JPH09173169A

JPH09173169A - 引き出し構造

Info

Publication number: JPH09173169A
Application number: JP7340746A
Authority: JP
Inventors: Shigekazu Tomioka; 重和冨岡
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-12-27
Filing date: 1995-12-27
Publication date: 1997-07-08

Abstract

(57)【要約】【課題】引き出し体を閉めた状態で支持フレームにロ
ックできる引き出し構造を、簡素化すること。【解決手段】引き出し体２と支持フレーム３の互いに
対向する部分に、引き出し体２を閉めた状態で互いに係
合して引き出し体２の前方へのスライドを阻止する一対
の係合部材４、８をそれぞれ設け、この係合部材４、８
の係合が引き出し体２の持ち上げによって外れるよう
に、引き出し体２を支持フレーム３に取り付けて、引き
出し構造を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、机やたんす、あ
るいは台所用木製又はスチール製の家具等において、引
き出し、あるいは棚板や天板をスライドさせて引き出す
ための引き出し構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び解決しようとする課題】従来より、こ
のような引き出しの構造としては、上面が開放された箱
状の引き出し体を、机やたんす等の本体部分である支持
フレームに前後にスライド自在に支持してなる。

【０００３】ところで、従来から机は、引き出し体と支
持フレームの間に錠機構を組み込んで、引き出し体を閉
めた状態で支持フレームにロックするようにしている。

【０００４】しかしながら、このように錠機構を組み込
んだ机は、一般に構造が複雑になりコストがかかるう
え、錠機構を解除して引き出し体を開けるのに手間がか
かってしまう、という問題があった。

【０００５】また、従来から特に桐などの和たんすは、
このような錠機構を組み込むと品位が落ちてしまうた
め、引き出し体を閉めた状態で支持フレームにロックす
る機構がない。このため、このようなたんすは、地震等
が発生して傾くと、引き出し体が前方へスライドして倒
れ易くなると共に、引き出し体が支持フレームから抜け
出して人体に当たる場合があり、安全性に欠けるという
問題があった。

【０００６】そこで、この発明は、引き出し体を閉めた
状態で支持フレームにロックできる引き出し構造を、従
来に比べて著しく簡素化し、和たんす等にも適用できる
ようにすることを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、上記引き出し体と支持フレームの互
いに対向する部分に、上記引き出し体を閉めた状態で互
いに係合して引き出し体の前方へのスライドを阻止する
一対の係合部材をそれぞれ設け、この係合部材の係合が
上記引き出し体の持ち上げによって外れるように、上記
引き出し体を支持フレームに取り付けて、引き出し構造
を構成した。

【０００８】この発明に係る引き出し構造においては、
引き出し体と支持フレームにそれぞれ設けられた一対の
係合部材により、引き出し体の前方へのスライドが阻止
されるので、引き出し体が閉めた状態で支持フレームに
ロックされる。また、引き出し体を持ち上げて係合部材
の係合を外し、そのまま前方へ引き出すと、引き出し体
が開けられる。

【０００９】

【発明の実施の形態】この発明に係る引き出し構造の実
施の一形態を添付図面に基づいて説明する。

【００１０】図１に示される整理たんす１は、上面が開
放された箱状の引き出し体２と、この引き出し体２を前
後にスライド自在に支持する支持フレーム３とからな
る。

【００１１】引き出し体２は、図２及び図３に示すよう
に、両側壁の下端部に、スライドレール４がそれぞれ固
定されており、このスライドレール４が、支持フレーム
３の内側面に固定されたガイドレール５にガイドされて
前後方向にスライドする。

【００１２】スライドレール４は、図３に示すように、
前後方向に長い鋼板の上端部を外方へ折り曲げ、その鋼
板の下端部を内方へ折り曲げることによって形成されて
おり、下方の折り曲げ部分が、引き出し体２の下面にぴ
ったり当接している。

【００１３】ガイドレール５は、前後方向に長い鋼板の
上端部と下端部を、内方へそれぞれ折り曲げて形成され
ており、この上方と下方の折り曲げ部分の間隔は、上記
スライドレール４がぴったりと嵌まるように設定されて
いる。

【００１４】また、図２に示すように、スライドレール
４の後端部とガイドレール５の前端部とには、スライド
レール４のガイドレール５内でのスライドを円滑にする
ローラー６、７が、それぞれ回動自在に軸支されてい
る。

【００１５】スライドレール４に軸支されたローラー６
は、ガイドレール５の下方の折り曲げ部分の上面を転動
し、ガイドレール５に軸支されたローラー７は、スライ
ドレール４の上方の折り曲げ部分の下面に当接してい
る。

【００１６】また、スライドレール４の上方の折り曲げ
部分の前端部は、図４に示すように、ガイドレール５の
ローラー７に沿うように湾曲しており、この湾曲部分の
先端は、ガイドレール５のローラー７の外周の最上方位
置より下方に位置するようになっている。

【００１７】ガイドレール５の前端には、外側方へ突出
するストッパ８が、折り曲げ形成により一体に設けられ
ている。

【００１８】このストッパ８は、引き出し体２を閉じた
状態で、スライドレール４の湾曲部分先端が後方から当
接するようになっており、スライドレール４の前方への
スライドを阻止している。

【００１９】このため、引き出し体２は、支持フレーム
３に対して一旦閉められると、整理たんす１が傾いても
開かないようになっている。

【００２０】引き出し体２を前方にスライドさせて整理
たんす１を開く際には、まず、図４に示すように、引き
出し体２を上方へ持ち上げてガイドレール５のストッパ
８からスライドレール４の湾曲部分先端を外し、外した
状態で引き出し体２を前方に引き出せばよい。このと
き、スライドレール４の上方の折り曲げ部分の下面が、
ガイドレール５のローラー７上を移動すると共に、スラ
イドレール４のローラー６が、ガイドレール５の下方の
折り曲げ部分の上面を転動するので、引き出し体２のス
ライドがスムーズに行なわれるうえ、図４に示すよう
に、ストッパ８の上端が、ガイドレール５のローラー７
の外周の最上方位置より下方にあるので、スライド途中
でスライドレール４がストッパ８に引っ掛かってしまう
ということがない。

【００２１】また、整理たんす１を閉める際には、引き
出し体２を後方へスライドさせると、このスライドに伴
ってスライドレール４の湾曲部分に、ガイドレール５の
ローラー７が下方から嵌まり、引き出し体２が支持フレ
ーム３にぴったりと収容される。

【００２２】

【効果】この発明に係る引き出し構造は、以上のように
構成されていることより、特に錠機構等を設けることな
く、引き出し体を閉めた状態で支持フレームにロックす
るができる。このため地震などが発生しても引き出し体
２が支持フレーム３から抜け出すことがなく、安全性が
高い。また、この引き出し構造は、このロック機構が、
一対の係合部材で構成されていることより非常にシンプ
ルなため、コストがかからないうえ、桐の和たんす等に
適用しても、和たんすの品位を落とすこともない。

【００２３】さらに、この引き出し構造は、引き出し体
を開けるときには、引き出し体２を上方へ持ち上げ、そ
のまま前方に引き出せばよく、ロックを外す手間がほと
んどかからず便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の一形態を示す斜視図

【図２】図１の一部拡大斜視図

【図３】図２の縦断正面図

【図４】作用を示す側面図

【符号の説明】

１整理たんす２引き出し体３支持フレーム４スライドレール５ガイドレール６、７ローラー８ストッパ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上面が開放された箱状の引き出し体と、
この引き出し体を前後にスライド自在に支持する支持フ
レームとからなる引き出し構造において、上記引き出し
体と支持フレームの互いに対向する部分に、上記引き出
し体を閉めた状態で互いに係合して引き出し体の前方へ
のスライドを阻止する一対の係合部材をそれぞれ設け、
この係合部材の係合が上記引き出し体の持ち上げによっ
て外れるように、上記引き出し体を支持フレームに取り
付けたことを特徴とする引き出し構造。