JPH09171932A - コイル部品 - Google Patents

コイル部品

Info

Publication number
JPH09171932A
JPH09171932A JP33142395A JP33142395A JPH09171932A JP H09171932 A JPH09171932 A JP H09171932A JP 33142395 A JP33142395 A JP 33142395A JP 33142395 A JP33142395 A JP 33142395A JP H09171932 A JPH09171932 A JP H09171932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil component
conductor
insulator
component according
face
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33142395A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Ibata
昭彦 井端
Shinji Harada
真二 原田
Hajime Kawamata
肇 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP33142395A priority Critical patent/JPH09171932A/ja
Publication of JPH09171932A publication Critical patent/JPH09171932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はコイル部品に関し、特に特性の優れ
たコイル部品を提供することを目的とする。 【解決手段】 円錐形状または角錐形状の中空部7を有
する絶縁体1の内面に複数ターンの導体2を有するコイ
ル部品において、この導体2の各ターン部の径が一端か
ら他端にかけて徐々に異なるとともに、少なくとも各タ
ーン部が異なる平面内に位置し、しかも絶縁体1の上下
端の少なくともいずれか一方に端面層8,9を設けた構
成としたものである。この構成により、導体間の浮遊容
量が小さく、導体の直流抵抗も小さくすることが可能な
優れた電気特性を有し、しかも少ない工数で、容易に製
造可能な構造を有するコイル部品となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器、通信
機器などに利用されるコイル部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コイル部品は各種電子機器、通信機器な
どのコイル、トランスなどとして多用されており、近年
は小型あるいは薄型のコイル部品がますます要求されて
おり、しかも、回路の高周波化やディジタル化に伴って
ノイズ対策部品としてのコイル部品もますます重要にな
ってきている。
【0003】従来のこれらの要望を満たすコイル部品と
しては、フェライト磁性層とコイル用導体層を交互に積
層して得られる積層型コイル部品(例えば特公昭57−
39521号公報)がある。
【0004】この積層型コイル部品は図11、図12に
示すようにフェライトのグリーンシート16上の半分に
印刷によるフェライト層12を形成し、このフェライト
層12のない部分とフェライト層12の一部に印刷によ
りL字状の導体パターン13を形成し、この導体パター
ン13上にグリーンシート16の約半分のフェライト層
14を印刷し、上記導体パターン13と連続するように
フェライト層12上とフェライト層14の一部にU字状
の導体パターン15を印刷し、この工程を数回繰返して
最上層にフェライトのグリーンシート16を積層したも
のを一括焼成し、この積層体の両端に端面電極17を形
成して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成によるもので
は、大きなインダクタンスを得るためには導体パターン
の巻数を多くすることが必要となり、きわめて多くのフ
ェライト層12,14、導体パターン13,15を積層
印刷する必要があり、生産工程が増えて生産性の点で問
題があり、しかも、導体パターン15はフェライト層1
2,14を介して相対向するように形成されるため、導
体パターン間の浮遊容量が大きくなり、コイル部品とし
ては自己共振周波数が小さくなったり、耐圧が小さいと
いった問題があった。
【0006】さらに、この積層型コイル部品では、フェ
ライト層の一部に導体パターンが形成されるため、コイ
ル導体抵抗を低減するために導体パターンの厚さを厚く
すると、全体の厚みが導体パターン13,15のある部
分とない部分では大きく異なり、焼成してもクラックが
発生したりして安定した品質のコイル部品を得ることが
できないものであった。
【0007】本発明は以上のような従来の欠点を除去
し、生産性に優れ、しかも浮遊容量が小さく電気特性に
優れたコイル部品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のコイル部品は、円錐形状または角錐形状の中
空部を中央に設けた絶縁体の内面に複数ターンからなる
導体を備え、この導体の各ターン部の径が一端から他端
にかけて徐々に異なるとともに少なくとも各ターン部が
異なる平面内に位置し、しかも絶縁体の上下端の少なく
ともいずれか一方に端面層を設ける構成としたものであ
る。
【0009】この本発明によれば、生産性に優れ電気特
性の優れたコイル部品が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、円錐形状または角錐形状の中空部を中央に設けた絶
縁体の内面に複数ターンからなる導体を備え、この導体
の各ターン部の径が一端から他端にかけて徐々に異なる
とともに少なくとも各ターン部が異なる平面内に位置
し、しかも絶縁体の上下端の少なくともいずれか一方に
端面層を設けた構成としたものであり、生産しやすくし
かも導体の各ターン部間の浮遊容量が小さく電気特性の
優れたものとすることができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、導体の各ターン
部が一端から他端にかけて同一平面内に形成され、各タ
ーンの終端あるいは始端で隣り合うターン部と接続され
た構成としたものであり、引出リードの形成を容易にす
ることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、導体が一端から
他端にかけて立体的うず巻状とした構成であり、導体の
形成をきわめて容易に行うことができる。
【0013】請求項4および請求項5に記載の発明は、
導体の各ターン部の形状が円形または角形としたもので
あり、導体のパターンの形成を容易としたり、同一体積
内で大きなインダクタンスを得ることができる。
【0014】請求項6に記載の発明は、大径のターン部
側から見たとき各ターン部間に導体の隙間が見えないよ
うに導体を形成したものであり、各ターン部だけを回る
磁束が少なくなり、しかも限られたスペースに大きい幅
の導体が形成できるため、優れた特性が得られることに
なる。
【0015】請求項7に記載の発明は、導体の断面形状
が角形、円形または半円形としたものであり、これによ
り導体断面積が大きくでき直流導体抵抗が小さくでき、
大電力用として用いることもできる。
【0016】請求項8に記載の発明は、絶縁体として非
磁性体を用いたものであり、自己共振周波数が大きくな
り使用周波数帯域も広くなる。
【0017】請求項9に記載の発明は、絶縁体として非
磁性体を用いたものであり、インダクタンス値を大きく
とることができる。
【0018】請求項10に記載の発明は、絶縁体が磁気
的性質の異なる2種以上のもので構成し、同一の導体構
造で種々なインダクタンス値のコイル部品あるいは種々
の直流重畳特性のコイル部品を実現することができる。
【0019】請求項11に記載の発明は、磁気的性質の
異なるものとして非磁性体と磁性体を用いたものであ
り、直流重畳特性、種々なインダクタンス値あるいは使
用周波数帯域を良好にすることができる。
【0020】請求項12に記載の発明は、絶縁体の表面
に導体の一端あるいは他端と電気的に接続された端面電
極層を有するものであり、表面実装可能なコイル部品に
することができる。
【0021】請求項13に記載の発明は、絶縁体の上下
端にそれぞれ端面層を設けたものであり、実装性の優れ
た、つまり実装機による吸着あるいは実装確認などが可
能なコイル部品にすることができる。
【0022】請求項14に記載の発明は、絶縁体の上下
端に設けた端面層を絶縁性材料で構成したものであり、
2つの端面層に1つの端面電極がまたがるように形成す
ることが可能なコイル部品となる。
【0023】請求項15に記載の発明は、絶縁体の上下
端に設けた端面層を導電性材料で構成したものであり、
端面層が端面電極をも兼ねることができるコイル部品と
なる。
【0024】請求項16に記載の発明は、絶縁体の上下
端に設けた端面層を磁性材料で構成したものであり、漏
洩磁束を減らし、磁気シールド性の良好なコイル部品と
なり、高密度実装が可能となる。
【0025】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。まず、図1に本発明のコイル部品の代
表的な一例を模式的に透視した斜視図を示している。す
なわち、円錐形状(または角錐形状)の中空部7を中央
に設けた絶縁体1の内面に複数ターンからなる導体2を
有し、この導体2は一端から他端にかけて各ターン部の
径が徐々に大きくなる円で形成され、しかも各ターン部
の位置がそれぞれ異なる平面内に位置している。つま
り、導体2の一端は小径の円で形成され、他端側になる
につれて徐々に径が大きくなる円で形成され、その各タ
ーン部は終端あるいは始端で立上がってまた立下がって
隣りのターン部と接続されている。したがって、各ター
ン部は同一平面内に位置し、隣接するターン部は立上が
りや立下がり部によって異なった平面部に位置し、か
つ、その径が異なるように設定されている。図1の例で
は同一平面内には約1ターンであるが、一般に知られて
いるような平面スパイラルコイルと同様に複数ターンで
あってもよい。
【0026】この導体2の両端には引出電極3,4が設
けられ、絶縁体1の下面には端面層8が配置され、上記
引出電極3,4は絶縁体1、端面層8の両側部に設けた
端面電極5,6にそれぞれ接続されている。
【0027】この場合の各ターンは図1に示すように、
同一平面内に存在する導体を意味する。つまり、図1に
示した例では4つの平面に各ターンが形成されていると
いえる。
【0028】また、図2に示すコイル部品は、導体2と
して一端から他端にかけて徐々に径が大きくなるととも
にその位置が全て異なる平面内に位置する立体的うず巻
状としたものであり、他は図1と同じ構成となってい
る。
【0029】図3は図1および図2に示したものと異な
り両端に端面層8,9を形成したコイル部品の断面図を
示したものであり、導体2は絶縁体1の内面、すなわち
円錐形状または角錐形状の中空部7の傾斜面上に形成さ
れた構成となっている。また、端面層8,9は絶縁体1
の上下端の両方に設けた場合を示している。ここで絶縁
体1、端面層8あるいは端面層9は一種類の材料で構成
され、この絶縁体1、端面層8あるいは端面層9は非磁
性体であっても磁性体であってもよい。
【0030】非磁性体としては、ガラスエポキシ、ポリ
イミドなどの有機系の絶縁材料、ガラス、ガラスセラミ
ックスあるいはセラミックスなどの無機系の絶縁材料な
どの電気的に絶縁性があればどのようなものであっても
よい。
【0031】磁性体としては、NiZn系やNiZnC
u系などの一般に知られる透磁率が大きいフェライト材
料であればよい。
【0032】絶縁体1を磁性体とした場合はインダクタ
ンス値を大きくすることができ、非磁性体とした場合は
大きなインダクタンス値を得ることはできないが、自己
共振周波数が高くなり、使用できる周波数帯域は広くな
る。
【0033】また、導体2あるいは引出電極3,4の材
料としては電気的に良導体であれば何でもよいが、抵抗
率が重要で低抵抗なものがコイル部品には要求されるた
め銅、銀とパラジウム合金あるいは銀などの導体材料が
有効である。
【0034】端面電極5,6としては導電性材料であれ
ばよいが、一般的には単一層でなく複数層から構成され
ることが望ましく表面実装用とした場合にはプリント配
線板への実装時の実装強度あるいは実装時の半田の濡れ
性、半田くわれなどを配慮する必要があり、具体的には
最下層は引出電極3,4と同じ導体材料を用い、中間層
には半田に対して耐性を有するニッケルを用い、最外層
には半田に対して濡れ性の良い半田あるいは錫を用い
る。
【0035】しかしながら、これは一例であり、必ずこ
の構成を採用する必要はなく、金属等の導電性に優れた
材料以外に導電性樹脂材料を含んでもよい。
【0036】また、アルミナやフェライトなどのセラミ
ック基板に所定の配線パターンを形成し、セラミック基
板に窓を設けてコイル部品を挿入し、配線パターンとコ
イル部品の端面電極5,6を接触させ厚膜形成プロセス
を用いて焼成して電気的に接続するため、耐熱性を高
め、この厚膜形成プロセスに対応する構成とすることも
考えられる。
【0037】絶縁体1の上下端に設けた端面層7,8は
絶縁性材料、導電性材料あるいは磁性材料のいかなるも
ので構成してもよい。絶縁性材料で構成した場合は、例
えば、図3に示したように2つの端面層8,9に1つの
端面電極5を形成することが可能なコイル部品となる。
端面層8,9を導電性材料で構成した場合は、端面層
8,9が端面電極5,6をも兼ねることができるコイル
部品となる。つまり、図3において端面電極5,6を除
き、端面層8,9を端面電極として利用したコイル部品
となる。端面層8,9を磁性材料で構成した場合は、導
体2あるいは引出電極3,4から発生する漏洩磁束を減
らし、磁気シールド性の高いコイル部品とすることが可
能となる。
【0038】絶縁体1の上下端に設けた端面層8あるい
は9は上下層の両方に設けた場合には、絶縁体1および
端面層8,9で例えば平面性のある直方体状のコイル部
品となり、基板にコイル部品を実装する場合に用いる実
装機で吸着が可能となり、しかも実装確認なども可能な
コイル部品にすることができる。また、前述したよう
に、絶縁体1の上下端の両方に端面層8,9を設けた場
合、端面層8,9および絶縁体1が共に磁性材料で構成
すると磁気シールド性の優れたコイル部品となる。
【0039】次に図4に示すコイル部品について説明す
る。図4に示すものは、絶縁体1として図面の上下に磁
気的性質の異なるもので構成したものである。すなわ
ち、図4において図面の上下方向、導体2の巻き上げ方
向に対して下側を絶縁体A1a、上側を絶縁体B1bと
して、絶縁体A1aを非磁性体で構成し、絶縁体B1b
を磁性体で構成するとコイル部品としては、絶縁体1を
磁性体で構成した場合に比べて、インダクタンス値が小
さくなるが、直流重畳特性を大幅に改善することができ
る。つまり、電流値を変化させてもインダクタンス値の
変化を小さくでき、許容電流値を大きくすることができ
る。
【0040】また、絶縁体A1aと絶縁体B1bが共に
磁性体であり、しかも磁気的に磁束密度の異なる特性の
ものにすることによって、直流重畳特性の改善が可能と
なる。
【0041】さらに、絶縁体A1aと絶縁体B1bが共
に磁性体であり、しかも磁気的に透磁率の異なる特性の
ものにすることによって、同一導体構造でインダクタン
ス値の異なるコイル部品を得ることができる。この場
合、絶縁体A1aと絶縁体B1bとの透磁率の大小関係
には特に限定はない。
【0042】以上のように絶縁体A1aと絶縁体B1b
の磁気的性質を適当に選ぶことにより、コイル部品とし
てのインダクタンス値を任意に選ぶことができるととも
に、漏洩磁束あるいは直流重畳特性のコントロールも自
由に行えることになる。
【0043】以上述べてきたことは絶縁体1を2種以上
の材料で構成した場合について説明したが、同様に端面
層8,9の各々についても磁性材料で構成した場合、端
面層8と端面層9を磁気的性質の異なる磁性材料で構成
することやあるいは個々の端面層、端面層8および端面
層9を2種以上の材料で構成しても同様の効果が得られ
る。つまり、コイル部品のインダクタンス、直流重畳特
性などのコントロールが可能である。
【0044】次に図5〜図8に示すコイル部品について
説明する。このコイル部品は基本的には導体2の断面積
を大きくして導体抵抗を小さくし、大電流用としても使
用できるものを提供するものである。
【0045】まず、図5に示すものは導体2のいずれの
断面も三角形をしており、平坦な膜状のものに比べて断
面積を著しく増大させたものである。この構成とするに
は、中空体状の絶縁体1の内面つまり中空部7の傾斜面
に階段状の段差部を設け、この段差部に導電ペーストを
塗布して硬化させた後、焼結させることによって断面三
角形の導体2を実現することができる。
【0046】図6に示すものは導体2のいずれの断面も
方形状をして断面積を大きくしたものであり、この構成
とするには中空体状の絶縁体1の内面に階段状の段差部
を設け、ここに施した三角形状の導体ペーストを絶縁体
1の内面に噛み合う金型を用いて、さらに導体2を成型
あるいは転写成型することにより方形状の断面をもった
導体2とすることができ、焼結することで実現できる。
【0047】図7に示すものは導体2のいずれの断面も
円形をしたものであり、この構成も図6を用いて説明し
たように、中空体状の絶縁体1の内面に半円状の凹部を
設け、この凹部に導体ペーストを充填し、さらに半円状
の凹部を有する金型を用いて、導体2を成型することに
よって断面円形の導体2を有するコイル部品とすること
ができる。
【0048】図8に示すものは、導体2のいずれの断面
も半円形をしたものであり、これは中空体状の絶縁体1
の内面に半円状の凹部を設け、ここに導体ペーストを充
填したものを焼結することで半円の断面積をもった導体
2を有するコイル部品とすることができる。
【0049】なお、図7、図8については円形または半
円形としたが、これは真円に限らず楕円、長円であって
もよいことはいうまでもない。さらに図6に示した方形
状の断面の他に5角形、6角形等の多角形の断面とする
ことも可能である。
【0050】次に図9に示すコイル部品について説明す
る。このコイル部品は、導体2として大径側から見たと
き導体2の各ターン部間に隙間が見えないように構成
し、この構成とすることによって導体2の各ターン部だ
けを回る磁束が少なくなるとともに、導体2を形成する
限られた面積の中での導体2の占める割合が大きくで
き、直流抵抗が小さくでき、結果的にインダクタンス値
の大きなコイル部品とすることができる。
【0051】さらに導体2として、図1および図2にお
いては円形のターン部によって構成されたものを示した
が、本来、面実装型のコイル部品としては角柱状が好ま
れており、角柱状のコイル部品においては角形状のター
ン部によって構成したものであり、コイル部品の外形い
っぱいの角形状のターン部を形成することが可能にな
る。これは、絶縁体1に角錐状の中空部7を形成して、
この中空部7の傾斜面に導体2を形成することで構成で
きることになる。
【0052】なお、この角形状の導体2においても角形
状の立体うず巻状のものとしてもよく、各角形状のター
ン部が同一平面内にあって、その終端または始端におい
て隣接するターン部と接続される構成とすることも可能
である。
【0053】最後の例として図10に示すコイル部品を
説明する。図10に示すものは導体2として両端が大径
で中間部が小径となった導体構成としたものであり、今
まで説明してきたものを2個組合せたような構成とした
ものである。
【0054】これは、導体2のターン部として同径のも
のが一対になって浮遊容量が発生する可能性をもってい
るが、その同一径のターン部はかなり離れた位置にある
ため、その間に発生する浮遊容量は殆ど無視できる程度
のものとなる。
【0055】以上数多くの例で説明した通り、円錐形状
または角錐形状の中空部を中央に設けた中空体状の絶縁
体1の内面、つまり中空部7の傾斜面あるいは階段状の
斜面上に導体2が連続的に形成される構成のため、従来
の積層構造とは異なり、生産しやすく、歩留りの向上を
図ることができるとともに、近隣のターン部が絶縁体1
を介して面対向しないため、浮遊容量の発生も最小限に
抑えられるため、自己共振周波数が小さくなってフィル
タなどとして用いた場合広帯域で高い減衰量を得られな
いといったことが阻止でき、品質面、性能面で著しく優
れたコイル部品とすることができる。
【0056】なお、上記実施の形態においては、面実装
タイプとして両端に端面電極5,6を設けたものについ
てのみ説明してきたが、絶縁体1にピン端子を植設した
ものや、端面電極の代りに端子を有するキャップ状電極
を絶縁体の両端に嵌合結合したリードタイプのコイル部
品とすることもできる。
【0057】本発明のコイル部品は耐熱性に優れたコイ
ル部品であるためモジュール化することが容易である。
例えば、アルミナ基板あるいはフェライト基板などのセ
ラミック基板に所定の配線層を形成し、基板の配線とコ
イル部品の端面電極5ないし6との結線を同時に行っ
て、一体化あるいは組立が可能である。この場合、基板
の所定場所に窓をあけてコイル部品の側面の端面電極5
ないし6とセラミック基板上の配線に結線することが可
能になるため、薄型のモジュールが得られる。この場合
は、一般に知られているセラミック基板を用いた通常の
厚膜形成プロセスが適用できる。コイル部品の端面電極
5ないし6は半田づけを前提としたものでなく、焼成し
て電気的に接続するものにすればよい。
【0058】以上のコイルを形成する導体2の2つの端
子は、チップ部品の端面に形成して端面電極5ないし6
と電気的に接続された状態である。つまり、導体2の最
上部および最下部には端面電極5ないし6と電気的に結
線するための引出電極3ないし4を有して、端面電極5
ないし6につながっている。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
コイル部品は、積層構造ではないため生産性に優れ、し
かも円錐形状または角錐形状の中空部を中央に設けた中
空体状の絶縁体の内面、傾斜あるいは階段状の斜面上に
導体を位置させているため高さを低く抑えることがで
き、かつ、導体のターン部間での浮遊容量も殆ど発生せ
ず電気特性の優れたものとすることができ、産業的価値
の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコイル部品の一実施の形態を示す模式
的に透視した斜視図
【図2】他の実施の形態の模式的に透視した斜視図
【図3】同断面図
【図4】他の実施の形態の断面図
【図5】さらに他の実施の形態の断面図
【図6】さらに他の実施の形態の断面図
【図7】さらに他の実施の形態の断面図
【図8】さらに他の実施の形態の断面図
【図9】さらに他の実施の形態の断面図
【図10】さらに他の実施の形態の断面図
【図11】従来のコイル部品を示す概略斜視図
【図12】同分解斜視図
【符号の説明】
1 絶縁体 1a 絶縁体A 1b 絶縁体B 2 導体 3,4 引出電極 5,6 端面電極 7 中空部 8,9 端面層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円錐形状または角錐形状の中空部を中央
    に設けた絶縁体の内面に複数ターンからなる導体を備
    え、この導体の各ターン部の径が一端から他端にかけて
    徐々に異なるとともに少なくとも各ターン部が異なる平
    面内に位置し、しかも絶縁体の上下端の少なくともいず
    れか一方に端面層を設けたコイル部品。
  2. 【請求項2】 導体の各ターン部が一端から他端にかけ
    て同じ平面内に形成され、各ターン部の終端あるいは始
    端で隣り合うターン部と接続された構成とする請求項1
    記載のコイル部品。
  3. 【請求項3】 導体が一端から他端にかけて立体的うず
    巻状とした請求項1記載のコイル部品。
  4. 【請求項4】 導体の各ターン部の形状が円形である請
    求項1記載のコイル部品。
  5. 【請求項5】 導体の各ターン部の形状が角形である請
    求項1記載のコイル部品。
  6. 【請求項6】 大径のターン部側から見たときに各ター
    ン部間に導体の隙間が見えないように導体を形成した請
    求項1記載のコイル部品。
  7. 【請求項7】 導体の断面形状が角形、円形または半円
    形とした請求項1記載のコイル部品。
  8. 【請求項8】 絶縁体が非磁性体である請求項1記載の
    コイル部品。
  9. 【請求項9】 絶縁体が磁性体である請求項1記載のコ
    イル部品。
  10. 【請求項10】 絶縁体が磁気的性質の異なる2種以上
    のもので構成した請求項1記載のコイル部品。
  11. 【請求項11】 磁気的性質の異なるものとして非磁性
    体と磁性体とを用いた請求項10記載のコイル部品。
  12. 【請求項12】 絶縁体の表面に導体の一端あるいは他
    端と電気的に接続された端面電極層を有する請求項1記
    載のコイル部品。
  13. 【請求項13】 絶縁体の上下端にそれぞれ端面層を設
    けた請求項1記載のコイル部品。
  14. 【請求項14】 端面層を絶縁性材料で構成した請求項
    1記載のコイル部品。
  15. 【請求項15】 端面層を導電性材料で構成した請求項
    1記載のコイル部品。
  16. 【請求項16】 端面層を磁性材料で構成した請求項1
    記載のコイル部品。
JP33142395A 1995-12-20 1995-12-20 コイル部品 Pending JPH09171932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33142395A JPH09171932A (ja) 1995-12-20 1995-12-20 コイル部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33142395A JPH09171932A (ja) 1995-12-20 1995-12-20 コイル部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09171932A true JPH09171932A (ja) 1997-06-30

Family

ID=18243509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33142395A Pending JPH09171932A (ja) 1995-12-20 1995-12-20 コイル部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09171932A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101792281B1 (ko) 파워 인덕터 및 그 제조 방법
US20220122766A1 (en) Magnetic coupling coil component
JP2001023822A (ja) 積層フェライトチップインダクタアレイおよびその製造方法
US20110102124A1 (en) Electronic component
CN104575938A (zh) 线圈组件及其制造方法、基板及具有基板的电压调整模块
KR101994755B1 (ko) 전자부품
KR20170032057A (ko) 적층 전자부품
JPH09129458A (ja) コイル部品
US20210174997A1 (en) Laminated electronic component
EP2544368B1 (en) Surface mountable multi-layer ceramic filter
CN107452460A (zh) 电子部件
JPH09148135A (ja) コイル部品
JPH09171932A (ja) コイル部品
JPH09171933A (ja) コイル部品
JPH10189342A (ja) コモンモードチョークコイルおよびその製造方法
JPH09260144A (ja) コイル部品およびその製造方法
JPH09199333A (ja) コイル部品およびその製造方法
JPH03159206A (ja) 混成集積回路部品の構造
JPH09162045A (ja) コイル部品およびその製造方法
JPH09167714A (ja) コイル部品の製造方法
JPH09260142A (ja) コイル部品およびその製造方法
JPH11186052A (ja) 複合部品およびその製造方法
JPH11186053A (ja) 複合部品およびその製造方法
JPH09275014A (ja) コイル部品およびその製造方法
JPH10144543A (ja) コイル部品