JPH09165212A - 太陽電池用シリコン原料粉および太陽電池用シリコンインゴットの製造方法 - Google Patents
太陽電池用シリコン原料粉および太陽電池用シリコンインゴットの製造方法Info
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- JPH09165212A JPH09165212A JP7326693A JP32669395A JPH09165212A JP H09165212 A JPH09165212 A JP H09165212A JP 7326693 A JP7326693 A JP 7326693A JP 32669395 A JP32669395 A JP 32669395A JP H09165212 A JPH09165212 A JP H09165212A
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- material powder
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/547—Monocrystalline silicon PV cells
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課 題】 太陽電池用シリコンの原料となりうる高純
度シリコン原料粉および高純度シリコンインゴットの製
造方法を提案する。 【解決手段】 シリコンインゴットをスライスしてウェ
ーハに加工する時に発生するシリコンスラッジを素材と
して、該素材から液体を除去したのちの固形分につい
て、酸溶液に浸漬する工程、磁場中とくに1T以上の磁
場中あるいは1T未満の磁場および1T以上の磁場中の
2段階磁気分離を施す工程等を単独あるいは組み合わせ
ることにより、固形分中の不純物を除去したのち、洗浄
および乾燥してシリコン原料粉を得る。このシリコン原
料粉あるいはこれら粉を押固めたペレットを高純度溶融
シリコン浴中に投入あるいは原料粉の全部又は1部をAr
ガスあるいはH2ガスとともに吹込み、溶解して一方向凝
固により高純度シリコンインゴットを得る。
度シリコン原料粉および高純度シリコンインゴットの製
造方法を提案する。 【解決手段】 シリコンインゴットをスライスしてウェ
ーハに加工する時に発生するシリコンスラッジを素材と
して、該素材から液体を除去したのちの固形分につい
て、酸溶液に浸漬する工程、磁場中とくに1T以上の磁
場中あるいは1T未満の磁場および1T以上の磁場中の
2段階磁気分離を施す工程等を単独あるいは組み合わせ
ることにより、固形分中の不純物を除去したのち、洗浄
および乾燥してシリコン原料粉を得る。このシリコン原
料粉あるいはこれら粉を押固めたペレットを高純度溶融
シリコン浴中に投入あるいは原料粉の全部又は1部をAr
ガスあるいはH2ガスとともに吹込み、溶解して一方向凝
固により高純度シリコンインゴットを得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度シリコンの
製造に関し、特に太陽電池用シリコンの原料として用い
ることができる高純度シリコンの製造方法に関する。
製造に関し、特に太陽電池用シリコンの原料として用い
ることができる高純度シリコンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー源の多様化の要求か
ら、太陽光発電が脚光を浴び、低価格発電装置の実用化
に向け研究開発が盛んに行われている。このような状況
の中で、太陽電池用原料としてシリコンは最も汎用され
やすい材料であり、しかも、動力用電力供給に使われる
材料として最も重要視されている。
ら、太陽光発電が脚光を浴び、低価格発電装置の実用化
に向け研究開発が盛んに行われている。このような状況
の中で、太陽電池用原料としてシリコンは最も汎用され
やすい材料であり、しかも、動力用電力供給に使われる
材料として最も重要視されている。
【0003】太陽電池の原料となりうるシリコンは、純
度 99.9999%以上で、比抵抗 0.5〜10Ωcm(シリコン中
のB濃度に換算して0.2ppm以下)という高純度が要求さ
れており、従来、半導体産業で用いられる高純度シリコ
ン又はIC用の基板を製造したときに発生する規格外品
が利用されている。しかし、半導体用高純度シリコンは
高価であり、また規格外品の発生量は少なく、量に限り
がある。今後、太陽電池の増加が予想され、太陽電池用
シリコン源の確保が重要な課題となっている。
度 99.9999%以上で、比抵抗 0.5〜10Ωcm(シリコン中
のB濃度に換算して0.2ppm以下)という高純度が要求さ
れており、従来、半導体産業で用いられる高純度シリコ
ン又はIC用の基板を製造したときに発生する規格外品
が利用されている。しかし、半導体用高純度シリコンは
高価であり、また規格外品の発生量は少なく、量に限り
がある。今後、太陽電池の増加が予想され、太陽電池用
シリコン源の確保が重要な課題となっている。
【0004】このようなことから、太陽電池用シリコン
を安価にしかも安定して供給できる方法が検討され、多
くの提案がなされている。例えば、市販のシリコン(純
度99.5wt%)から上記高純度シリコンを製造する方法と
して、Al、Fe、Ti等の金属不純物元素については固液分
配係数の小さいことを利用した一方向凝固精製により除
去し、Cについては、SiC となっている場合には凝固の
際に表面に析出させ、また溶解している場合にはCOとし
て除去し、一方、Pについては蒸気圧の高いことを利用
して減圧除去し、Bについては H2O、CO2 あるいはO2を
添加したArプラズマ溶解により除去する方法が提案され
ている。
を安価にしかも安定して供給できる方法が検討され、多
くの提案がなされている。例えば、市販のシリコン(純
度99.5wt%)から上記高純度シリコンを製造する方法と
して、Al、Fe、Ti等の金属不純物元素については固液分
配係数の小さいことを利用した一方向凝固精製により除
去し、Cについては、SiC となっている場合には凝固の
際に表面に析出させ、また溶解している場合にはCOとし
て除去し、一方、Pについては蒸気圧の高いことを利用
して減圧除去し、Bについては H2O、CO2 あるいはO2を
添加したArプラズマ溶解により除去する方法が提案され
ている。
【0005】しかし、上記製造方法では、各不純物元素
の除去方法がそれぞれ異なり、工程が煩雑になるばかり
か、次工程に移行する際のロスによる歩留りの低下等の
問題があった。一方、最近、電子ビーム溶解により市販
の金属シリコン中のP、Ca、Al、C、Bの同時除去が可
能であることが報告され(ISIJ Intrernational, Vol.3
2(1992), No.5, P.635〜P.642 )、製造工程の簡略化が
期待されている。しかし、これは、シリコン中のB濃度
が10ppm 程度まで低減したという程度のものであり、太
陽電池シリコンとして目標とされているB濃度以下に達
してはいない。
の除去方法がそれぞれ異なり、工程が煩雑になるばかり
か、次工程に移行する際のロスによる歩留りの低下等の
問題があった。一方、最近、電子ビーム溶解により市販
の金属シリコン中のP、Ca、Al、C、Bの同時除去が可
能であることが報告され(ISIJ Intrernational, Vol.3
2(1992), No.5, P.635〜P.642 )、製造工程の簡略化が
期待されている。しかし、これは、シリコン中のB濃度
が10ppm 程度まで低減したという程度のものであり、太
陽電池シリコンとして目標とされているB濃度以下に達
してはいない。
【0006】一方、特公平5-124809号公報には、電子ビ
ーム溶解を利用した一方向凝固精製により不純物を除去
する方法が提案されているが、一方向凝固精製は蒸発に
よる精製とは精製の機構が異なり、固液分配係数が1に
近い不純物であるB等の効率的除去を行うのは困難であ
った。また、例えば特公平5-31488 号公報には、溶融金
属シリコンに粉状の珪石を吹込み SiOガスを発生させ、
該 SiOガスを還元剤が充填した層内で金属Siに還元する
ことにより高純度シリコンを得ようとする方法が提案さ
れている。
ーム溶解を利用した一方向凝固精製により不純物を除去
する方法が提案されているが、一方向凝固精製は蒸発に
よる精製とは精製の機構が異なり、固液分配係数が1に
近い不純物であるB等の効率的除去を行うのは困難であ
った。また、例えば特公平5-31488 号公報には、溶融金
属シリコンに粉状の珪石を吹込み SiOガスを発生させ、
該 SiOガスを還元剤が充填した層内で金属Siに還元する
ことにより高純度シリコンを得ようとする方法が提案さ
れている。
【0007】さらに、特開平5-246706号公報には、冶金
用シリコンを出発原料として溶融し、溶融シリコンと上
部に設けた電極間にアークをとばすとともに、不活性ガ
ス、好ましくは酸化性ガスを添加することにより精製
し、高純度シリコンを得る方法が提案されている。しか
しながら、シリコン中のBやPを除去することが難し
く、工業的生産には移行できていないのが現状で、高純
度シリコン基板を得るための高純度シリコン源を安価
に、安定して確保できていないという問題が残されてい
る。
用シリコンを出発原料として溶融し、溶融シリコンと上
部に設けた電極間にアークをとばすとともに、不活性ガ
ス、好ましくは酸化性ガスを添加することにより精製
し、高純度シリコンを得る方法が提案されている。しか
しながら、シリコン中のBやPを除去することが難し
く、工業的生産には移行できていないのが現状で、高純
度シリコン基板を得るための高純度シリコン源を安価
に、安定して確保できていないという問題が残されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
有利に解決し、太陽電池用高純度シリコンの原料となる
シリコン原料粉あるいはペレットおよびこれら原料粉お
よびペレットを用いて太陽電池用高純度シリコンを得る
ことができるシリコンインゴットの製造方法を提案する
ことを目的とする。
有利に解決し、太陽電池用高純度シリコンの原料となる
シリコン原料粉あるいはペレットおよびこれら原料粉お
よびペレットを用いて太陽電池用高純度シリコンを得る
ことができるシリコンインゴットの製造方法を提案する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シリコン
源として、従来廃却されていたシリコンスラッジに着目
し、スラッジの利用方法について鋭意検討した結果、本
発明を構成した。すなわち本発明は、シリコンインゴッ
トをスライスしてシリコンウェーハに加工する際に発生
するシリコンを主成分とするシリコンスラッジを素材と
して、該素材から固形分を分離したのち、該固形分を酸
溶液に浸漬し不純物を除去する酸浸漬工程と、さらに洗
浄および乾燥工程を経ることを特徴とする太陽電池用シ
リコン原料粉の製造方法であり、また、シリコンスラッ
ジから固形分を分離したのち、該固形分から物理的手段
により不純物を除去する物理的分離工程と、ついで酸浸
漬工程と、さらに洗浄および乾燥工程を経る太陽電池用
シリコン原料粉の製造方法である。また、本発明は、該
固形分から不純物を除去する工程として、1T以上の磁
場中を通過させる磁気分離工程を用いても、また、1T
以上の磁場中を通過させる磁気分離工程と、ついで酸浸
漬工程とを用いてもよい。また、本発明では、前記磁気
分離工程が、該固形分を1T未満の磁場あるいは1T以
上の磁場中を通過させたのち、さらに1T以上の磁場中
を通過させる2段階磁気分離工程としてもよく、また、
前記1T以上の磁場の形成は超電導マグネットを用いる
のが望ましい。また、本発明は、上記した方法により製
造されたシリコン原料粉又は、該シリコン原料粉をかた
めたシリコン原料ペレットを、溶融した高純度シリコン
浴に投入し溶解する溶解工程と溶融シリコンを一方向凝
固により凝固させる凝固工程によりインゴットとするこ
とを特徴とする太陽電池用シリコンインゴットの製造方
法である。また、本発明は、前記溶解工程が、該シリコ
ン原料粉の全部又は1部を不活性ガス又は水素ガスとと
もに溶融高純度シリコン浴に吹込む溶解工程としてもよ
い。
源として、従来廃却されていたシリコンスラッジに着目
し、スラッジの利用方法について鋭意検討した結果、本
発明を構成した。すなわち本発明は、シリコンインゴッ
トをスライスしてシリコンウェーハに加工する際に発生
するシリコンを主成分とするシリコンスラッジを素材と
して、該素材から固形分を分離したのち、該固形分を酸
溶液に浸漬し不純物を除去する酸浸漬工程と、さらに洗
浄および乾燥工程を経ることを特徴とする太陽電池用シ
リコン原料粉の製造方法であり、また、シリコンスラッ
ジから固形分を分離したのち、該固形分から物理的手段
により不純物を除去する物理的分離工程と、ついで酸浸
漬工程と、さらに洗浄および乾燥工程を経る太陽電池用
シリコン原料粉の製造方法である。また、本発明は、該
固形分から不純物を除去する工程として、1T以上の磁
場中を通過させる磁気分離工程を用いても、また、1T
以上の磁場中を通過させる磁気分離工程と、ついで酸浸
漬工程とを用いてもよい。また、本発明では、前記磁気
分離工程が、該固形分を1T未満の磁場あるいは1T以
上の磁場中を通過させたのち、さらに1T以上の磁場中
を通過させる2段階磁気分離工程としてもよく、また、
前記1T以上の磁場の形成は超電導マグネットを用いる
のが望ましい。また、本発明は、上記した方法により製
造されたシリコン原料粉又は、該シリコン原料粉をかた
めたシリコン原料ペレットを、溶融した高純度シリコン
浴に投入し溶解する溶解工程と溶融シリコンを一方向凝
固により凝固させる凝固工程によりインゴットとするこ
とを特徴とする太陽電池用シリコンインゴットの製造方
法である。また、本発明は、前記溶解工程が、該シリコ
ン原料粉の全部又は1部を不活性ガス又は水素ガスとと
もに溶融高純度シリコン浴に吹込む溶解工程としてもよ
い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、素材として、シリコ
ンスラッジを用いる。シリコンスラッジは、シリコンイ
ンゴットをスライスしてシリコンウェーハに加工する際
に発生するものである。このスライスに際し、切り代に
よって数十%のシリコンが切削くずとなる。このとき発
生するスラッジは不純物が多くなるので、従来はすべて
廃却されていた。このスラッジには、インゴットを切断
する時に発生する高純度シリコン粉と切削時に切断機の
刃等の摩耗により発生するアルミナ、コランダム、鉄酸
化物、鉄水酸化物、シリカ、酸化バリウム、酸化マグネ
シウム、Cu、C等の不純物が物理的に混入し、スラリー
状となっている。
ンスラッジを用いる。シリコンスラッジは、シリコンイ
ンゴットをスライスしてシリコンウェーハに加工する際
に発生するものである。このスライスに際し、切り代に
よって数十%のシリコンが切削くずとなる。このとき発
生するスラッジは不純物が多くなるので、従来はすべて
廃却されていた。このスラッジには、インゴットを切断
する時に発生する高純度シリコン粉と切削時に切断機の
刃等の摩耗により発生するアルミナ、コランダム、鉄酸
化物、鉄水酸化物、シリカ、酸化バリウム、酸化マグネ
シウム、Cu、C等の不純物が物理的に混入し、スラリー
状となっている。
【0011】シリコンスラッジは、まずスラリー中に含
まれる切削油を除去し、シリコン粉等の固形分を分離す
る。シリコンスラッジは、必要に応じ粉砕を行ってもよ
い。スラリーの粘度が低いときは、フィルタープレスあ
るいは遠心分離機にかけて分離するのが好ましい。スラ
リーの粘度が高い場合には、温水など切削油の溶媒とな
りうる液体をスラリーに加え、粘度を低下させてから上
記と同様の分離を行うのが望ましい。また、切削油の除
去が不十分の場合には、分離して得られた固形分を再度
溶媒時に溶かしてスラリー状とし分離を繰り返すとよ
い。
まれる切削油を除去し、シリコン粉等の固形分を分離す
る。シリコンスラッジは、必要に応じ粉砕を行ってもよ
い。スラリーの粘度が低いときは、フィルタープレスあ
るいは遠心分離機にかけて分離するのが好ましい。スラ
リーの粘度が高い場合には、温水など切削油の溶媒とな
りうる液体をスラリーに加え、粘度を低下させてから上
記と同様の分離を行うのが望ましい。また、切削油の除
去が不十分の場合には、分離して得られた固形分を再度
溶媒時に溶かしてスラリー状とし分離を繰り返すとよ
い。
【0012】なお、シリコンインゴットの切削油は、上
記分離作業を容易にすること、あるいは排液処理などの
環境上の問題を少なくすることから、水溶性の切削油が
望ましい。つぎに、固形分から不純物を分離する。分離
方法の1つとして、本発明では、酸浸漬工程をとる。酸
溶液を用い、酸溶液中に固形分を投入し不純物を除去す
る。この酸溶液による処理により金属不純物、とくにC
u、Feが除去される。ここで用いられる酸は、塩酸水溶
液あるいは塩酸と硝酸の混合水溶液が好適である。とく
に、水溶液の濃度は5〜20 vol%塩酸水溶液、5〜20 v
ol%塩酸+1〜10vol%硝酸混合水溶液が好ましい。
記分離作業を容易にすること、あるいは排液処理などの
環境上の問題を少なくすることから、水溶性の切削油が
望ましい。つぎに、固形分から不純物を分離する。分離
方法の1つとして、本発明では、酸浸漬工程をとる。酸
溶液を用い、酸溶液中に固形分を投入し不純物を除去す
る。この酸溶液による処理により金属不純物、とくにC
u、Feが除去される。ここで用いられる酸は、塩酸水溶
液あるいは塩酸と硝酸の混合水溶液が好適である。とく
に、水溶液の濃度は5〜20 vol%塩酸水溶液、5〜20 v
ol%塩酸+1〜10vol%硝酸混合水溶液が好ましい。
【0013】また、物理的手段を利用し、不純物を除去
してもよい。物理的手段としては、特に限定しないが、
本発明では、とくに粒子分級、浮選、磁気分離が好適で
ある。これらを単独で適用しても、これらを組合せて適
用してもよい。また、物理的手段と酸浸漬を組合せても
よい。粒子分級は、粒子をその比重あるいは重量によっ
て分離する方法で、本発明では、特に湿式で分離する方
法、なかでも沈降法、遠心法が好適であり、清澄分離装
置(クラリファイヤ)、沈殿濃縮装置(シックナー)あ
るいは遠心式の分離機が好適である。
してもよい。物理的手段としては、特に限定しないが、
本発明では、とくに粒子分級、浮選、磁気分離が好適で
ある。これらを単独で適用しても、これらを組合せて適
用してもよい。また、物理的手段と酸浸漬を組合せても
よい。粒子分級は、粒子をその比重あるいは重量によっ
て分離する方法で、本発明では、特に湿式で分離する方
法、なかでも沈降法、遠心法が好適であり、清澄分離装
置(クラリファイヤ)、沈殿濃縮装置(シックナー)あ
るいは遠心式の分離機が好適である。
【0014】これにより、不純物のうち、耐火物、切削
工具からの粗粒不純物、炭素、銅、SiC が主に分離可能
である。浮選は、水溶液中における吸着を利用して固体
表面のぬれを制御し、気泡によって微粒子の分離を行う
方法である。溶液のpHを制御したり、捕収剤を添加し、
さらに抑制剤、活性剤を使用して分離する。これにより
炭素、SiC が主に分離できる。
工具からの粗粒不純物、炭素、銅、SiC が主に分離可能
である。浮選は、水溶液中における吸着を利用して固体
表面のぬれを制御し、気泡によって微粒子の分離を行う
方法である。溶液のpHを制御したり、捕収剤を添加し、
さらに抑制剤、活性剤を使用して分離する。これにより
炭素、SiC が主に分離できる。
【0015】磁気分離は、粒子の磁性のちがいを利用し
て、不均一磁界内で分離しようとするものである。一般
的に、分散質と分散媒が存在している場合、相対磁化M
*
て、不均一磁界内で分離しようとするものである。一般
的に、分散質と分散媒が存在している場合、相対磁化M
*
【0016】
【数1】
【0017】ここにχp :分散質の体積磁化率 χf :分散媒の体積磁化率 H :磁界の強さ で示されることはよく知られている。混合した粒子を磁
化勾配のある空間におくと、相対磁化率と勾配に比例し
た磁気力が発生して、その力により分離できる。F∝M
* ∇Hの大きさの磁気力が発生する。1段階の磁気分離
でも、他の分離方法と併用すれば、高純度シリコン原料
粉を得ることができる。しかし、弱磁性の物質では上式
は、M* =(χp −χ f )Hで近似される。例えば、Al
2O3 のχp は、水中では10-5のオーダーしかなく、強磁
性の物質Fe2O3 のχp (10-3のオーダー)に比して二桁
小さい。他の弱磁性物質χp は、10-5オーダーでそれら
の間の分離は不可能であった。
化勾配のある空間におくと、相対磁化率と勾配に比例し
た磁気力が発生して、その力により分離できる。F∝M
* ∇Hの大きさの磁気力が発生する。1段階の磁気分離
でも、他の分離方法と併用すれば、高純度シリコン原料
粉を得ることができる。しかし、弱磁性の物質では上式
は、M* =(χp −χ f )Hで近似される。例えば、Al
2O3 のχp は、水中では10-5のオーダーしかなく、強磁
性の物質Fe2O3 のχp (10-3のオーダー)に比して二桁
小さい。他の弱磁性物質χp は、10-5オーダーでそれら
の間の分離は不可能であった。
【0018】また、特に粒径の小さい粒子の場合、磁化
力がブラウン運動に打ち勝つことができないため、分離
がむずかしい。そこで、本発明では、1T未満の磁場あ
るいは1T以上の磁場を有する磁気分離を行い、強磁性
の不純物を分離したのち、さらに1T以上の磁場を有す
る磁気分離を適用するのが好ましい。1段階の磁気分離
では、Al2O3 等の弱磁性の物質が分離できないためであ
る。
力がブラウン運動に打ち勝つことができないため、分離
がむずかしい。そこで、本発明では、1T未満の磁場あ
るいは1T以上の磁場を有する磁気分離を行い、強磁性
の不純物を分離したのち、さらに1T以上の磁場を有す
る磁気分離を適用するのが好ましい。1段階の磁気分離
では、Al2O3 等の弱磁性の物質が分離できないためであ
る。
【0019】これにより、アルミナ、リン酸化物の分離
が可能となる。さらに好ましくは、1T以上の磁場を有
する磁気分離には、超電導マグネットを用いて磁場を形
成する。超電導磁石の励磁中に形成された強磁場内に被
分離流体を流し、電磁力により微少粒子をフィラメント
に付着せしめ、弱磁性粒子の分離を可能にする。
が可能となる。さらに好ましくは、1T以上の磁場を有
する磁気分離には、超電導マグネットを用いて磁場を形
成する。超電導磁石の励磁中に形成された強磁場内に被
分離流体を流し、電磁力により微少粒子をフィラメント
に付着せしめ、弱磁性粒子の分離を可能にする。
【0020】上記工程により、固形分中の不純物を除去
したのち、さらに水で洗浄し乾燥する乾燥工程を経て、
シリコン原料粉とする。乾燥したのちのシリコン原料粉
は、通常50μm以下(-320メッシュ)の微粉である。こ
のシリコン原料粉は、99.99%以上の純度を有してい
る。シリコン原料粉は、粉体のままでもよいが、造粒し
ペレット状にしたシリコン原料ペレットとしてもよい。
したのち、さらに水で洗浄し乾燥する乾燥工程を経て、
シリコン原料粉とする。乾燥したのちのシリコン原料粉
は、通常50μm以下(-320メッシュ)の微粉である。こ
のシリコン原料粉は、99.99%以上の純度を有してい
る。シリコン原料粉は、粉体のままでもよいが、造粒し
ペレット状にしたシリコン原料ペレットとしてもよい。
【0021】図1はシリコン原料粉の製造プロセスの1
例を示す工程図である。このようにして製造したシリコ
ン原料粉あるいはシリコン原料ペレットを、予め溶融し
た高純度シリコン浴に投入し、溶解して一方向性凝固さ
せインゴットを製造する。溶解はArなどの不活性雰囲気
下でシリカルツボ中で行うのが好ましい。
例を示す工程図である。このようにして製造したシリコ
ン原料粉あるいはシリコン原料ペレットを、予め溶融し
た高純度シリコン浴に投入し、溶解して一方向性凝固さ
せインゴットを製造する。溶解はArなどの不活性雰囲気
下でシリカルツボ中で行うのが好ましい。
【0022】シリコン原料粉をシリコン浴に投入する際
には、不活性ガス雰囲気中で行ってもよいが、Ar又はH2
とともに、その全部又は一部をシリコン浴中に吹込む
と、原料粉表面の酸化膜の酸素によりシリコン中の炭素
を除去することができる。溶融したシリコン中には、除
去が不十分な不純物や、溶融過程で耐火物などから混入
する不純物が含まれるため、溶融後のシリコンを一方向
凝固法により凝固させ、不純物を最終凝固部に集めて、
これを凝固後に切断除去する。このときの一方向凝固で
の凝固速度は5mm/min以下、望ましくは2mm/min以下が
適当である。
には、不活性ガス雰囲気中で行ってもよいが、Ar又はH2
とともに、その全部又は一部をシリコン浴中に吹込む
と、原料粉表面の酸化膜の酸素によりシリコン中の炭素
を除去することができる。溶融したシリコン中には、除
去が不十分な不純物や、溶融過程で耐火物などから混入
する不純物が含まれるため、溶融後のシリコンを一方向
凝固法により凝固させ、不純物を最終凝固部に集めて、
これを凝固後に切断除去する。このときの一方向凝固で
の凝固速度は5mm/min以下、望ましくは2mm/min以下が
適当である。
【0023】また、溶融シリコンの純度が低いときは、
さらに、例えばBの低減には、H2O、CO2 、O2を添加し
たArプラズマ溶解により除去することができる。その場
合には、プラズマガス中に 10vol%以下のH2O 、CO2 、
O2を添加するのが好適である。図2に、シリコンインゴ
ットの製造プロセスを示す。
さらに、例えばBの低減には、H2O、CO2 、O2を添加し
たArプラズマ溶解により除去することができる。その場
合には、プラズマガス中に 10vol%以下のH2O 、CO2 、
O2を添加するのが好適である。図2に、シリコンインゴ
ットの製造プロセスを示す。
【0024】
〔実施例1〕半導体用の単結晶基板をスライスしたとき
のシリコンスラッジを温水中で解砕後、遠心分離して切
削油を分離し表1に示すシリコンスラッジ(固形分)を
得た。上記固形分5kgを、HCl 10vol %+HNO3 5 vol%
を含む混酸水溶液5lに浸漬したのち、水洗し、乾燥
し、シリコン原料粉 4.5kgを得た。このシリコン原料粉
の不純物の濃度を表1に示す。
のシリコンスラッジを温水中で解砕後、遠心分離して切
削油を分離し表1に示すシリコンスラッジ(固形分)を
得た。上記固形分5kgを、HCl 10vol %+HNO3 5 vol%
を含む混酸水溶液5lに浸漬したのち、水洗し、乾燥
し、シリコン原料粉 4.5kgを得た。このシリコン原料粉
の不純物の濃度を表1に示す。
【0025】つぎに、該シリコン原料粉 4.5kgを、Ar雰
囲気中で1500℃に加熱されたシリカルツボ中で溶解した
半導体用の高純度シリコン(3kg)の浴表面上に投入
し、溶解した。得られた溶融シリコンは、 7.2kgであ
り、これをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に鋳込
み、上部から加熱し、下部より冷却することで1mm/min
の速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴットの上部
15%を切断除去して 6.1kgのシリコンを得た。得られた
シリコンインゴットの純度は表1に示す。太陽電池用シ
リコンとして十分の純度であり、シリコンスラッジ(固
形分)の約70%が太陽電池用シリコンとして利用できた
ことになる。
囲気中で1500℃に加熱されたシリカルツボ中で溶解した
半導体用の高純度シリコン(3kg)の浴表面上に投入
し、溶解した。得られた溶融シリコンは、 7.2kgであ
り、これをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に鋳込
み、上部から加熱し、下部より冷却することで1mm/min
の速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴットの上部
15%を切断除去して 6.1kgのシリコンを得た。得られた
シリコンインゴットの純度は表1に示す。太陽電池用シ
リコンとして十分の純度であり、シリコンスラッジ(固
形分)の約70%が太陽電池用シリコンとして利用できた
ことになる。
【0026】スラッジから液を分離し、乾燥しただけの
固形分を、高純度シリコン浴に投入し溶解し、一方向凝
固させてインゴットとしたものを比較例とした。比較例
は、C、Fe、Cu等の不純物が多い。
固形分を、高純度シリコン浴に投入し溶解し、一方向凝
固させてインゴットとしたものを比較例とした。比較例
は、C、Fe、Cu等の不純物が多い。
【0027】
【表1】
【0028】〔実施例2〕実施例1と同様にして得たシ
リコン原料粉 5.0kgを、Ar雰囲気中で1500℃に加熱した
シリカルツボで溶解した半導体用高純度シリカ(3kg)
の浴面上に投入し溶解したのち、さらにシリコン原料粉
500gをシリカチューブを用いてArガスとともに溶融シリ
コン中に吹込んだ。このとき、ガス吹込みによりスプラ
ッシュが発生したため、得られた溶融シリコンは 7.1kg
であった。これをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に
鋳込み上部から加熱し、下部より冷却することにより1
mm/minの速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴット
の上部15%を切断除去して6kgのシリコンインゴットを
得た。得られたシリコンインゴット不純物分析値を表2
に示す。最終的に得られたシリコンインゴット中の炭素
含有量は5ppm 以下となった。太陽電池用シリコンとし
て十分な純度となっている。最終的に得られたシリコン
の量は、シリコン原料粉の60%に相当する。
リコン原料粉 5.0kgを、Ar雰囲気中で1500℃に加熱した
シリカルツボで溶解した半導体用高純度シリカ(3kg)
の浴面上に投入し溶解したのち、さらにシリコン原料粉
500gをシリカチューブを用いてArガスとともに溶融シリ
コン中に吹込んだ。このとき、ガス吹込みによりスプラ
ッシュが発生したため、得られた溶融シリコンは 7.1kg
であった。これをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に
鋳込み上部から加熱し、下部より冷却することにより1
mm/minの速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴット
の上部15%を切断除去して6kgのシリコンインゴットを
得た。得られたシリコンインゴット不純物分析値を表2
に示す。最終的に得られたシリコンインゴット中の炭素
含有量は5ppm 以下となった。太陽電池用シリコンとし
て十分な純度となっている。最終的に得られたシリコン
の量は、シリコン原料粉の60%に相当する。
【0029】
【表2】
【0030】〔実施例3〕半導体用の単結晶基板をスラ
イスしたときのシリコンスラッジを温水に浸漬し、遠心
分離機により液体を分離し、表1に示す純度と同じ純度
のシリコンスラッジ(固形分)を得た。上記シリコンス
ラッジ(固形分)を、 0.8Tの磁界中で磁気分離を施し
たのち、さらに3Tの超電導マグネットにより発生させ
た磁界中で第2段の磁気分離を施したのち、水洗、乾燥
し、シリコン原料粉を得た。このシリコン原料粉の不純
物分析値を表3に示す。
イスしたときのシリコンスラッジを温水に浸漬し、遠心
分離機により液体を分離し、表1に示す純度と同じ純度
のシリコンスラッジ(固形分)を得た。上記シリコンス
ラッジ(固形分)を、 0.8Tの磁界中で磁気分離を施し
たのち、さらに3Tの超電導マグネットにより発生させ
た磁界中で第2段の磁気分離を施したのち、水洗、乾燥
し、シリコン原料粉を得た。このシリコン原料粉の不純
物分析値を表3に示す。
【0031】つぎに、得られたシリコン原料粉を用い
て、シリコンインゴットを製造した。シリコン原料粉5
kgをシリカルツボで溶解した半導体用高純度シリコン
(3kg)の浴面上に投入し溶解した。得られた溶融シリ
コンをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に鋳込み、2
mm/minの速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴット
上部を切断除去した。
て、シリコンインゴットを製造した。シリコン原料粉5
kgをシリカルツボで溶解した半導体用高純度シリコン
(3kg)の浴面上に投入し溶解した。得られた溶融シリ
コンをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に鋳込み、2
mm/minの速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴット
上部を切断除去した。
【0032】得られたインゴットの不純物分析値を表3
に示す。不純物は十分に除去低減されて、太陽電池用シ
リコンとして十分な純度になっている。
に示す。不純物は十分に除去低減されて、太陽電池用シ
リコンとして十分な純度になっている。
【0033】
【表3】
【0034】〔実施例4〕半導体用の単結晶基板をスラ
イスしたときのシリコンスラッジを温水に浸漬し、遠心
分離機により液体を分離し、表1に示す純度と同じ純度
のシリコンスラッジ(固形分)を得た。上記固形分を、
1.5Tの磁界中で磁気分離を施したのち、さらに3Tの
超電導マグネットにより発生させた磁界中で第2段の磁
気分離を施したのち、20%塩酸水溶液中に浸漬し、不純
物を除去した。その後、酸溶液を除去したのち、水洗、
乾燥し、シリコン原料粉を得た。このシリコン原料粉の
不純物分析値を表4に示す。
イスしたときのシリコンスラッジを温水に浸漬し、遠心
分離機により液体を分離し、表1に示す純度と同じ純度
のシリコンスラッジ(固形分)を得た。上記固形分を、
1.5Tの磁界中で磁気分離を施したのち、さらに3Tの
超電導マグネットにより発生させた磁界中で第2段の磁
気分離を施したのち、20%塩酸水溶液中に浸漬し、不純
物を除去した。その後、酸溶液を除去したのち、水洗、
乾燥し、シリコン原料粉を得た。このシリコン原料粉の
不純物分析値を表4に示す。
【0035】つぎに、得られたシリコン原料粉を用い
て、シリコンインゴットを製造した。シリコン原料粉5
kgをシリカルツボで溶解した半導体用高純度シリコン
(3kg)の浴面上に投入し溶解した。得られた溶融シリ
コンをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に鋳込み、2
mm/minの速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴット
上部を切断除去した。
て、シリコンインゴットを製造した。シリコン原料粉5
kgをシリカルツボで溶解した半導体用高純度シリコン
(3kg)の浴面上に投入し溶解した。得られた溶融シリ
コンをシリカでコーティングした黒鉛鋳型に鋳込み、2
mm/minの速度で一方向凝固させた。凝固後、インゴット
上部を切断除去した。
【0036】得られたインゴットの不純物分析値を表4
に示す。不純物は十分に除去低減されて、太陽電池用シ
リコンとして十分な純度になっている。
に示す。不純物は十分に除去低減されて、太陽電池用シ
リコンとして十分な純度になっている。
【0037】
【表4】
【0038】〔実施例5〕半導体用の単結晶基板をスラ
イスしたときのシリコンスラッジを温水に浸漬したの
ち、遠心分離機によりシリコンスラッジ(固形分)とし
た。該固形分を 1.5Tの磁界中で磁気分離を施したの
ち、さらに20%HCl 水溶液中に浸漬し不純物を除去し
た。その後、酸溶液を除去したのち、水洗、乾燥し、シ
リコン原料粉を得た。このシリコン原料粉の不純物分析
値を表5に示す。
イスしたときのシリコンスラッジを温水に浸漬したの
ち、遠心分離機によりシリコンスラッジ(固形分)とし
た。該固形分を 1.5Tの磁界中で磁気分離を施したの
ち、さらに20%HCl 水溶液中に浸漬し不純物を除去し
た。その後、酸溶液を除去したのち、水洗、乾燥し、シ
リコン原料粉を得た。このシリコン原料粉の不純物分析
値を表5に示す。
【0039】つぎに、得られたシリコン原料粉を用いて
シリコンインゴットを製造した。シリコン原料粉をシリ
カルツボで溶解した半導体用高純度シリコンの浴面上に
投入し溶解した。溶融シリコンをシリカでコーティング
した黒鉛鋳型に鋳込み、1mm/minの速度で一方向凝固さ
せた。凝固後、インゴット上部を切断除去した。得られ
たインゴットの不純物分析値を表5に示す。
シリコンインゴットを製造した。シリコン原料粉をシリ
カルツボで溶解した半導体用高純度シリコンの浴面上に
投入し溶解した。溶融シリコンをシリカでコーティング
した黒鉛鋳型に鋳込み、1mm/minの速度で一方向凝固さ
せた。凝固後、インゴット上部を切断除去した。得られ
たインゴットの不純物分析値を表5に示す。
【0040】
【表5】
【0041】
【発明の効果】本発明により、従来捨てられていた半導
体シリコンのスラッジが太陽電池用素材として使用で
き、太陽電池に必要な原料を安定して確保できるように
なる。
体シリコンのスラッジが太陽電池用素材として使用で
き、太陽電池に必要な原料を安定して確保できるように
なる。
【図1】本発明のシリコン原料粉を製造するプロセスの
一例を示す工程図である。
一例を示す工程図である。
【図2】本発明のシリコンインゴットを製造するプロセ
スの一例を示す工程図である。
スの一例を示す工程図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 シリコンインゴットをスライスしてシリ
コンウェーハに加工する際に発生するシリコンを主成分
とするシリコンスラッジを素材として、該素材から固形
分を分離したのち、該固形分を酸溶液に浸漬し不純物を
除去する酸浸漬工程と、さらに洗浄および乾燥工程を経
ることを特徴とする太陽電池用シリコン原料粉の製造方
法。 - 【請求項2】 シリコンインゴットをスライスしてシリ
コンウェーハに加工する際に発生するシリコンを主成分
とするシリコンスラッジを素材として、該素材から固形
分を分離したのち、該固形分から物理的手段により不純
物を除去する物理的分離工程と、ついで酸溶液に浸漬し
不純物を除去する酸浸漬工程と、さらに洗浄および乾燥
工程を経ることを特徴とする太陽電池用シリコン原料粉
の製造方法。 - 【請求項3】 シリコンインゴットをスライスしてシリ
コンウェーハに加工する際に発生するシリコンを主成分
とするシリコンスラッジを素材として、該素材から固形
分を分離したのち、該固形分を1T以上の磁場中を通過
させ不純物を分離する磁気分離工程を経て、さらに洗浄
および乾燥工程を経ることを特徴とする太陽電池用シリ
コン原料粉の製造方法。 - 【請求項4】 シリコンインゴットをスライスしてシリ
コンウェーハに加工する際に発生するシリコンを主成分
とするシリコンスラッジを素材として、該素材から固形
分を分離したのち、該固形分を1T以上の磁場中を通過
させ不純物を分離する磁気分離工程と、ついで酸溶液に
浸漬し不純物を分離する酸浸漬工程と、さらに洗浄およ
び乾燥工程を経ることを特徴とする太陽電池用シリコン
原料粉の製造方法。 - 【請求項5】 前記磁気分離工程が、該固形分を1T未
満の磁場あるいは1T以上の磁場中を通過させたのち、
さらに1T以上の磁場中を通過させる2段階磁気分離工
程であることを特徴とする請求項3又は4記載の太陽電
池用シリコン原料粉の製造方法。 - 【請求項6】 前記1T以上の磁場の形成が超電導マグ
ネットによることを特徴とする請求項3、4又は5記載
の太陽電池用シリコン原料粉の製造方法。 - 【請求項7】 シリコンインゴットをスライスしてシリ
コンウェーハに加工する際に発生するシリコンスラッジ
を素材として得られたシリコン原料粉又は、該シリコン
原料粉より得たシリコン原料ペレットを、溶融した高純
度シリコン浴に投入し溶解する溶解工程と溶融シリコン
を一方向凝固により凝固させる凝固工程によりインゴッ
トとすることを特徴とする太陽電池用シリコンインゴッ
トの製造方法。 - 【請求項8】 前記溶解工程が、該シリコン原料粉の全
部又は1部を不活性ガス又は水素ガスとともに溶融高純
度シリコン浴に吹込むことを特徴とする請求項7記載の
太陽電池用シリコンインゴットの製造方法。 - 【請求項9】 前記シリコン原料粉が、請求項1、2、
3、4、5又は6記載の製造方法で製造されたものであ
る請求項7又は8記載の太陽電池用シリコンインゴット
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7326693A JPH09165212A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 太陽電池用シリコン原料粉および太陽電池用シリコンインゴットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7326693A JPH09165212A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 太陽電池用シリコン原料粉および太陽電池用シリコンインゴットの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09165212A true JPH09165212A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18190616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7326693A Pending JPH09165212A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 太陽電池用シリコン原料粉および太陽電池用シリコンインゴットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09165212A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006526558A (ja) * | 2003-04-14 | 2006-11-24 | セントレ・ナショナル・デ・ラ・レシェルシェ・サイエンティフィーク | 半導体顆粒の製造方法 |
WO2007097046A1 (ja) * | 2006-02-24 | 2007-08-30 | Ihi Compressor And Machinery Co., Ltd. | シリコン粒子の処理方法及び装置 |
JP2007332001A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Kimura Chem Plants Co Ltd | 廃スラッジからのシリコンの製造方法 |
WO2008075789A1 (ja) * | 2006-12-20 | 2008-06-26 | Showa Kde Co., Ltd. | 熱電変換材料、その製造方法および熱電変換素子 |
DE102007031471A1 (de) * | 2007-07-05 | 2009-01-08 | Schott Solar Gmbh | Verfahren zur Aufbereitung von Siliciummaterial |
JP2010001181A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Nomura Micro Sci Co Ltd | 電子部品用シリコンの加工方法及び再生方法 |
CN101823716A (zh) * | 2010-03-09 | 2010-09-08 | 江西赛维Ldk太阳能高科技有限公司 | 一种将混合物中硅粉和杂质进行分离的方法 |
US8105923B2 (en) | 2003-04-14 | 2012-01-31 | Centre National De La Recherche Scientifique | Sintered semiconductor material |
US8192648B2 (en) | 2003-04-14 | 2012-06-05 | S'tile | Method for forming a sintered semiconductor material |
JP2013505184A (ja) * | 2009-09-18 | 2013-02-14 | エービービー エービー | シリコンを結晶化させる装置及び方法 |
US8405183B2 (en) | 2003-04-14 | 2013-03-26 | S'Tile Pole des Eco-Industries | Semiconductor structure |
US9741881B2 (en) | 2003-04-14 | 2017-08-22 | S'tile | Photovoltaic module including integrated photovoltaic cells |
-
1995
- 1995-12-15 JP JP7326693A patent/JPH09165212A/ja active Pending
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2006526558A (ja) * | 2003-04-14 | 2006-11-24 | セントレ・ナショナル・デ・ラ・レシェルシェ・サイエンティフィーク | 半導体顆粒の製造方法 |
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WO2007097046A1 (ja) * | 2006-02-24 | 2007-08-30 | Ihi Compressor And Machinery Co., Ltd. | シリコン粒子の処理方法及び装置 |
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WO2009003688A2 (de) | 2007-07-05 | 2009-01-08 | Schott Solar Ag | Verfahren zur aufbereitung von siliciummaterial |
DE102007031471A1 (de) * | 2007-07-05 | 2009-01-08 | Schott Solar Gmbh | Verfahren zur Aufbereitung von Siliciummaterial |
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US8632632B2 (en) | 2009-09-18 | 2014-01-21 | Abb Ab | Apparatus and method for crystallization of silicon |
US8721789B2 (en) | 2009-09-18 | 2014-05-13 | Abb Ab | Apparatus and method for crystallization of silicon |
CN101823716A (zh) * | 2010-03-09 | 2010-09-08 | 江西赛维Ldk太阳能高科技有限公司 | 一种将混合物中硅粉和杂质进行分离的方法 |
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