JPH09170534A - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置

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JPH09170534A
JPH09170534A JP10097A JP10097A JPH09170534A JP H09170534 A JPH09170534 A JP H09170534A JP 10097 A JP10097 A JP 10097A JP 10097 A JP10097 A JP 10097A JP H09170534 A JPH09170534 A JP H09170534A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン始動の誤検出を低減でき、検出信頼
性の向上を図ることができるエンジン始動検出手段を備
えたエンジン始動装置を提供すること。 【解決手段】 エンジン始動装置のエンジン始動検出手
段は、スイッチング素子Q1のオフによりセルモータが
駆動される直前のバッテリ電圧(A)の第1の分圧値
(C)を一定期間に亘って保持するコンデンサC1と、
その一定期間内においてコンデンサC1で保持されてい
る保持値及びバッテリ電圧(A)の第2の分圧(D)が
供給されて、第2の分圧(D)が保持値を超過したこと
を判別するコンパレータU1とを有する。コンパレータ
U1によって第2の分圧(D)が保持値以上になったこ
とが判別されると、バッテリ電圧(A)がセル起動前の
値よりも超過したことになり、エンジンが完爆して始動
したことが検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの始動を
検出する始動検出手段を備えたエンジン始動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、乗用車などに搭載されるエンジン
を、遠隔地点から始動制御する無線操作によるエンジン
始動装置が提案されている。この無線式エンジン始動装
置は、エンジン始動指令信号を送信する送信機と、ここ
から送信された指令信号を受け取る受信機とから構成さ
れている。この受信機は自動車の車内に搭載されてお
り、指令信号を受け取ると、リレーなどのスイッチング
機構をオンにして、これを介して車載バッテリからセル
モータ(スタータモータ)に給電して駆動し、このセル
モータの駆動によりエンジンが始動するようになってい
る。
【0003】ここに、セルモータの1回の駆動期間中に
はエンジンが始動(完爆:完全爆発)しない場合があ
り、かかる始動未完の場合には再度セルモータを駆動す
る必要が生じる。そのため、エンジン始動装置には、エ
ンジンが始動をしたか否かを自動的に検出するためのエ
ンジン始動検出装置を付設しなければならない。
【0004】従来、一般に知られているエンジン始動検
出装置は、エンジン回転に連動するオルタネータ(発電
機)の出力電圧を直接モニターし、この出力電圧が立ち
上がったことを判別してエンジン始動を検出するもので
ある。このオルタネータの出力電圧を直接モニターする
方式では、無線式エンジン始動装置の設置の際、エンジ
ンルーム内に搭載されたオルタネータから車内に設置さ
れたエンジン始動装置の受信機の側に向けて電圧検出線
を引き出す作業が必要となる。しかし、高熱,高振動が
作用するエンジンルーム内に電圧検出線が引き回されて
いると、電圧検出線の耐久性などの点で不適切であり、
また配線作業に手間がかかる。更に、ダッシュパネルな
どに電圧検出線を通す貫通孔を形成する必要があるた
め、防水シールドなどを施す補足作業も含めると、電圧
検出線の配線作業には相当の手間を余儀無くされる。
【0005】このような電圧検出線の配線作業等の手間
を大幅に改善するため、特開昭62−128819号公
報,特開昭63−272962号公報,実開昭55−1
32368号公報に示すようなエンジン始動検出装置が
知られている。この種のエンジン始動検出装置において
は、セルモータの起動時は車載バッテリの電圧が定格電
圧(例えば12V)から急激に立ち下がるものの、エン
ジンの始動により発電が開始されてバッテリ電圧が急速
に上昇するのに着目し、この電圧急回復過程を捉えてエ
ンジン始動を検出しようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際は、セル
モータの起動時のラッシュ消費電流によるバッテリ電圧
の急速降下の後は、そのラッシュ電流の消滅によりバッ
テリ電圧のある程度の自然回復と共に、エンジン始動前
でのセルモータによる電流消費とオルタネータによる消
極的な微弱発電とが併存しているため、バッテリ電圧は
リップルやノイズが付随した緩慢な脈流上昇回復過程を
経た後、セルモータの駆動停止に伴う電圧回復やエンジ
ン始動(完爆)によりオルタネータの本格発電の開始に
よってバッテリ電圧が定格電圧より例えば約14V程度
迄上昇するものである。従って、セルモータ起動後のバ
ッテリ電圧の推移はリップルやノイズを伴う緩慢な脈動
過程であるため、急激上昇過程や定格電圧よりバッテリ
電圧が超過して時点を的確に捉えることは難しく、検出
系が緩慢な上昇過程でのリップルやノイズに感応するこ
とがあり、エンジン始動(完爆)前に電圧立ち上がりが
検出されてしまい、エンジン始動の誤検出が起こる得
る。
【0007】例えば、エンジンの完爆前ではバッテリ電
圧がオルタネータの発電によりノイズを伴う脈流電圧と
なっているため、完爆していないのにエンジン始動の誤
検出が生じるおそれがある。また、例えばセルモータを
一定時間だけ時限駆動するエンジン始動方式の場合、そ
の間にエンジンが始動しないときでも自動的にセルモー
タの駆動は停止するが、そのセルモータの駆動が停止す
ると、バッテリ電圧が必然的に上昇回復するため、かか
る始動未完でもバッテリ電圧の上昇回復が検出されて始
動完了の判別を行うことになる。従って、セルモータを
時限駆動するエンジン始動方式には採用不能である。
【0008】それ故、上記の始動検出方式を採用できる
のは、エンジン始動を判別した直後にセルモータの駆動
を停止し、エンジン始動時にセルモータが長く引きずら
れないようセルモータをエンジンから切り離す場合に限
られるのであるが、しかし、前述したように、バッテリ
電圧の立ち上がり検出方式ではエンジン始動の誤検出が
多頻度で発生する不都合がある。
【0009】エンジン始動が未完に終わった場合、暫く
してセルモータが再駆動されてエンジン始動が試みられ
るが、繰り返しの度にバッテリの消耗により定格電圧自
体が低下して行くため、エンジン始動によるバッテリ電
圧の立ち上がり回復を検出する精度が悪くなる。
【0010】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、エンジン始動の誤検出を低減でき、検出信頼性の向
上を図ることができるエンジン始動検出手段を備えたエ
ンジン始動装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、搭載バッテリからの給電によりセルモータを駆動し
てエンジンを始動するエンジン始動装置において、本発
明は、上記車載バッテリからの給電圧を変数とする監視
信号を得る監視信号生成手段と、上記監視信号の現在値
と過去値とを大小比較し、その比較結果に基づきエンジ
ン始動を検出するエンジン始動検出手段と、を備えて成
ることを特徴とする。
【0012】このように構成した本発明のエンジン始動
装置においては、例えば、車内の操作部のイグニッショ
ンスイッチの側に引き出されている車載バッテリの出力
線からエンジン始動状態を判別するためのバッテリ出力
電圧(給電圧)が取り出される。このバッテリ出力は、
セルモータの起動時には通常定格出力12Vから一時的
に急激に低下し、その後除々に立ち上がり、エンジンが
始動すると、更に上昇して起動前の値よりも高い値(例
えば14V)で定常化するものである。本発明において
は、バッテリの給電圧は一旦監視信号生成手段によって
監視信号として反映されるが、エンジン始動検出手段が
監視信号の現在値を固定値(絶対値)と大小比較するの
でなく、監視信号自身の過去値と相対的に大小比較する
ようになっているため、直接的又は間接的に車載バッテ
リの給電圧自身の履歴(経時変化)を監視できるように
なり、エンジン始動の繰り返しによる搭載バッテリの消
耗の如何に拘わらず、給電圧プロファイルを基にエンジ
ン始動を的確に検出できる。それ故、無線式エンジン始
動装置の本格的な実用化が達成できる。
【0013】例えば、同一の監視信号の現在値と過去値
との大小比較結果が一致又は反転(クロス)した時点を
エンジン始動検出と判別する場合は、僅少な大小比較結
果の反転でもエンジン始動検出と見做されてしまい、微
小な変化に感応し過ぎるため、給電圧の自己相対検出方
式とは言え、誤検出が起こり易くなる。
【0014】そこで、本発明においては、上記監視信号
生成手段は、第1監視信号と、この第1監視信号に対し
振幅軸にマージンを隔てて従属した第2監視信号とを生
成する二信号生成手段であり、また、上記エンジン始動
検出手段は、第2監視信号の現在値を第1監視信号の過
去値とを大小比較する二入力比較手段であることを特徴
とする。
【0015】第2監視信号の現在値と第1監視信号の過
去値との大小比較結果が反転することは、第1監視信号
の現在値が第1監視信号の過去値に上記マージンを重畳
したレベルを超過したことと同値であるから、マージン
内のリップルやノイズはカットされてしまい、二入力比
較手段が二入力の微差に感応しなくなり、エンジン始動
を確実に検出できるようになる。このため、検出信頼性
の向上に資する。
【0016】そして、上記二信号生成手段が上記マージ
ンの幅を調節するマージン幅調節手段を有して成る場合
は、エンジン始動検出手段の個体差に応じてマージン幅
が調節できるため、個体毎のエンジン始動の検出信頼性
を確保できる。
【0017】このような二信号生成手段としては、例え
ば給電圧を比例分割する分圧手段を採用できる。
【0018】そして、上記エンジン始動検出手段におい
ては、上記セルモータが駆動開始される直前での第1監
視信号の上記過去値を一定期間保持するサンプルホール
ド手段を備えて成る構成を採用できる。かかる構成で
は、バッテリ電圧の立ち上がり回復過程ではなく、セル
モータの起動直前の電圧値に較べて超過した時点を捉え
るものであるため、エンジンの完爆後を検出することが
でき、エンジン始動の誤検出が低減し、検出信頼性の向
上を図ることができる。バッテリ電圧のセルモータ駆動
開始の直前値が変動する場合でも、正確に電圧超過を捉
えることができ、信頼性の向上を図ることができる。
【0019】ここで、上記セルモータの駆動期間は上記
一定期間(ホールド期間)より短いことが好ましい。セ
ルモータ駆動停止直後にエンジンが始動(完爆)する場
合もあるので、誤検出の頻度を減少させることができ
る。また、セルモータが駆動し続ける限りは、その間エ
ンジンが始動してもバッテリ電圧がセルモータ起動直前
の値よりも超過しない場合があるので、セルモータ時限
駆動し、その停止直後でバッテリ電圧を比較するのは、
エンジン始動の誤検出を防止できる。
【0020】このようなエンジン始動装置は、上記エン
ジン始動検出手段を有する車載用受信機と、エンジン始
動指令信号を送信する携帯用送信機と備えた無線式エン
ジン始動装置に採用することが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0022】図1は、本発明の実施形態に係るエンジン
始動装置におけるエンジン始動検出回路の主要部の回路
構成を示す回路図である。本例の回路は、例えば、車載
エンジンを遠隔地から送信機によって始動されるように
なった無線式エンジン始動装置に適用することができる
ものであり、この場合には、本例の回路は車体の側に取
り付けた受信機内に組み込まれる。
【0023】図1において、Aは車載バッテリの電圧入
力端子であり、この電圧入力端子Aには、分圧抵抗器R
1,検出電圧差調整用の可変抵抗器VR1及び分圧抵抗
器R2が直列接続されている。これらは、車載バッテリ
からの給電圧を変数とする監視信号を得る二信号生成手
段に相当しており、可変抵抗器VR1は、接続点Cの電
圧(第1監視信号)と接続点Dの電圧(第2監視信号)
との差値(マージン幅)を大小調節するマージン幅調節
手段に相当している。
【0024】U1は2入力コンパレータであり、この反
転入力端子(−入力端子)は、FET(電界効果トラン
ジスタ)からなるスイッチング素子Q1を介して、上記
の抵抗器R1と可変抵抗器VR1の接続点(バッテリ電
圧の第1の分圧点)Cに接続されている。これに対し
て、コンパレータU1の非反転入力端子(+入力端子)
は、上記の可変抵抗器VR1と抵抗器R2の接続点(第
1の分圧点よりも低いバッテリ電圧の第2の分圧点)D
に接続されている。
【0025】スイッチング素子Q1のゲートは、ダイオ
ードD1を介して、制御信号入力端子Bに接続されてお
り、ここから、このスイッチング素子Q1のオン/オフ
制御信号が供給されるようになっている。更に、このス
イッチング素子Q1とコンパレータU1の反転入力端子
との間の位置Eには、コンデンサC1の一端が接続さ
れ、このコンデンサC1の他端は接地されている。スイ
ッチング素子Q1及びコンデンサC1はサンプルホール
ド手段に相当している。
【0026】次に、図2を参照して、上記構成のエンジ
ン始動検出回路の動作を説明する。
【0027】まず、セルモータの起動前(時点T1の
前)ではスイッチング素子Q1の制御信号(B)は、通
常は低レベルに設定されており、これによってスイッチ
ング素子Q1はオン状態に設定されている。この結果、
電圧入力端子Aから給電されるバッテリ電圧の第1の分
圧(A)はこのスイッチング素子Q1を介してコンデン
サC1に供給されて、この電圧値まで充電されている。
従って、コンパレータU1の反転入力端子、即ち点Eに
は、このコンデンサC1によって保持されている通常定
格電圧12Vのバッテリ電圧(セルモータ起動前のバッ
テリ電圧)の第1の分圧が現れている。
【0028】かかる状態において、無線式エンジン始動
装置の送信機の側からエンジン始動指令が送信され、こ
れが車載受信機の側で受信されると、時点T1でスイッ
チング素子Q1の制御信号(B)が高レベルに立ち上が
る。この結果、スイッチング素子Q1がオフに切り換わ
るため、次のオンに切り換わる迄の間、即ち、制御信号
(B)が高レベルの期間ΔTの間は、時点T1での定格
12Vバッテリ電圧の分圧値がコンデンサC1に保持さ
れる。時点T1の直後の時点T2で、セルモータが起動
されると、バッテリ電圧(A)が一時的に急激に低下す
る。これはセルモータの誘導負荷によりラッシュ電流が
生じるためである。バッテリ電圧が低下した後は、バッ
テリ電圧の自然回復,オルタネータの微弱発電や不完全
爆発を伴いながら除々に立ち上がるが、このバッテリ電
圧の立ち上がり変動に応じて、その第2の分圧(D)も
分圧比で変動する。
【0029】そして、セルモータによる駆動によってエ
ンジンが完爆して始動すると、バッテリ電圧(A)は時
点T3で定格12Vを超過し、約13.5Vにまで立ち
上がり、ほぼこの電圧値に安定する。コンパレータU1
においては、その反転入力端子には時点T1でサンプル
ホールドされた定格12Vバッテリ電圧の第1の分圧値
(E)が供給され続けており、また、その非反転入力端
子には、上記のような立ち上がり変動するバッテリ電圧
の第2の分圧(D)が供給されているため、時点T3に
おいて、第1の分圧(D)がホールド電圧(E)を超え
ると、このコンパレータU1の出力信号(F)は反転し
て、高レベルに立ち上がり、この高レベル出力によっ
て、エンジン始動が検出される。
【0030】なお、第2の分圧(D)は第1の分圧
(C)よりも可変抵抗器VR1でやや低めになるように
設定されている。この振幅軸のマージン幅でノイズやリ
ップル等の影響が抑制される。セルモータの起動直前の
電圧値からの超過を確実に捕捉でき、検出信頼性の向上
に寄与する。そして、可変抵抗器VR1で接続点Cの電
圧と接続点Dの電圧との差値(マージン幅)を大小調節
できるようになっているため、エンジン始動検出回路の
個体差に応じて差値が調節でき、個体毎のエンジン始動
の検出信頼性を確保できる。
【0031】この後、時点T4において、スイッチング
素子Q1の制御信号(B)が低レベルに立ち下がると、
スイッチング素子Q1がオンするため、コンデンサC1
に接続点Cが導通し、これにより時点T1でサンプルホ
ールドしたバッテリ電圧の分圧値がホールド解除され
る。
【0032】これに対して、バッテリ電圧(A)が時点
T1から時点T4までの電圧ホールド期間ΔTの間に、
時点T1でのホールド電圧Eに対して第2の分圧(D)
が超過しない場合には、コンパレータU1の出力が高レ
ベルに立ち上がることはない。即ち、図2において破線
で示すように、バッテリ電圧(A)が12V以上に超過
しない場合には、エンジンが始動しなったものと判断さ
れる。かかるエンジン始動の未完の場合、予め設定され
たシーケンスに従って、例えば、一定時間をおいて上記
の動作を繰り返して、エンジンの始動が再び試みられ
る。このようなエンジン始動の繰り返しにおいては、セ
ルモータの起動・停止の繰り返しを伴うので、その繰り
返し期間内でもバッテリが消耗し、定格電圧に回復せ
ず、バッテリ電圧が除々に降下するものである。しか
し、本例では、セルモータ起動直前のバッテリ電圧値が
更新値としてサンプルホールドされるようになっている
ので、バッテリ電圧のセルモータ駆動開始の直前値が変
動する場合でも、正確に電圧超過を捉えることができ、
信頼性の向上を図ることができる。
【0033】このように、本例の始動検出回路は、エン
ジン始動時の車載バッテリの出力電圧がセルモータ起動
前よりもエンジン始動後の方が高くなることに着目し、
その電圧超過を捉えるようにしたものである。従って、
従来のように、オルタネータからの出力電圧に基づきエ
ンジンの始動を判別する必要がないので、オルタネータ
から出力電圧検出線を引き出す必要がなくなる。また、
バッテリ電圧の立ち上がり回復過程を正確に捉えること
は困難で、誤検出の発生のおそれが強いが、本例では電
圧の超過を捕捉するようにしているため、セルモータの
駆動停止直後の検出も可能であり、エンジン始動の誤検
出を低減でき、検出信頼性の向上を図ることができる。
それ故、無線式エンジン始動装置の実用化が達成でき
る。
【0034】なお、上記の例において、バッテリ電圧の
ホールド期間ΔTは、セルモータの駆動期間以上の期間
となるように設定するのが適切である。セルモータの駆
動を停止すると、必然的にバッテリ電圧は上昇回復する
ものであるが、その停止直後、エンジンが完爆すると、
オルタネータの本格発電によりバッテリ電圧が更に上昇
しセルモータ起動直前の値よりも超過するが、エンジン
始動が未完に終わると、バッテリ電圧は上昇回復する
も、超過しない。このように、セルモータ駆動停止直後
にエンジンが始動(完爆)する場合もあるので、誤検出
の頻度を減少させることができる。また、セルモータが
駆動し続ける限りは、その間エンジンが始動してもバッ
テリ電圧がセルモータ起動直前の値よりも超過しない場
合があるので、セルモータ時限駆動し、その停止直後で
バッテリ電圧を比較するのは、エンジン始動の誤検出を
防止できる。
【0035】なお、例えば、本例の検出回路のフェイル
セーフ機構として、従来のようなオルタネータの出力か
らのエンジン始動を検知する検知回路を併設するように
しても良い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、抵抗分
圧回路等の監視信号生成手段によってバッテリの給電圧
が監視信号として変換されて反映され、エンジン始動検
出手段で監視信号の時間推移が監視されるようになって
おり、エンジン始動検出手段は監視信号の現在値を監視
信号自身の過去値と相対的に大小比較するようになって
いることを特長としている。従って、次のような効果を
奏する。
【0037】 直接的又は間接的に車載バッテリの給
電圧自身の履歴(経時変化)を監視できるようになり、
エンジン始動モードの繰り返しによる搭載バッテリの消
耗の如何に拘わらず、給電圧プロファイルを基にエンジ
ン始動を的確に検出できる。誤検出が起こり難くなり、
検出信頼性を高めることができる。それ故、無線式エン
ジン始動装置の実用化が達成できる。
【0038】 特に、上記監視信号生成手段は、第1
監視信号と、この第1監視信号に対し振幅軸にマージン
を隔てて従属した第2監視信号とを生成する二信号生成
手段であり、且つ、上記エンジン始動検出手段は、第2
監視信号の現在値を第1監視信号の過去値とを大小比較
する二入力比較手段である構成において、第2監視信号
の現在値と第1監視信号の過去値との大小比較結果が反
転することは、第1監視信号の現在値が第1監視信号の
過去値に上記マージンを重畳したレベルを超過したこと
と同値であるから、マージン内のリップルやノイズはカ
ットされてしまい、二入力比較手段が2入力の微差に感
応しなくなり、エンジン始動を確実に検出できるように
なる。このため、検出信頼性の向上に資する。
【0039】 上記二信号生成手段が上記マージンの
幅を調節するマージン幅調整手段を有して成る場合は、
エンジン始動検出手段の個体差に応じてマージンの幅が
調節できるため、個体毎のエンジン始動の検出信頼性を
確保できる。
【0040】 上記エンジン始動検出手段において
は、上記セルモータが駆動開始される直前での第1監視
信号の過去値を一定期間保持するサンプルホールド手段
を備えて成る構成を採用できる。かかる構成では、バッ
テリ電圧のセルモータ駆動開始の直前値が変動する場合
でも、正確に電圧超過を捉えることができ、検出信頼性
の向上を図ることができる。
【0041】 セルモータの駆動期間は一定期間(ホ
ールド期間)より短いことが好ましい。セルモータ駆動
停止直後にエンジンが始動(完爆)する場合もあるの
で、誤検出の頻度を減少させることができる。また、セ
ルモータが駆動し続ける限りは、その間エンジンが始動
してもバッテリ電圧がセルモータ起動直前の値よりも超
過しない場合がある得るので、セルモータ時限駆動し、
その停止直後でバッテリ電圧を比較するのは、エンジン
始動の誤検出を防止できる。
【0042】 本発明を無線式エンジン始動装置に適
用した場合には、エンジン始動検出の高信頼性により無
線式エンジン始動装置自体の実用化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジン始動装置にお
けるエンジン始動検出回路の主要部の回路構成を示す回
路図である。
【図2】図1の回路動作を説明するための信号波形図で
ある。
【符号の説明】
A…バッテリ電圧入力端子 B…制御信号入力端子 C…バッテリ電圧の第1の分圧点 D…バッテリ電圧の第2の分圧点 R1,2…抵抗器 VR1…可変抵抗器 C1…コンデンサ U1…コンパレータ Q1…スイッチング素子 Δ…電圧ホールド期間。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車載バッテリからの給電によりセルモー
    タを駆動してエンジンを始動するエンジン始動装置にお
    いて、 前記車載バッテリからの給電圧を変数とする監視信号を
    得る監視信号生成手段と、前記監視信号の現在値と過去
    値とを大小比較し、その比較結果に基づきエンジン始動
    を検出するエンジン始動検出手段と、を備えて成ること
    を特徴とするエンジン始動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記監視信号生成手
    段は、第1監視信号と、この第1監視信号に対し振幅軸
    にマージンを隔てて従属した第2監視信号とを生成する
    二信号生成手段であり、前記エンジン始動検出手段は、
    第2監視信号の現在値と第1監視信号の過去値とを大小
    比較する二入力比較手段であることを特徴とするエンジ
    ン始動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記二信号生成手段
    は、前記マージンの幅を調節するマージン幅調節手段を
    有して成ることを特徴とするエンジン始動装置。
  4. 【請求項4】 請求項2乃至請求項3のいずれか一項に
    おいて、前記二信号生成手段は、前記給電圧を比例分割
    する分圧手段であることを特徴とするエンジン始動装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、前記エンジン始動検出手段は、前記セルモータ
    が駆動開始される直前での第1監視信号の前記過去値を
    一定期間保持するサンプルホールド手段を備えて成るこ
    とを特徴とするエンジン始動装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記セルモータの駆
    動期間が前記一定期間より短いことを特徴とするエンジ
    ン始動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
    規定するエンジン始動装置は、前記エンジン始動検出手
    段を有する車載用受信機と、エンジン始動指令信号を送
    信する携帯用送信機とを備えた無線式エンジン始動装置
    であることを特徴とするエンジン始動装置。
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