JPH09170592A - Lng基地におけるガス流量制御装置 - Google Patents

Lng基地におけるガス流量制御装置

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JPH09170592A
JPH09170592A JP32922995A JP32922995A JPH09170592A JP H09170592 A JPH09170592 A JP H09170592A JP 32922995 A JP32922995 A JP 32922995A JP 32922995 A JP32922995 A JP 32922995A JP H09170592 A JPH09170592 A JP H09170592A
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 LNG基地に設定されたターボ圧縮機のサー
ジ防止制御に有効であって、ガス流量の制御・調整が容
易な、LNG基地におけるガス流量制御装置を提供す
る。 【解決手段】 ターボ圧縮機出口での圧縮ガスの温度・
圧力・差圧流量をそれぞれ温度計3、圧力計4、差圧式
流量計6で測定し、この測定値をもとに演算器13A で
密度補正をして実流量値を求める。アナログメモリ15
には流量設定値を記憶させ、ゲインコントローラ16で
変化率制限をつけて出力する。実流量値と流量設定値と
の偏差ΔE1 を演算器17で求め、比例・積分要素22
で比例・積分動作を行って制御電流を出力する。この出
力を電流−空気変換器23で空気圧信号へ変換し、ミニ
マムフロー弁8を調整して吐出流量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、天然ガスを燃料
とする火力発電所のLNG(液化天然ガス)基地におい
てBOG(Boil Off Gas、沸騰ガス)を火力発電所へ圧
送するターボ圧縮機のサージ防止制御に用いて好適なガ
ス流量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LNG基地のLNGタンクから発生する
BOGを火力発電所側へ送出する手段としてターボ圧縮
機が用いられている。一般に、ターボ圧縮機が吐出する
圧縮ガスの流量が所定の値を下回ると、流量の低下に伴
って吐出圧力も低下するという負抵抗特性を示すように
なる。この領域をサージ発生領域というが、一旦サージ
発生領域へ突入すると、非サージ領域とサージ発生領域
との間でサイクル変動が発生する。このような状態に陥
ると、ターボ圧縮機の破損等に至ってしまう。そこで、
ターボ圧縮機の動作領域がサージ発生領域へ移行しない
ようなガス流量制御技術が必要とされる。
【0003】図5は従来のガス流量制御技術による、タ
ーボ圧縮機の吐出圧力と吐出流量との関係を示すP−Q
カーブ(圧力−体積カーブ、図における実線カーブ)を
示している。同図において、サージ限界ラインはサージ
発生領域と非サージ領域の境界線である。また、サージ
制御ラインはサージ限界線に沿って一定の余裕幅を持っ
て設定された制御線であって、ガス流量の制御はこのサ
ージ制御ラインに基づいて行われる。同図からわかるよ
うに、P−Qカーブはターボ圧縮機の吸込温度に依存し
て変化する。また、P−Qカーブとサージ限界ラインの
交点であるサージ制御点は、吸込温度が低くなるにつれ
て、同図の右上の方向へ、すなわち吐出流量が大で吐出
圧力が小なる方向へ移動する。
【0004】従来の流量制御においては、ターボ圧縮機
からの吐出ガスの温度と圧力とを用いて、吐出流量を標
準状態(0゜C、1気圧)の流量値に変換(以後、この
変換処理を温圧補正という)し、変換後の吐出流量をも
とにしてガス流量制御を行っていた。ここで、この温圧
補正の詳細は以下のようなものである。ターボ圧縮機の
出口に接続された管路60(図6参照)にはオリフィス
61が取り付けられている。温圧補正は、このオリフィ
ス61の設計データに基づいて、温度T1 、圧力P1 を
持つ流入ガスの流量値を標準状態のガスの流量値に置き
換える。
【0005】たとえば、オリフィス61が、標準基準圧
力PD (本実施形態では8.2kg/cm2 G)、標準
基準温度TD (本実施形態では25゜C)、流量値KN
(本実施形態では50000Nm3 /H)におけるオリ
フィス61の前後の差圧ΔPが2500mmHgとして
設計されている場合、温圧補正後の流量FN (以後、ノ
ルマル流量という)は次式で与えられる。
【数1】
【0006】また、温圧補正を採用した従来のガス流量
制御技術には、以下に示す2つの手法が挙げられる。 (1)ガスの吸込温度が低いほどサージ領域に入る際の
流量値が高いことから、流量の最低値を保証するため
に、プロセス上の最低の吸込温度(図5における温度T
S2 )のP−Qカーブとサージ制御ラインとの交点から
吐出流量FA を求める。そして、この流量値を用いて制
御を行う流量一定制御方式。 (2)温圧補正を行い、補正後の吐出流量FB からサー
ジ制御ライン上で対応する吐出圧力PB を求める。この
吐出圧力PB と前述した吐出流量FA に対応する吐出圧
力PA をもとにして、吐出圧力を調整する圧力制御方
式。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな方式には以下のような欠点がある。まず、(1)の
方式では、流量を調節するために必要に応じてガスをL
NGタンクへ戻している。しかし、吸込温度が最低温度
よりも高くなった場合には、本来必要とされる量を越え
て、ガスをLNGタンクへ戻すことになるため、LNG
タンクの圧力上昇を招来する。つぎに、(2)の方式で
は、制御系の圧力設定とプロセス量とがプロセス制御と
同時に変化するために、制御・調整が難しく操作に慎重
を要する。また、ゲインを急激に上げることができない
ために、吐出流量・吐出圧力が急変した場合に、制御系
がこの変化に追従することができない。
【0008】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、LNG基地に設置されたターボ圧
縮機のサージ防止制御に有効であって、ガス流量値の制
御・調整が容易な、LNG基地におけるガス流量制御装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、ガスを貯蔵するタンク
(1)と、前記タンクから発生するガスを圧縮して圧縮
ガスを送り出すターボ圧縮機(2)と、前記圧縮ガスを
発電所へ送出する送出弁と、前記ターボ圧縮機から前記
タンクへガスを還流する管路と、前記管路の流量を制御
する制御弁とを設けたLNG基地において、前記圧縮ガ
スの実流量値を計測する流量計測手段(6)と、外部か
ら与えられる一定値の圧縮ガスの流量目標値と前記実流
量値との偏差を求める第1の演算手段(17)と、前記
偏差をもとに前記制御弁を調節して前記圧縮ガスの流量
値を前記流量目標値に調節する制御手段(7)とから構
成したものである。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記流量計測手段が、前記圧縮ガス
の温度を計測する温度計測手段(3)と、前記圧縮ガス
の圧力を計測する圧力計測手段(4)と、前記圧縮ガス
の差圧流量を計測する差圧流量計測手段(6)と、前記
温度、前記圧力、前記差圧流量ならびに前記差圧流量計
測手段の設計値とから前記実流量値を算出する第2の演
算手段(14)とからなることを特徴としている。
【0011】また、請求項3記載の発明は、ガスを貯蔵
するタンク(1)と、前記タンクから発生するガスを圧
縮して圧縮ガスを送り出すターボ圧縮機(2)と、前記
圧縮ガスを発電所へ送出する送出弁と、前記ターボ圧縮
機から前記タンクへガスを還流する管路と、前記管路の
流量を制御する制御弁とを設けたLNG基地において、
前記圧縮ガスの実流量値を計測する流量計測手段(6)
と、外部から与えられる一定値の圧縮ガスの流量目標値
と前記実流量値との流量偏差を求める第1の演算手段
(17)と、前記圧縮ガスの圧力を計測する第1の圧力
計測手段(11)と、外部から与えられた圧力限界値と
前記圧力との圧力偏差を求める第2の演算手段(19)
と、前記流量偏差と前記圧力偏差の最大値を選択して出
力する選択手段(21)と、前記選択手段により選択さ
れた偏差をもとに前記制御弁を調節して前記圧縮ガスの
流量値を前記流量目標値に調節する制御手段(7)とか
ら構成したものである。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明において、前記流量計測手段が、前記圧縮ガス
の温度を計測する温度計測手段(3)と、前記圧縮ガス
の圧力を計測する第2の圧力計測手段と、前記圧縮ガス
の差圧流量を計測する差圧流量計測手段(6)と、前記
温度、前記圧力、前記差圧流量ならびに前記差圧流量計
測手段の設計値とから前記実流量値を算出する第3の演
算手段(14)とからなることを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1または請求項2記載の発明によれば、
圧縮ガスの流量を実流量で算出し、この実流量と流量目
標値との偏差を算出する。そして、この偏差を用いてタ
ーボ圧縮機からLNGタンクへの還流管路の流量を調節
することで、吐出流量を流量目標値へと制御するように
した。これにより、流量目標値を1点決定するだけでガ
ス流量を制御することが可能となるので、ターボ圧縮機
のサージ発生を予防しつつ、ターボ圧縮機からLNGタ
ンクへ戻されるガス流量を低減させたガス流量制御が可
能となる。したがって、ガス流量制御が簡単であって制
御性の改善が図れるとともに、簡易な構成のガス流量制
御装置を提供することができる。
【0014】また、請求項3または請求項4記載の発明
によれば、ターボ圧縮機の吐出圧力が圧力限界値を越え
た場合に、吐出圧力と圧力限界値の偏差を用いてターボ
圧縮機からLNGタンクへの還流管路の流量を調節して
吐出圧力を制御するようにしたので、吐出圧力が突発的
に圧力限界値を越えるような事象が発生しても、吐出圧
力の過剰な上昇による機器の破損を防止することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照してこの発明の
一実施形態について説明する。図1は、同実施形態によ
るLNG基地におけるガス流量制御装置の系統図であ
る。また、図2は同装置が制御するターボ圧縮機が設置
されたLNG基地の構成を示している。図2において、
LNGタンク1には港に係留されたLNG船(タンカ
ー)から移送されたLNGが貯蔵される。LNGタンク
1からはBOGが常時発生している。
【0016】ターボ圧縮機2はBOGを圧縮して圧縮ガ
スを吐出する。ターボ圧縮機2の出口の管路には温度計
3、圧力計4が接続され、また、オリフィス5を介して
差圧式流量計6が接続されている。これらの計器はそれ
ぞれターボ圧縮機2が吐出したガスの吐出温度、吐出圧
力、オリフィス5の前後における差圧流量を測定する。
なお、オリフィス5は前述したオリフィス61と同じ構
造・機能を持つ。
【0017】ガス流量制御装置7はこれらの測定値をも
とにしてミニマムフロー弁8を制御する。なお、制御の
詳細については後述する。ミニマムフロー弁8はターボ
圧縮機2の吐出ガスの一部をLNGタンク1へ戻す際に
おけるガス流量を調節する。また、出口弁9はターボ圧
縮機2から火力発電所へ送出されるガスの流量・圧力を
調節する。出口弁9から送出されるガス圧は、たとえば
8kg/cm2 である。
【0018】次に、ガス流量制御装置7の詳細な構成・
機能について図1を参照して説明する。図1における温
度計3、圧力計4、差圧式流量計6は、それぞれ図2に
示したものと同じ計器である。また、図2においては図
示を省略したが、圧力計11は圧力計4と同じくターボ
圧縮機2の吐出圧力を測定する。なお、圧力計12はタ
ーボ圧縮機2の入口圧力を測定するが、この測定値はガ
ス流量制御には使用されない。
【0019】13A、13Bはともに密度補正を行う演算
器である。ここで、密度補正とはオリフィス5における
「温度T1 、圧力P1 」を持つガスの体積流量値を求め
ることを言う。この点で、上述した温圧補正が「標準状
態」における流量値を求めることと相違している。密度
補正後の流量値である実流量Ff と温圧補正によるノル
マル流量FN との関係は、1気圧が1.033kg/c
2 であることとボイルシャルルの法則とから次式で表
される。
【数2】
【0020】ここで、ρNをオリフィス5を流れる流体
の標準状態における密度として、 KN=KW/ρN …(3) とおく。この時、密度ρnはオリフィスの設計密度ρD
(本実施形態では、0.005874t/m3 )から次
式で与えられる。
【数3】
【0021】これにより、(1)式、(3)式、(4)
式からノルマル流量FN は次式のように表される。
【数4】 したがって、実流量Ff は(2)式と(5)式を用いて
次式のように計算される。
【数5】 なお実際には、演算器13A、13Bからは(6)式で計
算される実流量Ff を2乗した値が出力される。開平演
算器14はこの2乗された流量の平方根を求めて、プロ
セス変量PVとして出力する。
【0022】15はアナログメモリであって、制御目標
となる流量設定値が記憶される。ここで、アナログメモ
リ15への設定は手動により行う。16はゲインコント
ローラであり、流量設定値がバンプレスに変化するよう
に、変化率制限をつけて設定値SVを出力する。17は
設定値SVとプロセス変量PVとの偏差ΔE1 を計算す
る演算器である。18は定数12.5kg/cm2 を発
生する定数発生要素である。この値「12.5kg/c
2 」は、ガス流量制御装置7以外の機器の限界値から
決定されており、サージ防止制御とは直接関係しない値
である。
【0023】19は定数値「12.5kg/cm2 」に
対する吐出圧力の偏差ΔE2 を計算する演算器である。
20は比例制御要素であり、偏差ΔE2 を定数倍して偏
差ΔE3 を出力する。21は偏差ΔE1 と偏差ΔE3 の
うちの大きい方の値を選択し、偏差ΔEM として出力す
る高選択回路である。定数発生要素18、演算器19、
比例制御要素20ならびに高選択回路21は、吐出圧力
の上昇を防止するために設けられた圧力オーバーライド
回路を構成している。
【0024】22は偏差ΔEM をもとにして比例・積分
動作を行い、その結果を電流値で出力する比例・積分要
素である。電流−空気変換器23は、比例・積分要素が
出力した電流値をミニマムフロー弁8の開閉を制御する
空気圧信号に変換して出力する。24A、24Bは警報設
定器であり、演算器13B が出力する流量値を監視して
おり、流量値が低下してそれぞれ図4に示す本発明のト
リップライン、警報設定ラインを越えると警報信号を発
生する。
【0025】ここで、図4は本実施形態によるターボ圧
縮機2の吐出圧力と吐出流量の関係を示している。同図
から明らかなように、ガスの吸込温度の変化に応じて吐
出圧力は上下するものの、サージ発生領域は吸込温度に
は依存せずにほぼ一定の吐出流量を境にして存在する。
したがって、この吐出流量値を基準にしてガス流量制御
を行えば、ターボ圧縮機2がサージ発生領域へ突入する
おそれがないことがわかる。これにより、本発明による
トリップライン、警報設定ライン、サージ制御ラインも
吸込温度に依存せず一定の流量値に設定される。なお、
同図において「従来...ライン」とあるのは従来のガ
ス流量制御技術によるサージ制御ライン等を意味してい
る。
【0026】以上のことから、本実施形態によれば、実
流量の目標設定値としてサージ制御点を1点決定すれば
良い。このサージ制御点を決定するに際しては従来のサ
ージ制御ラインを参考としている。実測によれば、通常
運用状態ではガスの吸込温度が−120゜C付近で安定
状態となり、ガスの受け入れにしたがって徐々に吸込温
度が低温側へ移行することがわかっている。そこで、サ
ージ制御点は従来のサージ制御ライン上における吸込温
度−120゜Cにおける吐出流量の値「3200m3
H」としている。また、トリップライン・警報設定ライ
ンはそれぞれ2700、3000m3 /Hに設定してい
る。
【0027】一方、図1の25はTDPU(Time Delay
Pickup Unit)であって、入力信号のレベルが3秒間継
続して所定のレベル以上であることを検出して警報信号
を出力する回路である。AND回路26A、26Bは、タ
ーボ圧縮機2が起動されていることを示すT/C(ター
ボ圧縮機)起動信号と、前述した警報信号との論理積を
とり、それぞれトリップ信号と吐出流量低警報を発す
る。
【0028】次に、上記構成によるLNG基地における
ガス流量制御装置7の動作を説明する。まず、ターボ圧
縮機2の起動前に、設定値SVが3200m3 /Hとな
るようにアナログメモリ15の内容を手動で設定してお
く。
【0029】ターボ圧縮機2を起動すると、T/C起動
信号が有効状態となってトリップ・吐出流量低の検出が
有効となる。次に、ガスの温度が−105゜C以下とな
るまで、ターボ圧縮機2とミニマムフロー弁8側の管路
からなる経路をクールダウンする。ここで、吸込温度−
105゜Cより高温の制御範囲内では、ターボ圧縮機2
の吐出圧力が出口弁9の送ガス圧力を上回る恐れがな
い。そこで、クールダウンに要する時間を短縮するた
め、ミニマムフロー弁8を強制的に全開として、ターボ
圧縮機2から吐出されたガスの全量をLNGタンク1へ
戻すようにする。
【0030】なお、クールダウンに関連して上述のよう
にミニマムフロー弁8を全開とするための回路と、当該
回路の出力と電流−空気変換器23の出力とを切り替え
る回路が存在する。しかし、これらの回路は従来技術の
ものと相違ないため、ここでは図示を省略しまたその説
明についても割愛する。
【0031】ガスの吸込温度が−105゜Cに達した時
点から制御が開始される。LNGタンク1から発生した
BOGはターボ圧縮機2で圧縮されて吐出される。この
吐出ガスの一部は出口弁9から火力発電所へ向けて送出
され、残りのガスがミニマムフロー弁8側へ戻されてL
NGタンク1へ戻されることになる。
【0032】ここで、ターボ圧縮機2から吐出された圧
縮ガスをもとにして、温度計3で吐出温度が、圧力計4
で吐出圧力が、差圧式流量計6で差圧流量が測定され
る。この3つの測定値をもとにして演算器13A で密度
補正がなされ、この補正結果の平方根が開平演算器14
で計算されて、実流量Ff が出力される。演算器17は
流量の設定値SVと実流量Ff との偏差ΔE1 を計算す
る。またこの時、演算器19は、圧力計11が測定した
吐出圧力と限界値12.5kg/cm2 との偏差ΔE2
を計算して出力する。比例制御素子20はこの計算結果
を定数倍して偏差ΔE3を出力する。
【0033】高選択回路21は偏差ΔE1と偏差ΔE3の
最大値を求めて偏差ΔEM を出力する。いま、偏差ΔE
1 が選択され、なおかつ偏差ΔE1 が正の値を持つとす
る。これは、図3に示すように、吐出流量がサージ制御
ラインを下回ったことを意味している。ここで、吸込温
度−105゜Cで制御を開始してから吐出流量が設定値
SVに達するまでの起動時においても吐出流量が低いた
めこのような状態となる。
【0034】比例・積分要素22は偏差ΔEM をもとに
して比例・積分動作を行って、吐出流量が設定値SVに
なるように制御するため、その制御信号を電流値として
出力する。この電流値は電流−空気変換器23で空気圧
信号に変換され、ミニマムフロー弁8は開側に調節され
る。これにより吐出流量が増大して、流量値がサージ制
御点へと調節されてゆく。
【0035】また、高選択回路21において偏差ΔE3
が選択され、なおかつ偏差ΔE3 が正の値を持つとす
る。これは吐出圧力が限界値12.5kg/cm2 を越
えてしまったことを意味する。この場合、偏差ΔEM も
正であるから、上記と同様にしてミニマムフロー弁8が
開側に調整されて吐出流量が増大する。図4からわかる
ように、吐出流量の増大に伴って吐出圧力が減少するた
め、吐出圧力の上昇を緩和して機器の破損を防止するこ
とができる。
【0036】また、選択された偏差ΔEM が負の値を持
つ場合には、吐出流量が設定値SVを越えたことを意味
する。この場合には、上記とは反対にミニマムフロー弁
8を閉側に調節するため、吐出流量が減少して設定値S
Vへと調整される。さらに、密度補正後の流量が300
0m3 /Hを下回ると、演算器13B の出力を監視して
いた警報設定器24B が警報信号を発生して吐出流量低
警報が発せられる。さらに、流量が2700m3 /Hを
も下回る状態が3秒間継続すると、警報設定器24A に
加えてTDPU25が作動してトリップ信号を発生す
る。これを契機に保護回路(図示略)が働いて全機器が
停止する。
【0037】なお、本実施形態においては、温度計3、
圧力計4、差圧式流量計6、圧力計11がガス流量制御
装置7の外部に設けられているように説明したが、これ
らの計器をガス流量制御装置7の内部に設けるようにし
ても何ら問題ない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または請
求項2記載の発明によれば、圧縮ガスの流量を実流量で
算出し、この実流量と流量目標値との偏差を算出する。
そして、この偏差を用いてターボ圧縮機からLNGタン
クへの還流管路の流量を調節することで、吐出流量を流
量目標値へと制御するようにした。これにより、流量目
標値を1点決定するだけでガス流量を制御することが可
能となるので、ターボ圧縮機のサージ発生を予防しつ
つ、ターボ圧縮機からLNGタンクへ戻されるガス流量
を低減させたガス流量制御が可能となるという効果が得
られる。したがって、ガス流量制御が簡単であって制御
性の改善が図れるとともに、簡易な構成のガス流量制御
装置を提供することができるという効果も得られる。
【0039】また、請求項3または請求項4記載の発明
によれば、ターボ圧縮機の吐出圧力が圧力限界値を越え
た場合に、吐出圧力と圧力限界値の偏差を用いてターボ
圧縮機からLNGタンクへの還流管路の流量を調節して
吐出圧力を制御するようにしたので、吐出圧力が突発的
に圧力限界値を越えるような事象が発生しても、吐出圧
力の過剰な上昇による機器の破損を防止することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態によるガス流量制御装置
7の系統図である。
【図2】同実施形態によるガス流量制御装置7が設置さ
れたLNG基地の系統図である。
【図3】同実施形態によるガス流量制御装置7が制御す
るターボ圧縮機2の吐出圧力・吐出流量と偏差ΔEM と
の関係を示す図である。
【図4】同実施形態によるガス流量制御装置7が制御す
るターボ圧縮機2の吐出圧力と吐出流量の関係を示す図
である。
【図5】従来の技術によるガス流量制御装置7が制御す
るターボ圧縮機2の吐出圧力と吐出流量の関係を示す図
である。
【図6】オリフィス61と、差圧ΔP、温度T1、圧力
P1との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…LNGタンク、2…ターボ圧縮機、3…温度計、4
…圧力計、5…オリフィス、6…差圧式流量計、7…ガ
ス流量制御装置、8…ミニマムフロー弁、9…出口弁、
13A、13B、17、19…演算器、14…開平演算
器、21…高選択回路、22…比例・積分要素、23…
電流−空気変換器、ΔE1、ΔE2、ΔE3、ΔEM…偏
差、SV…設定値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを貯蔵するタンク(1)と、前記タ
    ンクから発生するガスを圧縮して圧縮ガスを送り出すタ
    ーボ圧縮機(2)と、前記圧縮ガスを発電所へ送出する
    送出弁と、前記ターボ圧縮機から前記タンクへガスを還
    流する管路と、前記管路の流量を制御する制御弁とを設
    けたLNG基地において、 前記圧縮ガスの実流量値を計測する流量計測手段(6)
    と、 外部から与えられる一定値の圧縮ガスの流量目標値と前
    記実流量値との偏差を求める第1の演算手段(17)
    と、 前記偏差をもとに前記制御弁を調節して前記圧縮ガスの
    流量値を前記流量目標値に調節する制御手段(7)とを
    具備してなるLNG基地におけるガス流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記流量計測手段は、 前記圧縮ガスの温度を計測する温度計測手段(3)と、 前記圧縮ガスの圧力を計測する圧力計測手段(4)と、 前記圧縮ガスの差圧流量を計測する差圧流量計測手段
    (6)と、 前記温度、前記圧力、前記差圧流量ならびに前記差圧流
    量計測手段の設計値とから前記実流量値を算出する第2
    の演算手段(14)とからなることを特徴とする請求項
    1記載のLNG基地におけるガス流量制御装置。
  3. 【請求項3】 ガスを貯蔵するタンク(1)と、前記タ
    ンクから発生するガスを圧縮して圧縮ガスを送り出すタ
    ーボ圧縮機(2)と、前記圧縮ガスを発電所へ送出する
    送出弁と、前記ターボ圧縮機から前記タンクへガスを還
    流する管路と、前記管路の流量を制御する制御弁とを設
    けたLNG基地において、 前記圧縮ガスの実流量値を計測する流量計測手段(6)
    と、 外部から与えられる一定値の圧縮ガスの流量目標値と前
    記実流量値との流量偏差を求める第1の演算手段(1
    7)と、 前記圧縮ガスの圧力を計測する第1の圧力計測手段(1
    1)と、 外部から与えられた圧力限界値と前記圧力との圧力偏差
    を求める第2の演算手段(19)と、 前記流量偏差と前記圧力偏差の最大値を選択して出力す
    る選択手段(21)と、 前記選択手段により選択された偏差をもとに前記制御弁
    を調節して前記圧縮ガスの流量値を前記流量目標値に調
    節する制御手段(7)とを具備してなるLNG基地にお
    けるガス流量制御装置。
  4. 【請求項4】 前記流量計測手段は、 前記圧縮ガスの温度を計測する温度計測手段(3)と、 前記圧縮ガスの圧力を計測する第2の圧力計測手段と、 前記圧縮ガスの差圧流量を計測する差圧流量計測手段
    (6)と、 前記温度、前記圧力、前記差圧流量ならびに前記差圧流
    量計測手段の設計値とから前記実流量値を算出する第3
    の演算手段(14)とからなることを特徴とする請求項
    3記載のLNG基地におけるガス流量制御装置。
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