JPH09169244A - トレイ構造 - Google Patents

トレイ構造

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JPH09169244A
JPH09169244A JP7332241A JP33224195A JPH09169244A JP H09169244 A JPH09169244 A JP H09169244A JP 7332241 A JP7332241 A JP 7332241A JP 33224195 A JP33224195 A JP 33224195A JP H09169244 A JPH09169244 A JP H09169244A
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JP
Japan
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tray
vehicle
collision
occupant
seat cushion
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Application number
JP7332241A
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English (en)
Inventor
Takuya Higashiura
卓也 東浦
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH09169244A publication Critical patent/JPH09169244A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/207Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components in vehicle seats

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Passenger Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両衝突時に乗員がトレイ本体の存在に気付
くか否かに拘らず、トレイ本体内に収納された救急用品
の活用を可能とする。 【解決手段】 シートクッション12の下部にはトレイ
60が配設されており、その後端近傍には捩じりコイル
スプリング80が係止されたフック76が配設されてい
る。このフック76とエアバッグ装置36のリッドとが
インナワイヤ74によって連結されており、車両衝突時
になるとリッドの展開力によってインナワイヤ74を介
してフック76が捩じりコイルスプリング80から外れ
る。これにより、トレイ60が強制的に前方へ突出され
る。よって、乗員がトレイ60の存在を咄嗟に思い出せ
ない場合でも、乗員は否応なくトレイ60を目にするこ
とになり、トレイ60内に収納された救急用品を活用す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートクッション
の下部又は車室内装材の内側に車室内へ突出可能に収容
された救急用品収納用のトレイ本体を備えたトレイ構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車室内スペースの有効利用を
図るべく、フロントシートのシートクッションの下部に
収納用トレイを内蔵させたものがある。この種の構造の
一例が「トヨタ セルシオ 新型車解説書」に開示され
ており、以下に簡単に説明する。
【0003】図7及び図8に示されるように、助手席用
のフロントシート100のシートクッション102の下
部には、一対のガイドレール104が配設されている。
これらのガイドレール104の前端部には略コ字形に屈
曲された支持部材106が掛け渡されており、更にその
中央部には方形枠状に組まれた係合部108が取り付け
られている。上述した一対のガイドレール104には、
本体部110及び蓋体112から成るトレイ114がス
ライド可能に支持されている。なお、トレイ114内に
は、図示しない救急用品が収納されている。
【0004】上記構成によれば、本体部110の前端部
に設けられたノブ116を引くことにより、略三角形状
のロック部材118が係合部108から退避されロック
が解除される。ロック解除後、ノブ116をそのまま前
方へ引っ張ることにより、トレイ114がシートクッシ
ョン102の前方へ引き出される。トレイ114の引出
し後は、蓋体112を開くことにより内部に収容された
救急用品を取り出すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成による場合、トレイ114がシートクッション102
の下部という目立たないところに内蔵されているため、
車両の衝突時にトレイ114が内蔵されていることを乗
員が咄嗟に思い出せないことも予想される。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、車両衝突時に
乗員がトレイ本体の存在に気付くか否かに拘らず、トレ
イ本体内に収納された救急用品の活用を可能とするトレ
イ構造を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係るトレイ構造は、シートクッションの下部又は車室内
装材の内側に車室内へ突出可能に収容された救急用品収
納用のトレイ本体と、このトレイ本体を車両衝突時に車
室内へ強制的に突出させる突出手段と、を有することを
特徴としている。
【0008】請求項2記載の本発明に係るトレイ構造
は、請求項1記載の発明において、車両に装備された乗
員保護補助装置の作動に連動して、前記突出手段を作動
させる、ことを特徴としている。
【0009】請求項3記載の本発明に係るトレイ構造
は、請求項2記載の発明において、前記乗員保護補助装
置は、車両衝突時にエアバッグドアが展開して袋体を膨
出させるエアバッグ装置であり、当該エアバッグ装置の
エアバッグドアに一端部が連結され、当該エアバッグド
アの展開力によって移動する移動手段と、この移動手段
の移動力に基づいて前記トレイ本体に車室内への突出力
を付与する突出力付与手段と、によって、前記突出手段
を構成した、ことを特徴としている。
【0010】請求項4記載の本発明に係るトレイ構造
は、請求項3記載の発明において、前記移動手段の移動
ストロークを所定ストロークに制限する制限手段を設け
た、ことを特徴としている。
【0011】請求項1記載の本発明によれば、車両衝突
時になると、シートクッションの下部又は車室内装材の
内側に突出可能に収容されたトレイ本体が、突出手段に
よって強制的に車室内へ突出される。このため、乗員が
トレイ本体の存在を咄嗟に思い出せない場合でも、乗員
は否応なくトレイ本体を目にすることになり、トレイ本
体内に収納された救急用品を活用することができる。
【0012】請求項2記載の本発明によれば、車両衝突
時になると、車両に装備された乗員保護補助装置が作動
する。そして、この乗員保護補助装置の作動に連動して
突出手段が作動し、トレイ本体が車室内へ強制的に突出
される。このため、請求項1記載の発明と同様に、乗員
がトレイ本体の存在を咄嗟に思い出せない場合でも、乗
員は否応なくトレイ本体を目にすることになり、トレイ
本体内に収納された救急用品を活用することができる。
【0013】さらに、本発明によれば、乗員保護補助装
置の作動に連動して突出手段が作動するので、衝突の中
でも乗員保護補助装置が作動するような高荷重が作用す
る衝突時には、トレイ本体が確実に車室内へ突出される
ことになる。
【0014】請求項3記載の本発明によれば、車両衝突
時になると、車両に装備された乗員保護補助装置である
エアバッグ装置のエアバッグドアが展開して袋体を膨出
させる。このエアバッグドアには移動手段の一端部が連
結されているため、エアバッグドアが展開する際の展開
力によって移動手段も移動する。そして、この移動手段
の移動力に基づいて突出力付与手段によってトレイ本体
に車室内への突出力が付与される。これにより、トレイ
本体は車室内へ強制的に突出される。このため、請求項
1記載の発明と同様に、乗員がトレイ本体の存在を咄嗟
に思い出せない場合でも、乗員は否応なくトレイ本体を
目にすることになり、トレイ本体内に収納された救急用
品を活用することができる。
【0015】さらに、本発明によれば、エアバッグ装置
のエアバッグドアの展開力によって移動手段を移動さ
せ、この移動手段の移動力に基づいて突出力付与手段に
よってトレイ本体に車室内への突出力を付与する構成で
あるため、トレイ本体を強制的に車室内へ突出させるた
めの力の伝達経路が機械的に構成される。
【0016】請求項4記載の本発明によれば、エアバッ
グドアの展開力によって移動手段が移動する際に、制限
手段によって移動手段の移動ストロークが所定ストロー
クに制限される。このとき、移動手段とエアバッグドア
とは連結されているため、移動手段の移動ストロークが
所定ストロークに制限されることで、エアバッグドアの
展開角度も一意的に制限される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を用いて、本発
明の一実施形態について説明する。なお、これらの図に
おいて、適宜示される矢印FRは車両前方側を示してお
り、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車
両室内側を示している。
【0018】図1には、車両のフロントシート10の概
略側面図が示されている。この図に示されるように、フ
ロントシート10は、乗員が着座するシートクッション
12と、このシートクッション12の後端部に配置され
背もたれとなるシートバック14と、このシートバック
14の上端部に上下動可能に配置されたヘッドレスト1
6と、によって構成されている。
【0019】上述したシートクッション12の内方に
は、図示しない略方形枠状のシートクッションフレーム
が配設されている。シートクッションフレームの上方に
は略皿状に構成されたシートクッションパネル18が弾
性的に支持された状態で配設されており、更にシートク
ッションフレームの両側部側にはシートアジャスタ20
が配設されている。シートアジャスタ20は後端部22
Aが上方へ突出されたロアアーム22を備えており、こ
のロアアーム22が長尺状のアッパレール24に固定さ
れている。さらに、アッパレール24は、車体フロアに
ブラケット26、28を介して固定される長尺状のロア
レール30にスライド可能に支持されている。なお、ロ
アアーム22の後端部22Aは、シートバック14の下
端部両側に配置されたアッパアーム32にヒンジ結合さ
れている。
【0020】また、シートバック14の内方には、シー
トバック14の外郭を構成する枠状のシートバックフレ
ーム34が配設されている。さらに、シートバック14
におけるサイドドア側の側部には、側突用のエアバッグ
装置36が配設されている。
【0021】図2〜図4に示されるように、このエアバ
ッグ装置36は、シートバックフレーム34の側部に隣
接して配置され半面が開口されたベース部材38と、こ
のベース部材38の開口を閉塞するリッド40と、によ
って外郭が構成されている。なお、ベース部材38の後
端部とリッド40の後端部とはヒンジ42によってヒン
ジ結合されており、又ベース部材38の前端部とリッド
40の前端部とは分離し易いように構成されている。
【0022】上述したベース部材38の後端部にはシー
トバック中央側へ膨出する円弧面状の膨出部38Aが形
成されており、この膨出部38A内に円柱形状のインフ
レータ44が収容されている。このインフレータ44と
しては、ガス発生剤封入タイプのインフレータを用いて
もよいし、高圧ガス封入タイプのインフレータを用いて
もよい。インフレータ44の構成について簡単に説明す
ると、前者のタイプの場合には、インフレータは中空か
つ有底円筒状の図示しないインフレータケースを備えて
いる。インフレータケースの周面には複数のガス噴出孔
が形成されており、更にその内部には燃焼することによ
りガスを発生するガス発生剤、ガス発生剤の燃焼後の砕
片を除去するフィルタ等が収容されている他、開口側の
端部に装着されてガス発生剤を燃焼させる電気着火式の
点火装置等が収容されている。一方、後者のタイプの場
合には、インフレータケース内に圧力隔壁が配設されて
おり、この圧力隔壁によって隔成された室内にアルゴン
・ヘリウム等の混合ガスが封入されている。なお、電気
着火式の点火装置は前述した場合と同様に配設されてお
り、この点火装置が作動することにより突起状の部材が
移動して圧力隔壁を破断して混合ガスがガス噴出孔から
噴出されるようになっている。なお、側突用のエアバッ
グ装置36では後述する袋体46が比較的小さくガス容
量も少なくてよいことから、高圧ガス封入タイプのイン
フレータが用いられる場合が多い。
【0023】上述したインフレータ44の周囲には、袋
体46が折り畳み状態で配設されている。袋体46の一
方の端部と他方の端部との間には、断面で半円状又は四
分円状のリテーナ48、50、52が当てがわれて重合
されている。さらに、ベース部材38の膨出部38Aの
表面には曲面状の取付部材54が当接配置されている。
そして、これらのリテーナ48、50、52及び取付部
材54にボルト56が貫通されてナット58が螺合され
ることにより、袋体46の両端部が固定されている。な
お、取付部材54の前端縁は、シートバックフレーム3
4の側部に溶接により固着されている。
【0024】ここで、図1、図5及び図6に示されるよ
うに、上述したシートクッション12の前部下方には、
箱体形状のトレイ60が収容されている。トレイ60内
には、救急箱といった狭義の(直接的な)救急用品が収
納される。さらに、消火器や発煙筒、電話といった広義
の(間接的な)救急用品を収納させてもよい。
【0025】トレイ60の上端面には一対の断面T字形
のスライドレール62が固定されている。これらのスラ
イドレール62は、シートクッションパネル18の前端
部底面にガイドブラケット64を介して支持された一対
の断面略コ字形のガイドレール66にスライド可能に挿
嵌されている。なお、乗員着座時におけるシートクッシ
ョンパネル18の上下動(クッション性能)が妨げられ
ることがないように、ガイドブラケット64は伸縮可能
であることが好ましい。また、ガイドブラケット64を
伸縮不可とする場合には、ガイドブラケット64を屈曲
等させることによりシートクッションフレームに固定す
る等の方法を採ることが好ましい。
【0026】上述したトレイ60の後端部からエアバッ
グ装置36の下端部にかけての部分には、ケーブル68
が配索されている。ケーブル68の一端部68Aは、シ
ートバックフレーム34の側部に固着されたケーブルブ
ラケット70に固定されている(図4参照)。また、ケ
ーブル68の中間部68Bは、シートバック14の側部
を下方へ配索された後にシートクッション12のシート
アジャスタ20に沿って平行に配索されている。さら
に、ケーブル68の他端部68Cは、シートアジャスタ
20のロアアーム22の前端部に固着されたケーブルブ
ラケット72に固定されている(図6参照)。
【0027】上述したケーブル68内には、インナワイ
ヤ74が挿通自在に収容されている。インナワイヤ74
の一端74Aは、エアバッグ装置36のリッド40の前
端部の下縁側に係止されている(図4参照)。また、イ
ンナワイヤ74の他端74Bは、略L字形のフック76
に係止されている(図6参照)。
【0028】このフック76の基部76Aは、ロアアー
ム22の前端部側面に配設された支軸78回りに回転自
在に支持されている。また、フック76の係止部76B
には、捩じりコイルスプリング80(広義には付勢手段
であり、必ずしも捩じりコイルスプリングに限らず、圧
縮コイルスプリングや板バネ等でもよい)の一端80A
が係止されている。なお、当該一端80Aの近傍には、
前述したトレイ60の後端面が位置されている。また、
捩じりコイルスプリング80の他端80Bは、シートア
ジャスタ20のアッパレール24の上端面に固定されて
いる。なお、当該他端80Bは、アッパレール24の上
端面に溶接等により固着してもよいし、端部を鉤状にし
て当該上端面に係止するようにしてもよい。さらに、ロ
アアーム22にピン等を突出させて捩じりコイルスプリ
ング80のコイル部を巻装させると共に、他端80Bを
ロアアーム22に形成した小孔に係止させるようにして
もよい。上記構成により、捩じりコイルスプリング80
の付勢力は、蓄積された状態で一端80Aを介してフッ
ク76の係止部76Bに作用している。
【0029】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。車両衝突時になると、エアバッグ装置36のイン
フレータ44が作動してガスを噴出する。このため、袋
体46内にガスが流入して、袋体46を膨張させる。そ
して、袋体46の膨張圧が所定値以上になると、図3に
示されるようにリッド40がベース部材38から分離し
てヒンジ42回りに展開する。これにより、袋体46
は、乗員の上体側部と図示しないサイドドアとの間に膨
出される。
【0030】ここで、上述した如くエアバッグ装置36
が作動してリッド40が展開すると、リッド40の前端
部の下縁側にインナワイヤ74の一端74Aが係止され
ていることから、インナワイヤ74がリッド40の展開
方向へ引っ張られる。このため、インナワイヤ74の他
端74Bが係止されているフック76が引っ張られて、
図5の二点鎖線図示位置から実線図示位置へと支軸78
回りに回転する。従って、フック76の係止部76Bが
捩じりコイルスプリング80の一端80Aから外れ、当
該一端80Aはその蓄積された付勢力によって二点鎖線
図示位置から実線図示位置へと回転する。これにより、
捩じりコイルスプリング80の一端80Aがトレイ60
の後端面に当接して、トレイ60に突出力が付与され
る。この結果、トレイ60は、二点鎖線図示位置から実
線図示位置へとガイドレール66にガイドされながらス
ライドしてシートクッション12の前方へと強制的に突
出される。
【0031】なお、トレイ60とフック76及び捩じり
コイルスプリング80とは直接的には係合されていない
ので、通常時にトレイ60を使用したい場合には、従来
通りにトレイ60を手動で引き出せばよい。
【0032】このように本実施形態では、車両衝突時に
なると、シートクッション12の下部に収容されたトレ
イ60を強制的にシートクッション12の前方へ突出さ
せる構成を案出したので、乗員がトレイ60の存在を咄
嗟に思い出せない場合でも、乗員は否応なくトレイ60
を目にすることになり、トレイ60内に収納された救急
用品を活用することができる。
【0033】また、本実施形態では、乗員保護補助装置
である側突用のエアバッグ装置36の作動に連動してト
レイ60をシートクッション12の前方へ強制的に突出
させる構成であるため、衝突の中でもエアバッグ装置3
6が作動するような高荷重が作用する衝突時には、トレ
イ60を確実にシートクッション12の前方へ突出させ
ることができる。このため、このような高荷重が作用す
る衝突時における救急用品の活用の確実性を期すことが
できる。
【0034】さらに、本実施形態では、リッド40とト
レイ60に突出力を付与するためのフック76とをイン
ナワイヤ74によって連結し、リッド40の展開力によ
ってインナワイヤ74を移動させ、この際の移動力に基
づいてフック76と捩じりコイルスプリング80の他端
80Bとの係止状態を解除してトレイ60に突出力を付
与する構成であるため、トレイ60を強制的にシートク
ッション12の前方へ突出させるための力の伝達経路を
機械的に構成することができる。このため、トレイ60
の突出動作の信頼性を向上させることができる。
【0035】さらに、本実施形態では、図5及び図6か
ら判るように、インナワイヤ74の他端74Bの移動量
は、フック76の基部76Aがケーブル68の他端部6
8Cに当接することで制限されるので、リッド40の展
開角度もおのずとインナワイヤ74を介して一意的に制
限される。このため、エアバッグ装置36の袋体46の
膨出方向を一意的に設定することができる。また、ケー
ブル長を変更する等してケーブル68の他端部68Cの
位置を前後に調節することにより、インナワイヤ74の
移動量を容易に変更することができる。従って、袋体4
6の膨出方向を任意に設定することができ、その意味に
おいて袋体46の膨出方向の設定の自由度を高めること
ができる。
【0036】なお、本実施形態では、乗員保護補助装置
として側突用のエアバッグ装置36を例に挙げて説明し
たが、これに限らず、運転席用のエアバッグ装置や助手
席用のエアバッグ装置、更には車両衝突時にバックル装
置を急速に引き込んだり又はウエビング巻取装置の巻取
軸を急速に巻取方向回転させるプリテンショナーの動き
を利用して、トレイ60を突出させる構成を採ってもよ
い。
【0037】また、本実施形態では、トレイ60がフロ
ントシート10の下部に収容される構成を採ったが、こ
れに限らず、トレイ60を車室内装材の内側に収容する
構成を採ってもよい。例えば、助手席用エアバッグ装置
のエアバッグドアの展開力を利用する構成を採る場合に
は、トレイ60がインストルメントパネルのグローブボ
ックス等から車室内へ突出されるようにしてもよい。
【0038】さらに、本実施形態では、インナワイヤ7
4、フック76、捩じりコイルスプリング80等の機械
的な構成によってトレイ60を強制的に車室内へ突出さ
せる構成を採ったが、これに限らず、車両衝突時に電気
的な構成によってトレイ60を強制的に車室内へ突出さ
せる構成を採ってもよい。例えば、通常、電気着火式の
乗員保護補助装置では衝突検出センサが配設されている
が、この衝突検出センサによって衝突状態が検出される
ことにより、コントロールユニットからソレノイドに所
定電流が通電され、これによりプランジャが退避して捩
じりコイルスプリング80の一端80Aとの係止状態が
解除されるようにしてもよい。また、トレイ60の後端
面にプランジャを直接当接させて、トレイ60を突出さ
せるようにしてもよい。さらに、コントロールユニット
からモータに所定電流が通電されるようにして、ラック
アンドピニオン式でトレイ60を突出させるようにして
もよいし、モータの回転力によってプーリを介してワイ
ヤが巻き取られることでトレイ60を突出させるように
してもよい。
【0039】また、本実施形態では、トレイ60に突出
力を付与するべく捩じりコイルスプリング80といった
付勢手段を利用したが、これに限らず、ベルクランクや
リンク、カムといった突出力付与部材を用いてトレイ6
0に突出力を付与する構成を採ることも可能である。
【0040】さらに、本実施形態では、スライドレール
62及びガイドレール66を用いてトレイ60をスライ
ドさせてシートクッション12の前方へ突出させる構成
を採ったが、必ずしもスライドによってトレイ60を突
出させる必要はなく、ベルクランクやリンク、カムとい
った部材を組み合わせてスライド以外の回動等の動作に
よってトレイ60を突出させることも可能である。
【0041】また、本実施形態では、フック76の基部
76Aをケーブル68の他端部68Cに当接させること
でインナワイヤ74の移動量を制限したが、これに限ら
ず、インナワイヤ74の移動量を所定量を制限すること
ができる構成であればすべて適用可能である。例えば、
インナワイヤ74の他端74B側の所定位置にリング板
状の鍔部を設けておき、この鍔部がケーブル68の他端
部68Cに当接係止されるようにしてもよい。また、こ
のような制限手段は、インナワイヤ74の一端74A側
に設けることも可能であるし、中間部に設けることも可
能である。インナワイヤ74の中間部に設ける場合に
は、ケーブル68を分割して当該中間部がシートバック
14内部で露見されるようにしておき、この露見された
中間部に前述した鍔部を設けると共に当該鍔部と干渉す
るストッパをシートバックフレーム34の側部等に固定
しておけばよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係るトレイ構造は、シートクッションの下部又は
車室内装材の内側に車室内へ突出可能に収容された救急
用品収納用のトレイ本体を、車両衝突時に車室内へ強制
的に突出させる突出手段を有するので、車両衝突時にト
レイ本体を強制的に車室内へ突出させることができ、こ
れにより車両衝突時に乗員がトレイ本体の存在に気付く
か否かに拘らず、トレイ本体内に収納された救急用品の
活用が可能になるという優れた効果を有する。
【0043】請求項2記載の本発明に係るトレイ構造
は、請求項1記載の発明において、車両に装備された乗
員保護補助装置の作動に連動して、突出手段を作動させ
る構成としたので、乗員保護補助装置が作動するような
高荷重が作用する衝突時には確実にトレイ本体が車室内
へ突出され、これによりトレイ本体内に収納された救急
用品の活用の確実性を期すことができるという優れた効
果を有する。
【0044】請求項3記載の本発明に係るトレイ構造
は、請求項2記載の発明において、車両衝突時に袋体を
膨出させるエアバッグ装置のエアバッグドアに一端部が
連結され、当該エアバッグドアの展開力によって移動す
る移動手段と、この移動手段の移動力に基づいてトレイ
本体に車室内への突出力を付与する突出力付与手段と、
によって、突出手段を構成したので、トレイ本体を強制
的に車室内へ突出させるための力の伝達経路が機械的に
構成され、これによりトレイ本体の突出動作の信頼性を
向上させることができるという優れた効果を有する。
【0045】請求項4記載の本発明に係るトレイ構造
は、請求項3記載の発明において、移動手段の移動スト
ロークを所定ストロークに制限する制限手段を設けたの
で、エアバッグドアの展開角度を一意的に制限すること
ができ、これによりエアバッグ装置が備える袋体の膨出
方向を一意的に設定することができるという優れた効果
を有する。
【0046】なお、この効果は、別の見方をすれば、制
限手段によって制限する所定ストロークの設定を適宜変
更することにより、袋体の膨出方向を任意に設定するこ
とができることを意味し、その意味では袋体の膨出方向
の設定の自由度を高めることができるという効果にも繋
がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るトレイを備えたフロントシー
トを示す概略側面図である。
【図2】側突用のエアバッグ装置を示す図1の2−2線
拡大断面図である。
【図3】図2に示されるエアバッグ装置が展開した状態
を示す断面図である。
【図4】インナワイヤとリッドとの連結部位を示す概略
斜視図である。
【図5】インナワイヤとフックとの連結部位を示す側面
図である。
【図6】図5に示されるインナワイヤとフックとの連結
部位を示す拡大斜視図である。
【図7】従来例に係るトレイを備えたフロントシートを
示す斜視図である。
【図8】図7に示されるトレイのガイド構造等を示す図
7に対応する斜視図である。
【符号の説明】
12 シートクッション 36 エアバッグ装置(乗員保護補助装置) 40 リッド(エアバッグドア) 46 袋体 60 トレイ(トレイ本体) 68C 他端部(制限手段) 74 インナワイヤ(突出手段、移動手段) 76 フック(突出手段、突出力付与手段) 76A 基部(制限手段) 80 捩じりコイルスプリング(突出手段、突出力付
与手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションの下部又は車室内装材
    の内側に車室内へ突出可能に収容された救急用品収納用
    のトレイ本体と、 このトレイ本体を車両衝突時に車室内へ強制的に突出さ
    せる突出手段と、 を有することを特徴とするトレイ構造。
  2. 【請求項2】 車両に装備された乗員保護補助装置の作
    動に連動して、前記突出手段を作動させる、 ことを特徴とする請求項1記載のトレイ構造。
  3. 【請求項3】 前記乗員保護補助装置は、車両衝突時に
    エアバッグドアが展開して袋体を膨出させるエアバッグ
    装置であり、 当該エアバッグ装置のエアバッグドアに一端部が連結さ
    れ、当該エアバッグドアの展開力によって移動する移動
    手段と、 この移動手段の移動力に基づいて前記トレイ本体に車室
    内への突出力を付与する突出力付与手段と、 によって、前記突出手段を構成した、 ことを特徴とする請求項2記載のトレイ構造。
  4. 【請求項4】 前記移動手段の移動ストロークを所定ス
    トロークに制限する制限手段を設けた、 ことを特徴とする請求項3記載のトレイ構造。
JP7332241A 1995-12-20 1995-12-20 トレイ構造 Pending JPH09169244A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013112127A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Nhk Spring Co Ltd 車両用シート

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