JPH09170414A - 4サイクルエンジンのデコンプ装置 - Google Patents

4サイクルエンジンのデコンプ装置

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JPH09170414A
JPH09170414A JP32761995A JP32761995A JPH09170414A JP H09170414 A JPH09170414 A JP H09170414A JP 32761995 A JP32761995 A JP 32761995A JP 32761995 A JP32761995 A JP 32761995A JP H09170414 A JPH09170414 A JP H09170414A
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cam shaft
arm
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Shuichi Mishima
秀一 三嶋
Atsushi Noda
厚志 野田
Eiji Shimada
英次 島田
Masashi Takayanagi
雅司 高柳
Fumio Matsui
文雄 松井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】小さなスペースに設置できてエンジンの小型化
を図ることのできるデコンプ装置を提供する。 【解決手段】動弁カム軸3に平行に、かつ回転一体に設
けられ、回動変位によって排気カム11のカムベース面11
a にデコンプカム22を出没させるデコンプカム軸21と、
このデコンプカム軸21の軸心から直角方向に延びるデコ
ンプピン23と、上記動弁カム軸3の一側に回転一体に、
かつ着脱可能に固定された側面C字形状のデコンプホル
ダ24と、動弁カム軸3を挟んで上記デコンプホルダ24に
対向し、デコンプホルダ24に回動自在に連結されて動弁
カム軸3の軸心に対し遠心方向および向心方向に回動可
能であり、その自由端が上記デコンプカム軸21のデコン
プピン23を把持する側面C字形状のデコンプアーム34
と、このデコンプアーム34を向心方向に付勢する付勢部
材(例えばコイルスプリング43)とを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン始動時に
おける圧縮圧力を下げて始動を容易にする4サイクルエ
ンジンのデコンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】4サイクルエンジンを始動する場合に
は、エンジンが自力で回転を始めるまでスタータモータ
やキックスタータ等の外部動力によってクランク軸を助
走回転させ、吸入、圧縮、膨脹、排気の各行程を強制的
に行わせる必要がある。しかし、上記圧縮行程における
クランク軸の回転反力は強いので、非力な小型スタータ
モータや人力によるキックスタータではクランク軸を充
分な速さで助走回転させることができず、エンジン始動
が困難な場合がある。
【0003】そこで、デコンプ装置を設けて始動時にお
ける圧縮圧力を下げ、始動を容易にした4サイクルエン
ジンがある。このデコンプ装置は、一般に動弁機構を駆
動する動弁カム軸に設けられ、クランク軸の助走回転時
に排気カムのカムベース面上にデコンプカムを突出さ
せ、本来閉じるタイミングにある排気バルブを僅かに開
かせるものである。
【0004】これにより、エンジン始動時においてシリ
ンダ内の圧縮圧力が一部排気ポートを経て外部に逃がさ
れ、圧縮圧力が低くなるのでクランク軸の回転反力が小
さくなる。したがって、始動用の外部動力の負荷が小さ
くなり、エンジン始動が容易になる。
【0005】エンジンが始動して動弁カム軸の回転速度
が速くなると、デコンプ装置は遠心力等を利用してデコ
ンプカムを排気カムのカムベース面下に没入させ、圧縮
圧力の漏洩を止めてエンジンにしかるべき圧縮圧力を戻
すようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、デコンプ
装置は4サイクルエンジンの始動性を向上させるために
有効であるが、その構造が大柄であったため、動弁カム
軸の周囲に多大な設置スペースを要し、これによりエン
ジンの大型化を余儀なくされ、エンジンの重量増にも繋
がっていた。
【0007】しかも、従来のデコンプ装置は多数の部品
から構成されており、その製造コストや組立コストが非
常に嵩むものとなっていた。
【0008】さらに、デコンプ装置全体を動弁カム軸に
着脱させにくかったため、その着脱時には動弁カム軸ご
とエンジンから取り出す必要があり、非常に大掛かりな
分解、組立作業を強いられていた。
【0009】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、小さなスペースに設置できてエン
ジンの小型化を図ることのできる4サイクルエンジンの
デコンプ装置を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明のもう一つの目的は、デコン
プ装置の部品点数を削減して製造コストおよび組立コス
トを削減することにある。
【0011】そして、本発明のさらにもう一つの目的
は、デコンプ装置全体を動弁カム軸に着脱させやすくす
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る4サイクルエンジンのデコンプ装置
は、請求項1に記載したように、動弁カム軸に平行に、
かつ回転一体に設けられ、回動変位によって排気カムの
カムベース面にデコンプカムを出没させるデコンプカム
軸と、このデコンプカム軸の軸心から直角方向に延びる
デコンプピンと、上記動弁カム軸の一側に回転一体に、
かつ着脱可能に固定された側面C字形状のデコンプホル
ダと、動弁カム軸を挟んで上記デコンプホルダに対向
し、デコンプホルダに回動自在に連結されて動弁カム軸
の軸心に対し遠心方向および向心方向に回動可能であ
り、その自由端が上記デコンプカム軸のデコンプピンを
把持する側面C字形状のデコンプアームと、このデコン
プアームを向心方向に付勢する付勢部材とを備えて構成
され、上記デコンプアームが向心方向に回動した際にデ
コンプカム軸のデコンプカムが排気カムのカムベース面
上に突出し、デコンプアームが遠心方向に回動した際に
デコンプカムが排気カムのカムベース面下に没入するよ
うにデコンプカム軸とデコンプピンとの相対角度を設定
したことを特徴としている。
【0013】また、本発明に係る4サイクルエンジンの
デコンプ装置は、請求項2に記載したように、前記デコ
ンプピンを、前記動弁カム軸の軸心に沿って両側から前
記デコンプホルダと前記デコンプアームとで挟む形で配
置している。
【0014】さらに、本発明に係る4サイクルエンジン
のデコンプ装置は、請求項3に記載したように、その設
置位置を動弁カム軸の軸受ジャーナル間としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1および図2は、そ
れぞれ本発明に係るデコンプ装置が適用された4サイク
ルエンジンの縦断面図であり、図1はデコンプ装置の作
動時、図2はデコンプ装置の非作動時を示している。
【0016】この4サイクルエンジン1は、例えば直列
2気筒の水冷エンジンであり、そのシリンダヘッド2内
に回転自在に軸支された1本の動弁カム軸3によって2
本の排気バルブ4および図示しない2本の吸気バルブを
開閉させるSOHC形式である。これらの排気バルブ4
および吸気バルブは、それぞれバルブスプリング5によ
って排気ポート6および吸気ポート(非図示)を閉塞す
るように付勢され、燃焼室7を密閉している。
【0017】図3は、動弁カム軸3の正面図である。こ
の図に示すように、動弁カム軸3の両端付近には軸受ジ
ャーナル8,9が形成されており、この部分がシリンダ
ヘッド2内に設けられた図示しない軸受に軸支される。
そして、軸受ジャーナル8,9の間に4個のカム11,12,
12,11 が形成されている。この内、外側の2個のカム11
が排気カムであり、内側の2個のカム12が吸気カムであ
る。これらのカム11,12,12,11 は、図4に示すように円
筒面状のカムベース面11a,12a からカム山11b,12b が隆
起した形状であり、それぞれのカム山11b,12b が所定の
作用角を持つように動弁カム軸3に形成されている。
【0018】一方、シリンダヘッド2内には動弁カム軸
3に平行してロッカーシャフト13が架設されており、こ
のロッカーシャフト13に4個のロッカーアーム14が回動
自在に軸支されている。これらのロッカーアーム14の一
端には、排気カム11または吸気カム12に当接する滑らか
なロッカーフロア面14a が形成され(図4参照)、ロッ
カーアーム14の他端には排気バルブ4および吸気バルブ
の頂部に当接するタペット部14b が設けられている。
【0019】4サイクルエンジン1の作動時において、
動弁カム軸3は図示しないクランク軸に連動して図1、
図2および図7中に示す矢印Aの方向にクランク軸の2
分の1の回転速度で回転し、排気カム11および吸気カム
12のカム山11b,12b が各ロッカーアーム14のロッカーフ
ロア14a 面を押圧する。これにより、各ロッカーアーム
14のタペット部14b が排気バルブ4および吸気バルブを
所定のタイミングで押し下げ、排気ポート6および吸気
ポートを燃焼室7に連通させてシリンダ内のガス交換を
行わせる。
【0020】さて、図3〜図5に示すように、動弁カム
軸3には、その長手方向に沿う2つの溝16が刻設されて
いる。この溝16は、排気カム11と吸気カム12の中間部か
ら延びて排気カム11のカムベース面11a にかかるように
形成されている。また、この溝16から円周方向へ90゜の
角度を隔てた位置には平坦な取付面17が形成されてお
り、この取付面17の中央にねじ孔18が形成されている。
【0021】そして、動弁カム軸3の溝16と取付面17が
設けられた位置に、図6および図7に示すように本発明
に係るデコンプ装置20が2基取り付けられている。この
2基のデコンプ装置20は動弁カム軸3の2つの軸受ジャ
ーナル8,9の間に設置されており、次のように構成さ
れている。
【0022】まず、溝16内には、図8にも示す円柱状の
デコンプカム軸21が嵌入されている。このデコンプカム
軸21は溝16内で回動自在であるが、径方向には遊びを持
たないように径が設定されている。そして、デコンプカ
ム軸21の一端側には軸心に平行して平面21a が切削され
ており、その部分における縦断面形状は略半月状になっ
ていて、この部分がデコンプカム22となっている。デコ
ンプカム軸21は、そのデコンプカム22側が排気カム11側
に位置するように溝16にセットされる。したがって、デ
コンプカム軸21が溝16内で回動変位することにより、排
気カム11のカムベース面11a にデコンプカム22が出没す
る。なお、図6にはデコンプカム22が排気カム11のカム
ベース面11a 下に没した状態が示されている。
【0023】また、デコンプカム軸21の反デコンプカム
22側にはデコンプピン23が設けられている。このデコン
プピン23は、例えばデコンプカム軸21に形成された孔21
b に圧入されており、デコンプカム軸21の軸心から直角
方向に延びている。
【0024】一方、動弁カム軸3の取付面17にはデコン
プホルダ24がボルト25によって動弁カム軸3と回転一体
に、かつ着脱可能に固定される。このデコンプホルダ24
は図10の (A)〜(C) に示すように側面形状が略C字形で
あり、その中央部にボルト孔26が形成され、左側面には
切欠き27が設けられて残る部分がガイド部28となってい
る。
【0025】ガイド部28の厚みt1はデコンプホルダ24
全体の厚みT1の3分の1強とされており、このガイド
部28は円周方向に湾曲していて、その内周にデコンプカ
ム軸21を溝16内に保持するための凹形状29が設けられて
いる。そして、ボルト孔26の部分を挟みガイド部28の反
対側(図10中では下側)には左右一対の連結突起31が設
けられ、この連結突起31にピン孔32が形成されている。
【0026】また、動弁カム軸3を挟む形でデコンプホ
ルダ24に対向するデコンプアーム34が設けられている。
このデコンプアーム34も、図11の (A)〜(C) に示すよう
に側面形状が略C字形であり、その自由端側(図11中で
は上側)の右側面に切欠き35が設けられて残る部分が把
持部36となっている。
【0027】把持部36の厚みt2はデコンプアーム34全
体の厚みT2の3分の2弱とされており、把持部36の先
端付近には側面視ですり鉢形状のリセス37が刻設され、
把持部36の内周にはデコンプカム軸21との干渉を避ける
ための凹形状38が設けられている。そして、デコンプア
ーム34の他端(図11中では下側)には連結突起39が設け
られている。
【0028】デコンプアーム34の連結突起39にはピン孔
40が穿設されており、図9に示すようにデコンプアーム
34の連結突起39がデコンプホルダ24の2つの連結突起31
の間に嵌め込まれ、ピン孔32および40にピン41が挿入さ
れる。これにより、デコンプアーム34はデコンプホルダ
24に回動自在に連結され、ピン41を軸に動弁カム軸3の
軸心に対し遠心方向および向心方向へ自由に回動するこ
とができる。
【0029】デコンプホルダ24とデコンプアーム34の連
結部には、デコンプアーム34を向心方向に、即ちデコン
プホルダ24に近付く方向に付勢する付勢部材としてのコ
イルスプリング43が設けられている。これにより、デコ
ンプアーム34は図7(A) に示すように動弁カム軸3に当
接した位置で停止する。
【0030】デコンプホルダ24とデコンプアーム34とを
組み合わせた際、デコンプホルダ24のガイド部28とデコ
ンプアーム34の把持部36は互いに重なり合う。把持部36
のリセス37はガイド部28に面して形成されており、この
リセス37にデコンプカム軸21のデコンプピン23が把持さ
れる。したがって、デコンプピン23は動弁カム軸3の軸
心に沿って両側からデコンプホルダ24(ガイド部28)と
デコンプアーム34(把持部36)とに挟まれ、これによっ
て溝16内におけるデコンプカム軸21の軸方向への動きが
規制される。
【0031】デコンプカム軸21におけるデコンプカム22
とデコンプピン23の相対角度は、図7(A) に示すように
デコンプアーム34が向心方向に回動した際にデコンプカ
ム22が排気カム11のカムベース面11a 上に突出し、図7
(B) に示すようにデコンプアーム34が遠心方向に回動し
た際にはデコンプカム22が排気カム11のカムベース面11
a 下に没するように設定されている。このデコンプカム
軸21の全回動角は例えば90゜に設定されている。
【0032】以上のように構成されたデコンプ装置20
は、次のように作動する。
【0033】まず、4サイクルエンジン1の始動時にお
いて、動弁カム軸3はスタータモータやキックスタータ
等の外部動力によって助走回転するクランク軸に連動
し、クランク軸の2分の1の回転速度で低速回転する。
この時はデコンプアーム34に殆ど遠心力が作用しないた
め、図7(A) のようにデコンプアーム34はコイルスプリ
ング43の付勢力によって向心方向に回動している。この
ため、デコンプピン23はデコンプアーム34に押されてデ
コンプホルダ24側に回動し、デコンプカム22が排気カム
11のカムベース面11a 上に突出する。
【0034】したがって、図1に示すように動弁カム軸
3が1回転する度にロッカーアーム14のロッカーフロア
面14a がデコンプカム22に乗り上げ、本来閉じるタイミ
ングにある排気バルブ4が僅かに開いてシリンダ内の圧
縮圧力が一部排気ポート6を経て外部に逃がされる。こ
のため、圧縮圧力が低くなってクランク軸の回転反力が
小さくなり、始動用の外部動力の負荷が小さくなるので
エンジン始動が非常に容易になる。
【0035】そして、4サイクルエンジン1が始動して
動弁カム軸3の回転速度が上昇すると、デコンプアーム
34に強い遠心力が作用するため、デコンプアーム34がコ
イルスプリング43の付勢力に抗して遠心方向に回動す
る。このため、デコンプピン23がデコンプアーム34に引
かれ、デコンプカム軸21が図7(A) の位置から90゜回動
してデコンプカム22が排気カム11のカムベース面11a 下
に没入し、図7(B) の状態となる。
【0036】したがって、図2に示すようにロッカーア
ーム14のロッカーフロア面14a は排気カム11の本来のカ
ムプロフィールに沿って摺動し、シリンダ内にしかるべ
き圧縮圧力がもたらされる。
【0037】このデコンプ装置20のデコンプホルダ24と
デコンプアーム34は、共に側面形状が略C字形になるよ
うに形成されており、このデコンプホルダ24とデコンプ
アーム34とが動弁カム軸3を挟んで対向設置されるの
で、デコンプ装置20全体を小形化することができ、デコ
ンプ装置20の外輪郭を排気カム11のカム山11b 先端部の
回転輪郭に近付けることができる。したがって、デコン
プ装置20を小さなスペースに設置して4サイクルエンジ
ン1の小型化を図ることができる。
【0038】また、このデコンプ装置20は、デコンプカ
ム軸21のデコンプピン23が動弁カム軸3の軸心に沿って
両側からデコンプホルダ24とデコンプアーム34とに挟ま
れる形となっており、これによってデコンプカム軸21の
軸方向への動きが規制されているので、デコンプカム軸
21の軸方向への動きを規制する部品を別途設ける必要が
ない。このため、デコンプ装置20の部品点数を削減して
製造コストおよび組立コストを削減することができる。
【0039】さらに、このデコンプ装置20は、その設置
位置が動弁カム軸3の軸受ジャーナル8,9の間とされ
ているため、動弁カム軸3をシリンダヘッド2から取り
出すことなくデコンプ装置20を動弁カム軸3に着脱する
ことができ、非常に着脱性がよい。また、デコンプホル
ダ24を動弁カム軸3に固定しているボルト25を着脱する
だけでデコンプ装置20全体を動弁カム軸3に着脱するこ
とができ、この点も着脱性を向上させるのに大きく貢献
している。
【0040】なお、本実施形態では4サイクルエンジン
1が直列2気筒のSOHCエンジンとされているが、他
のシリンダ配置や動弁機構形式を持つ4サイクルエンジ
ンにも本発明に係るデコンプ装置を適用することができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る4サ
イクルエンジンのデコンプ装置は、動弁カム軸に平行
に、かつ回転一体に設けられ、回動変位によって排気カ
ムのカムベース面にデコンプカムを出没させるデコンプ
カム軸と、このデコンプカム軸の軸心から直角方向に延
びるデコンプピンと、上記動弁カム軸の一側に回転一体
に、かつ着脱可能に固定された側面C字形状のデコンプ
ホルダと、動弁カム軸を挟んで上記デコンプホルダに対
向し、デコンプホルダに回動自在に連結されて動弁カム
軸の軸心に対し遠心方向および向心方向に回動可能であ
り、その自由端が上記デコンプカム軸のデコンプピンを
把持する側面C字形状のデコンプアームと、このデコン
プアームを向心方向に付勢する付勢部材とを備えて構成
され、上記デコンプアームが向心方向に回動した際にデ
コンプカム軸のデコンプカムが排気カムのカムベース面
上に突出し、デコンプアームが遠心方向に回動した際に
デコンプカムが排気カムのカムベース面下に没入するよ
うにデコンプカム軸とデコンプピンとの相対角度を設定
したことを特徴とするものである。
【0042】このように、デコンプホルダとデコンプア
ームが共に側面C字形状であり、このデコンプホルダと
デコンプアームとが動弁カム軸を挟んで対向設置される
ので、デコンプ装置全体を小形化して小さなスペースに
設置できる。したがって、4サイクルエンジンの小型化
に大きく貢献することができる。
【0043】また、本発明に係る4サイクルエンジンの
デコンプ装置は、前記デコンプピンを、前記動弁カム軸
の軸心に沿って両側から前記デコンプホルダと前記デコ
ンプアームとで挟む形で配置したので、デコンプカム軸
の軸方向への動きを規制する部品を別途設ける必要がな
く、デコンプ装置の部品点数を削減して製造コストおよ
び組立コストを削減することができる。
【0044】さらに、本発明に係る4サイクルエンジン
のデコンプ装置は、その設置位置を動弁カム軸の軸受ジ
ャーナルの間としたので、動弁カム軸をシリンダヘッド
から取り出すことなくデコンプ装置を動弁カム軸に着脱
することができ、非常に着脱性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデコンプ装置の作動時を示す4サ
イクルエンジンの縦断面図。
【図2】本発明に係るデコンプ装置の非作動時を示す4
サイクルエンジンの縦断面図。
【図3】動弁カム軸の正面図。
【図4】図3の IV-IV線に沿う動弁カム軸の縦断面図。
【図5】図4のV矢視図。
【図6】図1の VI-VI線に沿う動弁カム軸およびデコン
プ装置の縦断面図。
【図7】図6のVII-VII 線に沿う縦断面により本発明の
一実施形態を示す図で、(A) はデコンプ装置が作動した
状態を示し、(B) はデコンプ装置が作動していない状態
を示す。
【図8】デコンプカム軸の斜視図。
【図9】図6のIX-IX 線に沿う横断面図。
【図10】(A),(B),(C) は、それぞれデコンプホルダの
左側面図、正面図、右側面図を示す。
【図11】(A),(B),(C) は、それぞれデコンプアームの
右側面図、正面図、左側面図を示す。
【符号の説明】
1 4サイクルエンジン 2 シリンダヘッド 3 動弁カム軸 8,9 軸受ジャーナル 11 排気カム 11a 排気カムのカムベース面 20 デコンプ装置 21 デコンプカム軸 22 デコンプカム 23 デコンプピン 24 デコンプホルダ 34 デコンプアーム 43 付勢部材としてのコイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高柳 雅司 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 (72)発明者 松井 文雄 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動弁カム軸3に平行に、かつ回転一体に
    設けられ、回動変位によって排気カム11のカムベース面
    11a にデコンプカム22を出没させるデコンプカム軸21
    と、このデコンプカム軸21の軸心から直角方向に延びる
    デコンプピン23と、上記動弁カム軸3の一側に回転一体
    に、かつ着脱可能に固定された側面C字形状のデコンプ
    ホルダ24と、動弁カム軸3を挟んで上記デコンプホルダ
    24に対向し、デコンプホルダ24に回動自在に連結されて
    動弁カム軸3の軸心に対し遠心方向および向心方向に回
    動可能であり、その自由端が上記デコンプカム軸21のデ
    コンプピン23を把持する側面C字形状のデコンプアーム
    34と、このデコンプアーム34を向心方向に付勢する付勢
    部材(例えばコイルスプリング43)とを備えて構成さ
    れ、上記デコンプアーム34が向心方向に回動した際にデ
    コンプカム軸21のデコンプカム22が排気カム11のカムベ
    ース面11a 上に突出し、デコンプアーム34が遠心方向に
    回動した際にデコンプカム22が排気カム11のカムベース
    面11a 下に没入するようにデコンプカム軸21とデコンプ
    ピン23との相対角度を設定したことを特徴とする4サイ
    クルエンジンのデコンプ装置20。
  2. 【請求項2】 前記デコンプピン23を、前記動弁カム軸
    3の軸心に沿って両側から前記デコンプホルダ24と前記
    デコンプアーム34とで挟む形で配置した請求項1に記載
    の4サイクルエンジンのデコンプ装置20。
  3. 【請求項3】 設置位置を動弁カム軸3の軸受ジャーナ
    ル8,9の間とした請求項1および2に記載の4サイク
    ルエンジンのデコンプ装置20。
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