JPH09173670A - フォームラバー基材の製造方法 - Google Patents

フォームラバー基材の製造方法

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JPH09173670A
JPH09173670A JP35273495A JP35273495A JPH09173670A JP H09173670 A JPH09173670 A JP H09173670A JP 35273495 A JP35273495 A JP 35273495A JP 35273495 A JP35273495 A JP 35273495A JP H09173670 A JPH09173670 A JP H09173670A
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foam rubber
raw material
foam
sponge surface
sheet
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JP35273495A
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Isataka Hayano
功隆 早野
Masaki Nakagawa
正樹 中川
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SEINOU INOATSUKU KK
Inoac Corp
Original Assignee
SEINOU INOATSUKU KK
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度の風合いをもって、且つ、全面に亘って
その表面が均質化され、更に、様々な化粧品が要求する
パフ表面の粗滑度合にも対応できるフォームラバー基材
の製造方法を提供する。 【解決手段】 離型性に優れた樹脂発泡体4で形成され
るスポンジ面41へ配合ラテックス原料2を流し込み、
シート状に成形するに際し、シート状に完全硬化する前
にその上へ別体の柔軟性素材6を重ね合わせ、前記配合
ラテックス原料2のもつ自己接着力により該柔軟性素材
6を結合一体化させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧用具及び柔軟
性を必要とする家具や掃き具,衣料用袋物等に使用され
るフォームラバー基材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パウダーファンデーション等の化粧用パ
フ(化粧用具)には、一般に、原料ラテックスに加硫
剤,安定剤等を加えた配合ラテックスに機械的発泡を行
なって得られた連続気泡構造のフォームラバー基材が用
いられる。フォームラバー基材が出来るまでの概略製造
工程を示すと、図10のようになる。アクリロニトリル
−ブタジエンゴム(NBR)や天然ゴム(NR)等から
なる原料ラテックスは、加硫剤,老化防止剤,分散剤等
の計量調合品と配合した後、更に、例えば気泡安定剤,
顔料,ゲル化剤等が加えられる。そして、気泡用空気を
混入させ、機械的攪拌操作によって起泡させる。次い
で、斯る微細気泡を含む配合ラテックスエマルジョンを
筒状の金型内へ注入し、ゲル化を完了させる。続いて、
加熱加硫を行ない、その後、洗浄,脱水,乾燥を経るこ
とで、ようやく、所望のフォームラバー基材を得るので
ある。更に、例えば、商品としての化粧用パフまで説明
すると、上記フォームラバー基材は、通常、円柱,角柱
形をしており、ここから、化粧用パフに相当する所定厚
みにスライスカット(裁断)していき、その後、研磨,
粉取り,検査を経て、一個ずつ包装することで、化粧用
パフ商品を完成させることになる。このようにして造ら
れる化粧用パフは、適度の風合いを備えたものが好まし
いとされる。感触に優れ、肌あたりが良好となるからで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記円柱,
角柱形のフォームラバー基材から、化粧用パフ商品の大
きさにスライスカットしていく製法によれば、カット面
がパフ表面9となるのであるが、これが意外に図11の
ようなスジ模様91をつけることが多く、この品質トラ
ブルに悩まされていた。上記問題の解決策として、例え
ば、パフ厚みに合致した大きなシート状のフォームラバ
ー基材をこしらえた後、化粧用パフ面の大きさに打抜い
ていく方法が考えられる。ただ、この方法は、ある受け
面へ配合ラテックス原料を流し込んでシート状のフォー
ムラバー基材を形成する方法であり、受け面から剥され
たフォームラバー基材面が光沢のあるスベスベしたスキ
ン層になり易かった。該スキン層ができた化粧用パフ
は、化粧量の保持力に欠けるため、上スベリを起こし、
化粧用パフとして不適格となった。もちろん、上記スキ
ン層はスライス加工等によって削除すればよいのである
が、厚さのバラツキや汚れ等の新たな問題も出てきてな
かなか思うようにはいかなかった。加えて、最近は、下
地用の化粧品に様々なタイプのものが増え、それぞれに
個別対応して、肌あたりが良好な種々の性状の化粧用パ
フが求められてきており、こうした要求に応えていくの
にも苦労していた。
【0004】本発明は上記問題点を解決するもので、適
度の風合いをもって、且つ、全面に亘ってその表面が均
質化され、更に、様々な化粧品が要求するパフ表面の粗
滑度合にも対応できるフォームラバー基材の製造方法を
提供することを特徴とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1に記載の本発明の要旨は、樹脂発泡体で形成さ
れるスポンジ面へ配合ラテックス原料を流し込み、その
厚みがほぼ一定となるシート状に成形することを特徴と
するフォームラバー基材の製造方法にある。ここで、
「樹脂発泡体」にはゴム発泡体も含む。樹脂発泡体の具
体的材質例としては、発泡シリコーン,発泡ポリプロピ
レン,発泡ラバー,発泡ナイロン,発泡ポリエチレン等
である。請求項2に記載の本発明のフォームラバー基材
の製造方法は、請求項1で、樹脂発泡体に係るスポンジ
面がスライスカットされたカット面構成であることを特
徴とする。請求項3に記載の本発明のフォームラバー基
材の製造方法は、請求項2に係る樹脂発泡体が離型性に
優れた素材で形成されたことを特徴とする。請求項4に
記載の本発明のフォームラバー基材の製造方法は、請求
項1〜3で、前記スポンジ面上に配合ラテックス原料を
流し込みシート状に成形するに際し、シート状に完全硬
化する前にその上へ別体の柔軟性素材を重ね合わせ、前
記配合ラテックス原料のもつ自己接着力により該柔軟性
素材を結合一体化させるようにしたことを特徴とする。
【0006】請求項1に係る発明によれば、スポンジ面
上へ配合ラテックス原料を所定の厚さに流し込むので、
厚みが化粧用パフと等しくなるシート状のフォームラバ
ー基材を容易に成形できる。そして、前記スポンジ面に
スジ模様のない最高の抜取品を選択すれば、これに転写
されるフォームラバー基材も当然ながらスジ模様がない
ものになり、良品のフォームラバー基材を次々と得るこ
とができる。もちろん、樹脂発泡体で形成されるスポン
ジ面は、シボ加工等で得られる面と異なり、フォームラ
バー基材の気泡構造と基本的に似かよっているので、風
合いも似たものができる。請求項2の発明のごとく、樹
脂発泡体に係るスポンジ面がスライスカットされたカッ
ト面構成であると、カット面に気泡が分割された半球穴
が数多くでき、その凹凸形状が切り立った鋭角状のもの
になるので、適度の風合いをもった化粧用パフになる。
更に、樹脂発泡体の気泡径,気泡密度などを変えると、
転写されるフォームラバー基材の表面状態が変化するの
で、使用化粧品に応じて、感触が異なり肌あたりの微妙
に違う化粧用パフを簡単に取り揃えることが可能にな
る。
【0007】請求項3の発明のような離型性に優れた素
材、具体的には、シリコン樹脂,ポリエチレン,ポリプ
ロピレン等の樹脂発泡体、なかでも、シリコーン樹脂発
泡体を請求項1に係る樹脂発泡体として採用すれば、フ
ォームラバー基材の製造が行い易くなる。請求項4の発
明のごとく、フォームラバー基材がシート状に完全硬化
する前にその上へ別体の柔軟性素材(例えば、発泡ウレ
タンシート、或いは、メッシュ,硬度の違ったフォーム
ラバーや不織布,布等の他素材)を重ね合わせ、前記ゴ
ムラテックス原料のもつ自己接着力により該柔軟性素材
を結合一体化させるようにすると、両者を結合させるた
めの接着剤等が不要になるので、二層構造の化粧用パフ
を簡単に製造できるようになる。これにより、両面共に
風合いをもった微細メッシュや任意のメッシュをもちあ
わせる化粧用パフが出来上る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るフォームラバ
ー基材の製造方法の実施形態について詳述する。 (1)実施形態1 図1〜図4は、本発明のフォームラバー基材の製造方法
の一形態で、化粧用パフ向けの基材となるものである。
図1は堰に囲まれた前記スポンジ面上へ配合ラテックス
原料を流し込む状態の縦断面図、図2は図1の状態から
配合ラテックス原料の流し込みを終え、スクレーパで配
合ラテックス原料の厚みを一定操作している縦断面図、
図3は図1に用いた樹脂発泡体のスポンジ面付近の模式
的な拡大断面図、図4は図2の操作を終え、スポンジ面
から剥したシート状のフォームラバー基材を化粧用パフ
形状に打ち抜いた製品図で、(イ)はその平面図、
(ロ)は底面図、(ハ)は正面図を示す。
【0009】フォームラバー基材1の製造に先立ち、配
合ラテックス原料2をシート状に成形する装置について
説明する。成形装置は、基台31上にシート状の樹脂発
泡体4を敷き、更に、その両側沿いに、製造しようとす
るフォームラバー基材1の厚みより高さのある堰32を
設ける(図1)。ここで、樹脂発泡体4の上面となるス
ポンジ面41は、樹脂発泡体4を成形した後、平坦面と
なるようにスライスカットされたカット面になってい
る。図3に、スポンジ面41近傍の模式的な拡大断面図
を示す。スポンジ面41はスライスカットされたカット
面構成であるため、気泡が分割された半球穴42を数多
く形成し、表面の凹凸形状の切り口は殆どが切り立った
鋭角θとなる。樹脂発泡体4の材質は、フォームラバー
基材1を成形した後にスポンジ面41から剥し易くする
ために、例えば、シリコーン樹脂発泡体,ポリプロピレ
ン樹脂発泡体等の離型性の優れたものが好適である(こ
こでは、シリコーン樹脂発泡体4aを使用)。
【0010】フォームラバー基材1の製造は、前記成形
装置を用いてスポンジ面の両側で長手方向に沿って堰3
2を設けた後、該堰32に囲まれたスポンジ面41上
へ、配合ラテックス原料2を流し込むところからスター
トする。ここで、配合ラテックス原料2を放出する注入
ノズル33は、スポンジ面41全体への分配を良くする
ため、配合ラテックス原料2の流し込みに際し、スポン
ジ面の長手方向へ移動させるのが好ましい。前記堰32
の高さは、製品化されるフォームラバー基材1の厚みよ
り高くしているが、フォームラバー基材1の厚みに一致
させてもよい。また、スポンジ面の両側にのみ堰32を
設けているが、スポンジ面の周囲を取囲むように堰32
を設けることもできる。フォームラバー基材1用に準備
される配合ラテックス原料2は、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム(NBR)や天然ゴム(NR)等からなる
原料ラテックスに、加硫剤,老化防止剤,分散剤等の計
量調合品と配合した後、更に、気泡安定剤,顔料,ゲル
化剤等を加えて、気泡用空気を混入し機械的攪拌操作に
よって微細気泡を含ませエマルジョン化させたものであ
る。本実施形態に係る配合ラテックス原料2の成分及び
その配合量は次のようにした。原料ラテックスとし
て、「NBR−531−B」(高アクリロニトリルの水
系エマルジョン、日本ゼオン株式会社製);100部、
加硫剤として、「粉末イオウ」;1.4部、加硫促
進剤として、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(商
品名「ノクセラーMZ」、大内新興化学株式会社製);
2.0部、老化防止剤として、2,2−メチレンビス
−4−6−t−ブチルフェノール;2.0部、界面活
性剤として、オレイン酸ナトリウム、増粘剤として、
アルギン酸ソーダ(試薬一級)(3.3%水溶液);
0.03部、「酸化亜鉛」;3.0部、塩素化ホル
ムアルデヒドとアンモニアの反応生成物(商品名「トリ
メンベース」、ユニロイヤル株式会社製);1.0部を
選定した。尚、上記成分の配合量は、各成分を固形分換
算した値である。この混合物に水酸化カリウムの10重
量%水溶液を所定量添加し、pHを11に調整した。こ
うして調整された上記配合ラテックス内に配合ラテック
スに対する体積比(25℃)で機械的起泡用の空気6.
5〜8.5を吹込み、更に、ゲル化剤たるケイフッ化ソ
ーダを注入後、攪拌操作でラテックスエマルジョン内へ
前記気泡用空気を微小化,均一分散させて配合ラテック
ス原料2とした。斯る配合ラテックス原料2が注入ノズ
ル33から放出される。
【0011】そうして、スポンジ面41上へ配合ラテッ
クス原料2を所定量流し込んだら注入ストップし、次い
で、注入ノズル33は邪魔にならないよう退避させる。
その後、配合ラテックス原料2が硬化しないうちに、必
要に応じ、スクレーパ34でその上面を掻き進めていく
(図2)。製品化されるフォームラバー基材1の厚みが
ほぼ一定となるようするためである。また、余剰に注入
しすぎた配合ラテックス原料2を掻き取るためでもあ
る。
【0012】しかる後、所定温度下で、配合ラテックス
原料2を発泡硬化させ、所望のシート状のフォームラバ
ー基材1に成形する。上記成形が終わったら、次に、ス
ポンジ面41からフォームラバー基材1を剥していく。
本実施形態では、シリコーン樹脂発泡体4aを使用して
いるため、フォームラバー基材1の剥離が円滑に進む。
【0013】こうして造られたフォームラバー基材1
は、上面側にスキン層12ができるものの、スポンジ面
41と接した下面側にはスポンジ面41を転写したパフ
面11として良好なポーラスな風合いのある面をつくっ
ている(図2)。化粧用パフPに適合する良好なパフ面
11が出来るメカニズム理論は定かでないが、まず、ス
ポンジ面41を形成する樹脂発泡体4が、シボ加工した
金属材料と違い、フォームラバー基材1と同質の樹脂発
泡体4であることが好影響を与えるのと想定される。更
に、スポンジ面41は、図3に示すように半球穴42が
数多くでき、その凹凸形状が切り立った鋭角状のものと
なっているために、スポンジ面41から転写されるフォ
ームラバー基材1が、優れた風合いをもつものに仕上が
ると考えられる。かくして、所望のフォームラバー基材
1が得られる。
【0014】更に、上記フォームラバー基材1を使った
化粧用パフの製品化まで説明すると、その後、商品形状
たる化粧用パフPの大きさに所定の温度条件で打抜かれ
る。そして、打抜かれた個々の化粧用パフPを集めて、
これらを洗浄し、脱水,乾燥することにより、最終商品
たる化粧用パフPが仕上がる(図4)。
【0015】このように構成したフォームラバー基材1
の製造方法は、スポンジ面41から剥されるフォームラ
バー基材1が、スポンジ面41の転写を受け、パフ面1
1が適度な風合いをもつ微細メッシュの化粧用パフ基材
に仕上がる。そして、最良スポンジ面41をもつ樹脂発
泡体4を使用することで、全面に亘って均質化された高
品質のフォームラバー基材1を繰返し製造できるように
なり、品質安定に貢献する。従来法で見られた裁断によ
るスジもなく、感触も良好なものとなる。また、シリコ
ーン樹脂発泡体4を使用することで、スポンジ面41か
ら成形を終えたフォームラバー基材1が剥し易くなり、
生産性向上に寄与する。シリコーン樹脂発泡体4の再利
用も可能である。更に、樹脂発泡体4の気泡径や気泡密
度を変えることにより、スポンジ面41から転写を受け
るフォームラバー基材1の粗滑度合を変化させることが
できるので、様々な風合い仕様にも応えられるようにな
る。モイスト(高粘度タイプ),リキッド(低粘度タイ
プ)等の種々のファンデーション向けのパフとして有効
なものとなる。
【0016】加えて、シート状のフォームラバー基材1
から化粧用パフPを造る方が、従来のスライス加工から
造るよりも低コストでできるメリットも有する。そし
て、従来の筒状金型へ配合ラテックス原料2を注入する
製法は、円柱,角柱形したフォームラバー基材1の形成
時に、空気を巻き込んで大きな側泡欠陥(ボイド不良)
を作ってしまうことが多かったが、本発明の製法によれ
ば、斯る不具合を引き起こさない。詳しい理由は判らな
いが、シリコーン樹脂発泡体4が独立気泡構造にあって
も、巻き込んだ空気を吸収できるほどの空隙を保有して
いるからと考えらえる。このように、本発明は歩留り向
上の面からも優れた製法になっている。
【0017】(2)実施形態2 本実施形態は、図1,図2のような固定式のスポンジ面
と異なり、図5のごとく、スポンジ面41を移動タイプ
の構造にした成形装置を使用するフォームラバー基材1
の製造方法である。図5の成形装置について説明する。
シート状にしたシリコーン樹脂発泡体4aがベルトコン
ベヤに仕立てられている。表側のスポンジ面41は実施
形態1と同様スライスカットされたカット面を採用す
る。シート状の該樹脂発泡体4の両サイドに歯付きベル
ト51が一体化固定される。歯付きベルト51は装置の
両隅に設けた鎖車52,53へ懸架され、図略のモータ
の駆動力を受け、矢印の方向にゆっくりと回転移動でき
る構造になっている。前記歯付きベルト51は、スポン
ジ面41から一定高さだけ隆起しており、これがまた堰
32の役目を果たす格好になっている。符号54は供給
槽で、その底面にはスポンジ面41上に位置し、且つ、
スポンジ面の幅にほぼ一致する細長のスリット541を
形成する(図9参照)。フォームラバー基材1の製造方
法は、まず、モータ駆動させ、歯付きベルト51と一体
のスポンジ面41をゆっくりと移動させる。次いで、注
入ノズル57から配合ラテックス原料2を供給槽54へ
注ぐ。かくして、配合ラテックス原料2は、堰32に囲
まれたスポンジ面41上に流し込まれ、その厚みがほぼ
一定となるシート状に成形されていく。その後、最後の
工程となるスポンジ面41からのフォームラバー基材1
の剥離作業を行う。ここで、スポンジ面41の移動速度
を調整して、フォームラバー基材1へと発泡硬化が完了
する時点を前方の鎖車53位置付近にセットすることで
剥離作業が楽に行われる。
【0018】このように構成されたフォームラバー基材
1の製造方法は、実施形態1の作用,効果に加え、注入
ノズルを動かさなくても、スポンジ面41を移動させる
ことで配合ラテックス原料2の分配が円滑に進む。更
に、配合ラテックス原料2のスポンジ面41への流し込
み位置と、成形を終えたフォームラバー基材1のスポン
ジ面41からの剥し作業位置が交錯しないので、作業性
向上に寄与する。
【0019】(3)実施形態3 本実施形態のフォームラバー基材の製造方法は、図6,
図7のごとく、実施形態1に係る配合ラテックス原料2
をスポンジ面41に流し込み、シート状に成形するに際
し、それが完全硬化する前に別体の柔軟性素材たる発泡
ウレタンシート6を重ね合わせ、ゴムラテックス原料の
もつ自己接着力により発泡ウレタンシート6を結合一体
化させたフォームラバー基材1を造るものである。実施
形態1と同様、配合ラテックス原料2をスポンジ面41
へ流し込み、所定温度下で発泡硬化させるのであるが、
本実施形態は、半硬化状態にある段階で別体の発泡ウレ
タンシート6を重ね合わせる。配合ラテックス原料2
は、未だ乾ききっておらず、その自己接着力により発泡
ウレタンシート6と結合一体化する。両者を結合一体化
させる方法は、図7に示すごとく、ローラ35に発泡ウ
レタンシート6を挟み込むようにして、一定の力で発泡
ウレタンシート6を半乾きのフォームラバーシート1a
へ押し付ける。図7の成形装置は、実施形態1の成形装
置にローラが付加された装置に相当し、ローラ35の主
軸36が軸受37に回転自在に支えられ、更に、該軸受
37が戸車38に載り、堰32の外側に敷かれたレール
39上を進退動できる構造になっている。フォームラバ
ーシート1aと発泡ウレタンシート6を結合一体化した
後、スポンジ面41から剥し取ったフォームラバー基材
1は、スキン層12を発泡ウレタンシート6が覆い隠す
格好になっている。斯るフォームラバー基材1は、加硫
を兼ねて熱刃で化粧用パフPの大きさに打抜き、更に、
洗浄,脱水,乾燥させて最終商品たる化粧用パフPに仕
上げる(図8)。
【0020】このように構成されたフォームラバー基材
の製造方法は、実施形態1の作用,効果に加え、スキン
層12が発泡ウレタンシート6により覆い隠され、両面
が微細メッシュ構造になっているので、化粧用パフPと
して好都合になっている。商品価値があがる。
【0021】(4)実施形態4 本実施形態のフォームラバー基材の製造方法は、図9に
示すごとく、実施形態2の装置に押圧回転ローラ55を
装備したものを使用し、配合ラテックス原料2をスポン
ジ面41に流し込み、シート状に成形するに際し、それ
が完全硬化する前に別体の発泡ウレタンシート6(柔軟
性素材)を重ね合わせ、配合ラテックス原料2のもつ自
己接着力により発泡ウレタンシート6を結合一体化させ
たフォームラバー基材1を造るものである。このように
構成されたフォームラバー基材の製造方法も、実施形態
1,2の作用,効果に加え、両面に微細メッシュ構造の
化粧用パフPを製造できるので、商品価値を高めること
ができる。
【0022】尚、本発明においては、前記実施形態に示
すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲内
で種々変更できる。樹脂発泡体4,配合ラテックス原料
2の成分や配合量、また、堰32,スポンジ面41,発
泡ウレタンシート6等の形状,大きさ等は用途に応じて
適宜選択される。フォームラバー基材1は、もちろん、
化粧用パフ以外の用途にも使うことができる。
【0023】
【発明の効果】以上のごとく、本発明のフォームラバー
基材の製造方法は、パフ面が裁断法によるスジ等をつく
らず均質化され、且つ、適度の風合いをもち、更には、
様々な化粧品が要求する粗滑度合を有するパフ表面にも
対応して造ることができるなど優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1で、堰に囲まれたスポンジ面上へ配
合ラテックス原料を流し込む状態の縦断面図である。
【図2】図1の状態から配合ラテックス原料の流し込み
を終え、スクレーパで配合ラテックス原料の厚みを一定
操作している縦断面図である。
【図3】図1に用いた樹脂発泡体のスポンジ面付近の模
式的な拡大断面図である。
【図4】図2の操作を終え、スポンジ面から剥したシー
ト状のフォームラバー基材を化粧用パフ形状に打ち抜い
た製品図で、(イ)はその平面図、(ロ)は底面図、
(ハ)は正面図である。
【図5】実施形態2に係る成形装置の斜視図である。
【図6】実施形態3で、発泡ウレタンシートを完全硬化
する前のフォームラバーシートに重ね合せる縦断面図で
ある。
【図7】実施形態3に係る成形装置を使って、発泡ウレ
タンシートを完全硬化する前のフォームラバーシートに
重ね合せる状態を表す横断面図である。
【図8】実施形態3で出来たフォームラバー基材を使っ
て化粧用パフ形状に打ち抜いた製品図で、(イ)はその
平面図、(ロ)は底面図、(ハ)は正面図である。
【図9】実施形態4に係る成形装置を使って、発泡ウレ
タンシートを完全硬化する前のフォームラバーシートに
重ね合せる状態を表す縦断面図である。
【図10】従来の化粧用パフの製造工程図である。
【図11】従来の化粧用パフに現われるスジ模様を模式
的に表したもので、(イ)は化粧用パフの平面図、
(ロ)は側面図である。
【符号の説明】 1 フォームラバー基材 2 配合ラテックス原料 4 樹脂発泡体 41 スポンジ面 4a シリコーン樹脂発泡体 6 発泡ウレタンシート(柔軟性素材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂発泡体で形成されるスポンジ面へ配
    合ラテックス原料を流し込み、その厚みがほぼ一定とな
    るシート状に成形することを特徴とするフォームラバー
    基材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂発泡体に係るスポンジ面がスラ
    イスカットされたカット面構成である請求項1記載のフ
    ォームラバー基材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記樹脂発泡体が離型性に優れた素材で
    形成された請求項2に記載のフォームラバー基材の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記スポンジ面上に配合ラテックス原料
    を流し込みシート状に成形するに際し、シート状に完全
    硬化する前にその上へ別体の柔軟性素材を重ね合わせ、
    前記配合ラテックス原料のもつ自己接着力により該柔軟
    性素材を結合一体化させるようにした請求項1乃至3の
    いずれかに記載のフォームラバー基材の製造方法。
JP35273495A 1995-12-27 1995-12-27 フォームラバー基材の製造方法 Pending JPH09173670A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005289910A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Chugoku Electric Power Co Inc:The 微小物質浮上方法とクラゲ分解微小物質浮上方法

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