JPH09168797A - 超高純度水の製造システム及びその製造方法 - Google Patents

超高純度水の製造システム及びその製造方法

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JPH09168797A
JPH09168797A JP7349377A JP34937795A JPH09168797A JP H09168797 A JPH09168797 A JP H09168797A JP 7349377 A JP7349377 A JP 7349377A JP 34937795 A JP34937795 A JP 34937795A JP H09168797 A JPH09168797 A JP H09168797A
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water
heating
steam
condenser
heat transfer
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JP7349377A
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English (en)
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Taizo Kawamura
泰三 川村
Yoshitaka Uchibori
義隆 内堀
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Omron Corp
Seta Giken KK
Original Assignee
Omron Corp
Seta Giken KK
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンスが容易で、超高純度水を効率よ
く製造できる、コンパクトな超高純度水の製造システム
を提供する。 【解決手段】 水の通路内に電磁誘導で加熱される発熱
体を有し、水を加熱して蒸気が混じった気液状態にする
加熱装置101と、加熱装置101に供給する前記水を
貯留し、加熱装置101からの気液を受け入れて蒸気を
排出し、水に含まれる雑物を濃縮して分離するための分
離装置102と、分離装置102から排出される蒸気を
伝熱媒体により水に凝縮する凝縮器103と、この凝縮
された水に含有するイオン等の不純物を除去するイオン
交換器104とを備え、特に電磁誘導加熱手段を用いる
加熱装置101で夾雑物と区分した蒸発を可能にしたも
のである。また、凝縮器103の接液部を非電解物質に
すると、イオン交換器104を省くことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導加熱手段
を用いた超高純度水の製造システムに関し、特に半導体
等の洗浄に用いる超高純度水の製造システム及び超高純
度水の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの工業分野で純水を必要としてお
り、特に、半導体工業分野では超高純度水の需要が多
い。超高純度水の製造システムは一次の純水製造システ
ムと二次の超高純度水製造システムから構成されてい
る。一次の純水製造システムは、原水を濾過器、フィル
タ−を通過させて夾雑物を除去し、更に、逆浸透圧装置
により、微細な夾雑物を除去する。次に、真空脱気等に
て臭気除去後、Cl,Na,K,Mg,Ca,Mn等の
イオンからなる雑物をイオン交換樹脂により取り除い
て、一次純水を製造するシステムである。二次の超高純
度水製造システムは、一次純水を紫外線殺菌装置により
殺菌し、その後、イオン交換樹脂、フィルタ−の処理工
程を施して、超高純度水を製造するシステムである。な
お、紫外線殺菌装置を用いるのは、被洗浄物の極めて細
部に付着して、製品不良や半導体の誤動作等の原因とな
る細菌を除去するためである。
【0003】半導体工業分野では半導体の洗浄のために
超高純度水が用いられ、超高純度水の需要が多い。従
来、半導体の洗浄にフロンが使用されていたが、オゾン
ホ−ルの拡大防止のための環境対策によるフロンの使用
規制により、超高純度水の需要が増大している。超高純
度水は洗浄槽で半導体を洗浄後、一次の純水製造システ
ムに戻り、二次の超高純度水製造システムを経て、再度
純化処理が施されて再利用されている。また、この半導
体の洗浄には洗浄効果を向上させるために、この超高純
度水を加温して使用することが多い。
【0004】また、水を蒸発させる装置を用いて超高純
度水の製造は可能であるが、加熱面にイオン等の夾雑物
が固着し、熱効率が低下し、ときには破損にいたる場合
がある。このため頻繁に装置の掃除を行う必要がある。
このためメンテナンスに労力がかかるという問題を有し
ている。さらに大容量の水を処理する場合はボイラ、蒸
発器及び凝縮器等の設置面積も大きくなる問題も有して
いる。このため、前述のようなイオン交換樹脂を何回も
通すことによる超高純度水の製造システムが採用されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超高純度水の製造システムは、濾過器、フィルタ−、逆
浸透膜の目詰まり防止のための洗浄、イオン交換樹脂の
活性化のための交換を頻繁に行う必要がある。さらに、
省資源化のための洗浄水の再利用による原水の汚染、環
境悪化等による原水の汚染の進展により、さらに洗浄、
整備の作業が頻繁となる問題が生じている。
【0006】そこで本発明は、メンテナンスが容易で、
イオン等の雑物を効率良く除き、超高純度水を効率よく
製造できる、コンパクトな超高純度水の製造システム及
び超高純度水の製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、水の通
路内に電磁誘導で加熱される発熱体を有し、水を加熱し
て蒸気が混じった気液状態にする加熱装置と、前記加熱
装置に供給する前記水を貯留し、前記加熱装置からの気
液を受け入れて蒸気を排出し、水に含まれる雑物を濃縮
して分離するための分離装置と、前記分離装置から排出
される蒸気を伝熱媒体により水に凝縮する凝縮器と、こ
の凝縮された水に含有するイオン等の雑物を除去するイ
オン交換器とを備えることを特徴とする超高純度水の製
造システムである。
【0008】発熱体として、積層体の如く伝熱面積を大
きくしたものであって、流体が規則的に分散、拡散、放
散、揮散させられる形態のものを使用することによっ
て、極めて熱交換性が高くなって配管途中に電磁誘導加
熱装置を組み込める。蒸気発生も、従来の蒸発器のよう
な激しいものでないので、蒸気への雑物の混入も効率的
に防止される。さらに、発熱体に付着しようとする雑物
を熱水とともに分離装置へ運び、水の分離装置内で雑物
を濃縮させ、被処理水の雑物濃度が高くなると分離装置
内の雑物が濃縮された被処理水を排出させて、雑物が濃
縮された被処理水を処理する。なお、雑物とはイオン等
の不純物、洗浄後に混じる夾雑物を含むものをいう。
【0009】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明に加えて、前記超高純度水を加温して洗浄力を高
めるための熱交換器を配設し、この熱交換器の前記超高
純度水の接する部分を非電解物質で構成したことを特徴
とするものである。半導体の洗浄には洗浄効果を向上さ
せるために、熱交換器で超高純度水を85〜95°Cに
加熱する。その際に、熱交換器の金属部分に接すること
による数PPM程度のイオン等の雑物の混入を接液部分
を非電解物質で形成することにより防止するものであ
る。
【0010】また請求項3記載の発明は、請求項2記載
の発明に加えて、前記凝縮器に用いられ昇温した前記伝
熱媒体を、前記熱交換器の加熱用の伝熱媒体に用いるこ
とを特徴とするものである。凝縮器で蒸気との熱交換で
加熱された伝熱媒体を、熱交換器における超高純度水の
加熱に用いると、伝熱媒体の加熱による熱ロスが最小に
なる。なお、伝熱媒体を加熱する必要がある場合には、
温度調節が容易な電磁誘導加熱手段を用いることが好ま
しい。
【0011】また請求項4記載の発明は、水の通路内に
電磁誘導で加熱される発熱体を有し、水を加熱して蒸気
が混じった気液状態にする加熱装置と、前記加熱装置に
供給する前記水を貯留し、前記加熱装置からの気液を受
け入れて蒸気を排出し、水に含まれる雑物を濃縮して分
離するための分離装置と、前記分離装置から排出される
蒸気を伝熱媒体により水に凝縮する凝縮器を備えてな
り、前記凝縮器が、前記分離装置から排出される蒸気を
水に凝縮する凝集部を非電解物質で構成することを特徴
とする超高純度水の製造システムである。
【0012】なお、請求項2乃至4記載の発明において
用いられる非電解物質の代表例は耐熱樹脂である。ポリ
カ−ボネイト、ポリアセタ−ル、PET、PBT、フッ
素系樹脂、珪素樹脂等の耐熱性と非電解性を有する樹脂
が選ばれる。また、この耐熱樹脂に代えて、Al
2 3 、SiC、SiO2 等のセラミックス、ガラス等
を用いることもできる。
【0013】また請求項校5記載の発明は、請求項1記
載のシステムに対応する方法であって、水の通路内に設
けられ電磁誘導で加熱される発熱体によって水を加熱し
て蒸気が混じった気液状態にする工程と、前記発熱体に
供給する前記水を貯留するところに、前記発熱体からの
気液を受け入れ、そこから蒸気を排出することにより、
水に含まれる雑物を濃縮して分離する工程と、排出され
る前記蒸気を伝熱媒体により水に凝縮する工程と、この
凝縮された水に含有するイオン等の雑物をイオン交換器
により除去する工程と、を含んでなることを特徴とする
超高純度水の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明の水の超高純度水
の製造システムの装置構成図である。図1の超高純度水
の製造システムは、少なくとも、加熱装置(A)101
と、分離装置102と、凝縮器103と、イオン交換器
104と、熱交換器105とを直列に接続してなるもの
である。加熱装置(A)101が水を気液状態にする工
程に相当し、分離装置102が水に含まれる雑物を濃縮
して分離する工程に相当し、凝縮器103が凝縮する工
程に相当し、イオン交換器104がイオン等の雑物を除
去する工程に相当する。
【0015】加熱装置(A)101は、非磁性体のパイ
プ等の通路内に強磁性体の発熱体を収納し、前記パイプ
の外周に巻かれたコイルを通じての電磁誘導加熱で水を
加熱するものである。発熱体の伝熱面積を大きくすると
ともに、発熱体を均一に電磁誘導加熱すると、更に通過
する水を拡散し混合させるような発熱体にすることによ
り、水は徐々に沸点まで加熱される。発熱体と水との温
度差Δtが少なく結果としてイオン等の雑物が発熱体に
付着せず、純水となった蒸気と雑物が濃縮された熱水の
気液状態まで加熱される。
【0016】分離装置102は、加熱装置(A)101
に対して被処理水を供給するとともに、純水となった蒸
気と雑物が濃縮された熱水の気液を受け入れて分離する
ためのものである。後述するように、分離装置102内
にイオン等の雑物が濃縮されると、部分的に原水と置き
換えて排出するものである。
【0017】凝縮器103は、分離装置102から排出
される蒸気を伝熱媒体により水に凝縮するものである。
この凝縮器103の接液部が金属である場合には、凝縮
工程で僅かの金属イオン等の雑物が入り込む。この金属
イオン等の雑物を除くために使用されるのが、イオン交
換器104である。次に述べるイオン交換器104を効
果的に作動させるためには、純水の温度を30°C前後
とする必要があり、イオン交換器104の出口で例えば
30°Cの超高純度水が得られる。
【0018】イオン交換器104からの30°Cの超高
純度水はそのまま使用することが可能である。ただし、
洗浄水として使用する場合には、洗浄効果を高めるため
に加熱して洗浄装置107に供給する必要があり、その
ために用いられるのが熱交換器105である。この熱交
換器105でイオン等の雑物が入り込むことを防止する
ために、熱交換器105の接液部はフッ素系樹脂で形成
されている。この熱交換器105で用いられる伝熱媒体
の代表例は水であり、正確な温度制御が可能な電磁誘導
加熱による加熱装置(B)106とすることが好まし
い。
【0019】このような超高純度水の製造システムにお
いて、原水は分離装置102に供給され、分離装置10
2に貯蔵された被処理水は加熱装置A(101)で加熱
され、熱水と蒸気の混じった気液状態となり、分離装置
102に導かれる。分離装置102に、前記熱水は前記
原水と合わせて貯蔵され、前記蒸気は凝縮器103に導
かれる。凝縮器103は通常金属製であるため、蒸気の
凝縮時に金属イオンの雑物が少し混じるため、水をイオ
ン交換器104により、凝縮された水に含有するイオン
等の雑物を除去を行い、超高純度水を製造する。分離装
置102で雑物を濃縮する形態であるため、イオン等の
雑物が付着する部分が少ないため、メンテナンスが簡便
となり、システムも簡便になる。また、本発明のシステ
ムは水を加熱して得られた蒸気を用いるので、従来シス
テムでは必要な殺菌装置を省くことが可能であり、菌も
雑物として濃縮されるので、後工程でのフィルタ−処理
も省くことが可能になる。
【0020】本発明の超高純度水の製造システムでは、
イオン交換器104での処理終了後、超高純度水の製造
は完了し、このまま工業分野で使用される。超高純度水
は各種工業製品の洗浄にも用いられ、特に半導体の洗浄
のための使用量は多い。また、製品等の洗浄効果を高め
るために超高純度水を加温する場合も多い。洗浄効果の
高い温度範囲は85〜95℃であり、この温度に超高純
度水の温度を調整するために接液部がフッ素系樹脂製の
熱交換器105を用いる。熱交換器105は超高純度水
が接する部分を金属製からフッ素系樹脂製に置き換えた
ものである。超高純度水と伝熱媒体との熱伝導性を高め
るために金属部にフッ素系樹脂を被覆することは好まし
い。また、イオンの雑物の混入を防止するために、イオ
ン交換器104から洗浄装置107までの配管及び装置
をフッ素系樹脂またはフッ素系樹脂で被覆した金属材料
を用いることも好ましい。本発明ではフッ素系樹脂を用
いたのは、フッ素系樹脂が水中へイオンの溶出が生じな
い非電解性の物質であり、150°C以上の耐熱性があ
るという理由からである。このため、非電解性で耐熱性
を有する物質として、ポリカ−ボネイト、ポリアセタ−
ル、PET、PBT、フッ素系樹脂、珪素樹脂等の耐熱
性樹脂、Al2 3 、SiC、SiO2 等のセラミック
ス、ガラス等を用いることにより、フッ素系樹脂と同様
の効果が得られるものである。
【0021】熱交換器105で加温された超高純度水は
洗浄装置107に導かれ、各種製品を洗浄後、各種雑物
を含有した洗浄排水として、原水と合流して分離装置1
02に導かれる。そして、超高純度水の原料として再利
用される。
【0022】本発明の超高純度水の製造システムの内、
水を蒸気と熱水の混じった気液状態まで伝熱面での温度
差を少なくして加熱する加熱装置A(101)の電磁誘
導加熱手段について、詳しく説明する。電磁誘導加熱手
段として用いる加熱装置1を図6に示す。図示されるよ
うに、水の通路を形成する非金属パイプ11内に、発熱
体12を収納し、パイプ11の外周にワーキングコイル
13を巻き付けたものである。前記パイプ11の下側か
ら入る例えば水14は発熱体12内の小流路を通過する
ことで水を沸騰させて蒸気と熱水の混じった気液状態1
5となるように加熱された後、パイプ11の上側の出口
から蒸気と熱水の混じった気液状態16となって排出さ
れる。このとき、水中の雑物は熱水に濃縮され、熱水と
ともに前記分離装置へ運びこまれる。前記発熱体12と
水との熱交換性が極めて高いため、前記発熱体12と前
記水との温度差が小さいので、従来の蒸発器のような、
蒸気発生が激しいものでないので、発熱体から蒸気への
雑物の混入も防止される。また、伝熱面での雑物の析出
が起こりにくい。たとえ雑物が析出しようとしても、電
磁誘導で発生する振動により発熱体12への付着が防止
される。イオン等の雑物は蒸気と熱水の混じった気液状
態になって分離装置102に吐出される。
【0023】発熱体12は、図7に示すように、ジグザ
グの山型に折り曲げられた第1金属板22と平たい第2
金属板21とを交互に積層し、全体として円筒状の積層
体を形成したもので、パイプ11内に組み込まれる構造
となっている。金属板21、22の材質は、SUS44
7J1の如く、強磁性体であって耐蝕性を有するもので
ある。また、金属板21、22が接触する部分はスポッ
ト溶接等で物理的且つ電気的に接合されており、発熱体
12の全体が電磁誘導が加熱される。したがって、金属
板21、22の積層枚数を増やすことによって、電熱面
積が飛躍的に増大する。発熱体12の伝熱面積1平方セ
ンチメートル当たりで加熱される水の体積は0.4立方
センチメートル以下にする必要がある。また、金属板2
2の山又は谷は、中心軸に対して角度αを有して交互に
交差するように配設されており、発熱体12内には交差
する小流路が形成されている。さらに、金属板21、2
2の表面にはエンボス加工等の微小な凹凸や穴26が加
工されている。従って、発熱体12を通過する水は、マ
クロからみると規則的に、ミクロからみると不規則的に
拡散・混合作用を受け、均一に加熱される。
【0024】なお、図10により他の発熱体の構造を説
明する。図10(a)は縦断面図、図10(b)は横断
面図を示し、図6と同じ作動をする部分には同じ符号を
付してその説明を省略する。図7のように確実な分散・
混合作用が必要ではなく、構造簡単なものが求められる
場合、図10のように、強磁性材料製のパイプ17aを
多数本積層して(束ねて)発熱体17を構成したもので
ある。パイプ17a相互間には電気的に接続可能なよう
に両端や途中においてスポット溶接等が施されている。
また、パイプの積層に代わり、板材を格子状に積層し電
気的に接続したものであってもよい。このような積層体
の場合、流体が流れる小流路はパイプ11の軸方向に限
定された規則的なものになっている。そのため、発熱体
17の前後に後述する分散器30,31を設けることが
望ましい。
【0025】同様に図6に示すように、電磁誘導加熱装
置101の発熱体12の入り側と出側に分散器30、3
1を直列に配設することが好ましい。この分散器30、
31を配設することにより、前記パイプ11の下側から
入る例えば水14は前記分散器30内を通過することに
より、前記発熱体12に入る水の流速が均一になり、前
記電磁誘導加熱装置101内での水を沸騰を均一に行う
効果がある。また前記パイプ11の出側の水16は前記
分散器31内を通過することにより、前記発熱体12か
ら出る気液状態の水16は泡立つことなく、層流となっ
て出ていく。前記分散器30は図8に示すように、孔を
開けた拡散網34をジグザグの山型に折り曲げ、この拡
散網34の多数を図7の金属板22のように山形が交互
に交差するするように配設して積層体に形成したもので
ある。分散器30,31は発熱体12と直列に配設され
一体となっている。なお、この分散器30、31には、
電磁誘導加熱が作用しないように、この部分にはワーキ
ングコイル13が巻かれていない。
【0026】次に、分離装置102の詳細を図5により
説明する。水は電磁誘導加熱装置101で加熱され、蒸
気と熱水の混じった気液状態となり、分離装置102の
上部に導かれる。前記熱水は水の溜まっている水面へ流
れ落ち、前記蒸気は分離装置102の上部の空間に留ま
り、前記蒸気と前記熱水に分離される。分離装置102
の上部の前記蒸気は図示されない凝縮器へ導かれる。一
方、原水は分離装置102へ供給される。分離装置10
2から電磁誘導加熱装置101に被処理水として送ら
れ、電磁誘導加熱装置101で加熱されて、前記蒸気と
熱水の混じった気液状態となり、分離装置102に戻る
循環が生ずる。この循環により、水中の雑物は分離装置
102内に濃縮されてくる。夾雑物濃度が高くなると、
雑物がタンク壁面等に析出するおそれがあるので、その
ような濃度になる前に、分離装置102の下部から分離
装置102内の必要量の雑物が濃縮された水を排水す
る。このように、分離装置102は原水および洗浄排水
中の雑物を分離装置102で濃縮し、排出する機能を有
するものである。なお、符号102aは雑物の濃度を検
出するセンサであり、所定以上の濃度を検出すると、分
離装置102内の水を排出する。符号102bは分離装
置102内の液面のレベルを所定範囲とするためのレベ
ル計であり、蒸発でなくなる水と、雑物と一緒に排出さ
れる水に相当する量の水を補給するためのものである。
【0027】なお、分離装置102に供給される原水を
事前に濾過することは好ましい。濾過することにより、
比較的大きい雑物を除去しておくことは、分離装置のメ
ンテナンスを容易にするので好ましい。
【0028】つぎに、図1の熱交換器105に対して用
いる加熱装置(B)106について説明する。この加熱
装置(B)106も前述した電磁誘導加熱手段を用いる
もので構造は同ーである。この加熱装置(B)106を
用いたときの作動と効果を説明する。前記加熱装置
(B)106は、図5に示されるもののように、伝熱媒
体は電磁誘導加熱装置1のパイプ11に供給され、所定
の温度に加熱される。伝熱媒体の加熱は前記パイプ11
内に組み込まれた積層体である発熱体12内の流体通路
を通過することにより加熱される。金属の積層体である
ため接触面積が大きく、温度調整が容易であるので伝熱
媒体は均一に加熱され、熱交換器で超高純度水の加温の
ための最適な伝熱媒体となる。
【0029】図2は本発明の別の一実施形態を示す。図
2のものは、凝縮器103の伝熱媒体を熱交換器105
の伝熱媒体と共用するものである。図1に較べて、凝縮
器103と熱交換器105とを、伝熱媒体を移送するパ
イプライン111、112でつないだものである。なお
必要に応じて、パイプライン111に電磁誘導加熱によ
る加熱装置(2点鎖線部)を付加してもよい。
【0030】このような構成の超高純度水の製造システ
ムの作動のうち図1と異なるところを説明する。凝縮器
103からの伝熱媒体は例えば95°Cに加熱されて熱
交換器105に導かれる。熱交換器105で超高純度水
は例えば90°Cに加温されことにより、前記伝熱媒体
は例えば35°Cに冷却され、その後凝縮器103へ導
かれ、再び蒸気との熱交換で95°Cに加熱され循環す
る。本発明のシステムを用いることにより、蒸気の潜熱
を伝熱媒体で回収し、システム全体の熱効率を高める働
きをさせるものである。
【0031】図3に本発明の更に他の一実施形態を示
す。凝縮器103の後に、通常の二次純水製造装置を付
加したシステムである。紫外線殺菌装置121で高温で
も残留する菌を殺し、イオン交換装置122でイオンを
除去し、限外濾過装置123で微粒子を除去し、更にイ
オン交換装置124でイオンを除去し、イオン交換装置
124から生じるかもしれない雑物をフィルタ125で
最終的に除去するものである。二次純水製造装置の部分
が従来通りであるにしても、一次純水製造装置の部分
が、電磁誘導加熱を用いた加熱装置101と分離装置1
02の組み合わせで簡便になっているので、システム全
体としてのメンテナンスの必要性が従来より少なくな
る。
【0032】図4に本発明の更に他の一実施形態を示
す。分離装置102から排出される蒸気を水に凝縮する
凝集部を耐熱樹脂等の非電解物質で構成する凝縮器10
8を用いることにより、超高純度水を製造するものであ
る。凝縮器108を金属材料からフッ素系樹脂またはフ
ッ素系樹脂で被覆した金属材料に変えることにより、金
属イオンの混入を防止するものである。本発明の超高純
度水の製造システムは凝縮器108で蒸気を水に凝縮終
了後、直接超高純度水の製造を完了し、このまま工業分
野で使用されるものである。熱交換器104での冷却能
力を調整することにより、例えば95°Cの超高純度水
が一挙に得られ、そのまま洗浄装置107に供給するこ
とも可能になる。
【0033】なお、図1乃至図4の実施形態において、
イオンの混入を防止するために、凝縮器から洗浄装置ま
での配管及び装置の接液部分をフッ素系樹脂またはフッ
素系樹脂で被覆した金属材料を用いることも好ましい。
この場合も、非電解性で耐熱性の物質、ポリカ−ボネイ
ト、ポリアセタ−ル、PET、PBT、フッ素系樹脂、
珪素樹脂等の耐熱性樹脂、Al2 3 、SiC、SiO
2 等のセラミックス、ガラス等を用いることにより、フ
ッ素系樹脂と同様の効果が得られる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明では、電磁誘導による加熱装置と分離装
置とを別に設ける構成にしたので、電磁誘導で加熱され
る発熱体の伝熱面積を大きくして発熱体と水との温度差
を小さくすることで、蒸気への雑物の混入が防止される
とともに、伝熱面への雑物の析出を防止できる。前記分
離装置内の水の雑物を濃縮させ、雑物が濃縮された水を
前記分離装置外に排出させることにより、装置の連続運
転を可能にし、メンテナンスを容易にするものである。
また、電磁誘導による加熱装置は極めて熱交換性が高く
コンパクトであるため、大容量の水を処理してもシステ
ム全体がコンパクトになるものである。
【0035】請求項2記載の発明は、請求項1に加え
て、接液部が非電解物質で形成された熱交換器で前記超
高純度水を加温することにより、熱交換器でのイオン等
の雑物の混入を防止して、超高純度水を加温させるもの
である。この結果、工業製品、特に半導体の超高純度水
による洗浄効果を向上させるものである。
【0036】請求項3記載の発明は、請求項2に加え
て、前記凝縮器に用いられ昇温した前記伝熱媒体を、前
記熱交換器の加熱用の伝熱媒体に用いるものである。こ
の結果、システム全体の熱効率を向上させて、洗浄効果
の高い超高純度水を簡便に製造できるものである。
【0037】請求項4記載の発明は、電磁誘導による加
熱装置と分離装置とを別に設ける構成の利点を最大限に
生かして、分離装置からの蒸気を凝縮させるだけで、所
定温度の超高純度水を得るものであり、メンテナンスが
容易なシステムを最小限度の機器構成で得ることができ
るものである。
【0038】請求項5記載の発明では、電磁誘導による
発熱体で気液状態にするので、電磁誘導で加熱される発
熱体の伝熱面積を大きくして発熱体と水との温度差を小
さくすることで、蒸気への雑物の混入が防止されるとと
もに、伝熱面への雑物の析出を防止できる。前記水の雑
物を濃縮させるので、雑物が濃縮された水を排出するこ
とにより、連続運転を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超高純度水の製造システムの装置構成
図である。
【図2】本発明の他の超高純度水の製造システムの装置
構成図である。
【図3】本発明の更に他の超高純度水の製造システムの
装置構成図である。
【図4】本発明の更に他の超高純度水の製造システムの
装置構成図である。
【図5】分離装置の構造を示す図である。
【図6】電磁誘導加熱装置の断面図である。
【図7】発熱体の構造を示す図である。
【図8】水分散器の構造を示す図である。
【図9】凝縮器の構造を示す図である。
【図10】他の発熱体の構造を示す図である。
【符号の説明】
11 パイプ(水の通路) 12,17 発熱体 13 コイル 101 加熱装置A 102 分離装置 103 凝縮器(金属製) 104 イオン交換器 105 熱交換器 106 加熱装置B 107 洗浄装置 108 凝縮器(フッ素系樹脂製)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/42 C02F 1/42 A F22B 1/28 F22B 1/28 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の通路内に電磁誘導で加熱される発熱
    体を有し、水を加熱して蒸気が混じった気液状態にする
    加熱装置と、 前記加熱装置に供給する前記水を貯留し、前記加熱装置
    からの気液を受け入れて蒸気を排出し、水に含まれる雑
    物を濃縮して分離するための分離装置と、 前記分離装置から排出される蒸気を伝熱媒体により水に
    凝縮する凝縮器と、 この凝縮された水に含有するイオン等の雑物を除去する
    イオン交換器とを備えることを特徴とする超高純度水の
    製造システム。
  2. 【請求項2】 請求項1の超高純度水の製造システム
    に、前記超高純度水を加温して洗浄力を高めるための熱
    交換器を配設し、この熱交換器の前記超高純度水の接す
    る部分を非電解物質で構成したことを特徴とする高純度
    純水の製造システム。
  3. 【請求項3】 前記凝縮器に用いられ昇温した前記伝熱
    媒体を、前記熱交換器の加熱用の伝熱媒体に用いること
    を特徴とする請求項2記載の超高純度水の製造システ
    ム。
  4. 【請求項4】 水の通路内に電磁誘導で加熱される発熱
    体を有し、水を加熱して蒸気が混じった気液状態にする
    加熱装置と、 前記加熱装置に供給する前記水を貯留し、前記加熱装置
    からの気液を受け入れて蒸気を排出し、水に含まれる雑
    物を濃縮して分離するための分離装置と、 前記分離装置から排出される蒸気を伝熱媒体により水に
    凝縮する凝縮器を備えてなり、 前記凝縮器が、前記分離装置から排出される蒸気を水に
    凝縮する凝集部を非電解物質で構成することを特徴とす
    る超高純度水の製造システム。
  5. 【請求項5】 水の通路内に設けられ電磁誘導で加熱さ
    れる発熱体によって水を加熱して蒸気が混じった気液状
    態にする工程と、 前記発熱体に供給する前記水を貯留するところに、前記
    発熱体からの気液を受け入れ、そこから蒸気を排出する
    ことにより、水に含まれる雑物を濃縮して分離する工程
    と、 排出される前記蒸気を伝熱媒体により水に凝縮する工程
    と、 この凝縮された水に含有するイオン等の雑物をイオン交
    換器により除去する工程と、 を含んでなることを特徴とする超高純度水の製造方法。
JP7349377A 1995-12-19 1995-12-19 超高純度水の製造システム及びその製造方法 Pending JPH09168797A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1311188C (zh) * 2005-04-17 2007-04-18 曲景春 一种电加热型纯蒸汽发生器
JP2007098272A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd アンモニア含有水の処理方法および処理装置
CN103267272A (zh) * 2013-06-10 2013-08-28 湖北巨凯科技有限公司 一种电磁高频加热蒸汽发生器

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