JPH09174395A - ミリングカッタの研磨方法及びその方法を実施する研磨治具 - Google Patents

ミリングカッタの研磨方法及びその方法を実施する研磨治具

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JPH09174395A
JPH09174395A JP35163695A JP35163695A JPH09174395A JP H09174395 A JPH09174395 A JP H09174395A JP 35163695 A JP35163695 A JP 35163695A JP 35163695 A JP35163695 A JP 35163695A JP H09174395 A JPH09174395 A JP H09174395A
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Japan
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cutter
polishing
mounting shaft
blade
cutters
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Application number
JP35163695A
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English (en)
Inventor
Ataru Kimura
中 木村
Yoshihiro Inoue
義博 井上
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Kanefusa KK
Kanefusa Corp
Original Assignee
Kanefusa KK
Kanefusa Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再研磨した単位フィンガカッタを積層して、
フィンガカッタとして切削しフィンガジョイントを形成
したとき各切刃の研磨量にばらつきがあるとジョイント
部にピンホールが形成されるのを防止するフィンガカッ
タの研磨方法及び装置の提供。 【解決手段】 工具研削盤のテーブル上に位置決めでき
る基板部材(11,12)上に刃部の逃げ面に当接する
基準バー15を設けた定盤14とその中心にナット17
を螺装したカッタ取付軸16を取り付ける。カッタ取付
軸に単位カッタ1を積層して装着した鍔付スリーブ18
を嵌装し、スリーブキャップ19を単位カッタを押さえ
るように嵌装し、ナット17との間に切欠き間座22を
挿入してナット17によりゆるく締めつける。カッタの
刃部逃げ面を基準バーに一様に当接し、テーブル送り面
と平行としたすくい面を砥石で研磨することにより安定
した精度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミリングカッタ(以
後カッタとも言う)のすくい面の研磨方向及び研磨治具
に関するものであり、特にフィンガジョイント集成材を
製造する際、木材木口にフィンガ継ぎ手を形成するのに
用いるフィンガカッタの刃部のすくい面の再研磨に好都
合な方法及び治具である。
【0002】
【従来の技術】フィンガカッタには、フィンガ溝一つ分
を加工する単位カッタが積層されてなる分割型と、単位
カッタの2枚以上10数枚程度積層した分を一つのカッ
タ単位に形成した一体型とがあり、各々に付刃型と値刃
型とがある。
【0003】分割型の単位カッタは例えば図1に示すよ
うに、鋼板からなる薄い円盤状の本体1aの外周部に等
角度間隔に複数の刃体(本例では2刃体)1bを設け、
同刃体に超硬合金、高速度工具鋼等からなる刃部1cを
ろう付け等で接合した付刃形の回転工具が一般的であ
る。
【0004】木材木口にフィンガ継手を形成するには、
分割型では単位カッタを複数枚積層してなるフィンガカ
ッタにより切削加工するが、少ないもので5,6枚、多
いものでは40枚程が積層されてフィンガカッタを形成
する。単位カッタ刃部の切刃の形状、すなわち先端幅
W、傾斜部長さL、傾斜角θ等はすくい面を同面に平行
に研磨する限りにおいて変化しないように形成されてい
るので、通常フィンガカッタの再研磨は、すくい面のみ
の研磨により行われる。
【0005】従来の研磨では、砥石を左右水平方向に揺
動可能なテーブル上の被研削物に相対させ上下方向及び
前後方向にも移動させることができる研磨装置例えば万
能工具研削盤が使用される。左右水平方向に滑らかに揺
動可能な図示しないテーブル上に図2に示すように同揺
動方向に平行に設けた端部にねじを刻設したカッタ取付
軸2にねじを刻設した鍔付スリーブ3を嵌装し該鍔付ス
リーブに一枚又は複数の単位カッタ1を積層装着してリ
ングナット4で挟持してカッタ取付軸2にナット5を螺
合して鍔付スリーブ3を固定した研磨治具を用いて行わ
れる。この際、テーブル揺動方向に対し直角方向である
前後方向にほぼ一致する砥石軸に椀形砥石又は皿形砥石
6を取付け、同砥石の研磨作用面を垂直に位置させてい
る。
【0006】第1の研磨方法は、研磨治具のカッタ取付
軸2に単位カッタ1の一枚を装着し、砥石の上下方向の
位置調整を行いつつ、単位カッタ1の刃部のすくい面1
dを砥石6に軽く当てながら、すくい面と研磨作用面と
が平行になるようカッタをカッタ取付軸2上で回動させ
て位置を調整し、平行になった時にナット5を強くしめ
てカッタをカッタ取付軸上に固定する。そして図示しな
いカッタ取付軸に固定した被研削物を所定角度回転移動
させる機能を利用し単位カッタの複数の刃部のすくい面
を順次適当な量を研磨しては半径を測定することを各単
位カッタ毎に繰り返して、各刃部の半径が揃うように再
研磨していた。
【0007】第2の研磨方法は、上記形式の治具を利用
し単位カッタを複数枚積層して研磨する方法で、各単位
カッタ1を重ねて鍔付スリーブ3に装着し、積層された
端部を螺合したリングナット4で仮締めして研磨治具の
カッタ取付軸2にスリーブ3ごと装着し、カッタ取付軸
2の軸方向に平行なバー7に、装着した全単位カッタの
各々の任意の一箇所の刃部1cのすくい面1dを図3の
ように当接する。
【0008】このようにすくい面同士を面一に揃え、同
リングナット4を強く締め付けることで重ねた単位カッ
タを一体化し、バー7をすくい面1dから離して同面を
ほぼ垂直な位置まで回動し、すくい面を砥石6に軽く当
てながらすくい面と研磨作用面とが平行になるよう位置
を調整し、平行になった時にナット5を強く締めて前記
積層したカッタをカッタ取付軸2上に固定し、揃えたす
くい面を一度に適当量研磨する。各単位カッタの任意の
刃部を揃えても、残りの刃部のすくい面同士が揃ってい
ることはなく微妙にずれているので、リングナットを緩
め残りの刃部のすくい面を再度バー7に当接して揃え、
前記同様に研磨される。
【0009】第3の研磨方法は、各単位カッタ1を重ね
て鍔付スリーブ3に装着し端部を螺合したリングナット
4で仮締めして、スリーブの軸方向に平行なバー8に全
単位カッタ1の各々の任意の一個所の刃部1cの逃げ面
1fを図4のように当接する。このように逃げ面1fを
揃えたあとリングナット4を強く締め付けることで重ね
た単位カッタを一体化し、バー8から逃げ面を離して、
研磨位置に同刃部を回動し、すくい面1dを砥石に軽く
当てながら、すくい面と研磨作用面とが平行になるよう
位置を調整し、平行になった時に前記カッタをカッタ取
付軸2上にナット5を強く締めて固定する。逃げ面を揃
えることで並べたすくい面を一度に適当量研磨する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】刃部には外周逃げ角β
が設けられている関係上、すくい面の研磨により刃部切
刃の切削半径は小さくなることは避けられない。従って
すくい面からの研磨量が各刃部毎に異なると、各単位カ
ッタ毎に切削半径が異なることになる。各単位カッタ相
互間の切削半径誤差が大きすぎると、このフィンガカッ
タで削成されたフィンガ継手のフィンガ溝の深さにむら
が出来るため、フィンガ継手同士をジョイントして成る
フィンガジョイント部の端面に大きなピンホールPが図
5に示すように現れ、外観は見苦しいものとなり、また
接合強度も低下する。
【0011】従来の第1の研磨方法は各単位カッタ及び
刃部毎に半径を測定しながらすくい面を適当量研磨する
ものであるから、全数を再研磨するには熟練者であって
もかなりの時間が必要で、しかも単位カッタの枚数の多
いこともあって必ずしも全数精度良く研磨出来るもので
もないという問題がある。
【0012】また第2の研磨方法は再研磨の度にすくい
面を基準にして揃えるため、うまく揃えたにしても誤差
のある単位カッタ同士は誤差を残したまま研磨されるこ
ととなる。そして、スリーブに装着された単位カッタを
螺合したリングナットで端面から強く締めることで、積
層した各単位カッタが僅かに相互に螺旋階段状にずれる
ため,ずれたまま研磨を行うとカッタ毎のすくい面の研
磨量に誤差が生じる。つまりこの方法では、刃部を揃
え,ずれが出ないようにリングナットを締めつけるのに
苦労するばかりか、精度の良い研磨は期待できず、各刃
部半径は許容誤差範囲に納まらないという問題がある。
【0013】第3の研磨方法は、各単位カッタの任意の
刃部を揃えても、残りの刃部の逃げ面同士が揃っている
ことはなく微妙にずれているので、リングナットを緩め
残りの刃部の逃げ面を再度バーに当接して揃え、前記同
様に研磨される。逃げ面は再研磨しないので製造時の精
度を維持しており、逃げ面を基準にするこの方法は同時
に研磨する各刃部の半径を精度誤差範囲内に納めるには
理にかなった方法であるが、スリーブに装着された単位
カッタ1を螺合したリングナット4で端面から強く締め
ることで、積層した各単位カッタが僅かに相互に螺旋階
段状にずれるため、ずれたまま研磨を行うと単位カッタ
毎のすくい面の研磨量に誤差が生じるという問題があ
る。
【0014】本発明は従来の技術の有する問題点に鑑み
なされたものであり、その目的とするところは熟練者で
なくても容易にフィンガカッタの単位カッタ全数の刃部
のすくい面を精度良く研磨できる方法を提供する。また
この方法を実施するための、一般的な万能工具研削盤の
テーブルに載せて使用できる研磨治具を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の方法
は、左右水平方向に揺動可能なテーブルと左右方向に対
し直角な切込方向に相対的に移動可能な砥石軸を備える
工具研削盤のテーブル上に設けた研磨治具のテーブルの
揺動方向又は該揺動方向と直角な上下方向に軸線を有す
るカッタ取付軸部にミリングカッタを同心に装着し、基
準片をカッタの研磨すべき刃部の逃げ面に当接して前記
刃部のすくい面がテーブルの揺動方向と平行であること
を確認したあと、装着したカッタの刃部の逃げ面を前記
基準片に当接した状態でカッタ刃部のすくい面を研磨す
るものである。
【0016】また本発明の請求項2の方法は、左右水平
方向に揺動可能なテーブルと左右方向に対し直角な切込
方向に相対的に移動可能な砥石軸を備える工具研削盤の
テーブル上に設けた研磨治具のテーブルの揺動方向又は
該揺動方向と直角な上下方向に軸線を有するカッタ取付
軸部にミリングカッタの複数枚を同心に積層して装着
し、治具のカッタ取付軸軸心と平行な基準片に各単位カ
ッタの研磨すべき刃部の逃げ面を当接して前記刃部のす
くい面をカッタ取付軸軸心と平行方向一列に並べ該すく
い面がテーブルの揺動方向と平行であることを確認した
あと、装着した積層各カッタの刃部の逃げ面を前記基準
片に当接した状態で各カッタ刃部のすくい面を同時に研
磨するものである。これらの方法を実施するときは、熟
練者でないものでもカッタ再研磨が容易且つ安定した良
い精度に行うことができる
【0017】本発明の請求項3の研磨治具は、工具研削
盤のテーブル上に特定方向に沿って載置するための位置
決め部を有するカッタ取付軸台と、該カッタ取付軸台に
一体になる状態に結合固定されたカッタ取付軸と、該カ
ッタ取付軸に挿脱可能に嵌挿され被研磨ミリングカッタ
を装着する鍔付スリーブと、前記カッタ取付軸に位置調
整可能に結合固定され該研磨ミリングカッタの刃部逃げ
面に研磨中当接される基準片とを少なくとも有し、装着
したカッタの刃部の逃げ面を前記基準片に当接した状態
でカッタの刃部のすくい面の研磨が行えるものである。
【0018】カッタ取付軸に単位カッタ1を積層して装
着した鍔付スリーブ18を嵌装し、カッタの刃部逃げ面
を基準片に一様に当接した状態で、テーブルの揺動方向
と平行としたすくい面を砥石で研磨することにより安定
した精度が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施例の形態を図6〜図
15にもとづいて説明する。
【0020】
【実施例】本発明の研磨治具例はカッタ取付軸台,基準
定盤部,カッタ取付軸部からなり、カッタ取付軸台は基
板と支柱からなる。基板11(図6)は矩形状の板で、
長辺の一辺には研削盤のテーブルの側面に位置決めする
L形引掛け11aが下に向け形成されており、左右揺動
方向に沿って載置するための位置決め部となり、中央に
後述の支柱取付用円形穴11bとこの円形穴を中心とす
る同一円上の複数の支柱固定用雌ねじ孔11cと短辺沿
いに対テーブル固定用孔11dとが穿設されている。
【0021】支柱12(図7)は両端に鍔12aを有す
る円柱状で、下端面の中央には支柱の円柱直径程度のぬ
すみが削設され、更にその中央に前記基板11の支柱取
付用円形穴11bに嵌合する対基板取付用円形突起12
bが形成されている。下端側の鍔には基板11の支柱固
定用雌ねじ孔11cに対応する位置に円弧状の対基板固
定用孔12cが円周方向に沿って同一円周上に複数個穿
設されている。上端面の中央にも円柱の直径程度のぬす
みが削設され、その周囲に定盤固定用孔12dが同一円
周上に複数個穿設されている。前記対基板取付用円形突
起12bを前記基板11の支柱取付用円形穴11bに嵌
合し、前記対基板固定用孔12cの上側よりボルト13
を前記支柱固定用雌ねじ孔11cに螺合し、基板と支柱
とを結合固定し、カッタ取付軸台が構成する。
【0022】定盤14(図8)はほぼ正方形の板で、そ
の下面には前記定盤固定用孔12dに対応する対支柱固
定用雌ねじ孔14aが同一円周上に穿設されている。上
面には対支柱用固定用雌ねじ孔14a配置円の中心位置
にカッタ取付軸取付用円形穴14bとその奥に同カッタ
取付軸取付用円形穴より直径の小さいカッタ取付軸固定
用孔14cが穿設され、さらに同カッタ取付軸固定用孔
14cの下面側にはボルト頭を隠す座ぐり穴14dが形
成されている。またカッタ取付軸取付用円形穴14bの
周囲には後記する鍔付スリーブの鍔部がはまり込むリン
グ状凹部14eが形成されている。
【0023】更に同上面には一辺の全長に沿って基準バ
ーの脚が嵌合する角溝14fが削設され、溝底面には溝
の長手方向に延びる脚固定用小判孔14gが複数形成さ
れている。また、角溝14fの定盤中心側に並んで定盤
の一辺より砥石との干渉をさける切込み14hが形成さ
れている。
【0024】基準バー15(図9)の脚15aは角溝1
4f内にはめ込み可能な短冊板状で、角溝内の脚固定用
小判孔14gに対応する位置に対定盤固定用雌ねじ孔1
5dが螺設されている。脚15aの一端には直角で上方
に延びる基準板15bが設立されて基準片となり、垂直
となる方向の一辺には単位カッタ1の刃部逃げ面1fが
当接する基準凸部15cが形成されている。この基準バ
ー15を定盤14の角溝14fに脚15aを嵌合し、脚
固定用小判孔14gの下側からボルトを脚の対定盤固定
用雌ねじ孔15dに螺合することで定盤と基準バーとが
結合固定され基準定盤部を構成する。支柱12の定盤固
定用孔12dの下側よりボルト23を対支柱固定用雌ね
じ穴14aに螺合して支柱12と定盤14とを結合す
る。
【0025】カッタ取付軸16(図10)は、単位カッ
タ1の中心孔1gより小径であって、カッタ取付軸の下
端面に前記カッタ取付軸取付用円形穴14bに嵌まる対
定盤取付用円形突起16aが設けられており、その中心
には前記カッタ取付軸固定用孔14cに対応した対定盤
固定用雌ねじ穴16bが刻設されている。
【0026】カッタ取付軸16の上端側はカッタ取付軸
径より小径の雄ねじ16cが刻設されている。そして雄
ねじに後述の鍔付スリーブのスリーブ内径より小さなス
リーブキャップ仮固定用のナット17が螺合される。な
お、ナットの締付方向は基準板側に刃部が押し付けられ
る方向になるように雄ねじが刻設されており、本実施例
では左ねじである。
【0027】鍔付スリーブ18(図11)は、外径18
aが単位カッタ中心孔1gに嵌合し、内径18bが前記
カッタ取付軸16に嵌合する寸法に形成され下端に鍔1
8cが設けられている。また外周の点対称位置にスリー
ブの上端から始まり鍔方向に向かう中心軸に平行な軸方
向溝18dと、この溝の上端に近い位置から円周方向に
向かう円周溝18eとが削設されている。
【0028】スリーブキャップ19(図12)はほぼ円
筒形で下端側は前記鍔付スリーブ18のスリーブ外径1
8aに嵌合する穴19aとなっており、その内面には前
記軸方向溝18d内又は前記円周溝18e内を係合状態
で移動するピン21が突設されている。また穴19aの
上端側は前記雄ねじ16cに螺合したナット17の径よ
り大きな貫通孔19bが穿設されている。そして上端の
外周には握り19cが設けられている。
【0029】更にスリーブキャップ19をナット17に
より固定するためカッタ取付軸16の雄ねじ16cを跨
ぐU字形切欠きを形成した切欠き間座22(図13)が
付属される。上記でなる研磨治具を組み立てるには、ナ
ット17を先端に螺合させたカッタ取付軸16の対定盤
取付用円形突起16aを角溝14fに基準バー15をフ
ィンガカッタの大きさに合わせて出っ張り量を調整して
取り付けた定盤14のカッタ取付軸取付用円形穴14b
に嵌合し、定盤のカッタ取付軸固定用孔14cの座ぐり
14d側からボルトを対定盤固定用雌ねじ穴16bに螺
合し定盤14とカッタ取付軸16とを結合固定する。こ
の結合固定は支柱12と定盤14との結合固定の前に行
う。この結合固定により基準片とカッタ取付軸とは実質
的に結合固定される。ただし、基準バー15の上記出っ
張り量の調整は必要により可能な状態である。
【0030】基準定盤部とカッタ取付軸との結合状態に
おいて、カッタ取付軸16に鍔付スリーブ18を鍔18
c側を下にして嵌合すると、鍔18cは定盤のリング状
凹部14e内にはまり込む。そして鍔付スリーブ18の
軸方向溝18d内にスリーブキャップ19のピン21を
合わせ、スリーブ上方からスリーブキャップを嵌合する
と、ナット17より大径の貫通孔19bよりナット17
を螺合した前記雄ねじ16cが上方に十分突き出て、ナ
ットとスリーブキャップ上端部との間に切欠き間座22
を介入することでカッタ取付軸部が組み上げられる。
【0031】この組み上げられたものを基板11の支柱
取付用円形穴11bに対基板取付用円形突起12bを嵌
合させて、支柱12の下端鍔12aをボルト13を支柱
固定用雌ねじ孔に螺合させて固定した支柱の上端鍔の上
にのせ、下側からボルト23を定盤固定用孔12dより
対支柱固定用雌ねじ穴14aに螺合させて固定するもの
である。なお、本例においては定盤14の基準バー15
の脚15aは基板11のL形引掛け11aを手前にして
平行且つ基準板15bが右となるように位置させる。
【0032】この研磨治具によるフィンガカッタの単位
カッタ研磨方法の一例を説明する。基板11のL型引掛
け11aを万能工具研削盤のテーブルの左右に延びる縁
等に当接させながら対テーブル固定用孔11dを利用し
ボルト等で同テーブルに研磨治具を固定する。カッタ取
付軸16のナット17を僅か緩め、切欠き間座22を外
し、スリーブキャップ19をナット17を越えてカッタ
取付軸16より引き抜く。
【0033】カッタ取付軸16に嵌合したままの鍔付ス
リーブ18にフィンガカッタの単位カッタ1を例えば図
15に示すように5枚装着して、各単位カッタの研磨し
ようとする任意の刃部1cのすくい面1dが手前(正
面)を向くように概略揃え、同刃部の外周逃げ面1fに
基準板15bが当接するように調整し、概略揃えた任意
の刃部の全数を基準板に当接し再度揃える。単位カッタ
の上から押さえるようにスリーブキャップ19をナット
17を越えて挿通し、ピン21がスリーブの軸方向溝1
8dに係合した状態でカッタ取付軸16に装着し、スリ
ーブキャップ上端とナット17の間に切欠き間座22を
挿入し、ナット17で軽くしめる。
【0034】皿形砥石又は椀形砥石を手前から研磨作用
面を向こう側に向けて装着した砥石軸を研磨治具に相対
して上下に移動し、単位カッタの刃部の高さとほぼ等し
い高さに調整する。研磨する刃部のすくい面1dをテー
ブル揺動方向に対し平行となるよう、砥石の左半分の研
磨作用面にすくい面を当接し砥石当たりを見ながら又は
ダイヤルゲージを用いてすくい面の左右平行度を測定し
ながら、支柱固定用雌ねじ孔に螺合したボルト13を緩
め支柱12を回転させ調整し、平行になった位置で支柱
固定用ボルトを締めつける。この位置で刃部のすくい面
を適当量(切刃に鋭利さが回復する量)研磨を行う。
【0035】5枚の単位カッタはスリーブキャップ19
をナット17で軽く締められた状態であるので、砥石が
すくい面に当接した状態では、常に各刃部とも逃げ面が
垂直な基準板15bに押付けられた状態を維持して、こ
れらの刃部半径はほとんど誤差がない状態に研磨され
る。
【0036】次に、ナット17を緩め、切欠き間座22
を外し、スリーブキャップ19のピン21を鍔付スリー
ブ18の円周溝18eに係合して単位カッタを鍔付スリ
ーブ18ごと持ち上げ、未研磨の刃部の逃げ面を基準板
15bに当接する位置にまで約180°回転させる。ス
リーブキャップ19のピン21を軸方向溝18dに合わ
せ再び単位カッタ上に乗せ、刃部の逃げ面を基準板15
bに当接しながらナット17を軽く締める。刃部すくい
面の左右方向に対する平行度は調整済であるので以後は
調整不要であって、すぐにすくい面の研磨に移り、先ほ
どの切込み位置まで研磨を行い終了する。
【0037】なお分割型の再研磨を説明したが、同研磨
治具で一体型を研磨することもできる。またフィンガカ
ッタに限らず総形カッタや平カッタも研磨することがで
きる。実施例では、カッタ取付軸が垂直方向に設けられ
た例を示したが、左右方向に平行なカッタ取付軸とする
ことも自由である。
【0038】
【発明の効果】本発明の研磨方法及び研磨治具を用いる
ことにより以下の効果を奏する。精度の高いカッタの再
研磨が熟練者でなくても容易に行うことができる。また
一度平行度調整後は基準板の調整やすくい面の平行調整
は必要なく、ただ刃部逃げ面を基準板に当接して、最初
に研磨した刃部の切込み位置まですくい面を研磨するだ
けで、フィンガカッタのような一組分の各単位カッタの
刃部半径精度を良好に維持することが出来る。
【0039】また、同一形状の他のカッタを引続き研磨
するときは、すくい面の過去の研磨量が異なっても、切
込み終了位置が異なるのみで、基準板やすくい面の平行
の調整もなく研磨が続行出来る。途中で研磨を中断し、
研削盤のテーブルより研削治具を外しても、位置決めす
るL形引掛けが基準となり再度テーブルに戻したとき、
刃部のすくい面の左右方向の平行は維持できるので、調
整の手間が省ける。すくい面の研磨状態が悪いため精度
が悪くなったフィンガカッタであっても容易に修正でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィンガカッタの単位カッタを示す図でaは側
面図、bは刃部正面図、cは刃部平面図である。
【図2】従来の研磨治具を用いて複数の単位カッタの研
磨状態の説明図である。
【図3】従来のカッタの位置決めを示す図である。
【図4】従来の他のカッタの位置決めを示す図である。
【図5】刃部の研磨不揃いにより生じるフィンガジョイ
ント部のピンホールを示す図である。
【図6】本発明の基板を示す図で、aは正面図、bはA
−A断面図である。
【図7】本発明の支柱を示す図で、aは正面図、bと底
面半図、cは上面半図である。
【図8】本発明の定盤を示す図で、aは平面図、bはB
−B線断面図である。
【図9】本発明の基準バーを示す図で、aは平面図、b
は正面図である。
【図10】本発明のカッタ取付軸を示す図で、aは正面
図、bは平面図である。
【図11】本発明の鍔付スリーブを示す図で、aは正面
図、bは平面図である。
【図12】本発明のスリーブキャップを示す図で、aは
正面図、bは底面図である。
【図13】本発明の切欠き間座を示す平面図である。
【図14】本発明のカッタ取付軸,鍔付スリーブ,スリ
ーブキャップ,切欠き間座およびナットを組み付けた図
である。
【図15】本発明の研磨治具を用いて積層した単位カッ
タを研磨する状態を示す図である。
【図16】すくい面を砥石で研磨する状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 単位フィンガカッタ 11 基板 12 支柱 14 定盤 15 基準バー 15b 基準板 16 カッタ取付軸 17 ナット 18 鍔付スリーブ 19 スリーブキャップ 22 切欠き間座

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右水平方向に揺動可能なテーブルと左
    右方向に対し直角な切込方向に相対的に移動可能な砥石
    軸を備える工具研削盤のテーブル上に設けた研磨治具の
    テーブルの揺動方向又は該揺動方向と直角な上下方向に
    軸線を有するカッタ取付軸部にミリングカッタを同心に
    装着し、基準片をカッタの研磨すべき刃部の逃げ面に当
    接して前記刃部のすくい面がテーブルの揺動方向と平行
    であることを確認したあと、装着したカッタの刃部の逃
    げ面を前記基準片に当接した状態でカッタ刃部のすくい
    面を研磨することを特徴とするミリングカッタの研磨方
    法。
  2. 【請求項2】 左右水平方向に揺動可能なテーブルと左
    右方向に対し直角な切込方向に相対的に移動可能な砥石
    軸を備える工具研削盤のテーブル上に設けた研磨治具の
    テーブルの揺動方向又は該揺動方向と直角な上下方向に
    軸線を有するカッタ取付軸部にミリングカッタの複数枚
    を同心に積層して装着し、治具のカッタ取付軸軸心と平
    行な基準板に各ミリングカッタの研磨すべき刃部の逃げ
    面を当接して前記各刃部のすくい面をカッタ取付軸軸心
    と平行方向一列に並べ、該すくい面がテーブルの揺動方
    向と平行であることを確認したあと、装着した積層各カ
    ッタの刃部の逃げ面を前記基準板に当接した状態で各カ
    ッタ刃部のすくい面を同時に研磨することを特徴とする
    ミリングカッタの研磨方法。
  3. 【請求項3】 工具研削盤のテーブル上に特定方向に沿
    って載置するための位置決め部を有するカッタ取付軸台
    と、該カッタ取付軸台に一体になる状態に結合固定され
    たカッタ取付軸と、該カッタ取付軸に挿脱可能に嵌挿さ
    れ被研磨ミリングカッタを装着する鍔付スリーブと、前
    記カッタ取付軸に位置調整可能に結合固定され該研磨ミ
    リングカッタの刃部逃げ面に研磨中当接される基準片と
    を少なくとも有し、装着したカッタの刃部の逃げ面を前
    記基準片に当接した状態でカッタの刃部のすくい面の研
    磨が行えることを特徴とするミリングカッタの研磨治
    具。
JP35163695A 1995-12-25 1995-12-25 ミリングカッタの研磨方法及びその方法を実施する研磨治具 Pending JPH09174395A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104128849A (zh) * 2013-05-03 2014-11-05 泰州市利优精密机械有限公司 球头铣刀研磨机

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