JPH09169642A - テトラヒドロゾリン含有液剤 - Google Patents

テトラヒドロゾリン含有液剤

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JPH09169642A
JPH09169642A JP34831995A JP34831995A JPH09169642A JP H09169642 A JPH09169642 A JP H09169642A JP 34831995 A JP34831995 A JP 34831995A JP 34831995 A JP34831995 A JP 34831995A JP H09169642 A JPH09169642 A JP H09169642A
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JP
Japan
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tetrahydrozoline
vitamin
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salt
citrate
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JP34831995A
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English (en)
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Reiko Ishii
玲子 石井
Akito Odaka
明人 小高
Misao Koide
操 小出
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 テトラヒドロゾリン又はその塩が水に溶
解されたテトラヒドロゾリン含有液剤に、ビタミンE類
とクエン酸及び/又はクエン酸塩とを併用して配合した
ことを特徴とするテトラヒドロゾリン含有液剤。 【効果】 本発明によれば、テトラヒドロゾリン含有液
剤の中性領域における安定性が向上したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テトラヒドロゾリ
ン又はその塩の水溶液系での保存安定性を高めたテトラ
ヒドロゾリン含有液剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】テトラ
ヒドロゾリンは、交換神経刺激系に分類される血管収縮
剤で、交換神経の受容体への刺激作用により、例えば点
眼剤では点眼したときの局所粘膜の充血を除き、腫脹を
縮小させると言われている。医療用にはアレルギー反応
などの結膜充血の除去などを目的として、また市販され
るいわゆるOTC医薬品への応用としては、同様にアレ
ルギーや眼精疲労などによる結膜充血の除去を目的とし
て配合されている。また、点鼻薬にも同様に血管を収縮
させる目的で配合され、鼻粘膜のうっ血を改善し鼻づま
りを緩和するのに効果的であると報告されている。
【0003】しかしながら、テトラヒドロゾリン又はそ
の塩を水に溶解して液剤とした場合、中性領域(pH6
〜8)ではテトラヒドロゾリン又はその塩が安定性に劣
り、長期保存した場合、液剤中のテトラヒドロゾリン又
はその塩の含有量が低下するという問題がある。
【0004】この場合、テトラヒドロゾリン又はその塩
は低pHでは比較的安定であるが、例えばビタミンAパ
ルミテート、ビタミンAアセテート等のビタミンA脂肪
酸エステル類などと併用して点眼剤を調製する場合(な
お、ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート等
のビタミンA脂肪酸エステル類は脂溶性ビタミンの一種
であり、人間又は動物に対する視覚、粘膜などの正常維
持機能を有し、その欠乏により夜盲症、角結膜乾燥症な
どを引き起こすため、眼には欠くことのできない物質で
ある)、ビタミンA脂肪酸エステル類は酸性領域では不
安定であるが、中性領域では安定であること、また眼に
対する刺激性等の点からテトラヒドロゾリン含有液剤を
中性領域に調整しなければならないことが生じる。
【0005】このため、テトラヒドロゾリン含有液剤を
中性領域においても安定化させることが要望されてい
た。
【0006】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、中性領域においても保存安定性に優れたテトラ
ヒドロゾリン含有液剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、テトラヒドロゾリン又はその塩を水に溶解したテト
ラヒドロゾリン含有液剤に、ビタミンE類とクエン酸及
び/又はクエン酸塩とを併用配合した場合、pH6〜8
の中性領域でもテトラヒドロゾリン又はその塩が安定化
され、長期間保存した後においてもテトラヒドロゾリン
又はその塩の失活が顕著に抑制され、テトラヒドロゾリ
ン又はその塩の残存量がきわめて高く、その効果を長期
保存後でも有効に発揮する液剤が得られること、更に、
テトラヒドロゾリン又はその塩にビタミンA脂肪酸エス
テルを組み合わせて配合した場合、テトラヒドロゾリン
又はその塩の安定性に優れ、しかもビタミンA脂肪酸エ
ステルの安定性も向上し、テトラヒドロゾリン類及びビ
タミンA脂肪酸エステル類の両成分を含有する保存安定
性が良好な液剤を得ることができることを見い出し、本
発明をなすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、テトラヒドロゾリン又
はその塩が水に溶解されたテトラヒドロゾリン含有液剤
に、ビタミンE類とクエン酸及び/又はクエン酸塩とを
併用して配合したことを特徴とするテトラヒドロゾリン
含有液剤、及び、テトラヒドロゾリン又はその塩とビタ
ミンA脂肪酸エステルとが水に溶解されたテトラヒドロ
ゾリン含有液剤に、ビタミンE類とクエン酸及び/又は
クエン酸塩とを併用して配合したことを特徴とするテト
ラヒドロゾリン含有液剤を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の第一の構成成分であるテトラヒドロゾリンはテトリ
ゾリンとも称され、その塩としては塩酸テトラヒドロゾ
リン、硝酸テトラヒドロゾリン等の塩類を含む。これら
は、医薬品分野で汎用されているものであればよく、例
えばTh.Geyer GmbH & Co.KG製塩
酸テトラヒドロゾリン等が挙げられる。
【0010】その配合量は、製剤の種類によって適宜選
定されるが、例えば、通常、点眼剤組成物中には0.0
1〜0.1重量%配合することができる。好ましくは
0.01〜0.05重量%の範囲である。
【0011】本発明のテトラヒドロゾリン含有液剤に
は、その必要に応じ、他の有効成分を添加、溶解するこ
とができ、例えば点眼剤などにおいてはビタミンA脂肪
酸エステルを配合することができる。ビタミンA脂肪酸
エステルとしては、ビタミンAパルミテート、ビタミン
Aアセテート、ビタミンAステアレート等が例示され、
例えば具体的には日本ロシュ(株)製パルミチン酸レチ
ノール170万国際単位(I.U.)などが挙げられ
る。その配合量も適宜選定されるが、通常点眼剤組成物
には0.003〜0.1重量%配合することができ、好
ましくは0.01〜0.05重量%の範囲である。な
お、本発明におけるビタミンA脂肪酸エステルの安定性
は、脂肪酸の炭素鎖数が大きいものほど良好であり、従
ってこのような点から脂肪酸エステルの炭素数は2〜2
0、特に14〜18であることが好ましい。
【0012】本発明においては、テトラヒドロゾリン含
有液剤中のテトラヒドロゾリン又はその塩を安定化させ
るため、またテトラヒドロゾリン又はその塩に更にビタ
ミンA脂肪酸エステルを配合した場合は両成分を安定化
させるため、ビタミンE類とクエン酸又はその塩とを併
用して配合する。
【0013】ビタミンE類としては、トコフェロール、
酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール等が挙げ
られ、具体的には、理研ビタミン(株)製理研Eアセテ
ートαなどが挙げられる。ビタミンE類は、通常、液剤
中に0.005〜0.2重量%配合することができ、好
ましくは0.01〜0.1重量%の範囲である。
【0014】また、クエン酸又はその塩類としては、医
薬品・化粧品分野で通常用いられているものであればよ
い。これらクエン酸、クエン酸塩の配合量は、液剤中、
クエン酸の場合は0.01〜10重量%、特に0.01
〜1重量%が好ましく、クエン酸塩の場合は0.05〜
10重量%、特に0.01〜2重量%が好ましい。
【0015】本発明のテトラヒドロゾリン含有液剤は、
テトラヒドロゾリンを水に溶解させるものであるが、こ
の液剤のpHは8以下であることが好ましく、特にビタ
ミンA脂肪酸エステルを配合した場合はpH6〜8、よ
り好ましくは6.5〜7.5である。pHが8を超える
と長期保存の上でテトラヒドロゾリンが不安定となる場
合が生じ、一方、pHが6未満ではビタミンA脂肪酸エ
ステルの安定性が損なわれるおそれがある。
【0016】本発明の液剤は、点眼剤、点鼻薬等に調製
することができる。例えば点眼剤については一般的な剤
型とすることができ、通常点眼剤に用いられる諸成分、
例えば、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール等の
防腐剤、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン
(POE)硬化ヒマシ油、ポリソルベート等の溶解補助
剤、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコ
ール等の粘稠化剤、ブドウ糖、マンニトール、ホウ酸等
の等張化剤や、アミノ酸類、ビタミン類等の他の薬剤、
l−メントール、d−ボルネオール等の香料などを配合
して調製することができる。また、点鼻薬等においても
通常の成分を用いて調製することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、テトラヒドロゾリン含
有液剤の中性領域における安定性が向上したものであ
る。
【0018】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0019】〔実施例1〜4、比較例1〜2〕表1に示
す成分を精製水に溶かし、4N水酸化ナトリウム又は希
塩酸で所定のpHとした後、それぞれを点眼剤容器に充
填した。
【0020】これらの各試料について60℃で1ヶ月保
存した後に、塩酸テトラヒドロゾリン及びパルミチン酸
レチノールの含量を高速液体クロマトグラフ法で測定
し、数1、数2に従って各々の残存率を算出した。この
結果を表1に示す。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】
【表1】 *評価:塩酸テトラヒドロゾリンの残存率が85%以上
及びパルミチン酸レチノールの残存率が80%以上のも
のについて◎とし、それぞれが85%未満及び80%未
満のものについて×とした。
【0024】〔実施例5〜14〕表2及び表3に示す成
分を精製水に溶かし、希塩酸又は4N水酸化ナトリウム
でそれぞれの表に示す所定のpHに調整したのち、無菌
濾過し、点眼剤容器に充填して点眼剤とした。
【0025】各点眼剤を60℃で1ヶ月保存した後に、
塩酸テトラヒドロゾリン及びパルミチン酸レチノールの
含量を高速液体クロマトグラフ法で測定し、上述の数
1、数2に従って各々の残存率を算出したところ、何れ
の実施例の点眼剤においても上記評価は◎であり、外観
は澄明であった。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】〔実施例15〜17〕表4に示す成分を精
製水に溶かし、表4に示す所定のpHに調整したのち、
濾過し、点鼻薬容器に充填して点鼻薬とした。
【0029】各点鼻薬を60℃で1ヶ月保存した後に、
塩酸テトラヒドロゾリン及びパルミチン酸レチノールの
含量を高速液体クロマトグラフ法で測定し、上述の数
1、数2に従って各々の残存率を算出したところ、何れ
の実施例の点鼻薬においても上記評価は◎であり、外観
は澄明であった。
【0030】
【表4】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラヒドロゾリン又はその塩が水に溶
    解されたテトラヒドロゾリン含有液剤に、ビタミンE類
    とクエン酸及び/又はクエン酸塩とを併用して配合した
    ことを特徴とするテトラヒドロゾリン含有液剤。
  2. 【請求項2】 テトラヒドロゾリン又はその塩とビタミ
    ンA脂肪酸エステルとが水に溶解されたテトラヒドロゾ
    リン含有液剤に、ビタミンE類とクエン酸及び/又はク
    エン酸塩とを併用して配合したことを特徴とするテトラ
    ヒドロゾリン含有液剤。
  3. 【請求項3】 点眼剤として調製された請求項1又は2
    記載のテトラヒドロゾリン含有液剤。
JP34831995A 1995-12-18 1995-12-18 テトラヒドロゾリン含有液剤 Pending JPH09169642A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008001688A (ja) * 2006-05-25 2008-01-10 Taisho Pharmaceut Co Ltd 痔疾治療用組成物
WO2020027019A1 (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 第一三共株式会社 安定化剤を含有する医薬品の固形製剤
JP2020147557A (ja) * 2019-03-08 2020-09-17 ロート製薬株式会社 刺激感が抑制された眼科組成物

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US12083226B2 (en) 2018-07-30 2024-09-10 Daiichi Sankyo Company, Limited Stabilizer-containing solid drug formulation
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