JPH09172047A - 半導体ウェーハ測定装置及び方法 - Google Patents

半導体ウェーハ測定装置及び方法

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JPH09172047A
JPH09172047A JP33231695A JP33231695A JPH09172047A JP H09172047 A JPH09172047 A JP H09172047A JP 33231695 A JP33231695 A JP 33231695A JP 33231695 A JP33231695 A JP 33231695A JP H09172047 A JPH09172047 A JP H09172047A
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angle
measuring
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JP33231695A
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Youko Toyomaru
丸 陽 子 豊
Mokuji Kageyama
山 もくじ 影
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 危険性の伴うX線源を用いることなく安全に
オフアングルを測定でき、測定経験を必要としない操作
で短時間でオフアングルを測定できる半導体ウェーハ測
定装置及び方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウェーハ(1)の表面(1a)の
結晶格子配列方向の法線方向に対するオフアングル
(θ)を測定する半導体ウェーハ測定装置において、半
導体ウェーハを回転させる回転手段(3)と、回転手段
上の半導体ウェーハの表面に所定波長の光線(6)を所
定入射角で照射する照射光源(7)と、半導体ウェーハ
の表面から所定方向へ散乱される散乱光(8)を検出す
る光検出手段(9)とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウェーハ測定
装置及び方法に係り、特に半導体ウェーハのオフアング
ルの測定装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオフアングルの測定原理を図11
を参照して説明する。図11において、X線源から出射
された入射X線100は角度φ1で被測定ウェーハ10
1の表面に照射され、ブラッグ反射により回折X線10
2として角度φ2で回折される。回折X線102は散乱
光検出器103によって検出される。ここで角度φ1と
角度φ2との関係は結晶構造によって定まる。
【0003】角度φ1と角度φ2との角度差はオフアン
グル(ずれ角)と称され、半導体ウェーハの表面の結晶
構造によって定まる。また通常、オフアングルは図12
に示す様に半導体ウェーハに対してX方向とY方向の2
方向で測定され、X方向とY方向との2方向における測
定結果から演算により、オフアングルの大きさとオフア
ングルを生じさせる回転方向とが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来ではオフアングル
の測定は、X線を用いブラック反射と呼ばれる回折X線
を検出して行われていた。X線を使用するため、常に被
爆の危険性が伴い、取扱いに注意を要するという問題が
あった。
【0005】また、オフアングルは通常非常に小さい。
このため、被測定ウェーハのわずかなオフアングルをブ
ラック反射によって検出するのはかなりの経験を要し、
熟練者が多大な時間をかけてはじめて正確な値を得るこ
とができるというように非効率的である、という問題が
あった。
【0006】そこで、本本発明の目的は、上記従来技術
の有する問題を解消し、危険性の伴うX線源を用いるこ
となく安全にオフアングルを測定でき、測定経験を必要
としない操作で短時間でオフアングルを測定できる半導
体ウェーハ測定装置及び方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による半導体ウェーハ測定装置は、半導体ウ
ェーハの表面の結晶格子配列方向の法線方向に対するオ
フアングルを測定する半導体ウェーハ測定装置におい
て、半導体ウェーハを回転させる回転手段と、前記回転
手段上の半導体ウェーハの表面に所定波長の光線を所定
入射角で照射する照射光源と、半導体ウェーハの表面か
ら所定方向へ散乱される散乱光を検出する光検出手段と
を備えることを特徴とする。
【0008】また、好適には、前記所定入射角は半導体
ウェーハの表面に垂直である。
【0009】また、前記回転手段は、半導体ウェーハを
この表面の法線方向に向く回転軸の回りに回転させる。
【0010】また、前記光検出手段は、異なる方向から
散乱光を検出するために複数個配設されている。
【0011】また、本発明による半導体ウェーハ測定方
法は、半導体ウェーハの表面の結晶格子配列方向の法線
方向に対するオフアングルを測定する半導体ウェーハ測
定方法において、半導体ウェーハを回転させ、半導体ウ
ェーハの表面に所定波長の光線を所定入射角で照射し、
回転角位置毎に半導体ウェーハの表面から所定方向へ散
乱される散乱光を検出し、検出される散乱光の強度の回
転角位置への依存性からオフアングルを測定することを
特徴とする。
【0012】また、半導体ウェーハの表面の結晶格子配
列方向の法線方向に対するオフアングルを測定する半導
体ウェーハ測定方法において、半導体ウェーハを所定温
度以上の非酸化性または還元性雰囲気中にて加熱した後
に冷却させ、その半導体ウェーハを回転させ、半導体ウ
ェーハの表面に所定波長の光線を所定入射角で照射し、
回転角位置毎に半導体ウェーハの表面から所定方向へ散
乱される散乱光を検出し、検出される散乱光の強度の回
転角位置への依存性からオフアングルを測定することを
特徴とする。
【0013】また、好適には、前記所定入射角は半導体
ウェーハの表面に垂直である。
【0014】また、回転角位置に対する極大値あるいは
極小値を求めて、オフアングルを測定する。
【0015】次に、以下に本発明の測定原理の概要を説
明する。図2は半導体ウェーハ1のオフアングルφを説
明するための図である。図2(a)において、D−Dか
ら見た半導体ウェーハ1の断面の一部を図2(b)に示
す。
【0016】図2(b)では、符号2によって模式的に
Si原子の結晶配列が示されており、オフアングル角度
量θは半導体ウェーハ1の表面1aの法線方向1bに対
する結晶配列方向1cの角度として与えられる。半導体
ウェーハ1の表面には、格子間隔がdでSi原子が規則
的に配列されている。この原子配列は、格子間隔dの回
折格子と見ることが可能である。なお、図2(b)にお
いて、結晶配列方向1cの間の格子間隔はd0 で表示さ
れている。なお、図2(c)に、比較のために、オフア
ングルがゼロの半導体ウェーハ1を示す。
【0017】図2(a)において、オフアングルの回転
軸Cが表示されている。図2(b)に示すオフアングル
θの半導体ウェーハ1は、図2(c)に示す半導体ウェ
ーハ1をオフアングルの回転軸Cの回りにオフアングル
θだけ回転させた半導体ウェーハ1を水平にスライスし
て得られる。
【0018】散乱光の検出は、この原子配列による回折
格子からの回折光の検出と考えることができる。回折光
は、照射波長をλ、入射角度θi、散乱回折角度をθs
とすると、次の格子条件 mλ=d(sinθs−sinθi) m=0、±1、±2・・(1) を満たす散乱回折角度θsの方向に最も強く放出され
る。
【0019】図2(b)に示す半導体ウェーハ1を回転
台に載せて回転させ、表面1aを照射波長λの照射光線
で照射すると、上述の条件を満たす方向に回折光が強く
出射されるのであるから、半導体ウェーハ1の回転に伴
い散乱光の出射方向も回転する。
【0020】この結果、固定設置されている光検出手段
には、半導体ウェーハ1の回転角度に依存して増減する
散乱光が検出される。
【0021】オフアングルθが大きいと表面1a上に形
成される回折格子の格子間隔dは大きくなる。入射角度
θiと照射波長λの値を固定したときに、散乱回折角度
θsの値は、格子間隔dによって依存し従ってオフアン
グルθの値に依存する。
【0022】従って、光検出手段に検出される散乱光の
強度は、オフアングルθに依存する。オフアングルθが
既知の半導体ウェーハに対して散乱光の強度を測定して
おくことにより、散乱光の強度から未知のオフアングル
θを得ることができる。
【0023】このようにして、検出される散乱光の強度
の回転角位置への依存性からオフアングルを測定するこ
とが可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本願発
明の半導体ウェーハ測定装置及び方法の実施形態例につ
いて説明する。
【0025】図1を参照して、本発明の半導体ウェーハ
測定装置の第1実施形態例について説明する。
【0026】図1において、半導体ウェーハ1は回転台
3上に載置されて固定されている。回転台3は半導体ウ
ェーハ1の法線方向に向く回転軸3aの回りに0〜36
0°にわたって回転する。回転台3は半導体ウェーハ1
の表面1aの法線方向に向く回転軸3aの回りに回転
し、回転台3上の半導体ウェーハ1はその平面内で回転
させられる。また、回転台3は、移動手段4により半導
体ウェーハ1の表面1aに平行な平面内で移動できるよ
うになっており、所望の測定点10を照射光線6の下に
移動できるようになっている。
【0027】回転台3上の半導体ウェーハ1の上方周囲
には、集光ミラー5が配設されている。集光ミラー5の
上部には、照射光線6が通過するための通過孔5aが形
成されている。集光ミラー5の内面には反射面5bが形
成されており、反射面5bは図1において断面が円形で
紙面に垂直な円筒形状を有する。従って、反射面5bで
反射されて散乱光検出器9によって検出される散乱光
は、半導体ウェーハ1の表面1aからある限られた角度
範囲で散乱された散乱光のみである。
【0028】照射光線6はレーザ光源7によって生成さ
れる波長488nmの光線であり、通過孔5aを通っ
て、半導体ウェーハ1の表面1aへ法線方向から照射さ
れる。
【0029】半導体ウェーハ1の表面で散乱された散乱
光8の散乱点は集光ミラー5の反射面5bで反射し集光
された散乱光は、半導体ウェーハ1の近傍に配設された
散乱光検出器9によって検出されるようになっている。
【0030】回転台3に載置されて回転される半導体ウ
ェーハ1は、所定温度以上例えば600℃以上の温度の
非酸化性もしくは還元性雰囲気中に一定の時間置かれ、
その後冷却されたものである。半導体ウェーハ1を非酸
化性もしくは還元性雰囲気中で熱処理することにより半
導体ウェーハ1の表面1aを円滑にすることができる。
このようにオフアングルを測定する前に半導体ウェーハ
1を非酸化性もしくは還元性雰囲気中で熱処理するは、
本願発明者の知見に基づくものである。
【0031】これによって、半導体ウェーハ1の表面1
aは、例えば図2(b)に示す場合では、より理想的な
格子間隔dの回折格子とみなすことが可能になる。
【0032】具体的には、半導体ウェーハ1を1200
℃の水素雰囲気中に1時間保持した後冷却する。この半
導体ウェーハ1を回転台3上に載せて固定する。回転台
3を回転させながら、半導体ウェーハ1の表面1aに波
長488nmの単一波長の光線6を照射する。半導体ウ
ェーハ1の表面1aからの散乱光は、散乱光検出器9に
よって検出される。
【0033】回転台の回転角度φに対して、散乱光検出
器9で検出された散乱光強度Iとφとの関数 I=f(φ) をφ=0〜360°の間で測定する。
【0034】この測定は、図3に示すように複数の測定
点で半導体ウェーハ1を回転させて測定が行われる。図
3(a)には複数の測定点が示されている。例えば、測
定点として、中心点10aでまず測定する。図3(a)
は回転角度φ=0°の状態を示す。図3(b)は、測定
点10aを中心として回転角度ステップΔφだけ回転さ
せ、各々の角度位置で散乱光強度Iを測定する。回転角
度φは φ=φ0+nΔφ (n=0、1、2、3・・) で表される。測定結果を図4にプロットする。
【0035】同様にして、他の測定点についても測定す
る。例えば、測定点10bについては、移動手段4によ
って、半導体ウェーハ1上の測定点10bの位置が照射
光線6の真下に位置するように回転台3を移動させ、そ
の後に、各回転角度φ=φ0+nΔφ (n=0、1、
2、3・・)に対して散乱光強度Iを測定し、図4にプ
ロットする。他の測定点についても同様である。
【0036】図4には、同一の半導体ウェーハ1の複数
の測定点で得られた測定結果を(a)に示してあり、他
の半導体ウェーハ1を試料とした場合の測定結果を
(b)に示してある。
【0037】図4から、散乱光強度Iは回転角度φに対
して180°周期で増減することがわかる。すなわち散
乱光強度Iと半導体ウェーハの回転角度φとの間で、 I=f(φ) なる関係式が導き出される。
【0038】図5において、オフアングルを形成するた
めの回転軸をCとすると、回転軸Cの直交する矢印A方
向に散乱される散乱光強度が強くなり、矢印Aに直交す
る方向の矢印B方向の散乱光強度は弱くなる。
【0039】このことから、オフアングルの角度量θと
オフアングルの方位角φaは次のように得られる。
【0040】 オフアングル: θ=k(Imax−Imin) (2) kは比例定数 オフアングルの方位角:φa=φmaxあるいはφmin (3) ここで、Imax、Iminは各々、振幅Iの最大値あ
るいは最小値である。φmax、φminは各々、Im
ax、Iminを生ずる回転角度φの角度位置をいう。
なお、最大値、最小値を着目する代りに、極大値、極小
値を着目してもよい。
【0041】式(2)について説明する。式(2)は、
ImaxとIminの差はオフアングルの角度量θに比
例することを示す。
【0042】オフアングルθが大きいと表面1a上に形
成される回折格子の格子間隔dは大きくなるというよう
に、オフアングルθは格子間隔dと対応する。入射角度
θi(ここでは0°)と照射波長λ(ここでは488n
m)の値を固定したときに、散乱回折角度θsの値は、
格子定数d、従ってオフアングルθの値に依存する。あ
るオフアングルθの半導体ウェーハ1から散乱される散
乱回折光は対応する散乱回折角度θsで散乱される。こ
のとき、反射面5bで集光されて散乱光検出器9によっ
て最も効率的に検出されるのは、ある特定の散乱回折角
度θsであり、この特定の散乱回折角度θsは散乱光検
出器9の配設位置や反射面5bの形状や半導体ウェーハ
1の位置等によって定まる。
【0043】散乱回折角度θsがこの特定の値からずれ
るほど、散乱光は固定設定された散乱光検出器9によっ
て検出されにくくなる。このことによって、あるオフア
ングルθの範囲においては、式(2)に示すように、I
maxとIminの差はオフアングルの角度量θに比例
することになる。
【0044】図7に、種々のオフアングルの角度量θを
有する複数の半導体ウェーハ1について、(Imax−
Imin)とオフアングルθとの関係の測定結果を示
す。比例係数kは、オフアングルの角度量θの既知の半
導体ウェーハ1に対して同様の測定を行うことにより、
得ることができる。例えば、図4において(b)に示す
測定対象の半導体ウェーハ1のオフアングルの角度量θ
が既知である場合に、測定結果(b)より比例係数kを
得ることができる。この比例係数kが得られると、(I
max−Imin)の測定結果から、未知のオフアング
ルθを求めることができる。
【0045】次に式(3)について説明する。図5にお
いて、矢印A方向に散乱される散乱光強度が強く、矢印
A方向に直交する矢印B方向の散乱光強度は弱い。矢印
A方向が図1に示す反射面5bに対面するときあるいは
散乱光検出器9に直接向うときに散乱光検出器9にはI
maxが検出され、また矢印B方向が図1に示す反射面
5bに対面するときあるいは散乱光検出器9に直接向う
ときに散乱光検出器9にはIminが検出される。した
がって、矢印A方向または矢印B方向を特定することに
より、オフアングルの方位角φaが得られる。
【0046】以上説明したように、本実施形態例によれ
ば、危険性の伴うX線源を用いることなくレーザ光線を
用いて安全にオフアングルの角度量θとオフアングルの
方位角φaを測定でき、また、測定経験を必要としない
で短時間でこれらの量を測定することができる。
【0047】また、オフアングルを測定する前に、半導
体ウェーハ1は所定温度以上の温度の非酸化性もしくは
還元性雰囲気中に一定の時間置かれその後冷却されたの
で、半導体ウェーハ1の表面1aを円滑にすることがで
き、高精度にオフアングルの測定が可能になった。
【0048】次に、図8を参照して本発明の第2実施形
態例について説明する。
【0049】本実施形態例では、図7に示すように、照
射光線6に対して対称な位置に2個の散乱光検出器1
1、12が配設されている。散乱光検出器11、12
は、前方散乱光、後方散乱光を検出するものである。
【0050】式(1)の回折条件は、180°対称な位
置にある2方向のいずれかの方向で満たされるので、対
称な位置に2個の散乱光検出器11、12を設けたもの
である。
【0051】本実施形態例によれば、照射光線6に対し
て対称な位置に2個の散乱光検出器11、12を配設し
たので、半導体ウェーハ1を回転台3上で回転させ散乱
光強度Iの回転角度φ依存性を検出しImax、Imi
nを特定するに際し、速やかに且つ容易に作業を行うこ
とができる。
【0052】次に、図9を参照して本発明の第3実施形
態例について説明する。
【0053】本実施形態例では、図9に示すように、照
射光線6に対して対称な位置に2組の散乱光検出器群1
3、14が配設されている。散乱光検出器群13、14
は各々、同一平面内にある3個の散乱光検出器13a,
13b,13cと3個の散乱光検出器14a,14b,
14cとからなる。散乱光検出器群13、14は、前方
散乱光、後方散乱光を検出するものである。
【0054】式(1)に示されるように、オフアングル
θあるいは格子定数dに依存して散乱回折角度θsは異
なる値になる。散乱光検出器群13、14を同一平面内
にある複数の散乱光検出器で構成することにより、オフ
アングルθが異なり散乱回折角度θsが異なる値となる
場合にでも、いずれかの散乱光検出器で散乱光を検出す
ることができる。
【0055】散乱光検出器群13で検出された信号は構
成する散乱光検出器13a,13b,13cに渡って加
算され、散乱光検出器群13による信号が形成される。
散乱光検出器群14についても、構成する散乱光検出器
14a,14b,14cによる各信号が加算される。
【0056】本実施形態例によれば、照射光線6に対し
て対称な位置に3個の散乱光検出器からなる2個の散乱
光検出器群13、14を配設したので、半導体ウェーハ
1を回転台3上で回転させ散乱光強度Iの回転角度φ依
存性を検出しImax、Iminを特定するに際し、高
精度に確実に検出測定を行うことができる。
【0057】次に、図10を参照して本発明の第4実施
形態例について説明する。
【0058】本実施形態例では、図10に示すように、
レーザ光源7から出射した光線6はビーム拡大器15で
ビーム径が拡大された平行拡大ビーム16となり、半導
体ウェーハ1に照射されるようになっている。
【0059】また、照射光線6に対して対称な位置に、
前方散乱光、後方散乱光を検出する2個の散乱光検出器
11、12が配設されている。
【0060】本実施形態例によれば、半導体ウェーハ1
の広い面積に渡って一括に照射することができ、迅速に
測定結果を得ることが可能になる。
【0061】以上説明した複数の実施形態例において、
互いに両立する範囲で組み合わせることも可能である。
【0062】また、当然のことながら、本発明において
は、高温アニールしただけの半導体ウェーハに限らず、
例えばエピタキシャルウェーハのようなデポジッション
工程や半導体デバイス製造におけるアニール工程を通っ
た半導体ウェーハに対しても有効であり、いわゆる通常
のCZウェーハに対しても上述のような熱処理を加える
ことにより本発明の測定方法を適用できることは言うま
でもない。
【0063】また、上記エピタキシャルウェーハ製造工
程中に含まれる1100℃、5分の水素中のアニール工
程でも、また600℃、10分での水素中のアニールと
いったCZウェーハに対する付加的なアニールでも本測
定を行うことが可能であった。さらに、1200℃、1
時間のAr中でのアニールでも同様の測定ができた。
【0064】また、光源は上述のように波長や強度を選
ばないが、可視から真空紫外に相当する波長の光源が特
に有効である。ただし、250nm以下の波長を用いる
場合、測定雰囲気は窒素やArのような前記光に対して
不活性なものに置換することが望ましい。
【0065】また、上述の説明においては、照射光線を
半導体ウェーハの法線方向から照射した場合を示した
が、法線方向以外の方向から照射してもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、危険性の伴うX線源を用いることなく可視光線や
紫外光線等の光線を用いて安全にオフアングルを測定で
き、また、測定経験を必要としないで短時間でこれらの
量を測定することができる。
【0067】また、半導体ウェーハを所定温度以上の温
度の非酸化性もしくは還元性雰囲気中に一定の時間置き
その後冷却し、その後にオフアングルを測定するように
するので、半導体ウェーハの表面が円滑になり、高精度
にオフアングルの測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オフアングルを測定する本願発明の半導体ウェ
ーハ測定の概略構成を示す断面図。
【図2】半導体ウェーハのオフアングルの回転軸Cとオ
フアングルの方向を説明する図(a)と、オフアングル
がθの場合において半導体ウェーハの表面の原子配列に
よって回折格子が形成されることを示す図(b)と、オ
フアングルがゼロの場合を示す図(c)。
【図3】半導体ウェーハ上の複数の測定点を示す回転角
度φがφ0の場合(a)と、回転角度φを変化させるこ
とを示す図(b)。
【図4】測定結果の一例を示す図であり、(a)はある
値のオフアングルを有する半導体ウェーハについての測
定結果を示し、(b)は他の半導体ウェーハの測定結果
を示す。
【図5】オフアングルの回転軸Cと、散乱光の強い方向
Aと弱い方向Bを説明する図。
【図6】散乱光強度Iの回転角度φ依存性からオフアン
グルθとオフアングルの方位角φaを求めることを説明
する図。
【図7】種々の半導体ウェーハに対して測定したオフア
ングルθと(Imax−Imin)の測定結果を示す
図。
【図8】本発明の測定装置の他の実施形態例を示す概略
図。
【図9】本発明の測定装置のさらに他の実施形態例を示
す概略図。
【図10】本発明の測定装置の他の実施形態例を示す概
略図。
【図11】従来のオフアングルの測定装置を示す概略
図。
【図12】従来のオフアングル測定が半導体ウェーハ飢
えのX方向とY方法の2方向を行われていたことを説明
する図。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハ 1a 表面 3 回転台 3a 回転軸 4 移動手段 5 集光ミラー 5a 通過孔 5b 反射面 6 照射光線 7 レーザ光源 8 散乱光 9 散乱光検出器 10 測定点 11、12 散乱光検出器 13、14 散乱光検出器群 15 ビーム拡大器 16 平行拡大ビーム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体ウェーハの表面の結晶格子配列方向
    の法線方向に対するオフアングルを測定する半導体ウェ
    ーハ測定装置において、 半導体ウェーハを回転させる回転手段と、 前記回転手段上の半導体ウェーハの表面に所定波長の光
    線を所定入射角で照射する照射光源と、 半導体ウェーハの表面から所定方向へ散乱される散乱光
    を検出する光検出手段とを備えることを特徴とする半導
    体ウェーハ測定装置。
  2. 【請求項2】前記所定入射角は半導体ウェーハの表面に
    垂直であることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウ
    ェーハ測定装置。
  3. 【請求項3】前記回転手段は、半導体ウェーハをこの表
    面の法線方向に向く回転軸の回りに回転させることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハ測定装置。
  4. 【請求項4】前記光検出手段は、異なる方向から散乱光
    を検出するために複数個配設されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体ウェーハ測定装置。
  5. 【請求項5】半導体ウェーハの表面の結晶格子配列方向
    の法線方向に対するオフアングルを測定する半導体ウェ
    ーハ測定方法において、 半導体ウェーハを回転させ、半導体ウェーハの表面に所
    定波長の光線を所定入射角で照射し、回転角位置毎に半
    導体ウェーハの表面から所定方向へ散乱される散乱光を
    検出し、検出される散乱光の強度の回転角位置への依存
    性からオフアングルを測定することを特徴とする半導体
    ウェーハ測定方法。
  6. 【請求項6】半導体ウェーハの表面の結晶格子配列方向
    の法線方向に対するオフアングルを測定する半導体ウェ
    ーハ測定方法において、 半導体ウェーハを所定温度以上の非酸化性または還元性
    雰囲気中にて加熱した後に冷却させ、その半導体ウェー
    ハを回転させ、半導体ウェーハの表面に所定波長の光線
    を所定入射角で照射し、回転角位置毎に半導体ウェーハ
    の表面から所定方向へ散乱される散乱光を検出し、検出
    される散乱光の強度の回転角位置への依存性からオフア
    ングルを測定することを特徴とする半導体ウェーハ測定
    方法。
  7. 【請求項7】前記所定入射角は半導体ウェーハの表面に
    垂直であることを特徴とする請求項5または請求項6に
    記載の半導体ウェーハ測定方法。
  8. 【請求項8】回転角位置に対する極大値あるいは極小値
    を求めて、オフアングルを測定することを特徴とする請
    求項5または請求項6に記載の半導体ウェーハ測定方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6453002B1 (en) * 2000-04-18 2002-09-17 Jordan Valley Applied Radiation Ltd. Differential measurement of X-ray microfluorescence
US10541182B2 (en) 2017-09-28 2020-01-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of inspecting semiconductor substrate and method of manufacturing semiconductor device
JP2021106207A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 株式会社Sumco シリコンウェーハの欠陥検査方法

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