JPH09175183A - 表面処理剤 - Google Patents
表面処理剤Info
- Publication number
- JPH09175183A JPH09175183A JP8320799A JP32079996A JPH09175183A JP H09175183 A JPH09175183 A JP H09175183A JP 8320799 A JP8320799 A JP 8320799A JP 32079996 A JP32079996 A JP 32079996A JP H09175183 A JPH09175183 A JP H09175183A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weather strip
- treating agent
- fine powder
- surface treating
- reactive silicone
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ウエザストリップ等の高分子製品に塗布する
ことで、凍結を防止することができたり、摺接部位の動
摩擦抵抗を低下させたりすることができる表面処理剤を
提供する。 【解決手段】 表面処理剤は、反応性シリコーンに、該
反応性シリコーンに対する接着性を有するポリカーボネ
イト樹脂の微小粉体を含有してなる。例えば、ウエザス
トリップの摺接面及び植毛23に、この表面処理剤をス
プレーコートし、これを90℃×10分の条件で縮合反
応硬化させれば、凝集した微小粉体24が分散した厚さ
5μmの硬化膜25を被覆形成することができる。
ことで、凍結を防止することができたり、摺接部位の動
摩擦抵抗を低下させたりすることができる表面処理剤を
提供する。 【解決手段】 表面処理剤は、反応性シリコーンに、該
反応性シリコーンに対する接着性を有するポリカーボネ
イト樹脂の微小粉体を含有してなる。例えば、ウエザス
トリップの摺接面及び植毛23に、この表面処理剤をス
プレーコートし、これを90℃×10分の条件で縮合反
応硬化させれば、凝集した微小粉体24が分散した厚さ
5μmの硬化膜25を被覆形成することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面処理剤に関し、
自動車その他の乗物、建築物、ケース等において、ガラ
スが摺動する箇所に使用されるウエザストリップ等の高
分子製品に塗布し、動摩擦抵抗を低くするための表面処
理剤に係るものである。
自動車その他の乗物、建築物、ケース等において、ガラ
スが摺動する箇所に使用されるウエザストリップ等の高
分子製品に塗布し、動摩擦抵抗を低くするための表面処
理剤に係るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアガラスの昇降口に使用され
るウエザストリップを例にとって説明すると、該ウエザ
ストリップは、ドアパネルに固定するための取付部と、
摺動するドアガラスとの間をシールするためのシール部
とから構成されており、さらにシール部のドアガラスと
の摺接面には、ドアガラスの摺動抵抗を減少させるため
に植毛が施されたものも多い。
るウエザストリップを例にとって説明すると、該ウエザ
ストリップは、ドアパネルに固定するための取付部と、
摺動するドアガラスとの間をシールするためのシール部
とから構成されており、さらにシール部のドアガラスと
の摺接面には、ドアガラスの摺動抵抗を減少させるため
に植毛が施されたものも多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記植毛は一
般にナイロン製であり、撥水性がほとんどなかったた
め、該植毛に雨水、洗浄水、結露水等(以下、雨水等と
いう。)がもたらされると、該雨水等は植毛間に浸透し
て溜っていた。そのため、寒冷時にこの雨水等が凍る
と、ドアガラスがウエザストリップに凍結してしまい、
ドアガラスの昇降が困難乃至不可能になるという問題が
あった。
般にナイロン製であり、撥水性がほとんどなかったた
め、該植毛に雨水、洗浄水、結露水等(以下、雨水等と
いう。)がもたらされると、該雨水等は植毛間に浸透し
て溜っていた。そのため、寒冷時にこの雨水等が凍る
と、ドアガラスがウエザストリップに凍結してしまい、
ドアガラスの昇降が困難乃至不可能になるという問題が
あった。
【0004】そこで、従来からこの凍結の防止対策につ
いて種々研究がなされているが、実際に採用できる対策
は未だ無かった。例えば、植毛に撥水性のあるシリコー
ンオイル(ジメチルシロキサン)を塗布すれば、凍結を
防止することだけは可能であるが、該シリコーンオイル
は反応基を持たないフリーシリコーンであるため、昇降
するドアガラスに転写して油膜となりドアガラス越しの
視界を悪化させたり、乗員の衣服に付着して汚れとなっ
たりする弊害があり、実用化は無理であった。
いて種々研究がなされているが、実際に採用できる対策
は未だ無かった。例えば、植毛に撥水性のあるシリコー
ンオイル(ジメチルシロキサン)を塗布すれば、凍結を
防止することだけは可能であるが、該シリコーンオイル
は反応基を持たないフリーシリコーンであるため、昇降
するドアガラスに転写して油膜となりドアガラス越しの
視界を悪化させたり、乗員の衣服に付着して汚れとなっ
たりする弊害があり、実用化は無理であった。
【0005】また、上記の通り、植毛はドアガラスの摺
動抵抗を減少させるためのものではあるが、シリコーン
オイルを塗布しない状態の植毛では、必ずしも十分に摺
動抵抗を減少させることができず、さらに動摩擦抵抗を
低くすることが求められていた。
動抵抗を減少させるためのものではあるが、シリコーン
オイルを塗布しない状態の植毛では、必ずしも十分に摺
動抵抗を減少させることができず、さらに動摩擦抵抗を
低くすることが求められていた。
【0006】上記の問題は、ウエザストリップの植毛に
限らず、高分子製品の摺接部位の表面であれば同様であ
る。
限らず、高分子製品の摺接部位の表面であれば同様であ
る。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解決し、ウエ
ザストリップ等の高分子製品に塗布することで、凍結を
防止することができたり、摺接部位の動摩擦抵抗を低下
させたりすることができる新規有用な表面処理剤を提供
することにある。
ザストリップ等の高分子製品に塗布することで、凍結を
防止することができたり、摺接部位の動摩擦抵抗を低下
させたりすることができる新規有用な表面処理剤を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の表面処理剤は、反応性シリコーンに、該反
応性シリコーンに対する接着性を有するポリカーボネイ
ト樹脂の微小粉体を含有してなる。
に、本発明の表面処理剤は、反応性シリコーンに、該反
応性シリコーンに対する接着性を有するポリカーボネイ
ト樹脂の微小粉体を含有してなる。
【0009】
【発明の実施の形態】同手段における主要な構成要素の
詳細について説明する。 (1) 反応性シリコーンについて
詳細について説明する。 (1) 反応性シリコーンについて
【0010】(1-1) 反応性シリコーンの縮合反応硬化前
の配合主成分としては、次のものを例示することがで
き、また特公昭56−19813号公報に例示のものを
使用することもできる。 主剤 両末端水酸基閉塞ジオルガノポリシロキサンとオルガノ
ハイドロジエンシロキサンの混合ポリシロキサン。有機
基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、
アラルキル基等。 触媒:主剤の硬化を促進させるものである。 有機錫
化合物、白金、白金化合物等。 溶剤:反応性シリコーンを植毛等の塗布面ヘの塗布作
業性の良い粘度に調製するための希釈剤である。n−ヘ
キサン、n−ヘプタン、トルエン、イソプロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、メチルアルコール、エチルア
ルコール、1.1.1−トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン等。
の配合主成分としては、次のものを例示することがで
き、また特公昭56−19813号公報に例示のものを
使用することもできる。 主剤 両末端水酸基閉塞ジオルガノポリシロキサンとオルガノ
ハイドロジエンシロキサンの混合ポリシロキサン。有機
基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、
アラルキル基等。 触媒:主剤の硬化を促進させるものである。 有機錫
化合物、白金、白金化合物等。 溶剤:反応性シリコーンを植毛等の塗布面ヘの塗布作
業性の良い粘度に調製するための希釈剤である。n−ヘ
キサン、n−ヘプタン、トルエン、イソプロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、メチルアルコール、エチルア
ルコール、1.1.1−トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン等。
【0011】(1-2) 反応性シリコーンへの添加物として
は、次のものを例示することができる。 カップリング剤:植毛等の塗布面に対する反応性シリ
コーンの接着性を高めるものである。γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン等のシラン系カップリング剤、チタネー
ト系カップリング剤等。 紫外線遮蔽顔料:ウエザストリップ本体及び植毛等の
塗布面の紫外線劣化を防止するものである。チャンネル
ブラック、アセチレンブラック、オイルファーネスブラ
ック、ガスファーネスブラック、サーマルブラック等の
カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄粉末等。これ
らのうち好ましいのはカーボンブラックであり、さらに
好ましくはチャンネルブラックである。
は、次のものを例示することができる。 カップリング剤:植毛等の塗布面に対する反応性シリ
コーンの接着性を高めるものである。γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン等のシラン系カップリング剤、チタネー
ト系カップリング剤等。 紫外線遮蔽顔料:ウエザストリップ本体及び植毛等の
塗布面の紫外線劣化を防止するものである。チャンネル
ブラック、アセチレンブラック、オイルファーネスブラ
ック、ガスファーネスブラック、サーマルブラック等の
カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄粉末等。これ
らのうち好ましいのはカーボンブラックであり、さらに
好ましくはチャンネルブラックである。
【0012】(2) 微小粉体について 微小粉体の材料は、前記反応性シリコーンに対する接着
性を有するポリカーボネイト樹脂である。微小粉体の形
状は、球体が好ましいが、多面体、片体、異形体等でも
よい。微小粉体の大きさは、例えば球体の場合、直径1
〜5μm程度が好ましい。また、硬化膜に含有される微
小粉体の状態は、その1個1個が独立して分散した状態
でもよいし、複数個が房状に凝集したものが分散した状
態でもよい。
性を有するポリカーボネイト樹脂である。微小粉体の形
状は、球体が好ましいが、多面体、片体、異形体等でも
よい。微小粉体の大きさは、例えば球体の場合、直径1
〜5μm程度が好ましい。また、硬化膜に含有される微
小粉体の状態は、その1個1個が独立して分散した状態
でもよいし、複数個が房状に凝集したものが分散した状
態でもよい。
【0013】本発明の表面処理剤をウエザストリップ等
の高分子製品に塗布すれば、反応硬化した反応性シリコ
ーンの硬化膜が、強力な撥水性を発揮する。また、反応
性シリコーンの硬化膜は、ガラスに転写したり衣服に付
着したりすることがない。また、前記硬化膜のみでは、
前記シリコーンオイル塗布の場合に比べ、ガラスとの動
摩擦係数が多少高くなってしまう(勿論、硬化膜がない
ときよりは低い。)のに対して、前記硬化膜に含有した
微小粉体がこの高くなるはずの動摩擦係数を低くする作
用がある。さらに、その微小粉体には反応性シリコーン
に対する接着性を有するポリカーボネイト樹脂が用いら
れているので、反応性シリコーンの硬化膜との接着力が
強くなる。
の高分子製品に塗布すれば、反応硬化した反応性シリコ
ーンの硬化膜が、強力な撥水性を発揮する。また、反応
性シリコーンの硬化膜は、ガラスに転写したり衣服に付
着したりすることがない。また、前記硬化膜のみでは、
前記シリコーンオイル塗布の場合に比べ、ガラスとの動
摩擦係数が多少高くなってしまう(勿論、硬化膜がない
ときよりは低い。)のに対して、前記硬化膜に含有した
微小粉体がこの高くなるはずの動摩擦係数を低くする作
用がある。さらに、その微小粉体には反応性シリコーン
に対する接着性を有するポリカーボネイト樹脂が用いら
れているので、反応性シリコーンの硬化膜との接着力が
強くなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明をウエザストリップに塗布する
表面処理剤に具体化した実施例について、図面を参照し
て説明する。
表面処理剤に具体化した実施例について、図面を参照し
て説明する。
【0015】まず、表1に示す配合割合のゴム配合物を
使用して、図2に示すような2つのリップ状シール部1
1を有するウエザストリップ1と、図3に示すような中
空状シール部21を有するウエザストリップ2を押出成
形した。
使用して、図2に示すような2つのリップ状シール部1
1を有するウエザストリップ1と、図3に示すような中
空状シール部21を有するウエザストリップ2を押出成
形した。
【0016】
【表1】
【0017】次に、前記リップ状シール部11及び中空
状シール部21のうちドアガラス3との摺接面12,2
2に、植毛用接着剤を介して植毛13,23を施した。
この植毛13,23には6−ナイロン樹脂製の太さ3デ
ニール(直径約20μm)、長さ0.8mmのものを使
用した。
状シール部21のうちドアガラス3との摺接面12,2
2に、植毛用接着剤を介して植毛13,23を施した。
この植毛13,23には6−ナイロン樹脂製の太さ3デ
ニール(直径約20μm)、長さ0.8mmのものを使
用した。
【0018】次に、前記ウエザストリップ1の摺接面1
2及び植毛13に、表2に示す成分から微小粉体だけを
除いた配合割合の反応性シリコーンをスプレーコート
し、これを90℃×10分の条件で縮合反応硬化させて
厚さ5μmの硬化膜を被覆形成し、該ウエザストリップ
1を比較例とした。
2及び植毛13に、表2に示す成分から微小粉体だけを
除いた配合割合の反応性シリコーンをスプレーコート
し、これを90℃×10分の条件で縮合反応硬化させて
厚さ5μmの硬化膜を被覆形成し、該ウエザストリップ
1を比較例とした。
【0019】また、前記ウエザストリップ2の摺接面2
2及び植毛23に、表2に示す配合割合の反応性シリコ
ーンをスプレーコートし、これを90℃×10分の条件
で縮合反応硬化させて、図1に示すような凝集した微小
粉体24が分散した厚さ5μmの硬化膜25を被覆形成
し、該ウエザストリップ2を実施例とした。
2及び植毛23に、表2に示す配合割合の反応性シリコ
ーンをスプレーコートし、これを90℃×10分の条件
で縮合反応硬化させて、図1に示すような凝集した微小
粉体24が分散した厚さ5μmの硬化膜25を被覆形成
し、該ウエザストリップ2を実施例とした。
【0020】
【表2】
【0021】このように形成した比較例のウエザストリ
ップ1と、実施例のウエザストリップ2を、自動車のド
アのドアガラス昇降口(図示略)に取り付けた。そし
て、これらのウエザストリップ1,2とドアガラス3と
の摺接面に水を導入し、この水を凍らせた後にドアガラ
ス3の昇降を行ったところ、実施例は平常時より少し大
きな力をかければ容易に昇降させることができた。上記
効果を数値的に確認するために、下記項目の試験を行っ
た。
ップ1と、実施例のウエザストリップ2を、自動車のド
アのドアガラス昇降口(図示略)に取り付けた。そし
て、これらのウエザストリップ1,2とドアガラス3と
の摺接面に水を導入し、この水を凍らせた後にドアガラ
ス3の昇降を行ったところ、実施例は平常時より少し大
きな力をかければ容易に昇降させることができた。上記
効果を数値的に確認するために、下記項目の試験を行っ
た。
【0022】(1) 凍結試験 前記比較例及び実施例のウエザストリップ1,2のうち
摺接面12,22の部分と全く同一の植毛及び硬化膜を
有する寸法25mm×10mmの二つの試験片を作成
し、これらの試験片を水中に30分浸漬した。そして、
ガラス板に水を点下させ、その上に前記水中から取り出
した各試験片を載せ、−15℃の雰囲気に60分放置し
て水を完全に凍らせた後、該−15℃の雰囲気において
試験片とガラス板とを引張り、両者が剥離するときの引
張強度を測定した。また比較のために、植毛は有るが硬
化膜は無い従来例に相当する試験片(シリコーンオイル
塗布)も作成し、同様に引張強度を測定した。この試験
結果を図4に示す。
摺接面12,22の部分と全く同一の植毛及び硬化膜を
有する寸法25mm×10mmの二つの試験片を作成
し、これらの試験片を水中に30分浸漬した。そして、
ガラス板に水を点下させ、その上に前記水中から取り出
した各試験片を載せ、−15℃の雰囲気に60分放置し
て水を完全に凍らせた後、該−15℃の雰囲気において
試験片とガラス板とを引張り、両者が剥離するときの引
張強度を測定した。また比較のために、植毛は有るが硬
化膜は無い従来例に相当する試験片(シリコーンオイル
塗布)も作成し、同様に引張強度を測定した。この試験
結果を図4に示す。
【0023】(2) 動摩擦係数(摺動抵抗)試験 前記比較例及び実施例のウエザストリップ1,2のうち
摺接面12,22の部分と全く同一の材料により図6に
示すような寸法50mm×50mm×2mmの二つの試
験片本体を作成し、この試験片本体表面の斜線で示す1
0mm×50mmの範囲の二箇所に植毛を施すとともに
硬化膜を被覆し、各実施例に対応する試験片1a,2a
を作成した。次に、各試験片1a,2aの重量を測定し
た後、図7に示すように固定された水平なガラス板4の
上に試験片1a,2aをその植毛面が接するようにセッ
トした。この試験片1a,2aの中心部の上に重量1k
gに調整された重り5を起き、引張速度100mm/分
で試験片1a,2aを水平に引張った。試験片1a,2
aが30mm移動した時点から120mm移動するまで
の範囲で最大荷重を測定した。前記(1) の凍結試験と同
様、植毛は有るが硬化膜は無い従来例に相当する試験片
(シリコーンオイル塗布)についても、同様に最大荷重
を測定した。この試験結果を図5に示す。
摺接面12,22の部分と全く同一の材料により図6に
示すような寸法50mm×50mm×2mmの二つの試
験片本体を作成し、この試験片本体表面の斜線で示す1
0mm×50mmの範囲の二箇所に植毛を施すとともに
硬化膜を被覆し、各実施例に対応する試験片1a,2a
を作成した。次に、各試験片1a,2aの重量を測定し
た後、図7に示すように固定された水平なガラス板4の
上に試験片1a,2aをその植毛面が接するようにセッ
トした。この試験片1a,2aの中心部の上に重量1k
gに調整された重り5を起き、引張速度100mm/分
で試験片1a,2aを水平に引張った。試験片1a,2
aが30mm移動した時点から120mm移動するまで
の範囲で最大荷重を測定した。前記(1) の凍結試験と同
様、植毛は有るが硬化膜は無い従来例に相当する試験片
(シリコーンオイル塗布)についても、同様に最大荷重
を測定した。この試験結果を図5に示す。
【0024】なお、前記実施例においては、次のような
別例・変更例を例示できる。 (1) ウエザストリップ本体について ウエザストリップ本体の材料としては、EPDM、EP
M等のゴム、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を例示するこ
とができる。また、ガラスとの摺接面を有するシール部
の形状は特に限定されず、中空状、中実状、リップ状等
を例示することができる。
別例・変更例を例示できる。 (1) ウエザストリップ本体について ウエザストリップ本体の材料としては、EPDM、EP
M等のゴム、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を例示するこ
とができる。また、ガラスとの摺接面を有するシール部
の形状は特に限定されず、中空状、中実状、リップ状等
を例示することができる。
【0025】(2) 植毛について 植毛の材料としては、6−ナイロン樹脂、6・6−ナイ
ロン樹脂、ポリエステル樹脂等を例示することができ
る。また、植毛の直径は1〜10デニールが一般的であ
り、2〜5デニールが好ましい。植毛の長さは0.4〜
1.5mmが一般的であり、0.6〜1.2mmが好ま
しい。
ロン樹脂、ポリエステル樹脂等を例示することができ
る。また、植毛の直径は1〜10デニールが一般的であ
り、2〜5デニールが好ましい。植毛の長さは0.4〜
1.5mmが一般的であり、0.6〜1.2mmが好ま
しい。
【0026】(3) 反応性シリコーンの塗布方法 スプレーコート、ロールコート、ディップコート、刷毛
塗り等の汎用の方法を例示することができる。塗布厚さ
は、前記溶剤の配合割合や形成しようとする硬化膜の厚
さによって異なる。塗膜の硬化条件は、通常、80〜1
50℃×5〜20分とする。
塗り等の汎用の方法を例示することができる。塗布厚さ
は、前記溶剤の配合割合や形成しようとする硬化膜の厚
さによって異なる。塗膜の硬化条件は、通常、80〜1
50℃×5〜20分とする。
【0027】(4) 反応性シリコーンの反応硬化膜につい
て 上記反応性シリコーンが縮合反応硬化してなる硬化膜の
厚さは、5〜20μmが一般的であり、好ましくは7〜
15μmである。この厚さが5μm未満だと耐久性が乏
しい。
て 上記反応性シリコーンが縮合反応硬化してなる硬化膜の
厚さは、5〜20μmが一般的であり、好ましくは7〜
15μmである。この厚さが5μm未満だと耐久性が乏
しい。
【0028】
【発明の効果】本発明の表面処理剤は、上記の通り構成
されているので、ウエザストリップ等の高分子製品に塗
布することで、凍結を防止することができたり、摺接部
位の動摩擦抵抗を低下させたりすることができる。
されているので、ウエザストリップ等の高分子製品に塗
布することで、凍結を防止することができたり、摺接部
位の動摩擦抵抗を低下させたりすることができる。
【図1】本発明の実施例の表面処理剤を塗布した植毛の
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図2】比較例のウエザストリップの断面図である。
【図3】実施例のウエザストリップの断面図である。
【図4】凍結試験の試験結果を示すグラフである。
【図5】動摩擦係数試験の試験結果を示すグラフであ
る。
る。
【図6】該動摩擦係数試験に用いる試験片の底面図であ
る。
る。
【図7】該動摩擦係数試験の概要を示す正面図である。
2 ウエザストリップ 22 摺接面 23 植毛 24 微小粉体 25 硬化膜
Claims (1)
- 【請求項1】 反応性シリコーンに、該反応性シリコー
ンに対する接着性を有するポリカーボネイト樹脂の微小
粉体を含有してなる表面処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8320799A JP2927258B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | ウエザストリップ用表面処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8320799A JP2927258B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | ウエザストリップ用表面処理剤 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29668590A Division JPH07121655B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | ウエザストリップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09175183A true JPH09175183A (ja) | 1997-07-08 |
JP2927258B2 JP2927258B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=18125380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8320799A Expired - Fee Related JP2927258B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | ウエザストリップ用表面処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2927258B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010020160A (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-28 | Caterpillar Japan Ltd | 作業機械の吸音材の製造方法 |
JP2010032878A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Caterpillar Japan Ltd | 作業機械の吸音材 |
JP2010032879A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Caterpillar Japan Ltd | 作業機械の吸音材の製造方法 |
-
1996
- 1996-11-15 JP JP8320799A patent/JP2927258B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010020160A (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-28 | Caterpillar Japan Ltd | 作業機械の吸音材の製造方法 |
JP2010032878A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Caterpillar Japan Ltd | 作業機械の吸音材 |
JP2010032879A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Caterpillar Japan Ltd | 作業機械の吸音材の製造方法 |
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JP2927258B2 (ja) | 1999-07-28 |
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