JPH0917559A - 薄板の積層型のコアを用いた集中誘導加熱装置を備えている缶のコーティングおよび硬化システム - Google Patents

薄板の積層型のコアを用いた集中誘導加熱装置を備えている缶のコーティングおよび硬化システム

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JPH0917559A
JPH0917559A JP8098514A JP9851496A JPH0917559A JP H0917559 A JPH0917559 A JP H0917559A JP 8098514 A JP8098514 A JP 8098514A JP 9851496 A JP9851496 A JP 9851496A JP H0917559 A JPH0917559 A JP H0917559A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 局部的な加熱が発生しない缶の側部の継ぎ目
の加熱装置を提供する。 【解決手段】 コアに巻かれた誘導コイルによって発生
される磁界を通すことによって誘導的に加熱される。そ
のコアは移動している缶の側部の継ぎ目にコイルから集
中された方法で直接に磁束を通す2つの反対の磁気極性
のポールを持つような形および方向になっている。誘導
コイルは移動の径路に沿ってのポール・ピースの1つ1
つが順番に交互に反対の磁極を持つようにコア上に巻か
れている。誘導加熱装置が予備硬化ステージとして使わ
れ、側部の継ぎ目の内面コート塗布装置の下流、そして
硬化用オーブンの上流にあるが、側部の継ぎ目の内面コ
ート塗布装置に十分近接した位置に置かれて、そのコー
ティングを十分束縛するように加熱し、硬化オーブンに
到着する前に継ぎ目からコーティングがコンベア上に落
下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属の対象物を誘導
的に加熱(誘導加熱)するための方法および装置に関
し、そして特に、硬化などの目的のために缶の側部の継
ぎ目を誘導加熱するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】或る種の金属の缶の製造時に、金属シー
ト(金属薄板)の一部分を或る大きさにカットしたもの
が円筒状に巻かれる。その金属シートの合わせ目の2つ
のエッジ間の接合部が溶接され、溶接された継ぎ目、す
なわち、側部の継ぎ目を生成する。金属シートの内面は
製造者からあらかじめコートされて入って来るが、溶接
のプロセスによってこの側部の継ぎ目の近くのコーティ
ングが焼け落ちる。したがって、溶接された金属から缶
の内容物を保護するためには、溶接プロセスの後で側部
の継ぎ目の内面コートが再度塗布されなければならな
い。
【0003】ここで参照によって組み込まれているマニ
ュエルの米国特許第3,526,027号は、粉末のコ
ーティング材料のストリップを溶接された継ぎ目の内側
に塗布し、その狭い継ぎ目の領域を加熱してその粉末を
溶かし、そして硬化することを示している。この発明で
はストリップ・ガス・バーナーまたは、RFまたはHF
の誘導コイルのいずれかがこの目的のために使えるが、
そのようなコイルに対する構造を示していない。他の同
様な特定しない、異なる応用に対する缶の側部の継ぎ目
の誘導加熱を示しているものとしてはヤスムロの米国特
許第4,783,233号(1988)およびリブニッ
ツの米国特許第4,759,946号(1988)があ
り、両方とも参照によってここに組み込まれている。ま
た、PCTの国際公開No.WO 93/24242
(1993年12月9日)およびモーアの米国特許第
3,794,802号も参照されたい。これらは両方と
も参照によってここに組み込まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、磁気誘導によ
って缶の側部の継ぎ目を加熱することは、缶の金属シー
トの構造のために一部困難である。高周波による誘導加
熱は加熱が不均一になるという問題を生じ、それによっ
て金属シートの加工物の各種の部分がそのコイルおよび
他の要素に近接していることによって非常に違った温度
に熱せられる。その結果、側部の継ぎ目の他の部分が所
望の温度に加熱される前でも、局部的な過熱が簡単に発
生する可能性がある。
【0005】従来の誘導加熱技法についての別の問題
は、特に高い周波数において、その作業コイルの導体の
外側の表面に沿って、そして作業コイルとの間を接続し
ている導線の外側に沿って電流密度が高くなるために、
過熱が発生し、水冷が必要となる。通常、実際には、こ
れらの導体は中央を水が流れている銅のチューブを使っ
て作られている。水冷のシステムは高価で大きくなる可
能性があり、誘導加熱システムに必要なコスト、サイズ
および保守が実質的に増加する可能性がある。
【0006】前記のヤスムロの米国特許第4,783,
233号においては、側部の継ぎ目は単巻の加熱コイル
によって誘導的に加熱される。そのようなコイルは缶の
製造ラインにおいて問題を生じる可能性がある。という
のは、加工物の運搬システムの磁性体サイドガイドにお
いて望ましくない誘導加熱電流が発生するからである。
しかし、より狭いコイル、すなわち、運搬装置の中に誘
導される電流が最小になるような形状およびサイズのコ
イルでは十分なエネルギーを加工物に十分迅速に集中す
ることはできない可能性がある。この問題はそのコイル
が厚く、そして狭い領域に閉じ込めるのが困難な銅のパ
イプから構成されている場合にはさらに悪化する。
【0007】他の種類の金属の対象物を高周波誘導によ
って加熱することは、例えば、ミラーに対する米国特許
第4,339,645号、モーリスに対する米国特許第
4,481,397号、ベッカートに対する米国特許第
4,296,294号、ノザキに対する米国特許第4,
849,598号、ハンセンに対する米国特許第5,3
13,037号、およびディオンに対する米国特許第
5,101,086号の中で示されており、それらは参
照によってここに組み込まれている。これらの文献の中
で開示されているシステムのいくつかは缶の側部の継ぎ
目を加熱するために使える可能性があるが、それらは最
適ではない。特に、例えば、それらは非常に大型で膨大
なものになる可能性があり、水冷を必要とするものであ
ったり、フラックス・エネルギーを不必要に浪費するた
め非効率的であり、缶の側部の継ぎ目のような加工物の
十分に狭い領域においてフラックス・エネルギーを集中
するためには適用できない可能性がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明の目
的は上記の欠点のいくつか、あるいはすべてを克服す
る、缶の側部の継ぎ目の加熱装置を提供することであ
る。本発明にしたがって、概要を説明すると、缶の側部
の継ぎ目はコア上に巻かれた非液体冷却の誘導コイルに
よって発生される中程度の周波数の振動磁界を通過する
ことによって誘導加熱される。そのコアは2つの磁極を
持っていて、缶が移動する径路に沿って移動する缶の側
部の継ぎ目の中にコイルから集中される方法で磁束を向
けるような形状および向きになっている。
【0009】中程度の周波数(ここでは、500Hz〜
50kHzと定義される)の誘導加熱を使うことは缶お
よび缶の端部を製造する際に望ましいことである。とい
うのは、加工物の中に電流が誘導される深さは、各種の
缶サイズおよび形状および壁の厚さ(制限範囲内)の装
置の許容範囲を広くし、また、各種の異なる生産ライン
のスピードが許される装置とするからである。しかし、
そのような周波数および必要な電力レベルにおいて、標
準の固体フェライト・コアはうまく使えない。そのよう
なコアはそれ自身が渦電流を発生し、その結果の熱によ
ってそれらが崩壊してしまう可能性がある。一方、側部
の継ぎ目上で粉末のコーティングを溶融させて硬化させ
るためにパンケーキ状または螺旋状のコイルを使うこと
は困難である。というのは、非常に短い時間内に非常に
小さい空間の中に熱を向ける必要があるからである。
【0010】トランス(変圧器)の技術分野において
は、コアを複数の別々に絶縁された向かい合わせの薄板
によって作ることにより、トランスのコアの中の電流を
制限することはよく知られている。例えば、ロードンの
「実際的なトランスの設計ハンドブック(Practi
cal Transformer Design Ha
ndbook)」第2版(TAB Books,198
9)を参照されたい。この本は参照によってここに組み
込まれている。積層型のフラックス集中誘導加熱は鋼鉄
の焼き戻しの応用においても使われてきている。ただ
し、これらはエンジンのクランク・シャフトおよびギア
の歯の表面の焼き戻しなどの、一般に非常に高い温度
(鋼鉄が熱せられて赤くまたは白く輝く)での応用であ
る。しかし、そのような積層型のコアは缶の側部の継ぎ
目上の粉末コーティングを溶融及び硬化するための、こ
こで説明されているような誘導加熱に対しては使われて
いなかった。本発明の一態様にしたがって、誘導加熱の
コアはそれぞれ厚さが約0.006インチ(約0.15
2mm)より薄い高周波のコア材料の個々の薄板を使っ
て作られる。1つの実施例においては、その薄板の厚さ
は約0.002〜0.006インチ(約0.05〜0.
152mm)の間にある。その薄板は互いに個別に絶縁
されていて、束ねられてU型またはE型のコアを形成
し、フラックスを加工物に向けて放出する。
【0011】本発明の一態様においては、誘導コイルは
銅の管状材料から作られる代わりに、リッツ線の形を使
って作られており、そのコイルは水冷ではなく空冷であ
る。約20kHzまでの周波数が水冷でない環境におい
て使われる。
【0012】1つの実施例においては、コアは複数のポ
ール・ピース(極性部分)を備え、その各々がその装置
を通って長さ方向に運ばれる一連の缶の移動の径路に向
かって並べられている。誘導コイルは移動の径路に沿っ
ての一連のポール・ピースが交互に反対の磁気極性を持
つようにコア上に巻かれている。
【0013】この誘導加熱装置は側部の継ぎ目のコート
を硬化するために、缶の製造ライン上で側部の継ぎ目の
内面コート塗布装置の下流に配置することができる。ま
た、この誘導加熱装置を使ってその誘導加熱装置の上流
または下流に配置することができる、従来のオーブン
(例えば、ガス・オーブン)を支援する温度ブーストを
提供することができる。1つの実施例においては、この
誘導加熱装置は側部の継ぎ目の内面コート塗布装置の下
流、そして硬化用オーブンの上流、ただし側部の継ぎ目
の内面コート塗布装置に十分近い場所に置かれる予備硬
化ステージとして使われ、そのコーティングが適切な場
所に固着するのに十分な程度に加熱して、硬化用オーブ
ンに到達する前に継ぎ目から落ちないようにする。その
ような予備硬化は少なくとも2つの利点を提供する。第
1にライン・スピードが上昇し、コーティングが長い年
月にわたって変化してくると、既存のオーブンによる硬
化が臨界点に達する可能性がある。硬化の品質は既存の
オーブンの前(または、既存のオーブンの後で次に缶を
加熱する前)で缶を予備加熱することによって改善する
ことができる。第2の利点は、それ以降の処理に先立っ
て粉末コーティングを固着させることによって、全面的
な硬化オーブンに入る前に缶をあまり注意して扱う必要
がないことである。ここでも、缶は既に部分的に所望の
温度にまで加熱されているので、既存のオーブンを使っ
てライン・スピードを速くすることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は缶製造の生産ラインの一部
分を示している。図1に示されている部分の前に、金属
シートの缶の未加工品(素材)が不図示の心棒(マンド
レル)の回りに円筒状に形成される。そうすることによ
って、未加工品のエッジは互いに突き合わされて溶接さ
れる。そのようにして溶接された缶のボディは側部の継
ぎ目の内面コート塗布装置102の中に運び込まれ、そ
の中で液体または粉末のコーティング材料が缶の側部の
継ぎ目に沿って缶のボディの内部に塗布される。1つの
実施例においては、コーティング材料はラッカーであ
り、側部の継ぎ目の内側のラッカーのコーティングを硬
化すなわち乾燥させる目的で溶剤または水を追い出すた
めに熱が使われる。他の実施例においては、コーティン
グ材料は粉末であり、その粉末は熱せられると溶けてそ
して硬化し側部の継ぎ目の内面に丈夫なコーティングを
形成する。缶の側部の継ぎ目に対する適切な内面コーテ
ィング塗布装置の一例が、参照によってここに取り組み
込まれているワイスの米国特許第4,749,593号
の中で示されている。
【0015】缶のボディ10は継ぎ目上のコーティング
材料に対して熱が加えられる前にコンベア104によっ
て運ばれて、側部の継ぎ目の内面コート塗布装置102
から現われる。缶のボディ10は図1の中では1つだけ
しか示されていないが、連続の缶製造プロセスにおいて
は、複数の缶が側部の継ぎ目の内面塗布装置から順次現
われことは理解される。これらの缶のボディは長さ方向
に並べられ(すなわち、缶のボディの円筒の中心軸が缶
のボディの移動方向に実質的に並行しているように)、
そして互いに端と端が突き合わされるか、あるいはほと
んど突き合わされている。図1の中で12として示され
ている側部の継ぎ目は各缶のボディ10の上に長さ方向
に向いており、時計の12時の位置において缶のボディ
の最上部の缶の内側にある。
【0016】コンベア104はコンベア・ベルトあるい
は、リニア・モータ、チェイン・コンベア、プッシャ
ー、プラー、重力スライド、などの他の移送機構であっ
てよい。ここで使われている「コンベア」という用語
は、2つまたはそれ以上のコンベアが順次組み合わせら
れているものも含む。
【0017】コンベア104は缶のボディ10を側部の
継ぎ目コート塗布装置から、図1の中では生産ラインの
中で予備硬化ステーションとして動作するように示され
ている誘導加熱システム106へ運び込まれる。誘導予
備硬化システム106の後、コンベア104は缶10を
硬化用オーブン108の中に運び込む。このオーブンは
従来のガス・オーブンであってよい。次に、コンベア1
04は缶10をそれ以降の処理(図示せず)のために運
搬する。ここで使われている用語として、側部の継ぎ目
の内面コート塗布装置102は誘導予備硬化システム1
06の「上流」に配置されていると考えられる。という
のは、缶のボディ10は側部の継ぎ目の内面コート塗布
装置102から誘導予備硬化システム106へ向かって
流れるからである。同様に、硬化用オーブン108は誘
導予備硬化システム106の「下流」にあると考えられ
る。というのは、缶は誘導予備硬化システム106から
硬化用オーブン108へ向かって流れるからである。
【0018】側部の継ぎ目の内面コート塗布装置が缶の
ボディ10の側部の継ぎ目の内面に対して粉末を塗布す
る場合、誘導予備硬化システム106を側部の継ぎ目の
内面コート塗布装置102の出力に近接して配置するこ
とが望ましい。そうでない場合、粉末のコーティングは
その継ぎ目に対して静電的に、そして或る程度溶接の熱
によって保持されているだけなので、粉末の粒子のいく
つかはその継ぎ目からコンベア104の上に脱落する。
時間が経つと、この粉末は堆積する可能性があり、保守
上で問題となる。誘導予備硬化システム106が側部の
継ぎ目の内面コート塗布装置102に十分近い場所に置
かれることによって、粉末のコート材料の緩んで落ちる
量がほとんど問題にならない時期に粉末のコート材料が
部分的に硬化され、この問題を回避することができる。
例えば、80m/分のライン・スピードにおいて、誘導
予備硬化システム106を側部の継ぎ目の内面コート塗
布装置102の中の粉末の噴霧器から1フィート以内に
置くことができる。
【0019】他の実施例においては、側部の継ぎ目のヒ
ータを噴霧器のノズルの上流に取り付けることができ
る。これによって、缶が十分に加熱されて粉末が缶に対
して十分に固着し易くなる。
【0020】誘導加熱システム106がそのような予備
硬化の目的のために使われるかどうかにかかわらず、そ
れは最終の硬化用オーブン108の前に温度を上昇させ
る。これによって、硬化用オーブン108における条件
が緩和され、硬化用オーブンの長さをより短くして、あ
るいは少ないエネルギーを使ってできるようになる。こ
の目的のために、誘導加熱システム106を缶10の移
動の径路に沿って硬化用オーブン108の上流または下
流のいずれかに置くことができる。
【0021】また、誘導加熱システム106は十分長い
時間にわたって側部の継ぎ目の温度を十分高い温度に上
げるのに十分長く作られていた場合、全面的な硬化用オ
ーブンとして使うこともできる。例えば、適切な量の電
流を流す誘導コイルの適切な並びによって、5mの長さ
の誘導ヒータ106を50フィート(15.24m)の
長さの従来のガス・オーブンの代わりに使って(適切な
ライン・スピードで)側部の継ぎ目を硬化することがで
きる。
【0022】図2は図1の生産ラインで使うことができ
るような誘導加熱システム106の正面図である。図3
は線3−3’に沿って取られた平面図であり、図4は線
4−4’に沿って取られた底面図であり、そして図5は
図2の中の線5−5’に沿って取られた端面図である。
図2を参照して、この装置はコンベア104の上部に支
柱204によって隔てられて支持されているボックス2
02を含んでいる。このボックス202は誘導加熱コイ
ルに対するタンク回路のキャパシタ(図示せず)を含ん
でいる。そのキャパシタは大電流容量の配線の必要な長
さを最小にするために、誘導加熱コイルにできるだけ近
い位置になければならない。
【0023】ボックス202の上面にはボックス202
の一端部において空気の強制取り入れ口206、および
ボックス202の他の端部にある空気の強制取り出し口
208がある。空気は図2の中で216としてシンボリ
ックに示されているファンによって空気の取り入れ口2
06へ強制的に吹き込まれる。図3で分かるように、ま
た、以下の説明で明らかになる理由のために、取り出し
口208はほとんど覆われている。図2に戻って、コン
ベア104は矢印212によって示されている移動の径
路に沿って缶10を運ぶテーブル210の上に乗ってい
る。缶はベルトの下にある永久磁石によってコンベア上
に保持される。ボックス202の下側に取り付けられて
いて、缶がその装置の中を運ばれる時に缶の側部の継ぎ
目のちょうど上にぶら下がっている囲い214があり、
誘導コイルを備えている磁束のコンセントレータがその
上に含まれている。
【0024】囲い214の構造は図5に詳しく示されて
いる。これから分かるように、コンセントレータ502
は非磁性体で電気的に非伝導の材料から構成されている
2つの垂直の壁504および506の間に誘導加熱装置
106のほとんどの長さに沿って長さ方向に配置されて
いる。コンセントレータ502の下にあってコンセント
レータの長さにわたって伸びている非磁性体の電気的に
非伝導の薄いシート508がある。このシートは例え
ば、220℃定格のガラス・ファイバーの薄板から作る
ことができる。2つのL型のブラケット510および5
12がシート508の両側に取り付けられている。シー
ト508およびL型のブラケット510および512に
よって形成される構造は、冷却空気の或る部分が空気の
取り入れ口206からの対流径路を提供するために、壁
504および506の下側の端部のやや下に離して置か
れている。すなわち、取り入れ口206へ強制的に吹き
込まれた冷却空気の一部分は囲い214へ進行し、そこ
でコンセントレータ502および誘導加熱コイル514
の回りを循環してから、一方の側面は壁504とL型の
ブラケット510によって、そして他の側面は壁506
とL型のブラケット512によって形成されている空気
流調整板(バフル)を通って脱出する。ここで説明され
ている装置は液体によって冷却される必要はない。
【0025】この装置を通る空気の流れが一般的に図1
2に示されている。これから分かるように、空気は取り
入れ口206に入る。空気の一部は完全にボックス20
2の内部にとどまり、その長さを通過して出口208を
通って出て行く。この空気の流れによってボックス20
2の中のキャパシタが冷却される。しかし、出口208
を部分的に覆っているもの(図3参照)によって出口2
08を通って出て行く空気の流れの一部が制限される。
しかし、空気の一部は強制的に囲い214の中に送り込
まれる。空気はコンセントレータ502のポストの間を
流れて、コイルと同様にコアを冷却する。別の実施例に
おいては、空気をコンセントレータに沿って1つの端部
から他の端部へ長さ方向に強制的に送ることができる
が、これはコンセントレータの出口の端部に向かって冷
却の効率を下げる。というのは、空気は既に入口の端部
の近くで熱せられているからである。
【0026】また、カバー・シート508を含んでいる
囲い214はコイル514の中の中程度の周波数の振動
電流からのオペレータの保護を提供する。カバー・シー
ト508はコンセントレータ502の下側の面と缶の側
部の継ぎ目12との間のギャップを最小にするために、
薄いものが使われている。1つの実施例においては、こ
のギャップの高さは2〜7ミリメートルに過ぎない。し
かし、そのようなカバー・シートはシステムを正常に動
作させるために不可欠なものではない。106のような
誘導加熱システムにおいて、移動の径路に沿って異なる
点において缶の側部の継ぎ目に結合する磁束をそれぞれ
減らすか、あるいは増やすために、移動の径路の或る部
分ではそのギャップを意図的により広くし、また他の部
分では意図的に狭くすることができる。
【0027】図6は図5の中の磁束コンセントレータ5
02および誘導コイル514の、一部分がシンボリック
に描かれた正面図である。図7は図6の線7−7’に沿
って取られた図6の装置の底面図である。図6を参照し
て、磁束コンセントレータ502は、端部と端部とがつ
ながった関係に置かれていて缶10の進行する径路に沿
って長さ方向に伸びている列を形成している、複数のU
型のコア602を含んでいる。他の実施例においては、
コンセントレータは同じ方法で端部と端部とが接するよ
うに置かれたE型のコアから作ることができる。さらに
他の実施例においては、コンセントレータを1個のユニ
ットとすることができる。2個以上のコアが端部と端部
とを接して置かれている場合(そしてここで記述されて
いる目的を達成するために巻線が巻かれている)は、同
じ総合的な形状を持っている単独のコアと同じ機能を果
たすので、ここで使われている用語「コア」はいくつか
の部品から構成することができ、それらの部品のそれぞ
れもここで「コア」と呼ぶこととする。
【0028】U型のコア602の各々は複数の個々に電
気的に絶縁された薄板802を使って作られており、そ
の1つが図8に示されている。図8の線9−9’に沿っ
て取られた端面図が図9に示されており、図8の線10
−10’に沿って取られた底面図が図10に示されてい
る。60Hzのトランスのコアを形成するために使われ
る比較的厚い薄板とは違って、薄板802は極端に薄
く、好適には、0.006インチ(0.152mm)の
厚さ以下であることが好ましい(図8の中で紙面に垂直
な方向の寸法)。循環電流および自己加熱を阻止するた
めに、薄板802は薄いほど良い。しかし、在庫があっ
ていつでもすぐ買える市販の実用的な薄板としては、約
0.002〜0.006インチ(約0.051〜0.1
52mm)の範囲の厚さが好まれる。好適には、薄板は
薄板の平面(図8の中の紙面の平面)の内部で磁束のラ
インを最も良く導くような方向に向けられたグレインを
持つ、グレイン指向の珪素鋼板から作られていることが
好ましい。しかし、代わりに他の種類の材料、例えば、
ニッケル−鉄合金などを使うことができる。1つの実施
例においては、これらの薄板をニュージャーシー州のカ
ムデンにあるマグネティック・メタルス・コーポレーシ
ョン(Magnetic Metals Corpor
ation)から入手できる部品番号DU37の薄板か
ら作ることができる。そのような薄板は普通は高周波の
トランスで使うために作られており、この図面の中で示
されているものより脚の長いU字型の形状で供給され
る。また、それらは磁束のループを完成するために、コ
イルがポストに巻かれた後で薄板の開放端部に渡して取
り付けられる別のピースを持つことが意図されている。
しかし、図8、図9および図10に示されている形状を
達成するために、U型のポストを短くし、後者のピース
を捨てることによって本発明の実施例において使うため
にその部品が変更される。薄板は電気的に絶縁特性を持
つコーティングによってあらかじめコートされている。
【0029】図6に再び戻って、薄板802は電気的に
絶縁特性を持つコーティングが施されて供給される。こ
れらの多数の薄板(200個程度)があり、互いに面と
面を接して隣接して重ねられ、幅が約1インチ(約2.
54cm)(図6の紙面に垂直の方向で測られた長さ)
のコアを形成する。これは側部の継ぎ目が比較的広いも
のであっても各種の異なる種類の缶10を扱うのに十分
な幅である。薄板は、薄板の中の穴804および806
を通してネジが設けられたステンレス鋼のロッドによっ
て互いに連結することができる。(図8参照。)
【0030】U字状の積層型のコアは図6の中に示され
ている列に互いに隣接して置かれて磁束コンセントレー
タ502を形成する。それらにはコイルの線514が交
互に反対方向に巻かれ、ポール・ピース(極部分)60
4が1つ置きに反対の磁極を持つように極性が決められ
る。(代わりに、ポール・ピース604の1つ置きのも
のだけがコイルの巻き線を受け、それらのすべてが同じ
方向に巻かれている構成も可能である)。これによって
磁束のループが生成される。すなわち、コイルの巻き線
を流れる電流の与えられた方向に対して、1つおきのポ
ール・ピースから流れ出る方向および、その間の各ポー
ル・ピースに入る方向での流れによるループが生成され
る。与えられた電流の方向に対する磁束の流れが図6お
よび図7の中の矢印606として示されている。電源6
08は交流電源であり、したがって、磁束のライン60
6が電源608の周波数で方向を逆転する。
【0031】図6から、磁束のライン606が缶のボデ
ィ10の壁を、側部の継ぎ目12の中およびその回りに
集中するように通過する。磁束のライン606はここで
は実質的に長さ方向であるとしている。というのは、ほ
とんどの部分に対し、それらは缶10の長さ方向の寸法
に対応して縦方向に向いているからである。図7に示さ
れているように、磁束のライン606は缶10の中心軸
に対して正確には並行になっていない。というのは、コ
ア602の幅が有限であることによる磁束のラインに及
ぼされる曲げの効果があるからである。それにもかかわ
らず、それらは実質的に長さ方向であるとここでは考え
られている。
【0032】図13は側部の継ぎ目12を時計の12時
の位置にして横向けに置かれている、缶のボディ10の
平面図である。電流ループ1302は缶のボディ10が
コイルおよび磁束コンセントレータ502の下を通過す
る時に、缶の中に誘導される電流ループをシンボリック
に示している。加工物の中に誘導される渦電流は実質的
にコイルの巻き線の形状を鏡に映したようなものとなる
ことはよく知られている。したがって、コイルは多数の
比較的小さな電流ループとして形成されていて、その下
を缶が縦方向に通過するので、缶のボディ10の中に誘
導される渦電流は同様な形状で流れるが、図13の中に
示されているように反対方向の径路を形成する。
【0033】側部の継ぎ目の誘導加熱は加熱ゾーン13
04において主として行なわれることが分かる。ここで
渦電流は側部の継ぎ目12を横断して流れる。これらの
交差している加熱ゾーンは同時に数個ある。側部の継ぎ
目のある程度の加熱は渦電流ループ1302の長さ方向
の部分の中の渦電流の加熱効果による伝導によって生
じ、そしてコンセントレータのポール・ピースの1つか
ら次のポール・ピースへ電流を流すコイルの配線の部分
における電流を鏡のように映した、缶のボディ10の中
の渦電流によって側部の継ぎ目12にある程度の加熱が
生じるが、側部の継ぎ目12の加熱のほとんど大部分は
領域1304において側部の継ぎ目に交差する方向に流
れる渦電流によるものである。これらの交差の加熱領域
は缶がコンセントレータ502の下を長さ方向に移動す
る時に缶のボディ10の長さに沿って縦方向の掃引が行
なわれる。さらに、コンセントレータ502は缶10の
長さに比較して長いので、側部の継ぎ目12はコンセン
トレータの長さの範囲を缶が移動するにつれて何回も加
熱領域のそのような掃引が行なわれる。これによってコ
ーティングを溶融または乾燥させるのに効果的である均
一の加熱が行なわれる。
【0034】コイル514はリッツ線に似た形の束線を
使って巻かれる。詳しく言えば、個々にラッカーが塗ら
れた(電気的に絶縁された)細い撚線(ストランド)が
互いにねじられて(例えば、100本)第1の撚って編
んだ(ツイストされた)束が形成される。例えば、30
AWGの撚線を100本より合わせたものが第1の撚っ
て編んだ束を形成する。そのような第1の束線が図11
に示されている。1本の比較的太い線または銅管を使う
場合とは反対に、個々に絶縁された多数の撚線を使うこ
とによって、その個々の撚線の線径はその表皮の厚さ
(浸入度)に比較して小さくなる。したがって、線自身
はそれほど大きくは誘導的には加熱されない。さらに、
もっと大きい電流密度が中程度の周波数において得られ
る。というのは、よく知られている表皮効果はこの周波
数帯では束の外周に対して電流を強制的に流すことはで
きないからである。中程度の周波数におけるより大きな
電流密度を達成することによって、巻き線の総合的な厚
さを薄くすることができ、それによってより小さいスペ
ースでより大きな巻き線数が得られる。巻き線を多くす
ると、コイルの巻き線の中の総合的な与えられた電流に
対して加工物の中により大きな渦電流が流れる。そし
て、それらの巻き線をより小さいスペースにパックする
ことができるということは、それらを加工物のより近く
に置けることを意味し、それによって結合が改善され
る。
【0035】これらの第1の束線のいくつか(例えば、
4つ)はふたたび一緒にねじられて図5、図6および図
7に示されている束線を形成する。しかし、標準のリッ
ツ線と違って、本発明の実施例で使われている配線は4
本の第1の束を、個々に絶縁されている撚線が第1の束
を形成するように一緒に撚って編まれる方向と同じ方向
に撚って編まれている。これは標準のリッツ線の電流密
度の利点のいくつかを捨てることになるが、束をより緊
密にするために役立つ。そのような緊密な束はコア60
2のポール・ピースの回りにさらに多くの線を巻くこと
によって、おそらくさらに緊密に巻かれる。しかし、標
準のリッツ線も十分に使える。
【0036】図6に示されているように、コイルはポー
ル・ピース当たり約2.5回巻かれてコンセントレータ
502のポール・ピースの回りに巻き付けられている。
巻き線がこすれてコイルの線の電気的絶縁が破れるのを
防ぐために、巻き線はボビンによってコアから物理的に
離されている。このボビンは電気的に非伝導であり、約
220℃までの温度にまで耐える必要がある。
【0037】電源608はコイルの線514の両端部に
接続されている電流出力を備えた交流電源である。電流
振動の周波数はボックス202(図2)の中のタンク容
量との組み合わせられたコイルの共振周波数と本質的に
同じであり、8kHzの程度である。他の周波数(例え
ば、15kHz)も適切なタンク容量が使われた場合に
は使うことができる。一般に、缶の側部の継ぎ目の壁の
厚さが約0.01インチ(約0.254mm)の程度で
ある場合、約3kHz〜20kHzの周波数範囲が好ま
れる。適切なキャパシタを見つけるか、あるいは作るこ
とができると仮定して、800Hzの低い周波数も使え
る。一般に、中程度の周波数(約500Hz〜50kH
z)によって、加工物の狭い領域を集中加熱しながら、
深い加熱および広い範囲の加工物の寸法的変化および導
電性材料の種類が許される。電源608が最初に活性化
される時、タンク容量およびインダクタンスが指定され
て加工物への電力の伝達を最適化する周波数を自動的に
従来の方法で決定することが望ましい。
【0038】電源608の電源出力は高調波をあまり含
まない低い調波成分の比較的連続の波形である必要があ
る。高調波成分が低いことによって、タンク容量とコイ
ルへのリード線に対する表皮効果が減少するので、より
細いリード線を使うことができる。また、タンク容量は
コイルそのものにできるだけ近い場所に置かれる必要が
ある。電源回路608は缶10または側部の継ぎ目12
の異なる種類および寸法に適応する必要はない。という
のは、コア602が広範囲の各種の缶の側部の継ぎ目を
カバーするのに十分広いからである。
【0039】最後に、電源608の出力は低周波のデュ
ーティ・サイクルによって単に調整できるだけでなく、
活性化および不活性化の間に連続的に調整可能であるこ
とが望ましい。これはデューティ・サイクルのパルスに
よって缶が振動する可能性があり、それによって側部の
継ぎ目の内面粉末コートに好ましくない動揺によるある
程度の緩みが生じる可能性がある。したがって、電源6
08の活性化および不活性化は電源608に対するDC
電圧を徐々に上昇または下降(それぞれ)させるか、あ
るいは振動周波数をタンク回路の共振周波数に向かっ
て、あるいはその周波数から遠去かるように(それぞ
れ)徐々に変化させることによって達成される。さらに
他の代わりの方法として、電源608の活性化および不
活性化はタンク回路の共振周波数で動作しているパルス
幅変調の一定振幅の電圧をタンク回路に供給することに
よって達成することができる。パルス幅が狭いほど、そ
のエネルギーがより高い高調波の周波数にあり、タンク
回路の共振周波数における基本周波数の中には少なくな
る。タンク回路は高い周波数の高調波に対しては応答し
ないので、活性化はエネルギーのほとんどまたは全部が
基本周波数の中にあるようになるまでパルスの幅を徐々
に広げることによって達成され、そして不活性化は基本
周波数に存在しているエネルギーの割合いを減らすよう
にパルスの幅を徐々に狭めることによって達成すること
ができる。上記の誘導加熱システムは40m/分または
それ以下のスピードから1200m/分またはそれ以上
のスピードの範囲の製造ラインにおいて、缶のボディの
側部の継ぎ目の内面コートを予備硬化、後硬化または硬
化するために使うことができる。そのようなライン・ス
ピードの違いはコンセントレータ602と缶との間のギ
ャップの距離、電源608の電力レベル、誘導コイルの
巻き数、磁束反転の周波数、および缶の移動の径路に沿
っての装置の長さなどを調整することによって対応され
る。
【0040】以上で、非常にコンパクトで狭い場所に集
中した誘導加熱システムが記述された。誘導を集中する
コアを長さ方向に置くことによって、缶のボディの加工
物の側部の継ぎ目の必要な場所にエネルギーを直接集中
する。したがって、集中度の低いコイルの場合に必要と
なるエネルギーより少ないエネルギーで済む。この装置
の導電部分は過熱を避けながらコイルのより近くに置く
ことができる。中程度の周波数で誘導加熱の利点はエネ
ルギーを側部の継ぎ目に集中しながら維持される。金属
の温度の非常に高い増分すなわちデルタ値(例えば、少
なくとも80℃/秒のデルタ値)が非常に短い時間にお
いて得られる
【0041】本発明の前記の好適な実施例は例示および
説明の目的のために提供されたものである。本発明はこ
の開示された実施例と正確に同じ形に限定されるか、あ
るいはこれですべてが示されているわけではない。明ら
かに、この分野に熟達した人にとっては多くの変更およ
び変化が考えられることは明らかである。例えば、許さ
れた範囲内で周波数を変化させることが可能である。こ
の実施例は、本発明の原理およびその実際的応用を最も
よく説明するために選定され、説明された。これによっ
てこの分野に熟達した人が考えられる特定の使用に適し
たような各種の変更を伴った各種の実施例に対して本発
明を理解することができる。本発明の適用範囲は次の請
求項およびそれぞれの等価物によって定義されることが
意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】缶の製造ラインの一部を示している。
【図2】図1の中の誘導加熱システムの正面図である。
【図3】図2の線3−3’に沿って取られた平面図であ
る。
【図4】図2の線4−4’に沿って取られた下側の面の
図である。
【図5】図2の線5−5’に沿って取られた端面図であ
る。
【図6】図5の中の磁束コンセントレータおよび誘導コ
イルの一部がシンボリックに描かれた正面図である。
【図7】図6の線7−7’に沿って取られた図6の装置
の底面図である。
【図8】図6および図7のコアの中で使われる薄板の1
つの図である。
【図9】図8の薄板の線9−9’に沿って取られた端面
図である。
【図10】図8の薄板の線10−10’に沿って取られ
た底面図である。
【図11】図5、図6および図7の中で示されているコ
イルの線の部分の詳細である。
【図12】空気の流れを示している図1の誘導加熱シス
テムの正面図である。
【図13】渦電流の流れを示している缶の平面図であ
る。
【符号の説明】
10 缶のボディ 12 側部の継ぎ目 102 側部の継ぎ目の内面コート塗布装置 104 コンベア 106 誘導予備硬化システム 108 硬化用オーブン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハッサン イラヴアニ アメリカ合衆国.95128 カリフォルニア, サンホセ,アパートメント 165,サウス ウィンチェスター ブールヴァード 1324 (72)発明者 ロバート エー. スプレンガー アメリカ合衆国.95018 カリフォルニア, フエルトン,オーチャード ロード 330

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工物の電導性の領域を誘導加熱するた
    めの装置であって、約500Hzと約50kHzとの間
    で振動している電流を供給する電流源と、 前記電流源の前記電流の出力を通すように結合された非
    液体冷却の誘導コイルと、 前記誘導コイルの中を軸方向に通っているコアとを含
    み、前記コアは通って振動している磁束のラインを前記
    加工物の領域に通すように置かれて向きが決められてお
    り、 前記コアは対面している複数の隣接した薄板を含み、各
    薄板はその対面している薄板から絶縁され、それぞれ約
    0.006インチの厚さに等しいか、あるいはそれより
    薄いものであることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記誘導コイルが個々に絶縁されていて
    一緒にツイストされている複数の電導性の撚線を含んで
    いることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の電導性の撚線が第1のツイス
    ト方向に一緒にツイストされて第1の束を形成してお
    り、 前記誘導コイルは前記第1のツイスト方向に一緒にツイ
    ストされた前記第1の束を複数含んでいることを特徴と
    する請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記コアが第1および第2の反対極性の
    部分を備え、前記第1および第2の反対極性の部分が両
    方とも前記加工物の領域に向けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記コアが2つの平行のアームを備えた
    U型のコアであり、前記第1および第2の極性の部分が
    前記2つの平行アームの端部にあることを特徴とする請
    求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記コイルが前記平行アームの両方にお
    いて反対方向に巻かれていることを特徴とする請求項5
    に記載の装置。
  7. 【請求項7】 缶の側部の継ぎ目を加熱する装置であっ
    て、 長手方向に側部の継ぎ目がある缶を移動の径路に沿って
    運ぶコンベアと、 前記移動の径路の方向にそれぞれ複数の極性部分が向け
    られており、前記極性部分は前記移動の径路に沿って一
    列に置かれている磁束コンセントレータと、 振動している電流を通すための誘導コイルとを含み、前
    記誘導コイルは前記コンセントレータの上に巻かれ、前
    記移動の径路に沿っての前記極性部分の順に並んだ1つ
    1つが交互に反対の磁気極性を持つようにしてあり、そ
    して同時に前記缶および交差している側部の継ぎ目の中
    に複数の渦電流ループが誘導されるようになっているこ
    とを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 前記誘導コイルが、ツイストされて個々
    に絶縁された複数の電導性の撚線を含んでいて、前記誘
    導コイルは非液体冷却であり、さらに振動電流を提供す
    るために接続されている電流源を含み、前記電流は約3
    kHzと約20kHzとの間の周波数で振動することを
    特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 缶の側部の継ぎ目上にコーティングをコ
    ートして硬化するためのシステムであって、缶が缶形成
    用機械によって平板から円筒状に整形され、その板の継
    ぎ目のエッジが溶接されて円筒の内部の側部の継ぎ目面
    を形成し、円筒の内部の側部の継ぎ目が缶の前記側部の
    継ぎ目であるようになっており、そのシステムは、 缶の側部の継ぎ目に対してコーティングを塗布するため
    の塗布装置と、 前記塗布装置に近接して置かれ、前記缶の前記側部の継
    ぎ目を加熱するための誘導加熱装置と、 前記缶を前記塗布装置から前記誘導加熱装置を通して移
    送するためのコンベアと、 空冷システムとを含み、前記空冷のシステムは前記誘導
    加熱装置から熱を取り除くようにしていることを特徴と
    するシステム。
  10. 【請求項10】 前記コンベアが前記缶を移動の径路に
    沿って前記誘導加熱装置の中を移送し、前記誘導加熱装
    置は、 前記移動の径路に沿って一列に並べられていて、前記移
    動の径路の方向にそれぞれ向けられている複数の極性部
    分を備えている磁束コンセントレータと、 振動している電流の出力を備えている電流源と、 前記電流源の前記電流の出力を通すように結合されてい
    て、前記コンセントレータ上に巻かれている誘導コイル
    とを含み、前記移動の径路に沿って並んでいる前記極性
    部分の1つ1つが順次磁気的に反対の極性を交互に持っ
    ているようになっていることを特徴とする請求項9に記
    載のシステム。
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