 34025595A JP 34025595 A JP34025595 A JP 34025595A JP H09176897 A JPH09176897 A JP H09176897A
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JP
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water
electrode plate
treatment tank
fixed electrode
electrode plates
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Application number
JP34025595A
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Inventor
Yasuo Takahashi
保雄 高橋
Shichiro Endo
七郎 遠藤
Nobuki Komagome
信喜 駒込
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Shinko Seisakusho KK
Original Assignee
Shinko Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定電極板の研磨作業を行なわなくても良い
ようにし、準備作業時間の短縮を図ってその分メッキ処
理効率を向上させる。 【解決手段】 メッキ品Mを処理する電解処理槽1の縁
部5a,5bに設けられる固定電極板2と、電解処理槽
1に浸漬されるメッキ品Mを懸吊するとともに昇降動さ
せられる導電性のハンガーバー3に設けられ該ハンガー
バー3の降下時に固定電極板2に接触させられる可動電
極板4とを備え、固定電極板2及び可動電極板4の接触
によりメッキ品Mに通電して電解処理を行なわせる装置
において、電解処理槽1側の固定電極板2を上開放の絶
縁容器30に収納し、この容器30に固定電極板2が没
する水Wを入れ、容器30には、水Wを水源35から供
給する水供給口部33と、固定電極板2の上面より高い
位置にあって固定電極板2が水中に没する水位に保持す
るように容器2から水を排出する水排出口部34とを設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解処理槽の電極
装置に係り、特に、各種の電解処理槽と各種の液処理槽
とを列設しメッキ品を懸吊したハンガーバーをキャリア
によって順次所定の槽に搬送してメッキ処理を行なうメ
ッキ処理システムに設けられる電解処理槽の電極装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば、メッキ品に亜鉛メッキ
や、ニッケルメッキを自動的に行なうメッキ処理システ
ムにおいては、メッキ品に通電処理する各種の電解処理
槽とメッキ品には通電を行なわないで液処理する各種の
液処理槽とを列設し、メッキ品を懸吊する導電性ハンガ
ーバーをキャリアによって所定の処理槽に搬送するとと
もに、昇降機構により降下させてメッキ品を該処理槽に
浸漬し、所定時間経過したならば上昇させて該処理槽か
ら出し、次の処理槽に搬送して、順次所要の処理槽で処
理してメッキを行なうようにしている。亜鉛メッキ処理
システムにおいて、電解処理槽としては、例えば、電解
脱脂処理槽,亜鉛メッキ処理槽,亜鉛バレル処理槽等が
ある。また、液処理槽としては、例えば、脱脂処理槽,
水洗処理槽,中和処理槽等がある。
【0003】従来、このようなシステムにおいて、電解
処理槽の電極装置は、例えば、図7に示すように、メッ
キ品Mを処理する電解処理槽1の縁部に設けられる固定
電極板2と、電解処理槽1に浸漬されるメッキ品Mを懸
吊するとともに昇降動させられる導電性のハンガーバー
3に設けられ該ハンガーバー3の降下時に固定電極板2
に接触させられる可動電極板4とを備え、固定電極板2
及び可動電極板4の接触によりメッキ品Mに通電して電
解処理を行なわせるようにしている。固定電極板2は、
ハンガーバー3の進行方向に直交して設けられ互いに相
対向して作業員の通路側Ta及び非通路側Tbに位置す
る縁部5a,5bに夫々設けられている。また、可動電
極板4も、この固定電極板2に対応してハンガーバー3
の両端部に夫々設けられている。符号10はハンガーバ
ー3を搬送するキャリアである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
電解処理槽の電極装置を用いたメッキ処理システムにお
いては、稼動前の準備工程、例えば、毎日稼動させるシ
ステムにおいては毎朝行なうが、この準備工程に要する
時間が長く、それだけ、処理効率が悪くなっているとい
う問題があった。その原因の一つとして、固定電極板2
に酸化皮膜が付着するので、この酸化皮膜を除去するた
めに固定電極板2の表面をブラシで研磨しなければなら
ないことが挙げられる。この固定電極板2の研磨作業
は、通路側Taでは比較的容易に行なうことができる
が、非通路側Tbでは、作業員が処理槽の上に乗り、処
理槽を伝わって非通路側Tbに行き処理槽上において行
なっている。そのため、作業が煩雑で、それだけ、不必
要な時間を費やしてしまうのである。
【0005】また、この研磨作業は、処理槽上において
行なうことから、処理槽内に落ちないようにして慎重に
行なわなければならないし、あるいはまた、処理槽によ
っては、水素ガスが発生したり処理液の蒸気が立ち込め
るところもあるので、作業に細心の注意を払わなければ
ならず、この点でも作業性が悪いという問題があった。
尚、準備工程では可動電極板4の研磨も行なうが、可動
電極板4は稼動時に搬送ローラ等との接触が常時行なわ
れるので、酸化皮膜の生成が極めて少なく、また、作業
のやり易いところに集合させ易いので、作業効率上の問
題は特に生じていない。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
もので、固定電極板の研磨作業を行なわなくても良いよ
うにし、準備作業時間の短縮を図ってその分メッキ処理
効率を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、メッキ品を処理する電
解処理槽の縁部に設けられる固定電極板と、上記電解処
理槽に浸漬されるメッキ品を懸吊するとともに昇降動さ
せられる導電性のハンガーバーに設けられ該ハンガーバ
ーの降下時に上記固定電極板に接触させられる可動電極
板とを備え、上記固定電極板及び可動電極板の接触によ
りメッキ品に通電して電解処理を行なわせる電解処理槽
の電極装置において、上記電解処理槽側の固定電極板を
上開放の絶縁容器に収納し、該容器に固定電極板が没す
る水を入れた構成としている。
【0008】そして、必要に応じ、上記容器内に水を供
給する水供給口部と、上記固定電極板の上面より高い位
置にあって該固定電極板が水中に没する水位に保持する
ように上記容器から水を排出する水排出口部とを設けた
構成としている。この場合、必要に応じ、上記水供給口
部に、容器内に水を連続供給する水源を接続した構成と
している。更に、必要に応じ、上記水供給口部に、供給
される水の量を調整する調整弁を設けた構成としてい
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る電解処理槽の電極装置について説明
する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付して説
明する。図1乃至図5に示す実施の形態に係る電解処理
槽の電極装置Sが適用されるメッキ処理システムは、図
2及び図3に示すように、メッキ品Mに亜鉛メッキを行
なう亜鉛メッキ処理ラインLAと、ニッケルメッキを行
なうニッケルメッキ処理ラインLNとを備えている。各
メッキ処理ラインは、通路Tを挟んで左右にメッキ品M
に通電処理する各種の電解処理槽1と、メッキ品Mには
通電を行なわないで液処理する各種の液処理槽6とを列
設し、電解処理槽1に浸漬されるメッキ品Mをラック7
を介して懸吊する導電性のハンガーバー3をキャリア1
0によって所定の処理槽に順次搬送し、所要の処理槽で
処理してメッキを行なうようにしている。電解処理槽1
及び液処理槽6は矩形開口を有して連設されている。
【0010】亜鉛メッキ処理ラインLAは、電解処理槽
1としては、電解脱脂処理槽1a,電解洗浄処理槽1
b,亜鉛メッキ処理槽1c,亜鉛バレル処理槽1dを備
え、液処理槽6としては、脱脂処理槽6a,水洗処理槽
6b,酸洗い処理槽6c,中和処理槽6d,ユニクロ処
理槽6e,クロメート処理槽6f,仕上げ処理槽6gを
備えている。6hは水切り空間部、6iは乾燥空間部で
ある。ニッケルメッキ処理ラインLNは、電解処理槽1
としては、電解脱脂処理槽1a,電解洗浄処理槽1b,
銅メッキ下地処理槽1e,銅バレル処理槽1f,銅メッ
キ処理槽1g,ニッケルメッキ処理槽1h,ニッケルバ
レル処理槽1iを備え、液処理槽6としては、脱脂処理
槽6a,水洗処理槽6b,酸洗い処理槽6c,中和処理
槽6dを備えている。6hは水切り空間部、6iは乾燥
空間部である。
【0011】ハンガーバー3は、図1及び図3に示すよ
うに、導電性のバー本体3aの左右両端部に、断面傘型
の被係止部3bを立設された取付部材3cを介して設け
て構成されている。このハンガーバー3に懸吊されるラ
ック7は、導電性材料で形成され、メッキ品Mの大きさ
によって種々のものが用意されており、小さい部品用と
しては、図示しないが、網形状に形成され、各所に部品
を引っ掛けるフック部を多数設けて構成されている。ま
た、大きい部品用としては、図1に示すように、一端が
ハンガーバー3に懸吊され、他端がメッキ品Mを引っ掛
けるフック状に形成されている。そして、各種ラック7
は、メッキ品Mに接触する部位及びハンガーバー3に接
触する部位以外は絶縁処理されている。
【0012】キャリア10は、ハンガーバー3の被係止
部3bに係止される係止部11を左右に有したキャリア
本体12と、該キャリア本体12をチェーン13の巻き
取り巻き戻し型の昇降機構14を介して支持する支持体
15とを備えている。16は支持体15を所要位置に搬
送する搬送機構であって、処理槽の上方に機枠17を介
して架設され支持体15を該支持体15の車輪18を介
して移動可能に支持する搬送レール19を備えて構成さ
れている。支持体15内には、車輪18を回転させて支
持体15を移動させる駆動部(図示せず)が設けられて
いる。15aは支持体15に設けられキャリア本体12
の昇降動をガイドするガイド支柱である。
【0013】キャリア10は、複数台設けられており、
各キャリア10は、制御部(図示せず)によって、予め
設定されたプログラムに従って、駆動部及び昇降機構1
4が駆動され移動及び昇降動させられる。これにより、
メッキ品Mは、所要の処理槽に浸漬され、所定時間経過
したならば上昇させられて処理槽から出され、次の処理
槽に搬送され、順次所要の処理槽で処理されてメッキ処
理される。図2のシステムにおいては、例えば、4分毎
に各ラインにハンガーバー3が送出されるとともに排出
されるように、プログラムが設定されている。尚、図2
中、20はコンベア21によって搬送され上記キャリア
10によって搬送されるハンガーバー3をメッキ品Mを
懸吊させた状態で待機させるストック部である。メッキ
品Mの懸吊及び取外しは、コンベア21より前位の別の
部位で行なう。
【0014】このようなシステムにおいて、本発明の実
施の形態に係る電解処理槽の電極装置Sは、図1,図
3,図4及び図5に示すように、メッキ品Mを処理する
電解処理槽1に設けられる銅製の固定電極板2と、上記
メッキ品Mを懸吊するとともに昇降動させられる導電性
のハンガーバー3に設けられ該ハンガーバー3の降下時
に固定電極板2に接触させられる可動電極板4とを備え
て構成されている。固定電極板2は、ハンガーバー3の
進行方向に直交する方向で互いに相対向して作業員の通
路側Ta及び非通路側Tbに位置する縁部5a,5bに
夫々設けられている。固定電極板2は、直方体板状に形
成されている。また、可動電極板4も、この固定電極板
2に対応してハンガーバー3の両端部に夫々設けられて
いる。
【0015】固定電極板2のうち非通路側Tbに位置す
る固定電極板2は、上開放の絶縁容器30に収納されて
いる。容器30は、例えば、塩ビなどの樹脂で箱状に形
成されている。この容器30には固定電極板2が没する
水Wが入れられている。また、電解洗浄処理槽1bにお
いては、通路側Taに位置する固定電極板2も上記と同
様の容器30に収納されている。31は固定電極板2を
容器30の底部に固定する固定ボルト、32は固定電極
板2に通電するための端子である。
【0016】容器30には、容器30内に水Wを供給す
る水供給口部33と、固定電極板2が没する水位に保持
するように容器30から水Wを排出する水排出口部34
とが設けられている。35は水供給口部33に接続され
容器30内に水Wを連続供給する水道等の水源である。
水供給口部33には、供給される水Wの量を開度により
調整する調整弁(図示せず)を内蔵したバルブ36が接
続されている。37は調整弁の開度を変える手動のハン
ドルである。また、水排出口部34にはホース接続管3
8が接続されている。この接続管38には、水洗処理槽
6bの排水口に至るホース39が接続されている。
【0017】従って、このメッキ処理システムによっ
て、メッキ品Mにメッキ処理するときは、以下のように
して行なう。先ず、稼動前の準備工程、例えば、毎日稼
動させるシステムにおいては毎朝行なうが、この準備工
程を行なう。この場合、電解処理槽1の電極装置Sの露
出した固定電極板2の表面をブラシで研磨する。この研
磨作業は、通路側Taのみ行なえば良く、非通路側Tb
では不要になる。即ち、非通路側Tbの固定電極板2
は、容器30内の水Wに浸漬されていることから、酸化
皮膜の生成がほとんどなく、ブラシでの研磨作業が不要
になる。そのため、従来では、作業員が処理槽の上に乗
り、処理槽を伝わって非通路側Tbに行き処理槽上にお
いて研磨作業を行なっていたが、このような煩雑な作業
が不要になるので、それだけ、作業性が向上させられ、
システムの稼動を早く行なうことができる。
【0018】また、処理槽上において行なう研磨作業が
なくなるので、作業員が処理槽内に落ちたりする事態に
対して注意を払わなくても良くなることから、それだ
け、安全が図られるとともに作業性が向上させられる。
また、処理液の蒸気の影響も受けにくくすることがで
き、この点でも作業性が向上させられる。更に、電解洗
浄処理槽1bでは、通路側Taの固定電極板2も容器3
0内の水Wに浸漬されているので、この固定電極板2の
研磨作業も不要になる。そのため、電解洗浄処理槽1b
では、水素の発生もあることから、スパークにより小爆
発が生じたりすることがあるが、このような事態に注意
を払わなくても良くなることから、それだけ、安全が図
られるとともに作業性が向上させられる。
【0019】次に、システムを稼動させる場合について
説明する。予め、コンベア21より前位の別の部位で、
ハンガーバー3にラック7を介してメッキ品Mを懸吊し
ておく。そして、このハンガーバー3を、コンベア21
でストック部20に搬送し待機させる。その後、キャリ
ア10が所定タイミングで、このハンガーバー3をスト
ック部20から取上げ、このハンガーバー3を所定の処
理槽に搬送するとともに、昇降機構14により降下させ
てメッキ品Mを処理槽に浸漬し、所定時間経過したなら
ば上昇させて処理槽から出し、次の処理槽に搬送して行
く。これにより、メッキ品Mは順次所要の処理槽で処理
されてメッキ処理が行なわれる。
【0020】この過程で、ハンガーバー3が、電解処理
槽1に至って、降下させられると、図6(a)(b)に
示すように、、電極装置Sの可動電極板4は固定電極板
2に接触させられる。この場合、容器30に収容された
固定電極板2においては、図5及び図6に示すように、
バルブ36及び水供給口部33を介して水源35から水
Wが常時供給され、水排出口部34から排出されてい
る。水排出口部34の位置は、固定電極板2の上面より
高い位置にあるので、固定電極板2が水中に没する水位
に保持されている。そのため、固定電極板2が空気に接
触する事態が防止されるので、固定電極板2に酸化皮膜
が生成される事態が防止される。また、容器30内に水
Wが連続供給されていることから、常に新鮮な水Wに晒
されることになり、不純物の介在が少なくなることから
この点でも固定電極板2の酸化が抑制される。
【0021】このため、可動電極板4と固定電極板2と
の間の通電が充分に行なわれ、ロスが極めて少なくなる
ことから、電解効率が向上させられる。また、電解洗浄
処理槽1bでは、通路側Taの固定電極板2も容器30
内の水Wに浸漬されているので、電解洗浄処理槽1bで
は、水素の発生もあることから、スパークにより小爆発
が生じたりすることがあるが、可動電極板4と固定電極
板2との接触の際のスパークの発生が防止でき、そのた
め水素の小爆発も防止され、安全が図られる。
【0022】メッキ品Mが電解処理槽1に所定時間浸漬
されると、ハンガーバー3がキャリア10によって上昇
させられ、これにより、図6(c)(d)に示すよう
に、可動電極板4が固定電極板2から離間する。この場
合、図6(c)に示すように、可動電極板4の体積が減
る分水位が減少するが、バルブ36及び水供給口部33
を介して水源35から水Wが常時供給されているので、
図6(d)に示すように、次の可動電極板4の接触まで
に水Wが補給できることから、固定電極板2を空気から
確実に遮断することができる。また、この場合、バルブ
36の調整弁により水量が調整されているので、水Wの
無駄をなくすることができる。
【0023】
【実施例】上記のシステムにおいては、上述もしたよう
に、図2に示すように、電解処理槽1の21個所につい
て、非通路側Tbの固定電極板2に対して容器30を設
け、そのうち、電解処理槽1の2個所(電解洗浄処理槽
1b)については通路側Taの固定電極板2に対しても
容器30を設けた。このシステムにおいて、従来の容器
30を設ける前の全固定電極板2を研磨していた場合
と、本発明を適用して容器30を設け非通路側Tbの固
定電極板2を研磨しない場合との、準備作業に要する時
間の比較を行ない、短縮された時間を実測値から算出し
た。
【0024】亜鉛メッキ処理ラインLAでは、準備作業
が、1か月当り311分(6か月当り1866分)短縮
された。また、ニッケルメッキ処理ラインLNでは、準
備作業が、1か月当り271分(6か月当り1626
分)短縮された。亜鉛メッキ処理ラインLA及びニッケ
ルメッキ処理ラインLNの合計は、6か月当り3492
分となった。これは、ハンガーバー3の処理数に換算す
ると、6か月当り873本の処理数の増加であり、6か
月で9.7日分の処理量の増加になった。1日当りで
は、従来では90本の処理であったが、本実施例では、
97.3本の処理が可能になった。即ち、準備作業の研
磨作業に要していた時間を稼動時間に転化することがで
き、処理効率を大幅に向上させることができた。
【0025】尚、上記実施の形態では、通路側Taの固
定電極板2においては、その一部のみを容器30に収容
したが必ずしもこれに限定されるものではなく、すべて
の固定電極板2を容器30に収容しても良く適宜変更し
て差し支えない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電解処理
槽の電極装置によれば、電解処理槽側の固定電極板を容
器に収納し水に浸漬したので、空気に接触する事態を防
止でき、固定電極板に酸化皮膜が生成される事態を防止
できる。そのため、稼動前の準備工程で、逐一固定電極
板の表面をブラシで研磨する研磨作業が不要になること
から、従来のように作業員が処理槽の上に乗って処理槽
上で行なう煩雑な作業を不要にすることができ、また、
作業員が処理槽内に落ちたりすることや処理液の蒸気の
影響に注意を払わなくても良くなることから、それだ
け、安全の向上を図ることができるとともに作業性を大
幅に向上させることができる。このため、研磨作業に要
していた時間をメッキ処理ステムの稼動時間に転化する
ことができ、メッキ処理効率を大幅に向上させることが
できる。
【0027】また、固定電極板を空気に接触しにくくし
て酸化皮膜が生成される事態を防止できることから、可
動電極板との間の通電を充分に行なわせることができ、
ロスを極めて少なくすることができることから、電解効
率を向上させることができるという効果もある。更にま
た、可動電極板と固定電極板との接触の際のスパークの
発生も防止でき、水素の発生する処理槽での小爆発も防
止できるという効果がある。
【0028】そしてまた、容器内に水を供給する水供給
口部と固定電極板が水中に没する水位に保持するように
水を排出する水排出口部とを設けた場合には、水供給を
調整できるので、固定電極板が空気に接触する事態を確
実に防止でき、固定電極板に酸化皮膜が生成される事態
を防止できる。また、水供給口部に、容器内に水を連続
供給する水源を接続した場合には、容器内の固定電極板
を常に新鮮な水で晒すことができ、不純物の介在も少な
くなることからこの点でも固定電極板の酸化を確実に抑
制することができる。更にまた、水供給口部に、供給さ
れる水の量を調整する調整弁を設けた場合には、調整弁
により水量を調整できるので、水の無駄をなくすること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電解処理槽の電極装
置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電解処理槽の電極装
置が適用されるメッキ処理システムを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電解処理槽の電極装
置をこれがが適用されるメッキ処理システムとともに示
す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る電解処理槽の電極装
置の要部を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電解処理槽の電極装
置を示す図4中A−A線断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る電解処理槽の電極装
置の作用を示す図である。
【図7】従来の電解処理槽の電極装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
S 電極装置 M メッキ品 LA 亜鉛メッキ処理ライン LN ニッケルメッキ処理ライン T 通路 Ta 通路側 Tb 非通路側 1 電解処理槽 1b 電解洗浄処理槽 2 固定電極板 3 ハンガーバー 4 可動電極板 5a,5b 縁部 6 液処理槽 7 ラック 10 キャリア 30 容器 31 固定ボルト 32 端子 33 水供給口部 34 水排出口部 35 水源 36 バルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッキ品を処理する電解処理槽の縁部に
    設けられる固定電極板と、上記電解処理槽に浸漬される
    メッキ品を懸吊するとともに昇降動させられる導電性の
    ハンガーバーに設けられ該ハンガーバーの降下時に上記
    固定電極板に接触させられる可動電極板とを備え、上記
    固定電極板及び可動電極板の接触によりメッキ品に通電
    して電解処理を行なわせる電解処理槽の電極装置におい
    て、 上記電解処理槽側の固定電極板を上開放の絶縁容器に収
    納し、該容器に固定電極板が没する水を入れたことを特
    徴とする電解処理槽の電極装置。
  2. 【請求項2】 上記容器内に水を供給する水供給口部
    と、上記固定電極板の上面より高い位置にあって該固定
    電極板が水中に没する水位に保持するように上記容器か
    ら水を排出する水排出口部とを設けたことを特徴とする
    請求項1記載の電解処理槽の電極装置。
  3. 【請求項3】 上記水供給口部に、容器内に水を連続供
    給する水源を接続したことを特徴とする請求項2記載の
    電解処理槽の電極装置。
  4. 【請求項4】 上記水供給口部に、供給される水の量を
    調整する調整弁を設けたことを特徴とする請求項2また
    は3記載の電解処理槽の電極装置。
JP34025595A 1995-12-27 1995-12-27 電解処理槽の電極装置 Pending JPH09176897A (ja)

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JP34025595A Pending JPH09176897A (ja) 1995-12-27 1995-12-27 電解処理槽の電極装置

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JP (1) JPH09176897A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010189736A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Yao Mekki Kogyo Kk 自動めっき装置

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JP2010189736A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Yao Mekki Kogyo Kk 自動めっき装置

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