JPH09169703A - ジアリールカーボネートの製造方法 - Google Patents

ジアリールカーボネートの製造方法

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JPH09169703A
JPH09169703A JP7330057A JP33005795A JPH09169703A JP H09169703 A JPH09169703 A JP H09169703A JP 7330057 A JP7330057 A JP 7330057A JP 33005795 A JP33005795 A JP 33005795A JP H09169703 A JPH09169703 A JP H09169703A
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JP
Japan
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carbonate
reaction
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hydroxy compound
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JP7330057A
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Takahito Fujii
隆人 藤井
Tetsuo Ishibashi
哲夫 石橋
Fumio Yamakawa
文雄 山川
Nobuo Fujikawa
伸夫 藤川
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロ
キシ化合物から連続的に高生成率で得ることができるジ
アリールカーボネートの製造方法を提供する。 【解決手段】 ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロ
キシ化合物とを触媒の存在下反応させてジアリールカー
ボネートを製造するに際して、反応原料中の芳香族ヒド
ロキシ化合物の量を、ジアルキルカーボネートに対して
モル比で5を超える大過剰にすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジアリールカーボ
ネートの製造方法に関し、さらに詳しくは、ジアルキル
カーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物からジアリール
カーボネートを効率よく製造する方法に関するものであ
る。ジアリールカーボネートは種々の化学原料として、
特にポリカーボネートの原料として極めて有用な化合物
である。
【0002】
【従来の技術】ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロ
キシ化合物とを反応させてジアリールカーボネートを製
造することはよく知られており、これらの反応式は次式
で表される。
【0003】
【化1】
【0004】これらの反応は平衡反応であるが、特に式
(1)及び式(2)の反応は非常に大きく原系に偏って
おり、また反応速度も速くないことから,この方法によ
ってジアリールカーボネートを工業的に製造するのは多
大の困難を伴っていた。これを改良するためにいくつか
の提案がなされている。すなわち、反応速度を高める
ための触媒開発、反応蒸留法、連続多段蒸留法、縦長
反応槽の使用など反応の平衡を生成系に有利にするため
の反応方法の開発の研究が行われてきた。しかし、それ
でもジアリールカーボネートの生成率は十分高い値には
到達していない。従って、工業的にジアリールカーボネ
ートを連続製造する場合には、かなりの量の未反応原料
をリサイクルするプロセスになるため、全体的に装置サ
イズ、ポンプや熱交換器の能力、配管サイズ等が、目的
のジアリールカーボネートの生産能力に対してかなり大
きなものになってしまう。例えば、生成率2%の場合は
目的のジアリールカーボネートの生産量の50倍の原料
が必要となる。つまり、反応工程でのジアリールカーボ
ネート生成率をなるべく高くして、未反応原料のリサイ
クル量を最小限に減らすことがジアリールカーボネート
を効率よく製造するためのポイントとなる。
【0005】ところで、反応工程へ供給するジアルキル
カーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物の割合に関して
は、通常、化学量論比の1:2程度からジアルキルカー
ボネートが過剰の条件で行われているのが一般的であ
り、例えば、特開平4−211038、特開平6−15
7410公報、特開平6−263694号公報、特開平
6−345697号公報の実施例においてもジアルキル
カーボネートが過剰の条件のデータしかなく、ジアリー
ルカーボネートの生成率も十分でなかった。特に、特開
平6−157410号公報には、「ジアルキルカーボネ
ートと芳香族ヒドロキシ化合物のモル比は大きくしすぎ
たり小さくしすぎたりすると、未反応原料が多くなるた
め、リサイクル量が増加して経済的に不利である。好ま
しいジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物
のモル比は5/1〜1/5である。」と記載されている
が、芳香族ヒドロキシ化合物が過剰という思想はない。
なお、本願でいうジアリールカーボネートの生成率と
は、下記の式で表される。
【0006】
【数1】 〔式中、DPCはジアリールカーボネートを、DMCは
ジアルキルカーボネートを、ArOHは芳香族ヒドロキ
シ化合物を示す。〕
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒ
ドロキシ化合物から連続的に高生成率で得ることができ
るジアリールカーボネートの製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、原料として芳香族ヒドロキシ化合物をジアルキル
カーボネートに比べて大過剰に用いるという非論理的な
方法を用いることにより、上記発明の目的を効果的に達
成しうるという驚くべき事実を見出し、本発明を完成し
たものである。
【0009】すなわち、本発明は、ジアルキルカーボネ
ートと芳香族ヒドロキシ化合物とを触媒の存在下反応さ
せてジアリールカーボネートを製造するに際して、反応
原料中の芳香族ヒドロキシ化合物の量を、ジアルキルカ
ーボネートに対してモル比で5を超える大過剰にするこ
とを特徴とするジアリールカーボネートの製造方法であ
る。
【0010】
〔式中、R1 、R2 は、それぞれアルキル基を示し、それらはたがいに同一でも異なってもよい。〕
このようなR1 、R2 で示されるアルキル基は直鎖状、
分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、特に炭素数1
〜10のものが好ましい。その具体例としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル
基、イソヘキシル基などが挙げられる。
【0011】上記式(4)で表されるジアルキルカーボ
ネートの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチル
カーボネート、ジペンチルカーボネート、ジヘキシルカ
ーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、メチルエ
チルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチ
ルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、
エチルブチルカーボネート、プロピルブチルカーボネー
トなどが挙げられるが、これらの中で、特にジメチルカ
ーボネートが好適である。
【0012】本発明の方法のもう一方の反応原料である
芳香族ヒドロキシ化合物は、下記式(5)で表されるも
のである。 ArOH (5) 〔式中、Arは置換基を有するもしくは有しないアリー
ル基を示す。〕 このようなArはフェニル基やナフチル基などアリール
基を示し、また、アリール基には適当な置換基が導入さ
れていてもよい。ここで、置換基としては、例えば塩素
原子や臭素原子などのハロゲン原子、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などの
炭素数1〜6のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキ
シ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基、さらにはニト
ロ基、シアノ基などが挙げられる。これらの置換基は一
つ導入されていてもよく、二つ以上導入されていてもよ
い。
【0013】上記式(5)で表される芳香族ヒドロキシ
化合物の具体例としては、フェノール、α−ナフトー
ル、β−ナフトール、各種クレゾール、各種クロロフェ
ノール、各種エチルフェノール、各種n−プロピルフェ
ノール、各種イソプロピルフェノール、各種ブチルフェ
ノール、各種メトキシフェノール、各種エトキシフェノ
ール、各種n−プロポキシフェノール、各種イソプロポ
キシフェノール、各種ブトキシフェノール、各種ニトロ
フェノール、各種シアノフェノール、各種キシレノール
などが挙げられるが、これらの中でフェノールが好適で
ある。
【0014】本発明の特徴である原料組成については、
反応部に供給する芳香族ヒドロキシ化合物の量を、ジア
ルキルカーボネートに対してモル比で5を超える大過剰
にする必要がある。また、ジアルキルカーボネートに対
する芳香族ヒドロキシ化合物のモル比を5を超え50以
下にするのが好ましく、10〜30にするのが更に好ま
しい。該モル比が5以下では、生成物であるアリールカ
ーボネートの生成率が低くなり、生産性が悪くなる。な
お、反応部の反応率の関係で原料の一部をリサイクルさ
せる場合は、そのリサイクル物も含んだ値である。
【0015】本発明で用いられる触媒は、ジアルキルカ
ーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物からアルキルアリ
ールカーボネートを、またアルキルアリールカーボネー
トからジアリールカーボネートを製造する反応を促進す
るものであるならば、いかなるものでも使用することが
できる。例えば、(C4 9 2 SnO、(C6 5
2 SnO、(C4 9 2 Sn(OC6 5 2 、(C
4 9 2 Sn(OCH3 2 、(C4 9 2 Sn
(OC2 5 2 、(C4 9 2 Sn(OC65
O(OC6 5 )Sn(C4 9 2 等の有機スズ化合
物;PbO、Pb(OC6 5 2 、Pb(OCOCH
3 2 等の鉛化合物;Zr(acac)4、ZrO2
のジルコニウム化合物;AlX3 、TiX4 、VO
3 、VX5 、ZnX2 、FeX3 、SnR4-N
N (式中、Xはハロゲン原子、アセトキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基を示し、Nは1〜3の整数を示
す。)等のルイス酸などが挙げられる。この中で、特に
好ましいのはTi(OCH3 4 、Ti(OC2 5
4 等のチタンテトラアルコキシド;チタンテトラフェノ
キシド;(C4 9 2 Sn(OC6 5 2 、(C4
9 2 Sn(OCH3 2 等のジアルキルスズ化合物
である。
【0016】また、触媒の使用量は、使用する触媒の活
性によっても異なるが、反応部に供給する原料のジアル
キルカーボネート(リサイクル分も含む)に対し、通
常、1×10-4〜5倍モルである。好ましくは、1×1
-3〜1倍モルである。1×10-4倍モル未満であると
反応速度が遅くなり、非効率である。5倍モルを超える
と、アルキルアリールエーテル等の副生物の量が多くな
り好ましくない。
【0017】本発明の反応方式としては、バッチ式又は
連続式のいずれでもよいが、副生するアルカノール及び
ジアルキルカーボネートを含む溶液を逐次的に塔頂から
抜き出し、塔底から生成物を含有する液を抜き出しなが
ら反応を行う、所謂、反応蒸留法で行うのが効率的であ
る。具体的には、蒸留等を備えた反応槽を前段、後段に
用いる二段法が好ましい。
【0018】反応温度については、用いる原料の種類に
よって異なるが、通常100〜250℃、好ましくは1
50〜230℃の範囲で行われる。100℃未満である
と反応速度が遅く、反応の平衡がさらに原料系側に偏り
好ましくなく、250℃を超えると中間体であるアルキ
ルアリールカーボネートの分解等による目的物の選択率
の低下、触媒の劣化等が起こりやすくなり好ましくな
い。
【0019】反応圧力については、用いられる原料の種
類、反応温度、原料組成、触媒の種類及び触媒温度によ
っても異なるが減圧、常圧、加圧いずれでもよく、通常
0.1〜10atmで行われる。反応槽内の反応液の滞
留時間については、通常0.1〜10時間で行われる。
0.1時間未満であると反応が十分進行しないので好ま
しくなく、10時間を超えると副反応が併発し、目的物
の選択率が低下し好ましくない。
【0020】本発明において、反応工程の後は原料回収
工程で原料及び中間体であるアルキルアリールカーボネ
ートを回収し、一部反応工程にリサイクルさせる。その
後、製品精製・触媒回収工程で触媒を回収して反応工程
にリサイクルさせ、また製品のジアリールカーボネート
を精製する。このようにして、ジアリールカーボネート
が高生成率で得られる。原料として、ジメチルカーボネ
ート及びフェノールを用いた場合、ジフェニルカーボネ
ートが得られる。
【0021】
〔実施例1〕
(反応前段)上部に充填蒸留塔(塔径1インチ、塔高5
0cm)を備えた、2リットルのSUS製オートクレー
ブ(反応槽)に、ジメチルカーボネート、フェノール及
び触媒としてテトラフェノキシチタニウム(モル比で
1:5.5:0.02)を0.53kg/hrの速度
で、反応槽内液容積を0.50リットルに制御しながら
供給し、温度190℃、圧力1.5kg/cm2 の条件
で反応を行った。蒸留塔塔頂部からメタノール、ジメチ
ルカーボネート及びフェノールを含む低沸点成分を還流
比1、0.18kg/hrの速度で連続的に抜き出し
た。一方、反応槽底部からメチルフェニルカーボネート
5.7重量%(20g/hr)、ジフェニルカーボネー
ト0.5重量%(1.9g/hr)を含む生成液を0.
35kg/hrの速度で連続的に抜き出し、後段の反応
槽へ供給した。 (反応後段)反応前段と同じタイプの反応槽に、前段の
生成液を0.35kg/hrの速度で、反応槽内液容積
を0.50リットルに制御しながら供給し、温度190
℃、圧力1.2kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸
留塔塔頂部からメタノール、ジメチルカーボネート及び
フェノールを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg
/hrの速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部
からメチルフェニルカーボネート3.4重量%(6g/
hr)、ジフェニルカーボネート16.6重量%(29
g/hr)を含む生成液を0.18kg/hrの速度で
連続的に抜き出した。ジフェニルカーボネートの生成率
は5.6%であった。
【0022】〔実施例2〕 (反応前段)実施例1と同じタイプの反応槽に、ジメチ
ルカーボネート、フェノール及び触媒としてテトラフェ
ノキシチタニウム(モル比で1:11:0.04)を
0.53kg/hrの速度で、反応槽内液容積を0.5
0リットルに制御しながら供給し、温度190℃、圧力
1.4kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸留塔塔頂
部からメタノール、ジメチルカーボネート及びフェノー
ルを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg/hrの
速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部からメチ
ルフェニルカーボネート4.8重量%(17g/h
r)、ジフェニルカーボネート2.3重量%(8.0g
/hr)を含む生成液を0.35kg/hrの速度で連
続的に抜き出し、後段の反応槽へ供給した。 (反応後段)反応前段と同じタイプの反応槽に、前段の
生成液を0.35kg/hrの速度で、反応槽内液容積
を0.50リットルに制御しながら供給し、温度190
℃、圧力1.2kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸
留塔塔頂部からメタノール、ジメチルカーボネート及び
フェノールを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg
/hrの速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部
からメチルフェニルカーボネート0.3重量%(0.5
g/hr)、ジフェニルカーボネート24.4重量%
(43g/hr)を含む生成液を0.18kg/hrの
速度で連続的に抜き出した。ジフェニルカーボネートの
生成率は8.3%であった。
【0023】〔実施例3〕 (反応前段)実施例1と同じタイプの反応槽に、ジメチ
ルカーボネート、フェノール及び触媒としてテトラフェ
ノキシチタニウム(モル比で1:23:0.08)を
0.53kg/hrの速度で、反応槽内液容積を0.5
0リットルに制御しながら供給し、温度190℃、圧力
1.3kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸留塔塔頂
部からメタノール、ジメチルカーボネート及びフェノー
ルを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg/hrの
速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部からメチ
ルフェニルカーボネート1.3重量%(4.5g/h
r)、ジフェニルカーボネート10.5重量%(37g
/hr)を含む生成液を0.35kg/hrの速度で連
続的に抜き出し、後段の反応槽へ供給した。 (反応後段)反応前段と同じタイプの反応槽に、前段の
生成液を0.35kg/hrの速度で、反応槽内液容積
を0.50リットルに制御しながら供給し、温度190
℃、圧力1.1kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸
留塔塔頂部からメタノール、ジメチルカーボネート及び
フェノールを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg
/hrの速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部
からメチルフェニルカーボネート0.0重量%(0.1
g/hr)、ジフェニルカーボネート25.2重量%
(44g/hr)を含む生成液を0.18kg/hrの
速度で連続的に抜き出した。ジフェニルカーボネートの
生成率は8.5%であった。
【0024】〔実施例4〕 (反応前段)実施例1と同じタイプの反応槽に、ジメチ
ルカーボネート、フェノール及び触媒としてテトラフェ
ノキシチタニウム(モル比で1:59:0.20)を
0.53kg/hrの速度で、反応槽内液容積を0.5
0リットルに制御しながら供給し、温度190℃、圧力
1.3kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸留塔塔頂
部からメタノール、ジメチルカーボネート及びフェノー
ルを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg/hrの
速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部からメチ
ルフェニルカーボネート0.2重量%(0.8g/h
r)、ジフェニルカーボネート5.2重量%(18g/
hr)を含む生成液を0.35kg/hrの速度で連続
的に抜き出し、後段の反応槽へ供給した。 (反応後段)反応前段と同じタイプの反応槽に、前段の
生成液を0.35kg/hrの速度で、反応槽内液容積
を0.5Oリットルに制御しながら供給し、温度190
℃、圧力1.2kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸
留塔塔頂部からメタノール、ジメチルカーボネート及び
フェノールを含む低沸点成分を還流比1、0.18kg
/hrの速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部
からメチルフェニルカーボネート0.0重量%(0.0
g/hr)、ジフェニルカーボネート11.0重量%
(19g/hr)を含む生成液を0.18kg/hrの
速度で連続的に抜き出した。ジフェニルカーボネートの
生成率は3.7%であった。
【0025】〔比較例1〕 (反応前段)実施例1と同じタイプの反応槽に、ジメチ
ルカーボネート、フェノール及び触媒としてテトラフェ
ノキシチタニウム(モル比で1:2:0.01)を0.
52kg/hrの速度で、反応槽内液容積を0.50リ
ットルに制御しながら供給し、温度190℃、圧力1.
9kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸留塔塔頂部か
らメタノール、ジメチルカーボネート及びフェノールを
含む低沸点成分を還流比1、0.17kg/hrの速度
で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部からメチルフ
ェニルカーボネート6.5重量%(23g/hr)、ジ
フェニルカーボネート0.1重量%(0.2g/hr)
を含む生成液を0.35kg/hrの速度で連続的に抜
き出し、後段の反応槽へ供給した。 (反応後段)反応前段と同じタイプの反応槽に、前段の
生成液を0.35kg/hrの速度で、反応槽内液容積
を0.50リットルに制御しながら供給し、温度190
℃、圧力1.3kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸
留塔塔頂部からメタノール、ジメチルカーボネート及び
フェノールを含む低沸点成分を還流比1、0.17kg
/hrの速度で連続的に抜き出した。一方、反応槽底部
からメチルフェニルカーボネート7.9重量%(14g
/hr)、ジフェニルカーボネート6.1重量%(11
g/hr)を含む生成液を0.17kg/hrの速度で
連続的に抜き出した。ジフェニルカーボネートの生成率
は2.1%であった。
【0026】
【発明の効果】本発明により、ジアルキルカーボネート
と芳香族ヒドロキシ化合物を原料として、ジアリールカ
ーボネートを連続的に高生成率で得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 藤川 伸夫 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロ
    キシ化合物とを触媒の存在下反応させてジアリールカー
    ボネートを製造するに際して、反応原料中の芳香族ヒド
    ロキシ化合物の量を、ジアルキルカーボネートに対して
    モル比で5を超える大過剰にすることを特徴とするジア
    リールカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 ジアルキルカーボネートに対する芳香族
    ヒドロキシ化合物のモル比を5を超え50以下にするこ
    とを特徴とする請求項1記載のジアリールカーボネート
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 ジアルキルカーボネートに対する芳香族
    ヒドロキシ化合物のモル比を10〜30にすることを特
    徴とする請求項1又は2記載のジアリールカーボネート
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒がAlX3 、TiX4 、VOX3
    VX5 、ZnX2 、FeX3 及びSnR4-N N 〔式
    中、Xはハロゲン原子、アセトキシ基、アルコキシ基、
    アリールオキシ基を示し、Nは1〜3の整数を示す。〕
    で表されるルイス酸から選ばれる少なくとも一種である
    請求項1〜3のいずれかに記載のジアリールカーボネー
    トの製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒がチタンテトラアルコキシド又はチ
    タンテトラフェノキシドである請求項1〜4のいずれか
    に記載のジアリールカーボネートの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009046516A (ja) * 2008-10-27 2009-03-05 Sabic Innovative Plastics Japan Kk ジアリールカーボネートの製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009046516A (ja) * 2008-10-27 2009-03-05 Sabic Innovative Plastics Japan Kk ジアリールカーボネートの製造方法

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