JPH09169720A - 不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法 - Google Patents
不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法Info
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- JPH09169720A JPH09169720A JP33012395A JP33012395A JPH09169720A JP H09169720 A JPH09169720 A JP H09169720A JP 33012395 A JP33012395 A JP 33012395A JP 33012395 A JP33012395 A JP 33012395A JP H09169720 A JPH09169720 A JP H09169720A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 不飽和アルコールの不飽和結合への水酸基の
付加を抑制し、水酸基のみを選択的、且つ簡便に硫酸化
することのできる、高純度不飽和アルコール硫酸エステ
ル塩の製造法の提供。 【解決手段】 不飽和結合を有する高級アルコールをSO
3 ガスで硫酸化し、次いで塩基性物質を用いて実質的に
非水系で中和することにより不飽和アルコール硫酸エス
テル塩(1)を得る。 R1-OSO3M (1) (式中、R1はC8-22の不飽和炭化水素基、Mはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモ
ニウム又はアルカノールアンモニウムを示す。)
付加を抑制し、水酸基のみを選択的、且つ簡便に硫酸化
することのできる、高純度不飽和アルコール硫酸エステ
ル塩の製造法の提供。 【解決手段】 不飽和結合を有する高級アルコールをSO
3 ガスで硫酸化し、次いで塩基性物質を用いて実質的に
非水系で中和することにより不飽和アルコール硫酸エス
テル塩(1)を得る。 R1-OSO3M (1) (式中、R1はC8-22の不飽和炭化水素基、Mはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモ
ニウム又はアルカノールアンモニウムを示す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和アルコール
硫酸エステル塩の製造法に関し、さらに詳しくは、不飽
和アルコールの不飽和結合への水酸基の付加反応を抑制
し、水酸基を高選択的に硫酸化することのできる不飽和
アルコール硫酸エステル塩の製造法に関する。
硫酸エステル塩の製造法に関し、さらに詳しくは、不飽
和アルコールの不飽和結合への水酸基の付加反応を抑制
し、水酸基を高選択的に硫酸化することのできる不飽和
アルコール硫酸エステル塩の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】不飽和
結合を有するアルコール、特に炭素数16及び18といった
長鎖アルコールの硫酸エステル塩はその二重結合の存在
により、相当する飽和化合物に比べて、極めて良好な水
溶性を示し、洗浄性やすすぎ性に優れていることが知ら
れている。
結合を有するアルコール、特に炭素数16及び18といった
長鎖アルコールの硫酸エステル塩はその二重結合の存在
により、相当する飽和化合物に比べて、極めて良好な水
溶性を示し、洗浄性やすすぎ性に優れていることが知ら
れている。
【0003】これまでアルキル鎖に不飽和結合を有する
アルコールの硫酸化反応は多数試みられてきた。しか
し、用いる硫酸化剤の硫酸化力が強すぎること、反応率
を上げるため過剰量の硫酸化剤が必要なこと、また、そ
の不飽和結合の反応性が富んでいることから、硫酸化剤
は不飽和結合と水酸基の双方で反応し、得られる反応生
成物は複雑な混合物であり、一般に色相の好ましくない
製品となり、精製工程が不可欠であった。
アルコールの硫酸化反応は多数試みられてきた。しか
し、用いる硫酸化剤の硫酸化力が強すぎること、反応率
を上げるため過剰量の硫酸化剤が必要なこと、また、そ
の不飽和結合の反応性が富んでいることから、硫酸化剤
は不飽和結合と水酸基の双方で反応し、得られる反応生
成物は複雑な混合物であり、一般に色相の好ましくない
製品となり、精製工程が不可欠であった。
【0004】また、不飽和アルコールを硫酸化する際、
不飽和結合への反応を抑制しつつ末端水酸基にのみ硫酸
化を行うという方法も種々検討されており、例えば硫酸
化剤(SO3)をジオキサン、ピリジン等の適当な有機溶剤
で希釈、錯体化し反応性を小さくした硫酸化剤を使用す
る方法、スルファミン酸等のマイルドな硫酸化剤を用い
る方法、硫酸化剤としてSO3 ガスを用い原料の不飽和ア
ルコールへ尿素を添加して硫酸化する方法等があり、こ
れらの方法で合成した不飽和アルコール硫酸エステル塩
は二重結合を保持し優れた洗浄力を有していることが知
られている。しかし硫酸化剤を適当な有機溶剤で希釈、
錯体化する方法は、反応溶媒の回収が容易でなく工業化
が困難であり、SO3 ガスを用い不飽和アルコールに尿素
を添加する方法では、原料不飽和アルコールへの尿素の
溶解が困難であり、溶解剤が大量に必要となるといった
欠点を有する。
不飽和結合への反応を抑制しつつ末端水酸基にのみ硫酸
化を行うという方法も種々検討されており、例えば硫酸
化剤(SO3)をジオキサン、ピリジン等の適当な有機溶剤
で希釈、錯体化し反応性を小さくした硫酸化剤を使用す
る方法、スルファミン酸等のマイルドな硫酸化剤を用い
る方法、硫酸化剤としてSO3 ガスを用い原料の不飽和ア
ルコールへ尿素を添加して硫酸化する方法等があり、こ
れらの方法で合成した不飽和アルコール硫酸エステル塩
は二重結合を保持し優れた洗浄力を有していることが知
られている。しかし硫酸化剤を適当な有機溶剤で希釈、
錯体化する方法は、反応溶媒の回収が容易でなく工業化
が困難であり、SO3 ガスを用い不飽和アルコールに尿素
を添加する方法では、原料不飽和アルコールへの尿素の
溶解が困難であり、溶解剤が大量に必要となるといった
欠点を有する。
【0005】また、不飽和アルコールを、気液接触薄膜
式反応器を用いSO3 ガスにより硫酸化する方法も知られ
ている、しかし、例えばオレイルアルコールを硫酸化す
ると、エライジルアルコールへの異性化を起こし、更に
二重結合への反応を起こし中和・加水分解によりヒドロ
キシステアリルスルホサルフェート塩、オレイルスルホ
サルフェート塩、エライジルスルホサルフェート塩、並
びに洗浄力の大幅な低下を招くヒドロキシステアリルサ
ルフェート塩が副生するという欠点を有する。
式反応器を用いSO3 ガスにより硫酸化する方法も知られ
ている、しかし、例えばオレイルアルコールを硫酸化す
ると、エライジルアルコールへの異性化を起こし、更に
二重結合への反応を起こし中和・加水分解によりヒドロ
キシステアリルスルホサルフェート塩、オレイルスルホ
サルフェート塩、エライジルスルホサルフェート塩、並
びに洗浄力の大幅な低下を招くヒドロキシステアリルサ
ルフェート塩が副生するという欠点を有する。
【0006】従って、本発明の目的は、不飽和アルコー
ルのSO3 ガスによる硫酸化によって生成する副生成物で
あるヒドロキシステアリルサルフェートの生成を抑制す
ることのできる、不飽和アルコール硫酸エステル塩の製
造法を提供することにある。
ルのSO3 ガスによる硫酸化によって生成する副生成物で
あるヒドロキシステアリルサルフェートの生成を抑制す
ることのできる、不飽和アルコール硫酸エステル塩の製
造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不飽和ア
ルコール硫酸エステル塩の製造法について鋭意検討した
結果、硫酸化剤としてSO3 ガスを用い、実質的に非水系
で中和反応を行うことにより、上記課題を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成した。
ルコール硫酸エステル塩の製造法について鋭意検討した
結果、硫酸化剤としてSO3 ガスを用い、実質的に非水系
で中和反応を行うことにより、上記課題を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0008】即ち本発明は、不飽和結合を有する高級ア
ルコールを硫酸化剤で硫酸化し、次いで塩基性物質で中
和することにより、一般式(1) R1-OSO3M (1) (式中、R1は炭素数8〜22の直鎖又は分岐の不飽和炭化
水素基を示し、 Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム、アルキルアンモニウム又はアルカノール
アンモニウムを示す。)で表される不飽和アルコール硫
酸エステル塩を製造する方法において、硫酸化剤として
SO3 ガスを用い、実質的に非水系で中和を行うことを特
徴とする不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法を提
供するものである。
ルコールを硫酸化剤で硫酸化し、次いで塩基性物質で中
和することにより、一般式(1) R1-OSO3M (1) (式中、R1は炭素数8〜22の直鎖又は分岐の不飽和炭化
水素基を示し、 Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム、アルキルアンモニウム又はアルカノール
アンモニウムを示す。)で表される不飽和アルコール硫
酸エステル塩を製造する方法において、硫酸化剤として
SO3 ガスを用い、実質的に非水系で中和を行うことを特
徴とする不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法を提
供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
に説明する。
【0010】本発明において、原料として用いられる不
飽和結合を有するアルコールとしては、各種油脂中のワ
ックス成分の加水分解や油脂由来の脂肪酸又はそのエス
テルの水素化反応等により得られる、例えばパルミトオ
レイルアルコール、オレイルアルコール、エイコソニル
アルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコ
ール、又はそれらの混合物などが挙げられるが、好まし
くはパルミトオレイルアルコール、オレイルアルコー
ル、又はそれらの混合物である。また、不飽和結合を有
するアルコールの中に各種飽和アルコールが含有されて
いても硫酸化反応に支障はない。
飽和結合を有するアルコールとしては、各種油脂中のワ
ックス成分の加水分解や油脂由来の脂肪酸又はそのエス
テルの水素化反応等により得られる、例えばパルミトオ
レイルアルコール、オレイルアルコール、エイコソニル
アルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコ
ール、又はそれらの混合物などが挙げられるが、好まし
くはパルミトオレイルアルコール、オレイルアルコー
ル、又はそれらの混合物である。また、不飽和結合を有
するアルコールの中に各種飽和アルコールが含有されて
いても硫酸化反応に支障はない。
【0011】一般式(1)のR1で示される不飽和炭化水
素基は上記原料の不飽和結合を有するアルコールから水
酸基を除いた残基に相当し、好ましくはパルミトオレイ
ルアルコール、オレイルアルコール、又はそれらの混合
物から誘導される不飽和炭化水素基である。
素基は上記原料の不飽和結合を有するアルコールから水
酸基を除いた残基に相当し、好ましくはパルミトオレイ
ルアルコール、オレイルアルコール、又はそれらの混合
物から誘導される不飽和炭化水素基である。
【0012】本発明においては、上記のような不飽和結
合を有するアルコールを、まずSO3ガスにより硫酸化す
る。硫酸化反応は、バッチ式で行っても、連続式で行っ
ても良いが、気液接触薄膜式反応器を用いて、不飽和結
合を有する高級アルコールの薄膜にSO3 ガスを作用させ
て連続的に反応を行うのが好ましい。
合を有するアルコールを、まずSO3ガスにより硫酸化す
る。硫酸化反応は、バッチ式で行っても、連続式で行っ
ても良いが、気液接触薄膜式反応器を用いて、不飽和結
合を有する高級アルコールの薄膜にSO3 ガスを作用させ
て連続的に反応を行うのが好ましい。
【0013】本発明で用いられるSO3 ガスの量は、原料
の不飽和アルコールに対して0.8 〜1.2 当量倍が好まし
く、0.95〜1.05当量倍が更に好ましい。また、SO3 ガス
は、不活性ガスで希釈して用いることが好ましい。不活
性ガスとしては、価格などの観点から窒素あるいは空気
が好ましく用いられる。不活性ガス中のSO3 の濃度は、
工業的な生産性、処理温度の制御、除熱等から 0.5〜10
容量%が好ましく、1〜5容量%が更に好ましい。
の不飽和アルコールに対して0.8 〜1.2 当量倍が好まし
く、0.95〜1.05当量倍が更に好ましい。また、SO3 ガス
は、不活性ガスで希釈して用いることが好ましい。不活
性ガスとしては、価格などの観点から窒素あるいは空気
が好ましく用いられる。不活性ガス中のSO3 の濃度は、
工業的な生産性、処理温度の制御、除熱等から 0.5〜10
容量%が好ましく、1〜5容量%が更に好ましい。
【0014】本発明において気液接触薄膜式反応器を用
いて硫酸化する際の反応温度は理想的な薄膜を形成する
ために40〜80℃が好ましい。40℃より低い温度では硫酸
化反応時の硫酸化物の粘度が上昇し、反応の副生成物で
あるヒドロキシアルキルスルホサルフェート、アルケニ
ルスルホサルフェートの生成量が増加する。また80℃を
越えると反応生成物である硫酸エステルの熱分解が起こ
り、反応率が低下する。また、気液接触薄膜式反応器内
の滞留時間は、一般的には数分間が好ましく、更に好ま
しくは 0.5から10分で十分である。
いて硫酸化する際の反応温度は理想的な薄膜を形成する
ために40〜80℃が好ましい。40℃より低い温度では硫酸
化反応時の硫酸化物の粘度が上昇し、反応の副生成物で
あるヒドロキシアルキルスルホサルフェート、アルケニ
ルスルホサルフェートの生成量が増加する。また80℃を
越えると反応生成物である硫酸エステルの熱分解が起こ
り、反応率が低下する。また、気液接触薄膜式反応器内
の滞留時間は、一般的には数分間が好ましく、更に好ま
しくは 0.5から10分で十分である。
【0015】本発明においては、上記硫酸化反応終了
後、実質的に非水系で塩基性物質を用いて中和反応を行
うことにより、一般式(1)で表される不飽和アルコー
ル硫酸エステル塩を得る。尚、本発明において、実質的
に非水系とは、カールフィッシャー法により測定した反
応系内の水分量が1重量%以下であることを意味する。
後、実質的に非水系で塩基性物質を用いて中和反応を行
うことにより、一般式(1)で表される不飽和アルコー
ル硫酸エステル塩を得る。尚、本発明において、実質的
に非水系とは、カールフィッシャー法により測定した反
応系内の水分量が1重量%以下であることを意味する。
【0016】本発明において中和反応に用いられる塩基
性物質としては、アルカノールアミン、アルカリ金属ア
ルコラート、アルカリ金属の炭酸塩等が挙げられ、トリ
エタノールアミン、ナトリウムメチラート、炭酸ナトリ
ウムが好ましい。これらの塩基性物質は、上記硫酸化に
より得られた硫酸エステルに対して1当量以上用い、塩
基性物質過剰で中和反応を行うことが好ましい。尚、塩
基性物質過剰量の少ない当量付近での中和の際は、メタ
ノール等の減粘剤を予め添加した中和剤を用いて行えば
よい。また、中和反応においては、塩基性物質中に、上
記硫酸化反応生成物を添加する必要があり、硫酸化反応
生成物中に塩基性物質を添加した場合、硫酸化物が分解
し、反応率の低下を起こす。中和反応は40〜60℃の温度
で行い、中和反応終了後、60〜110 ℃の温度で0.5〜3
時間熟成することが好ましく、更に好ましくは80〜100
℃の温度で0.5〜2.0時間熟成することが好ましい。この
熟成工程も実質的に非水系で行う。
性物質としては、アルカノールアミン、アルカリ金属ア
ルコラート、アルカリ金属の炭酸塩等が挙げられ、トリ
エタノールアミン、ナトリウムメチラート、炭酸ナトリ
ウムが好ましい。これらの塩基性物質は、上記硫酸化に
より得られた硫酸エステルに対して1当量以上用い、塩
基性物質過剰で中和反応を行うことが好ましい。尚、塩
基性物質過剰量の少ない当量付近での中和の際は、メタ
ノール等の減粘剤を予め添加した中和剤を用いて行えば
よい。また、中和反応においては、塩基性物質中に、上
記硫酸化反応生成物を添加する必要があり、硫酸化反応
生成物中に塩基性物質を添加した場合、硫酸化物が分解
し、反応率の低下を起こす。中和反応は40〜60℃の温度
で行い、中和反応終了後、60〜110 ℃の温度で0.5〜3
時間熟成することが好ましく、更に好ましくは80〜100
℃の温度で0.5〜2.0時間熟成することが好ましい。この
熟成工程も実質的に非水系で行う。
【0017】以上記載の本発明の方法により得られた不
飽和アルコール硫酸エステル塩は少量の無機塩等を含ん
でいるが、用途によってはそのまま使用できる。
飽和アルコール硫酸エステル塩は少量の無機塩等を含ん
でいるが、用途によってはそのまま使用できる。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造法により、不飽和アルコー
ルの不飽和結合への水酸基の付加反応を抑え、水酸基を
主に硫酸化し、精製操作なしにそのまま商品用途に供す
ることのできる、高純度の不飽和アルコール硫酸エステ
ル塩を製造することができる。
ルの不飽和結合への水酸基の付加反応を抑え、水酸基を
主に硫酸化し、精製操作なしにそのまま商品用途に供す
ることのできる、高純度の不飽和アルコール硫酸エステ
ル塩を製造することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0020】実施例1 内径14mmの気液接触薄膜式反応器を用いて、オレイルア
ルコール( 商品名 HD-OCENOL 92/96、ヘンケル社製:水
酸基価206.5 、ヨウ素価94)に、乾燥空気で希釈した2
容量%のSO3 ガスを、 SO3/オレイルアルコールの当量
比が1.05になるように導入し、反応温度55℃で硫酸化を
行った。得られた反応生成物からガスを分離した後、反
応生成物を、反応生成物中の硫酸エステルの 1.5倍当量
のトリエタノールアミンの中に添加して実質的に非水系
で中和し、80℃/2時間の熟成を行った。得られた中和
物から未反応オレイルアルコールを除き塩酸分解を行
い、得られた石油エーテル抽出物について水酸基価(OH
V) 、ヨウ素価(IV)、副生するヒドロキシステアリルア
ルコール含量の測定を行い、ヒドロキシステアリルサル
フェートNaに換算した。また、中和物の酸分析を行い、
分解後に存在するスルホン酸基を酸性エプトン法で求め
副生するヒドロキシステアリルスルホサルフェートNa及
びオレイル/エライジルスルホサルフェートNaの混合物
の生成量に換算した。結果を表1に示す。
ルコール( 商品名 HD-OCENOL 92/96、ヘンケル社製:水
酸基価206.5 、ヨウ素価94)に、乾燥空気で希釈した2
容量%のSO3 ガスを、 SO3/オレイルアルコールの当量
比が1.05になるように導入し、反応温度55℃で硫酸化を
行った。得られた反応生成物からガスを分離した後、反
応生成物を、反応生成物中の硫酸エステルの 1.5倍当量
のトリエタノールアミンの中に添加して実質的に非水系
で中和し、80℃/2時間の熟成を行った。得られた中和
物から未反応オレイルアルコールを除き塩酸分解を行
い、得られた石油エーテル抽出物について水酸基価(OH
V) 、ヨウ素価(IV)、副生するヒドロキシステアリルア
ルコール含量の測定を行い、ヒドロキシステアリルサル
フェートNaに換算した。また、中和物の酸分析を行い、
分解後に存在するスルホン酸基を酸性エプトン法で求め
副生するヒドロキシステアリルスルホサルフェートNa及
びオレイル/エライジルスルホサルフェートNaの混合物
の生成量に換算した。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】比較例1 実施例1で用いたものと同様のオレイルアルコールを原
料とし、実施例1と同様の反応条件で硫酸化を行った。
得られた反応生成物からガスを分離した後、苛性ソーダ
水溶液で中和し、80℃/2時間の加水分解を行い、実施
例1と同様に分析を行った。結果を表2に示す。
料とし、実施例1と同様の反応条件で硫酸化を行った。
得られた反応生成物からガスを分離した後、苛性ソーダ
水溶液で中和し、80℃/2時間の加水分解を行い、実施
例1と同様に分析を行った。結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】実施例2 実施例1で用いたものと同様のオレイルアルコールを原
料とし、実施例1と同様の反応条件で硫酸化を行った。
得られた反応生成物からガスを分離した後、反応生成物
を、反応生成物中の硫酸エステルの1.02倍当量のトリエ
タノールアミン(メタノール20重量%添加)の中に添加
して実質的に非水系で中和し、80℃/2時間の熟成を行
い、実施例1と同様に分析を行った。結果を表3に示
す。
料とし、実施例1と同様の反応条件で硫酸化を行った。
得られた反応生成物からガスを分離した後、反応生成物
を、反応生成物中の硫酸エステルの1.02倍当量のトリエ
タノールアミン(メタノール20重量%添加)の中に添加
して実質的に非水系で中和し、80℃/2時間の熟成を行
い、実施例1と同様に分析を行った。結果を表3に示
す。
【0025】
【表3】
【0026】実施例3 実施例1で用いたものと同様のオレイルアルコールを原
料とし、実施例1と同様の反応条件で硫酸化を行った。
得られた反応生成物からガスを分離した後、反応生成物
を、反応生成物中の硫酸エステルの1.02倍当量の8%ナ
トリウムメチラートメタノール溶液中に添加して実質的
に非水系で中和し、80℃/2時間の熟成を行い、実施例
1と同様に分析を行った。結果を表4に示す。
料とし、実施例1と同様の反応条件で硫酸化を行った。
得られた反応生成物からガスを分離した後、反応生成物
を、反応生成物中の硫酸エステルの1.02倍当量の8%ナ
トリウムメチラートメタノール溶液中に添加して実質的
に非水系で中和し、80℃/2時間の熟成を行い、実施例
1と同様に分析を行った。結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南雲 博 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 不飽和結合を有する高級アルコールを硫
酸化剤で硫酸化し、次いで塩基性物質で中和することに
より、一般式(1) R1-OSO3M (1) (式中、R1は炭素数8〜22の直鎖又は分岐の不飽和炭化
水素基を示し、 Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム、アルキルアンモニウム又はアルカノール
アンモニウムを示す。)で表される不飽和アルコール硫
酸エステル塩を製造する方法において、硫酸化剤として
SO3 ガスを用い、実質的に非水系で中和を行うことを特
徴とする不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法。 - 【請求項2】 中和剤が、アルカノールアミン、アルカ
リ金属アルコラート又はアルカリ金属の炭酸塩である請
求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 SO3 ガスを原料の不飽和結合を有する高
級アルコールに対して0.8 〜1.2 当量倍用いる請求項1
又は2記載の製造法。 - 【請求項4】 SO3 ガスによる硫酸化を、気液接触薄膜
式反応器を用いて行う、請求項1〜3のいずれか一項に
記載の製造法。 - 【請求項5】 硫酸化の反応温度が40〜80℃である請求
項1〜4のいずれか一項に記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33012395A JPH09169720A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33012395A JPH09169720A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09169720A true JPH09169720A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18229069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33012395A Pending JPH09169720A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 不飽和アルコール硫酸エステル塩の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09169720A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001014325A3 (de) * | 1999-08-20 | 2001-08-23 | Alfred Westfechtel | Verzweigte, weitgehend ungesättigte fettalkoholsulfate |
JP5639731B1 (ja) * | 2013-09-19 | 2014-12-10 | 花王株式会社 | 新規アルケニル硫酸エステル又はその塩 |
JP5674984B1 (ja) * | 2014-07-31 | 2015-02-25 | 花王株式会社 | 上皮性ナトリウムチャネル阻害剤 |
WO2015040967A1 (ja) * | 2013-09-19 | 2015-03-26 | 花王株式会社 | 新規アルケニル硫酸エステル又はその塩 |
CN111087327A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-05-01 | 杉杉新材料(衢州)有限公司 | 一种不饱和硫酸酯锂的制备方法 |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP33012395A patent/JPH09169720A/ja active Pending
Cited By (9)
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