JPH09174195A - 中子の支持装置 - Google Patents
中子の支持装置Info
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- JPH09174195A JPH09174195A JP33856295A JP33856295A JPH09174195A JP H09174195 A JPH09174195 A JP H09174195A JP 33856295 A JP33856295 A JP 33856295A JP 33856295 A JP33856295 A JP 33856295A JP H09174195 A JPH09174195 A JP H09174195A
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- Japan
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- core
- opening
- mold
- casting
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 中子を正確に位置決めできて鋳造品質の向上
を図った中子の支持装置を提供する。 【解決手段】 金型20のキャビティ内に例えば吸,排
気ポート中子26,27を位置決め支持する装置であっ
て、負圧源に連通する中空パイプ28を上型入子24に
挿入固定し、型締め直前で上記負圧源による吸引力で上
記吸,排気ポート中子26,27のポート形状部先端を
フローティング状態で位置決め支持することを特徴とす
る。
を図った中子の支持装置を提供する。 【解決手段】 金型20のキャビティ内に例えば吸,排
気ポート中子26,27を位置決め支持する装置であっ
て、負圧源に連通する中空パイプ28を上型入子24に
挿入固定し、型締め直前で上記負圧源による吸引力で上
記吸,排気ポート中子26,27のポート形状部先端を
フローティング状態で位置決め支持することを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造用金型におけ
る中子の支持装置に関する。
る中子の支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばエンジン部品などアルミニウム合
金等の金属製品を鋳造する場合に、高品質な鋳物を得る
のに適した手段として、一般的に、低圧鋳造法が適用さ
れている。低圧鋳造法は、炉内の溶湯をストークスを通
して低圧ガスによって押し上げ、ストークスの上に設置
した鋳型の底部側から注湯する方法であり、溶湯を鋳型
に充満させて加圧した状態で凝固させたのち、圧力を抜
くことによりストークス内の溶湯を降下させるようにし
ている。この場合、加圧状態で鋳物が固まるため、健全
な鋳物ができるという利点があるが、その反面、加圧制
御に格別な配慮が必要であり、加圧の仕方が悪いと製品
がうまくできないという問題がある。
金等の金属製品を鋳造する場合に、高品質な鋳物を得る
のに適した手段として、一般的に、低圧鋳造法が適用さ
れている。低圧鋳造法は、炉内の溶湯をストークスを通
して低圧ガスによって押し上げ、ストークスの上に設置
した鋳型の底部側から注湯する方法であり、溶湯を鋳型
に充満させて加圧した状態で凝固させたのち、圧力を抜
くことによりストークス内の溶湯を降下させるようにし
ている。この場合、加圧状態で鋳物が固まるため、健全
な鋳物ができるという利点があるが、その反面、加圧制
御に格別な配慮が必要であり、加圧の仕方が悪いと製品
がうまくできないという問題がある。
【0003】そこで、フロート炉を用いた鋳造装置が使
われてきた。フロート炉を用いた鋳造装置は、図2に概
念的に示したように、溶湯1を収容した炉2と、この炉
2に挿入される円柱状のフロート3と、金型4と、連通
管5などを備えており、溶湯1に対するフロート3の挿
入量(フロート3の軸線方向の位置)を変化させること
によって湯面高さを制御するようにしている。この場
合、炉2内の溶湯1が連通管5を介して金型4に供給さ
れると共に、ラドル6によって炉2に溶湯1が補給され
る。このため、ラドル6による補給量を制御することに
よっても湯面高さを制御することができる。
われてきた。フロート炉を用いた鋳造装置は、図2に概
念的に示したように、溶湯1を収容した炉2と、この炉
2に挿入される円柱状のフロート3と、金型4と、連通
管5などを備えており、溶湯1に対するフロート3の挿
入量(フロート3の軸線方向の位置)を変化させること
によって湯面高さを制御するようにしている。この場
合、炉2内の溶湯1が連通管5を介して金型4に供給さ
れると共に、ラドル6によって炉2に溶湯1が補給され
る。このため、ラドル6による補給量を制御することに
よっても湯面高さを制御することができる。
【0004】上述のフロート炉2を用いた鋳造装置にお
いて、健全な鋳物を得るためには、注湯時の鋳込み速度
をいかに制御するかが重要な課題である。例えばエンジ
ンのシリンダヘッドなどのような箱型の鋳物製品の場合
に、健全な鋳物を得るための鋳込み速度は、注湯初期に
おいては比較的ゆっくりと湯面が上昇し、金型4内にあ
る程度の湯が注入された後は可及的速やかに湯面が上昇
し、注湯終了直前で再び比較的ゆっくりと湯面が上昇す
る(即ち、注湯速度を減じる)ことが望ましいことが経
験的にわかっている。従って、上記フロート炉2におい
て、上述のように湯面が上昇するようにフロート3の移
動速度を連続的に制御すれば好ましい結果が得られる可
能性はある。
いて、健全な鋳物を得るためには、注湯時の鋳込み速度
をいかに制御するかが重要な課題である。例えばエンジ
ンのシリンダヘッドなどのような箱型の鋳物製品の場合
に、健全な鋳物を得るための鋳込み速度は、注湯初期に
おいては比較的ゆっくりと湯面が上昇し、金型4内にあ
る程度の湯が注入された後は可及的速やかに湯面が上昇
し、注湯終了直前で再び比較的ゆっくりと湯面が上昇す
る(即ち、注湯速度を減じる)ことが望ましいことが経
験的にわかっている。従って、上記フロート炉2におい
て、上述のように湯面が上昇するようにフロート3の移
動速度を連続的に制御すれば好ましい結果が得られる可
能性はある。
【0005】上記金型4は、従来、図3に示すように、
下型10、寄型11、上型12及び上型入子13を使用
している。下型10と上型12とは、上下に移動して分
割可能に配置され、寄型11は下型10と上型12との
間に挟み込まれ、左右及び前後方向に移動して分割可能
となっている。ここで、寄型11は、上型12に対して
横方向にスライド可能に保持されており、上型12の一
部として一体に移動する。
下型10、寄型11、上型12及び上型入子13を使用
している。下型10と上型12とは、上下に移動して分
割可能に配置され、寄型11は下型10と上型12との
間に挟み込まれ、左右及び前後方向に移動して分割可能
となっている。ここで、寄型11は、上型12に対して
横方向にスライド可能に保持されており、上型12の一
部として一体に移動する。
【0006】このような金型4内には、例えば鋳物製品
がエンジンのシリンダヘッドWの場合、シリンダヘッド
の冷却水を流す空間を作るためのウォータージャケット
中子14、吸気通路を作るための吸気ポート中子15及
び排気通路を作るための排気ポート中子16が挿入され
ている。尚、図中一点鎖線は吸,排気弁の取付中心線を
示す。そして、鋳造の際には、これらの中子14,1
5,16を金型4内にセットした後、型閉めし、次いで
下型10の湯口17から注湯し、一定時間を経てシリン
ダヘッドWが凝固した後に、金型4から離型して取り出
している。
がエンジンのシリンダヘッドWの場合、シリンダヘッド
の冷却水を流す空間を作るためのウォータージャケット
中子14、吸気通路を作るための吸気ポート中子15及
び排気通路を作るための排気ポート中子16が挿入され
ている。尚、図中一点鎖線は吸,排気弁の取付中心線を
示す。そして、鋳造の際には、これらの中子14,1
5,16を金型4内にセットした後、型閉めし、次いで
下型10の湯口17から注湯し、一定時間を経てシリン
ダヘッドWが凝固した後に、金型4から離型して取り出
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、吸気ポート中
子15及び排気ポート中子16が片持ち状に支持される
ため、注湯時に発生する浮力により、また、下型10に
設けられた湯口17からの注湯による押し上げにより、
上記両ポート中子が浮き上がってしまい、燃焼室の位置
決め部と両ポート中子との位置がずれてしまうという不
具合がときおり発生していた。
子15及び排気ポート中子16が片持ち状に支持される
ため、注湯時に発生する浮力により、また、下型10に
設けられた湯口17からの注湯による押し上げにより、
上記両ポート中子が浮き上がってしまい、燃焼室の位置
決め部と両ポート中子との位置がずれてしまうという不
具合がときおり発生していた。
【0008】近年、エンジンの高性能化(多弁化等)に
より、バルブシートとポート形状のずれは、加工を含め
て±0.5mm程度の精密な値が要求されているが、こ
のような鋳造時のずれが発生すると、このような要求に
応じられなくなり、金型鋳造の位置精度改善が強く望ま
れている。
より、バルブシートとポート形状のずれは、加工を含め
て±0.5mm程度の精密な値が要求されているが、こ
のような鋳造時のずれが発生すると、このような要求に
応じられなくなり、金型鋳造の位置精度改善が強く望ま
れている。
【0009】これを解決する方策として特開平7ー15
5896号公報に開示の技術が提案されている。これは
上型内に摺動自在なウェイトを設け、注湯時にウェイト
の自重により中子を押さえつけて該中子の浮き上がりを
防止しようとするものであり、従来の装置に比べ中子位
置決め精度の向上を図ることができる。しかしこれは単
にウェイトで中子を押さえつけるのみであるため、中子
を所望の位置に安定して固定させるうえで限界があっ
た。
5896号公報に開示の技術が提案されている。これは
上型内に摺動自在なウェイトを設け、注湯時にウェイト
の自重により中子を押さえつけて該中子の浮き上がりを
防止しようとするものであり、従来の装置に比べ中子位
置決め精度の向上を図ることができる。しかしこれは単
にウェイトで中子を押さえつけるのみであるため、中子
を所望の位置に安定して固定させるうえで限界があっ
た。
【0010】本発明は、上記した従来の技術を更に改善
し、中子をより一層安定させて固定することにより、中
子を正確に位置決めできて鋳造品質の向上を図った中子
の支持装置を提供することを目的とする。
し、中子をより一層安定させて固定することにより、中
子を正確に位置決めできて鋳造品質の向上を図った中子
の支持装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の構成は、複数の鋳造型で囲まれたキャビティ内に
中子を位置決め支持する装置であって、負圧源に連通す
る吸引通路を上記型内に形成すると共に、該型と中子が
接する部分に上記通路の開口部を配設し、上記負圧源に
よる吸引力で上記中子を位置決め支持することを特徴と
する中子の支持装置。
発明の構成は、複数の鋳造型で囲まれたキャビティ内に
中子を位置決め支持する装置であって、負圧源に連通す
る吸引通路を上記型内に形成すると共に、該型と中子が
接する部分に上記通路の開口部を配設し、上記負圧源に
よる吸引力で上記中子を位置決め支持することを特徴と
する中子の支持装置。
【0012】また、上記開口部の外周と該開口部に対応
する中子部分には互いに係合する位置決め用の凹凸が形
成されていると、該凹凸により互いに係合が確実となっ
て中子の姿勢が安定することにより、中子の位置決めが
容易で確実なものとなり、好適である。また、上記吸引
通路は鋳造型の内部に配設されたパイプで形成され、該
パイプの開口部先端がキャビティ内に円錐状に突出する
と共に、上記中子の開口部対応部分には該パイプの突出
部分と嵌合する円錐状の凹部が形成されていると、凹凸
部が円錐状に形成されているので、パイプの吸引力によ
り円錐状凹凸部に自動的な調心作用が働くことによって
互いの位置決めが確実となり、好適である。また、下型
に中子を載置するためのピンが埴設してあると、中子の
片持ちによる不安定状態が解消できるので、位置決め作
業が容易になると同時に該中子を正確に位置決めでき、
好適である。また、上記キャビティに連通する湯口が下
型に形成されていると、湯面制御がし易く、好適であ
る。また、上記鋳造型がシリンダヘッド鋳造用の型であ
り、上記中子が吸,排気ポート用の中子であり、更に該
吸,排気ポートのシリンダヘッド燃焼室に臨む開口端部
分に上記開口部が配設されていると、前記したように
吸,排気ポート用中子の片持ちによる不安定な支持を改
善できると共に、最も精度を要求されるポート開口部分
の位置決めを確実なものとすることができ、従って品質
の良いシリンダヘッドが鋳造でき、好適である。また、
上記開口部が円形であり、該開口部の外周がシリンダヘ
ッドのバルブシート部分に対応するよう、該開口部の径
及び位置が設定されていると、吸,排気弁が正確に位置
決めされ、好適である。また、上記鋳造型が、上記シリ
ンダヘッドの燃焼室が上型となるよう、シリンダヘッド
を上下逆転させた形状にキャビティを構成していると、
燃焼室が湯口から遠くなるため早く凝固し、従って水素
ガスによるピンホールが減るので吸,排気弁間の耐久性
が向上して好適である。また、下型に中子を載置するた
めのピンが埴設してあり、該ピンがシリンダヘッドのバ
ルブガイド部分に対応させて配置され、該バルブガイド
と略同形の軸形状に形成されていると、シリンダヘッド
に余分な孔を設ける必要がなく、またバルブガイド孔が
同時に形成されるので、好適である。
する中子部分には互いに係合する位置決め用の凹凸が形
成されていると、該凹凸により互いに係合が確実となっ
て中子の姿勢が安定することにより、中子の位置決めが
容易で確実なものとなり、好適である。また、上記吸引
通路は鋳造型の内部に配設されたパイプで形成され、該
パイプの開口部先端がキャビティ内に円錐状に突出する
と共に、上記中子の開口部対応部分には該パイプの突出
部分と嵌合する円錐状の凹部が形成されていると、凹凸
部が円錐状に形成されているので、パイプの吸引力によ
り円錐状凹凸部に自動的な調心作用が働くことによって
互いの位置決めが確実となり、好適である。また、下型
に中子を載置するためのピンが埴設してあると、中子の
片持ちによる不安定状態が解消できるので、位置決め作
業が容易になると同時に該中子を正確に位置決めでき、
好適である。また、上記キャビティに連通する湯口が下
型に形成されていると、湯面制御がし易く、好適であ
る。また、上記鋳造型がシリンダヘッド鋳造用の型であ
り、上記中子が吸,排気ポート用の中子であり、更に該
吸,排気ポートのシリンダヘッド燃焼室に臨む開口端部
分に上記開口部が配設されていると、前記したように
吸,排気ポート用中子の片持ちによる不安定な支持を改
善できると共に、最も精度を要求されるポート開口部分
の位置決めを確実なものとすることができ、従って品質
の良いシリンダヘッドが鋳造でき、好適である。また、
上記開口部が円形であり、該開口部の外周がシリンダヘ
ッドのバルブシート部分に対応するよう、該開口部の径
及び位置が設定されていると、吸,排気弁が正確に位置
決めされ、好適である。また、上記鋳造型が、上記シリ
ンダヘッドの燃焼室が上型となるよう、シリンダヘッド
を上下逆転させた形状にキャビティを構成していると、
燃焼室が湯口から遠くなるため早く凝固し、従って水素
ガスによるピンホールが減るので吸,排気弁間の耐久性
が向上して好適である。また、下型に中子を載置するた
めのピンが埴設してあり、該ピンがシリンダヘッドのバ
ルブガイド部分に対応させて配置され、該バルブガイド
と略同形の軸形状に形成されていると、シリンダヘッド
に余分な孔を設ける必要がなく、またバルブガイド孔が
同時に形成されるので、好適である。
【0013】〔作用〕溶湯の浮力等に関係なく、負圧に
より加工基準側に中子が吸引されるので、正確に中子が
位置決めされる。
より加工基準側に中子が吸引されるので、正確に中子が
位置決めされる。
【0014】
〔実施例〕以下、本発明について、図面に示す実施例を
参照して詳細に説明する。本発明の一実施例を図1に示
す。本実施例は、アルミ合金製のシリンダヘッドWを鋳
造する金型20で、しかもシリンダヘッドWの下面を上
にして(逆転させて)鋳造する金型20に適用したもの
である。即ち、金型20は、下型21、寄型22、上型
23及び上型入子24から構成され、複数の中子25,
26,27と2本の中空パイプ28と2本の支えピン2
9がそれぞれ挿入されている。
参照して詳細に説明する。本発明の一実施例を図1に示
す。本実施例は、アルミ合金製のシリンダヘッドWを鋳
造する金型20で、しかもシリンダヘッドWの下面を上
にして(逆転させて)鋳造する金型20に適用したもの
である。即ち、金型20は、下型21、寄型22、上型
23及び上型入子24から構成され、複数の中子25,
26,27と2本の中空パイプ28と2本の支えピン2
9がそれぞれ挿入されている。
【0015】上型23は下型21の上方に位置し、上下
に移動して分割可能であり、また、寄型22は下型21
と上型23との間に挟み込まれ、左右及び前後方向に移
動して分割可能となっている。尚、寄型22は、上型2
3に対し横方向にスライド可能に保持されており、上型
23の一部として一体に移動する。
に移動して分割可能であり、また、寄型22は下型21
と上型23との間に挟み込まれ、左右及び前後方向に移
動して分割可能となっている。尚、寄型22は、上型2
3に対し横方向にスライド可能に保持されており、上型
23の一部として一体に移動する。
【0016】ウォータージャケット中子25はシリンダ
ヘッドWの冷却水を流す空間を作るための中子であり、
吸気ポート中子26は吸気通路を作るための中子であ
り、排気ポート中子27は排気通路を作るため中子であ
る。ここで、吸,排気ポート中子26,27は、その幅
木部において、下型21の上面に一体的に付設した台形
の十文字の位置決めキー21aにより前後,左右及び上
下方向に±0.2mm程度で仮位置決めされるようにな
っている。
ヘッドWの冷却水を流す空間を作るための中子であり、
吸気ポート中子26は吸気通路を作るための中子であ
り、排気ポート中子27は排気通路を作るため中子であ
る。ここで、吸,排気ポート中子26,27は、その幅
木部において、下型21の上面に一体的に付設した台形
の十文字の位置決めキー21aにより前後,左右及び上
下方向に±0.2mm程度で仮位置決めされるようにな
っている。
【0017】中空パイプ28は、ブッシュ30を介して
上型入子24に挿入支持されると共に、その開口部先端
がキャビティ内のバルブシート部に対応して円錐状に突
出し、この突出部分に、上記吸,排気ポート中子26,
27のポート形状部先端の円錐状の凹部がそれぞれ嵌合
されている。そして、中空パイプ28は図示しないバキ
ュームポンプ等の負圧源に連通接続されている。
上型入子24に挿入支持されると共に、その開口部先端
がキャビティ内のバルブシート部に対応して円錐状に突
出し、この突出部分に、上記吸,排気ポート中子26,
27のポート形状部先端の円錐状の凹部がそれぞれ嵌合
されている。そして、中空パイプ28は図示しないバキ
ュームポンプ等の負圧源に連通接続されている。
【0018】支えピン29は、下型21に一体的に埴設
されて上記吸,排気ポート中子26,27のポート形状
部先端をそれぞれ載置するもので、図示例では、シリン
ダヘッドWのバルブガイド部分に対応させて配置されて
いる。また、上記キャビティに連通する湯口31が下型
21に形成されている。
されて上記吸,排気ポート中子26,27のポート形状
部先端をそれぞれ載置するもので、図示例では、シリン
ダヘッドWのバルブガイド部分に対応させて配置されて
いる。また、上記キャビティに連通する湯口31が下型
21に形成されている。
【0019】このように構成されるため、前記湯口31
に、図2に示すフロート炉を用いた鋳造装置の連通管5
の溶湯出口が接続されてシリンダヘッドWが鋳造され
る。
に、図2に示すフロート炉を用いた鋳造装置の連通管5
の溶湯出口が接続されてシリンダヘッドWが鋳造され
る。
【0020】この際、先ず型締めに先立って、下型21
に設けた位置決めキー21aによって吸,排気ポート中
子26,27の幅木部が前後,左右及び上下方向に±
0.2mm程度で仮位置決めされる。同時に、吸,排気
ポート中子26,27のポート形状部先端が下方から支
えピン29により受けられ、上下方向の仮位置決めが行
なわれる。
に設けた位置決めキー21aによって吸,排気ポート中
子26,27の幅木部が前後,左右及び上下方向に±
0.2mm程度で仮位置決めされる。同時に、吸,排気
ポート中子26,27のポート形状部先端が下方から支
えピン29により受けられ、上下方向の仮位置決めが行
なわれる。
【0021】この後、寄型22、上型23及び上型入子
24の型締め工程で、上型入子24に設けた中空パイプ
28内を負圧にし、型締め直前に吸,排気ポート中子2
6,27のポート形状部先端を吸い上げフローティング
状態にする。
24の型締め工程で、上型入子24に設けた中空パイプ
28内を負圧にし、型締め直前に吸,排気ポート中子2
6,27のポート形状部先端を吸い上げフローティング
状態にする。
【0022】これにより、吸,排気ポート中子26,2
7のポート形状部先端の円錐状の凹部が同じく円錐状に
突出した中空パイプ28先端に嵌合し、吸,排気ポート
中子26,27は何等力を加えられず(破損されず)に
バルブシート部において前後,左右及び上下方向に位置
決めされる。
7のポート形状部先端の円錐状の凹部が同じく円錐状に
突出した中空パイプ28先端に嵌合し、吸,排気ポート
中子26,27は何等力を加えられず(破損されず)に
バルブシート部において前後,左右及び上下方向に位置
決めされる。
【0023】この状態で、湯口31よりキャビティ内に
溶湯が注湯されるのであるが、本実施例では、シリンダ
ヘッドWが上下逆になって成形されるようになっている
ので、シリンダヘッド下面特にバルブシート部周辺が最
初に凝固し、湯口周辺が最後に凝固することになり、バ
ルブシート部周辺の気孔率が0.5%以下と改善され、
耐久性が向上する。
溶湯が注湯されるのであるが、本実施例では、シリンダ
ヘッドWが上下逆になって成形されるようになっている
ので、シリンダヘッド下面特にバルブシート部周辺が最
初に凝固し、湯口周辺が最後に凝固することになり、バ
ルブシート部周辺の気孔率が0.5%以下と改善され、
耐久性が向上する。
【0024】また、上記負圧吸引により、上型入子24
の加工基準に対し吸,排気ポート中子26,27のポー
ト形状部先端が良好に位置決めされるので、吸,排気ポ
ートの位置精度が向上し、エンジンの高性能化に充分対
応できる。この際、溶湯の浮力も吸,排気ポート中子2
6,27のポート形状部を上型入子24の加工基準側に
押し付ける方向に有利に働く。
の加工基準に対し吸,排気ポート中子26,27のポー
ト形状部先端が良好に位置決めされるので、吸,排気ポ
ートの位置精度が向上し、エンジンの高性能化に充分対
応できる。この際、溶湯の浮力も吸,排気ポート中子2
6,27のポート形状部を上型入子24の加工基準側に
押し付ける方向に有利に働く。
【0025】尚、上記実施例において、中空パイプ28
は直に上型入子24に挿入固定するようにしても良い。
この場合、上型入子24下面にバルブシート嵌合部形成
用の環状凸部を形成する必要がある。
は直に上型入子24に挿入固定するようにしても良い。
この場合、上型入子24下面にバルブシート嵌合部形成
用の環状凸部を形成する必要がある。
【0026】また、中空パイプを下型に挿入固定して、
従来例として図3に示した金型4において吸,排気ポー
ト中子15,16のポート形状部先端を下方に吸引位置
決めするようにしても良い。
従来例として図3に示した金型4において吸,排気ポー
ト中子15,16のポート形状部先端を下方に吸引位置
決めするようにしても良い。
【0027】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明は、複数の鋳造型で囲まれたキャビテ
ィ内に中子を位置決め支持する装置であって、負圧源に
連通する吸引通路を上記型内に形成すると共に、該型と
中子が接する部分に上記通路の開口部を配設し、上記負
圧源による吸引力で上記中子を位置決め支持するので、
中子を正確に位置決めできて鋳造品質の向上が図れる。
たように、本発明は、複数の鋳造型で囲まれたキャビテ
ィ内に中子を位置決め支持する装置であって、負圧源に
連通する吸引通路を上記型内に形成すると共に、該型と
中子が接する部分に上記通路の開口部を配設し、上記負
圧源による吸引力で上記中子を位置決め支持するので、
中子を正確に位置決めできて鋳造品質の向上が図れる。
【図1】本発明に係る中子の支持装置の一実施例を示す
金型の断面図である。
金型の断面図である。
【図2】フロート式の鋳造装置の断面図である。
【図3】従来の金型の断面図である。
20 金型 21 下型 21a 位置決めキー 22 寄型 23 上型 24 上型入子 25 ウォータージャケット中子 26 吸気ポート中子 27 排気ポート中子 28 中空パイプ 29 支えピン 30 ブッシュ 31 湯口
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の鋳造型で囲まれたキャビティ内に
中子を位置決め支持する装置であって、負圧源に連通す
る吸引通路を上記型内に形成すると共に、該型と中子が
接する部分に上記通路の開口部を配設し、上記負圧源に
よる吸引力で上記中子を位置決め支持することを特徴と
する中子の支持装置。 - 【請求項2】 上記開口部の外周と該開口部に対応する
中子部分には互いに係合する位置決め用の凹凸が形成さ
れている請求項1記載の中子の支持装置。 - 【請求項3】 上記吸引通路は鋳造型の内部に配設され
たパイプで形成され、該パイプの開口部先端がキャビテ
ィ内に円錐状に突出すると共に、上記中子の開口部対応
部分には該パイプの突出部分と嵌合する円錐状の凹部が
形成されている請求項2記載の中子の支持装置。 - 【請求項4】 下型に中子を載置するためのピンが埴設
してある請求項1乃至3に記載の中子の支持装置。 - 【請求項5】 上記キャビティに連通する湯口が下型に
形成されている請求項1乃至4に記載の中子の支持装
置。 - 【請求項6】 上記鋳造型がシリンダヘッド鋳造用の型
であり、上記中子が吸,排気ポート用の中子であり、更
に該吸,排気ポートのシリンダヘッド燃焼室に臨む開口
端部分に上記開口部が配設されている請求項1乃至5記
載の中子の支持装置。 - 【請求項7】 上記開口部が円形であり、該開口部の外
周がシリンダヘッドのバルブシート部分に対応するよ
う、該開口部の径及び位置が設定されている請求項6記
載の中子の支持装置。 - 【請求項8】 上記鋳造型が、上記シリンダヘッドの燃
焼室側が上型となるよう、シリンダヘッドを上下逆転さ
せた形状にキャビティを構成している請求項6又は7に
記載の中子の支持装置。 - 【請求項9】 下型に中子を載置するためのピンが埴設
してあり、該ピンはシリンダヘッドのバルブガイド部分
に対応させて配置され、該バルブガイドと略同形の軸形
状に形成されている請求項8に記載の中子の支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33856295A JP3196623B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 中子の支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33856295A JP3196623B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 中子の支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09174195A true JPH09174195A (ja) | 1997-07-08 |
JP3196623B2 JP3196623B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=18319353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33856295A Expired - Fee Related JP3196623B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 中子の支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3196623B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100421835C (zh) * | 2004-03-18 | 2008-10-01 | 振兴机械股份有限公司 | 翻砂铸造管件的方法 |
CN111069570A (zh) * | 2020-02-02 | 2020-04-28 | 温州瑞明工业股份有限公司 | 180度翻转金属模具的缸盖低压浇注工艺及其浇注装置 |
CN114850407A (zh) * | 2021-02-04 | 2022-08-05 | 丰田自动车株式会社 | 铸造用模具 |
CN114871390A (zh) * | 2022-06-18 | 2022-08-09 | 溧阳市万盛铸造有限公司 | 一种多路阀阀体内腔坭芯及其制作方法和制作的流道芯 |
-
1995
- 1995-12-26 JP JP33856295A patent/JP3196623B2/ja not_active Expired - Fee Related
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