JPH09176042A - 免疫調節組成物 - Google Patents

免疫調節組成物

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JPH09176042A
JPH09176042A JP8273737A JP27373796A JPH09176042A JP H09176042 A JPH09176042 A JP H09176042A JP 8273737 A JP8273737 A JP 8273737A JP 27373796 A JP27373796 A JP 27373796A JP H09176042 A JPH09176042 A JP H09176042A
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epitope
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な免疫応答調節剤の提供。 【解決手段】 下記成分を含んで成る組成物であって、
哺乳類宿主が応答し、そして移植抗原に結合できるアグ
レトープ及びエピトープを含んで成る第1抗原の100
個よりも多くないアミノ酸の免疫優性配列の第1ドメイ
ンを含んで成る第1分子を含んで成り、ここで前記配列
が突然変異されており、又は前記ドメインが前記第1抗
原以外の分子の第2エピトープ部位又は前記第1抗原の
天然配列以外により結合された前記第1抗原のエピトー
プ部位に結合されており、又は少なくとも1種の分子が
移植抗原の多型性領域の配列を有する100個よりも多
くないアミノ酸を含んで成り、これによって、前記組成
物は前記第1抗原の前記エピトープに対する哺乳類宿主
の免疫応答を調節するのに有用であることを特徴とする
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】免疫学における方法及び組成
物に関し、ここで免疫系は、特定の移植抗原及びT−細
胞に対して活性化又は不活性化され得る。その方法及び
組成物は、予防接種、器官移植、自己免疫疾患、病原感
染、及び免疫系を含む他の健康状態の情況を含む。
【0002】
【従来の技術】脊椎動物は、広範囲の種類の障害、ウィ
ルス及びウィルス性微生物、たとえば細菌及び菌類によ
る悪性、遺伝的疾患、悪性及び種々の毒素の効果に対し
て自身を保護するために複雑なシステムを発育して来
た。そのシステムは、非自己とは異なるような自己を認
識する能力に基づいて進化して来た。広範囲の種類の防
御機構は、食作用、溶菌(たとえば補体介在又はペルホ
リン介在の)、キラーT−細胞、たとえば細胞障害−T
−リンパ球、天然のキラー細胞、抗体依存性細胞障害細
胞及び同様のものを含む。種々のタイプの細胞が異なっ
た機構を有し、それによって侵入物又は内因性疾患細胞
が除去され得る。
【0003】免疫防御機構のキイーは、T−細胞であ
る。T−細胞は、それらがそれらの天然の宿主に関連す
る1又は少数の特異的移植抗原に対する抗原に応答する
ことに制限されることが見出された。イン・ビトロで、
1つのハプロタイプの宿主からのT−細胞は、異なった
ハプロタイプの宿主の移植抗原に対する抗原に応答す
る。そのT−細胞レセプターのレパートリーはB−細胞
免疫グロブリンのレパートリーよりも狭いように思われ
る。さらに、抗原に直接的に結合するよりもむしろ、そ
のT−細胞レセプターは、抗原エピトープ及び移植抗原
に対する同時結合を必要とするように思われる。
【0004】移植抗原は2種のクラス、すなわちクラス
IおよびクラスIIに分割され、ここでクラスIの抗原は
宿主細胞上に比較的遍在し、ところがクラスIIの抗原は
リンパ球、マクロファージ及び樹枝状細胞に比較的限定
される。異なったT−細胞が、1つの又は他のクラスの
移植抗原に対して活性化されるように思われる。主に、
T−細胞の活性の性質は、移植抗原(T−細胞はその抗
原に対して相補的である)のクラスと共に変化するであ
ろう。実際に、T−細胞クローンは特異的抗原及び特異
的移植抗原の対立遺伝子を認識すると思われる。さら
に、抗原の配列における変化は、T−細胞、抗原及び抗
原を付与する細胞が一緒に培養される場合、その応答の
性質に影響を及ぼす。変化の性質に依存して、すべての
3種の可能性、すなわち不変化、増強された刺激又は減
じられた刺激が見出される。
【0005】前記の観点から、イン・ビボ及びイン・ビ
トロで免疫応答を調整することができることが実質的に
興味の対象であり、ここでその1つが特定の免疫応答の
刺激又は不活性化を提供する。この態様において、特定
の出来事に対する自然の応答は、防御応答を高めるため
に特定のリンパ球を刺激することによって、又は免疫応
答を減じ又は防ぐために特定のリンパ球を不活性化する
ことによって調節され得る。防御の源として免疫システ
ムを用いることによって、医学及び疫病へのより全体的
なアプローチが達成され得る。
【0006】関連文献 T−細胞の制限及び免疫システムが理解されて来た異常
な前進及び速度を示すレビュウ文献は、Berzofsky,Th
e Year in Immunology(198
6):28〜38;Schwartz,Ann. Rev.
Immunol.(1985):237〜261;Sh
astri など.,J. Exp. Med.(1986)
164:882〜896によって示される。また、Shas
tri など. 前記(1985)162:332〜345;
Unanue及びAllen, Science (1987)23
:551〜557;Guillet など.,Science
(1987)235:865〜876(これは、本出願
に記載の研究の一部を開示する)も参照のこと。
【0007】ペプチド相同体に関する興味およびIa遺
伝子生成物間の相互作用、抗原フラグメント及びT−細
胞レセプターの理解に関する対象の文献は、Delisi及び
Berzofsky,Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA(1985)82:7048〜7052;
Watts など.,Proc. Natl. Acad.S
ci. USA(1985)82:5480〜548
4;Schwartsなど.,J. Immunol.(198
5)135:2597〜2607;Babbitt など.,
ature(1985)317:359〜361;Gamm
ond など.,Nature(1986)319:413
〜415;Babbitt など.,Proc,Natl. A
cad. Sci. USA(1986)83:450
9〜4513;Watts など.,Nature(198
6)320:179〜181;Finneganなど.,J.
Exp. Med.(1986)164:897〜91
0;Lechler など.,J. Exp. Med.(19
86)163:678〜696;Ashwell 及びSchwart
z, Nature(1986)320:176〜17
9;Townsendなど.,Cell(1986)44:95
9〜968;Shimonkevitzなど.,J. Immuno
l.(1984)133:2067〜2074;Berkav
erなど.,J. Immunol.(1986)13
:2498〜2503;Bastinなど.,J. Ex
p. Med.(1987)165:1508〜152
3;及びHirayamaなど.,Nature(1987)
27:426〜430に見出される。
【0008】他の興味ある文献として、Rock及びBenace
rraf, J. Exp. Med.(1984)160:
1824〜1829;Rock及びBenacerraf, 前記(19
83)157:1618〜1634;Rad など.,Ce
ll(1984)36:889〜895;Berkower
.,J.Immunol.(1984)132:13
20〜1378;Ashwell など.,前記(1986)
36:389〜395;Mengle-Gaw及びMcDevitt, Pr
o. Natl. Acad. Sci USA(19
83)80:762〜765;Werdelin,J. Imm
unol.(1982)129:1883〜1891;
Choiなど.,Science(1983)222:28
3〜286:Lakey など.,Eur. J. Immu
nol.(1986)16:721〜727;Marx,
cience(1987)235:843〜844;Ke
iser及びKezdy ,Science,(1984)22
:249〜254を挙げることができる。また、アメ
リカ特許第4,599,230号及び第4,469,6
77号も参照のこと。他の興味ある特許として、アメリ
カ特許第4,473,555号;第4,478,823
号及び第4,565,696号を挙げることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】1又はそれよりも多くの移植抗原によって制限
された、強められた親和性の免疫系のための隣接性の及
び/又は非隣接性のアミノ酸配列を定義されたオリゴペ
プチドを含んで成る方法及び組成物が提供される。リン
パ系が1又はそれよりも多くの抗原と接触される場合、
免疫応答を調節するために使用され得るオリゴペプチド
が調製される。使用される組成物は、単一のオリゴペプ
チド又はオリゴペプチドの混合物を有し、その結果、単
一の組成物は、多くのハプロタイプを有する1又はそれ
よりも多くの細胞系と共に使用され得る。高められた親
和性のアミノ酸配列を定義するための方法がまた提供さ
れる。
【0010】
【発明の実施の形態】新規オリゴペプチド及びハプテン
又は抗原に通常関連するエピトープに対するリンパ系の
免疫応答を調節することにおけるそれらの使用が提供さ
れる。そのオリゴペプチドは、エピトープと免疫学的に
交差反応する対象の免疫原と比較して、1又はそれより
も多くの移植抗原のためにより高い親和性を有するよう
に構築されている。そのオリゴペプチド配列は、フラグ
メント又は完全なポリペプチドの一部として天然に存在
するポリペプチド、又は組換技法又は化学合成によって
調製された合成ポリペプチドのフラグメントである。
【0011】エピトープに関しては、そのエピトープ
は、レセプター、特に免疫グロブリン及びT−細胞レセ
プターによる認識に基本要素又は最小の単位であり、こ
こでその配列は隣接することができ、又は隣接しなくて
もよく、そして前記レセプターの認識に対して不可欠な
アミノ酸がその配列において隣接していても良くそして
/又は隣接してなくても良い。
【0012】本発明に使用されるポリペプチド試薬は1
〜2個の領域を有するであろう。最初の領域は、目的の
移植抗原に対して高められた結合性を提供するアミノ酸
配列を有するオリゴペプチドを含有するであろう。その
移植抗原に結合するアミノ酸配列は“アグレトープ(a
gretope)”として言及されるであろう。そのア
グレトープは、1又は限定された数の移植抗原に特異的
に結合する認識の単一の単位である。そのアグレトープ
は、しばしば分離された個々のアミノ酸残基を有する、
一組のアグレトープアミノ酸残基によって定義される。
そのアグレトープ性残基間に散在されているアミノ酸
は、それら自体によって又は1又はそれよりも多くのア
グレトープ残基と共にエピトープ認識を提供することが
できる。
【0013】アミノ酸配列は、1又はそれよりも多くの
異なった認識の単位を有し、その結果、オリゴペプチド
上に存在するアグレトープに関しては、多くの組のアグ
レトープアミノ酸単位が存在し、ここで少ない出来事で
はあるが、同じ組でさえ、隣接するアミノ酸に依存し
て、その結合親和性において異なることが理解されるべ
きである。アグレトープアミノ酸を分離する散在アミノ
酸は、どのT−細胞レセプターがアグレトープ含有性オ
リゴペプチド及び移植抗原の複合体に結合するかに関し
て選択される。
【0014】その散在されたアミノ酸は“エピトー
プ,”(エピトープ、すなわちそのアミノ酸が多くの認
識部位を定義することができる)として言及されるが、
しかし本発明の性質の観点から、“第1エピトープ”と
して言及されるであろう。エピトープを定義するこの散
在された配列は、特定の免疫原に対する免疫応答の増強
するか又は減じるかいずれかに依存して、特定のサブセ
ットのT−細胞を活性化し、又は特定のサブセットのT
−細胞の活性化を妨げるために選択され得る。アグレト
ープ及び第1エピトープを含むオリゴペプチドは、前記
第1エピトープによって結合された同じT−細胞レセプ
ターを結合することができるか又は結合することができ
得ない第2エピトープとして考えられ得る目的の抗体配
列に結合され得る。
【0015】しかしながら、目的の移植抗原のためのア
グレトープの高められた親和性のおかげで、高められた
免疫応答が目的の抗体配列に対して得られるであろう。
種々の組成物を用いることにより上記のようにして変性
された、リンパ球システムの免疫応答は、1又はそれよ
りも多くの特定の免疫源に不活性化又は活性化されるこ
とによって、調節され得る。
【0016】調節される免疫応答は、3組の複合体、た
とえば移植抗原を有する細胞、前記移植抗原により制限
されるT−細胞レセプター及び移植抗原及びT−細胞レ
セプターの組合せに特異的に結合するポリペプチドに基
づいて予測される。移植抗原は2種のクラス、すなわち
クラスI及びクラスIIに分けられ得る。クラスIは、哺
乳宿主のほとんどの細胞上に遍在し、そして見出され、
そして多型性α−鎖及び保護されたβ−鎖を有する。対
照的に、クラスIIの移植抗原は、比較的少ない組の細
胞、主としてリンパ球マクロファージに制限され、そし
て多型性α−及びβ−鎖を有する。クラスIの移植抗原
の場合、それは、細胞異常又は疾患状態、たとえばウィ
ルス感染、マイコプラズマ感染、新形成又は同様のも
の、もしくは器官移植に主に関係する。関与されるT−
細胞は通常、異常細胞の破壊を引き起こすであろう。
【0017】対照的に、クラスIIの移植抗原は細胞免疫
系の活性化に関与し、異常な生理学的状態に対する宿主
の保護に関与される細胞の拡張をもたらす。その異常な
生理学的状態は、病原菌、たとえばウィルス、細菌、菌
類、原生生物、毒素又は同様のものの侵入に関与され
る。さらに、そのクラスII細胞は、種々の自己免疫疾
患、たとえばリウマチ様関節炎、局部的な円板状紅斑性
狼瘡、糖尿病、等、並びにクラスIの移植抗原に関係す
る細胞異常又は疾患状態に関与される。クラスIの移植
抗原はまた、器官移植の拒絶にも関与される。その免疫
系は、移植された器官上に存在する移植抗原の外来性性
質を認識することができ、そしてその器官を攻撃するこ
とができる。この場合、外来性細胞からの宿主の保護は
所望されないが、しかしむしろ、器官移植を攻撃するた
めに特異的である免疫系のサブセットを減じることが所
望される。
【0018】多くの場合、イン・ビトロでリンパ球応答
を調節することにもまた興味が存在するであろう。これ
らの情況は、マイコプラズマ又はウィルスにより感染さ
れた細胞を特異的に破壊し、腫瘍性及び正常な細胞の混
合物から特定のサブセットの細胞を除去し、その混合物
中に特定のサブセットの細胞を拡張し、種々のリンホカ
イン、たとえばIL−2の産生のためにならし培地を提
供し、又は同様のことを含むことができる。イン・ビト
ロシステムは、完全な血液、血漿、血清、細胞画分、正
常な又は不滅化された細胞、等を含むことができる。
【0019】オリゴペプチドが定義される態様は、移植
抗原の配列、多型性領域及び移植抗原によって制限され
た免疫原に関係される。移植抗原の配列は、移植抗原に
よって制限される抗原の免疫優性配列の間に相同関係を
有することによって定義され得、ここで移植抗原の多型
性領域が含まれても良く又は含まれなくても良い。(免
疫優性配列の討論のためには、たとえばBerzofsky,(1
986)前記及び本明細書に引用された参考文献を参照
のこと)。移植抗原は、多型性領域を有し、ここで個々
の対立遺伝子が特定の宿主に関連している。大部分、宿
主は二倍体及びヘテロ接合性であり、その結果それぞれ
の宿主は2種のハプロタイプを有し、ここでそれらは、
宿主が特定の遺伝子座でホモ接合性でない場合、その同
じ遺伝子座から特定の移植抗原型の2種の異なったコピ
ーが存在するであろうことを意味する。
【0020】免疫優性配列の相同関係は、その相同関係
の比較を可能にする他のアルゴリズムも使用され得るけ
れども、FASTPアルゴリズムを用いて比較すること
ができる。FASTPの説明に関しては、Lipman及びPe
arson, Science1985)227:1435〜
1441を参照のこと。その免疫優性配列は、所望の相
同関係を提供するために、欠失又は挿入の配列における
アミノ酸の数に基づいて、約30%又はそれ以上、及び
全体の20%まで、通常約15%よりも多くない相同関
係を有すべきである。すなわち、最良の相同関係を提供
するために、まず非保存性置換、次に欠失及び挿入を計
算する。所望により、相同関係は、保存性置換よりもむ
しろ同一性を含むであろう。通常、挿入又は欠失に関与
されるアミノ酸は合計2個よりも多くなく、そして挿入
又は欠失、通常欠失において約1個よりも多くないであ
ろう。次の表は、保存性置換を示し、ここで同じ線上の
アミノ酸は、同じ線上の他のアミノ酸により置換され得
る。
【0021】
【表1】
【0022】プロリン(P)は、等価物と思われるが、
しかし同じ線上の他のアミノ酸と通常、置換されないで
あろう。同様に、ヒスチジン(H)は同じ線上の他のア
ミノ酸により置換され得るが、しかし通常、等価物とは
思われないであろう。さらに、いくらかの場合、酸性、
塩基性及び極性のアミノ酸(N,Q)は、相同関係を決
定することにおいて、1つを他のものと置換することが
できる。
【0023】通常、少なくとも2個の免疫優性配列がア
グレトープのためのコンセンサス配列の決定に関与し、
より普通には3個〜約8個の配列で十分であるべきであ
り、通常3〜6個の配列で十分であろう。その免疫優性
配列は多くの方法により同定され得る。特に、移植抗原
によって制限されたタンパク質は、多くの配列に分離さ
れ得、そしてこれらの配列は合成され、そして次にアッ
セイに使用され得、ここで特定の移植抗原を含む細胞及
び該移植抗原によって制限されそして特定の抗原に対し
て特異的なT−細胞が混合される(アッセイのための実
験部分を参照のこと)。
【0024】IL−2(インターロイキン−2)の分泌
のレベルを決定することによって、免疫優性である配列
を決定することができる。いくらかの抗原においては、
1以上の免疫優性配列が存在し得るけれども、普通、単
一の免疫優性配列が存在するであろう。しかしながら、
1以上の配列が存在する場合、それらの両配列は、特定
の移植抗原への結合親和性を能率的にするためのコンセ
ンサス配列を定義することに使用され得る。
【0025】普通、7個よりも多くないアグレトープに
関与するアミノ酸、より普通には5個よりも多くないア
グレトープを定義するアミノ酸、通常少なくとも2個、
より普通には少なくとも3個のアミノ酸が存在するであ
ろう。それらのアミノ酸は、ダンデムに存在し、又は1
〜4個のアミノ酸、普通2〜4個のアミノ酸によって分
離され得る。相同関係、特に同一性、すなわち所望によ
り少なくとも2個のアミノ酸の同一性、より所望には少
なくとも3個のアミノ酸の同一性及びコンセンサス配列
の間隔を比較することによって、そのコンセンサス配列
の決定のために使用される、1又はそれよりも多くの、
普通すべての抗原よりも移植抗原に関してより高い親和
性を有するであろう配列を定義することができる。
【0026】従って、相同関係を有するアミノ酸は、ダ
ンデムな相同関係が生じるけれども、任意の2種のアミ
ノ酸の間で、1〜4,4〜8又は6〜12個のアミノ
酸、普通2〜3又は4〜9個のアミノ酸だけ離れて存在
する。コンセンサス配列が定義された後、アグレトープ
及び第1エピトープを含む免疫優性領域を定義するため
に、特定の移植抗原によって制限されたいづれかの抗原
を走査することができる。次に、その配列に関する情報
がリンパ球システムの免疫調節のために使用され得る。
【0027】アグレトープ及びエピトープ(オリゴ−a
−e)を含むオリゴペプチドは通常、それが結合する移
植抗原の多型性領域に存在する配列と異なるであろう。
移植抗原のレセプターに対して内部リガンドとして作用
する多型性領域に配列が存在することが見出される。従
って、この領域は、多くの場合、移植抗原によって制限
された免疫優性領域に対してある相同関係を有するであ
ろう。しかしながら、前記内部リガンドは、コンセンサ
ス配列といくらかの程度の相同関係を共有するけれど
も、通常、コンセンサス配列と相当に異なるであろう。
移植抗原の内部リガンド配列に対して同一の配列を有す
るオリゴ−a−eを使用することによって、T−細胞応
答を実質的に阻害することができる。その効果は、オリ
ゴ−a−eが自己として認識されているかのようであ
り、そして三成分複合体は形成されず、又は形成される
場合、T−細胞は活性化されない。
【0028】多くの抗原が文献に記載されて来た。ここ
で特定の配列が、特定の病原菌又は毒素に対する宿主の
保護のために抗体の産生に有用なものであるとして記載
されて来た。これらの組成物は、大部分、約5KDより
も短かく、通常約3KDよりも短かく、その結果、それ
らは通常ハプテンと思われる。これらの配列は、抗体目
標配列として使用され得、そしてオリゴ−a−eに連結
され得る。その得られた分子は、新規ポリペプチドを形
成するために2種のドメインを有し、ここでそれぞれの
ドメインは全体の分子の約70%よりも短く、通常オリ
ゴ−a−eアグレトープ含有性ドメインは約30〜70
%であり、そして抗体目標配列のドメインは約10〜6
0%である。多くの場合、オリゴ−a−eアグレトープ
含有性ドメインは、約8〜30個のアミノ酸、より普通
には約8〜20個のアミノ酸を有し、そして抗体目標配
列は約5〜25個のアミノ酸、より普通には約5〜20
個のアミノ酸を有するであろう。
【0029】アグレトープ含有性ドメインは、種々の方
法で選択され得る。1つは一般的なオリゴ−a−eを使
用することができ、ここで第1エピトープがまた種々の
方法で選択され得る。第1エピトープが、それと共に使
用されるであろう大部分の宿主における移植多型性領域
と同一でないことを確めながら、第1エピトープを任意
に選択することができる。他方、それは、無害性エピト
ープ、たとえばすでに示された、破傷風トキソイド、キ
ーホールリンペット(貝類)のヘモシアニン、ウシγ−
グロブリン、BCG、ヒトγ−グロブリン又は細胞内在
性タンパク質、等に関連するエピトープ部位を有するよ
うに選択される。
【0030】最後に、それが、抗体目標配列を使用する
ための目的といくらかの関係を共有する対象のエピトー
プを有することができ、たとえばその第1エピトープ
は、抗体目標配列とは異なるが、但し、抗体目標配列の
抗原と同じ抗原、又はその抗原に関連する異なった抗原
上に存在するエピトープであることができる。たとえ
ば、ウィルスの場合、第1エピトープ及び抗体目標配列
は同じか又は異なったカプシドタンパク質、エンベロー
プタンパク質、等上に存在することができる。特定の抗
体目標配列は、病原性微生物、たとえば細菌及びウィル
スの中和性抗体目標配列(エピトープ)を含む。
【0031】免疫優性領域を定義し、そして異種配列
(すなわち、それらが正常に連結される天然の配列以外
の配列)に結合されない、本発明に使用されるオリゴペ
プチドは、シトクロムc、オボアルブミン、ミオグロビ
ン、スタフィロコッカス・アウレウスからのヌクレアー
ゼ、リゾチーム、1,2および3個のアミノ酸の反復配
列、インフルエンザ赤血球凝集素、天然に存在する、約
20個よりも少ないアミノ酸のホルモン、たとえばオキ
シトシン、ブラジキニン及びアンギオテンシン、ヘルペ
ス糖タンパク質d、インシュリン、特定のウシインシュ
リンB−鎖、ネズミのミエリン塩基性タンパク質、ブタ
クサのアレルゲンRa3、ヒトAChレセプター−γV
P1口蹄ウィルス、アンジオテンシン2、フィブリノペ
プチドB−14、最小刺激性ポリマー、HLA、CW
3、ミエリン塩基性タンパク質、特定のウサギ及びテン
ジクネズミ、狂犬病糖タンパク質、インフルエンザマト
リックスタンパク質、結核菌65Kdタンパク質又は本
出願の有効な提出日の前、調製された他のジゴペプチド
を含まないであろう。
【0032】すでに指摘されたように、アグレトープは
通常、対象の抗原よりも移植抗原に対してより強い結合
親和性を有し、その結果そのオリゴ−a−eは、三成分
複合体を形成することにおいて対象の抗原とうまく競争
することができる。そのオリゴ−a−e配列は、完全な
配列の分子又はより大きなペプチドの一部に過ぎないか
も知れない。そのオリゴ−a−eは、第2エピトープに
種々の方法で連結され得る。
【0033】イン・ビボ目的に関しては、宿主が曝露さ
れる対象の目標抗原が存在するであろう。たとえば、ク
ローズマッチが器官移植の供与者と受領者との間に作ら
れる場合、強い免疫応答をもたらすことができる、器官
上に存在するわずかな抗原性配列又はエピトープが存在
する。本発明によれば、1つは、宿主による拒絶応答を
減じるために、そのような抗原の免疫優性領域に応答す
るT−細胞を阻害することができる。もう1つの場合、
個人が、寄生病が流行している地域に入る場合、その個
人は、細胞及び体液の保護を得るために、その寄生抗原
と交差反応する、1又はそれよりも多くの抗原目標配列
を有するオリゴペプチドにより予防接種を受けるであろ
う。これらの及び多くの他の情況が本発明によって取り
扱われるであろう。異なった情況のためにオリゴペプチ
ドを調製することにおいては、種々の方法が使用される
であろう。
【0034】1つの組成物は、宿主中に存在する1又は
それよりも多くの移植抗原に対して対象の抗原の親和性
を高めるために、免疫優性部位で突然変異化された対象
の抗原を有するであろう。特に、B−細胞及びクラスII
移植抗原に関しては、対象の免疫原の種々のエピトープ
がリンパ球システムに存在するB−細胞の表面免疫グロ
ブリンに結合し、それによってその免疫優性配列は移植
抗原に結合し、そして特定の免疫優性配列を認識するT
−細胞に付与されるであろう。高い結合親和性のため
に、高められた免疫応答が達成されるであろう。突然変
異化された免疫原を使用することによって、多くのB−
細胞が、特定の免疫優性領域を認識するT−細胞レセプ
ターを有するT−細胞と一緒に活性化され得る。
【0035】他方、突然変異化された領域を単独で使用
することができ、それによって特定のT−細胞と共に免
疫優性領域に結合する少々のB−細胞のみが活性化され
るであろう。もう1つの方法は、免疫優性領域が直接的
には又は普通約50個以下のアミノ酸、より普通には約
30個以下のアミノ酸を有する架橋を通して連結され得
る抗原上に存在する1又はそれよりも多くのエピトープ
部位を選択することである。この態様においては、単一
の融合タンパク質が得られ、ここで免疫優性領域が1又
はそれよりも多くの対象のエピトープ部位に融合され
る。
【0036】融合タンパク質を有するよりもむしろ、対
象のペプチドに免疫優性領域を結合することによってそ
の免疫優性領域を連結することができる。その結合は、
種々の形を取ることができ、その特定の態様の結合は臨
界ではない。従って、オリゴペプチドの末端又は他の部
位で存在すべきシステインを提供することができ、ここ
で対象の抗原がマレイミド基により官能化され得る。シ
ステインにより変性された免疫優性配列とその官能化さ
れた抗原とを組合わせることによって、チオエチル結合
が得られる。
【0037】適切ならば、免疫優性配列上に存在するカ
ルボキシル基が、カルボジイミドを用いて、又は活性エ
ステル、たとえば−ニトロフェニルエステルを形成し
て活性化され、ここでオリゴペプチド上に存在するいづ
れか利用できるアミノ基がブロックされる。オリゴペプ
チドと対象の抗原とが反応し、ペプチド結合を形成した
後、そのブロッキング基が除去され得る。Fieser及びFi
eser, Reagents for Organic Synthesis, 第3巻,Wile
y-Interscience, NY, 1972により記載されているよ
うな他の技法もまた、使用され得る。
【0038】免疫優性領域は、オリゴ−a−eを提供す
るために、アグレトープに関してのみならず、また第1
エピトープに関しても変性され得る。従って、免疫優性
領域を認識するであろうT−細胞レセプターを変性する
ことができ、その結果その免疫優性領域は、1以上のT
−細胞によって、又は野生型の免疫優性領域を認識する
T−細胞と異なるT−細胞によって認識され得る。特
に、免疫優性領域が抗体目標配列に連結される場合、い
づれかのT−細胞応答を最少にし、又は実質的に免疫学
的非反応性エピトープに対してT−細胞応答を提供する
ために、アグレトープの変性が所望される。
【0039】この情況においては、第1エピトープは、
ワクチン、たとえば破傷風トキシド又は前に記載された
ような他の比較的無毒の抗原のエピトープをまねるため
に変性され得る。他方、活性化されるT−細胞レセプタ
ーが存在しない配列にその第1エピトープを変性するこ
とができる。これは、特定のエピトープが結合するため
に非相同性のT−細胞レセプターを見出す、“レパート
リーにおけるホール(hole in the rep
ertoire)”であると思われる。
【0040】自己エピトープをまねるそれらのエピトー
プは、この特性及び特定のハプロタイプに発見されるで
あろう他のエピトープを提供するであろうことが予期さ
れる。所望の結果に依存して、アグレトープの種々の組
合せ、すなわち第1エピトープ及び抗体目標配列が、B
−細胞及び/又はT−細胞の特定のサブセットを活性化
又は不活性化するために使用され得る。従って、特定の
目的への調節のために、T−又はB−細胞の単一のサブ
セット又はT−又はB−細胞のいづれか又は両者のサブ
セットの群を選択的に選択することができる。
【0041】たとえば、特定のエピトープに対して特異
的なB−細胞の特定のサブセットの不活性化が所望され
る場合、2種の領域を有するポリペプチドが調製される
であろう。1つの領域(すなわち抗体目標配列)は、対
象のエピトープをまねるアミノ酸配列を含むであろう。
他の領域は、たとえば、対象の宿主の移植抗原の多型領
域の配列に対して同一の配列を結合するT−細胞レセプ
ターを付与しないであろうオリゴ−a−eであろう。こ
の場合、その得られたポリペプチドは、活性化をブロッ
クする条件下で第2エピトープを認識し、そしてT−細
胞レセプターに付与されるこれらのB−細胞によって結
合されるであろう。
【0042】さらに、その抗体目標配列は、移植抗原へ
のエピトープの親和性を最少にするために選択されるで
あろう。この場合、T−細胞は、移植抗原へのポリペプ
チドの結合により活性化されず、その結果、そのポリペ
プチドを認識するこれらのB−細胞はT−細胞によって
刺激されないまま残るであろう。B−細胞のT−細胞刺
激をブロックしたい場合、オリゴ−a−eを非活性化す
るT−細胞が使用され得る。T−細胞の特定のサブセッ
トを刺激したい場合、クラスII移植抗原に対して特異的
なアグレトープを使用することができる。この場合、第
1エピトープは、対象のT−細胞の特定のサブセットに
向けられるように選択される。この態様においては、た
とえは悪性条件の場合、自己免疫疾患の場合、又は同様
の場合におけるように、特定の抗原に向けられるT−細
胞集団を構築することができる。
【0043】B−及びT−細胞の両者を刺激するために
は、対象の抗原に対して特異的なエピトープを有するオ
リゴ−a−eを使用することができる。さらに、その同
じ又は関連抗原の他のエピトープに連結されるオリゴ−
a−eを使用することもでき、その結果多くのB−細胞
が刺激され、ここでは異なったサブセットのB−細胞が
異なったエピトープ部位に対して特異的である。この刺
激は多くの異なった情況に適用されるであろう。さら
に、多くのオリゴ−a−eを有するオリゴペプチド又は
タンパク質を調製することができ、その結果、その同じ
分子は多くの移植抗原に対して効果的であろう。
【0044】たとえば、ワクチンの調製においては、特
定の病原菌、たとえばウィルス又は細菌のために異なっ
た菌株のエピトープが提供され、その結果それらの異な
った菌株のすべてを認識するB−細胞が、単一の分子に
よって同時に刺激されるであろう。多くの生物体、たと
えば妊娠女性に対するTORCHシリーズ(トキソプラ
ズマ症、風疹、サイトメガロウィルス及び単純ヘルペス
ウィルス)に対して宿主を予防接種したい場合、別の分
子のエピトープがまた提供され得る。従って、特に、一
連の抗原が関与されるこれらの情況において、その主方
法論は、単一の分子が異なった生物体に関連する多くの
エピトープに対する免疫化及び結合されるべき多くの移
植抗原を提供することを可能にする。
【0045】普通、異なった抗体目標配列の数は、0〜
20、より普通には約0〜10、便利には約1〜6の範
囲であろう。その抗体目標配列のそれぞれは、少なくと
も約5個、普通8個のアミノ酸、及び約30個よりも多
くなく、より普通には約20個よりも多くないアミノ酸
を有するであろう。個々のエピトープの性質に依存し
て、エピトープは頭と尾とを連結され得又は約1〜30
個のアミノ酸、普通約1〜20個のアミノ酸の架橋基に
よって分離され得る。その架橋基は、便利な配列ではあ
るが、しかし普通、エピトープ配列の正しい結合により
干渉を避けるために、そして宿主に対して有害であるエ
ピトープに所望としない免疫応答の創造を避けるために
選択されるであろう。
【0046】本発明の組成物は、単一のポリペプチド又
はポリペプチドの混合物、普通ポリペプチドの混合物で
ある。一般的に、ポリペプチドの数は約20を越えず、
より普通には約12を越えず、そして好ましくは約8を
越えず、より好ましくは約6を越えない。その混合物は
普通、対象の集団中に最っとも頻繁に見出される移植抗
原に向けられるであろう。すなわち、特定の移植抗原
は、ある集団群、たとえば種々の種類、たとえばヒト、
他の霊長類、家畜、実験動物、等、たとえば羊、豚、
馬、鳥、等により頻繁に存在する。
【0047】最っとも一般的な移植抗原、すなわちクラ
スI又はクラスIIのいづれか又は両者に結合するアグレ
トープを適切に選択することによって、関与される異な
ったポリペプチドの合計数を最少にする機会が存在す
る。さらに、多くの場合、異なった移植抗原が、コンセ
ンサス配列において特定のアミノ酸を共有することがで
き、その結果対象の抗原に関するより高く又は等価の親
和性が単一のオリゴ−a−e又はコンセンサス配列を有
する多くの移植抗原により達成され得る。多くの場合、
ほとんどの宿主はヘテロ接合体であるので、1以上の移
植抗原の対立遺伝子の関与を所望する場合、2種の移植
抗原が実質的に類似するコンセンサス配列を持たないな
ら、少なくとも2種の異なったコンセンサス配列の分子
及びヒトにおいては6種までのコンセンサス配列の分子
を有することが所望されるであろう。
【0048】本発明の組成物は、宿主への投与のために
又はイン・ビトロでの使用のために種々の方法で配合さ
れ得る。それらは、宿主への投与のためには、いづれか
の便利な生理学的に許容される媒体中に配合され得る。
これらの媒体は、水、食塩水、リン酸緩衝液、オイルエ
マルジョン、等を含む。ある場合、錠剤、マイクロカプ
セル、たとえば持効性のリポゾーム、ゲル、粉末、沈澱
物、たとえばミヨウバン、又は同様のものとして本発明
のペプチドを配合することが所望される。ある場合は、
便利な投与システム、たとえばカテーテル、一定の拡散
膜、ポンプ又は同様のものを用いることによって、宿主
中に連続した注入を提供することが所望される。これら
の配合法及び技法は当業界において良く知られている。
投与はたとえば血管内、腹膜内、皮下内に注射によって
又は局所的に皮内パッチ、等によって行なわれ得る。
【0049】本発明の組成物の量は、特定の目的、投与
の方法、宿主の性質、処理の持続期間、反復処理の頻
度、及び同様のものに依存して広く異なるであろう。従
って、ほとんどの場合、それぞれの組成物に関しては、
使用される量は実験的に決定されるであろう。しかしな
がら、宿主へのオリゴペプチドの投与に関しては、ある
一般的な考慮が行なわれる。オリゴペプチドは一般的に
宿主のkg当り約0.01〜10μgの範囲であり、ここ
で濃度は一般的に約10μg/ml〜1mg/mlの範囲であ
ろう。他の添加物、たとえば安定剤、抗生物質、賦形
剤、アジュバント、吸着のための沈澱物、持効性添加
物、等が配合物に含まれ得る。
【0050】本発明のポリペプチドは便利な手段によっ
て調製され得る。普通、化学合成又は組換え技法が使用
されるであろう。大部分、本発明に使用されるポリペプ
チドは、200個よりも少ないアミノ酸、より普通には
150個よりも少ないアミノ酸、好ましくは約100個
よりも少ないアミノ酸及びより好ましくは約75個より
も少ないアミノ酸、一般的には約8〜60個の範囲のア
ミノ酸を有するであろう。しかしながら、前に示したよ
うに、野生型又は天然に存在するタンパク質が使用さ
れ、ここでその免疫優性領域は移植抗原の親和性を変え
るために突然変異化されている。
【0051】既知の技法に基づいて、本発明の組成物を
コードする遺伝子を合成することができる。オリゴデオ
キシヌクレオチド一本鎖を合成するための技法は十分に
確立され、そしてその鎖は200個又はそれ以上の塩基
から得られる。鎖を適切にオーバーラップすることによ
って、大きな合成配列が調製され得る。他方、利用でき
る抗原の免疫優性配列を突然変異化する場合、種々の技
法、たとえばイン・ビトロ突然変異生成、合成配列の制
限及び挿入又は同様のものが突然変異を正確に導びくた
めに利用できる。突然変異が行なわれる特定の方法は、
本発明に臨界ではない。
【0052】遺伝子が得られた後、それは発現のために
従来の技法に従って使用され得る。相当な数の発現ベク
ターが商業的に又は当業界で利用可能であり、そしてこ
れは本発明に利点を与えることができる。それらのベク
ターにより形質転換された宿主は、宿主ゲノム中に安定
した染色体外維持又は組込みを提供することができる。
便利な発現宿主としてE.コリ(E. coli)、
B.サブチリス(B.subtilis)、B.リケニ
ホルミス(B. licheniformis)、サッ
カロミセス(Saccharo−myces)、たとえ
ばセレビシアエ(cerevisiae)、クルイベロ
ミセス(kluyveromyces)、たとえばラク
チス(lactis)を挙げることができる。微生物、
特に細菌及び菌類、たとえば酵母が好ましいであろう。
【0053】所望により、それらの構成体は、分泌のた
めに既知のシグナルリーダーと一緒に調製され得る。シ
グナルリーダーは、酵母のα−因子、α−アミラーゼ、
ペニシリナーゼ、表面膜タンパク質、等を含む。そのプ
ロセシングシグナルを有するシグナルリーダーは、成熟
に基づいてシグナルリーダー及びプロセシングシグナル
を失う、融合前駆体を提供するために、遺伝子の5′末
端で連結され得る。
【0054】一般的に遭遇される移植抗原である場合、
本発明のヒト移植抗原はクラスIIを含む:Figneroa及び
Klein,Immunology Today (198
6):78〜81及びここに引用された文献を参照の
こと;クラスIに関しては、Klein 及びFigneroa
.,(1986):41〜44及びここに引用され
た文献を参照のこと。そのヒトクラスII抗原は、DP,
DQ及びDRに分けられ、ここでマウスH−LA(I−
A)がHLA−DQに対応し、そしてマウスH−LH
(I−E)がDRに対応する。種々の移植抗原が種々の
役割を示すことができる。Hirayamaなど.,前記及びこ
こに引用された文献によって報告されたように、サプレ
ッサーT−細胞(CD8+ )がDQにより制限され、そ
してヘルパーT−細胞(CD4+ )がDRにより制限さ
れることが示唆される。この関係を用いて、ヘルパー細
胞又はサプレッサー細胞のいずれかが、抗原のエピトー
プへの宿主の免疫応答の免疫調節を提供するために刺激
され得る。
【0055】第1エピトープ及び対象の抗体目標配列
は、表面膜タンパク質、エンベロープタンパク質、カプ
シドタンパク質、腫瘍遺伝子、移植抗原、毒素、アレル
ゲン、炭化水素、多糖類、等を含むであろう。ウィルス
関連抗原は、ヘルペス、肝炎、HIV、インフルエン
ザ、FeLV、ライノウィルス及び他の病原性ウィルス
のようなウィルスを含むであろう。単細胞病原菌に関連
する抗原は、プラスモジウム(Plasmodiu
)、ヘモフィラス(Hemophilus)、E.コ
リ、サルモネラ(Salmonella)、トリパノゾ
ーム(Tripanosomes)、プスードモナス
Pseudomones)及びトキソプラズマ症及び
他の病原性細菌並びに寄生体のような生物体を含むであ
ろう。腫瘍遺伝子に関連する抗原は、ヒト、fas、m
ye、abl、ras、等のような腫瘍遺伝子を含むで
あろう。毒素に関連する抗原は、アフラトキシン、ジフ
テリア、ボツリヌス毒素、等のような毒素を含むであろ
う。対象の病原菌のリストは、アメリカ特許第3,99
6,345号に見出すことができる。
【0056】多数のエピトープが、広範囲の種類の対象
の生物体のために定義されて来た。中和性抗体が向けら
れるエピトープに特別の興味が存在する。そのようなエ
ピトープの開示は、関連文献部分に引用された多くの文
献に存在する。種々のエピトープが、移植抗原の多型性
領域に結合するためにコンセンサス配列を有する配列に
連結され得る。クラスII多型性ドメインβ−2及びβ−
3可変領域に関与する領域が特に興味の対象である。こ
れらのドメインにおいては、アミノ酸20〜40、及び
65〜85、より特定には2〜30及び68〜78が興
味の対象である。従って、本発明に従って調製される組
成物は、コンセンサス配列によって定義されたようなア
グレトープに関連するアミノ酸を含むことによって移植
抗原のための配列の親和性を増強する、少なくとも1つ
の突然変異を有することによってこれらの領域から異な
るであろう。
【0057】例示のワクチンは、プラスモジウムPl
asmodium)寄生体、特にファルシパラム(fa
lciparum)に対する抗体目標配列を含むワクチ
ンである。テトラマー(N−A−N−P)n 〔ここでn
は少なくとも3、及び普通12よりも多くない〕の少な
くとも3個の反復単位を有する抗体目標配列が調製され
る。このオリゴマーは、特に宿主ハプロタイプのために
特異的親和性を有する1又はそれよりも多くのオリゴ−
a−eに共有結合又は融合され得る〔プラスモジウム
説明に関しては、Lavale, など.,Science(1
985)228:1436〜1440;Millerなど.,
Science(1986)234:1349〜135
6を参照のこと〕。
【0058】そのオリゴ−a−eは、それぞれのハプロ
タイプに関して無害の第1エピトープ及び少なくとも3
種、好ましくは少なくとも4種のメンバーのコンセンサ
ス配列を有するように選択され得る。マロビアワクチン
を調製するために使用される同じ方法が他の寄生体及び
病原菌に拡張され得る。配列決定されているクラスI及
びクラスII抗原の多型性領域の配列は次のものである。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】
【表9】
【0067】
【表10】
【0068】
【表11】
【0069】
【表12】
【0070】
【表13】
【0071】
【表14】
【0072】特定の対象のドメインは、クラスIIの第3
可変領域、より詳しくはアミノ酸68〜80である。こ
の領域においては、多型性アミノ酸は、L−E−D*
*−R−A−S* −V−D−T−Y* −C−R〔ここ
でその多型性部位が*を有する〕であり、その結果、そ
の部位でのアミノ酸は保存的に又は非保存的に変化する
ことができる。次の例は例示的であって、限定するもの
ではない。まず、観察が行なわれ、続いてその観察を得
るために実験手段が行なわれるであろう。
【0073】実 験 T−細胞ハイブリドーマを、Guillet など.,Scie
nce(1985)235:865〜870;及びLech
ler など.,J. Exp. Med.(1986)
63:678〜696(引用により本明細書に組み入れ
る)に記載されているようにして得た。阻害又は活性化
を決定するための方法は、Guillet など.,前記に記載
されている。
【0074】非刺激性ペプチド相同体による抗原−特異
的T−細胞活性化の阻害 非刺激性ペプチド相同体による抗原−特異的T−細胞活
性化の阻害を、T−細胞ハイブリドーマ7B7.3及び
T−細胞ハイブリドーマ8Iを用いて調べた。7B7.
3は、バクテリオファージλリプレッサー、cIに由来
する免疫優性ペプチドにより免疫化されたBalb/c
マウスに由来した。それは、I−Adの関係においてペ
プチドP15−26(cIのアミノ酸残基15〜26を
含む)により刺激される。T−細胞ハイブリドーマ8I
はA/J株に由来し、そしてI−EK の関係下で同じペ
プチド(P15−26)を認識する。
【0075】7B7.3も8Iも、相同ペプチドP12
−14(cIの残基12−24を含む)によって刺激さ
れ得ない。しかしながら、Balb/cマウスに由来す
る他のT−細胞は、I−Ad の関係下でP12−24を
認識することができる。これは、P12−24がI−A
d 分子に結合することができるが、しかしそれが特異的
なT−細胞相互作用残基(エピトープ)を欠くために、
たぶん7B7.3を刺激することはできないことを示唆
する。P15−26依存性7B7.3活性は、ペプチド
P12−24がまた培養中に含まれる場合、阻害される
であろうことが見出された。図2を参照のこと。
【0076】7B7.3の場合、P12−24は、投与
量依存性態様においてP15−26による活性化を阻害
し;その阻害の効力はインヒビターの濃度に依存した。
P12−24は、P15−26のために7B7.3の明
確な親和性を変えた(例IIを参照のこと)。阻害効果
は、培養中におけるP15−26の濃度を高めることに
よって逆にされた。対照的に、その同じペプチド(P1
2−24)は、ハイブリドーマのIL−2応答により示
されるように、8I活性化に対して統計学的に有意な効
果を持たなかった。
【0077】他のI−Ad −制限ペプチドによるレプレ
ッサー−特異的T−細胞活性化の阻害 7B7.3のP15−26依存性活性化を阻害するため
に、他の2種の抗原系に由来するペプチドの競争能力を
決定した。この目的のために、スタフィロコッカスヌク
レアーゼ(Nase)、すなわち残基61−80(P6
1−80)及びオボアルブミン(Ova)、すなわち残
基324−336(P324−336)に由来するペプ
チドを用いて、7B7.3のcI P15−26依存性
活性化を阻害した。それぞれは、I−Ad −制限され、
そしてそのそれぞれの抗原のために免疫優性である。こ
の研究は例III に詳しく説明されている。結果は、7B
7.3活性化が、これらのペプチドによって、投与量依
存性態様下で阻害されることを示した。その同じペプチ
ドがI−EK 制限のP12−26特異性T−細胞、8I
に対して有意な効果を持たないことで特異性が見られ
る。
【0078】他のI−Ad −制限ペプチドによるオボア
ルブミン−特異的T−細胞活性化の阻害 T−細胞ハイブリドーマDO−11.10は、オボアル
ブミン特異性であり、そしてI−Ad 制限される。それ
は、オボアルブミンに由来するペプチドP323−33
9に対して応答する。それは、切断された相同体P32
4−336に対してほとんど応答しない。P324−3
36ペプチドを刺激体として使用した。λリプレッサー
cIペプチドP12−26及びインフルエンザ赤血球凝
集素部位2ペプチド(I−Ad 制限された)を、可能な
インヒビターとして使用した。これらのいずれも、DO
−11.10を刺激することはできない。
【0079】図4に示されるように、これらの非刺激性
ペプチドは、オボアルブミン−特異的T−細胞活性化に
対してインヒビターとして作用する。I−Ed により制
限された、インフルエンザ赤血球凝集素由来のペプチド
P111−120を、対照として使用し、そしてオボア
ルブミン−特異性T−細胞活性化に対して効果を持たな
かった。この研究の結果は、同じクラスII分子(I−A
d )により制限された非関連性ペプチドによるT−細胞
活性化の競争阻害を示した。
【0080】インビトロでのクラスII分子へのリプレッ
サーペプチドP12−26の結合 λリプレッサー(cI)P12−26ペプチドを 125
によりラベルし、そして種々のクラスII分子に結合する
その能力について試験した。そのペプチドは、第1表
(例V)に示されるように、d及びkハプロタイプから
単離されたクラスII分子に結合することができることが
観察された。I−Ad 及びI−EK 分子は、ペプチドの
ための制限成分であり、しかしI−AK 及びI−Ed
子はそうではない。I−Ed 分子はBalb/cマウス
に由来するP12−26特異的T−細胞のための制限成
分として作用することが決して観察されなかった事実に
もかかわらず、P12−26ペプチドはそのI−Ed
子に最っとも堅く結合する。
【0081】P12−26の結合がI−Ed 分子に対し
て特異的であるかを決定するために、I−Ed によって
制限される(そして結合される)ことが知られているミ
オグロビン誘導のペプチドと結合のために競争するその
能力が試験された。その結合は第2表(例V)に示され
ているように特異的である。P12−26はまた、それ
らのそれぞれのクラスII分子に結合するために他の免疫
優性ペプチドとも競争する。しかしながら、競争は、I
−AK 、すなわちP12−26によって結合されないク
ラスII分子によって制限されたリゾチーム由来のペプチ
ドに関しては観察されない(例Vの第1表を参照のこ
と)。事実、P12−26は、その相対的な結合能力及
びその祖対的な競争能力によって示されるように、I−
d 分子に最っとも結合する。
【0082】この予期しない結果を考慮して、cIのN
2 末端のドメインにより免疫化されたBalb/cマ
ウス中におけるI−Ed により制限されたT−細胞の存
在が再試験された。I−Ed 分子の関係においてP12
−26を認識することができるcI免疫マウス中にT−
細胞が不在であると思われる。P12−26及びI−E
d 分子に関して明らかにレパートリーにおけるホールが
存在する。
【0083】I−a分子のレベルでの競争 スタフィロコッカスのヌクレアーゼ及びオボアルブミン
の両者に由来の免疫優性ペプチドは、cI−特異的T−
細胞ハイブリドーマのT−細胞活性化を阻害することが
できる。観察される阻害の程度は、競争体に対する刺激
体の割合に依存し、そして従って、活性体に対する阻害
は天然で競争すると思われる。同様に、I−Ad −制限
のペプチドは、オボアルブミン−特異的T−細胞ハイブ
リドーマの活性化を阻害することが示される。P12−
26−特異的T−細胞7B7.3の阻害を観察するため
には、弱刺激性切断相同体、P15−26を活性体とし
て使用することが必要であった。同様に、オボアルブミ
ン−特異的T−細胞DO−11.10に関しては、不完
全な刺激性ペプチド相同体が活性体として使用された。
【0084】自己の相同体としての抗原ペプチド cIペプチドはI−Ad 及びI−Ed の両者に結合し、
そしてNaseペプチドは、明らかに両クラスII分子に
よって制限され得、そして多分両者に結合することがで
きる事実の観点から、2種のペプチドのアミノ酸配列
が、I−Ad 又はI−Ed のいづれかによって制限され
た他のペプチドのアミノ酸配列と比較された。図5に示
されるように、マッコウクジラのミオグロビンに由来す
る、I−Ed−制限の免疫優性ペプチドは、残基1,
2,5,6,9及び13でcIペプチド及びNaseペ
プチドの両者に対して相同関係を有する(第5図を参照
のこと)。
【0085】cIペプチドが他のI−Ed 制限のペプチ
ドに相同であるとすれば、I−Ed分子の関連下でそれ
を認識することができるT−細胞が明らかに存在しない
ということは不明確であった。これを説明するために、
I−Ed −制限ペプチド及びI−Ed 分子自体の配列の
比較が行なわれた。EB 鎖の第3超可変領域(残基69
−81)において、一列に並べられる場合、残基1,
2,5及び13は、I−Ed 分子によって制限されたペ
プチドに相同である結果が示された(図5を参照のこ
と)。cIペプチドは、残基1,2,3,4,5及び1
1でI−EB d 分子に等しく、そして13で相同であ
る。さらに、この領域におけるI−EB K 分子の配列と
I−EB d 分子の配列との比較は、残基3,4,7及び
11が単に多型性残基であることを示す。cIペプチド
は、これらの多型性残基の3個でI−E d 分子に一致
し;他のI−Ed −制限のペプチドはそうではない。こ
の同一性が、推定される。
【0086】“レパートリーにおけるホール”を説明す
ると思われる。図5に示されるように、インフルエンザ
赤血球凝集素に由来する、I−Ed −制限の免疫優性ペ
プチドは、上記の他のペプチドに対してほとんど相同関
係を持たない(残基1及び2でを除く)。しかしなが
ら、このペプチドは、I−EB d分子自体に対して著し
い相同関係を有する。この場合、比較のために使用され
るI−EB d 分子の残基がEB 鎖の第2超可変領域から
取られる。Mengle-Gaw, L.及びH. McDevitt, Proceedin
gs of the National Academy of Sciences, USA (19
83)80:7621〜7625。
【0087】一列に並べられる場合、残基1,2,3,
4,6及び10は同一であり、そして残基7及び9は相
同である。インフルエンザペプチドは、残基5でI−E
B d分子に対する挿入を受け、そしてこの残基はT−細
胞の認識のためのエピトープであることが示された。Ha
ckett, C. など.,Journal of Immun
ology,(1985)135:1391〜139
4。
【0088】要 約 従って、上記の及び続く例における研究は次のことを示
す。抗原特異的T−細胞の活性化(すなわち、特定のク
ラスII分子によって結合された特異的ペプチドによる活
性化)は、刺激性ペプチドが与えられるクラスII関連物
と同じものに相同ペプチドが、与えられる場合、その相
同ペプチドによって阻害され得る。これは、その相同ペ
プチドがT−細胞を活性化することができない場合でさ
え真実である。しかしながら、その同じ相同ペプチド
は、異なったクラスII分子によって結合される特異的ペ
プチドを認識するT−細胞の活性化を阻害しない。
【0089】第1の場合、これは、クラスII抗原への結
合のため競争を支持し、そしてT−細胞活性化における
その相同ペプチドによる干渉は、クラスII分子へのその
結合の結果である(従って、特異的ペプチドがそれを行
なうことを妨げる)。第2の場合、それは、第2のクラ
スII分子への結合のために相同ペプチドと特異的ペプチ
ドとの間の競争が存在しないので、その相同ペプチドは
T−細胞の活性化を干渉しないことを支持する。たった
1つのペプチド結合部位がそれぞれのクラスII分子上に
存在し、そして与えられたクラスII分子によって制限さ
れた無関連のペプチドが、クラスII分子への結合におい
て競争を通して特異的T−細胞を刺激するために、それ
ぞれ他の能力の競争インヒビターとして作用することも
示された。
【0090】次のペプチド及びI−Ed クラスII分子自
体のアミノ酸配列の比較は、T−細胞の認識のための抗
原内の免疫優性ペプチドの選択が、移植抗原に結合する
ためのその能力に向けられる結論を支持する: 1.cIペプチド、すなわちI−Ad 及びI−DK によ
り制限されるが、しかしI−Ed 分子に最っとも堅く結
合する、λリプレッサーに由来する免疫優性ペプチド; 2.Naseペプチド、すなわちI−Ad 及びI−Ed
により制限され、そしてたぶん両者に結合する、スタフ
ィロコッカスのヌクレアーゼに由来する免疫優性ペプチ
ド; 3.I−Ed により制限される、マッコウクジラのミオ
グロビン由来の免疫優性ペプチド;及び 4.I−Ed により制限される、マッコウクジラの赤血
球凝集素に由来する免疫優性ペプチド。
【0091】図5の上部に要約されているペプチド1−
3の比較は、13残基のうち6個で(すなわち、1,
2,5,6,9及び13で)、3個の間の相同関係を示
した。そのような相同関係は、それらの通常の制限及び
/又は同じクラスII分子(I−Ed )に結合するための
能力を説明する。これらの3個のI−Ed −制限のペプ
チドの配列とI−Ed 分子自体の配列との比較は、ペプ
チド中の及びIB 鎖の第3超可変領域中の4個の残基の
間に相同関係を示した。
【0092】たとえば、マッコウクジラのミオグロビン
ペプチド、cIペプチド及びEB 鎖において、ロイシン
(非極性アミノ酸)は残基1で存在し、グルタミン酸は
残基2で、アルギニン(塩基性アミノ酸)は残基5で存
在し;Naseにおいては、これらの位置のそれぞれで
の残基は同じか又は相同であり:すなわちバリン(非極
性)は残基1で、グルタミン酸(同じアミノ酸)は残基
2で、そしてリシン(塩基性)は残基5で存在する。す
べての3個の免疫優性ペプチドは、残基13でリシン
(塩基性アミノ酸)を有し、そしてクラスII分子はその
位置でアルギニン(また塩基性アミノ酸)を有すること
が示された。
【0093】これらの3個のペプチドのアミノ酸配列と
またI−Ed −制限されている、インフルエンザのペプ
チドのアミノ酸配列との比較は、ほとんど相同関係を示
さなかった。インフルエンザのペプチド配列とI−Ed
分子の第2超可変領域の配列との比較は、2個の間で著
しく相同関係を示したが、しかしながら6個の残基は同
一であり、そして2個は相同であった。その結果は、T
−細胞の認識のための抗原内の免疫優性ペプチドの選択
の基本が移植抗原(たとえばクラスI又はクラスII分
子)に結合するためのその能力に向けられ、そしてその
ような結合のための化学的必要条件が移植抗原自体のセ
グメントとの相同関係に向けられている結論を支持す
る。
【0094】これらの観察は、クラスII分子の特定のド
メイン(それぞれの鎖上で分離されている)に関連する
内部相補体(リガンド−レセプター)の存在を支持し、
そして結合のための内部“リガンド”が多型性領域によ
って一部コードされていることを支持する。同様のこと
が、内部“レセプター”のために真実であると思われる
であろう。次に、免疫優性ペプチドは、内部“リガン
ド”を置換し、そして同等の幾何学を持って、クラスII
分子に結合されるであろう。次に外来性“リガンド”
(免疫優性ペプチド)は、内部の自己“リガンド”の相
同体としてT−細胞によって見出されるであろう。
【0095】上記のλリプレッサーペプチド(cI)の
場合、外来性リガンドは、自己のクラスII分子と見分け
がつかず(多型性部位で)、そして“レパートリーにお
けるホール”が、自己耐性によって引き起こされると思
われる。“レパートリーにおけるホール”であると思わ
れるものをもたらす、自己としての認識の考えは、新規
ではない。Burnet, F. M., Cambridge University Pres
s (1959) ; Herne, N., European Journal of Immunol
ogy ,(1971):1〜5。しかしながら、本発明に示さ
れたデータは、その概念が物理的基礎を有することを示
す最初の分子証拠を提供する。
【0096】アロ反応性が外来性のクラスII分子の内部
“リガンド”のT−細胞認識の結果であることを予期す
ることは正当である。その内部“リガンド”が多くの多
型性残基から構成され、そしてヒストトピック残基(ク
ラスII分子に結合するT−細胞の部位)がそうでない場
合、与えられたT−細胞は、自己のクラスII分子に結合
される外来性“リガンド”かそれ自体の内部“リガン
ド”により結合される外来性のクラスII分化かを区別す
ることはできない。2種のリガンドの間に同一性が存在
する場合、アロ反応性が得られるであろう。
【0097】上記結果(すなわち、すべての“リガン
ド”の間に相同関係が存在する)を仮定すれば、外来性
内部“リガンド”は、自己の相同として容易に考えら
れ、そして従って自己+Xに対して化学的に等しいであ
ろう。外来性“リガンド”のそれぞれの多型性残基は、
自己の関与において異なった外来性抗原を理論上表わす
ことができるであろう。従って、多くの%のT−細胞が
単一のアロクラスII分子に応答することができるであろ
う。Ashwell, J. など.,Journal ofImm
unology,(1986)136:389〜39
5。
【0098】オボアルブミンのI−Ad −制限の免疫優
性ペプチドのための配列(本明細書に記載されている)
が第6図に示されている。それは、AB 鎖の多型性領域
(残基42〜55)と共に一列に並べられている。Cho
i, E.など.,Science,(1983)221
283。それは、残基12,17,19及び20で同一
性を有する。この領域において多型性である単一の残基
は残基12であり、これはI−AB b 分子(及びオボア
ルブミン)においてヒスチジンであり、そしてI−AB
d 分子(制限成分)及びI−AB K 分子においてチロシ
ンである。
【0099】I−Ad の関連下でオボアルブミンを認識
するオボアルブミン特異的T−細胞ハイブリドーマ、D
O−11.10は、I−AB b とのアロ反応を示す(但
し、I−AB K とは示さない)。さらに、この領域は、
DO−11.10のアロ反応を調整するものとしてGerm
ain 及び彼の同僚によって示された。このヒスチジン残
基は、もう1つのオボアルブミン特異的T−細胞の認識
のために不可欠であるものとしてMcConnell 及び彼の同
僚によって示された。Lechler, R. など.,Journal of
Experimental Medicine, (1986)163:678
〜696;Watts, T. など.,Proceedings of the Nat
ional Academy of Science, USA,(1985)82:5
480。
【0100】これは、DO−11.10細胞が自己+X
(ここでXはオボアルブミンペプチドである)及びアロ
(ここでアロはI−AB d である)を区別することがで
きないことを示唆する。本発明に記載されたオボアルブ
ミンペプチドは、“許容”残基の2つの領域(クラスII
分子へのそれの結合を可能にする)を含むように思われ
る。1つの領域は、位置17〜20(T−細胞様DO−
11.10はこの領域を必要とする)を含む。これらの
残基のために欠失されたペプチドは、それがT−細胞様
DO−54.8を刺激することができる事実によって示
されるように、I−Aに結合する。
【0101】Shimonkevitz, R.など.,Journal
of Immunology(1984)133:2
167;Watts, T.,など.,Proceedings of the Natio
nalAcademy of Sciences, USA, (1985)82:5
480。最近の証拠は、位置12の先の領域における残
基がまた、I−Ad 結合のために“許容”フレームワー
クも形成することを指摘する。Cease, K. B.など.,
ournal ofExperimental Med
icine,(1986)164:1779。I−Ad
の関連下でマッコウクジラのミオグロビンに由来するペ
プチドを認識するT−細胞はまた、I−Ab とのアロ反
応も示す。Berkower, I.など.,Journal of
Immunology,(1986)164:177
9。ミオグロビンは、位置2,5,7,8及び12でI
−Ab 分子との相同関係を示す(図6)。また、位置1
2でのヒスチジン残基は、自己の関連下でのミオグロビ
ン、I−Ad 及びアロ、I−Ab の間で類似性を担当す
ると思われる。
【0102】明らかな相同関係特色は、同じクラスII分
子によって制限されるペプチドの間で必ずしも見出され
ない。それぞれのリガンド様ドメインに関連するモチー
フが見出されるであろう(図5及び図6)。図7は、I
−Ad 分子のためのリガンドに関連する3種のモチーフ
が存在することを示すデータの編集を表わす。図8にお
ける配列は、I−EK 分子のために2種のモチーフの可
能性を示す。
【0103】例I.T−細胞ハイブリドーマ及び抗原付
与細胞の調製 MHC制限の態様下でT−細胞に対する抗原を付与する
I−Ad −I−EK 陽性A20.2JBalb/cBリ
ンパ腫系は、Dr. J. Kappler及びP. Marrackからの贈与
であった。DO−11.10は、オボアルブミンI−A
d 制限のT−細胞ハイブリドーマである。Shimonkevit
z, R.など.,Journal of Immunol
ogy,(1984)133:2067〜2074。T
A.3は、(Balb/c×A/J)F1供与体からの
リポ多糖刺激のB−細胞とM12.4.1.Balb/
cBリンパ腫細胞系(Dr. L. Glimcher からの贈与物)
との融合により得られた。TA3B−細胞−Bリンパ腫
ハイブリドーマ、I−AK/d −I−EK/d の表現型は、
この細胞系がH2d 又はH2K 制限のTh(T−ヘルパ
−リンパ球)細胞ハイブリドーマのいづれかに対して抗
原を付与することができるようにする。
【0104】培養条件。T−細胞ハイブリドーマ及び抗
原付与細胞は、2×10-3Mのグルタミン、5×10-5
Mの2−メルカプトエタノール、100μ/mlのペニシ
リン、100μg/mlのストレプトマイシン及び10%
のウシ胎児血清により補充されたRPMI 1640
(Grand Island Biological Campany, #200.61
40)を含む大きなウェル(24ウェルプレート、Co
star #3424)中で維持された。それらの細胞
系は、連続的な希釈によって2日ごとに倍増され、そし
てそれらが下記の研究に使用する前、それぞれ5ml及び
50mlの培地を含むT25及びT75フラスコ(Fal
con)中で拡張された。 ペプチド。すべてのペプチドは、前に記載されたような
Mernifieldの固相法によって合成された。Mernifield,
R., Journal of the American Chemical Society,(1
963)85:2149〜2154。合成されたペプチ
ドのアミノ酸組成及び配列分析は、予測した組成に対応
する。配列決定及び/又はHPLCによって決定される
場合、そのペプチドの純度は93〜94%である。
【0105】例II.非刺激性ペプチド相同体による 抗原特異性T−細胞の活性化の阻害 T−細胞ハイブリドーマ7B7.3は、λリプレッサー
により免疫化されたBalb/cマウスに由来した。そ
れは、I−Ad の関連下でペプチドP15−26(免疫
原の残基15−26)により刺激され得る。A/J株に
由来するT−細胞ハイブリドーマ8Iは、その同じペプ
チドを認識するが、しかしI−EK の関連を伴わない。
また、T−細胞は、相同のペプチド相同体P12−24
(免疫原の残基12−24)により刺激され得ない。し
かしながら、Balb/cに由来する他のT−細胞は、
I−Ad の関連下でP12−24を認識することができ
る。
【0106】これは、P12−24がI−Ad 分子に結
合することができるが、しかしたぶん7B7.3を刺激
することはできないことを示唆する。なぜならば、それ
は特異的なT−細胞の相互反応残基(エピトープ)を欠
失するからである。T−細胞ハイブリドーマ〔適切な抗
原濃度を含むRPMI完全培地200μlを含む96−
ウェルの組織Costarプレート(#3596)のウ
ェル中に5×104 個の抗原付与細胞と共にインキュベ
ートされたT−細胞ハイブリドーマ(5×10 4 )〕の
活性化はIL−2を分泌するそれらの能力によって測定
された。24時間の培養の後、上清液(50μl)を取
り、そして次に、IL−2依存性CTL−L細胞の増殖
を維持するその能力によってIL−2含有量についてア
ッセイする。1μCiの 3H−チミジンをウェル当りに
添加した。6時間後、細胞を、自動細胞収穫機(Skartr
on Inc., Sterling,VA)によって収穫し、
そしてチミジン導入をシンチレーション計数管によって
測定した。
【0107】両ペプチドは13個の残基のうち11個を
共有するので、P15−26−依存性7B7.3活性化
の阻害は、そのペプチドP12−24がまた、培養中に
含まれる場合に観察された。図2を参照のこと。T−細
胞ハイブリドーマ7B7.3の活性は、10%ウシ胎児
血清のみを有するRPMI 1640又は20μMのP
12−24もしくは60μMのP12−24の存在下に
おいて、種々の濃度のP15−26の存在下で測定され
た。A20 B−細胞リンパ腫(5×104 個の細胞/
ウェル)を、抗原付与性細胞として使用した。24時間
の培養の後、上清液(50μl)を収穫し、そして次
に、IL−2依存性CTL−L細胞系(104 個の細胞
/ウェル)中への 3Hチミジンの導入の後、IL−2濃
度についてアッセイした。図2における値は、3種のサ
ンプルの相加平均を表わす。
【0108】7B7.3の場合、P12−24は、投与
量依存性態様でP15−26による活性化を阻害するこ
とが見出された。その阻害の有効性はそのインヒビター
濃度に依存する。図3に示されるように、P12−24
は7B7.3へのP15−26の見掛の親和性を変え:
P15−26抗原投与量応答曲線の50%刺激点は、P
15−26が7B7.3のみと共に培養される場合、2
0.7±1.2μMの濃度である。7B7.3がP15
−26及びP12−24と共に同時培養される場合、5
%刺激点は29.8±2.8μMであり、そしてP12
−24がそれぞれ20μM及び60μMで存在する場
合、70.3μMである。その阻害効果は、培養中にお
けるP15−26の濃度を高めることによって、逆にさ
れ得る。サンプルペプチド、P12−24は、ハイブリ
ドーマ8I、すなわちP12−26感受性、I−EK
制限のT−細胞ハイブリドーマのIL−2応答に対して
効果を持たなかった。I−Ad 及びI−EK との相互反
応を必要とされるP12−26の残基は異なっているこ
とがまた、示された。従って、I−EK 制限のT−細胞
のP12−24による阻害の不在は、I−EK 分子に結
合するそのペプチドの無能性によるものである。
【0109】例III.他のI−Ad −制限のペプチドによ
るリプレッサー特異的T−細胞活性化の阻害 次の研究が、ハイブリドーマ7B7.3のP15−26
−依存性活性化を阻害する、スタフィロコッカスのヌク
レアーゼ(Nase)、残基61−80(P61−8
0)及びオボアルブミン(Ova)、残基324−33
6(P324−336)に由来するペプチドの競争能力
を試験するために行なわれた。これらのペプチドのそれ
ぞれは、それぞれの場合において、I−Ad −制限さ
れ、そしてそれらのそれぞれの抗原に対して免疫優性で
あるべきであることが示された。
【0110】Finnegan, A.など.,Journal o
f Experimental Medicine(1
986)164:897〜910;Shimonkevitz, R.
.,Journal of Immunology
(1984)。5×104 個のTA3細胞がそれぞれの
ウェルに添加された。種々の濃度のP15−26が、培
地(10%ウシ胎児血清を有するRPMI 1640)
のみ又は30μMのOva(P324−336)もしく
は60μMのNase(P62−80)のいづれかと共
に添加された。
【0111】A20 B−細胞リンパ腫(5×104
の細胞/ウェル)を、抗原付与細胞として使用した。次
に、7B7.3T−細胞ハイブリドーマ(5×10
4 個)を添加し、そして24時間培養した。T−細胞刺
激のレベルを、例IIに示したようにしてIL−2濃度に
決定することによってアッセイした。第3図に示される
ように、これらのペプチドは、投与量依存性態様で7B
7.3の活性化を阻害した。その阻害の程度は、それぞ
れの場合においてインヒビターに対する活性化体の割合
に依存しない。
【0112】8I(I−EK −制限の)T−細胞ハイブ
リドーマ及びTA3B付与性細胞(5×104 個)を、
上記のようにして種々の濃度のP15−26及び培地の
み又は60μMのOva(P324−336)もしくは
60μMのNase(P61−80)のいづれかと共に
培養した。特異性は、このペプチドがI−EK −制限の
P15−26−特異性T−細胞、8Iに対して効果を付
与しないことで見られる。さらに、Nase配列の残り
の代表的な他のペプチドは、7B7.3の活性化を阻害
することができなかった。
【0113】例IV.他のT−Ad 制限のペプチドによる
オボアルブミン特異的T−細胞の活性化の阻害 T−細胞ハイブリドーマDO−11.10は、オボアル
ブミン特異性であり、そしてI−Ad により制限され
る。それは、オボアルブミンに由来するペプチドP32
3−339に応答する。それは、刺激体として使用され
る、切断された相同体P324−336にほとんど応答
しない。インヒビターとして、λリプレッサーペプチド
P12−26及びインフルエンザ赤血球凝集素(I−A
d 制限の)に由来するペプチドインフルエンザ赤血球凝
集素部位2(P126−138)を使用した。
【0114】これらのペプチドのいずれも、独力でDO
−11.10を刺激することはできない。培地のみ又は
インフルエンザ赤血球凝集素P111−120もしくは
P12−26又はインフルエンザ赤血球凝集素部位2
(P126−138)(それぞれ50μMで)の存在下
で、DO−11.10を、種々の濃度のOva(P32
4−336)及びA20付与性細胞と共に培養した。2
4時間の培養の後、解放されたIL−2の量を定量化す
ることによって、刺激を決定した。図4において、それ
らの値は、3種のサンプルの相加平均を表わす。条件
は、例III に記載された。図4に示されるように、これ
らの非刺激性ペプチドは、オボアルブミン特異的T−細
胞活性に対してインヒビターとして作用する。I−Ed
制限の、インフルエンザ赤血球凝集素由来のペプチドP
111−120は、対照として作用し;それは、オボア
ルブミン−特異的T−細胞の活性化に対して効力を持た
なかった。
【0115】例V.インビトロにおけるクラスII分子へ
のリプレッサーペプチドP12−26の結合 クラスII分子によって制限されたペプチドの間に観察さ
れる競争阻害の機構をさらに研究するために、イン・ビ
トロにおけるクラスII分子へのペプチド結合の研究を行
なった。結果は第1表に示される。ペプチドP12−2
6を、 125Iのための受容体として作用するために、N
−末端へのチロシン残基の添加により変性した。
【0116】セファロース4Bビーズ(Pharmacia Fine
Chemicals, Sweden)に結合された次のモノクロ
ーナル抗体:MK−D6(I−Ad −特異性)、10−
3−6(I−AK −特異性)又は14−4−4(I−E
d/K −特異性)を用いて、アフィニティークロマトグラ
フィーによって、Ia−分子を、A20(H2d )のN
onidet P−40(NP−40)破壊物又はAK
TB−1b(H2K )細胞から精製した。
【0117】免疫原性ペプチドとIaとの間の関係の程
度を決定するために、ゲル濾過アッセイを使用した。こ
のアッセイは、Buns, S.など.,Proceeding of the Na
tional Academy of Sciences, USA (1986)83
3968に記載され、そしてこれを引用によって本明細
書に組み込む。手短に言えば、1%NP−40/PSB
中、精製されたIa 40μモルを、 125Iによりラベ
ルされたペプチド(それぞれの実験のために約200,
000cpm )0.2μモルと共に混合し、そして室温で
48時間インキュベートし、Ia−ペプチド複合体の形
成を可能にした。Ia−ペプチド複合体を、ゲル濾過に
より遊離ペプチドから分離し、そしてIaに結合された
ペプチドの%を、回収された合計の 125I−ラベルされ
たペプチドに対する空隙率での 125I−ラベルされたペ
プチドの割合として計算した。
【0118】
【表15】
【0119】第1表に示されるように、ペプチドP12
−26は、予想どおりに両分子に結合することができ
る。(結合のために使用される変性された形のP12−
26は、T−細胞の活性化に関して、P12−26と同
じように活性的である。)特異性は、I−AK 分子に結
合するためのP12−26の無能性によって明白に示さ
れ:後者は、このペプチドの制限のためにイン・ビボで
活性を示さない。しかしなから、ペプチドP12−26
は、I−Ed 分子にひじょうに良く結合する。Balb
/c免疫マウスからのT−細胞は、この分子によって制
限されないことが見出された。P12−26の結合がI
−Ed 分子に対して特異的であるかどうかを決定するた
めに、I−Ed によって制限されることが示された(そ
して結合することが)、ミオグロビン由来のペプチドと
の結合のために競争するその能力の試験が行なわれた。
結果は第2表に示される。
【0120】阻害アッセイのために、ラベルされていな
い投与量範囲のcI P12−26ペプチドが、Ia及
125Iによりラベルされたペプチドのインキュベーシ
ョン混合物(600,120,24,約48μM)に添
加された。Iaとラベルされたペプチドとの間の関連の
程度を、第1表に記載されたようにゲル濾過により決定
した。インヒビターの不在下で結合されたペプチドの百
分率は、オボアルブミン(323〜3329)/I−A
d のためには10.6%;ミオグロビン(132〜15
3)/I−Ed のためには6.5%;リゾチーム(46
〜61)/I−AK のために21.5%;シトクローム
c(88〜104)/I−EK のためには2.5%であ
った。結合の50%阻害を得るために必要とされる阻害
性ペプチドの濃度を計算した。それぞれの実験は3度く
り返えされた。
【0121】
【表16】
【0122】P12−26はまた、それらのそれぞれの
クラスII分子に結合するために他の免疫優勢ペプチドと
も競争する。しかしながら、競争は、I−AK によって
制限されたリゾチーム由来のペプチド、すなわちP12
−26によって結合されなかったクラスII分子のために
は、観察されない(第1表を参照のこと)。事実、P1
2−26は、その相対的な結合能力及びその相対的な競
争能力によって示されるように、I−Ed 分子に最っと
も結合することは、注目すべきである。
【0123】P12−26がI−Ed 分子に特異的に結
合することを示す結果の点から、cIのNH2 末端のド
メインにより免疫化されたBalb/cマウス中にI−
dにより制限されたT−細胞が存在するか否かの問題
が再試験された。15匹のcI免疫化マウスから回収さ
れたP12−26に対して特異的な300個以上のハイ
ブリッドのうち、I−Ed 分子によって制限されたもの
は示されなかった。すなわち、それらはI−Ad を発現
するL細胞の存在下で抗原によって刺激され得るが、し
かしI−Ed を発現するL−細胞の存在下で抗原によっ
て刺激されることは示され得なかった。
【0124】対照的に、ミオグロビン(P135−14
7)に対して特異的な80個のハイブリッドのうち、7
8個は、I−Ed を発現するL−細胞上でアッセイされ
る場合、I−Ed に制限されることが示された。さら
に、P12−26免疫マウスからの分別されていないリ
ンパ節由来のT−細胞は、Shastri などによって記載さ
れているような標準のリンパ節増殖アッセイ〔Shastri
など.,Journalof Experimenta
l Medicine,(1986)164:882〕
において10μMのP12−26と共に培養する場合、
有意な増殖(68,000cpm のチミジンの取込み)を
示した。
【0125】しかしながら、そのリンパ節細胞は、I−
d 分子に対して特異的なモノクローナル抗体、MKD
6が10μMのP12−26を有する同一の培養物に添
加される場合、添加された抗原を有さない培養物以上に
有意な増殖(1250cpm )を示すことができない。こ
れらの同じ培養物の増殖は、I−Ed に対して特異的で
あり、そしてヘモシアニン特異性の、I−Ed 制限のT
−細胞ハイブリドーマの刺激と阻害するモノクローナル
抗体、34−1−4Sによって阻害されなかった(7
5,000cpm )。従って、I−Ed 分子の関連下でP
12−26を認識することができる。cI免疫マウス中
におけるT−細胞が不在しているように思われ;明らか
に、P12−26及びI−Ed 分子に関してレパートリ
ーにおけるホールが存在する。次の研究は、マラリアワ
クチンとして使用するための合成ポリペプチドに関す
る。
【0126】材 料 合成ペプチドの合成及び分析は、前に記載された(Guil
let など.,前記)。この研究に使用されるペプチドは
次のものである: P12−26;λバクテリオファージのcIタンパク質
由来である。 P12−26LF;残基14及び15がLFによって置
換されているP12−26の変種である。 (NANP)1−12−26,(NANP)2−12−
26及び(NANP)3−23−26;それぞれ19,
23及び27個の残基の長さである。それらは、1〜3
回反復されたNANPで始まり、次にP12−26を有
する。NANP−50は、50回反復されたNANPの
ポリマーである。
【0127】方 法 抗体の製造 抗体の製造のために、完全フロイントアジュバント(C
FA)中に乳化された抗原〔(NANP)3−12−2
6〕100μgを、マウスの腹腔内及び足の肉趾に日0
で1次注射し、次いで、不完全フロイントアジュバント
(IFA)中に乳化された抗原50μgを、21日後、
2次皮下注射した。日7,21(追加免疫の前)、2
8、及び42日目に血液からの血清を使用した。
【0128】T−細胞の増殖 T−細胞増殖の研究のために、CFA中に乳化された1
00μgの(NANP)3−12−26を、マウスの尾
及びまた足の肉趾に日0で注射した。10日目に、ドレ
ンノードを除去した。10%FCS,5×10-5のM2
ME、ペニシリン、ストレプトマイシン及び抗原を含む
RPMI0.1mlを含む、平底マイクロ力価プレートの
ウェル当り8×105 個の細胞を接種した。2日目、 3
Hチミジン(ICN)/μCiを、3成分又は2成分培
養物に添加した。16時間後、細胞を収穫し、そして取
込まれた 3Hを、シンチレーション計数器によってアッ
セイした。
【0129】NANP3 (NANP)n (ここでn反復
の数を示す)に対する抗体力価の評価 ELISA試験を用いた。接合されたNANP50又は
12−26−BSA〔10μg/ml,2μg/ml、それ
ぞれ(25μl)〕を、室温で1時間又は4℃で一晩に
わたってポリビニルウェル中に添加した。次に、ウェル
をブロックし、血清を添加し、そしてペルオキシダーゼ
に接合されたヤギ抗−マウスIgGを添加した(1×1
000の希釈度)。最後に、基質(ABTS)を添加
し、そして吸光度を405nmで読んだ。血清は、種々の
希釈度で試験された。
【0130】結 果 (NANP)3−12−26は、P12−26に対して
特異的なT−細胞を刺激する T−細胞ハイブリドーマ9H35及び9C127の活性
化を研究した。抗原付与性細胞は、B−細胞リンパ腫A
20であり、そしてP12−26又は(NANP)3−
12−26のいずれかの抗原を種々の投与率(0〜50
μg/ml)で添加した。IL−2の解放が、T−細胞の
活性化の測定として取られ、そして増殖のためにIL−
2を必要とする指示が細胞系に対してアッセイした。
【0131】得られた結果は、P12−26(cIタン
パク質により免疫化された動物から単離された)に対し
て特異的な、2種のH2d −制限のT−ヘルパー細胞ハ
イブリドーマ、9H35及び9C127のために、ペプ
チド(NANP)3−12−26が、適切な(A20)
抗原付与性細胞の存在下で刺激体として作用することが
できることを示した。NANP含有ペプチドは、より活
性的である。この結果は、拡張されたクラスII結合性ペ
プチドのT−細胞刺激性能力が、イン・ビトロで研究さ
れる場合、ほとんど変えられないことを示す。
【0132】(NANP)−3−12−26ペプチド
は、(NANP)50に対して特異的なモノクローナル
抗体及びP12−26に対して特異的なモノクローナル
抗体の両者に結合され得る モノクローナル抗体による(NANP)3−12−26
の抗体認識が研究された。抗原、すなわちP12−26
に接合されたウシ血清アルブミン(BSA)をマイクロ
ウェルに吸収し、そしてP12−26に対して特異的
な、ホースラディシュ ペルオキシダーゼ(HRP)に
よりラベルされた抗体を添加した。(NANP)3−1
2−26の不在下で又はP12−26LFの存在下で、
モノクローナル抗体B3.11の結合の阻害は存在しな
い。阻害が、P12−26,(NANP)3−12−2
6及びP12−26S(位置18)(減少する阻害の順
序)により観察される。
【0133】上記研究をくり返した。但し、抗原は、マ
イクロウェルに結合された、放射性ラベルされた(NA
NP)50であった。P12−26又は(NANP)2
−12−26は、結合を阻害しないが、ところが(NA
NP)3及び(NANP)3−12−26は結合を阻害
したことが見出された。その結果は、モノクローナル抗
体、B3.11が、P12−26により結合されたウシ
血清アルブミンへのその結合を、(NANP)3−12
−26の添加によって阻害され得ることを示す。同様
に、マラリア寄生体−免疫マウスから単離された、(N
ANP)50に対して特異的なモノクローナル抗体は、
(NANP)3−12−26ペプチドによってその結合
を阻害され得る。これらの結果は、合成分子のNANP
部分に対して特異的な抗体が、追加のクラスII結合ペプ
チドの存在下で“ハプテン”を認識することができるこ
とを再び示す。
【0134】(NANP)50又は(NANP)3が免
疫化のために使用される場合、(NANP)50に対す
る抗体を合成することができないマウスは、(NAN
P)3−12−26が免疫原として使用される場合、
(NANP)50,(NANP)3及びスポロゾイト
(Sporozoites)に対する抗体を合成するこ
とができる マウスの対を、(NANP)3−12−26,(NAN
P)50,(NANP)1−12−26及び(NAN
P)2−12−26により免疫化した。その血清力価
を、方法のセクションに示されたような直接的な結合ア
ッセイによって、1次免疫化の後、7日目、2次追加免
疫化(対照の血清は検出可能な結合を与えなかった)の
後20日目、又は10日目のいづれかの日に試験した。
(NANP)3−12−26により免疫化されたマウス
からの血清(2次追加免疫化の後、10日目)は、従来
の放射性ラベルされた抗−マウスグロブリンRIAによ
って、サーカムスポロゾイトファルシパラム(Circ
umsporozoite falciparum)に
直接的に結合することが見出された。
【0135】リンパ節由来のT−細胞の増殖は、(NA
NP)3−12−26により免疫化された後、8日目に
マウス中に観察された。チミジンの取り込みによりアッ
セイされる場合、免疫原、P12−26,(NANP)
1−12−26及び(NANP)2−12−26による
T−細胞増殖が、見られた。これらの同じマウス中にお
いて(NANP)3又は(NANP)50による増殖は
見られない。これらの結果は、免疫原上でのクラスII分
子結合性配列の存在が、これらのマウス中において単独
では不活性である(NANP)3に、T−細胞刺激性活
性を付与するのに十分であることを示す。すべてのT−
細胞活性は、クラスII結合配列に向けられる。これらの
結果は、抗体活性が、免疫原の12−26部分上に存在
する(NANP)配列に対して、(NANP)3−12
−26により免疫化されたマウス中に誘発され、及びそ
のような“活性化”配列が不活性配列に付加され、そし
てその不活性配列に対する抗体を産生することを示唆す
る。
【0136】類似する実験において、(NANP)3−
12−26LFにより免疫化されたBalb/cマウス
は、免疫原に対するT−細胞増殖応答(免疫化の後16
日目に脾臓から取られた)を示したが、しかし(NAN
P)3−12−26(P12−26のみに対しても)に
対してはそうでなかった。この結果は、免疫原の(NA
NP)部分に対するT−細胞反応性の誘発が存在しない
ことを再び示す。この場合、上記項に記載されたよう
に、(NANP)3−12−26は、クラスII分子に結
合し、そして活性化のためにT−細胞に付与することが
できることは明らかである。(NANP)3−12−2
6LFにより免疫化されたマウスはまた、(NANP)
50ポリマーに対して特異的な抗体も誘発する。これら
の抗体は、μ及びγ−1クラスのものである。
【0137】免疫原の(NANP)部分へのT−細胞の
反応性を検出するための無能性は、Balb/cマウス
の性質であり、そして免疫原の性質ではない。(NAN
P)3−12−26により免疫化された57B6/H−
26は、(NANP)3又は(NANP)50に対して
直接的に応答することができ、そして免疫原の(NAN
P)部分に対するT−細胞反応性を伴って、(NAN
P)3−12−26による免疫化に応答することができ
る。従って、この方法の有用性は、ヒト病原菌に対する
免疫性の産生のための有用性を有するシステムに示され
る。
【0138】上記結果は、B−及び/又はT−細胞を刺
激すること又はB−及び/又はT−細胞を不活性化する
ことに関して、広範囲の種類の情況、すなわちイン・ビ
トロ及びイン・ビボで免疫系を調節することにおける本
発明の能力及び広さを示す。本発明は、特定の出来事に
応答して及びさらに宿主の情況、すなわち宿主の移植抗
原に対して、1又はそれよりも多くのサブセットのリン
パ球を選択することにおいて卓越した特異性を提供す
る。特定の宿主の移植抗原の多型性領域をまねる能力に
よって、T−細胞免疫系が実質的に不活性化され得る。
【0139】対照的に、目的の宿主の移植抗原に結合す
るためのコンセンサス配列を変えることによって、1又
は少々のサブセットのリンパ球を特異的に活性化するこ
とができ、予防接種の目的、病原性侵入体への増強され
た応答、又は免疫系による保護に関連する他の出来事の
ために刺激された免疫系を提供する。さらに、天然の組
織への攻撃に関するリンパ球を不活性化することによっ
て、自己免疫系を調節することができる。従って、細胞
の機能に関して、特定の細胞を増強し又は減じるために
本発明の広範囲な使用が存在する。
【0140】本明細書に言及されたすべての出版物及び
特許出願は、本発明が関係する当業者の熟練のレベルを
示す。本発明におけるすべての出版物及び特許出願は、
あたかもそれぞれ個々の出版物又は特許出願が、引用に
よって組込まれることを特別且つ個々に指摘されている
かのように、それと同じ程度に引用によって組込まれ
る。前述の発明は、明確に理解するために例示的且つ例
的にいくらか詳細に記載されているけれども、請求の範
囲内で修飾及び変更を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、移植抗原のドメインに関連する、外部
レセプター及び内部リガンドから成る内部相補性の図に
よる説明である。
【図2】図2は、関連するペプチドによるT−細胞ハイ
ブリドーマ7B7.3の活性の阻害の図による説明であ
る。活性は、培地(RPMI 1640)のみ(●−
●)における又は20μM(□−□)もしくは60μM
(○−○)でのP12−24の存在下における、種々の
濃度のP15−26の存在下で測定された。A20B−
細胞リンパ腫(5×104 個の細胞/ウェル)が抗原存
在性細胞として使用された。24時間の培養の後、50
μlの上清液を収穫し、そしてIL−2依存性CTL−
1細胞系(104 個の細胞/ウェル)中への〔 3H〕チ
ミジンの導入の後、IL−2濃度について検定した。そ
れらの値は、非経験的に行なわれた実験から取られた三
回のサンプルの相加平均を表わす。
【図3】図3は、鶏のオボアルブミン(Ova)又は
タフィロコッカス ヌクレアーゼ(Nase)によるT
−細胞ハイブリドーマ7B7.3の活性の阻害の図によ
る説明である。活性は、培地(RPMI 1640)の
み(●−●)における又は30μMのOva(P324
−336)(□−□)もしくは60μMのNase(P
61−81)(○−○)における、種々の濃度のP15
−26の存在下で測定された。それらの値は、第1図に
説明されたように三回のサンプルの相加平均を表わす。
【図4】図4は、培地のみ(□−□)において、インフ
ルエンザ赤血球凝集素P111−120(▲−▲)又は
P12−26(○−○)もしくはインフルエンザが赤血
球凝集素部位2(P126−138)(●−●)(それ
ぞれ50μMでの)の存在において、種々の濃度のオボ
アルブミン(P324−336)及びA20を示す細胞
と共に培養される場合、DO−11.10 T−細胞ハ
イブリドーマの阻害の図による説明である。与えられた
それらの値は、第1図に説明されたように三回のサンプ
ルの相加平均を表わす。
【図5】図5は、I−Ed クラスII分子によって制限さ
れたペプチドのアミノ酸配列を示す。ミオグロビン(P
135−147)がI−Ed-により制限されたT−細胞
クローンによって認識される。スタフィロコッカスアウ
レウス(Stephyloccoccus aureu
)からのヌクレアーゼ(P66−78)は、H−Zd
により制限されたT−細胞クローンによって認識され
る。λリプレッサーからのcIタンパク質(P12−2
4),I−EB d 配列(69−81),I−EB K 配列
(69−81)が存在する。インフルエンザウィルスか
らの赤血球凝集素は、I−Ed により制限されたT−細
胞ハイブリドーマによって認識される。次にI−EB d
配列(28−36)及びI−EB K 配列(28−36)
が存在する。括弧内の数字は、免疫原又はIa分子のい
づれかにおけるアミノ酸残基の位置を表わす。括弧内の
Leuは、赤血球凝集素からのペプチド111〜120
の最初の位置でのロイシン及びフェニルアラニンが赤血
球凝集素−特異性I−Ed −制限のT−細胞クローンの
刺激のために対応することを意味する。下線をほどこさ
れた残基は、抗原とI−EB d タンパク質領域との同一
性を示す。
【図6】図6は、オボアルブミン及びミオグロビンの一
部のアミノ酸配列とクラスII抗原のアミノ酸配列との比
較を示す。オボアルブミン(P326−339)は、D
O−11.10によって認識される。I−AB d 配列
(42−55)。ミオグロビン(P102−118)。
括弧内の数字は、天然の分子におけるアミノ酸残基の位
置を表わす。
【図7】図7は、I−Ad クラスII分子によって制限さ
れた5種のペプチドのアミノ酸配列、すなわちミオグロ
ビン(P106〜118);オボアルブミン(P323
〜336);λリプレッサーcI(P12−26);
タフィロコッカス アウレウスからのヌクレアーゼ(P
66−80)及びブタクサ類のアレルゲン(P54−6
5)を示す。括弧内の数字は免疫系分子内のアミノ酸残
基の位置を表わす。ダッシュは、上記ペプチドに相当す
る位置での欠失を表わす。
【図8】図8は、I−EK クラスII分子によって制限さ
れた4種のペプチドのアミノ配列、すなわち蛾シトクロ
ームc(P95−103);スタフィロコッカス アウ
レウスからのヌクレアーゼ(P89−97);λリプレ
ッサーからのcIタンパク質(P18−26)及びニワ
トリ卵白リゾチーム(P88−96)を示す。括弧内の
数は、免疫原分子内のアミノ酸残基の位置を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギレット,ジーン−ジェラード アメリカ合衆国,マサチューセッツ 02172,ウォータータウン,マウント オ ーバーン ストリート 536

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分を含んで成る組成物であって:
    哺乳類宿主が応答し、そして移植抗原に結合できるアグ
    レトープ及びエピトープを含んで成る第1抗原の100
    個よりも多くないアミノ酸の免疫優性配列の第1ドメイ
    ンを含んで成る第1分子を含んで成り、 ここで前記配列が突然変異されており、 又は前記ドメインが前記第1抗原以外の分子の第2エピ
    トープ部位又は前記第1抗原の天然配列以外により結合
    された前記第1抗原のエピトープ部位に結合されてお
    り、 又は少なくとも1種の分子が移植抗原の多型性領域の配
    列を有する100個よりも多くないアミノ酸を含んで成
    り、 これによって、前記組成物は前記第1抗原の前記エピト
    ープに対する哺乳類宿主の免疫応答を調節するのに有用
    であることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記突然変異化された配列を有し、その
    突然変異化が前記第1抗原のアグレトープに存在する請
    求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記突然変異化された配列を有し、その
    突然変異化が前記第1抗原のエピトープに存在する請求
    項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記突然変異化された配列を有し、その
    突然変異化が前記第1抗原のエピトープ及びアグレトー
    プの両者に存在する請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記第1抗原のエピトープがハプテン上
    に位置する請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記免疫優性配列がハプテン上に位置す
    る請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種の分子が移植抗原をブロ
    ックする請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 少なくとも1種の分子がT−細胞のサブ
    セットを不活性する請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記組成物が前記免疫応答を刺激するこ
    とによってその応答を調節する請求項1に記載の組成
    物。
  10. 【請求項10】 少なくとも1種の分子がT−細胞のサ
    ブセットを刺激することにおいて効果的である請求項9
    に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記突然変異化された配列が前記第1
    抗原のアグレトープ、エピトープ又はそれらの両者に存
    在する請求項9に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記アグレトープに存在し、そして移植
    抗原により制限されるアグレトープのコンセンサス配列
    との高められた適合性をもたらす請求項9に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記アグレトープに存在し、そして前記
    移植抗原のためのアグレトープの増強された結合親和性
    をもたらす請求項9に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異がエピトープに存在し、そしてT−細胞のサ
    ブセットを活性化できる配列をもたらす請求項9に記載
    の組成物。
  15. 【請求項15】 前記突然変異化を有し、その突然変異
    が前記アグレトープ及びエピトープの両者に存在し、そ
    して特定のサブセットのT−細胞を活性化できる配列を
    もたらす請求項9に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記組成物が、免疫応答をブロックす
    ることによってその応答を調節する請求項1に記載の組
    成物。
  17. 【請求項17】 前記組成物がT−細胞のサブセットの
    活性化を妨げる請求項16に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記第1抗原のアグレトープ、エピトー
    プ又はそれらの両者に存在する請求項16に記載の組成
    物。
  19. 【請求項19】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記第1抗原のエピトープに存在し、そ
    して無害性エピトープ又は組成物が投与される前記哺乳
    類のT−細胞と反応しないエピトープを形成する請求項
    16に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記第1抗原のエピトープに存在し、そ
    して第2エピトープを模倣する請求項16に記載の組成
    物。
  21. 【請求項21】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記第1抗原のエピトープに存在し、そ
    して組成物が投与される前記哺乳類に、エピトープに対
    するT−細胞受容体が存在しないエピトープを形成する
    請求項16に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が天然に存在する抗原のエピトープに存在
    し、そして組成物が投与される哺乳類において自己−エ
    ピトープを模倣する請求項16に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 前記突然変異化された配列を有し、そ
    の突然変異化が前記エピトープに存在し、そしてT−細
    胞のサブセットの活性化を妨げることができる配列をも
    たらす請求項16に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 前記突然変異化を有し、その突然変異
    化が前記アグレトープ及びエピトープの両者に存在し、
    そして特定のサブセットのT−細胞の活性化を妨げるこ
    とができる配列をもたらす請求項16に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 抗原に対する哺乳類の免疫応答を調節
    するために、前記2種の分子を含んで成る請求項1に記
    載の組成物。
  26. 【請求項26】 前記第1分子が移植抗原の多型性領域
    の配列を有する請求項1に記載の組成物。
  27. 【請求項27】 前記第1ドメインが第2エピトープ部
    位に結合される請求項1に記載の組成物。
  28. 【請求項28】 前記第1ドメインの配列を突然変異化
    されている請求項1に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 哺乳類宿主の免疫システムが応答する
    抗原の突然変異化されたペプチド配列を含んで成る少な
    くとも1種の分子を含む組成物であって、前記分子が第
    1抗原のエピトープに対する宿主の免疫システムの応答
    を調節することを特徴とする組成物。
  30. 【請求項30】 前記ペプチドが免疫優性配列を含んで
    成る請求項29に記載の組成物。
  31. 【請求項31】 前記ペプチドがT−細胞のサブセット
    を妨げ、活性化し、又は不活性化する請求項29に記載
    の組成物。
  32. 【請求項32】 前記第1エピトープに対する免疫応答
    を調節する請求項30に記載の組成物。
  33. 【請求項33】 前記第2エピトープに対する免疫応答
    を調節する請求項30に記載の組成物。
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