JPH09170768A - 暖房装置及び暖房方法 - Google Patents

暖房装置及び暖房方法

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JPH09170768A
JPH09170768A JP29683196A JP29683196A JPH09170768A JP H09170768 A JPH09170768 A JP H09170768A JP 29683196 A JP29683196 A JP 29683196A JP 29683196 A JP29683196 A JP 29683196A JP H09170768 A JPH09170768 A JP H09170768A
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heated
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heat insulating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱効果を高めて発熱体の熱を効率良く暖房
に使用できるようにする。 【解決手段】 上部に床材29を設けたケース12内に面状
発熱体11を設け、面状発熱体11の下方に上部空気層26A
及び下部空気層26Bを形成する。下部空気層26Bに反射
体たるアルミニウムシート15を設ける。空気層26,26B
により熱伝導が抑止される。面状発熱体11から空気層2
6,26Bへ放射する輻射熱はアルミニウムシート15によ
り反射して床材29を加熱できる。したがって、熱効率を
高くして暖房できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は暖房装置及び暖房方
法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来この種のものとし
て図13に示すような床暖房装置が周知である。この床
暖房装置は上面にカーぺット等の床仕上げ材を設けたコ
ンバネ等の床材1の下面側に電熱ヒータ2を設け、さら
にこの電熱ヒータ2の下部には断熱材3が密着して設け
られて、前記電熱ヒータ2の発熱により床暖房するもの
である。尚前記電熱ヒータ2への通電は通常24時間連続
されるものではなくタイマー、温度センーにより通電は
断続的に制御するようになっており、電気料金の節約を
図っている。
【0003】前記従来技術においては、電熱ヒータ2の
発熱を床暖房として有効に利用する目的で前記電熱ヒー
タ2の下部には断熱材3を密着して、電熱ヒータ2の熱
が下方へ逃げることができないようにしている。
【0004】しかしながら、電熱ヒータ2と断熱材3を
密着して一体的に設けたものにおいては、前記断熱材3
に伝導熱によるかなり大きな熱量を失っており、いかに
優れた断熱材であってもそれ自体が熱を吸収して蓄熱
し、ゆっくりと外部に熱量が排出されて有効に利用する
ことができない。すなわち断熱材3には多数の気泡4が
設けられており、この気泡4により全体として熱伝導率
を低くしている。そしてそのメカニズムは前記気泡4の
周りに熱が集まり、そこから輻射熱に変化し、また断熱
材3の素材5の中を熱伝導して断熱を図るものである。
したがって前記断熱材3は外部に対しての断熱性を有す
る反面、電熱ヒータ2側の密着した発熱源に対しては蓄
熱の作用をなして熱を吸収し、しかもその熱を保持し続
け、この結果熱のロスが生ずるというものである。
【0005】本発明は、前記問題点を解決して省エネル
ギー化を図ることができる暖房装置及び暖房方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、被加熱体に熱源を設け、この熱源の前記被加熱体と
反対方向に空間を介して断熱材を設けたことを特徴とす
る暖房装置である。
【0007】また、請求項2記載の本発明は、被加熱体
に熱源を設け、この熱源の前記被加熱体と反対方向に空
間を介して反射体を設けたことを特徴とする暖房装置で
ある。
【0008】さらに、請求項3記載の本発明は、前記被
加熱体が床であることを特徴とする請求項1または2記
載の暖房装置である。
【0009】また、請求項4記載の本発明は、被加熱体
を該被加熱体に設けた熱源から熱伝導により加熱し、前
記熱源の前記被加熱体と反対側から空間へ放射する輻射
熱を反射させて前記被加熱体を加熱することを特徴とす
る暖房方法である。
【0010】
【作用】請求項1記載の本発明では、熱源の輻射熱は断
熱材により遮断されると共に加熱され、この断熱材の輻
射熱により被加熱体を加熱できる。
【0011】請求項2記載の本発明では、熱源の輻射熱
は反射体により反射して被加熱体を加熱できる。
【0012】請求項3記載の本発明では、床暖房を行う
ことができる。請求項4記載の本発明では、熱源の輻射
熱を反射させて被加熱体を加熱できる。
【0013】
【発明の実施態様】以下、本発明の実施例を図を参照し
て説明する。図1乃至図6は第1実施例を示しており、
熱源たる発熱体を形成する電熱ヒータたる面状発熱体11
を収納するケース12は、発泡合成樹脂などにより形成さ
れ枠部13とこの枠部13の下面を閉塞する底部14とからな
り、その内側には反射体たるアルミニウムシート15が設
けられている。また前記面状発熱体11は、絶縁性基板16
上に正の抵抗温度係数を有する面状の抵抗体17を設け、
さらに絶縁層18を設けた抵抗体17の両側に電極19を設け
たものであり、低温時では前記抵抗体17の抵抗値が小さ
く一方、高温時では前記抵抗体17の抵抗値が大きくなる
ようになっている。前記面状発熱体11の下面側には不燃
性あるいは難燃性のフェルト状あるいは板状の第1の断
熱材20が設けられている。特にこの第1の断熱材20とし
ては曲げ加工が容易な短繊維状のセラミックウールを用
いたものが好ましい。そして前記電極19のリード線21に
は電源コード22が接続され、この電源コード22は制御装
置23を介してAC100V,深夜電力などの電源に接続
されている。尚、この制御装置23は各床暖房装置24の面
状発熱体11を、該2つ以上の面状発熱体11が同時に通電
せずに順次通電できるように複数自動巡回制御方式にな
っている。さらに前記第1の断熱材20の下面には空間た
る空気層26を形成するための波板27が設けられて、この
波板27は、ボリエチレン,ポリカーボネイト等から形成
され、その上面と前記第1の断熱材20との間には上部空
間たる上部空気層26Aが形成されている。また前記波板
27の下面には前記第1の断熱材20と同様な板状の第2の
断熱材28が設けられている。そして前記波板27と第2の
断熱材28との間には下部空間たる下部空気層26Bが設け
られている。また前記面状発熱体11の上方には前記ケー
ス12の上面を覆うコンパネ等木製パネルからなる被加熱
体を形成する床を形成する床材29が接着剤などの適宜の
手段により固着されており、この床材29の下面側にはア
ルミニウムシート30が貼着されるとともに、このアルミ
ニウムシート30の下面には黒色層31を塗布などによって
設ける。そして前記面状発熱体11、ケース12及び床材29
を一体化した床暖房装置24を複数並設した後、床材29上
にカーぺット,タイル,絨毯などの床の一部を形成する
床仕上げ材32を設けている。尚、床材29の表面温度が所
定温度で面状発熱体11が温度センサ33により制御されて
オン,オフ制御できるようにしている。
【0014】次に前記構成につきその作用を説明する。
制御装置23により複数の床暖房装置24に順次通電すると
各面状発熱体11が発熱する。そしてこの面状発熱体11で
生じた熱は良熱伝導材たるアルミニウムシート30を介し
て床材29へ熱伝導される。また前記熱は第1の断熱材20
を熱伝導した後、上部空気層26Aに至ると伝導熱は輻射
熱(紫外線、赤外線など)となり、該輻射熱の一部はア
ルミニウムシート30により反射されて上方へ至り、また
前記輻射熱の一部は第2の断熱材28により遮断されると
共に該第2の断熱材28を加熱し、該第2の断熱材28の輻
射熱が上方へ至り、そしてこれら輻射熱は黒色層31に吸
収されるとともに、該熱は熱伝導により床材29を介して
室内を暖めることができる。
【0015】以上のように前記実施例においては、上部
に床材29を設けたケース12内に面状発熱体11を設け、こ
の面状発熱体11の下方に第1の断熱材20を介して波板27
を設けて、該波板27の上下に上部空気層26A及び下部空
気層26Bを形成したことにより、面状発熱体11から第1
の断熱材20を熱伝導した熱は上部空気層26Aによりその
熱伝導が抑止される。したがって従来技術における断熱
材3による熱の蓄積に伴う弊害をなくし熱の損失を極め
て小さくできる。すなわち空気の熱伝導率は0.019
kcal/mh℃であり、一方断熱材の熱伝導率は0.
03kcal/mh℃であるため断熱材3を設ける従来
技術の断熱作用に比較して、上部及び下部空気層26A,
26Bを設けた前記実施例の断熱作用が優れている。
【0016】図6は昇温速度を比較したものであり、破
線は前記実施例による床材の表面温度の昇温速度を示し
ており、実線は前記実施例における波板のかわりに断熱
材を設けて床材の表面温度を示したもの(比較例)であ
る。そして室温時に通電を開始し通電開始45分後に断電
したものである。該図により前記実施例による温度は比
較例に比べて立上り速度が早く、また断電時においては
前記実施例のものが48℃迄至るのに対し、比較例では40
℃に抑えられ、前記実施例のものは20%高温になること
が判明する。
【0017】さらに前記実施例においては、面状発熱体
11の下面に第1の断熱材20を設けたことにより、該面状
発熱体11の輻射熱量を増大することができる。すなわ
ち、該制御装置23により床暖房装置24の面状発熱体11が
通電し、該通電により該面状発熱体11はジュール熱が発
生して比較的短時間で高温状態となり、該熱量は第1の
断熱材20により長時間低温状態とすることができる。す
なわち、図5は面状発熱体11の温度特性グラフを示して
おり、実線は面状発熱体11の発熱状態を示しており、こ
れは短時間に高温となる。そしてこの熱は第1の断熱材
20により一点鎖線で示すように長時間低温状態を維持さ
れる。この際面状発熱体11の熱は第1の断熱材20を介し
て放熱されるようになるため、面状発熱体が単体で使用
される場合には輻射熱を有効に用いることができなかっ
たが、断熱材を設けたことにより輻射熱を第1の断熱材
20に吸収してこれを床暖房のために使用され効率を向上
できる。
【0018】しかも床暖房装置24はケース12、面状発熱
体11等を一体化したユニット状のものであるため、施工
を簡単に行うことができる。
【0019】さらに、前記輻射熱は第2の断熱材28によ
り遮断されると共に該第2の断熱材28を加熱し、該第2
の断熱材28の輻射熱が上方へ至り、そしてこれら輻射熱
は黒色層31に吸収されて床材29を加熱できるので、熱効
率を高めることができる。
【0020】図7,図8及び図9は本発明の第2実施例
乃至第4実施例を示しており、前記第1実施例と同一部
分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0021】第2実施例においては、畳状のものを示し
ており、エチレンフォームなどの断熱材34上に設けられ
る床暖房装置24は、ケース12内に波板27を設けて、上部
空気層26A,下部空気層26Bを設け、そしてこの波板27
上にセラミックウールなどからなる第1の断熱材20を設
け、この第1の断熱材20上に面状発熱体11を設けてこの
面状発熱体11上に合板からなる床材29を前記ケース12を
閉塞するように設ける。さらに前記床材29上にはアルミ
ニウム,銅などの金属薄板35を貼設するとともに、この
金属薄板35上にクッション材36を介して床の一部を形成
するい草などからなる畳表37が設けられ、これら畳表3
7、床暖房装置24はユニット化されて一体的に設けられ
ている。尚、前記クッション材36は小空気室を多数並設
した合成樹脂シート状のものである。
【0022】したがって、面状発熱体11の発熱に伴って
熱は床材29を熱伝導し、また第1の断熱材20に蓄熱され
た熱は輻射熱となって上部空気層26A、下部空気層26B
を通ってアルミニウムシート15により反射して床材29を
加熱する。このために断熱作用が優れた状態で床暖房が
できる。
【0023】第3実施例においては、床材29の下面に面
状発熱体11を設け、この面状発熱体11の下面に第1の断
熱材20を設けたものであり、断熱性のあるパッキング38
により空気層26が設けられている。
【0024】したがって、面状発熱体11の熱は熱伝導に
より床材29を加熱し、また第1の断熱材20より放射する
輻射熱はアルミニウムシート15により反射されて前記床
材29を加熱することができる。
【0025】このように前記実施例においては、面状発
熱体11により生ずる熱をロスなく床暖房のために使用す
ることができる。
【0026】第4実施例はコンクリート床の場合を示し
ており、床材29上に床の一部を形成するコンクリート39
を打設してコンクリート床を加熱できるようにしたもの
である。
【0027】したがって、面状発熱体11の熱は熱伝導に
より床材29を加熱し、また第1の断熱材20より放射する
輻射熱はアルミニウムシート15により反射されて前記床
材29、ひいてはコンクリート39からなる床を加熱するこ
とができる。
【0028】さらにユニット化しない実施例を図10,図
11及び図12により本発明の第5実施例乃至第7実施例を
示す。尚、前記第1実施例と同一部分には同一符号を付
し、その詳細な説明を省略する。
【0029】第5実施例は、床材29の下面に面状発熱体
11を設けると共に、この面状発熱体11の下方に空気層26
を介して反射体たるアルミニウムシート15を設けたもの
である。したがって、面状発熱体11の熱は熱伝導により
床材29を加熱し、また面状発熱体11より放射する輻射熱
はアルミニウムシート15により反射されて床材29を加熱
することができる。このように、ユニット化しない床の
暖房装置であっても面状発熱体11下方の断熱作用を高め
ると共に、輻射熱はアルミニウムシート15により反射し
て床材29を加熱できる。
【0030】第6,7実施例は、床材29の下面に面状発
熱体11を設けると共に、この面状発熱体11の下面に断熱
材20を設け、この断熱材20の下方に空気層26を介して反
射体たるアルミニウムシート15を設けたものである。し
たがって、面状発熱体11の熱は熱伝導により床材29を加
熱し、また面状発熱体11により加熱された断熱材20より
放射する輻射熱はアルミニウムシート15により反射され
て前記断熱材20、ひいては床材29を加熱することができ
る。
【0031】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば熱源は面状発熱体等の電熱ヒータに限
定されるものではなく、ニクロム線等電熱ヒータや他の
ヒータでもよい。さらに暖房箇所は床に限らず、対人用
暖房の他に非対人用暖房その他の箇所でもよい。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、被加熱体に熱
源を設け、この熱源の前記被加熱体と反対方向に空間を
介して断熱材を設けたことを特徴とする暖房装置であ
り、空間により効率の高い断熱効果を図れ、さらに発熱
体の輻射熱により断熱材を加熱すると共に、該断熱材の
輻射熱により再び被加熱体を加熱することにより熱効率
を高くして暖房することができる。
【0033】請求項2記載の本発明は、被加熱体に熱源
を設け、この熱源の前記被加熱体と反対方向に空間を介
して反射体を設けたことを特徴とする暖房装置であり、
空間により効率の高い断熱効果を図れ、さらに輻射熱を
反射体により反射して再び被加熱体を加熱することによ
り熱効率を高くして暖房することができる。
【0034】請求項3記載の本発明は、前記被加熱体が
床であることを特徴とする請求項1または2記載の暖房
装置であり、熱効率の高い床暖房を行うことができる。
【0035】請求項4記載の本発明は、被加熱体を該被
加熱体に設けた熱源から熱伝導により加熱し、前記熱源
の前記被加熱体と反対側から空間へ放射する輻射熱を反
射させて前記被加熱体を加熱することを特徴とする暖房
方法であり、空間により効率の高い断熱効果を図れ、さ
らに輻射熱を反射体により反射して再び被加熱体を加熱
することにより熱効率を高くして暖房することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す一部切欠き斜視図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例を示す図1のA−A線断面
図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す図1のB−B線断面
図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す面状発熱体の通電状
態と温度を示すグラフである。
【図6】本発明の第1実施例を示す床材の温度を示すグ
ラフである。
【図7】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例を示す断面図である。
【図10】本発明の第5実施例を示す断面図である。
【図11】本発明の第6実施例を示す断面図である。
【図12】本発明の第7実施例を示す断面図である。
【図13】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 面状発熱体(熱源) 15 アルミニウムシート(反射体) 26 空気層(空間) 28 断熱材
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱体に熱源を設け、この熱源の前記
    被加熱体と反対方向に空間を介して断熱材を設けたこと
    を特徴とする暖房装置。
  2. 【請求項2】 被加熱体に熱源を設け、この熱源の前記
    被加熱体と反対方向に空間を介して反射体を設けたこと
    を特徴とする暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記被加熱体は床であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の暖房装置。
  4. 【請求項4】 被加熱体を該被加熱体に設けた熱源から
    熱伝導により加熱し、前記熱源の前記被加熱体と反対側
    から空間へ放射する輻射熱を反射させて前記被加熱体を
    加熱することを特徴とする暖房方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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