JPH09167708A

JPH09167708A - インバータトランス

Info

Publication number: JPH09167708A
Application number: JP7347614A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiro Ishikawa; 和弘石川; Shigeaki Watanabe; 薫明渡辺; Minoru Nakano; 稔中野; Koji Ito; 浩二伊藤
Original assignee: Toko Inc
Current assignee: Toko Inc
Priority date: 1995-12-15
Filing date: 1995-12-15
Publication date: 1997-06-24
Also published as: TW430106U; US5812045A

Abstract

(57)【要約】【課題】コア30、40の二次側にスペースの無駄があ
る。【解決手段】同一平面上に配置された一次巻線10及び二
次巻線20と、閉磁路を形成する一対のコア30、40とを備
え、一次巻線10と二次巻線20を一対のコア30、40によっ
て電磁結合するとともに、一次巻線10と二次巻線20の間
に位置する突起43を、少なくとも一方のコアに形成し、
突起43を少しの距離をおいて他方のコア30に対向させた
インバータトランスにおいて、コア30、40 の一次側の最
小断面積をＳ₁とし、一次巻線10と二次巻線20の電磁結
合係数をＫとしたとき、コア30、40の二次側の最小断面
積をＳ₁Ｋの値とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の背
面を照明する冷陰極線管等を点灯させるインバータに用
いられるインバータトランスの構成に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】インバータの回路構成等によっては、イ
ンバータトランスの一次巻線と二次巻線の電磁結合がや
や小さい方が冷陰極線管の光量が増す場合がある。そこ
で、図４に示すように一次巻線１と二次巻線２を横に並
べて配置し、突き合わせた一対のコア３、４によって、
一次巻線１と二次巻線２を電磁結合するとともに、一次
巻線１と二次巻線２の間に位置する突起５をコア４に設
けることにより、電磁結合をやや弱めたインバータトラ
ンスが考えられている。突起５を適宜な寸法だけ突出さ
せることにより、冷陰極線管の輝度効率が向上するとと
もに、インバータ回路のバラストコンデンサを除くこと
も可能となる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のこの
ようなインバータトランスはコア３、４の一次側と二次
側の最小断面積が略同一寸法になされていた。しかし、
コア３、４の二次側には、コア３、４の一次側を通る磁
束からコア４の突起５の部分に分流する磁束を差し引い
た分の磁束だけが流れる。したがって、一次側と二次側
のコア３、４の最小断面積が同じであることは、二次側
のコア３、４の断面積にスペースの無駄があることにな
る。また、一次巻線１と二次巻線２の電磁結合を低下さ
せている分、二次巻線２の巻数を増やさなければならな
いが、従来の構造では全体が大型化してしまう欠点があ
った。本発明は、コア３、４の二次側のこの無駄なスペ
ースを省くことを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、平行な巻軸に
それぞれ巻回され略同一平面上に配置された一次巻線及
び二次巻線と、互いに突き合わされて閉磁路を形成する
一対のコアとを備え、一次巻線と二次巻線を一対のコア
によって電磁結合するとともに、一次巻線と二次巻線の
間に位置する突起を少なくとも一方のコアに形成し、こ
の突起を少しの距離をおいて他方のコアに対向させたイ
ンバータトランスにおいて、コアの一次側の最小断面積
をＳ₁とし、一次巻線と二次巻線の電磁結合係数をＫと
したとき、コアの二次側の最小断面積をほぼＳ₁Ｋとし
た構成を特徴とする。

【０００５】

【実施例】図１は本発明の一実施例におけるインバータ
トランス要部の断面図である。一次巻線10と二次巻線20
を横に並べて配置し、突き合わせた一対の磁性体コア3
0、40によって、一次巻線10と二次巻線20を電磁結合し
てある。下コア40には、底板部45と、底板部45から垂直
方向に突出した二つの突出部41、42及び一つの突起43が
一体に形成してある。突出部41の周りに一次巻線10を巻
回し、突出部42の周りに二次巻線20を巻回してある。突
起43は、一次巻線10と二次巻線20の間の位置で、上コア
30の下面に少しの距離をおいて対向している。突起43と
コア30との距離を縮めるほど、突起43の部分を通じてコ
ア30との間に磁束が通りやすくなるので、突起43の突出
量を変えることにより、一次巻線10と二次巻線20の電磁
結合の大きさを調整することができる。

【０００６】今、一次巻線10と二次巻線20の電磁結合係
数をＫとし、コア30、40の一次側を通る磁束をφとする
と、コア40の突起43には（１−Ｋ）φ コア30、40 の二次側にはＫ φ の磁束がそれぞれ分流する。したがってコア30、40 の一
次側の最小断面積をＳ₁とすると、コア30、40 の二次側
の最小断面積Ｓ₂は、Ｓ₂＝Ｓ₁×Ｋであれば足りる。さらに、突起43の最小断面積は、Ｓ₁
（１−Ｋ）でよいことになる。

【０００７】そこで、本発明におけるコア30、40 の二次
側の最小断面積Ｓ₂は、一次側の最小断面積Ｓ₁と結合
係数Ｋとの積、すなわちＳ₁Ｋの値になるようにしてあ
る。また、突起43の最小断面積はＳ₁（１−Ｋ）となる
ようにしてある。コア30、40 の一次側の最小断面積Ｓ₁
は例えば図２に示すＡ−Ａ線の位置の断面とする。これ
に対し、二次巻線20が対向する底板部45の厚みを一次巻
線10が対向する底板部45の厚みよりも小さくして、二次
側の最小断面積Ｓ₂が、Ｂ−Ｂ線の位置のコア40の断面
積、すなわち底板部45の断面積になるようにしてある。
これにより、コア40の二次側の厚みが減り、二次巻線20
を収容するスペースが広がるので、コア30、40 の外形寸
法はそのままで二次巻線20の巻数を増やすことが出来
る。

【０００８】なお、上記の実施例ではコア30、40 の二次
側の最小断面積Ｓ₂を、図３に示すように下コア40にお
ける二次巻線20が対向する底板部45の断面46の位置で得
るようにしたが、二次巻線20の巻軸すなわち突出部42の
横断面47、あるいは突出部42の側面を延長した面で底板
部45を切った筒状の断面48で得られるようにしてもよ
い。また、平板状の上コア30と断面Ｅ形の下コア40で一
対のコアを構成する代わりに、断面Ｅ形の同一形状の二
つのコアを用いてもよい。

【０００９】

【発明の効果】本発明によれば、一次巻線と二次巻線の
電磁結合をやや低減させたインバータトランスにおい
て、コアの二次側が占めるスペースの無駄がなくなり、
その分二次巻線の巻数を増やすことができるので、スペ
ース効率のよい小型のインバータトランスを得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すインバータトランス
要部の正面断面図

【図２】同インバータトランスの下コアの平面図

【図３】下コアの一部を拡大して示す部分断面斜視図

【図４】従来のインバータトランス要部の正面断面図

【符号の説明】

10 一次巻線 20 二次巻線 30、40 コア 43 突起

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者伊藤浩二埼玉県鶴ケ島市大字五味ケ谷18番地東光株式会社埼玉事業所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】平行な巻軸にそれぞれ巻回され略同一平
面上に配置された一次巻線及び二次巻線と、互いに突き
合わされて閉磁路を形成する一対のコアとを備え、一次
巻線と二次巻線を該一対のコアによって電磁結合すると
ともに、一次巻線と二次巻線の間に位置する突起を少な
くとも一方のコアに形成し、該突起を少しの距離をおい
て他方のコアに対向させたインバータトランスにおい
て、コアの一次側の最小断面積をＳ₁とし、一次巻線と
二次巻線の電磁結合係数をＫとしたとき、コアの二次側
の最小断面積をほぼＳ₁Ｋとしたことを特徴とするイン
バータトランス。
【請求項２】前記の突起の最小断面積を、ほぼＳ
₁（１−Ｋ）とした請求項１のインバータトランス。
【請求項３】少なくとも一方のコアが底板部と該底板
部から垂直方向に突出した二つの巻軸を有し、一方の巻
軸の周りに一次巻線を巻回し、他方の巻軸に二次巻線を
巻回するとともに、二次巻線が対向する底板部の厚みを
一次巻線が対向する底板部の厚みよりも小さくして、コ
アの二次側の最小断面積が該底板部において得られるよ
うにした請求項１のインバータトランス。