JPH09176642A - 含水土壌の粒状化剤および粒状化方法 - Google Patents

含水土壌の粒状化剤および粒状化方法

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JPH09176642A
JPH09176642A JP34116095A JP34116095A JPH09176642A JP H09176642 A JPH09176642 A JP H09176642A JP 34116095 A JP34116095 A JP 34116095A JP 34116095 A JP34116095 A JP 34116095A JP H09176642 A JPH09176642 A JP H09176642A
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soil
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granulating
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JP34116095A
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English (en)
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Tadao Nishitani
忠夫 西谷
Hiroshi Tsuboi
啓史 坪井
Naoyuki Shirane
直之 白根
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OKUMURAGUMI DOBOKU KOGYO KK
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
OKUMURAGUMI DOBOKU KOGYO KK
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水土壌を粒状化することにより、粒状化後
の含水土壌を所定の粒子径および強度を有する粒子状に
細粒化し、運搬等を行う際の取り扱い性に優れると共
に、例えば農園芸用の培土等の資源としての再利用を図
る際に好適な粒状化剤および粒状化方法を提供する。 【解決手段】 水ガラスと、酸性物質と、必要に応じて
多価金属化合物とからなる粒状化剤を用いて含水土壌を
粒状化する。酸性物質は、例えば、ポリアクリル酸およ
び/またはその部分塩からなる。多価金属化合物は、例
えば、塩化カルシウム・二水塩からなる。そして、含水
土壌に上記の水ガラス、酸性物質および多価金属化合物
を混合し、混合物を粒状化する。これにより、含水土壌
が、所定の粒子径および強度を有する粒子状に細粒化さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含水土壌の粒状化
剤および粒状化方法に関するものであり、さらに詳しく
は、含水土壌を粒状化し、例えば農園芸用の培土等の資
源としての再利用を図る際に好適な粒状化剤および粒状
化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば、泥水シールド工法等を
採用した掘削工事においては、掘削孔に掘削泥水を供給
することにより、掘削時に発生する発生土を該掘削泥水
と共に外部に排出している。上記の発生土は、土砂が分
離されて再利用されると共に、残りが泥水として廃棄さ
れる。従って、泥水は、粘土と共に水を多量に含んだス
ラリー状となっている。そして、上記の泥水は、産業廃
棄物として処理しなければならない。このため、運搬等
が行えるように、該泥水を脱水プレスする等して固液分
離を行った後、脱水ケーキ等として得られる汚泥、即
ち、含水土壌に水溶性の高分子等を混合して固化するこ
とが行われている。このような処理方法として、例え
ば、特開昭63-44097号公報には、含水土壌に、凝集性を
有する水溶性の合成高分子物質等と、アルカリ土類金属
の水酸化物等とを混合する方法が開示されている。凝集
状態に保たれ、適度な強度が付与されて固化された含水
土壌は、例えば埋め立て処分場等の所定の廃棄場所に廃
棄される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の固化方法では、含水土壌は細粒化された粒状になら
ない。また、得られる粒状化物の強度が比較的低く、そ
れゆえ、崩壊し易い。従って、運搬等を行う際の取り扱
い性が低下すると共に、該粒状化物を、透水性や酸素透
過性に優れた農園芸用の培土等の資源として有効に活用
(再利用)することができない。このため、得られる粒
状化物の強度が比較的高く、運搬等を行う際の取り扱い
性に優れ、しかも、所定の粒子径に細粒化することによ
り含水土壌の再利用を図ることができる粒状化方法が切
望されている。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、含水土壌を粒状化すること
により、粒状化後の含水土壌を所定の粒子径および強度
を有する粒子状に細粒化し、運搬等を行う際の取り扱い
性に優れると共に、例えば農園芸用の培土等の資源とし
ての再利用を図る際に好適な粒状化剤および粒状化方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記の
目的を達成すべく、含水土壌の粒状化剤および粒状化方
法について鋭意検討した。その結果、水ガラスと、酸性
物質とからなる粒状化剤を用いて含水土壌を粒状化する
ことにより、粒状化後の含水土壌が所定の粒子径および
強度を有する粒子状に細粒化され、運搬等を行う際の取
り扱い性に優れると共に、例えば農園芸用の培土等とし
て有効に活用できることを見い出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0006】即ち、請求項1記載の発明の含水土壌の粒
状化剤は、上記の課題を解決するために、水ガラスと、
酸性物質とからなることを特徴としている。請求項2記
載の発明の含水土壌の粒状化剤は、上記の課題を解決す
るために、請求項1記載の含水土壌の粒状化剤におい
て、上記酸性物質がポリカルボン酸および/またはその
部分塩であることを特徴としている。請求項3記載の発
明の含水土壌の粒状化剤は、上記の課題を解決するため
に、請求項1または2記載の含水土壌の粒状化剤におい
て、多価金属化合物をさらに含むことを特徴としてい
る。
【0007】上記の構成によれば、粒状化後の含水土壌
(以下、粒状化物と称する)が所定の粒子径および強度
を有する粒子状に細粒化(以下、単に細粒化と称する)
される。これにより、上記の粒状化物の運搬等を行う際
の取り扱い性が優れると共に、該粒状化物を、例えば農
園芸用の培土等として有効に活用することができる。即
ち、粒状化物を、資源として再利用することができる。
また、粒状化物を再利用することができるので、環境保
全、省資源、および廃棄場所の延命を図ることができる
と共に、含水土壌の処分費用を低減することができる。
【0008】また、請求項4記載の発明の含水土壌の粒
状化方法は、上記の課題を解決するために、含水土壌に
水ガラスと酸性物質とを混合し、混合物を粒状化するこ
とを特徴としている。請求項5記載の発明の含水土壌の
粒状化方法は、上記の課題を解決するために、含水土壌
に水ガラスと酸性物質と多価金属化合物とを混合し、混
合物を粒状化することを特徴としている。
【0009】上記の方法によれば、粒状化物を細粒化す
ることができる。これにより、上記の粒状化物の運搬等
を行う際の取り扱い性が優れると共に、該粒状化物を、
例えば農園芸用の培土等として有効に活用することがで
きる。即ち、粒状化物を、資源として再利用することが
できる。また、粒状化物を再利用することができるの
で、環境保全、省資源、および廃棄場所の延命を図るこ
とができると共に、含水土壌の処分費用を低減すること
ができる。
【0010】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
かかる粒状化剤および粒状化方法によって粒状化するの
に好適な含水土壌としては、主に粘土やシルトで構成さ
れ、例えば、地中連続壁工法、泥水シールド工法等を採
用した掘削工事での掘削時に発生する発生土を土砂と泥
水とに分離し、該泥水を脱水プレスする等して固液分離
を行った後、脱水ケーキ等として得られる汚泥;建設作
業に伴って発生する泥水を沈殿槽に静置し、沈殿として
得られる汚泥(建設汚泥);掘削残土、軟弱残土等が挙
げられる。そして、上記の含水土壌は、JIS A 1
203(含水比試験方法)に基づいて測定され、「(水
(g) /固形分(g) )×100 」で表される含水比が20%〜
250%の範囲内のものが好ましい。含水比が 250%を超
える含水土壌は、水の含有量(以下、水分量と称する)
が多いので、粒状化剤を多量に用いなければならず、粒
状化剤のコストが高くなり、好ましくない。尚、水分量
が多い含水土壌は、再度、固液分離を行い、水分量を低
減すればよい。また、含水土壌の出所は、上記例示にの
み限定されるものではない。さらに、含水土壌は、粘土
やシルトの他に、ベントナイト等を含有していてもよ
い。
【0011】本発明にかかる水ガラスとしては、1号水
ガラス、2号水ガラス、3号水ガラス、およびこれらの
混合物の何れであってもよく、特に限定されるものでは
ない。含水土壌 100重量部に対する上記水ガラスの使用
量は、 0.2重量部〜30重量部の範囲内が好ましい。水ガ
ラスの使用量が 0.2重量部未満である場合には、粒状化
物を細粒化することができなくなるので好ましくない。
また、水ガラスの使用量を30重量部より多くしても、上
記の範囲内で使用した場合と殆ど効果が変わらない。従
って、過剰に使用した水ガラスが無駄となるので好まし
くない。
【0012】本発明にかかる酸性物質は、水ガラスを中
和することができる物質であればよく、例えば、それ自
身が酸性を示す物質;酸性基を含有する物質;加水分解
によって上記の物質を生じる物質;等が挙げられる。該
酸性物質としては、具体的には、例えば、酢酸、クエン
酸等の比較的低分子量の有機酸、およびその部分塩;硫
酸、塩酸等の無機酸;加水分解によって酢酸を生じるグ
リオキサール;(メタ)アクリル酸、マレイン酸等を
(共)重合して得られる、カルボキシル基を含有する比
較的高分子量の有機酸、およびその部分塩;等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。このうち、カル
ボキシル基を含有する比較的高分子量の有機酸および/
またはその部分塩がより好ましく、ポリアクリル酸およ
び/またはその部分塩が特に好ましい。
【0013】上記のポリアクリル酸および/またはその
部分塩とは、アクリル酸を主成分とする共重合体も含む
ものとする。そして、ポリアクリル酸が共重合体である
場合における共重合成分は、特に限定されるものではな
い。ポリアクリル酸の部分塩としては、例えば、ナトリ
ウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム
塩;アミン塩等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。
【0014】ポリアクリル酸の中和率は、特に限定され
るものではないが、70%以下が好ましく、40%以下がよ
り好ましく、20%以下がさらに好ましい。ポリアクリル
酸の中和率が70%を超える場合には、粒状化物を細粒化
することができなくなるおそれがある。そして、ポリア
クリル酸および/または中和率が70%以下のポリアクリ
ル酸塩のうち、完全酸型であるポリアクリル酸が最も好
ましい。
【0015】ポリアクリル酸および/またはその部分塩
(以下、ポリアクリル酸(塩)と記す)の重量平均分子
量(Mw)は、50,000〜 5,000,000の範囲内が好ましく、 2
00,000〜 1,500,000の範囲内がより好ましい。そして、
重量平均分子量(Mw)が 500,000〜1,200,000 で、かつ、
中和率が40%以下のポリアクリル酸(塩)が最も好まし
い。ポリアクリル酸(塩)の重量平均分子量(Mw)が50,0
00未満である場合には、粒状化物を細粒化することがで
きなくなるので好ましくない。また、ポリアクリル酸
(塩)の重量平均分子量(Mw)が 5,000,000を超える場合
には、粒子のポリアクリル酸(塩)を含水土壌に混合す
ると増粘効果が生じて両者を均一に混合することができ
なくなるので好ましくなく、また、水溶液の状態のポリ
アクリル酸(塩)を含水土壌に混合すると該水溶液の粘
度が高くなり過ぎ、両者を均一に混合することができな
くなるので好ましくない。
【0016】ポリアクリル酸(塩)を水溶液の状態で用
いる場合における該水溶液の粘度は、5cP(センチポア
ズ)〜 5,000cPの範囲内が好ましく、10cP〜 1,000cPの
範囲内がより好ましい。水溶液の粘度が5cP未満である
場合には、粒状化物を細粒化することができなくなるの
で好ましくない。また、水溶液の粘度が 5,000cPを超え
る場合には、含水土壌に水溶液を均一に混合することが
できなくなると共に、粒状化物を細粒化することができ
なくなるので好ましくない。尚、用いるポリアクリル酸
(塩)の重量平均分子量(Mw)にもよるが、水溶液の粘度
を上記の範囲内に設定するには、該水溶液の濃度を 0.5
重量%〜50重量%の範囲内、好ましくは1.0重量%〜15
重量%の範囲内に設定すればよい。
【0017】ポリアクリル酸(塩)を粒子として用いる
場合における該粒子の粒子径は、0.01mm〜2mmの範囲内
が好ましく、0.02mm〜1mmの範囲内がより好ましく、0.
05mm〜 0.5mmの範囲内がさらに好ましい。粒子径が2mm
を超える場合には、粒状化物を細粒化するためには使用
量を多くしなければならないのでコストが高くなり、好
ましくない。さらに、粒子径が0.01mm未満である場合に
は、ポリアクリル酸(塩)を取り扱う際に粉塵が発生し
易くなると共に、該ポリアクリル酸(塩)が吸湿し易く
なる。従って、作業性が低下すると共に、含水土壌に添
加した際に継粉を生じて、細粒化するためには使用量を
多くしなければならないのでコストが高くなり、好まし
くない。
【0018】含水土壌 100重量部に対する上記酸性物質
の使用量は、用いる酸性物質の種類にもよるが、 0.1重
量部〜10重量部の範囲内が好ましい。酸性物質の使用量
が 0.1重量部未満である場合には、粒状化物を細粒化す
ることができなくなるので好ましくない。また、酸性物
質の使用量を10重量部より多くしても、上記の範囲内で
使用した場合と殆ど効果が変わらない。従って、過剰に
使用した酸性物質が無駄となるので好ましくない。尚、
酸性物質を水溶液の状態で用いる場合における上記の使
用量とは、水溶液中の該酸性物質の量(純分)を示す。
【0019】本発明にかかる多価金属化合物としては、
水溶性の化合物が好ましく、具体的には、例えば、塩化
カルシウム(無水物,二水塩,六水塩)、酢酸カルシウ
ム(無水塩,一水塩,二水塩)、硫酸アルミニウム、塩
化アルミニウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄、ポリ塩化ア
ルミニウム等の化合物が挙げられるが、特に限定される
ものではない。このうち、塩化カルシウム・二水塩が特
に好ましい。
【0020】含水土壌 100重量部に対する上記多価金属
化合物の使用量は、用いる多価金属化合物や酸性物質等
の種類にもよるが、 0.1重量部〜10重量部の範囲内が好
ましい。多価金属化合物の使用量が 0.1重量部未満であ
る場合には、粒状化物を細粒化することができなくなる
ので好ましくない。また、多価金属化合物の使用量を10
重量部より多くしても、上記の範囲内で使用した場合と
殆ど効果が変わらない。従って、過剰に使用した多価金
属化合物が無駄となるので好ましくない。
【0021】以上のように、本発明にかかる粒状化剤
は、水ガラスと、酸性物質と、必要に応じて多価金属化
合物とからなっている。次に、上記構成の粒状化剤を用
いて含水土壌を粒状化させる粒状化方法について以下に
説明する。
【0022】先ず、該含水土壌に上記の水ガラス、酸性
物質、および、必要に応じて多価金属化合物を混合す
る。含水土壌に水ガラス、酸性物質および多価金属化合
物を混合する際に用いられる混合機としては、これらの
混合物を混練することなく攪拌・混合することができる
装置が好ましく、例えば、いわゆる遊星運動式または二
軸式で、かつ、上記の混合物に対して剪断力を付与しな
がら攪拌することができるように、攪拌翼の形状が棒状
や釣針状等に形成されている装置が好適である。つま
り、攪拌翼は、攪拌・混合によって移動する混合物の移
動方向に対して、できるだけ直角方向に拡がった形状
が、混練による粒子径の粗大化を抑制することができる
と共に、攪拌翼や装置内壁への混合物の付着を防止する
ことができるので、望ましい。
【0023】このような装置としては、例えば、遊星型
強制ミキサ(プラネタリミキサ)等が挙げられる。上記
の混合機を用いて含水土壌、水ガラス、酸性物質および
多価金属化合物を混合すると共に、攪拌翼によって生じ
る剪断力を用いることにより、混合物を粒子径が 0.1mm
〜50mmの範囲内、好ましくは 0.3mm〜10mmの範囲内であ
る粒子状に細粒化(粒状化)することができる。尚、含
水土壌、水ガラス、酸性物質および多価金属化合物の混
合方法や、混合順序等は、特に限定されるものではな
い。
【0024】また、必要に応じて、上記の粒状化物に生
石灰や石膏等を添加して混合してもよい。両者を混合す
る際に用いられる混合機は、特に限定されるものではな
いが、両者の混合物を混練することなく攪拌・混合する
ことができる装置が好適である。また、このような混合
機を用いて混合する際には、上記含水土壌と水ガラス等
とを混合する際の混合方法ほどに剪断力が掛からないよ
うにすると共に、攪拌翼の回転数を比較的少なくして、
粒状化物の表面に生石灰や石膏等を付着させる(まぶ
す)ように攪拌することが好ましい。これにより、その
表面に生石灰や石膏等がほぼ均一に付着した粒状化物が
得られる。尚、生石灰や石膏等は、その一部が粒状化物
の内部に入り込んでいてもよい。また、粒状化物と生石
灰や石膏等との混合方法は、特に限定されるものではな
い。
【0025】以上のようにして得られる粒状化物は、所
定の粒子径および強度を備えているので、運搬等を行う
際の取り扱い性に優れる。また、粉砕やふるい分け等の
操作を行わなくても、例えば農園芸用の培土等の資源と
しての再利用を図ることができる。また、上記の粒状化
物は、埋設管や構造物等を埋め戻す際の埋め戻し材、人
工砂等としての遮断層材、のり面に吹き付けて該のり面
を加工する植生基材、土壌改良材、路盤材料、保水材、
透水材、水質改善材等に用いることができる。さらに、
粒状化物を再利用することができるので、環境保全、省
資源、および廃棄場所の延命を図ることができると共
に、含水土壌の処分費用を低減することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。
【0027】〔実施例1〕泥水シールド工法を採用した
掘削工事によって発生した泥水を脱水プレスすることに
より、含水土壌を得た。含水土壌の含水比は、84%であ
った。そして、混合機として、釣針状のフック型攪拌翼
を備えたプラネタリ式混合機(株式会社土木試験機製作
所製・M−20型)を用いた。
【0028】該混合機に上記の含水土壌5kgを仕込み、
該含水土壌を 160 rpmで攪拌しながら、3号水ガラス50
gと、重量平均分子量(Mw)が 800,000、中和率が0%、
粒子径が0.05mm〜0.25mmの範囲内である粒子状のポリア
クリル酸(酸性物質)25gと、塩化カルシウム・二水塩
(多価金属化合物)25gとを含水土壌に少しずつ添加・
混合して細粒化した。含水土壌に対する3号水ガラスの
割合、即ち、使用量は、 1.0重量%である。含水土壌に
対するポリアクリル酸の使用量(割合)は、 0.5重量%
である。含水土壌に対する塩化カルシウム・二水塩の使
用量(割合)は、 0.5重量%である。
【0029】以上の操作により、粒状化物である細粒化
物を得た。得られた細粒化物は、粒子径が 0.3mm〜15mm
の範囲内であり、平均粒子径が1mmであった。主な粒状
化条件、および、細粒化物の粒子径を表1に示す。
【0030】〔実施例2〕実施例1において用いた塩化
カルシウム・二水塩を用いない以外は、実施例1の操作
と同様の操作を行うことにより、粒状化物である細粒化
物を得た。得られた細粒化物は、粒子径が 0.5mm〜30mm
の範囲内であり、平均粒子径が2mmであった。主な粒状
化条件、および、細粒化物の粒子径を表1に示す。
【0031】〔実施例3〕実施例1において用いた塩化
カルシウム・二水塩の代わりに、酢酸カルシウムを、含
水土壌に対する酢酸カルシウムの使用量(割合)が 0.5
重量%となるように用いた以外は、実施例1の操作と同
様の操作を行うことにより、粒状化物である細粒化物を
得た。得られた細粒化物は、粒子径が 0.5mm〜20mmの範
囲内であり、平均粒子径が2mmであった。主な粒状化条
件、および、細粒化物の粒子径を表1に示す。
【0032】〔実施例4〕実施例1において用いたポリ
アクリル酸の代わりに、重量平均分子量(Mw)が 1,400,0
00、中和率が0%、粒子径が 0.1mm〜0.45mmの範囲内で
ある粒子状のポリアクリル酸(酸性物質)25g(含水土
壌に対して 0.5重量%)を用いた以外は、実施例1の操
作と同様の操作を行うことにより、粒状化物である細粒
化物を得た。得られた細粒化物は、粒子径が 1.0mm〜25
mmの範囲内であり、平均粒子径が3mmであった。主な粒
状化条件、および、細粒化物の粒子径を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】〔実施例5〕実施例1の混合機と同一の混
合機に、含水比が84%の含水土壌5kgを仕込み、該含水
土壌を 160 rpmで攪拌しながら、3号水ガラス50gと、
塩化カルシウム・二水塩25gとを含水土壌に添加・混合
すると共に、重量平均分子量(Mw)が 800,000、中和率が
40%であるポリアクリル酸(ナトリウム)(酸性物質)
の5重量%水溶液を、含水土壌に対するポリアクリル酸
(ナトリウム)の使用量(割合)が0.5重量%となるよ
うに、該含水土壌に少しずつ添加・混合して細粒化し
た。上記水溶液の粘度は、 350cPであった。含水土壌に
対する3号水ガラスの使用量(割合)は、 1.0重量%で
ある。含水土壌に対する塩化カルシウム・二水塩の使用
量(割合)は、 0.5重量%である。
【0035】以上の操作により、粒状化物である細粒化
物を得た。得られた細粒化物は、粒子径が 0.3mm〜50mm
の範囲内であり、平均粒子径が2mmであった。主な粒状
化条件、および、細粒化物の粒子径を表2に示す。
【0036】〔実施例6〕実施例5において用いたポリ
アクリル酸(ナトリウム)水溶液の代わりに、重量平均
分子量(Mw)が 800,000、中和率が0%であるポリアクリ
ル酸の5重量%水溶液を、含水土壌に対するポリアクリ
ル酸の使用量(割合)が 0.5重量%となるように用いた
以外は、実施例5の操作と同様の操作を行うことによ
り、細粒化物を得た。上記水溶液の粘度は、40cPであっ
た。得られた細粒化物は、粒子径が 0.3mm〜10mmの範囲
内であり、平均粒子径が1mmであった。主な粒状化条
件、および、細粒化物の粒子径を表2に示す。
【0037】〔実施例7〕実施例1の混合機と同一の混
合機に、含水比が 178%の含水土壌5kgを仕込み、該含
水土壌を 160 rpmで攪拌しながら、3号水ガラス50gを
含水土壌に添加・混合すると共に、グリオキサール(酸
性物質)の40重量%水溶液を、含水土壌に対するグリオ
キサールの使用量(割合)が 0.8重量%となるように、
該含水土壌に少しずつ添加・混合して細粒化した。含水
土壌に対する3号水ガラスの使用量(割合)は、 1.0重
量%である。
【0038】以上の操作により、粒状化物である細粒化
物を得た。得られた細粒化物は、粒子径が 0.5mm〜30mm
の範囲内であり、平均粒子径が2mmであった。主な粒状
化条件、および、細粒化物の粒子径を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】〔比較例1〕実施例1において用いたポリ
アクリル酸の代わりに、重量平均分子量(Mw)が30,000、
中和率が0%、粒子径が0.05mm〜0.25mmの範囲内である
粒子状のポリアクリル酸を含水土壌に対して 0.5重量%
用いた以外は、実施例1の操作と同様の操作を行った。
しかしながら、細粒化物を得ることができなかった。主
な粒状化条件を表3に示す。
【0041】〔比較例2〕実施例1において用いたポリ
アクリル酸の代わりに、重量平均分子量(Mw)が 800,00
0、中和率が 100%、粒子径が0.05mm〜0.25mmの範囲内
である粒子状のポリアクリル酸ナトリウムを含水土壌に
対して 0.5重量%用いた以外は、実施例1の操作と同様
の操作を行った。しかしながら、細粒化物を得ることが
できなかった。主な粒状化条件を表3に示す。
【0042】〔比較例3〕実施例5において用いたポリ
アクリル酸(ナトリウム)の5重量%水溶液の代わり
に、重量平均分子量(Mw)が 800,000、中和率が 100%で
あるポリアクリル酸ナトリウムの5重量%水溶液を、含
水土壌に対するポリアクリル酸ナトリウムの使用量(割
合)が 0.5重量%となるように用いた以外は、実施例5
の操作と同様の操作を行った。上記水溶液の粘度は、 6
00cPであった。しかしながら、細粒化物を得ることがで
きなかった。主な粒状化条件を表3に示す。
【0043】〔比較例4〕実施例1において用いた含水
土壌の代わりに、含水比が 300%の含水土壌5kgを用い
ると共に、同実施例において用いた水ガラスの割合を、
1.0重量%から30重量%に変更し、ポリアクリル酸の割
合を、 0.5重量%から10重量%に変更し、塩化カルシウ
ム・二水塩の割合を、 0.5重量%から10重量%に変更し
た以外は、実施例1の操作と同様の操作を行った。しか
しながら、細粒化物を得ることができなかった。主な粒
状化条件を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の含水土壌の粒状
化剤は、以上のように、水ガラスと、酸性物質とからな
る構成である。本発明の請求項2記載の含水土壌の粒状
化剤は、以上のように、上記酸性物質がポリカルボン酸
および/またはその部分塩である構成である。本発明の
請求項3記載の含水土壌の粒状化剤は、以上のように、
多価金属化合物をさらに含む構成である。
【0046】これにより、粒状化後の含水土壌が所定の
粒子径および強度を有する粒子状に細粒化されるので、
該含水土壌の運搬等を行う際の取り扱い性が優れると共
に、含水土壌を、例えば農園芸用の培土等の資源として
有効に活用(再利用)することができるという効果を奏
する。また、粒状化物を再利用することができるので、
環境保全、省資源、および廃棄場所の延命を図ることが
できると共に、含水土壌の処分費用を低減することがで
きるという効果も併せて奏する。
【0047】また、本発明の請求項4記載の含水土壌の
粒状化方法は、以上のように、含水土壌に水ガラスと酸
性物質とを混合し、混合物を粒状化する方法である。本
発明の請求項5記載の含水土壌の粒状化方法は、以上の
ように、含水土壌に水ガラスと酸性物質と多価金属化合
物とを混合し、混合物を粒状化する方法である。
【0048】これにより、粒状化後の含水土壌を所定の
粒子径および強度を有する粒子状に細粒化することがで
きるので、該含水土壌の運搬等を行う際の取り扱い性が
優れると共に、含水土壌を、例えば農園芸用の培土等の
資源として有効に活用(再利用)することができるとい
う効果を奏する。また、粒状化物を再利用することがで
きるので、環境保全、省資源、および廃棄場所の延命を
図ることができると共に、含水土壌の処分費用を低減す
ることができるという効果も併せて奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09K 103:00 (72)発明者 白根 直之 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 株式会社日本触媒内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水ガラスと、酸性物質とからなることを特
    徴とする含水土壌の粒状化剤。
  2. 【請求項2】上記酸性物質がポリカルボン酸および/ま
    たはその部分塩であることを特徴とする請求項1記載の
    含水土壌の粒状化剤。
  3. 【請求項3】多価金属化合物をさらに含むことを特徴と
    する請求項1または2記載の含水土壌の粒状化剤。
  4. 【請求項4】含水土壌に水ガラスと酸性物質とを混合
    し、混合物を粒状化することを特徴とする含水土壌の粒
    状化方法。
  5. 【請求項5】含水土壌に水ガラスと酸性物質と多価金属
    化合物とを混合し、混合物を粒状化することを特徴とす
    る含水土壌の粒状化方法。
JP34116095A 1995-12-27 1995-12-27 含水土壌の粒状化剤および粒状化方法 Pending JPH09176642A (ja)

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