JPH09176088A - ポリグリセリンヘテロポリ脂肪酸エステル及びそれを含有する組成物 - Google Patents

ポリグリセリンヘテロポリ脂肪酸エステル及びそれを含有する組成物

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JPH09176088A
JPH09176088A JP35101295A JP35101295A JPH09176088A JP H09176088 A JPH09176088 A JP H09176088A JP 35101295 A JP35101295 A JP 35101295A JP 35101295 A JP35101295 A JP 35101295A JP H09176088 A JPH09176088 A JP H09176088A
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acid
acid ester
diglycerol
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Yuji Sakai
裕二 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 二種以上の脂肪酸とポリグリセリンのヘテロ
エステル及びそれを含有する化粧料等の組成物。 【効果】 本発明のポリグリセリンヘテロエステルは乳
化力、安全性、吸収促進効果、安定性に優れるので、化
粧料、医薬品、食品などの基剤、活性剤等に大変有益で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規ポリグリセリン
のヘテロポリ脂肪酸エステル及びそれを含有する組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】グリセリン骨格は適度な親水性を有し安
全性にも優れる構造でもあるため、化粧料、医薬品をは
じめとする各種の原料の重要な出発物質となっている。
これより誘導される物質としては、油脂としては、グリ
セリンの脂肪酸トリエステル、ジグリセリンの脂肪酸テ
トラエステル、トリグリセリンの脂肪酸ヘサエステルな
どがあり、界面活性剤としては、グリセリンのモノ脂肪
酸エステル、ジグリセリンのモノ脂肪酸エステル、脂肪
酸ジエステル、トリグリセリンの脂肪酸モノエステル、
脂肪酸ジエステル等が挙げられる。しかしながらこれら
は、脂肪酸組成に於いては単一の組成であり、何れもホ
モエステルである。
【0003】一方、各種オイル基剤や界面活性剤に於い
ては部分的な分子特性が物性に寄与していることは知ら
れているが、ホモエステルとヘテロエステルの構造の差
が物性にどの様に作用するかと言うことは知られていな
いし推測することもできない。
【0004】更に、上記のグリセリン骨格を有する基剤
や活性剤について、その物性を変化させることは常に望
まれていた。又、上記のような理由から、新規構造と新
規物性を有するグリセリン誘導体が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下行われたものであり、化粧料や医薬品の剤形化に好
適な、新規グリセリン誘導体を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこの様な状
況に鑑み、剤形化に好適な新規グリセリン誘導体を求め
て鋭意研究を重ねた結果、後記一般式(I)に示すポリ
グリセリンのヘテロポリ脂肪酸エステルにその様な作用
を見いだし発明を完成させた。以下、本発明について詳
細に説明する。
【0007】(1)本発明のポリグリセリンのヘテロポ
リ脂肪酸エステル 本発明の化合物である、ポリグリセリンのヘテロポリ脂
肪酸エステルは次の一般式(I)に表される構造を有し
ている。
【0008】
【化2】 (但し、式中Rはそれぞれ異なっていても同じでも良
い、水素原子、アルキルカルボニル基、アルケニルカル
ボニル基を表し、Rの少なくとも2つがアルキルカルボ
ニル基又はアルケニルカルボニル基であり、且つ、アル
キルカルボニル基又はアルケニルカルボニル基は少なく
とも異なった二種が一分子内に存在するものとする。
又、nは整数を表す。)
【0009】本発明に於いて、グリセリンの重合度を表
すnは、ワックス或いは油剤及び親油性界面活性剤とし
て用いる場合は、0〜5が好ましく、0〜4がより好ま
しく、0〜3が更に好ましい。又、親水性活性剤として
用いる場合は、5〜20が好ましく、6〜17がより好
ましく、7〜15が更に好ましい。又、遊離の水酸基の
数は一分子当たり、油剤或いはワックスとしては、0〜
2が好ましく、0ないしは1が更に好ましい。親油性界
面活性剤としては、一分子当たりの親水基の数は、1〜
5が好ましく、1〜4がより好ましく、1〜3が更に好
ましい。親水性界面活性剤としては、一分子当たりの水
酸基の数は6個以上が好ましく、8個以上がより好まし
く、10個以上が更に好ましい。水酸基の上限は40個
程度である。
【0010】本発明の化合物は既知のグリセリン誘導体
より、公知の方法により、合成することが出来る。例え
ば、既に市販されているジグリセリン、トリグリセリ
ン、テトラグリセリン、デカグリセリン等のポリグリセ
リン類に、混合脂肪酸に塩化チオニル等を反応させて得
た酸クロライドをトリエチルアミン等のアルカリの存在
下、緩和な条件で反応させれば容易に得られる。このも
のはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等の通常の分
離手段を用いて容易に精製することが出来る。
【0011】更にこれと同様に、最初少量の単独の脂肪
酸の塩化物でポリグリセリンを処理した後、残った水酸
基を別の脂肪酸の塩化物で処理すれば同様に本発明のポ
リグリセリンのヘテロポリ脂肪酸エステルが得られる。
【0012】更に既に市販されている、ジグリセリルモ
ノオレートやトリグリセリルジイソステアレート等の水
酸基を有するポリグリセリンホモ脂肪酸エステルの遊離
水酸基を別の脂肪酸の塩化物で処理すればやはり同様に
本発明のポリグリセリンのヘテロポリ脂肪酸エステルを
得ることが出来る。
【0013】本発明のポリグリセリンのヘテロポリ脂肪
酸エステルに用いる脂肪酸としては、化粧料や医薬組成
物の基剤として用いられているエステルの構成脂肪酸或
いは脂肪酸そのものであれば特段の限定を受けずに用い
ることが出来る。かかる脂肪酸としては、例えば、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、ペンタデカン酸等の直鎖脂肪酸、イソステア
リン酸、イソパルミチン酸、2−エチルヘキサン酸等の
分岐脂肪酸、リノール酸、リノレイン酸、オレイン酸等
の不飽和脂肪酸等が挙げられ、これらの内好ましいもの
としては、ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、
ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、イソパル
ミチン酸、オレイン酸が挙げられ、更に好ましいものと
しては、オレイン酸及びイソステアリン酸が挙げられ
る。
【0014】本発明の一般式(I)に表される化合物を
具体的に例示するならば、次のようなものが挙げられ
る。ジイソステアリン酸ジオレイン酸ジグリセロール
(化合物1)、モノオレイン酸トリイソステアリン酸ジ
グリセロール(化合物2)、モノイソステアリン酸トリ
オレイン酸ジグリセロール(化合物3)、モノイソステ
アリン酸モノオレイン酸ジグリセロール(化合物4)、
ジイソステアリン酸モノオレイン酸トリグリセロール
(化合物5)、ジイソステアリン酸ジオレイン酸トリグ
リセロール(化合物6)、ジイソステアリン酸テトラオ
レイン酸トリグリセロール(化合物7)、モノイソステ
アリン酸モノオレイン酸トリグリセロール(化合物
8)、モノステアリン酸トリベヘン酸ジグリセロール
(化合物9)、モノステアリン酸トリミリスチン酸ジグ
リセロール(化合物10)、モノステアリン酸トリパル
ミチン酸ジグリセロール(化合物11)、モノステアリ
ン酸トリラウリン酸ジグリセロール(化合物12)、モ
ノオレイン酸トリラウリン酸ジグリセロール(化合物1
3)、モノオレイン酸モノイソステアリン酸ヘプタグリ
セロール(化合物14)、モノオレイン酸モノイソステ
アリン酸デカグリセロール(化合物15)
【0015】(2)本発明の組成物 本発明の組成物の種類としては、非イオン性界面活性剤
を用いるものであれば特段の限定を受けずに適用でき
る。この様な組成物としては、例えば、化粧料、医薬
品、食品、ペイント、プラスチック等が例示できる。化
粧料、医薬品、食品に於いては、一般式(I)に表され
る化合物は非イオン界面活性剤或いは油剤、ワックス等
の基剤として含有できる。又、ペイントやプラスチック
に於いては、界面活性剤、表面処理剤、可塑剤として含
有できる。以下これらの例について詳細に説明する。
【0016】(2−1)化粧料 本発明の化粧料は一般式(I)に表される化合物を含有
することを特徴とする。一般式(I)に表される化合物
は、非イオン界面活性剤或いは油剤やワックスなどの基
剤として含有される。非イオン界面活性剤としては、従
来にない乳化特性を有し、従来では得られなかった安定
な乳化物を提供することが出来る。又、基剤としては、
密着性、しっとり感、べたつきの無さなどの官能の特性
を調整するのに好適であり、この特性を生かして化粧崩
れのしにくい化粧料や厚ぼったさの無い化粧料が提供で
きる。
【0017】本発明の化粧料は、一般式(I)に表され
る化合物以外に通常化粧料で用いられている任意成分を
含有することが出来る。この様な任意成分としては、例
えば、ワセリンやマイクロクリスタリンワックス等のよ
うな炭化水素類、ホホバ油やゲイロウ等のエステル類、
牛脂、オリーブ油等のトリグリセライド類、セタノー
ル、オレイルアルコール等の高級アルコール類、ステア
リン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリンや1,3−
ブタンジオール等の多価アルコール類、非イオン界面活
性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性
界面活性剤、エタノール、カーボポール等の増粘剤、防
腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉体類等が挙げ
られる。又、化粧料の種類としては、特段の限定を受け
ず、例えば、クリーム、乳液、化粧水、パックなどの基
礎化粧料、ファウンデーション、チークカラー、アイカ
ラー、眉墨、口紅、マスカラ、ネイルエナメル、ネイル
リムーバー等のメークアップ化粧料、シャンプー、リン
ス、ヘアクリーム、ヘアトニック等のヘアー化粧料、石
鹸、ボディーシャンプー、洗顔料等の洗浄料、浴用剤等
が例示できる。本発明の化粧料における、一般式(I)
に表される化合物の好ましい含有量は、剤形によっても
異なるが、後記の如く安全性に優れるため高濃度でも配
合でき、0.01〜90重量%が好ましく、0.1〜7
0重量%がより好ましく、1〜60重量%が更に好まし
い。本発明の化粧料は、これらの成分を通常の方法で処
理することにより製造できる。
【0018】(2−2)医薬組成物 本発明の医薬組成物は、一般式(I)に表される化合物
を含有することを特徴とする。一般式(I)に表される
化合物は、非イオン界面活性剤或いは油剤やワックスな
どの基剤として含有される。非イオン界面活性剤として
は、従来にない乳化特性を有し、従来では得られなかっ
た安全で安定な乳化物或いは可溶化物を提供することが
出来る。又、基剤としては、例えば、体温付近での溶け
易さを有する坐剤基剤等が提供できる。又、可塑剤とし
て被覆剤とともに用いると柔軟性のある腸溶被膜などが
提供できる。本発明の医薬組成物は、一般式(I)に表
される化合物以外に、薬効成分及び通常の医薬組成物で
用いられている製剤化の為の任意成分を含有することが
出来る。この様な任意成分としては、例えば、賦形剤、
結合剤、被覆剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊剤、増量剤、矯
味矯臭剤、乳化・可溶化・分散剤、安定剤、pH調整
剤、等張剤等が挙げられる。
【0019】(2−3)その他の組成物 食品組成物に於いても、化粧料や医薬品と同様に扱うこ
とが出来る。これは、後記に示す様に本発明の一般式
(I)に表される化合物の安全性が高いためである。そ
の使用用途としては、例えば乳化・分散剤として用いた
り、ガムの可塑剤として用いることが出来る。ペイント
や塗料に於いては可塑剤或いは粉体、顔料の処理剤、分
散剤、被膜の改質材として用いることが出来る。プラス
チックに於いては可塑剤、表面処理剤、離型剤等として
用いることが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に例を挙げながら、発明の実
施の形態について詳細に説明するが、本発明がこれらの
例のみに限定を受けないことは言うまでもない。
【0021】(例1)製造例 イソステアリン酸568gを5lの塩化メチレンに溶解
し、これに大過剰の塩化チオニルを室温で4時間反応さ
せ減圧溜去し、これをトリエチルアミン3lと塩化メチ
レン3lの混合溶媒に166gのジグリセリンを溶解し
た中に滴下した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、(溶出溶媒;ヘキサン:ジエチルエーテル:
メタノール.0100:0:0:→0:100:0→
0:50:50)モノイソステアリン酸ジグリセリロー
ル(中間体1)、ジイソステアリン酸ジグリセロール
(中間体2)、トリイソステアリン酸ジグリセロール
(中間体3)、テトライソステアリン酸ジグリセロール
をそれぞれ32g、46g、76g、210g得た。中
間体1の30gを塩化メチレンとトリエチルアミンの等
量混合液2lに溶解させ、これにオレイン酸30gと大
過剰の塩化チオニルから誘導したオレイン酸塩化物を滴
下し反応させ、精製して、モノイソステアリン酸トリオ
レイン酸ジグリセロール(化合物3)、モノイソステア
リン酸モノオレイン酸ジグリセロール(化合物4)をそ
れぞれ25g、1g得た。又、中間体2の40gを同様
に60gのオレイン酸から誘導したオレイン酸塩化物で
処理し、精製しジイソステアリン酸ジオレイン酸ジグリ
セロール(化合物1)を51g得た。中間体3の60g
を同様に60gのオレイン酸から誘導した酸塩化物で処
理し56gのモノオレイン酸トリイソステアリン酸ジグ
リセロール(化合物2)を得た。これらのものはNM
R、IRによって構造を確認した。即ち、酸素に隣接す
る炭素のプロトン数とカルボニル基に隣接する炭素のプ
ロトン数の比よりエステル価を確認し、不飽和結合の炭
素のプロトン数よりオレイン酸の数を確認した。
【0022】(例2)製造例 100gのトリグリセリンとイソステアリン酸10gを
同様に処理し12gのモノイソステアリン酸トリグリセ
ロールを得た。これに3gのオレイン酸を同様に処理し
4gのモノイソステアリン酸モノオレイン酸トリグリセ
ロール(化合物8)を得た。同定は例1と同様に行っ
た。
【0023】(例3)製造例 300gのジイソステアリン酸トリグリセロール(エメ
レスト2452:ヘンケル・コーポレーション製)と2
50gのオレイン酸を例1と同様に処理し、ジイソステ
アリン酸モノオレイン酸トリグリセロール(化合物
5)、ジイソステアリン酸ジオレイン酸トリグリセロー
ル(化合物6)、ジイソステアリン酸テトラオレイン酸
トリグリセロール(化合物7)をそれぞれ72g、91
g、128g得た。同定は例1、例2と同様に行った。
【0024】(例4)製造例 100gのモノステアリン酸ジグリセロール(ニッコー
ルDGMS:日本サーファクタント社製)を400gの
ベヘン酸で同様に処理し、153gのモノステアリン酸
トリベヘン酸ジグリセロール(化合物9)を得た。同定
は同様に行った。
【0025】(例5)100gのモノステアリン酸ジグ
リセロール(ニッコールDGMS:日本サーファクタン
ト社製)を400gのミリスチン酸で同様に処理し、1
36gのモノステアリン酸トリミリスチン酸ジグリセロ
ール(化合物10)を得た。同定は同様に行った。
【0026】(例6)製造例 100gのモノステアリン酸ジグリセロール(ニッコー
ルDGMS:日本サーファクタント社製)を400gの
パルミチン酸で同様に処理し、99gのモノステアリン
酸トリパルミチン酸ジグリセロール(化合物11)を得
た。同定は同様に行った。
【0027】(例7)製造例 100gのモノステアリン酸ジグリセロール(ニッコー
ルDGMS:日本サーファクタント社製)を400gの
ラウリン酸で同様に処理し、142gのモノステアリン
酸トリラウリン酸ジグリセロール(化合物12)を得
た。同定は同様に行った。
【0028】(例8)製造例 100gのモノオレイン酸ジグリセロール(ニッコール
DGMO−C:日本サーファクタント社製)を400g
のラウリン酸で同様に処理し、121gのモノステアリ
ン酸トリラウリン酸ジグリセロール(化合物13)を得
た。同定は同様に行った。
【0029】(例9)製造例 100gのヘプタグリセリンを10gのイソステアリン
酸で同様の処理をし、14gのモノイソステアリン酸ヘ
プタグリセロールを得、これを5gのオレイン酸で同様
の処理をしモノイソステアリン酸ヘプタグリセロールを
7g(化合物14)得た。同定は同様に行った。
【0030】(例10)製造例 100gのデカグリセリンを5gのイソステアリン酸で
同様の処理をし、19gのモノイソステアリン酸デカグ
リセロールを得、これを2gのオレイン酸で同様の処理
をしモノイソステアリン酸ヘプタグリセロールを11g
(化合物15)得た。同定は同様に行った。
【0031】(例11)配合例 以下に示す処方に従ってクリームを作成した。即ち、A
部を室温で混練りし、これに予め80℃に加温しておい
たB部を加え希釈し、これにやはり予め80℃に加温し
ておいたC部を徐々に加え乳化し攪拌冷却しクリームを
得た。 A 化合物8 4 重量部 70%マルチトース水溶液 10 重量部 1,3−ブタンジオール 5 重量部 メチルパラベン 0.3重量部 ブチルパラベン 0.1重量部 B 流動パラフィン 30 重量部 C 水 50.6重量部
【0032】(例12)配合例 以下に示す処方に従ってリップカラーを作成した。即
ち、A部を予めボールミルで分散しておき、これとB部
を併せて90℃で加熱溶解し金型に流し込んで冷却固化
させて取り出し、容器に装着してリップカラーを得た。 A 化合物1 30 重量部 ベンガラ 5 重量部 黄色酸化鉄 4 重量部 黄色4号アルミニウムレーキ 4 重量部 虹彩箔 2 重量部 B カルナウバワックス 15 重量部 モクロウ 15 重量部 ポリエチレン粉末 5 重量部 マイクロクリスタリンワックス 5 重量部 スクワラン 10 重量部
【0033】(例13)配合例 以下に示す処方に従って坐剤を作成した。即ち、処方成
分を90℃で加熱溶解し金型に流し込み冷却固化させて
坐剤を得た。 化合物2 20 重量部 化合物10 20 重量部 化合物11 5 重量部 化合物12 5 重量部 化合物13 5 重量部 ウィテップゾルE75 40 重量部 インドメタシン 5 重量部
【0034】
【実施例】
実施例1 急性毒性 ICRマウス1群5匹を用いて、本発明の化合物の急性
毒性を求めた。即ち、2g/Kgの化合物を10%の濃
度で1%CMC水溶液に分散させ経口投与し、投与後1
4日に生死を判定した。結果は、何れの動物も生存し本
発明の化合物の毒性が極めて低いことが実証された。
【0035】実施例2 局所毒性 ハートレー系白色種モルモット(雄性、300〜400
g)1群6匹を用いて本発明の化合物1〜15の経皮で
の局所毒性を調べた。即ち、実施例1と同じサンプルを
0.05mlづつ24時間クローズドパッチしパッチ除
去後皮膚反応をドレーズの基準(−:無反応、+:陽性
反応、++:浮腫反応)で観察した。結果は何れの動物
の何れのサンプルも無反応であり、本発明の化合物の安
全性の高さが証明された。
【0036】実施例3 溶血性試験 化合物14及び15をヘパリン加血液に0.01%加
え、遠心分離し血漿における血色素の溶出を観察し溶血
性を見たが、血色素の溶出は観察されず溶血性がないこ
とが証明された。
【0037】実施例4 安定性試験 例11のクリームと例11のクリームの化合物8をジイ
ソステアリン酸トリグリセロールに置き換えたもの(比
較例1)、例1と同様にトリグリセリンとオレイン酸よ
り合成したジオレイン酸トリグリセロールに置換したも
の(比較例2)、ジイソステアリン酸トリグリセロール
とジオレイン酸トリグリセロールの等量混合物に置換し
たもの(比較例3)と共に40℃の恒温室において安定
性を調べた。結果は例11のクリームのみが2ヶ月間安
定であり、比較例1〜3は何れも1ヶ月は安定であった
が2ヶ月目には分離していた。本発明の化合物により乳
化物の安定性が向上していることが明白である。
【0038】実施例5 化粧持ちのテスト 例12のリップカラーについて専門パネラー3名を用い
て化粧持ちを調査した。比較例としては、化合物1をテ
トラオレイン酸ジグリセロールに置換したもの(比較例
4)、テトライソステアリン酸ジグリセロールに置換し
たもの(比較例5)、テトラオレイン酸ジグリセロール
とテトライソステアリン酸ジグリセロールの等量混合物
に置換したもの(比較例6)を用いた。化粧持ちの良さ
の平均順位は、例12が1.0、比較例4が3.0、比
較例5が3.7、比較例6が2.3であり、本発明の一
般式(I)に表される化合物が化粧持ちの向上に優れた
寄与をしていることが判る。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、化粧料や医薬品の剤形
化に好適な、新規グリセリン誘導体を提供することがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)に表されるポリグリセリン
    のヘテロポリ脂肪酸エステル。 【化1】 (但し、式中Rはそれぞれ異なっていても同じでも良
    い、水素原子、アルキルカルボニル基、アルケニルカル
    ボニル基を表し、Rの少なくとも2つがアルキルカルボ
    ニル基又はアルケニルカルボニル基であり、且つ、アル
    キルカルボニル基又はアルケニルカルボニル基は少なく
    とも異なった二種が一分子内に存在するものとする。
    又、nは整数を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)中、nが0〜5であり、R
    がラウロイル基、ステアロイル基、パルミトイル基、ミ
    リストイル基、ベヘノイル基、イソステアロイル基、イ
    ソパルミトイル基、オレオイル基から選ばれる二種以上
    である、請求項1記載のポリグリセリンのヘテロポリ脂
    肪酸エステル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポリグリセリンの
    ヘテロポリ脂肪酸エステルを含有する組成物。
  4. 【請求項4】 用途が化粧料であることを特徴とする請
    求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 ポリグリセリンのヘテロポリ脂肪酸エス
    テルの含有量が0.1〜50重量%である、請求項3又
    は4記載の組成物。
JP35101295A 1995-12-25 1995-12-25 ポリグリセリンヘテロポリ脂肪酸エステル及びそれを含有する組成物 Pending JPH09176088A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005039516A1 (ja) * 2003-10-15 2005-05-06 Kose Corporation 油性固形化粧料

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