JPH09165466A - インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法 - Google Patents

インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法

Info

Publication number
JPH09165466A
JPH09165466A JP21917796A JP21917796A JPH09165466A JP H09165466 A JPH09165466 A JP H09165466A JP 21917796 A JP21917796 A JP 21917796A JP 21917796 A JP21917796 A JP 21917796A JP H09165466 A JPH09165466 A JP H09165466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
solvent
binder resin
dye
ink ribbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21917796A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidemi Tomita
秀実 冨田
Fui Samu
フイ サム
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Misao Kusunoki
美佐雄 楠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP21917796A priority Critical patent/JPH09165466A/ja
Publication of JPH09165466A publication Critical patent/JPH09165466A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇華熱転写記録方式用インクリボン廃棄物か
ら、リサイクル可能な染料及び/又はバインダー樹脂を
回収する。 【解決手段】 回収インクリボンのインク層のバインダ
ー樹脂及び/又は染料を、溶媒に溶解させ、得られた溶
液から不溶解物を除去し、濃縮した後に、濃縮物を特定
の溶媒中に投入してバインダー樹脂を沈殿回収し、上澄
みから染料を回収する。あるいはインク層から染料のみ
を実質的に溶解する溶媒で染料を抽出して回収するか、
染料をインク層から昇華させることにより回収する。こ
こで、インク回収装置として、インクリボン搬送手段;
染料とバインダー樹脂とを溶媒で回収するインク回収ヘ
ッド;溶媒を収容するための液タンク;及び液タンクか
らインク回収ヘッドに溶媒を供給し、インク回収ヘッド
で染料及び/又はバインダー樹脂を溶解した溶媒を液タ
ンクに循環させる溶媒循環手段を有するものを使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写性インク層
を有するインクリボンのインク層から染料及びバインダ
ー樹脂を回収する方法、それらの回収の際に使用するイ
ンク回収装置及びインク回収ヘッド、並びに回収した染
料とバインダー樹脂とを使用してリサイクルインクリボ
ンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昇華性又は熱拡散性の染料を使用したイ
ンクリボンと、染料受容性の印画紙とを重ね合わせ、そ
のインクリボンをサーマルヘッドなどにより画像情報、
文字情報に応じて加熱し、インクリボンから印画紙へ染
料を移行させて画像を形成する昇華熱転写記録方式が知
られている。この方式は、連続階調のフルカラー画像を
高品位で形成することができるので、ビデオ画像をハー
ドコピーする方法として注目されている。
【0003】このようなインクリボンは、図8に示すよ
うに、ポリエステルフィルムなどの基材81上に、昇華
性又は熱拡散性染料とバインダー樹脂とをトルエンやメ
チルエチルケトンなどの溶媒中に溶解又は分散させたイ
ンク組成物を、グラビアコーター等の塗工装置を用いて
塗工し、更に乾燥させることにより熱転写インク層82
を形成することにより製造されている。また、必要に応
じて、基材81の裏面には耐熱滑性層83が形成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクリボ
ンの製造の際には、インクリボン原反の巻き出し部分、
巻き終り部分あるいは幅方向の両端のスリット屑など
は、再利用されることなく廃棄物として処理されてい
る。また、使用済みのインクリボンの場合にも、繰り返
し使用することなく使い捨てられている。
【0005】しかしながら、インクリボンのインク層に
含まれる染料、中でも昇華熱転写記録方式に使用する染
料には高価なものが多く、従ってインクリボン廃棄物中
の染料は、インクリボンの原材料のコストの中で無視で
きない比重を占め、インクリボンの製造コストを引き上
げてしまうという問題がある。このため、インクリボン
廃棄物から、高価な染料を回収することが望まれてい
る。この場合、フルカラー対応のインクリボンにおいて
は、染料としてイエロー(Y)染料、マゼンタ(M)染
料、シアン(C)染料の3種類の染料、場合により更に
ブラック(K)染料を加えて4種類の染料が使用されて
おり、各色の染料を個別に回収し再利用できるようにす
ることが強く望まれている。
【0006】また、インクリボン廃棄物のインク層中に
含まれるバインダー樹脂のほとんどは非生分解性である
ので、廃棄された場合には地球環境に大きな悪影響を与
えることが懸念されている。
【0007】更に、インクリボンから染料とバインダー
樹脂とを回収する際に、ロールに巻かれた状態の使用済
インクリボンを、切断することなく長尺のまま回収処理
することができる装置も求められている。
【0008】本発明は、以上のような従来の技術の課題
を解決しようとするものであり、特に昇華熱転写記録用
インクリボンを製造する際に生ずる廃棄インクリボンや
使用済みインクリボンなどのインクリボン廃棄物をリサ
イクルするために、その中に含有されている染料又はバ
インダー樹脂を回収できるようにし、更にそれらを用い
てリサイクルインクリボンを製造することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、回収したイ
ンクリボンのインク層を、それに含有されるバインダー
樹脂と染料とを溶解する溶媒に溶解させ、得られた溶液
から不溶解物を除去した後にその溶液を濃縮し、得られ
た濃縮物を特定の溶媒中に投入することにより、バイン
ダー樹脂を沈殿させ分別することにより回収でき、一
方、その上澄みを濃縮することにより染料を回収できる
こと、あるいは染料のみを実質的に溶解する溶媒でイン
ク層から染料を抽出し回収することができること、ま
た、インク層から染料を昇華させることにより回収する
ことができることを見出し、本発明の回収方法を完成さ
せるに至った。また、バインダー樹脂と染料とを溶媒に
溶解して回収する際に、溶媒に染料及び/又はバインダ
ー樹脂を溶解させるための回収ヘッドを利用することに
より、長尺のままインクリボンを処理できることを見出
し、本発明のインク回収装置を完成させた。
【0010】即ち、本発明の第1の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンを
回収し、そのインクリボンのインク層を、染料とバイン
ダー樹脂とを溶解する溶媒に溶解させ、得られた溶液か
ら不溶解物を除去した後にその溶液を濃縮し、得られた
濃縮物を、染料を溶解するがバインダー樹脂を実質的に
溶解しない溶媒中に投入してバインダー樹脂を沈殿させ
て分別し乾燥することによりバインダー樹脂を回収する
ことを特徴とするインクリボンのインク層からのバイン
ダー樹脂回収方法を提供する。
【0011】また、本発明の第2の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンを
回収し、そのインクリボンのインク層を、染料とバイン
ダー樹脂とを溶解する溶媒に溶解させ、得られた溶液か
ら不溶解物を除去した後にその溶液を濃縮し、得られた
濃縮物を、染料を溶解するがバインダー樹脂を実質的に
溶解しない溶媒中に投入してバインダー樹脂を沈殿させ
て除去し、バインダー樹脂を除去した後の溶液を濃縮し
乾燥することにより染料を回収することを特徴とするイ
ンクリボンのインク層からの染料回収方法を提供する。
【0012】更に、本発明の第3の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンを
回収し、そのインクリボンのインク層を、バインダー樹
脂を実質的に溶解しないが染料を溶解する溶媒で処理
し、それによりインク層から染料を溶解除去し、残った
インク層を、バインダー樹脂を溶解する溶媒で処理して
バインダー樹脂を溶媒に溶解させ、得られた溶液から不
溶解物を除去した後に濃縮し、得られた濃縮物を、染料
を溶解するがバインダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒
中に投入してバインダー樹脂を沈殿させて分別し乾燥す
ることによりバインダー樹脂を回収することを特徴とす
るインクリボンのインク層からのバインダー樹脂回収方
法を提供する。
【0013】また、本発明の第4の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンを
回収し、そのインクリボンのインク層を、バインダー樹
脂を実質的に溶解しないが染料を溶解する溶媒で処理
し、それによりインク層の染料を溶媒に溶解させ、得ら
れた溶液から不溶解物を除去した後にその溶液を濃縮し
乾燥することにより染料を回収することを特徴とするイ
ンクリボンのインク層からの染料回収方法を提供する。
【0014】更に、本発明の第5の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンを
回収し、そのインクリボンを減圧又は加熱処理すること
によりインク層中の染料を昇華させて回収することを特
徴とするインクリボンのインク層からの染料回収方法を
提供する。
【0015】また、本発明の第6の態様は、バインダー
樹脂と染料とをインク用溶媒中に均一に分散または溶解
させることによりインク組成物を調製し、そのインク組
成物をインクリボン用基材上に塗布し乾燥して熱転写イ
ンク層を形成するリサイクルインクリボン製造方法にお
いて、該バインダー樹脂として、上述のバインダー樹脂
回収方法により回収されたバインダー樹脂を使用し、該
染料として、上述の染料回収方法により回収された染料
を使用することを特徴とする製造方法を提供する。
【0016】また、本発明の第7の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンか
ら当該インク層の染料及び/又はバインダー樹脂を溶解
できる溶媒に当該染料及び/又はバインダー樹脂を溶解
させて回収するためのインク回収装置において:インク
リボンを搬送するための搬送手段;該溶媒に染料及び/
又はバインダー樹脂を溶解させるためのインク回収ヘッ
ド;染料及び/又はバインダー樹脂を溶解する溶媒を収
容するための液タンク;及び液タンクからインク回収ヘ
ッドに溶媒を供給し、インク回収ヘッドで染料及び/又
はバインダー樹脂を溶解した溶媒を液タンクに循環させ
る溶媒循環手段を有するインク回収装置を提供する。
【0017】また、本発明の第8の態様は、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンか
ら当該インク層の染料及び/又はバインダー樹脂を溶解
できる溶媒に当該染料及び/又はバインダー樹脂を溶解
させて回収するためのインク回収ヘッドであって、溶媒
を保持するための容器と、容器中の溶媒に接触して溶媒
を保持し、その保持した溶媒をインクリボンのインク層
に接触させる溶媒接触手段とを有することを特徴とする
インク回収ヘッドを提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明の第1の態様のバインダー樹脂回収
方法においては、まず、染料とバインダー樹脂とからな
るインク層を有するインクリボンを回収する。ここで、
インクリボンの回収源としては、インクリボン製造工程
中に生じる廃棄インクリボンや不良インクリボン、ま
た、使用済みインクリボン等を挙げることができる。こ
の場合、インクリボンの色種に応じて分別回収すると、
染料回収効率を向上させることができるので好ましい。
【0020】次に、そのインクリボンのインク層を、染
料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒に溶解させる。こ
れによりバインダー樹脂と染料とを含有する溶液を得
る。ここで、インク層から染料とバインダー樹脂とを溶
解させる方法としては、特に限定されず、例えば、イン
クリボンを色別に細断し、それらを染料とバインダー樹
脂とを溶解する溶媒に浸漬してもよく、あるいはインク
リボンのインク層に溶媒をスプレーして溶解させてもよ
い。また、溶媒を含ませた布、紙、スポンジ、樹脂、ゲ
ルなどをインク層に機械的にあるいは人手により直接接
触させてもよい。あるいは、ナイフなどでインク層をか
き取り、それを溶媒処理してもよい。
【0021】ここで、対象とする染料としては、公知の
昇華性又は熱拡散染料、特に分散染料を挙げることがで
きる。また、油溶性染料、反応分散染料、ロイコ染料、
塩基性染料、カチオン染料等も挙げることができる。ま
た、印画時の感度、転写画像の耐候性、色相等に応じ
て、適宜単独もしくは組み合わせて使用している場合も
挙げることができ、具体的にはジアリルメタン系、トリ
アリルメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメチン
系、キサンチン系、オキサジン系、チアジン系、アジン
系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、インド
リノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタ
ム系、アントラキノン系、インドアニリン系、シアノス
チリル系、イミダゾール系、キノフタロン系等の染料を
挙げることができる。
【0022】また、対象とするバインダー樹脂として
は、公知のバインダー樹脂、例えばポリビニルアセター
ル樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリカーボネート樹脂、セルロース誘導体、アク
リル樹脂等を挙げることができ、これらは単独もしくは
組み合わせて使用することもできる。
【0023】バインダー樹脂と染料とを溶解する溶媒と
しては、対象とするバインダー樹脂と染料とを溶解する
ことのできる公知の溶剤の中から、バインダー樹脂や染
料の種類や使用量に応じて適宜選択することができる。
例えば、トルエン、2−ブタノン、ジクロロエタンなど
を使用することができる。あるいは、それらと低級アル
コールとの混合溶媒も使用することができる。なお、2
−ブタノンを使用するの場合には水と併用することもで
きる。
【0024】次に、バインダー樹脂と染料とを含有する
溶液の不溶解物を除去する。これは、得られた溶液には
ゴミや不純物などの不溶解物が混入しており、これらを
除去しなければリサイクルできないためである。ここ
で、不溶解物を除去する具体的手法としては特に制限は
なく、公知の物理的手法や化学的手法、例えば、フィル
タリング、再沈、洗浄、クロマト分離、昇華精製、再結
晶等の方法を採用することができる。
【0025】次に、不溶解物を除去した後の溶液を濃縮
する。これは、溶液中の固形分の濃度を高めてバインダ
ー樹脂と染料との分離を容易化するためである。この点
については後述する。
【0026】なお、溶液を濃縮する具体的手法として
は、公知の物理的手法や化学的手法、例えば、溶媒の減
圧エバポレーション法などを挙げることができる。
【0027】次に、得られた濃縮物を、染料を溶解する
がバインダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒中に投入す
る。これにより、染料を沈殿させずにバインダー樹脂だ
けを沈殿させて分別することができる。この場合に使用
する溶媒としては、一般に飽和炭化水素系溶剤、例えば
n−ヘキサンを挙げることができる。また、分別する手
法としては、デカンテーション、減圧濾過、遠心分離な
どの公知の手法を挙げることができる。
【0028】なお、分別したバインダー樹脂が染料で着
色している場合には、バインダー樹脂を少量の溶媒に溶
解させ、その溶液を染料を溶解するがバインダー樹脂を
実質的に溶解しない溶媒中に再度投入してバインダー樹
脂を沈殿させればよい。
【0029】最後に、分別したバインダー樹脂を公知の
手法により乾燥することにより、リサイクル可能なバイ
ンダー樹脂を回収することができる。
【0030】本発明の第2の態様の染料回収方法におい
ては、まず、染料とバインダー樹脂とからなるインク層
を有するインクリボンを回収し、そのインクリボンのイ
ンク層を、染料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒で処
理し、それにより染料を溶媒に溶解させ、得られた溶液
から不溶解物を除去した後にその溶液を濃縮し、得られ
た濃縮物を染料を溶解するがバインダー樹脂を実質的に
溶解しない溶媒中に投入してバインダー樹脂を沈殿させ
る。ここまでは、前述の本発明の第1の態様のバインダ
ー樹脂回収方法の場合と同様である。これにより、沈澱
したバインダー樹脂を含む染料溶液が得られる。
【0031】次に、染料溶液から沈殿したバインダー樹
脂を除去し、得られた染料溶液を濃縮し乾燥する。これ
によりリサイクル可能な染料を回収することができる。
ここで、バインダー樹脂を除去する手法としては、デカ
ンテーション、減圧濾過、遠心分離などの公知の手法を
挙げることができる。染料溶液を濃縮する方法や乾燥す
る方法も公知の方法を利用することができる。
【0032】本発明の第3の態様のバインダー樹脂回収
方法においては、まず、第1の態様のバインダー樹脂回
収方法と同様に、染料とバインダー樹脂とからなるイン
ク層を有するインクリボンを回収する。
【0033】次に、回収したインクリボンのインク層
を、バインダー樹脂を実質的に溶解しないが染料を溶解
する溶媒で処理し、それにより染料を溶媒に溶解させ
る。これによりインク層から染料が除去され、インク層
にバインダー樹脂が残る。なお、溶媒によるインク層の
処理は、第1の態様の方法と同様に行うことができる。
【0034】バインダー樹脂を実質的に溶解しないが染
料を溶解する溶媒としては、公知の溶剤の中から、バイ
ンダー樹脂や染料の種類や使用量に応じて適宜選択する
ことができるが、中でも溶解度パラメーターが11以上
の有機溶媒を使用することが好ましい。溶解度パラメー
ターが11以上の溶媒としては、メタノール(14.
5)、エタノール(12.7)、アセトニトリル(1
1.8)、ブタノール(11.4)、アセトアニリド
(11.7)、ジメチルホルムアミド(12.1)、シ
クロヘキサノール(11.4)等をあげることができ
る。なお、2−ブタノンと水又はメタノール等との混合
溶媒も使用することもできる。
【0035】次に、インク層のバインダー樹脂を、バイ
ンダー樹脂を溶解する溶媒で処理する。これによりバイ
ンダー樹脂溶液が得られる。ここで、バインダー樹脂を
溶解する溶媒としては、第1の態様において使用した、
バインダー樹脂と染料とを溶解する溶媒と同様のものを
使用することができ、更にキシレン、ベンゼン、アセト
ン、シクロヘキサノン、クロロホルム等も使用すること
ができる。
【0036】次に、第1の態様の方法と同様に、バイン
ダー樹脂を含有する溶液から不溶解物を除去した後にそ
の溶液を濃縮し、得られた濃縮物を、バインダー樹脂を
実質的に溶解しない溶媒中に投入してバインダー樹脂を
沈殿させて分別し乾燥する。これによりリサイクル可能
なバインダー樹脂を回収することができる。
【0037】本発明の第4の態様の染料回収方法におい
ては、第3の染料回収方法の場合と同様に、染料とバイ
ンダー樹脂とからなるインク層を有するインクリボンを
回収し、回収したインクリボンのインク層を、バインダ
ー樹脂を実質的に溶解しないが染料を溶解する溶媒で処
理し、それにより染料を溶媒に溶解させる。これにより
インク層から染料を抽出することができ、バインダー樹
脂を含まない染料溶液を得ることができる。ここまで
は、第3の染料回収方法の場合と同様に行うことができ
る。
【0038】この場合、バインダー樹脂を実質的に溶解
しないが染料を溶解する溶媒としては、第3の態様の方
法の場合と同様に溶解度パラメーターが11以上の有機
溶媒を使用することが好ましい。
【0039】次に、本発明の第2の態様と同様に染料溶
液から不溶解物を除去した後にその溶液を濃縮し乾燥す
る。これによりリサイクル可能な染料を回収することが
できる。
【0040】本発明の第5の態様の染料回収方法におい
ては、第1の態様の方法と同様に、染料とバインダー樹
脂とからなるインク層を有するインクリボンを回収す
る。
【0041】次に、インクリボンのインク層を減圧又は
加熱処理することによりインク層中の染料を昇華させて
トラップする。これにより染料を回収することができ
る。また、インク層にはバインダー樹脂が残る。ここ
で、減圧あるいは加熱処理は常法により行うことができ
る。
【0042】なお、加熱する場合、染料の効率的回収を
実現するために、加熱温度をインク層のバインダー樹脂
のガラス転移点以上の温度とすることが好ましく、通常
50℃以上、好ましくは100℃〜250℃に加熱する
ことが推奨される。また、加熱による染料の酸化劣化を
防止するために、加熱を窒素ガスなどの不活性ガス雰囲
気下で行うことが好ましい。更に、加熱を減圧下で行う
ことが、染料の昇華促進のためにより好ましい。この場
合、減圧の程度は必要に応じて適宜決定することができ
るが、通常600mmHg程度の圧力にまで減圧すれば
よい。
【0043】次に、以上の第1〜4の態様の各方法を実
施するためのインクリボン回収システム及びインクリボ
ン溶媒処理システムの一例について図1を参照しながら
説明する。
【0044】図1のインクリボン回収システムにおいて
は、回収されたインクリボン1を、ベルトコンベア2に
よりインクリボン1の種類などに応じて選別する分離板
3に送る。ここで、インクリボン1の搬送の際に、カメ
ラ4からのインクリボン1の情報を画像認識装置5によ
り判断し、その判断結果に応じて分離板制御装置6によ
り分離板3を操作し、インクリボン種毎の回収ボックス
7にインクリボン1を回収する。更に、必要に応じて、
インクリボン1を細断ホッパー8に投入し、色毎にイン
クリボン1をカッター9で切断して分別ボックス10
Y,10M,10Cに分別する。分別されたインクリボ
ン1はインクリボン溶媒処理システムに投入される。
【0045】なお、インクリボン1のインク層の溶媒処
理を、図2に示すように、溶媒11をインクリボン1に
噴霧し、垂れ落ちてくる溶媒を回収液タンク12に回収
する場合や、溶剤含浸布でインク層を拭き取る場合など
にはインクリボンを色毎に細断する必要はない。
【0046】図1のインクリボン溶媒処理システムにお
いては、分別されたインクリボン1を、溶媒処理装置1
3に投入し、回収液タンク12内の溶媒11をインクリ
ボン1に循環散布しながら処理する。使用した溶剤の種
類等に応じてバインダー樹脂もしくは染料又はそれらの
双方が溶解した回収液14Y,14M,14Cが得られ
る。
【0047】なお、インクリボン溶媒処理システムにお
いて得られた回収液14Y,14M,14Cは、減圧濾
過装置などの通常の不溶解物除去手段によりを不溶解物
を除去した後、各方法に従ってバインダー樹脂又は染
料、もしくはそれらの双方が回収される。
【0048】また、インクリボン回収システムで分別さ
れたインクリボンを、インクリボン溶媒処理システムに
投入することなく、図3に示すような、減圧ヒートチャ
ンバー15と冷却回収ユニット16とそれらに連結され
た減圧ポンプ17とからなる染料昇華回収システムに投
入してもよい。ここで、昇華した染料は、冷却回収ユニ
ットの冷却部に接触して固化し回収される。
【0049】ところで、以上説明したバインダー樹脂の
回収方法、染料の回収方法及びインクリボン溶媒処理シ
ステムは、インクリボンからバインダー樹脂及び染料の
いずれか一方又は双方を溶媒に溶解させる工程を有す
る。本発明の第7の態様のインク回収装置は、この工程
を実施する際に、ロールに巻き取られた回収インクリボ
ンを切断することなく長尺のまま連続的に処理するため
の装置である。
【0050】このようなインク回収装置の一例を図4に
示す。このインク回収装置は、インクリボン41を搬送
するための搬送手段と、溶媒Lに染料及び/又はバイン
ダー樹脂を溶解させるためのインク回収ヘッドAと、染
料及び/又はバインダー樹脂を溶解する溶媒Lを収容す
るための液タンク48と、液タンク48からインク回収
ヘッドAに溶媒Lを供給し、インク回収ヘッドAで染料
及び/又はバインダー樹脂を溶解した溶媒Lを液タンク
48に循環させる溶媒循環手段とを有する。
【0051】図4の態様の場合、搬送手段は、インクリ
ボン送りローラ42(巻出し部)とインクリボン巻取ロ
ーラ43(巻き取り部)及びガイドローラ44から構成
されている。この場合、インクリボン41を搬送するた
めのモーター(駆動部)は、インクリボン巻取ローラ4
3の中心軸を駆動させるように設けてもよいが、巻取ロ
ーラ43側に設けた場合にはインクリボンが十分に乾燥
していないとスリップすることが懸念されるので、送り
ローラ42の中心軸を駆動させるように設けることが好
ましい。もしくは、インクリボン送りローラ42とイン
ク回収ヘッドAとの間に設けることが好ましい。
【0052】なお、ガイドローラ44の数に関し、図4
の態様においては4つ設けてあるが、それに制約される
ことなく、必要に応じて1つ又は2つでもよく5つ以上
設けてもよい。
【0053】インク回収ヘッドAは、溶媒Lを保持する
ための容器45と、容器45中の溶媒Lに接触して溶媒
Lを保持し、その保持した溶媒Lをインクリボン41の
溶媒処理面41aに接触させる溶媒接触手段46とから
構成されている。このような溶媒接触手段46として
は、平板状のブラシやスポンジなどを使用することがで
きるが、回転可能な軸46aとその軸46aの周囲に配
された溶媒保持材料46bとから構成してもよい。ここ
で、軸46aの回転は、モーターなどにより強制的にイ
ンクリボン41の走行方向に対して順回転あるいは逆回
転させてもよいが、走行するインクリボン41との間の
摩擦力により引っ張られるように回転させるようにして
もよい。また、溶媒保持材料46bとしては、前述した
ブラシやスポンジの他、コットン布等を使用することが
できる。中でも、ガラス繊維織物が耐溶媒性、耐擦過
性、溶媒保持性に優れ、インクリボンを破損させ難いと
いう点で好ましい。
【0054】また、インク回収ヘッドAには、インクリ
ボン41に付着している溶媒をインク回収ヘッドAから
インクリボン41が搬送される前に除去するための溶媒
除去手段47を備えることが好ましい。このような溶媒
除去手段47としては、溶媒を吸収できるブラシ材料や
スポンジ材料、織物材料等を、インクリボン41の溶媒
処理面41aに接触させるように容器45に設けること
が好ましい。この場合、溶媒除去手段47は、溶媒接触
手段46の後段、特に溶媒接触手段46とインク回収ヘ
ッドAのインク巻取ローラー側端部45aとの間に設け
ることが好ましい。
【0055】また、インク回収装置は、インク回収ヘッ
ドに染料及び/又はバインダー樹脂を溶解する溶媒Lを
収容するための液タンク48と、液タンク48から回収
ヘッドAに溶媒Lを供給し、インク回収ヘッドAで染料
及び/又はバインダー樹脂を溶解した溶媒Lを液タンク
48に循環させる溶媒循環手段とを有する。このような
循環手段として、溶媒Lを液タンク48からインク回収
ヘッドAに連通させる送り液流路49と、インク回収ヘ
ッドAから液タンク48に連通させる戻り液流路50
と、液流路49には溶媒をインク回収ヘッドAへ強制的
に送るためのポンプ51とが設けられている。
【0056】図4の態様においては、インクリボン41
の回収すべきインク層を、インクリボン送りローラ42
からインク回収ヘッドAにまで搬送すると、ポンプ51
を運転して液タンク48に収容されている溶媒Lを送り
液流路49を通じてインク回収ヘッドAの容器45に連
続的に送り、容器45からオーバーフローさせて戻り液
流路50を経て液タンク48に連続的に回収する。ここ
で、容器45に送られた溶媒Lの一部は溶媒接触手段4
6に保持される。一方、インクリボン41はその溶媒接
触手段46に接触しながら搬送されるので、インクリボ
ン41の溶媒処理面41aに設けられているインク層の
染料及び/又はバインダー樹脂が溶媒Lに溶解する。染
料及び/又はバインダー樹脂を溶解した溶媒Lは、容器
45に保持された溶媒Lに拡散し、容器45からオーバ
ーフローして戻り液流路50を経て液タンク48に戻
る。回収処理を施されたインクリボン41は、その処理
面に付着している溶媒Lを溶媒除去手段47により除去
され、インクリボン巻取ローラ43に巻き取られる。
【0057】なお、インクリボン41の溶媒処理面41
aには、回収したくないインク層やラミネート層などが
形成されている場合がある。その場合には、溶媒接触手
段46とインクリボン41とが接触しないようにする必
要があるので、インクリボン41の搬送をさまたげない
ように、ガイドローラ44を上方に移動させたり、イン
ク回収ヘッドAを下方へ移動させたりすることが好まし
い。
【0058】また、インクリボン41の非溶媒処理面4
1bには、溶媒に溶解する可能性のある滑性層などが設
けられているので、インク回収処理の際に溶媒Lが非溶
媒処理面41bにまわらないようにすることが好まし
い。
【0059】図4の態様においては、一つのインク回収
ヘッドAを設けた例を示したが、インクリボン41に
は、通常イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)の3色のインク層が設けられている場合が多い。
その場合には、インク層の色相の数に対して少なくとも
同数のインク回収ヘッドを設けることが好ましい。図5
に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の
3色のインク層を有するインクリボン41用のインク回
収装置の例を示す。この例においては、イエローインク
用回収ヘッドA1、マゼンタインク用回収ヘッドA2及
びシアンインク用回収ヘッドA3が設けられている。更
に、インクリボンの基材の再利用を図るためには染料が
残存しないことが望まれていることから、インク回収ヘ
ッドA1〜A3と同様のインク回収ヘッドA4を更に設
けている。このインク回収ヘッドA4は、所定の色相の
部分のみを回収処理するのではなく、色別に設けられた
回収ヘッドA1〜A3で回収処理しきれない部分を回収
処理するものである。回収処理の基本的な方法として
は、図4で説明したとおりである。
【0060】なお、本発明のインク回収装置において
は、使用する溶媒の種類を選択することにより、染料の
みを回収したり、バインダー樹脂のみを回収したり、あ
るいはそれらを同時に回収したりすることができる。ま
た、図4に示したインク回収ヘッドAは、図4に示した
構成以外のインク回収装置でも利用することができる。
【0061】以上説明した本発明の方法により回収した
染料とバインダー樹脂とは、種々の目的に使用すること
ができるが、リサイクルインクリボンを製造する際に使
用するインク組成物調製用の原料として好ましく使用す
ることができる。以下に本発明の第6の態様のリサイク
ルインクリボンの製造方法を説明する。
【0062】この製造方法においては、まず、これらの
バインダー樹脂と染料とを、インク用の溶媒中に均一に
分散または溶解させることによりインク組成物を調製す
る。ここで、インク組成物の調製は常法により行うこと
ができる。
【0063】なお、染料とバインダー樹脂としては、前
述した各態様の染料の回収方法又はバインダー樹脂の回
収方法により回収したものを使用することができる。ま
た、インク組成物中の染料のバインダー樹脂に対する重
量比(染料/バインダー樹脂)は、染料の比率が少なす
ぎると転写画像の濃度が低くなり、染料の比率が高すぎ
るとインクリボンの保存性が低下するので、好ましくは
0.3〜3.0、より好ましくは0.6〜2.5とす
る。
【0064】また、インク用溶剤としては、染料及びバ
インダー樹脂の種類に応じて適宜決定することができ、
例えばトルエン、メチルエチルケトンなどを使用するこ
とができる。その使用量は、インク組成物の安定性や塗
工特性等を考慮して適宜決定することができる。
【0065】なお、インク組成物には、通常添加される
公知の添加剤を適宜添加することができる。例えば、ポ
リイソシアネート等の架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、可塑剤、離型剤、無機フィラー等を添加することが
できる。
【0066】次に、調製されたインク組成物をインクリ
ボン用基材上に塗布し乾燥して熱転写インク層を形成す
ることによりリサイクルインクリボンが得られる。こう
してインクリボンのリサイクルが可能となる。
【0067】ここで、インク組成物の塗布又は乾燥は、
公知の塗布装置又は乾燥装置を使用することができる。
例えば、塗布装置としてはグラビアコーターを使用する
ことができ、塗布厚、塗布速度などの塗布条件も適宜決
定することができる。また、乾燥装置も熱風乾燥装置を
使用することができ、乾燥温度、乾燥時間などの乾燥条
件も適宜決定することができる。
【0068】なお、インクリボン用基材としては、イン
クリボンの基材として従来より用いられているものの中
から適宜選択して使用することができる。例えば、ポリ
エステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフ
ォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリビニルアルコ
ールフィルム、アラミドフィルム、ポリエーテルフィル
ム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリバルパ
ン酸フィルムなどのプラスチックフィルムやコンデンサ
ーペーパー等の紙を使用することができる。インクリボ
ン用基材の厚みには特に制限はないが、通常1〜50μ
m、好ましくは2〜10μmとする。
【0069】本発明のリサイクルインクリボン製造方法
においては、必要に応じて、熱転写インク層を形成した
後もしくは前に、インクリボン用基材の裏面に耐熱滑性
層を形成することが好ましい。このような耐熱滑性層
は、一般的には、耐熱滑性層用バインダー樹脂、無機フ
ィラー、架橋剤、離型剤などの成分を溶剤に溶解もしく
は分散させた液状組成物を基材裏面上に塗布し乾燥する
ことにより形成することができる。
【0070】なお、耐熱滑性層用バインダー樹脂として
は、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート樹脂、
セルロース誘導体、アクリル樹脂等を単独もしくは組み
合わせて使用することができる。フィラーとしては、酸
化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウ
ム、微粉末シリカ等を用いることができる。離型剤とし
ては、ポリエチレンワックス、テフロンパウダー等の固
体ワックス類、フッ素系、リン酸エステル系の界面活性
剤、シリコーンオイル、高融点シリコーンワックス等を
使用することができる。架橋剤としては、エポキシ系硬
化剤、イソシアネート系硬化剤等を使用することができ
る。
【0071】以上、説明したように、本発明のバインダ
ー樹脂回収方法及び染料回収方法により、インクリボン
廃棄物からリサイクル可能なバインダー樹脂及び染料を
回収することができる。そして、それらを使用してリサ
イクルインクリボンを製造することができ、インクリボ
ン廃棄物のリサイクルが可能となる。
【0072】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0073】実施例1 (新品インクリボンの作製)まず、新品のバインダー樹
脂(電気化学(株)製ブチラール樹脂6000AS)と
新品の染料{イエロー(Y)染料(フォロンイエロー,
サンドス社)、マゼンタ(M)染料(M1染料(フォロ
ンレッド,サンドス社)とM2染料(ESC451,住
友化学社製)との1:1(重量比)混合染料)、シアン
(C)染料(フォロンブルー,サンドス社)}とを使用
して3色(Y,M,C)のインクリボンを以下のように
作製した。
【0074】まず、染料及びバインダー樹脂(重量比
1:1)を、トルエン/2−ブタノン混合溶液(重量比
1:1)に固形分が8%となるように溶解し混合するこ
とにより3色のインク組成物を調製した。
【0075】次に、これらのインク組成物をそれぞれ、
6μm厚のポリエステルフィルム上に、乾燥厚で2μm
となるようにグラビアコーターで塗布し、120℃の温
風で乾燥してインク層を形成することにより3色(Y,
M,C)のインクリボンを製造した。
【0076】次に、これらのインクリボンで、市販の印
画紙(UPC−7010,ソニー社製)に対し、ビデオ
プリンター(UP−D7000,ソニー社製)を用いて
カラー画像印画を100画面行った。使用済みのインク
リボンは廃棄した。
【0077】(バインダー樹脂の回収)次に、この廃棄
インクリボンを色毎に切り分け、2−ブタノンに浸漬す
ることにより、それぞれバインダー樹脂と染料とを含む
Y染料溶液、M染料溶液及びC染料溶液を得た。
【0078】得られた染料溶液を、5μmのフィルター
を通過させ、その後に加熱脱気することにより過剰の溶
剤成分を除去し濃縮した。
【0079】次に、得られた濃縮液を過剰のn−ヘキサ
ン中に撹拌しながら投入することによりバインダー樹脂
を沈殿させた。そしてバインダー樹脂をフィルターを用
いて分別した。
【0080】分別したバインダー樹脂は染料により着色
しているので、その着色を除去するために再度2−ブタ
ノン中に溶解させ、その溶液を再び過剰のn−ヘキサン
中に撹拌しながら投入してバインダー樹脂を再沈させ
た。この過程を3度繰り返すことによりバインダー樹脂
の着色を除去した。
【0081】着色が除かれたバインダー樹脂が沈殿して
いるn−ヘキサン溶液から、バインダー樹脂をフィルタ
ーを用いて分別し、120℃で真空乾燥することにより
バインダー樹脂を回収した。回収率は75%であった。
この回収バインダー樹脂をGPC法で分子量を測定した
ところ、新品のインクリボンのインク層のバインダー樹
脂とほぼ同じ分子量を示した。
【0082】(染料の回収)一方、バインダー樹脂を分
別した残りのn−ヘキサン溶液に染料以外の不純物の混
入の程度をカラムクロマトグラフにより調べたところ、
不純物の混入は確認できなかった。
【0083】次に、各色のn−ヘキサン溶液から溶剤を
蒸発させつつ、染料を再結晶させることにより染料を精
製回収した。なお、これらの回収染料を、液体クロマト
グラフにより分析した結果、Y染料及びC染料に関して
はインクリボン作製に用いた新品染料と同等のものが得
られていることが確認できた。また、回収M染料中のM
1染料(フォロンレッド)とM2染料(ESC451)
との比率は初期の組成と同じ1:1であることがわかっ
た。
【0084】実施例2〜10 実施例1で回収した回収染料及び回収バインダー樹脂を
表1の配合で用いてY、M、Cの各インク組成物を調製
し、それを用いて実施例1の新品のインクリボンの製造
例と同様にリサイクルインクリボンを作成した。
【0085】
【表1】 実 施 例 2 3 4 5 6 7 8 9 10 樹脂ハ゛インタ゛ー 新品 75 50 25 − − − − − − 回収 25 50 75 100 100 100 100 100 100 Y染料 新品Y 100 100 100 100 − 10 30 50 70 回収Y − − − − 100 90 70 50 30 M染料 新品M1 50 50 50 50 18 26 30 38 46 新品M2 50 50 50 50 2 14 20 32 44 回収M − − − − 80 60 50 30 10 C染料 新品C 100 100 100 100 100 10 30 50 70 回収C − − − − − 90 70 50 30
【0086】このように作られた各色のリサイクルイン
クリボンと実施例1で作製された各色の新品インクリボ
ンとを、市販のビデオプリンター(UP−D7000、
ソニー社製)により市販の印画紙(UPC−7010、
ソニー社製)に対して各色のステップ印画を行った。
【0087】得られた画像のガンマ特性(感度)及び色
ズレを以下に説明するように評価した。
【0088】(ガンマ特性)得られたステップ画像をマ
クベス濃度計を用いて、光学濃度(OD)を測定した。
新品インクリボンから得た画像を基準画像とし、その基
準画像の光学濃度が0.1、0.5、1又は2となる条
件と同じ条件でリサイクルインクリボンを用いて画像を
形成し、得られた画像と基準画像との濃度差(ΔOD)
を求めた。得られた結果を図6に示す。
【0089】実用的には濃度差が±0.05の範囲であ
ることが望まれるが、実施例2〜10のリサイクルイン
クリボンから得られた画像は、図6からわかるように、
すべてその範囲内であり、実用上問題のないものであっ
た。
【0090】(色ズレ)新品インクリボンから得た画像
を基準画像とし、その基準画像の光学濃度が1となる条
件と同じ条件でリサイクルリボンを用いて画像を形成
し、得られた画像について、それぞれグレタグ社製色差
計を用いて色ズレΔEを測定した。得られた結果を図
7に示す。
【0091】実用的にはΔEの絶対値が5以下、好ま
しくは3以下であることが望まれるが、実施例2〜10
のリサイクルインクリボンから得られた画像は、図7か
らわかるようにすべてその範囲内であり、実用上問題の
ないものであった。
【0092】実施例11 実施例1で製造したものと同じ新品インクリボンで、市
販の印画紙(UPC−7010,ソニー社製)に対し、
ビデオプリンター(UP−D7000,ソニー社製)を
用いてカラー画像印画を100画面行った。使用済みの
インクリボンは廃棄した。
【0093】次に、この廃棄インクリボンを色毎にA4
サイズの大きさに切り分け、それらをそれぞれビーカー
に入れ、表2に示す溶剤20mlを添加し、十分に撹拌
してインク層を溶剤処理した。
【0094】次に、ビーカーからインクリボンを取り出
し、ビーカー中の液体を濾過することにより固形分を除
去した。得られた溶液から溶剤を蒸発させて固形物を得
た。
【0095】得られた固形物をテトラヒドロフラン50
ccに溶解させてGPC分析にかけ、インクリボンから
バインダー樹脂又は染料の回収に関する溶媒の適性を、
以下の基準により評価した。得られた結果を表2に示
す。また、各溶媒の溶解度パラメータ値も表2に示す。
【0096】評価基準 a: GPC分析結果中にバインダー樹脂に由来するピ
ークと染料に由来するピークが観察された場合 b: GPC分析結果中にバインダー樹脂に由来するピ
ークは観察されずに染料に由来するピークが観察された
場合 c: GPC分析結果中にバインダー樹脂に由来するピ
ークと染料に由来するピークとが共に観察されない場合
【0097】
【表2】 溶剤 溶解度パラメータ 評価 トルエン 8.9 a 2−ブタノン 9.3 a メタノール 14.5 b エタノール 12.7 b アセトニトリル 11.8 b ジクロロエタン 10.0 a ヘプタン 7.2 c ヘキサン 7.4 c 水 24.2 c 水/2−ブタノン(2/8) − a 水/2−ブタノン(4/6) − b 水/2−ブタノン(6/4) − b 水/2−ブタノン(8/2) − cメタノール /2-フ゛タノン(9/1) − bメタノール /2-フ゛タノン(8/2) − bメタノール/2-フ゛タノン(7/3) − a
【0098】表2から、溶解度パラメータが11以上の
有機溶媒は、インクリボンのインク層から染料のみを抽
出することができることがわかる。従って、このような
溶媒を使用することにより、インク層中のバインダー樹
脂と染料とを効率よく分離することができる。
【0099】実施例12 実施例1で得られた回収Yインクリボンを、図3に示す
ような減圧ヒートチャンバーに入れ、窒素雰囲気下、7
50mmHgの圧力で200℃に加熱した。その結果、
液体窒素冷却した回収トラップにY染料を回収すること
ができた。
【0100】実施例13 実施例1と同様の廃棄インクリボンのYインク面とMイ
ンク面とCインク面とに、図2に示すように、それぞれ
別々にメタノールを噴霧したところ、バインダー樹脂と
染料とを含有する溶液が得られた。この溶液を、実施例
1と同様に処理することにより、バインダー樹脂と染料
とを回収することができた。
【0101】実施例14 実施例1と同様の廃棄インクリボンのYインク面とMイ
ンク面とCインク面とを、それぞれ2−ブタノンを含ま
せたベンコットンで擦り、そのベンコットンをビーカー
中の2−ブタノンで揉み洗いした。この溶液を実施例1
と同様に処理することにより、バインダー樹脂と染料と
を回収することができた。
【0102】実施例15 染料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒として2−ブタ
ノンを液タンクに収容した図5に示したインク回収装置
で、実施例1と同様の廃棄インクリボンのYインク面と
Mインク面とCインク面とを処理したところ、各色につ
いてバインダー樹脂と染料とを含有する溶液が得られ
た。この溶液を実施例1と同様に処理することにより、
バインダー樹脂と染料とを回収することができた。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、特に昇華熱転写記録方
式用のインクリボン廃棄物から染料又はバインダー樹脂
を回収でき、更にそれらからリサイクルインクリボンを
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクリボン回収システム及びインクリボン溶
剤処理システムの説明図である。
【図2】インクリボン溶剤処理システムの説明図であ
る。
【図3】染料昇華回収システムの説明図である。
【図4】本発明のインク回収装置の概略図である。
【図5】本発明のインク回収装置の概略図である。
【図6】実施例2〜10のリサイクルインクリボンから
得られた画像のガンマ特性説明図である。
【図7】実施例2〜10のリサイクルインクリボンから
得られた画像の色ズレ説明図である。
【図8】インクリボンの断面図である。
【符号の説明】
1…インクリボン, 2…ベルトコンベア, 3…分離
板, 4…カメラ,5…画像認識装置, 6…分離板制
御装置, 7…回収ボックス, 8…細断ホッパー,
9…カッター, 10Y,10M,10C…分別ボック
ス, 11…溶媒,,12…回収液タンク, 13…溶
媒処理装置, 14Y,14M,14C…回収液, 1
5…減圧ヒートチャンバー, 16…冷却回収ユニッ
ト, 17…減圧ポンプ, 41…インクリボン, 4
2…インクリボン送りローラ,43…巻取ローラ, 4
4…ガイドローラ, 45…容器, 46…溶媒接触手
段, 47…溶媒除去手段, 48…液タンク, 49
…送り液流路, 50…戻り液流路, 51…ポンプ,
A(A1,、A2,A3)…インク回収ヘッド,L…
溶媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 101:00 (72)発明者 楠 美佐雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料とバインダー樹脂とからなるインク
    層を有するインクリボンを回収し、そのインクリボンの
    インク層を、染料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒に
    溶解させ、得られた溶液から不溶解物を除去した後にそ
    の溶液を濃縮し、得られた濃縮物を、染料を溶解するが
    バインダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒中に投入して
    バインダー樹脂を沈殿させて分別し乾燥することにより
    バインダー樹脂を回収することを特徴とするインクリボ
    ンのインク層からのバインダー樹脂回収方法。
  2. 【請求項2】 染料とバインダー樹脂とからなるインク
    層を有するインクリボンを回収し、そのインクリボンの
    インク層を、染料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒に
    溶解させ、得られた溶液から不溶解物を除去した後にそ
    の溶液を濃縮し、得られた濃縮物を、染料を溶解するが
    バインダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒中に投入して
    バインダー樹脂を沈殿させて除去し、バインダー樹脂を
    除去した後の溶液を濃縮し乾燥することにより染料を回
    収することを特徴とするインクリボンのインク層からの
    染料回収方法。
  3. 【請求項3】 染料とバインダー樹脂とからなるインク
    層を有するインクリボンを回収し、そのインクリボンの
    インク層を、バインダー樹脂を実質的に溶解しないが染
    料を溶解する溶媒で処理し、それによりインク層から染
    料を溶解除去し、残ったインク層を、バインダー樹脂を
    溶解する溶媒で処理してバインダー樹脂を溶媒に溶解さ
    せ、得られた溶液から不溶解物を除去した後に濃縮し、
    得られた濃縮物を、バインダー樹脂を実質的に溶解しな
    い溶媒中に投入してバインダー樹脂を沈殿させて分別し
    乾燥することによりバインダー樹脂を回収することを特
    徴とするインクリボンのインク層からのバインダー樹脂
    回収方法。
  4. 【請求項4】 バインダー樹脂を実質的に溶解しないが
    染料を溶解する溶媒が、溶解度パラメーターが11以上
    の溶媒である請求項3記載のバインダー樹脂回収方法。
  5. 【請求項5】 染料とバインダー樹脂とからなるインク
    層を有するインクリボンを回収し、そのインクリボンの
    インク層を、バインダー樹脂を実質的に溶解しないが染
    料を溶解する溶媒で処理し、それによりインク層の染料
    を溶媒に溶解させ、得られた溶液から不溶解物を除去し
    た後にその溶液を濃縮し乾燥することにより染料を回収
    することを特徴とするインクリボンのインク層からの染
    料回収方法。
  6. 【請求項6】 バインダー樹脂を実質的に溶解しないが
    染料を溶解する溶媒が、溶解度パラメーターが11以上
    の溶媒である請求項5記載の染料回収方法。
  7. 【請求項7】 染料とバインダー樹脂とからなるインク
    層を有するインクリボンを回収し、そのインクリボンを
    減圧又は加熱処理することによりインク層中の染料を昇
    華させて回収することを特徴とするインクリボンのイン
    ク層からの染料回収方法。
  8. 【請求項8】 バインダー樹脂と染料とをインク用溶媒
    中に均一に分散または溶解させることによりインク組成
    物を調製し、そのインク組成物をインクリボン用基材上
    に塗布し乾燥して熱転写インク層を形成するリサイクル
    インクリボン製造方法において、該バインダー樹脂とし
    て、次の(a)又は(b)のバインダー樹脂を使用し、
    該染料として、次の(c)、(d)又は(e)の染料を
    使用することを特徴とするリサイクルインクリボン製造
    方法: (a) 染料とバインダー樹脂とからなるインク層を有
    するインクリボンを回収し、そのインクリボンのインク
    層を、染料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒に溶解さ
    せ、得られた溶液から不溶解物を除去した後にその溶液
    を濃縮し、得られた濃縮物を、染料を溶解するがバイン
    ダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒中に投入してバイン
    ダー樹脂を沈殿させて分別し乾燥することにより回収し
    たバインダー樹脂; (b) 染料とバインダー樹脂とからなるインク層を有
    するインクリボンを回収し、そのインクリボンのインク
    層を、バインダー樹脂を実質的に溶解しないが染料を溶
    解する溶媒で処理し、それによりインク層から染料を溶
    解除去し、残ったインク層を、バインダー樹脂を溶解す
    る溶媒で処理してバインダー樹脂を溶媒に溶解させ、得
    られた溶液から不溶解物を除去した後に濃縮し、得られ
    た濃縮物を、バインダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒
    中に投入してバインダー樹脂を沈殿させて分別し乾燥す
    ることにより回収したバインダー樹脂; (c) 染料とバインダー樹脂とからなるインク層を有
    するインクリボンを回収し、そのインクリボンのインク
    層を、染料とバインダー樹脂とを溶解する溶媒に溶解さ
    せ、得られた溶液から不溶解物を除去した後にその溶液
    を濃縮し、得られた濃縮物を、染料を溶解するがバイン
    ダー樹脂を実質的に溶解しない溶媒中に投入してバイン
    ダー樹脂を沈殿させて除去し、バインダー樹脂を除去し
    た後の溶液を濃縮し乾燥することにより回収した染料; (d) 染料とバインダー樹脂とからなるインク層を有
    するインクリボンを回収し、そのインクリボンのインク
    層を、バインダー樹脂を実質的に溶解しないが染料を溶
    解する溶媒で処理し、それによりインク層の染料を溶媒
    に溶解させ、得られた溶液から不溶解物を除去した後に
    その溶液を濃縮し乾燥することにより回収した染料; (e) 染料とバインダー樹脂とからなるインク層を有
    するインクリボンを回収し、そのインクリボンを減圧又
    は加熱処理することによりインク層中の染料を昇華させ
    てトラップすることにより回収した染料。
  9. 【請求項9】 染料とバインダー樹脂とからなるインク
    層を有するインクリボンから当該インク層の染料及び/
    又はバインダー樹脂を溶解できる溶媒に当該染料及び/
    又はバインダー樹脂を溶解させて回収するためのインク
    回収装置において:インクリボンを搬送するための搬送
    手段;該溶媒に染料及び/又はバインダー樹脂を溶解さ
    せるためのインク回収ヘッド;染料及び/又はバインダ
    ー樹脂を溶解する溶媒を収容するための液タンク;及び
    液タンクからインク回収ヘッドに溶媒を供給し、インク
    回収ヘッドで染料及び/又はバインダー樹脂を溶解した
    溶媒を液タンクに循環させる溶媒循環手段を有するイン
    ク回収装置。
  10. 【請求項10】 インク回収ヘッドが、溶媒を保持する
    ための容器と、容器中の溶媒に接触して溶媒を保持し、
    その保持した溶媒をインクリボンのインク層に接触させ
    る溶媒接触手段とを有する請求項9記載のインク回収装
    置。
  11. 【請求項11】 溶媒接触手段が、回転可能な軸とその
    軸の周囲に配された溶媒保持材料とからなる請求項10
    記載のインク回収装置。
  12. 【請求項12】 溶媒保持材料が、ガラス繊維織物であ
    る請求項11記載のインク回収装置。
  13. 【請求項13】 インクリボンが回収ヘッドの外へ搬送
    される前に、溶媒接触手段によりインクリボンに付着さ
    せられた溶媒をインクリボンから除去するための溶媒除
    去手段が、溶媒接触手段の後段に、更に設けられている
    請求項10記載のインク回収装置。
  14. 【請求項14】 インク層の色相の数に対して少なくと
    も同数のインク回収ヘッドが設けられた請求項9記載の
    インク回収装置。
  15. 【請求項15】 インクリボン搬送手段が、インクリボ
    ン巻出し部とインクリボン巻取部と駆動部とを有し、そ
    の駆動部がインクリボン巻出し部に組み込まれている
    か、又はインクリボン巻出し部とインク回収ヘッドとの
    間に設けられている請求項9記載のインク回収装置。
  16. 【請求項16】 染料とバインダー樹脂とからなるイン
    ク層を有するインクリボンから当該インク層の染料及び
    /又はバインダー樹脂を溶解できる溶媒に当該染料及び
    /又はバインダー樹脂を溶解させて回収するためのイン
    ク回収ヘッドであって、溶媒を保持するための容器と、
    容器中の溶媒に接触して溶媒を保持し、その保持した溶
    媒をインクリボンのインク層に接触させる溶媒接触手段
    とを有することを特徴とするインク回収ヘッド。
  17. 【請求項17】 溶媒接触手段が、回転可能な軸とその
    軸の周囲に配された溶媒保持材料とからなる請求項16
    記載のインク回収ヘッド。
  18. 【請求項18】 溶媒保持材料が、ガラス繊維織物であ
    る請求項17記載のインク回収ヘッド。
  19. 【請求項19】 回収ヘッドが、インクリボンに付着し
    ている溶媒を回収ヘッドからインクリボンが搬送される
    前に除去するための溶媒除去手段を更に備えている請求
    項16記載のインク回収ヘッド。
  20. 【請求項20】 インクリボンに付着している溶媒を回
    収ヘッドからインクリボンが搬送される前に除去するた
    めの溶媒除去手段を更に備えている請求項16記載のイ
    ンク回収ヘッド。
JP21917796A 1995-10-13 1996-07-31 インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法 Pending JPH09165466A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21917796A JPH09165466A (ja) 1995-10-13 1996-07-31 インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29202795 1995-10-13
JP7-292027 1995-10-13
JP21917796A JPH09165466A (ja) 1995-10-13 1996-07-31 インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09165466A true JPH09165466A (ja) 1997-06-24

Family

ID=26522964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21917796A Pending JPH09165466A (ja) 1995-10-13 1996-07-31 インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09165466A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220162895A (ko) * 2021-05-31 2022-12-09 김성준 저반사형 플라스틱 칠판의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220162895A (ko) * 2021-05-31 2022-12-09 김성준 저반사형 플라스틱 칠판의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4294641A (en) Heat transfer sheets
US4362529A (en) Heat transfer printing sheet and heat transfer printing method using the same
US5837041A (en) Ink cartridges having ink compositions with pigmented particles and methods for their manufacture and use
US4623580A (en) Thermal transfer recording medium
EP0271861B1 (en) Heat transfer sheet
DE19628341A1 (de) Aufzeichnungsmaterial für Tintenstrahldruck
US5779909A (en) Method for recovering binder resin from ink ribbon, method for recovering dye from ink ribbon, apparatus for recovering ink according to said method, and method for producing recycled ink
FR2525965A1 (fr) Feuille d'enregistrement par transfert thermique de colorant
DE69837227T2 (de) Thermisches Übertragungsblatt für ein Zwischenübertragungsaufzeichnungsmaterial
EP0767069B1 (en) Stencil printing method
JPH09165466A (ja) インクリボンからバインダー樹脂を回収する方法及び染料を回収する方法、それらの方法に使用するインク回収装置及びインク回収ヘッド、並びにリサイクルインクリボン製造方法
DE3514529C2 (ja)
DE19653548A1 (de) Wärmeübertragungsaufzeichnungsverfahren und indirektes Übertragungsmedium zur Verwendung hierfür
JP3480851B2 (ja) ホットメルト型インクジェット・プリンターで印字された被記録媒体の再生方法
JPH0999654A (ja) インク廃液からの染料回収方法及びバインダー樹脂回収方法並びにリサイクルインクリボン製造方法
DE60100195T2 (de) Bildschutzschicht für die thermische Übertragung
JPS60189489A (ja) 感熱転写材
US5071824A (en) Heat transfer sheet, method for producing it, and method of heat transfer
US20040001952A1 (en) Protective laminate and process for thermal dye sublimation prints
JP2515310B2 (ja) 熱転写シ−ト
US5885013A (en) Re-application of dye to a dye donor element of thermal printers
US6923532B2 (en) Efficient yellow thermal imaging ribbon
US3441420A (en) Ink formulation
JP3059452B2 (ja) カラー熱転写記録媒体
JPH0733114B2 (ja) 熱転写記録用シ−ト